JP2006170980A - 品質表示ラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】 青果物の品質を簡便に表示するシステムおよびラベルの提供。
【解決手段】
青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上を検出することで青果物の品質を表示できるシステムおよびラベルの提供。
【選択図】 なし

Description

本発明は、青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知して、青果物の品質を色の変化によって表示する品質表示システムおよび品質表示ラベルに関する。
ナシ、メロン、リンゴ、トマト、かぼちゃ等の青果物は収穫した後、出荷等の期間にさらに熟成させてから食べられる。しかし、これらの青果物は、熟成が進んでも表皮等の外観に変化が少なく、熟成の程度が分りにくいため、消費者において品質の変化やそれによる最適な食べ頃を逃してしまうことがしばしば起こる。
そこで、これらの青果物を非破壊の状態で分光光度計やレーザ装置等の機器にかけ、反射光や周波数を測定し、測定値の変化を調べることよって、最適な食べ頃を判断する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。また、青果物の収穫後の経過時間による積算温度(温度と時間の積)に依存して、色素が浸透拡散するように調整したシート(例えば、特許文献2参照)や酸化重合性色素と酸化剤が重合し、色が変化するように調製した材料(例えば、特許文献3参照)によって、青果物の熟成の程度や最適な食べ頃を表示する方法が開発されている。
さらに、青果物の鮮度保持のために、青果物の発生する硫化水素やエチレン、メチルアルコール等のガス成分の濃度を測定することで、青果物の保存状態を表示する冷蔵庫等が開発されている(例えば、特許文献4参照)。また、青果物の呼吸速度を制御し(例えば、特許文献5参照)、あるいはエチレンや炭酸ガスを吸収、除去することで(例えば、特許文献6、7参照)、青果物の鮮度保持を行う方法も開発されている。しかしこれらの方法は、青果物の鮮度保持のみを目的としており、これによって青果物の熟成の程度や最適な食べ頃を表示することを対象としていない。
青果物の品質の変化やそれによる最適な食べ頃を判断するにあたり、上記のように機器を用いる方法は一般消費者には不向きである。また、色素の浸透拡散を示すシートや酸化重合により色の変化を示す材料(特許文献2、3)は、積算温度を基準としているため、冷蔵庫や急激な温度変化を伴う環境においての使用には向かず、また反応が不可逆であるため、反応終結時以降は適切な判断ができない恐れがある。そこで、簡便に消費者が使用でき、安定した判断基準によって、青果物の品質を表示する方法の提供が望まれている。
特開平7−128226号公報 特開平11−231074号公報 特開平11−94959号公報 特開2003−247773号公報 特開平10−262548号公報 特開平11−46677号公報 特開平10−23858号公報
本発明は、青果物の品質を簡便に表示するシステムおよびラベルの提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知することで青果物の品質を表示できることを見出した。二酸化炭素は水酸化カルシウムや炭酸ナトリウム等の二酸化炭素吸収剤と反応してpHの変化を引き起こすことが知られている。そこで、本発明者らは、二酸化炭素と反応することでpHの変化を引き起こす化合物と、pHの変化によって色の変化が起こる色素を組み合わせることで、青果物が発生する二酸化炭素を検知して色で表示する方法を見出した。
また、本発明者らは、エチレンが接触することによって色の変化がおこる化合物を用いることで、青果物が発生するエチレンを検知して色で表示する方法を見出した。さらに、本発明者らは、酢酸エチルまたは酢酸ブチルが接触することによって色の変化が起こる化合物を用いることで、青果物が発生する酢酸エチルまたは酢酸ブチルを検知して色で表示する方法を見出した。そして、本発明者らはさらに、これらの方法を用い、青果物の品質を表示するシステムおよびラベルを得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の(1)〜(22)である。
(1) 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知して青果物の品質を表示する方法。
(2) 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知する手段を有する青果物の品質表示システム。
(3) 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を指標とする青果物の品質表示ラベル。
(4) 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする上記(3)に記載の品質表示ラベル。
(5) 青果物が発生する二酸化炭素の発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする上記(3)または(4)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(6) ラベルの色相の変化がpHの変化を含むものである上記(5)に記載の品質表示ラベル。
(7) ラベルの色相の変化が、クレゾールレッドまたはブロムクレゾールパープルのいずれかの色素の変化を含むものである上記(5)または(6)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(8) ラベルが水酸化カルシウムまたは炭酸ナトリウムを含む上記(5)〜(7)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(9) 青果物が発生するエチレンの発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする上記(3)または(4)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(10) ラベルの色相の変化が、酸化還元反応を含むものである上記(9)に記載の品質表示ラベル。
(11) ラベルの色相の変化が、パラジウム(Pd)化合物および/またはモリブデン(Mo)化合物の酸化還元反応によるものである上記(9)または(10)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(12) ラベルが硫酸パラジウム(PdSO4)を含む上記(9)〜(11)のいずれかに記載に品質表示ラベル。
(13) ラベルがモリブデン酸アンモニウム((NH4)2MoO4)または七モリブデン酸六アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を含む上記(9)〜(12)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(14) ラベルの色相の変化が、モリブデンブルーの発色によるものである上記(9)〜(13)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(15) 青果物が発生する酢酸エチルまたは酢酸ブチルの発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする上記(3)または(4)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(16) ラベルの色相の変化が、脱水反応を含むものである上記(15)に記載の品質表示ラベル。
(17) ラベルの色相の変化がクロム(Cr)化合物の脱水反応によるものである上記(15)または(16)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(18) ラベルがクロム酸(H2CrO4)を含む上記(15)〜(17)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(19) ラベルがろ紙および/またはシリカゲルもしくはコロイダルシリカを担体とする上記(3)〜(18)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(20) 通気性のフィルムでラミネートした上記(19)のラベル。
(21) 青果物がナシ、リンゴ、メロンである上記(3)〜(20)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
(22) ラベルがさらに青果物に直接接着可能な接着剤と青果物からの水分を吸収する水分吸収層、多孔質フィルムを含む上記(3)〜(21)のいずれかに記載の品質表示ラベル。
本発明の青果物の品質表示システムおよび品質表示ラベルは青果物の品質の変化やそれによる最適な食べ頃を安定な方法で簡便に表示することができる。
本発明の「品質」とは、青果物の熟成による変化やそれによる食べ頃の変化のことをいう。青果物の「品質表示」とは、青果物の熟成の変化やその程度を示し、これによって青果物の食べ頃や、食べ頃から食べ頃経過までの最適な賞味時期の表示、食べ頃を経過してしまうことを警告するための表示とすることができる。これは、青果物の熟成の程度は、青果物が熟成によって発生する二酸化炭素、エチレンガス、酢酸エチル、酢酸ブチルなどによって判断することができ、例えば二酸化炭素であれば、青果物が熟成するにつれ徐々に発生され、エチレンガスであれば、熟成に至った段階で急激に発生されることが知られている。青果物の熟成はこれらの発生の変化やその発生の積算で判断することができる。
本発明の品質表示ラベルは、青果物が発生する二酸化炭素との接触によりpHの変化を引き起こす化合物と、pHの変化によって色の変化を示す色素を組み合わせて使用することが好ましい。水酸化カルシウムや炭酸ナトリウム等の二酸化炭素と接触してpHの変化を引き起こす化合物であればいずれの化合物も含むことができる。また、色素としては、pHの変化によって色の変化を示す色素であればいずれの色素も用いることができるが、クレゾールレッドやブロムクレゾールパープル等が好ましく、クレゾールレッドが特に好ましい。
さらに本発明の品質表示ラベルは、エチレンとの接触により色が変化する化合物を用いることが好ましい。またエチレンと接触して色が変化する化合物とモリブデンブルーの発色をおこす色素を組み合わせて使用することが好ましい。この色素としては、(NH4)6Mo7O24・4H2Oまたは(NH4)2MoO4等を使用することができるが、特に(NH4)6Mo7O24・4H2Oが好ましい。
また、本発明の品質表示ラベルは、酢酸エチルまたは酢酸ブチルとの接触により色が変化する化合物を用いることが好ましい。酢酸エチルまたは酢酸ブチルと接触して色が変化する化合物であればいずれの化合物も含むことができる。この色が変化する化合物としては、H2CrO4等を使用することができる。
これらの二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上と反応する化合物や色素を吸着させる担体としては、シリカゲル、ろ紙、コロイダルシリカなどを使用できる。これらの担体は化合物および色素が吸着すればいずれのものでも使用でき、粉末シリカゲル、粒状シリカゲル、シリカゲルガラスプレート、ろ紙、コロイダルシリカ等の市販のものを使用できる。これらはろ紙とシリカゲルのように組み合わせて使用することもできる。粉末シリカゲルとしては粒径が150〜425μmのものを、粒状シリカゲルとしては粒径が2〜4mmのものを用いることが特に好ましい。
粉末シリカゲルや粒状シリカゲルにこれらの化合物や色素を吸着させたものは「品質表示剤」として、そのままシャーレにのせたり、フィルム包装材につめたり、ろ紙や市販のカード等の台紙に乗せて「品質表示用カード」として加工したりすることで、使用することも可能である。また、シリカゲルプレートやろ紙、コロイダルシリカ等に吸着させたものは「品質表示フィルム」として、そのまま品質表示ラベルとして用いたり、またはラベルの材料に使用したり、空気中の水分によるこれらの化合物や色素の変化を避けるためにラミネート等で加工して、そのまま簡易な品質表示ラベルとして使用したりすることもできる。コロイダルシリカ(マイナスチャージ)の薄層膜を担体として用いた場合は、本発明の試薬を含んだポリマー(プラスチャージ)を吸着させることで、そのまま品質表示ラベルとして使用できる。本発明の品質表示剤、品質表示ラベルには、さらに品質表示にあたり、例えば「りんごマークが出たら、食べ頃です。早く食べて!!」という説明を加えることもできる。
本発明の品質表示ラベルはダンボールやビニルに入った青果物と同時に梱包してまたは青果物に直接接着して使用することができる。従って、本発明の品質表示ラベルは色の変化が判断できる程度であればいずれの大きさでも用いることができる。化合物や色素を吸着させて作製した「品質表示フィルム」をそのまま品質表示ラベルとして使用することもできるが、熱圧着やセロハンテープ等の粘着性のガス透過性フィルムでラミネート加工して使用することもできる。さらに、必要に応じて青果物自体が発生する水分をさけるための水分吸収層や、多孔質フィルムまたは青果物に直接接着させるための接着剤等も組み合わせて使用することができる。このように青果物に直接接着させるためのものは「品質表示シール」とすることもできる。水分吸収層としては、塩化カルシウム(CaCl2)、酸化バリウム(BaO)、シリカゲル等が使用でき、多孔質フィルムとしてはPET、テフロン(登録商標、フッ素樹脂)、ビニルなどが使用できる。また、接着剤としては両面テープ、セロハンテープ等の簡便な接着剤を使用することもできる。セロハンテープは粘着性のガス透過性フィルムであることから、本発明の「品質表示フィルム」や「品質表示剤」を載せ、ラミネート加工された「品質表示ラベル」としてそのまま青果物等に接着して利用することもできる。
本発明の品質表示ラベルの製造にあたり、水酸化カルシウムや炭酸ナトリウム等の化合物とクレゾールレッドやブロムクレゾールパープルの色素を組み合わせて用いる場合には、化合物と色素は10:1程度の割合で混合し、色素が1wt%程度の水溶液として調製し、担体に吸着することができる。また、検出の対象に応じて、色素の添加量や担体への吸着割合を変えることもできる。このようにして作製した品質表示ラベルは、青果物が呼吸により排出した二酸化炭素がラベル表面に触れ、該化合物と二酸化炭素が化学式1のような反応することでpHの変化がおこり、色素の変化によってpHの変化が示されることで青果物の品質の変化やそれによる食べ頃等を表示する。
また、本発明の品質表示ラベルの製造にあたり、エチレンの接触によって色が変化する化合物を用いる場合、使用する化合物はH2SO4、HClなどを溶媒として使用することができる。例えば、化合物としてPdSO4を用いた場合は、使用するH2SO4またはHClはPdSO4が溶解できる最少量を使用すれば良く、具体的には1mMのPdSO4をpH1.0に調整して使用することが好ましい。これらの混合によって0.5〜20mMのPdSO4溶液、好ましくは12mMのPdSO4溶液を調製し、これを担体に吸着させることにより色の変化による品質表示剤を製造することができる。担体としてシリカゲルを用いた場合には、シリカゲルに対して、重量比1:1のPdSO4溶液を吸着させることが好ましい。また、検出の対象に応じて、色素の添加量、溶液の濃度や担体への吸着割合を変えることもできる。このようにして作製した品質表示ラベルは、青果物が熟成により排出したエチレンがラベル表面に触れ、エチレンによって化合物が下記化学反応式のような反応をすることで、化合物の本来の色に変化して青果物の品質を表示する。
エチレンの接触により硫酸パラジウム(淡黄色、水溶性)がパラジウム(黒色、水不溶性)に変化することを示した化学式である。この反応によって、ラベルが黒色に発色することで、エチレンの発生を検出し、青果物の品質を表示できる。
さらに本発明の品質表示ラベルの製造にあたり、エチレンと接触によって、色が変化する化合物およびモリブデンブルーの発色を示す色素を組み合わせて用いる場合、上記の方法で調製した0.5〜20mMのPdSO4溶液をpH1.0に調整して用いることができる。本発明で用いる色素は室内に放置した場合に発色を示さず、エチレンの濃度に応じて発色を示す程度の量を使用することが好ましく、(NH4)2MoO4を用いる場合では、PdSO4溶液に対して0.1〜0.5wt%を使用することが好ましい。また、(NH4)6Mo7O24を用いる場合には、0.02〜0.5wt%を使用することが好ましい。これらの混合溶液を担体に吸着させることにより色の変化による品質表示剤を製造することができる。担体としてシリカゲルを用いた場合には、シリカゲルに対して、重量比1:1のPdSO4溶液を吸着させることが好ましい。また、検出の対象に応じて、色素の添加量、溶液の濃度や担体への吸着割合を変えることもできる。このようにして作製した品質表示ラベルは、青果物が熟成により排出したエチレンがラベル表面に触れ、エチレンによってPdSO4が変化することで、モリブデンブルーの発色が起こり、青果物の品質を表示する。
また、本発明の品質表示ラベルの製造にあたり、酢酸エチルまたは酢酸ブチルの接触によって色が変化する化合物を用いる場合、使用する化合物は水などを溶媒として溶解することができる。例えば、化合物としてH2CrO4を用いた場合は、0.1〜1%のH2CrO4溶液に調整して使用することが好ましい。この溶液を担体に吸着させることにより色の変化による品質表示剤を製造することができる。担体としてシリカゲルを用いた場合には、シリカゲルに対して十分量のH2CrO4溶液を吸着させることが好ましい。また、検出の対象に応じて、色素の添加量、溶液の濃度や担体への吸着割合を変えることもできる。このようにして作製した品質表示ラベルは、青果物が熟成により排出した酢酸エチルまたは酢酸ブチルがラベル表面に触れることによって、化合物の色が変化して青果物の品質を表示する。
以下に本発明の実施例、試験例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
品質表示ラベル(A)の製造
20%エタノール溶液でブロモクレゾールパープルを溶解し0.1wt%に調整した。水酸化カルシウムをブロモクレゾールパープルの10倍量添加、攪拌し、品質表示ラベル用水溶液とした。調製した品質表示ラベル用水溶液をろ紙に吸着させて、品質表示プレート(A)とした。
作製した品質表示プレート(A)にPETからなる多孔質フィルムを組み合わせ、青果物接着面に両面テープをつけて品質表示ラベル(A)を製造した。品質表示ラベル(A)の概略図を図1aに示した。
品質表示ラベル(A)を用いた青果物の品質表示システム
上記において製造した品質表示ラベル(A)を16個のりんごを入れた贈答用のダンボール箱(JA)の中に入れ、色の変化を観察することで、リンゴの品質およびその変化を調べた。
結果
貼り付け時には青紫色だった品質表示ラベル(A)が、日数の経過によって、りんごが発生する二酸化炭素と品質表示ラベル(A)に含まれる水酸化カルシウムが反応することにより、pHが変化して黄色に変化したことが確認された。この品質表示剤の色の変化によって、りんごの品質およびその変化を示すことが確認された。
品質表示剤(B)の製造
PdSO4をH2SO4でpH1.0に調整した12mM PdSO4溶液を調製した。調製した12mM PdSO4溶液を重量比1:1の粉末シリカゲル(和光純薬工業社製)に吸着させて、乾燥させ、品質表示剤(B)とした。
品質表示剤(B)を用いた青果物の品質表示システム
上記において製造した品質表示剤1gをシャーレにのせて、12個りんごが入った段ボールの中に5〜7日間入れ、色の変化を観察することで、リンゴの品質を調べた。
結果
5日後には、淡黄色だった品質表示剤は、りんごが発生するエチレンによって、品質表示剤に含まれるPdSO4(淡黄色)がPd(黒色)に変化したことが確認された。この品質表示剤の色の変化によって、りんごの品質およびその変化を示すことが確認された。7日後の品質表示剤の色の変化の様子を図2bに示し、比較として同日間室内で放置した品質表示剤の色の変化を図2aに示した。
品質表示剤(B)を用いたエチレン検出による品質表示システム
上記において製造した品質表示剤(B)1gをシャーレにのせて、濃度がそれぞれ0.5、5、10mlになるようにエチレンガスを注入した9lの密閉容器に入れて、30分後の色変化を観察した。
結果
品質表示剤(B)に含まれるPdSO4の変化によって、エチレンガス濃度に依存して品質表示剤が黒色となった。よって、本発明の品質表示剤が、エチレンを検出することが確認された。品質表示剤(B)の色変化の様子を図3に示した。
品質表示ラベル(C)の製造
PdSO4をH2SO4でpH1.0に調整した12mM PdSO4溶液を調製した。調製した12mM PdSO4溶液をシリカゲルガラスプレート(メルク社製)に吸着させて、乾燥させ、品質表示プレート(C)とした。この品質表示プレートをセロハンテープで覆い、品質表示ラベル(C)とした。
品質表示ラベル(C)を用いた青果物の品質表示システム
上記において製造した品質表示ラベル(C)を16個のりんごを入れた贈答用のダンボール箱(JA)の中に入れ、色の変化を観察することで、リンゴの品質およびその変化を調べた。
結果
貼り付け時には、淡黄色だった品質表示ラベル(C)が、日数の経過によって、りんごが発生するエチレンとの接触により、品質表示ラベル(C)に含まれるPdSO4がPdとなり、黒色に変化したことが確認された。この品質表示剤の色の変化によって、りんごの品質およびその変化を示すことが確認された。
品質表示ラベル(C)を用いたエチレン検出による品質表示システム
上記において製造した品質表示ラベル(C)を、濃度がそれぞれ0、10、100、1000ppmになるようにエチレンガスを注入した9lの密閉容器に入れて、30分後の色変化を観察して、各エチレン濃度における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
結果
品質表示ラベル(C)に含まれるPdSO4の変化によって、エチレンガス濃度に依存して品質表示ラベル(C)が黒色となった。よって、本発明の品質表示ラベル(C)が、エチレンを濃度依存的に検出することが確認された。品質表示ラベル(C)の色変化の様子を図4aに示し、エチレン濃度と色差の変化の関係を図4bに示した。
品質表示ラベル(D)の製造
1mM PdSO4(pH1.0,HCl)5gに(NH4)6Mo7O24・4H2Oを0.01g溶解させた後、ろ紙を浸し、乾燥させて、品質表示プレート(D)とした。この品質表示プレートをセロハンテープで覆い、品質表示ラベル(D)とした。
品質表示ラベル(D)を用いた青果物の品質表示システム
上記において製造した品質表示ラベル(D)を16個のりんごを入れた贈答用のダンボール箱(JA)の中に入れ、色の変化を観察することで、リンゴの品質およびその変化を調べた。
結果
貼り付け時には、白色だった品質表示ラベル(D)が、日数の経過によって、りんごが発生するエチレンとの接触により、品質表示ラベル(D)に含まれるPdSO4が変化することにより、モリブデンブルーの発色が起こり水色に変化したことが確認された。この品質表示剤の色の変化によって、りんごの品質およびその変化を示すことが確認された。
品質ラベル(E)、(F)の製造
H2CrO4を水に加え、0.1%、0.5%、1%H2CrO4溶液をそれぞれ調製した。調製した各濃度のH2CrO4溶液の十分量に粒状シリカゲル(和光純薬工業社製)または粉末シリカゲル(和光純薬工業社製)を30分間浸して吸着させた後、乾燥させて品質表示剤(E)または品質表示剤(F)とした。これらをセロハンテープ(2cm×5cm)に接着させて品質表示ラベル(E)または品質表示ラベル(F)とした。
品質表示ラベル(E)、(F)を用いたエチレン検出による品質表示システム
上記において製造した品質表示剤(E)、(F)を濃度がそれぞれ0、10、100ppmになるように酢酸ブチルを注入した密閉容器に入れて3日後までの色変化を観察し、時間経過における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
結果
酢酸ブチルによる品質表示ラベル(E)、(F)に含まれるH2CrO4の変化によって、酢酸ブチル濃度に依存して品質表示ラベルが橙色から茶褐色となった。よって、本発明の品質表示剤が、酢酸ブチルを検出することが確認された。1%H2CrO4溶液を含む品質表示ラベル(E)、(F)の色差の変化の様子をそれぞれ図5a,bに示し、各濃度のH2CrO4溶液を含む品質表示ラベル(F)の100ppm酢酸ブチル存在下における色差の変化を図5cに示した。
図5a,bに示されるように、10ppmの酢酸ブチルにおいては、粒状シリカゲルを用いた品質表示ラベル(E)よりも、粉末シリカゲルを用いた品質表示ラベル(F)の方の色差が大きかった。シリカゲルの粒径による閾値によるものと考えられ、検出したい酢酸ブチルの濃度にあわせて、いずれの品質ラベルも使用できることが示された。また、図5cに示されるように、0.1%のH2CrO4溶液においても100ppmの酢酸ブチルで色差が確認できた。
りんごの品質表示
1)品質表示剤および品質表示ラベルの製造
上記実施例に記載の製造方法に従い、以下の(1)〜(6)までの6種類の品質表示サンプルを製造した。
(1) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O/1mM PdSO4(HCl,pH1)溶液をシリカゲルプレートに吸着させた品質表示ラベル。
(2) 10mM PdSO4(H2SO4,pH1)をシリカゲルプレートに吸着させた品質表示ラベル。
(3) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O/1mM PdSO4(HCl,pH1)溶液を重量比1:1でシリカゲルに吸着させた品質表示剤。
(4) 10mM PdSO4(H2SO4,pH1)溶液を重量比1:1で吸着させた品質表示剤。
(5) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O/1mM PdSO4(HCl,pH1)溶液を重量比1:1でシリカゲルに吸着させ、ろ紙に載せてラミネート加工した品質表示剤。この概略図を図1bに示した。
(6) 10mM PdSO4(H2SO4,pH1)溶液を重量比1:1でシリカゲルに吸着させ、ろ紙に載せてラミネート加工した品質表示剤。
上記(5)、(6)に記載の品質表示剤では、りんごの品質を表示する例として、「りんごマークが出たら、食べ頃です。早く食べて!!」との説明を付け加えている。
2)りんごの品質表示
りんご16個(つがる)を、贈答用の段ボール箱(JA)に入れ、上記(1)〜(6)のサンプルを封入し、30日間のサンプルの色の変化および色差の変化を調べた。また、0日目と10日目に6人のパネラーによる官能試験を行い、りんごの食べ頃を0として、「食べ頃よりも早い」を-3、「食べ頃をすぎている」を+3の7段階として評価することで、りんごの品質の変化を調べた。これらの結果により、品質表示サンプルのりんごの品質表示を調べた。
3)結果
官能試験では、0日目のりんごは平均で-1.33と評価され、10日目のりんごは平均で+1.83と評価された。この結果よりりんごの食べ頃は0日目以降10日目以前であることが示された。図6aに品質表示サンプルの色の変化を示したが、いずれの品質表示サンプルも、4〜9日目でも色が変化することが確認された。サンプル(1)、(2)の色差の変化を図6bに示したが、0日目以降10日目以前の間に色の変化が十分に識別できる程度に起きていることが確認された。よって、これらの品質表示サンプルが、いずれも十分にりんごの品質表示ができることが示された。
品質表示カードのりんご品質表示(モニター試験)
1)品質表示カードの作成
上記実施例に記載の製造方法に従い、2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O/1mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲルに吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カードを作成した。
2)りんごの品質表示
株式会社プロ農夢花巻の協力のもと、岩手県から関東(東京、神奈川県、千葉県など)へ出荷するりんご20個(品種名ふじ)を入れた贈答用の段ボール箱に、上記の品質表示カードを同封した。消費者のアンケートにより、りんごが届いた時およびりんごを全て消費した時の品質表示カードの色の変化を調べ、食味の相関を調べた。品質表示カードの色の変化は図7に示した。
3)結果
アンケート回答数12人の結果を表1に示した。また、表1において回答者のうち半数以上が品質表示カードの変化とりんごの食味が相関していると感じたことから、品質表示カードは十分にりんごの品質を表示し得ることが示された。
ラフランスの品質表示
上記実施例14で作成した品質表示カードを用い、9lの密閉容器にラフランス1つと共に入れて、12日間のラフランスの熟し度合いと品質表示カードの色の変化をビデオ撮影(インターバル録画・10分に1コマ、0.5秒)により観察した。品質表示カードの色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
経過日数におけるラフランスの熟し度合いと品質表示カードの色の変化を図8に示した。また、色差の変化を図9に示した。これらに示されるように、ラフランスが熟すにつれて、品質表示カードが変化することが確認された。
メロンの品質表示(密封容器内)
1)品質表示カードの製造
上記実施例に記載の製造方法に従い、収穫してから食べ頃までの時間が短いメロンを対象とする以下の(1)、(2)の2種類の品質表示カードを製造した。
(1) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O /2mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲル(Wako gel-C100)に吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カード。
(2) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O /5mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲルシリカゲル(Wako gel-C100)に吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カード。
2)メロンの品質表示
上記(1)または(2)の品質表示カードを用い、9lの密閉容器にメロン1つと共に入れて、10日間のメロンの熟し度合いと品質表示カードの色差の変化を調べた。メロンの熟し度合いは密閉容器内のエチレン濃度の経時変化によって調べた。また、品質表示カードの色差の変化はコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
経過日数における品質表示カードの色の変化を図10に示した。また、色差の変化を図11に示し、密封容器内のエチレン濃度の変化を図12に示した。これらに示されるように、いずれの品質表示カードもメロンの食べ頃に色が変化し、品質を表示できることが確認された。
メロンの品質表示(メロン箱内)
1)品質表示カードの製造
上記実施例に記載の製造方法に従い、メロンは箱内で品質を表示できる以下の(1)〜(3)の3種類の品質表示カードを製造した。
(1) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O /10mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲル(Wako gel-C100)に吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カード。
(2) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O /20mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲルシリカゲル(Wako gel-C100)に吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カード。
(3) 2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O /5mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲルシリカゲル(Wako gel-C100)に吸着させ、市販の名刺用カードに載せてラミネート加工した品質表示カード。
2)メロンの品質表示
上記(1)〜(3)の品質表示カードを用い、メロンの箱(15×18×30cm)にメロン1つと共にそれぞれ入れて、11日間のメロンの熟し度合いと品質表示カードの色差の変化を調べた。農家の予想で食べ頃を判断し、メロンの熟し度合いは箱内のエチレン濃度の経時変化によって調べた。また、品質表示カードの色差の変化はコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
経過日数における品質表示カードの色の変化を図13に示した。また、色差の変化を図14に示し、メロン箱内のエチレン濃度の変化を図15に示した。これらに示されるように、品質表示カード(1)では色の変化がやや判りにくいが、いずれの品質表示カードもメロンの食べ頃に色が変化し、品質を表示できることが確認された。
メロンの品質表示(メロン品質表示シール)
1)品質表示シールの製造
上記実施例に記載の製造方法に従い、2wt%(NH4)6Mo7O24・4H2O/20mM PdSO4(HCl, pH1)溶液を重量比3:1でシリカゲルに吸着させ、ろ紙に載せてラミネート加工した品質表示カードを作成し、この品質表示カードをセロハンテープで覆い、品質表示シールとした。
2)メロンの品質表示
上記の品質表示シールを図16aに示すようにメロンに貼り付け、9lの密閉容器に入れて、10日間のメロンの熟し度合いと品質表示カードの色差の変化を調べた。メロンの熟し度合いはメロン箱内のエチレン濃度の経時変化によって調べた。また、品質表示カードの色差の変化はコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
経過日数における品質表示シールの色の変化を図16bに示した。また、色差の変化を図17に示し、密封容器内のエチレン濃度の変化を図18に示した。これらに示されるように、シールの形状で用いた場合であっても、メロンの食べ頃に色が変化し、品質を表示できることが確認された。
品質表示剤(B)におけるエチレン検出力と色差の変化の検討
1)品質表示プレート(B)試験サンプルの作製
表2に示すように、1mM PdSO4(pH1.0,HCl)5gにそれぞれ0.1、0.2、1.0、2.0%の(NH4)6Mo7O24・4H2Oを溶解し、これを重量比1:1〜1:5となるように粉末シリカゲル(和光純薬工業社製)に吸着させて、乾燥させ、各濃度の(NH4)6Mo7O24・4H2Oを含む品質表示剤(B)を製造した。
2)エチレン検出力と色差の変化の検討
上記において製造した各濃度の(NH4)6Mo7O24・4H2O添加における品質表示剤(B)を、濃度がそれぞれ1600ppmになるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、0〜18日間経過する間における色変化を観察し、時間経過における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
(NH4)6Mo7O24・4H2Oを各濃度含むように添加した品質表示剤(B)は、いずれの濃度を用いた場合でも、エチレンガスと接触によって、モリブデンブルーによる水色の発色が起こった。図19aに(NH4)6Mo7O24・4H2Oを0.1%添加した場合、bは0.2%を添加した場合、cは1.0%添加した場合、dは2.0%添加した場合の色差の変化をそれぞれ示したが、これらに見られるように、各濃度の品質表示剤(B)における色差の変化は、添加した色素の濃度およびシリカゲルへの吸着率に応じて異なることが確認された。よって、色素の添加量および割合を変えることで、検出の対象に応じて、適した品質表示剤を調製できることが示された。
品質表示プレート(D)における色素量の検討1
品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
1mM PdSO4(pH1.0,HCl)5gに(NH4)6Mo7O24・4H2Oまたは(NH4)2MoO4をそれぞれ0.1、.05、.025、0.005、0.001g溶解させた後、ろ紙を浸し、乾燥させて、各量の (NH4)6Mo7O24・4H2Oまたは(NH4)2MoO4を含む品質表示プレート(D)を製造した。
品質表示プレート(D)におけるエチレン検出力の検討
1)品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
1mMPdSO4(pH1.0 HCl)に0.2wt%となるように(NH4)6Mo7O24・4H2Oを溶解させた1.5cm角に切断したシリカゲルガラスプレート(メルク社製)を調整した溶液10mlに浸漬し、乾燥させて、品質表示プレート(D)とした。
2)エチレン検出力の検討
上記において製造した品質表示プレート(D)、それぞれ0、320、1600、3200 ppmとなるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、24時間後の色変化を観察して、各エチレン濃度における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
品質表示プレート(D)に含まれるPdSO4の変化によって、エチレンガス濃度に依存して品質表示プレート(D)が濃い水色となり、色差が大きくなった。よって、本発明の品質表示プレート(D)が、エチレンを濃度依存的に検出することが確認された。品質表示プレート(D)のエチレン濃度と色差の変化の関係を図20に示した。
品質表示プレート(D)におけるエチレン検出力と色差の変化の検討
1)品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
1mM PdSO4(pH1.0,HCl)5gにそれぞれ0.02、0.1、0.2、0.5、1.0、2.0wt%の(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を溶解させた後、ろ紙を浸し、乾燥させて、各濃度の(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を含む品質表示プレート(D)を製造した。
2)エチレン検出力と色差の変化の検討
上記において製造した各濃度の(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24添加における品質表示プレート(D)を、濃度がそれぞれ0、1600ppmになるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、0〜156時間経過する間における色変化を観察し、時間経過における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
品質表示プレート(D)に (NH4)2MoO4をいずれの濃度で用いた場合でも、エチレンガスと接触によって、モリブデンブルーによる水色の発色が見られた。ただし、エチレンガスを注入しない系においてもわずかに水色の発色がみとめられた。(NH4)2MoO4濃度ごとの時間経過における色差の変化を比較したところ、0.5wt%以下の使用では室内放置における発色の程度は低いがエチレンガスと接触した場合は強く水色に発色することが示された。これは、特に0.1〜0.5wt%の(NH4)2MoO4の使用において明確であった。色差の変化を図21に示した。
また品質表示プレート(D)に(NH4)6Mo7O24をいずれの濃度で用いた場合でも、エチレンガスと接触によって、モリブデンブルーによる水色の発色が見られた。ただし、エチレンガスを注入しない系においてもわずかに水色の発色がみとめられた。(NH4)6Mo7O24濃度ごとの時間経過における色差の変化を比較したところ、0.5wt%以下の使用では室内放置における発色の程度は低いがエチレンガスと接触した場合は強く水色に発色することが示された。これは、特に0.02〜0.5wt%の(NH4)6Mo7O24の使用において明確であった。
色差の変化を図22に示した。
品質表示プレート(D)におけるエチレン濃度と色差の変化の検討
1)品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
1mM PdSO4(pH1.0,HCl)5gに0.2wt%の(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を溶解させた後、ろ紙を浸し、乾燥させて、各濃度の(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を含む品質表示プレート(D)を製造した。
2)エチレン検出力と色差の変化の検討
上記において製造した0.2wt%(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を含む品質表示プレート(D)を、濃度がそれぞれ0、160、320、640、1600、3200ppmになるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、0〜54時間経過する間における色変化を観察し、時間経過における色差の変化をコニカミノルタCR-13によって測定した。
3)結果
エチレンガス濃度によって、(NH4)2MoO4または(NH4)6Mo7O24を含むいずれの品質表示プレート(D)も、エチレンガスと接触によって、モリブデンブルーによる水色の発色が見られた。エチレンガス濃度が3200ppmと高い場合には、18時間経過後で色差が最大となり、320ppmでは、(NH4)2MoO4を含む場合は24時間経過後に、また(NH4)6Mo7O24を含む場合は30時間経過後に色差が最大となった。経過時間における色差の変化を図23に示した。
品質表示プレート(D)におけるPdSO 4 溶液の検討1
1)品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
1mM PdSO4(pH1.37, H2SO4)5gに(NH4)6Mo7O24・4H2Oをそれぞれ0.1、0.05、0.025、0.005、0.001g溶解させた後、ろ紙を浸し、乾燥させて、各量の (NH4)6Mo7O24・4H2Oを含む品質表示プレート(D)を製造した。
2)エチレン検出力の検討
上記において製造した各量の(NH4)6Mo7O24・4H2O添加における品質表示プレート(D)を、1600ppmとなるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、24時間後の色変化を観察した。
3)結果
品質表示プレート(D)にPdSO4溶液として1mM PdSO4(pH1.0, H2SO4)を用いた場合では、1mM PdSO4(pH1.0,HCl)と同様に、エチレンガスとの反応によりプレートが水色に発色した。
品質表示プレート(D)におけるPdSO 4 溶液の検討2
1)品質表示プレート(D)試験サンプルの作製
表2に示す2種類の溶媒を用いた各濃度PdSO4溶液に(NH4)6Mo7O24・4H2Oを0.2wt%になるように溶解した各溶液を調製した。調製した各濃度 PdSO4溶液を粉末シリカゲル(100〜450μm;和光純薬工業社製)0.2gにそれぞれ0.2g吸着させて、室内放置し室温にて自然乾燥させて品質表示剤とした。
2)エチレン検出力の検討
上記において製造した品質表示剤A)〜F)をそれぞれ約0.1gシャーレにのせて、1600ppmになるようにエチレンガスを注入した密閉容器に入れて、24時間後の色変化を観察した。
3)結果
PdSO4溶液としてPdSO4(HCl)を用いた場合には、24h時間経過後、5mM PdSO4(HCl)を用いた品質表示剤については青色の発色が観察され、濃度依存的な発色が確認された。一方1mM PdSO4(HCl)を用いた品質表示剤については十分な発色が見られなかった。また、PdSO4溶液としてPdSO4(H2SO4)を用いた場合には、24h時間経過後、5mM PdSO4(H2SO4)を用いた品質表示剤については黒色の発色が観察され、濃度依存的な発色が確認された。一方1mM PdSO4(H2SO4)を用いた品質表示剤については十分な発色が見られなかった。よって本発明の品質表示剤には、PdSO4(HCl)またはPdSO4(H2SO4)のいずれも用いることができ、エチレンの検出にあたっては、5mM以上の濃度で用いることが適していることが示された。これらの品質表示剤の色変化の様子を図24に示した。
本発明の青果物の品質表示システムおよび品質表示ラベルは青果物の熟成の程度や最適な品質を安定な方法で簡便に表示することができるため、一般消費者の品質の判断を助け、青果物の消費活動を促進できる。
a,b,品質表示ラベルの概略図を示した図である(実施例1、実施例13)。 a,エチレン検出による7日後の品質表示剤(B)の色の変化を示した図である(実施例4)。b,同日間室内で放置した品質表示剤(B)の色の変化を示した図である(実施例4)。 品質表示剤(B)のエチレンガス濃度に依存した色の変化を示した図である(実施例5)。 品質表示剤(D)のエチレン濃度依存的に依存した色の変化を示した図である(実施例8)。 品質表示剤(D)におけるエチレン濃度と色差の変化の関係を示した図である(実施例8)。 a,1%H2CrO4溶液を含む品質表示ラベル(E)の酢酸ブチル濃度に依存した色差の変化を示した図である(実施例12)。b,1%H2CrO4溶液を含む品質表示ラベル(F)の酢酸ブチル濃度に依存した色差の変化を示した図である(実施例12)。c,酢酸ブチル濃度100ppmにおける各濃度のH2CrO4溶液を含む品質表示ラベル(F)の色差の変化を示した図である(実施例12)。 品質表示サンプル(1)〜(4)の色の変化を示した図である(実施例13)。 品質表示サンプル(5)〜(6)の色の変化を示した図である(実施例13)。 品質表示サンプル(1)、(2)の色差の変化を示した図である(実施例13)。 りんごの品質表示における品質表示カードの色の変化を示した図である(実施例14)。 経過日数におけるラフランスの熟し度合いと品質表示カードの色の変化を示した図である(実施例15)。 ラフランスの品質表示における色差の変化を示した図である(実施例15)。 メロン品質表示(密閉容器内)における品質表示カードの色の変化を示した図である(実施例16) メロン品質表示(密閉容器内)における色差の変化を示した図である(実施例16)。 メロン品質表示(密閉容器内)におけるエチレン濃度の変化を示した図である(実施例16)。 メロンの品質表示(メロン箱内)における品質表示カードの色の変化を示した図である(実施例17) メロンの品質表示(メロン箱内)における色差の変化を示した図である(実施例17) メロン品質表示(メロン箱内)におけるエチレン濃度の変化を示した図である(実施例17)。 メロンの品質表示(メロン品質表示シール)における品質表示カードの色の変化を示した図である(実施例18)。 メロンの品質表示(メロン品質表示シール)における色差の変化を示した図である(実施例18)。 メロンの品質表示(メロン品質表示シール)におけるエチレン濃度の変化を示した図である(実施例17)。 a,(NH4)6Mo7O24・4H2Oを0.1%添加した場合の品質表示剤(B)の色差の変化を示した図である(実施例19)。b,(NH4)6Mo7O24・4H2Oを0.2%添加した場合の品質表示剤(B)の色差の変化を示した図である(実施例19)。c,(NH4)6Mo7O24・4H2Oを1.0%添加した場合の品質表示剤(B)の色差の変化を示した図である(実施例19)。d,(NH4)6Mo7O24・4H2Oを2.0%添加した場合の品質表示剤(B)の色差の変化を示した図である(実施例19)。 品質表示プレート(D)のエチレン量と色差の変化の関係を示した図である(実施例21)。 品質表示プレート(D)における (NH4)2MoO4濃度と色差の変化の関係を示した図である(実施例22)。 品質表示プレート(D)における(NH4)6Mo7O24濃度と色差の変化の関係を示した図である(実施例22)。 経過時間における色差の変化を示した図である(実施例23)。 PdSO4溶液による品質表示剤の色の変化を示した図である(実施例25)。

Claims (22)

  1. 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知して青果物の品質を表示する方法。
  2. 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を検知する手段を有する青果物の品質表示システム。
  3. 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生を指標とする青果物の品質表示ラベル。
  4. 青果物が発生する二酸化炭素、エチレン、酢酸エチル、酢酸ブチルからなる群のいずれか1つ以上の発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする請求項3に記載の品質表示ラベル。
  5. 青果物が発生する二酸化炭素の発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  6. ラベルの色相の変化がpHの変化を含むものである請求項5に記載の品質表示ラベル。
  7. ラベルの色相の変化が、クレゾールレッドまたはブロムクレゾールパープルのいずれかの色素の変化を含むものである請求項5または6のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  8. ラベルが水酸化カルシウムまたは炭酸ナトリウムを含む請求項5〜7のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  9. 青果物が発生するエチレンの発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  10. ラベルの色相の変化が、酸化還元反応を含むものである請求項9に記載の品質表示ラベル。
  11. ラベルの色相の変化が、パラジウム(Pd)化合物および/またはモリブデン(Mo)化合物の酸化還元反応によるものである請求項9または10のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  12. ラベルが硫酸パラジウム(PdSO4)を含む請求項9〜11のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  13. ラベルがモリブデン酸アンモニウム((NH4)2MoO4)または七モリブデン酸六アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を含む請求項9〜12のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  14. ラベルの色相の変化が、モリブデンブルーの発色によるものである請求項9〜13のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  15. 青果物が発生する酢酸エチルまたは酢酸ブチルの発生によってラベルの色相が変化することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  16. ラベルの色相の変化が、脱水反応を含むものである請求項15に記載の品質表示ラベル。
  17. ラベルの色相の変化がクロム(Cr)化合物の脱水反応によるものである請求項15または16のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  18. ラベルがクロム酸(H2CrO4)を含む請求項15〜17のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  19. ラベルがろ紙および/またはシリカゲルもしくはコロイダルシリカを担体とする請求項3〜18のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  20. 通気性のフィルムでラミネートした請求項19のラベル。
  21. 青果物がナシ、リンゴ、メロンである請求項3〜20のいずれかに記載の品質表示ラベル。
  22. ラベルがさらに青果物に直接接着可能な接着剤と青果物からの水分を吸収する水分吸収層、多孔質フィルムを含む請求項3〜21のいずれかに記載の品質表示ラベル。
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