JP2006170640A - 間隔自動追従装置 - Google Patents

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正毅 淵山
Yoshiharu Hakojima
義治 箱嶋
Kazuya Matsubara
和哉 松原
Noriyasu Kiyota
典靖 清田
Kensho Tanabe
憲昭 田邉
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Abstract

【課題】間隔自動追従装置において高速追従を可能とすることである。
【解決手段】間隔自動追従装置40において、トルク指令に応じて加圧力を発生するモータ42と、センサの検出値と目標値との差に応じモータ42にトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボIC(50)とを組合せた加圧制御サーボ技術が転換される。レーザ変位計48は、基板8との距離を検出し設定間隔からのずれ量をサーボIC(50)に入力する。サーボIC(50)は、目標値をずれ量ゼロとし、バイアス設定52により、レーザ変位計48の検出値に対応するトルク指令をモータの作動点である作動加圧力にバイアスして設定し、バイアスされたトルク指令に応じた駆動電流56をモータ42に供給する。モータ42は駆動軸44を介し移動台46を移動させ、基板8との間隔を変更して設定間隔に追従させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動する対象物とツール又は測定器との間隔が一定になるように追従する間隔自動追従装置に関する。
液晶表示装置は、ガラス基板の上にパターニングや表面処理等の各種加工が施されながら製造される。その過程で、加工されたガラス基板等の検査が行われる。ガラス基板の検査は、LSIウエファの検査に似て、ガラス基板を支持し平面内で移動させる基板支持装置と、加工されたガラス基板の特性を測定する測定器との組み合わせで行われる。ガラス基板の特性の測定は、ガラス基板に直接接触して行うものもあるが、非接触で測定する方法もある。
例えば、特許文献1には、液晶パネルを構成する2つのガラス板の間に配置されるパネル用スペーサの分布を測定するために、ガラス板を支持してX軸方向に移動させるステージと、スペーサ分布測定のためにY方向にレーザ光を走査させることが開示される。ここではスペーサ分布測定のために、光学的手段によりガラス板に非接触的測定が行われている。
特開平8−5508号公報
特許文献1に示されるような非接触的測定、特に光学的測定においては、測定対象物と測定器との間隔の変動が測定結果に影響する。例えば、特許文献1の場合では、ガラス板がX方向に移動しながら測定を行うが、ガラス板の板厚のばらつきや反り等によって、測定対象物と測定器との間隔が変動し、それによって測定結果の信頼性が低下する。間隔の追従方法としては、カメラの自動焦点機構等が周知であるが、基板の特性測定のように、μmの程度の高精度を有しない。また、レーザ変位計を用いて精度を上げ、位置制御技術を用いて制御する方法もあるが、例えば制御コントローラを一般的なPLC(Programable Logic Controller)等で構成すると、サイクルタイムが数msecを要し、高速測定が困難である。
近年、サーボICが専用の分野に特化した形で実用化されてきている。例えば、岩井,「高精度・高応答の加圧制御を実現する圧力制御サーボ」,松下電器産業株式会社モータ社モータ事業部パンフレット,2002年9月によれば、圧力制御サーボIC(型式MSDA*****A29)に汎用コントローラから目標値等の設定値を入力し、サーボモータにトルク指令を与え、加圧センサの出力と比較しながら一定の加圧力を得ることが可能とされる。
図1に、上記文献に述べられている圧力制御サーボICを用いる構成例を示す。圧力制御サーボIC(10)は、モータ14との間で、トルク指令に基づく駆動信号及びモータのエンコーダ信号の交信12によりモータ14を駆動制御し、モータ14の回転をボールねじ等により直線運動の推力に変換し、圧縮用可動部16を上下駆動する。圧縮用可動部16はサンプル18を圧縮加圧し、その加圧力は加圧センサ20で検出され、センサアンプ22により適当なアナログ信号に増幅され、圧力制御サーボIC(10)にフィードバックされる。なお、コントローラ24は、圧力制御サーボIC(10)との間で、加圧目標値等の設定、加圧検出信号が目標値に到達した時刻情報等の信号の交信26を行っている。
このように、圧力制御サーボIC(10)に、直接加圧センサ信号を取り込み、圧力制御サーボIC(10)のみにて加圧制御フィードバック系を構成するので、サイクルタイムが100μsecから200μsecと高速化でき、トルクを操作量として必要な加圧力を得ることが出来る。例えば、加圧目標値を5000N(約500gf)として、この加圧力になるように、モータ14の推力を自動的に制御する。これを用いて、定圧の押し込み作業等が容易になる。
この圧力制御サーボICのサイクルタイムは、PLCを用いる制御に比べると飛躍的に高速であるが、加圧力を検出し、それに応じてトルクを出力するので、間隔の自動追従にはそのままでは使用できない。例えば、加圧センサ20を変位センサに置き換え、加圧センサ20の出力に代えて変位センサの出力を用いることが考えられる。しかし、加圧センサとトルクとの関係と、変位とトルクとの関係とは必ずしも1対1に対応せず、その換算は必ずしも容易ではない。例えば、間隔追従の場合、所定の間隔からのずれ量ゼロが目標であるので、変位センサの出力をゼロとしてこれを圧力制御サーボICに入力すると、トルク指令はゼロになってしまい、移動のためのトルクが出ず、そのままでは動作しない。
本発明の目的は、高速追従を可能とする間隔自動追従装置を提供することである。他の目的は、圧力制御サーボにおいて実用化される技術の転換を可能とする間隔自動追従装置を提供することである。
本発明に係る間隔自動追従装置は、移動する対象物に対し、任意の設定間隔で配置されるツールと、ツールと対象物との間の実際間隔と、任意の設定間隔との間のずれ量を検出するセンサと、加圧軸に取り付けられたツールを対象物に向けて移動させる駆動モータであって、トルク指令に応じて加圧力を発生する駆動モータと、センサの検出値と目標値との差に応じ駆動モータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボICと、を備え、サーボICは、目標値を、ずれ量ゼロとし、センサの検出値がゼロのときのトルク指令は、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスされて設定されることを特徴とする。
また、本発明に係る間隔自動追従装置は、移動する基板に対し、任意の設定間隔で配置される基板特性測定部と、基板特性測定部と基板との間の実際間隔と、任意の設定間隔との間のずれ量を検出するセンサと、加圧軸に取り付けられた基板特性測定部を基板に向けて移動させる駆動モータであって、トルク指令に応じて加圧力を発生する駆動モータと、センサの検出値と目標値との差に応じ駆動モータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボICと、を備え、サーボICは、目標値を、ずれ量ゼロとし、センサの検出値がゼロのときのトルク指令は、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスされて設定されることを特徴とする。
また、センサは、駆動モータの推力軸に取り付けられることが好ましい。
上記構成により、間隔のずれを検出するセンサと、センサの検出値と目標値との差に応じ駆動モータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボICを用いるので、従来技術のPLC等を用いるのに比べ、フィードバックループが大幅に短縮され、高速応答が可能となる。
また、サーボICは目標値をゼロとし、そのときのトルク指令は、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスされて設定されるので、ゼロ目標のときにゼロトルク指令とならず、安定した作動領域で制御を行うことが出来る。すなわち、トルク指令に応じて加圧力を発生する加圧モータでは、目標値が所定の加圧力を想定し、ゼロ加圧力を想定していない。例えば、上記の圧力制御サーボICに対応して用いられるモータでは、加圧目標値が5000Nで、そのところで安定して作動するように設定される。したがって、目標値をゼロとするときは、それに対応するトルク指令値を、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスすることで、安定した制御が行われることになる。このようにして、間隔自動追従装置において、圧力制御サーボにおいて実用化される技術の転換が可能となる。
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下においては、単層のガラス基板をステージに搭載して移動させ、光学測定器で測定する基板特性測定器に間隔自動追従が適用される場合を説明するが、測定対象は、複数のガラス基板を組み立てた形態、あるいは液晶パネルの形態のものでもよい。また、ガラス基板に限らず、広く移動する基板を対象としてもよい。また、基板以外の対象物、例えばICウエファ等であってもよい。測定器は光学測定器に限らず、その他の非接触型測定器であってもよい。例えば、基板等の測定物に光学的信号、無線信号等の検査信号を入力し、その応答により、基板等の特性を測定する装置であってもよい。
図2は、間隔自動追従装置40が適用された基板特性測定機30の構成図で、図3は間隔自動追従装置40のブロック図である。これらの図には、測定対象物として、ガラスの基板8が示されている。基板特性測定機30は、基板8を固定支持して図2の白抜き矢印の方向に移動するステージ32と、筐体34と、光学測定器36と、制御部38を含むが、光学測定器36と基板8との距離を自動的に一定間隔として追従させるため、間隔自動追従装置40を備える。
間隔自動追従装置40は、基板特性測定機30と一体となって組み込まれ、筐体34に取り付けられるモータ42と、モータの駆動軸44によって図2の矢印方向に移動される移動台46と、基板8との間隔を検出するレーザ変位計48と、制御部38の中に設けられるサーボIC(50)を含んで構成される。基板特性測定機30の光学測定器36は、移動台46に取り付けられる。したがって、レーザ変位計48は移動台46を介し、光学測定器36と一体として移動するので、光学測定器36と基板8との間隔を検出するように機能する。
図3は、これらの要素のうち、間隔自動追従装置40を構成するものについてブロック図で示すものである。上記のように制御部38には、サーボIC(50)が設けられる。サーボIC(50)と、モータ42の組合せは、上記の「圧力制御サーボIC」で説明したものと同じ内容で、センサからの出力をフィードバックし、トルクを操作量として必要な加圧力を得ることが出来る。例えば、加圧目標値を5000N(約500gf)として、この加圧力になるように、モータの推力を自動的に制御する。
間隔自動追従装置40は、サーボIC(50)にフィードバックするデータとしては間隔に関連する量、具体的にはレーザ変位計48の検出量としたい。好ましくは、光学測定器36と基板8との間の距離の絶対値ではなく、光学測定器36と基板8との間の設定間隔からのずれ量にしたい。そうすることで、光学測定器36と基板8との間の設定間隔が基板の種類、あるいは光学測定器の機種により変更になっても、レーザ変位計48の出力値の基準点を変更するだけで、間隔自動追従装置40としては設定の変更をする必要がなくなる。したがって、図1で説明したようなコントローラを省略でき、簡単な構成とすることができる。
サーボIC(50)にフィードバックするデータをずれ量とすると、サーボIC(50)には、目標値がずれ量ゼロとなる。サーボIC(50)とモータ42の組合せは、もともと、センサの検出値と目標加圧値との差に応じモータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標加圧値に対し追従させるようになっているので、この場合、目標加圧値がゼロとして扱われる。サーボIC(50)の本来の使われ方では、目標加圧値を例えば5000Nとし、それに見合うトルクを出力するようになっている。ここで目標加圧値をゼロとして設定すると、それに見合うトルクはゼロトルクであるので、モータの作動点が大幅に異なってくる。
モータの動作点は、制御動作が安定して行われるように設定されている。例えば、モータの加圧出力軸につりあいばねを接続し、そのバランス点が作動点となるように設定される。上記の例では、目標加圧値が設定されるであろう範囲で制御動作が安定して行われるようにつりあいばねとのバランスで作動点が設定される。圧力制御で目標加圧力がゼロということはないので、目標加圧値をゼロにすると、この設定された作動点から大幅にずれたところで動作が行われることになり、安定動作が損なわれる。
そこで、サーボIC(50)には、目標値をゼロとするために、モータ42に対するトルク指令の値を、ゼロトルクから、モータ42の作動点である作動加圧力にバイアスされるように、バイアス設定52の機能が付加される。
図4は、間隔自動追従装置40の制御ダイアグラムである。指令値62は、ずれ量ゼロX0に設定される。指令値62は減算器66を通り、バイアス設定52により、ずれ量ゼロに対応するゼロ加圧力が、モータ42の作動点である作動加圧力にバイアスされる。バイアスされた値がトルク指令64となり、駆動電流56に変換されモータ42に供給される。モータ42は、バイアスされたトルク指令に対応する駆動電流56で回転し、推力Fに変換されて移動台46を移動させる。移動台46と一体となって移動するレーザ変位計48は、基板8との間の間隔を検出し、ずれ量Xを出力し、A/D変換54を介し、減算器66にフィードバックされる。減算器66では、指令値62、すなわちずれ量ゼロX0との偏差を演算してバイアス設定52に入力する。バイアス設定52ではその偏差を作動加圧力に加算してバイアスし、トルク指令64に出力し、以後の処理が行なわれる。なお、モータ42からは、その回転状態がエンコーダ情報58を通してサーボIC(50)にフィードバックされ、モータ42の回転制御が行われる。
かかる間隔自動追従装置40が適用された基板特性測定機30の動作を説明する。測定対象であるガラスの基板8がステージ32に固定保持され、ステージ32が図示されていない移動機構で移動する。それに応じ、レーザ変位計48は、基板8との距離を検出し設定間隔からのずれ量を、信号の交信60を介し、サーボIC(50)に入力する。設定間隔は、光学測定器36が基板8を測定するのに適した間隔、例えば光学測定器36の合焦距離に設定される。その設定は、例えばレーザ変位計48の出力調整で容易に行うことができる。そして、レーザ変位計48は、間隔の絶対値でなく、実際の検出間隔と設定間隔との間のずれ量を、信号の交信60により、サーボIC(50)のA/D変換54に入力する。
サーボIC(50)は、上記のように、目標値をずれ量ゼロとされる。この目標値は、測定器が変更されても共通に用いることができ、したがって、サーボIC(50)のハードウエアあるいはソフトウェアを一度設定するだけで足りる。また、サーボIC(50)は、バイアス設定52により、レーザ変位計48の検出値に対応するトルク指令をモータ42の作動点である作動加圧力にバイアスして設定し、バイアスされたトルク指令に応じた駆動電流56をモータ42に供給する。かかるバイアス設定52の機能の盛り込みは、サーボIC(50)のソフトウェアの変更、あるいはハードウウェアの変更によって容易に行うことが出来る。
したがって、サーボIC(50)は、検出間隔が設定間隔より大きいずれ量のときは、ずれ量をゼロにするように、検出間隔が小さくなる方向に移動台46を移動させるトルク指令を出し、逆に、検出間隔が設定間隔より小さいずれ量のときは、ずれ量をゼロにするように、検出間隔が大きくなる方向に移動台46を移動させるトルク指令を出す。このときのトルク指令の作動点は、モータ42の作動点である作動加圧点に設定されている。具体的には、例えば5000N(約500gf)に設定され、この作動点を中心に、ずれ量をゼロにするようなトルク指令の制御が行われる。
したがって、モータ42は、安定した作動点の下で、レーザ変位計48のずれ量検出に応じた駆動電流56で駆動される。そして、駆動軸44を介し移動台46を移動させ、基板8との間隔を変更し、レーザ変位計48、すなわち光学測定器36を基板8の移動に伴う間隔変動に対し、安定して自動的に追従させることが出来る。
このように、サーボIC(50)において、目標値をずれ量ゼロと普遍的な値とし、それに対応してモータ42の作動点をバイアス設定52によりシフトさせることで、フィードバックループが短く高速応答が可能な圧力制御サーボにおいて実用化される技術を、間隔自動追従装置に転換することが出来る。
高速応答が可能な圧力制御サーボの例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の間隔自動追従装置が適用される基板特性測定機の構成図である。 本発明に係る実施の形態における間隔自動追従装置のブロック図である。 本発明に係る実施の形態における間隔自動追従装置の制御ダイアグラムである。
符号の説明
8 基板、10 圧力制御サーボIC、12,26,60 信号の交信、14,42 モータ、16圧縮用可動部、18 サンプル、20 加圧センサ、22 センサアンプ、24 コントローラ、30 基板特性測定機、32 ステージ、34 筐体、36 光学測定器、38 制御部、40 間隔自動追従装置、44 駆動軸、46 移動台、48 レーザ変位計、50 サーボIC、52 バイアス設定、54 A/D変換、56 駆動電流、58 エンコーダ情報、62 指令値、64 トルク指令、66 減算器。

Claims (3)

  1. 移動する対象物に対し、任意の設定間隔で配置されるツールと、
    ツールと対象物との間の実際間隔と、任意の設定間隔との間のずれ量を検出するセンサと、
    加圧軸に取り付けられたツールを対象物に向けて移動させる駆動モータであって、トルク指令に応じて加圧力を発生する駆動モータと、
    センサの検出値と目標値との差に応じ駆動モータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボICと、
    を備え、
    サーボICは、
    目標値を、ずれ量ゼロとし、
    センサの検出値がゼロのときのトルク指令は、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスされて設定されることを特徴とする間隔自動追従装置。
  2. 移動する基板に対し、任意の設定間隔で配置される基板特性測定部と、
    基板特性測定部と基板との間の実際間隔と、任意の設定間隔との間のずれ量を検出するセンサと、
    加圧軸に取り付けられた基板特性測定部を基板に向けて移動させる駆動モータであって、トルク指令に応じて加圧力を発生する駆動モータと、
    センサの検出値と目標値との差に応じ駆動モータにトルク指令を与え、センサの検出値を目標値に対し追従させるサーボICと、
    を備え、
    サーボICは、
    目標値を、ずれ量ゼロとし、
    センサの検出値がゼロのときのトルク指令は、駆動モータの作動点である作動加圧力にバイアスされて設定されることを特徴とする間隔自動追従装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の間隔自動追従装置において、
    センサは、駆動モータの推力軸に取り付けられることを特徴とする間隔自動追従装置。

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