JP2006172280A - 自動対話その他の自動応答出力作成方法及び自動対話その他の自動応答出力作成装置 - Google Patents

自動対話その他の自動応答出力作成方法及び自動対話その他の自動応答出力作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザーにより連続的に入力された複数の情報から応答として要求されている複合的な側面を持つ行為や状態等の状況を多角的な視点から適切に判断して自然で人間的な応答をする。
【解決手段】 状況認識要素となる複数の状況特定データを、共通する概念を有する状況特定データの集合毎に状況特定データを統括する概念として定義され応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けてデータベース化する。ユーザーによって入力された情報を状況特定データと照合して入力された情報に対応する状況特定データを判断し、入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して状況特定データが属する状況データの評価点数を集計し、評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断して、応答出力生成手段により応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って応答データを生成して出力処理する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、インターネット等を通じてアクセスしたユーザーとの間で自動的に対話を行う自動対話システム等に使用される自動対話その他の自動応答出力作成装置及び自動対話その他の自動応答出力作成装置の改良に関し、特に、ユーザーにより連続的に入力された複数の情報から対話全体を通じた行為や状態等の状況を多角的に認識して、適切な応答を行うことに関するものである。
例えば、自然対話システムや音声等に反応するロボットや、各種センサー等の、入力された情報に対して一定の処理を行う自動応答出力作成においては、従来は、入力された情報毎に対応する応答データを出力するものであった(例えば、特許文献1参照)。このため、従来の技術では、例えば、自動対話システムを例に説明すると、以下のようなユーザーの入力に対して、いわゆる一問一答形式での対話しかすることができなかった。
1)−ユーザーQ1:昨日、○○○○(具体的な映画名)を観たよ。
A1:映画ですね。
2)−ユーザーQ2:彼女と一緒に行ったんだけど。
A2:付き合ってる人がいるのですね。
即ち、従来の技術では、具体的な「映画名」の情報から映画という上位概念や、「彼女」という情報から付き合ってる人がいるという上位概念を抽出して、当該上位概念を応答出力とすることはできるものの、入力された複数の情報(上記の例のQ1の「映画名」と、Q2の「彼女」という複数の情報)から、会話全体の流れやユーザーが話題としている複合的な側面を持つ状況を多角的な視点から適切に判断することができなかったため、不自然な会話となり、人間的で効率的な応対を希望するユーザーを満足させることができない問題があった。
この場合、ユーザーが話題としたい状況を適切に認識していれば、上記と同様の入力例を採り上げて説明すれば、下記のような対話が自然で人間的な対話として望まれる。
1)−ユーザーQ1:昨日、○○○○(具体的な映画名)を観たよ。
A1:映画ですね。
2)−ユーザーQ2:彼女と一緒に行ったんだけど。
A2:「デートですか。」
即ち、自然な対話を成立させるためには、ユーザーが話題としている「デートをする」という状況を、ユーザーが入力した複数の情報から正しく認識させることが必要となる。
また、ユーザーが入力した情報の入力回数等を記憶して、より頻度が高いシナリオを問題としているテーマとして応答することも提案されているが(例えば、特許文献2参照)、ユーザーが話題としている状況は、時間の推移と共に変遷するため、単に頻度を加算していくだけでは、ユーザーが既に当該頻度が高いシナリオについての対話を終了させているのに、いつまでも、当該頻度を応答データとして出力してしまうという問題もあった。即ち、状況を適切に認識するためには、時間の推移による状況の遷移も適切に判断することが必要となる。
特開2003−248497号公報 特開2004−109323号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、ユーザーにより連続的に入力された複数の情報から、応答として要求されている複合的な側面を持つ行為や状態等の状況を多角的な視点から適切に、かつ、タイムリーに判断することにより、自然で人間的な応対をして、ユーザーを満足させることができる自動対話その他の自動応答出力作成方法、及び、そのような方法に使用することができる自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供することにある。
(1.自動対話その他の自動応答出力作成方法)
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、状況認識要素となる複数の状況特定データを、これらの複数の状況特定データのうち共通する概念を有する状況特定データの集合毎に、状況特定データを統括する概念として位置付けられ応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けてデータベース化し、検索手段によりユーザーによって入力された情報を状況特定データと照合して入力された情報に対応する状況特定データを判断し、集計手段により入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計し、判断手段により評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断して、応答出力生成手段により応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して、応答データを出力処理することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、検索手段により、入力された情報を、データベース化された検索用データと照合して検索用データを抽出し、検索用データを状況特定データと照合して、入力された情報に対応する状況特定データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第2の解決手段において、検索用データは、意味ネットワーク、オントロジー、用言などの語彙データ、ユーザープロファイルなどの既存データであることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第2又は第3のいずれかの解決手段において、検索手段により、入力された情報を形態素解析して抽出された入力情報形態素を検索用データと照合することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第2乃至第4のいずれかの解決手段において、検索手段により、検索用データを、状況特定データを予め形態素解析して生成された状況特定形態素と照合し、検索用データと一致した状況特定形態素を有する状況特定データに集計手段により得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、同一内容の状況特定データを、異なる複数の状況データに属するように設定し、この同一内容の状況特定データを属すべき各状況データ毎に各々生成して、集計手段により入力された情報に対応する状況特定データの全てに得点を加算して、当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、同一内容の状況特定データを、異なる複数の状況データに属するように設定し、この同一内容の状況特定データとして単一のデータのみを生成して、この単一のデータを当該状況特定データが属すべき異なる複数の状況データに関連付けてデータベース化し、集計手段により入力された情報に対応する状況特定データに加算された得点を当該状況特定データに関連付けられた全ての状況データの評価点数に反映させて、当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第2乃至第7のいずれかの解決手段において、集計手段により、(1)検索用データと一致した状況特定形態素が同一の状況特定データ中に複数存在する場合、(2)検索用データと一致した状況特定形態素が格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報である場合、(3)入力された情報の検索用データの順序が同一の状況特定データ中の形態素と順序が所定以上の一致率で一致する場合には高い得点を加算し、(4)入力された情報の検索用データが否定情報であるときは得点を減算して、状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、上記第1乃至第8のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データの種類として、状況、文法形式、雰囲気、命令又は指示、質問、話し手又は聞き手、欲求、気分、体調、学習、比喩、諺又は格言を設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上記第9の解決手段において、集計手段により、状況多角認識用の状況データの種類毎に当該種類に属する状況データの評価点数を集計して、状況データの種類毎に各状況特定データを順位付けして、判断手段により、状況データの種類毎に評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第11の手段として、上記第1乃至第10のいずれかの解決手段において、判断手段により、ユーザー毎に、当該ユーザーについて過去に所定値以上の評価点数が集計された年齢、性別等の個人情報を特定する状況データその他の状況多角認識用の状況データを当該ユーザーについて成立する事実として認定して、応答出力生成手段により、所定値以上の評価点数が集計された状況データを検索用データの対象となる履歴として保存することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第12の手段として、上記第1乃至第11のいずれかの解決手段において、入力された情報の回数を集計して、回数が所定値以上に達した場合には当該入力された情報を、又は、状況特定データについて加算されたトータルの得点が所定値以上となった場合には当該状況特定データを、状況データとして自動的に新たに生成してデータベースに記憶させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第13の手段として、上記第1乃至第12のいずれかの解決手段において、入力された情報の回数を集計して回数が所定値以上に達した場合に、入力された情報を状況特定データとして自動的に新たに生成して、生成された新たな状況特定データを入力された情報に対応すると過去に判断された状況データ毎に振り分けてデータベースとして記憶させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第14の手段として、上記第1乃至第13のいずれかの解決手段において、応答出力生成手段により応答すべき状況データに関連付けられた出力形式として、文章出力、動作、データ保存、データ検索、翻訳、ハードウェア制御、内部状態変更、状況データの生成、状況特定データの生成を設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第15の手段として、上記第1乃至第14のいずれかの解決手段において、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を時間の経過により減衰して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第16の手段として、上記第15の解決手段において、集計手段により所定の時間毎若しくは情報が入力される度毎に各状況特定データに加算された得点若しくは各状況データ毎に集計された評価点数を再計算することにより、又は、時間の経過を要素として得点若しくは評価点数を減算することにより、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を減衰することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第17の手段として、上記第1乃至第16のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データを、同時に他の状況多角認識用の状況データに属する状況特定データとしても設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第18の手段として、上記第17の解決手段において、状況多角認識用の状況データとしても設定されている状況特定データに得点が加算された場合、当該状況特定データにもなっていてる状況データの評価点数に反映させ、当該状況特定データが属する状況データと、当該状況特定データに相当する状況データとを関連付けして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第19の手段として、上記第1乃至第18のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データに、格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報を保持させ、補語として入力された情報を結合価情報として取得し、状況データ毎に結合価情報を保持させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第20の手段として、上記第17乃至第19のいずれかの解決手段において、結合価情報を保持する状況多角認識用の状況データが、他の状況多角認識用の状況データの状況特定データでもある場合、結合価情報を他の状況データに引き継がせることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第21の手段として、上記第1乃至第20のいずれかの解決手段において、集計手段により、(1)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの数、(2)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの状況データに属する全状況特定データに対する率、(3)各状況特定データに加算された得点の合計数から、状況データ毎の評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第22の手段として、上記第1乃至第21のいずれかの解決手段において、集計手段により状況データを集計された評価点数に応じて順位付けして、判断手段により評価点数に応じた順位に従って入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第23の手段として、上記第22の解決手段において、判断手段により評価点数が最も高い状況データを入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第24の手段として、上記第1乃至第23のいずれかの解決手段において、評価点数が所定値X以上となった状況データを、入力された情報に対応する事実状況として成立している状況データと判断して事実リストに登録し、判断手段により事実リストに登録された状況データの中から入力された情報に対して応答すべき状況データを選択することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第25の手段として、上記第24の解決手段において、評価点数が所定値Xには満たないが所定値Y以上となった状況データを入力された情報に対応する事実状況として成立する可能性がある状況データと判断して可能性リストに登録し、集計手段により、各リスト毎に、状況データを集計された評価点数に応じて順位付けすることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第26の手段として、上記第24又は第25のいずれかの解決手段において、各リストに登録された各状況データが、他の状況データの状況特定データでもある場合に、集計手段により、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点との間に差を設け、事実リスト、可能性リストの順に高得点となるように設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第27の手段として、上記第24乃至第26のいずれかの解決手段において、入力された情報に対応する状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、集計手段により、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第28の手段として、上記第27の解決手段において、入力された情報に対応する状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、集計手段により、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点よりも低い得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第29の手段として、上記第27又は第28のいずれかの解決手段において、集計手段により、事実リスト又は可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データへの加算を、所定の評価値に達した後は打ち切ることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第30の手段として、上記第25乃至第29のいずれかの解決手段において、判断手段により、可能性リストに登録された状況データを確認すべき事実と判断して、応答出力作成手段により確認応答の対象として出力することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第31の手段として、上記第1乃至第30のいずれかの解決手段において、同時にアクセスする複数のユーザーによって入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第32の手段として、上記第1乃至第31のいずれかの解決手段において、入力された情報として、自然文、テキストデータ、、バイナリデータを設定し、入力された情報が自然言語以外のデータである場合には、検索手段により入力された情報を一定の規則に基づいて自然言語に変換して認識することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法を提供するものである。
(2.自動対話その他の自動応答出力作成装置)
本発明は、上記の課題を解決するために、上記第1乃至第32の解決手段である自動対話その他の自動応答出力作成方法に使用することができる下記の自動対話その他の自動応答出力作成装置をも提供するものである。即ち、本発明は、上記の課題を解決するための第33の手段として、状況認識要素となる複数の状況特定データを、これらの複数の状況特定データのうち共通する概念を有する状況特定データの集合毎に、状況特定データを統括する概念として位置付けられ応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けたデータベースを有し、ユーザーによって入力された情報を状況特定データと照合して入力された情報に対応する状況特定データを判断する検索手段と、入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する集計手段と、評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断する判断手段と、応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して応答データを出力処理する応答出力生成手段とを備えていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第34の手段として、上記第33の解決手段において、検索手段は、入力された情報を、データベース化された検索用データと照合して検索用データを抽出し、検索用データを状況特定データと照合して、入力された情報に対応する状況特定データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第35の手段として、上記第34の解決手段において、検索用データは、意味ネットワーク、オントロジー、用言などの語彙データ、ユーザープロファイルなどの既存データであることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第36の手段として、上記第34又は第35のいずれかの解決手段において、検索手段は、入力された情報を形態素解析して抽出された入力情報形態素を検索用データと照合することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第37の手段として、上記第34乃至第36のいずれかの解決手段において、検索手段は、検索用データを、状況特定データを予め形態素解析して生成された状況特定形態素と照合し、集計手段は検索用データと一致した状況特定形態素を有する状況特定データに得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第38の手段として、上記第33乃至第37のいずれかの解決手段において、同一内容の状況特定データが、異なる複数の状況データに属するように設定され、この同一内容の状況特定データは属すべき各状況データ毎に各々生成され、集計手段は、入力された情報に対応する状況特定データの全てに得点を加算して、当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第39の手段として、上記第33乃至第37のいずれかの解決手段において、同一内容の状況特定データが、異なる複数の状況データに属するように設定され、この同一内容の状況特定データとして単一のデータのみが生成され、単一のデータは当該状況特定データが属すべき異なる複数の状況データに関連付けられてデータベース化され、集計手段は、入力された情報に対応する状況特定データに加算された得点を当該状況特定データに関連付けられた全ての状況データの評価点数に反映させて、当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第40の手段として、上記第33乃至第39のいずれかの解決手段において、集計手段は、(1)検索用データと一致した状況特定形態素が同一の状況特定データ中に複数存在する場合、(2)検索用データと一致した状況特定形態素が格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報である場合、(3)入力された情報の検索用データの順序が同一の状況特定データ中の形態素と順序が所定以上の一致率で一致する場合には高い得点を加算し、(4)入力された情報の検索用データが否定情報であるときは得点を減算して、状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第41の手段として、上記第33乃至第40のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データの種類として、状況、文法形式、雰囲気、命令又は指示、質問、話し手又は聞き手、欲求、気分、体調、学習、比喩、諺又は格言が設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第42の手段として、上記第41の解決手段において、集計手段は、状況多角認識用の状況データの種類毎に当該種類に属する状況データの評価点数を集計して、状況データの種類毎に各状況特定データを順位付けして、判断手段は、状況データの種類毎に評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第43の手段として、上記第33乃至第42のいずれかの解決手段において、判断手段は、ユーザー毎に、当該ユーザーについて過去に所定値以上の評価点数が集計された年齢、性別等の個人情報を特定する状況データその他の状況多角認識用の状況データを当該ユーザーについて成立する事実として認定し、応答出力生成手段は、所定値以上の評価点数が集計された状況データを検索用データの対象となる履歴として保存することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第44の手段として、上記第33乃至第43のいずれかの解決手段において、入力された情報の回数を集計して、回数が所定値以上に達した場合には当該入力された情報を、又は、状況特定データについて加算されたトータルの得点が所定値以上となった場合には当該状況特定データを、状況データとして自動的に新たに生成してデータベースに記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第45の手段として、上記第33乃至第44のいずれかの解決手段において、入力された情報の回数を集計して回数が所定値以上に達した場合に、入力された情報を状況特定データとして自動的に新たに生成して、生成された新たな状況特定データを入力された情報に対応すると過去に判断された状況データ毎に振り分けてデータベースとして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第46の手段として、上記第33乃至第45のいずれかの解決手段において、応答出力生成手段により応答すべき状況データに関連付けられた出力形式として、文章出力、動作、データ保存、データ検索、翻訳、ハードウェア制御、内部状態変更、状況データの生成、状況特定データの生成が設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第47の手段として、上記第33乃至第46のいずれかの解決手段において、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を時間の経過により減衰して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第48の手段として、上記第47の解決手段において、集計手段は、所定の時間毎若しくは情報が入力される度毎に各状況特定データに加算された得点若しくは各状況データ毎に集計された評価点数を再計算することにより、又は、時間の経過を要素として得点若しくは評価点数を減算することにより、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を減衰することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第49の手段として、上記第33乃至第48のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データは、同時に他の状況多角認識用の状況データに属する状況特定データとしても設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第50の手段として、上記第49の解決手段において、状況多角認識用の状況データとしても設定されている状況特定データに得点が加算された場合、当該状況特定データにもなっていてる状況データの評価点数に反映させ、当該状況特定データが属する状況データと、当該状況特定データに相当する状況データとを関連付けして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第51の手段として、上記第33乃至第50のいずれかの解決手段において、状況多角認識用の状況データは、格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報を保持し、補語として入力された情報を結合価情報として取得し、状況データ毎に結合価情報を保持することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第52の手段として、上記第49至第51のいずれかの解決手段において、結合価情報を保持する状況多角認識用の状況データが、他の状況多角認識用の状況データの状況特定データでもある場合、結合価情報を他の状況データに引き継がせることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第53の手段として、上記第33乃至第52のいずれかの解決手段において、集計手段は、(1)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの数、(2)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの状況データに属する全状況特定データに対する率、(3)各状況特定データに加算された得点の合計数から、状況データ毎の評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第54の手段として、上記第33乃至第53のいずれかの解決手段において、集計手段は、状況データを集計された評価点数に応じて順位付けして、判断手段は、評価点数に応じた順位に従って入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第55の手段として、上記第54の解決手段において、判断手段は、評価点数が最も高い状況データを入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第56の手段として、上記第33乃至第55のいずれかの解決手段において、評価点数が所定値X以上となった状況データを、入力された情報に対応する事実状況として成立している状況データと判断して事実リストに登録し、判断手段は、事実リストに登録された状況データの中から入力された情報に対して応答すべき状況データを選択することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第57の手段として、上記第56の解決手段において、評価点数が所定値Xには満たないが所定値Y以上となった状況データを入力された情報に対応する事実状況として成立する可能性がある状況データと判断して可能性リストに登録し、集計手段は、各リスト毎に、状況データを集計された評価点数に応じて順位付けすることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第58の手段として、上記第56又は第57のいずれかの解決手段において、各リストに登録された各状況データが、他の状況データの状況特定データでもある場合に、集計手段は、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点との間に差を設け、事実リスト、可能性リストの順に高得点となるように設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第59の手段として、上記第56乃至第58のいずれかの解決手段において、集計手段は、入力された情報に対応する状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第60の手段として、上記第59の解決手段において、集計手段は、入力された情報に対応する状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点よりも低い得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第61の手段として、上記第59又は第60のいずれかの解決手段において、集計手段は、事実リスト又は可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データへの加算を、所定の評価値に達した後は打ち切ることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第62の手段として、上記第57乃至第61のいずれかの解決手段において、判断手段は、可能性リストに登録された状況データを確認すべき事実と判断して、応答出力作成手段は、当該状況特定データを確認応答の対象として出力することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第63の手段として、上記第33乃至第62のいずれかの解決手段において、同時にアクセスする複数のユーザーによって入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第64の手段として、上記第33乃至第63のいずれかの解決手段において、入力された情報として、自然文、テキストデータ、、バイナリデータが設定され、入力された情報が自然言語以外のデータである場合には、検索手段は、入力された情報を一定の規則に基づいて自然言語に変換して認識することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、ユーザーにより連続的に入力された複数の情報から、状況認識要素となる状況特定データに得点を加算して、その状況特定データが属する単数の又は複数の全ての状況認識用の状況データの評価点数を集計し、状況データに順位付けをして、事実として成立すべき状況データを多角的に判断しているため、入力された情報に対応する複合的な側面を持つ行為や状態等の状況を的確に判断することができる実益がある。
この場合、本発明によれば、上記のように、状況特定データに加算される得点の重み付けや、得点の集計、また、評価点数の評価を、入力された情報に対応してきめ細かに変更しているため、より一層正確に入力された情報が該当する状況を判断することができる実益がある。
特に、本発明によれば、上記のように、時間の経過により状況データの評価点数を減衰しているため、話題の遷移にも適切に対応してタイムリーな応対をすることができる実益がある。
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1は本発明の自動対話その他の自動応答出力作成装置10を使用して自動対話その他の自動応答出力作成方法を実施する状態を示し、図示の実施の形態では、この自動対話その他の自動応答出力作成装置10が搭載されたサーバに、ユーザーがパーソナルコンピューター1によりアクセスする形態での実施状態を示している。
但し、本発明を実施する状態は図1に示す実施の形態には特に限定されず、ユーザーがキーボードやマウス等による電子情報の入力やマイク等による音声の入力等の何らかの手段で本発明の自動対話その他の自動応答出力作成装置10に情報を入力することができる状態であれば特に限定なく実施することができる。具体的には、他に、例えば、音声に反応して所定の動作や発音をするロボットや音声認識型のカーナビゲーションシステムとして、更には、自動車等の制御が必要な機器におけるハードウェア制御として実施することもできる。
以下は、一例として、図1に示す自動対話その他の自動応答出力作成装置10を搭載したサーバと、ユーザーのパーソナルコンピューター1との間で、自動対話システムを運用するケースを例に説明する。勿論、本発明の方法や自動応答出力作成装置10は、このようなサーバー−クライアントモデルにおいても、自動対話に限定されるものではなく、データの保存や検索、翻訳等に使用することができる。
(1.データベース構造)
この自動対話その他の自動応答出力作成装置10は、図3及び図4に示すように、状況認識要素となる複数の状況特定データを、これらの複数の状況特定データのうち共通する概念を有する状況特定データの集合毎に、状況特定データを統括する概念として位置付けられ応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けたデータベースを有している。
具体的には、状況認識要素となる状況特定データとしては、図3及び図4に示すように、例えば、「恋人と一緒にいる」「ドライブをする」「映画を観る」等のものごとの状態、性質、動作、作用等を意味する文字列で表されたデータを設定することができ、これらの複数の状況特定データに共通の概念として、『デートをする』という状況や行為のパターンを示すデータとして状況多角認識用の状況データが設定される。即ち、行為や状況の典型的な構成要素として設定されたデータが状況特定データであり、これらの構成要素である状況特定データを記述したデータを統括する概念として設定されたものが状況データである。
これらの状況特定データ及び状況データは、データベースとして自動応答出力作成装置10の主記憶装置に記憶されるが、この場合、図3に示すように、1つの状況特定データ(例えば、図3に示す「食事をする」という状況特定データ)が、同時に『デートをする』という状況データと『外出をする』という状況データの異なる複数の状況データに属するように設定することができる。また、図4に示すように、とある状況データ(図4に示す『映画を観る』という状況データが、同時に他の状況データである『デートをする』に属する状況特定データの一つとなるように、即ち、とある状況データと同義の状況特定データを設定することもできる。このようなデータベース構造とすることにより、入力された情報に該当する状況をより緻密に認識するためである。
また、これらの状況特定データ及び状況データのデータベース構造としては、各状況データ毎に、当該状況データに属する状況特定データを生成して状況データ内に格納する等して当該状況データと関連付けて記憶させることができる。この場合には、例えば、図3に示すように、複数の状況データに属する状況特定データ(図3に示す「食事をする」)については、各状況データ毎に(図3に示す『デートをする』、『外出をする』という状況データ毎に)、それぞれ生成して記憶させる。
但し、データベース構造については、特に限定はなく、例えば、データとしては単一の状況特定データのみ(図3に示す「食事をする」)を記憶して、これらの各状況特定データを、属すべき全ての状況データ(図3に示す『デートをする』と『外出をする』の状況データ)のデータと関連付けすることにより、構築することもできる。
なお、これらの状況多角認識用の状況データの種類としては、状況を認識するためのデータであれば任意に設定することができ、例えば、状況(デートをする等)、文法形式(否定、希望等)、雰囲気(明るい、暗い等)、命令又は指示(〜しなさい等)、質問(〜ですか等)、話し手又は聞き手、欲求、気分(楽しい、悲しい等)、体調(元気がいい等)、学習、比喩、諺又は格言を設定することができる。
また、これらの各状況データに属する状況特定データについては、関連付けられた状況データとの関係で、重要度を設定することができる。例えば、図3及び図4に示す『デートをする』という状況データにおいては、「恋人と一緒にいる」という状況データは当該状況データが事実として成立している可能性が特に高い重要な状況特定データとして、後述する集計処理の際等に、設定された重要度に応じて得点を加算することができる。
同様に、各状況データに属する状況特定データについて予めグループ化し、同じグループに属する状況特定データに得点が加算された場合には、後述する評価点数の集計に際して、グループが属する状況データを、事実として成立している可能性が特に高い状況データとして評価することができる。
(2.装置の構成)
本発明の自動応答出力作成装置10は、図2に示すように、ユーザーによって入力された情報を状況特定データと照合して入力された情報に対応する状況特定データを判断する検索手段12と、入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して状況特定データが属する状況データの評価点数を集計する集計手段14と、評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断する判断手段16と、応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して応答データを出力処理する応答出力生成手段18とを備えている。
(3.入力情報に対応する状況特定データの検索)
検索手段12は、ユーザーにより任意に入力された情報を抽象化して、効率的に処理する機能を有する。具体的には、検索手段12は、図2に示すように、ユーザーにより入力された情報を、まず、形態素解析して、入力情報形態素を抽出する。即ち、入力された情報を、単語としての形態素の列に分解して、各々の品詞を認識する。例えば、『スパイダーマン(登録商標)2を観たよ』と入力された場合には、図5及び図6に示すように、スパイダーマン(登録商標)2(固有名詞)/を(格助詞)/観る(動詞語幹)/た(助動詞)のように、形態素に分解する。
即ち、本発明においては、処理すべき情報(入力された情報)としては、文字データや音声データであるかなどのソースは問わないが、基本的に形態素解析の対象となる自然言語を使用する。この場合、自然文は勿論のこと、テキストデータ、バイナリデータを使用することができ、入力された情報が自然言語以外のデータである場合には、検索手段12は、入力された情報を一定の規則に基づいて自然言語に変換して認識する。なお、この入力された情報の形態素解析は、システム的に処理するため、予め形態素データを作成しておくことは要しない。
検索手段12は、次いで、入力された情報を効率的に処理するため、この抽出された入力情報形態素を、図2に示すように、データベース化された検索用データと照合して、入力された情報から検索用データを抽出して抽象化する。この場合、この照合すべき検索用データとしては、例えば、意味ネットワーク(言語の意味や一般的な知識、概念をリンクさせて様々な意味や知識を表したもの)、オントロジー(例えば、上位概念、下位概念などの語彙間の関係を定義したデータ)、同義語や語の活用等の用言等の語彙データ、ユーザーの個人情報を表すユーザープロファイル等の既存データを設定することができる。この検索用データとの照合は、検索用データが膨大な量となるため、検索用データのメタデータを生成して、このメタデータと照合することにより行うことが好ましい。なお、これらの意味ネットワークやオントロジーなどは、前述したように、自動応答出力作成装置10の主記憶装置においてデータベース化しておくことが望ましいが、必要に応じて外部のネットワークを利用して、他の検索用データとして活用することもできる。
これにより、例えば、図6に示すように、「スパイダーマン(登録商標)2」という形態素から、意味ネットワークやオントロジーを探査して、「映画」「洋画」「アクション映画」「恋愛映画」等の検索用データ(検索ワード)が抽出される。また、「観る」という形態素から、語彙データを探索して、「観る」の他に同義語である「見る」という検索用データも取得する。その上で、これらの「映画」「洋画」「アクション映画」「恋愛映画」「観る」「見る」等の検索用データ(検索ワード)をもって、状況特定データと照合して、入力された情報に対応する状況特定データを判断する。
なお、この場合、ユーザー毎に認識情報などを設定してアクセスしたユーザーを識別することにより、ユーザー毎に、例えば、性別や年齢、職業、既婚/未婚の別等の個人情報を特定する状況データであるユーザープロファイルや、当該ユーザーについて過去に所定値以上の後述する評価点数が集計された状況多角認識用の状況データを、判断手段16により当該ユーザーについて成立する事実として認定して、応答出力生成手段18により、後述する出力形式としてデータ保存を設定して、この所定値以上の評価点数が集計された状況データを検索用データの対象となる履歴として保存しておき、これを既存情報として検索用データに蓄積することにより、図5及び図8に示すように、開始から終了命令があるまでメタデータとして立ち上げておくことにより、既知の情報を迅速に活用して効率的な検索処理を行うことができる。
更に、検索手段12は、図2に示すように、このようにして抽出された検索用データを、状況特定データを予め形態素解析して生成された状況特定形態素と照合する。即ち、図3及び図4に示すように、状況特定形態素を対象に検索をする入力された情報に対応する状況特定データを検索する。この場合、状況特定形態素は、検索の対象となるデータであるため、入力情報形態素と異なり、予めデータベース化しておく。
(4.評価点数の集計)
集計手段14は、検索手段12による検索の結果、検索用データと一致する状況特定形態素が検出された場合、検索用データと一致した状況特定形態素を有する状況特定データに得点を加算する。この場合、図3に示すように、入力された情報に対応する1つの状況特定データ(例えば、「食事」という状況特定形態素)が、複数の状況データ(例えば、『デートをする』と『外出をする』)に属している場合には、それぞれの状況データ毎にの評価点数に反映される。即ち、各状況データ毎に状況特定データが設定されている図3に示す実施の形態のデータベース構造の場合には、「食事」というス1つの状況特定データが検出された場合には、『デートをする』という状況データに属する「食事をする」という状況特定データと、『外出をする』という状況データに属する「食事をする」という状況特定データの、各々に、得点が加算される。
これにより、入力された情報が該当しうる状況(事実として成立しうる状況)として、複数の状況を認識することができ、入力された情報を複合的に解析することができる。なお、上述したように、1つの状況特定データ(例えば、「食事をする」)について単一のデータのみを設定し、属すべき異なる複数の状況データ(例えば、『デートをする』と『外出をする』)と関連付けのみしている場合には、検出された状況特定データが属する状況データの評価点数の集計の際に、各々の状況データ毎に、当該状況特定データに加算された得点を反映して、状況データの評価点数とする。
また、図4に示すように、状況多角認識用の状況データ(例えば、図4の『映画を観る』という状況データ)としても設定されている状況特定データ(例えば、図4の『デートをする』という状況データに属する「映画を観る」という状況特定データ)に得点が加算された場合、当該状況特定データにもなっていてる状況データ(図4の『映画を観る』という状況データ)の評価点数にも反映される。その結果、例えば、状況データの形態素が検索時に全て同時にヒットした場合には、事実として成立している状況として、直ちに後述する事実リストに登録すること設定として処理を効率化することなどができる。この場合、当該状況特定データが属する状況データと、当該状況特定データに相当する状況データとを関連付けして記憶しておく。これにより、例えば、その状況データが、後述する事実リストに登録された状況データである場合などには、次回の集計処理の際に、他の状況データに属する状況データの得点に加算して処理すること等もできる。
また、加算すべき得点としては、標準化された基準値(例えば、「1」)を設定することができるが、集計手段14は、より緻密に状況を認識するため、以下の基準で基準値以外の得点を、その状況特定データに加算して、より緻密に状況を認識することができる。
即ち、(1)検索用データと一致した状況特定形態素が同一の状況特定データ中に複数存在する場合には、事実として成立する可能性が高いため、基準値よりも高い得点(例えば、「3」)を加算する。具体的には、例えば、検索用データと一致した「映画」、「観る」という複数の状況特定形態素が、「映画を観る」という同一の状況データ中に存在する場合である。
また、(2)検索用データと一致した状況特定形態素が格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報である場合にも、入力された情報として正確であり真実である可能性が高いため、基準値よりも高い得点(例えば、「3」)を加算する。例えば、「〜(補語)を」という状況特定形態素が検出された場合である。更に、(3)入力された情報の検索用データの順序が状況特定データ中の形態素の順序と所定以上の一致率で一致する場合にも、基準値よりも高い得点(例えば、「3」)を加算する。例えば、入力された情報が「映画を観たよ」である場合には、「観たよ、映画を」と入力された場合よりも、「映画」「観る」の順で状況特定形態素が配列された「映画を観る」という状況特定データに対して、高い得点(例えば「2」)を加算する。一方、(4)入力された情報の検索用データが、例えば「違う」や「ない」などの否定情報であるときは得点を減算して、状況データの評価点数を集計する。
集計手段14は、このようにして状況特定データに加算された得点に基づき、当該状況特定データが属する状況データの評価点数を集計する。この場合、集計手段14は、(1)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの数(例えば、図3に示す『デートをする』という状況データに属する4つの状況特定データのうち得点が加算された状況特定データの数)、(2)状況多角認識用の状況データに属する状況データのうち得点が加算された状況特定データの状況データに属する全状況特定データに対する率(例えば、図3に示す『デートをする』という状況データに属する4つの状況特定データのうち、得点が加算された状況特定データの数が2である場合には「50%」)、(3)各状況特定データに加算された得点の合計数(例えば、図3に示す『デートをする』という状況データに属する4つの状況特定データのうち、例えば、「ドライブをする』という状況特定データに加算された得点が「1」、「映画を観る」という状況特定データに加算された得点が「3」である場合には、その合計数である「4」)から、状況データ毎の評価点数を集計する。
集計手段14は、この状況データの評価点集の集計に際しては、状況多角認識用の状況データの種類毎に、当該種類に属する状況データの評価点数を集計して、状況データの種類毎に各状況特定データを順位付けをする。即ち、状況データは、予め、前述した、例えば、デートをする等の状況、否定等の文法形式、明るい等の雰囲気、楽しい等の気分等の各種類毎に区分けされ、各種類毎の中で評価点数に応じて順位付けされる。具体的には、例えば、「状況」という種類に属する状況データについては、『デートをする』、『食事をする』、『映画を観る』等の順に順位付けされたり、また、「気分」という種類に属する状況データについては、『楽しい』、『おもしろい』等の順に順位付けされる。判断手段16は、後述するように、この状況データの種類毎に、評価点数の集計状況に応じて入力された情報に対して応答すべき状況データを判断する。
(5.応答出力の判断)
集計手段14は、このようにして集計された各状況データ毎の評価点数に応じて、状況データを順位付けし、判断手段16は、評価点数に応じた順位に従って状況データを入力された情報に対して応答すべき状況データと判断することができる。この場合、通常は、状況データの各種類毎に、当該種類において評価点数が最も高い状況データを入力された情報に対して応答すべき状況データと判断することができる。但し、評価点数が最も高い状況データではなくても、後述する可能性リストに登録されている状況データを、質問という種類の状況データの対象として、応答すべき状況データとして活用することはできる。
もっとも、より多角的に状況を認識するためには、状況データの評価点数を以下のように処理することが望ましい。即ち、具体的には、状況データの評価点数について、予め所定のしきい値を設定しておき、例えば、評価点数が所定値X以上となった状況データを、入力された情報に対応する事実状況として成立している状況データと判断して事実リストに登録し、評価点数が所定値Xには満たないが所定値Y以上となった状況データを入力された情報に対応する事実状況として成立する可能性がある状況データと判断して可能性リストに登録し、評価点数は集計されているが評価点数が所定値Yに満たない状況データをその他のリストに登録して、評価点数が集計された複数の状況データを振り分ける。勿論、この場合、評価点数によっては、各リストに複数の状況データが登録されることもある。
その上で、図2に示すように、集計手段14は、各リスト毎及び状況データの各種類毎に、状況データを、集計された評価点数に応じて順位付けし、判断手段16は、事実リストに登録された状況データの中から、評価点数が高い状況データを、入力された情報に対して応答すべき状況データとして選択する。これにより、入力された情報において話題とされている状況を、正確に把握して、的外れな応答データをするのを回避することができる。勿論、この場合、最終的な応答出力の生成に際しては、後述するように、事実リストに登録されている状況データを総合的に勘案して、出力動作を行う。例えば、事実リストに、『卒業する』と『悲しい』という状況データが登録されている場合と、『卒業する』と『嬉しい』という状況データが登録されている場合とでは、異なる動作(文章出力)を行う。
のみならず、このように評価点数が集計された状況データを振り分けることにより、特に、各リストに登録された各状況データが、図4に示すように、同時に他の状況データの状況特定データでもある場合には、例えば、集計手段14は、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、その他のリストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点との間に差を設けて、多角的な状況認識に反映させることができる。具体的には、事実リスト、可能性リスト、その他のリストの順に高得点となるように設定することができる。なお、このように、状況データを登録するリストを設定する場合には、少なくとも事実リストを設定すれば、いくつのリストを設定するかは任意である。
また、この各リストへの状況データの振り分けにより、各リストに登録された状況データを、当該ユーザーに該当する状況を多角的に認識することに再活用することができる。即ち、入力された情報入力された情報に対応する状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、集計手段14により、実際に入力された情報に対応する状況特定データ(例えば、「食事をする」)に加えて、更に事実リストに登録された状況データ(例えば、『デートをする』)に相当する状況特定データ(「デートをする」)にも、改めて得点を加算することができる。
同様に、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも、改めて得点を加算することができる。但し、この可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データについては、事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点よりも低い得点を設定する。
これにより、ユーザーが実際に意識して入力した情報だけではなく、既に事実として成立している状況や事実として成立する可能性がある状況をも、ユーザーが改めて意識して入力しなくても、いわば累積的に改めて再入力をしたのと同様の結果を得ることができるため、複数の状況を多角的に踏まえて、より正確な状況認識を行うことができる。もっとも、この場合、既に他の話題に遷移した後まで、繰り返し応答出力と判断するのを避けるため、集計手段14は、事実リスト又は可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データへの加算を、所定の評価値に達した後は打ち切るように設定することが好ましい。この意味で、事実リスト又は可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データへの加算は、実際に入力された情報に対応する状況認識データへの加算とは、別に加算することが好ましい。なお、事実リストや可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データにも改めて加算する際には、集計手段14により、単に再加算することもできるし、当該状況認識データを、ユーザーが実際に入力した情報と同様に、形態素解析して、検索手段12により、該当する状況特定データと照合した上で、再加算することもできる。
更に、この各リストへの振り分けにより、判断手段14によって、可能性リストに登録された状況データを確認すべき事実と判断して、後述する応答出力作成手段18により応答出力をする際に、質問という種類の状況データと共に応答すべき状況データと判断して、確認応答の対象として出力することもできる。
(6.時間の経過による減衰)
また、本発明では、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を時間の経過により減衰して応答すべき状況データを判断している。具体的には、集計手段14は、所定の時間毎若しくは情報が入力される度毎に各状況特定データに加算された得点若しくは各状況データ毎に集計された評価点数を再計算することにより、又は、時間の経過を要素として得点若しくは評価点数を減算することにより、各状況特定データに加算された得点又は状況データ毎に集計された評価点数を減衰する。
従って、例えば、一度は、事実として成立した状況データであっても、その後、非成立状態となり、応答出力の対象となる事実リストから除外され、判断手段16により、出力すべき応答データと判断されることがなくなる。これにより、例えば、ユーザーが、既に別の話題の遷移して情報を入力した場合にも、それに追随して適切に対応してタイムリーな応対をすることができる。
(7.状況データ及び状況特定データの自動生成による成長)
また、上記の集計手段14による加算や集計結果は、単に、応答出力の判断のみならず、本発明の自動対話その他の自動応答出力作成装置10自身のために活用することもで着る。即ち、入力された情報の回数を集計して、回数が所定値以上に達した場合には当該入力された情報を、今後の検索対象としてリストアップして、今まではデータベース化されていなかった状況データとして自動的に新たに生成してデータベースに記憶させることができる。同様に、状況特定データについて加算されたトータルの得点が所定値以上となった場合には、当該状況特定データを、状況データとして自動的に新たに生成してデータベースに記憶させることもできる。これにより、より一層、様々な入力された情報に対応して、よりきめ細かに状況を認識することが可能となる。
更には、状況データのみならず、入力された情報の回数を集計して回数が所定値以上に達した場合に、入力された情報を状況特定データとして自動的に新たに生成することもできる。この場合、生成された新たな状況特定データを、入力された情報に対応すると過去に判断された状況データ毎に振り分けてデータベースに記憶することにより、今後の多角的な状況認識に適切に活用することができる。
(8.応答出力の生成及び出力処理)
以上のようにして出力すべき応答データとなる状況データが判断された後は、図2に示すように、応答出力生成手段18により応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して、当該応答データを出力処理する。この場合、例えば、事実リストに登録された状況データのうち、状況データの各種類毎に最も評価点数の高い状況データの全てを応答データとして生成し、それぞれに関連付けられた出力形式(自動対話システムにおいては、文章出力)の全てを行うことができる。また、又は、状況データの各種類毎に最も評価点数の高い状況データの組み合わせを応答データとして生成し、その組み合わせに対応する出力形式(共通の出力形式)を行うことができる。例えば、『人が泣いている』と『心配する』という状況データの組み合わせなら、「ハンカチを差し出す」という応答出力を生成して、この応答出力を動作を行うという形式で出力する。
この場合の状況データの出力処理としては、図示の実施の形態で例として取り上げている自動対話システムにおいては、一般的には、文章出力となるが、他に音声出力などに設定することもできる。また、例えば、ロボットなどにおいては動作、また、パーソナルコンピュータやカーナビゲーションシステムなどの情報処理装置などにおいては、データ保存、データ検索、翻訳等、また、自動車などにおいては例えば速度や緩衝器の減衰力などハードウェア制御、内部状態変更、更には、本発明の自動応答出力生成装置10自体に対する制御として、上述した状況データの生成、状況特定データの生成を設定することができる。
この出力形式は、予め、各状況データ自体に、出力形式を定義する情報を含めておくことにより対応する出力形式を関連付けておき、当該状況データが応答すべき出力と判断された場合には、その定義に従って出力処理をすることができる。例えば、『デートをする』という状況データであれば、当該文章データの文章出力(又は音声対話システムであれば音声出力)、『手を指し出す』という状況データであれば動作の出力、質問の状況データであれば疑問文の文章出力(又は音声出力)、データ保存の状況データであればデータ保存、データ検索であれば検索処理等のように設定することができる。また、このように、状況データ自体に出力形式を定義する情報を含めることなく、予め、各状況データ毎に対応する出力形式を定義する照合テーブルを作成しておき、出力の際に、そのテーブルと照合して、そのテーブルに定められた形式に従って、出力するように設定することにより、状況データに出力形式を関連付けすることもできる。
また、この場合、状況多角認識用の状況データには、図3に示すように、「〜が」、「〜を」、「〜と」等の格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報を保持させて、この補語として入力された情報を結合価情報として取得し、状況データ毎に結合価情報を保持させることが望ましい。具体的には、図3に示すように、『デートをする』という状況データであれば、「と」という格助詞に対して補語となるべき「恋人」を結合価情報として取得、保持させておく。これにより、円滑で迅速な出力処理をすることができる一方、結合価情報を未だ取得していない状況データである場合には、正確な状況を認識するために必要な情報が未だ不足しているとして、結合価情報となるべき補語の入力を促す応答出力を生成して、適切に状況を認識することができる。なお、この場合、出力動作の際には、検索用データとして蓄積された意味ネットワーク上のデータやオントロジーデータを結合価情報として活用することができるように設定することが望ましい。これにより、的確な応答出力を生成することができる。
なお、結合価情報を保持する状況多角認識用の状況データが、他の状況多角認識用の状況データの状況特定データでもある場合、結合価情報を他の状況データに引き継がせることにより、検索、集計や、当該状況データが応答データとなった場合の応答生成処理をより一層効率的に行うことができる。具体的には、例えば、『食事をする』という状況データについて、「A子と」という結合価情報が取得された場合には、「食事をする」という状況特定データが属する『デートをする』という状況データにも、「A子と」という結合価情報を引き継がせることにより、『デートをする』という状況データにおいても、「A子と」という結合価情報を有効に活用することができる。
(9.複数話者との応対)
なお、本発明の自動応答出力生成装置10による応答は、1対1の応答のみならず、図1に示すように、同時にアクセスしてきた複数のユーザーを含めた3者の話者間などにおいても、適用することができる。この場合には、同時にアクセスする複数のユーザーによって入力された情報に対して、上記の処理に従って応答すべき状況データを判断することで対応することができる。
次に、本発明の実施例を、図5乃至図7(実施例1)及び図8乃至図10(実施例2)を参照しながら説明する。
<実施例1>
本発明の実施例として、まず、ユーザーが
入力1)スパイダーマン(登録商標)2を観たよ。
入力2)洋子は退屈そうだった。
と入力した場合を例に、図5乃至図7を参照して説明する。
この場合、図5は行われた処理の全体の流れを、図6は検索の工程を、図7は集計の工程を示したものである。まず、自動対話の開始に際しては、ユーザーを認識する情報が入力されて相手方を認識した上で処理を開始する。この場合、当該ユーザーに既存データ(ユーザープロファイル)があったため、既存データから「洋子」、「彼女」、「恋人」という検索用データのメタデータを生成する。これは、既に活用可能な状態となっているデータであるため、終了命令があるまで、補助記憶装置等に記憶されている。
その状態で、上記入力1)、入力2)をし、図5及び図6に示すように、形態素解析をして入力情報形態素を抽出した後、検索用データの語彙データから同義語を検索して、検索用データ(検索語)に「見る」を追加し、次いで、オントロジーを探索して、「スパイダーマン(登録商標)2」から「映画」「洋画」「アクション映画」「恋愛映画」という検索用データを得た。更に、既存データを検索して既に立ち上がっている検索用データのメタデータから、入力された情報「洋子」に対する検索用データ「彼女」「恋人」を抽出した。
次いで、図5及び図6に示すように、これらの検索用データを、状況特定データの状況特定形態素を対象に検索し、該当するすべての状況特定データを検出し、得点を加算していく。この場合、状況特定形態素の「映画」「観る」が、「映画を観る」という状況特定データの全てにおいて該当したため、図7に示すように、『映画を観る』という状況データが事実リストに追加された。また、この『映画を観る』という状況データは、同時に『デートをする』という状況データの状況特定データでもあり、また、同じ状況データに属する「恋人」という状況特定形態素を有する「恋人と一緒にいる」という状況データにも得点が加算されたため、図7に示すように、『デートをする』という状況データも事実リストについて追加された。そして、これらの事実リストに登録された状況データを評価点数順にソートし、複数の状況特定データが該当している『デートをする』が先頭に位置付けられ、図5に示すように、当該状況データが定義する「デートですか。」という応答出力を得ることができた。これにより、状況を多角的に分析して適切な応答データを得ることができたのが解る。
<実施例2>
次に、本発明の実施例として、ユーザーが
入力1)中華に行きました。
入力2)シウマイがすごくおいしかったです。
入力3)お腹が苦しいです。
と入力した場合を例に、図8乃至図10を参照して説明する。
この場合、図8は行われた処理の全体の流れを、図9は検索の工程を、図10は集計の工程を示したものである。実施例1と同様に、ユーザーを認識して、当該ユーザーの既存データ(ユーザープロファイル)からメタデータを生成した。
その状態で、上記入力1)、入力2)、入力3)をし、図8及び図9に示すように、形態素解析をして入力情報形態素を抽出した後、検索用データの語彙データから同義語を検索して、検索用データ(検索語)に「美味しい」を追加し、次いで、オントロジーを探索して、「中華」から「中華料理」「外食」という検索用データを、「シウマイ」から「料理」という検索用データを、「お腹」から「体」という検索用データを得た。
次いで、図8及び図9に示すように、これらの検索用データを、状況特定データの状況特定形態素を対象に検索し、該当するすべての状況特定データを検出し、『外食をする』という状況データの「店にいく」という状況特定データ、『食事をする』という状況データの「料理を食べる」という状況特定データ、『おいしい』という状況データの「おいしい」「美味しい」という状況特定データ、『うれしい』という状況特定データの「おいしい」という状況特定データ、、また、『苦痛』という状況データの「苦しい」という状況特定データ、『食べ過ぎ』という状況データの「苦しい」という状況特定データに得点が加算された。
この得点を集計したところ、図10に示すように、『おいしい』と『食事をする』という状況データが成立して事実リストに登録された。この場合、特に、図10に示すように、入力1)2)により、既に『食事をする』『おいしい』という状況データが事実リストに登録されていたため、入力3)の段階での得点集計に際しては、同一の意味を有する状況特定データにも得点が加算された。これが反映されて『食べ過ぎる』という状況データのうちの「食事をする」という状況特定データ、「おいしい」という状況特定データに得点が追加された。その結果、『外食をする』、『おいしい』、『食べ過ぎる』という状況データも成立し、各状況データが評価点数順に事実リストに登録された。その結果、該当する状況特定データの数や割合が多かった『食べ過ぎる』という状況データが銭湯に位置づけられ、この場合、『外食をする』、『食事をする』という状況データが「シウマイ」という結合価情報を保持していたため、図8に示すように、最終的に、「シウマイの食べ過ぎですよ。」という応答出力を得ることができた。同様に、状況を多角的に分析して適切な応答データを得ることができたのが解る。
本発明は、入力された情報に対して応答する分野に広く適用することができ、例えば、自動対話システムは勿論、その他、ロボットなどにおける動作反応、パーソナルコンピュータやカーナビゲーションシステムなどの情報処理装置などにおけるデータ保存、データ検索、翻訳等、また、自動車などのハードウェア制御、内部状態変更等に利用することができる。
本発明の方法を実施する状態を示す概略図である。 本発明の方法の全体の処理手順を示す概略フローチャートである。 本発明に使用されるデータベースの構造の概略図である。 本発明に使用されるデータベースの構造の他の概略図である。 本発明の実施例1における全体の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1における検索処理の手順を示すフォローチャートである。 本発明の実施例1における集計処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2における全体の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2における検索処理の手順を示すフォローチャートである。 本発明の実施例2における集計処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 自動対話その他の自動応答出力生成装置
12 検索手段
14 集計手段
16 判断手段
18 応答出力生成手段

Claims (64)

  1. 状況認識要素となる複数の状況特定データを、前記複数の状況特定データのうち共通する概念を有する状況特定データの集合毎に、前記状況特定データを統括する概念として位置付けられ応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けてデータベース化し、検索手段によりユーザーによって入力された情報を前記状況特定データと照合して前記入力された情報に対応する状況特定データを判断し、集計手段により前記入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計し、判断手段により前記評価点数の集計状況に応じて前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断して、応答出力生成手段により前記応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して、前記応答データを出力処理することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  2. 請求項1に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記検索手段により、前記入力された情報を、データベース化された検索用データと照合して検索用データを抽出し、前記検索用データを前記状況特定データと照合して、前記入力された情報に対応する状況特定データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  3. 請求項2に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記検索用データは、意味ネットワーク、オントロジー、用言などの語彙データ、ユーザープロファイルなどの既存データであることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  4. 請求項2又は請求項3のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記検索手段により、前記入力された情報を形態素解析して抽出された入力情報形態素を前記検索用データと照合することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記検索手段により、前記検索用データを、前記状況特定データを予め形態素解析して生成された状況特定形態素と照合し、前記検索用データと一致した前記状況特定形態素を有する状況特定データに前記集計手段により得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、同一内容の前記状況特定データを、異なる複数の前記状況データに属するように設定し、前記同一内容の前記状況特定データを前記属すべき各状況データ毎に各々生成して、前記集計手段により前記入力された情報に対応する状況特定データの全てに得点を加算して、前記当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、同一内容の前記状況特定データを、異なる複数の前記状況データに属するように設定し、前記同一内容の状況特定データとして単一のデータのみを生成して、前記単一のデータを当該前記状況特定データが属すべき異なる複数の前記状況データに関連付けてデータベース化し、前記集計手段により前記入力された情報に対応する状況特定データに加算された得点を当該前記状況特定データに関連付けられた全ての前記状況データの評価点数に反映させて、前記当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  8. 請求項2乃至請求項7のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により、(1)前記検索用データと一致した状況特定形態素が同一の状況特定データ中に複数存在する場合、(2)前記検索用データと一致した状況特定形態素が格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報である場合、(3)前記入力された情報の前記検索用データの順序が前記同一の状況特定データ中の形態素と順序が所定以上の一致率で一致する場合には高い得点を加算し、(4)前記入力された情報の前記検索用データが否定情報であるときは前記得点を減算して、前記状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記状況多角認識用の状況データの種類として、状況、文法形式、雰囲気、命令又は指示、質問、話し手又は聞き手、欲求、気分、体調、学習、比喩、諺又は格言を設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  10. 請求項9に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により、前記状況多角認識用の状況データの種類毎に当該種類に属する前記状況データの評価点数を集計して、前記状況データの種類毎に各状況特定データを順位付けして、前記判断手段により、前記状況データの種類毎に前記評価点数の集計状況に応じて前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記判断手段により、ユーザー毎に、当該ユーザーについて過去に所定値以上の評価点数が集計された年齢、性別等の個人情報を特定する状況データその他の前記状況多角認識用の状況データを前記当該ユーザーについて成立する事実として認定して、前記応答出力生成手段により、前記所定値以上の評価点数が集計された状況データを前記検索用データの対象となる履歴として保存することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記入力された情報の回数を集計して、前記回数が所定値以上に達した場合には当該入力された情報を、又は、前記状況特定データについて加算されたトータルの得点が所定値以上となった場合には当該状況特定データを、前記状況データとして自動的に新たに生成して前記データベースに記憶させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記入力された情報の回数を集計して前記回数が所定値以上に達した場合に、前記入力された情報を状況特定データとして自動的に新たに生成して、前記生成された新たな状況特定データを前記入力された情報に対応すると過去に判断された前記状況データ毎に振り分けて前記データベースとして記憶させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記応答出力生成手段により前記応答すべき状況データに関連付けられた出力形式として、文章出力、動作、データ保存、データ検索、翻訳、ハードウェア制御、内部状態変更、前記状況データの生成、前記状況特定データの生成を設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記各状況特定データに加算された得点又は前記状況データ毎に集計された評価点数を時間の経過により減衰して前記応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  16. 請求項15に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により所定の時間毎若しくは情報が入力される度毎に前記各状況特定データに加算された得点若しくは前記各状況データ毎に集計された評価点数を再計算することにより、又は、前記時間の経過を要素として前記得点若しくは前記評価点数を減算することにより、前記各状況特定データに加算された得点又は前記状況データ毎に集計された評価点数を減衰することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記状況多角認識用の状況データを、同時に他の状況多角認識用の状況データに属する状況特定データとしても設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  18. 請求項17に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記状況多角認識用の状況データとしても設定されている前記状況特定データに得点が加算された場合、当該状況特定データにもなっていてる状況データの評価点数に反映させ、当該状況特定データが属する状況データと、当該状況特定データに相当する状況データとを関連付けして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  19. 請求項1乃至請求項18のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記状況多角認識用の状況データに、格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報を保持させ、前記補語として入力された情報を結合価情報として取得し、前記状況データ毎に前記結合価情報を保持させることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  20. 請求項17乃至請求項19のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記結合価情報を保持する状況多角認識用の状況データが、他の状況多角認識用の状況データの状況特定データでもある場合、前記結合価情報を前記他の状況データに引き継がせることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  21. 請求項1乃至請求項20のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により、(1)前記状況多角認識用の状況データに属する前記状況データのうち得点が加算された状況特定データの数、(2)前記状況多角認識用の状況データに属する前記状況データのうち得点が加算された状況特定データの前記状況データに属する全状況特定データに対する率、(3)各状況特定データに加算された得点の合計数から、前記状況データ毎の評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  22. 請求項1乃至請求項21のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により前記状況データを前記集計された評価点数に応じて順位付けして、前記判断手段により前記評価点数に応じた順位に従って前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  23. 請求項22に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記判断手段により前記評価点数が最も高い状況データを前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  24. 請求項1乃至請求項23のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記評価点数が所定値X以上となった前記状況データを、前記入力された情報に対応する事実状況として成立している状況データと判断して事実リストに登録し、前記判断手段により前記事実リストに登録された前記状況データの中から前記入力された情報に対して応答すべき状況データを選択することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  25. 請求項24に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記評価点数が前記所定値Xには満たないが所定値Y以上となった前記状況データを前記入力された情報に対応する事実状況として成立する可能性がある状況データと判断して可能性リストに登録し、前記集計手段により、前記各リスト毎に、前記状況データを前記集計された評価点数に応じて順位付けすることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  26. 請求項24又は請求項25のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記各リストに登録された各状況データが、他の状況データの状況特定データでもある場合に、前記集計手段により、前記事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、前記可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点との間に差を設け、前記事実リスト、前記可能性リストの順に高得点となるように設定することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  27. 請求項24乃至請求項26のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記入力された情報に対応する前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、前記集計手段により、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、前記事実リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データにも得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  28. 請求項27に記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記入力された情報に対応する前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、前記集計手段により、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、前記可能性リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データにも、前記事実リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データに加算される得点よりも低い得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  29. 請求項27又は請求項28のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記集計手段により、前記事実リスト又は前記可能性リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データへの加算を、所定の評価値に達した後は打ち切ることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  30. 請求項25乃至請求項29のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記判断手段により、前記可能性リストに登録された前記状況データを確認すべき事実と判断して、前記応答出力作成手段により確認応答の対象として出力することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  31. 請求項1乃至請求項30のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、同時にアクセスする複数のユーザーによって入力された情報に対して応答すべき前記状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  32. 請求項1乃至請求項31のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成方法であって、前記入力された情報として、自然文、テキストデータ、バイナリデータを設定し、前記入力された情報が自然言語以外のデータである場合には、前記検索手段により前記入力された情報を一定の規則に基づいて自然言語に変換して認識することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成方法。
  33. 状況認識要素となる複数の状況特定データを、前記複数の状況特定データのうち共通する概念を有する状況特定データの集合毎に、前記状況特定データを統括する概念として位置付けられ応答出力となるべき状況多角認識用の状況データに関連付けたデータベースを有し、ユーザーによって入力された情報を前記状況特定データと照合して前記入力された情報に対応する状況特定データを判断する検索手段と、前記入力された情報に対応する状況特定データに得点を加算して前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する集計手段と、前記評価点数の集計状況に応じて前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断する判断手段と、前記応答すべき状況データに関連付けられた出力形式に従って入力された情報に対する応答データを生成して前記応答データを出力処理する応答出力生成手段とを備えていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  34. 請求項33に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記検索手段は、前記入力された情報を、データベース化された検索用データと照合して検索用データを抽出し、前記検索用データを前記状況特定データと照合して、前記入力された情報に対応する状況特定データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  35. 請求項34に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記検索用データは、意味ネットワーク、オントロジー、用言などの語彙データ、ユーザープロファイルなどの既存データであることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  36. 請求項34又は請求項35のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記検索手段は、前記入力された情報を形態素解析して抽出された入力情報形態素を前記検索用データと照合することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  37. 請求項34乃至請求項36のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記検索手段は、前記検索用データを、前記状況特定データを予め形態素解析して生成された状況特定形態素と照合し、前記集計手段は前記検索用データと一致した前記状況特定形態素を有する状況特定データに得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  38. 請求項33乃至請求項37のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、同一内容の前記状況特定データが、異なる複数の前記状況データに属するように設定され、前記同一内容の前記状況特定データは前記属すべき各状況データ毎に各々生成され、前記集計手段は、前記入力された情報に対応する状況特定データの全てに得点を加算して、前記当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  39. 請求項33乃至請求項37のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、同一内容の前記状況特定データが、異なる複数の前記状況データに属するように設定され、前記同一内容の状況特定データとして単一のデータのみが生成され、前記単一のデータは当該前記状況特定データが属すべき異なる複数の前記状況データに関連付けられてデータベース化され、前記集計手段は、前記入力された情報に対応する状況特定データに加算された得点を当該前記状況特定データに関連付けられた全ての前記状況データの評価点数に反映させて、前記当該状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  40. 請求項33乃至請求項39のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、(1)前記検索用データと一致した状況特定形態素が同一の状況特定データ中に複数存在する場合、(2)前記検索用データと一致した状況特定形態素が格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報である場合、(3)前記入力された情報の前記検索用データの順序が前記同一の状況特定データ中の形態素と順序が所定以上の一致率で一致する場合には高い得点を加算し、(4)前記入力された情報の前記検索用データが否定情報であるときは前記得点を減算して、前記状況データの評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  41. 請求項33乃至請求項40のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記状況多角認識用の状況データの種類として、状況、文法形式、雰囲気、命令又は指示、質問、話し手又は聞き手、欲求、気分、体調、学習、比喩、諺又は格言が設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  42. 請求項41に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、前記状況多角認識用の状況データの種類毎に当該種類に属する前記状況データの評価点数を集計して、前記状況データの種類毎に各状況特定データを順位付けして、前記判断手段は、前記状況データの種類毎に前記評価点数の集計状況に応じて前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  43. 請求項33乃至請求項42のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記判断手段は、ユーザー毎に、当該ユーザーについて過去に所定値以上の評価点数が集計された年齢、性別等の個人情報を特定する状況データその他の前記状況多角認識用の状況データを前記当該ユーザーについて成立する事実として認定し、前記応答出力生成手段は、前記所定値以上の評価点数が集計された状況データを前記検索用データの対象となる履歴として保存することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  44. 請求項33乃至請求項43のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記入力された情報の回数を集計して、前記回数が所定値以上に達した場合には当該入力された情報を、又は、前記状況特定データについて加算されたトータルの得点が所定値以上となった場合には当該状況特定データを、前記状況データとして自動的に新たに生成して前記データベースに記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  45. 請求項33乃至請求項44のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記入力された情報の回数を集計して前記回数が所定値以上に達した場合に、前記入力された情報を状況特定データとして自動的に新たに生成して、前記生成された新たな状況特定データを前記入力された情報に対応すると過去に判断された前記状況データ毎に振り分けて前記データベースとして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  46. 請求項33乃至請求項45のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記応答出力生成手段により前記応答すべき状況データに関連付けられた出力形式として、文章出力、動作、データ保存、データ検索、翻訳、ハードウェア制御、内部状態変更、前記状況データの生成、前記状況特定データの生成が設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  47. 請求項33乃至請求項46のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記各状況特定データに加算された得点又は前記状況データ毎に集計された評価点数を時間の経過により減衰して前記応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  48. 請求項47に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、所定の時間毎若しくは情報が入力される度毎に前記各状況特定データに加算された得点若しくは前記各状況データ毎に集計された評価点数を再計算することにより、又は、前記時間の経過を要素として前記得点若しくは前記評価点数を減算することにより、前記各状況特定データに加算された得点又は前記状況データ毎に集計された評価点数を減衰することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  49. 請求項33乃至請求項48のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記状況多角認識用の状況データは、同時に他の状況多角認識用の状況データに属する状況特定データとしても設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  50. 請求項49に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記状況多角認識用の状況データとしても設定されている前記状況特定データに得点が加算された場合、当該状況特定データにもなっていてる状況データの評価点数に反映させ、当該状況特定データが属する状況データと、当該状況特定データに相当する状況データとを関連付けして記憶することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  51. 請求項33至請求項50のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記状況多角認識用の状況データは、格助詞の補語として入力又は設定された情報であることを示す格情報を保持し、前記補語として入力された情報を結合価情報として取得し、前記状況データ毎に前記結合価情報を保持することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  52. 請求項49乃至請求項51のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記結合価情報を保持する状況多角認識用の状況データが、他の状況多角認識用の状況データの状況特定データでもある場合、前記結合価情報を前記他の状況データに引き継がせることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  53. 請求項33乃至請求項52のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、(1)前記状況多角認識用の状況データに属する前記状況データのうち得点が加算された状況特定データの数、(2)前記状況多角認識用の状況データに属する前記状況データのうち得点が加算された状況特定データの前記状況データに属する全状況特定データに対する率、(3)各状況特定データに加算された得点の合計数から、前記状況データ毎の評価点数を集計することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  54. 請求項33乃至請求項53のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、前記状況データを前記集計された評価点数に応じて順位付けして、前記判断手段は、前記評価点数に応じた順位に従って前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  55. 請求項54に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記判断手段は、前記評価点数が最も高い状況データを前記入力された情報に対して応答すべき状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  56. 請求項33乃至請求項55のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記評価点数が所定値X以上となった前記状況データを、前記入力された情報に対応する事実状況として成立している状況データと判断して事実リストに登録し、前記判断手段は、前記事実リストに登録された前記状況データの中から前記入力された情報に対して応答すべき状況データを選択することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  57. 請求項56に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記評価点数が前記所定値Xには満たないが所定値Y以上となった前記状況データを前記入力された情報に対応する事実状況として成立する可能性がある状況データと判断して可能性リストに登録し、前記集計手段は、前記各リスト毎に、前記状況データを前記集計された評価点数に応じて順位付けすることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  58. 請求項56又は請求項57のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記各リストに登録された各状況データが、他の状況データの状況特定データでもある場合に、前記集計手段は、前記事実リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点と、前記可能性リストに登録された状況データに相当する状況特定データに加算される得点との間に差を設け、前記事実リスト、前記可能性リストの順に高得点となるように設定されていることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  59. 請求項56乃至請求項58のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、前記入力された情報に対応する前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、前記事実リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データにも得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  60. 請求項59に記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、前記入力された情報に対応する前記状況特定データが属する全ての状況データの評価点数を集計する際に、実際に入力された情報に対応する状況特定データに加えて、前記可能性リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データにも、前記事実リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データに加算される得点よりも低い得点を加算することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  61. 請求項59又は請求項60のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記集計手段は、前記事実リスト又は前記可能性リストに登録された前記状況データに相当する前記状況特定データへの加算を、所定の評価値に達した後は打ち切ることを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  62. 請求項57乃至請求項61のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記判断手段は、前記可能性リストに登録された前記状況データを確認すべき事実と判断して、前記応答出力作成手段は、当該状況特定データを確認応答の対象として出力することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  63. 請求項33乃至請求項62のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、同時にアクセスする複数のユーザーによって入力された情報に対して応答すべき前記状況データを判断することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
  64. 請求項33乃至請求項63のいずれかに記載された自動対話その他の自動応答出力作成装置であって、前記入力された情報として、自然文、テキストデータ、バイナリデータが設定され、前記入力された情報が自然言語以外のデータである場合には、前記検索手段は、前記入力された情報を一定の規則に基づいて自然言語に変換して認識することを特徴とする自動対話その他の自動応答出力作成装置。
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