JP2014006102A - 形状測定装置及び形状測定装置の制御方法 - Google Patents

形状測定装置及び形状測定装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィードフォワード処理の遅れによって生じるプローブ偏差の発生を低減する。
【解決手段】形状測定装置は、入力を受けた移動指令mに対応する移動量でステージ部がZ方向に移動するようサーボモータ208の駆動を制御するアンプ313と、移動指令mを求める演算部312と、を備える。演算部312は、検出された押し付け圧dと目標押し付け圧dとの差分Δdを打ち消すように補償する仮移動指令mを演算する処理と、走査位置指令Pを二階微分した加速度αを演算する処理と、を実行する。また、演算部312は、被測定物の表面の理想形状である理想表面の傾斜角度θ及び加速度αに基づき、走査位置指令Pに対応する位置でのプローブのZ方向の変位量mを推定する処理を実行する。そして、演算部312は、仮移動指令mに変位量mを加算して移動指令mを求める処理を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プローブの先端を被測定物の表面に接触させ、一定の時間間隔で指令された走査位置指令に従ってプローブを走査させて被測定物の表面形状を測定する形状測定装置及び形状測定装置の制御方法に関する。
従来、プローブの先端を被測定物の表面に接触させ、一定の時間間隔で指令された走査位置指令に従ってプローブを走査させて被測定物の表面形状を測定する形状測定装置が知られている。
この種の形状測定装置では、ばね等の付勢部材によりプローブを付勢してプローブ先端を被測定物の表面に押圧させている。この状態でプローブを走査することにより、プローブは表面形状に追従して上下に移動する。
プローブの押し付け圧が変化すると、被測定物の表面形状の変化、プローブの倒れといったプローブの姿勢の変化、又はプローブの変形が生じ、被測定物の表面形状の測定精度が低下する。そのため、プローブの押し付け圧は、一定であるのが好ましい。
そこで、従来の形状測定装置は、付勢部材を介してプローブを支持するステージ部を有し、プローブの押し付け圧及びステージ部の速度を検出し、プローブの押し付け圧と目標押し付け圧との差分を補償するように、ステージ部の速度指令を演算している。そして、ステージ部の速度と速度指令との差分を補償するようにステージ部の移動指令を演算し、移動指令に応じた移動量でステージ部を駆動している。このフィードバックループにより、ステージ部を被測定物の表面形状に追従して移動させ、この移動量に基づいて被測定物の表面形状を測定している。
従来、表面形状の測定精度を更に向上させるために、検出したプローブの押し付け圧を微分した速度情報を用いて、フィードフォワード要素を作成するフィードフォワードループを、フィードバックループに付加したものが提案されている(特許文献1参照)。このフィードフォワードループは、プローブ現在位置信号(つまり、プローブの押し付け圧)を微分回路により微分してプローブの速度を求め、速度フィードバックマイナーループの速度指令に加算するものである。
特開平8−219752号公報
しかしながら、上記の従来例では、フィードフォワード要素の作成にプローブの押し付け圧を用いているが、プローブの押し付け圧と目標押し付け圧との差分(以下、プローブ偏差という)の発生を検出するまでに時間を要する。この遅れ時間が積み重なり、フィードフォワード要素をプローブ制御系であるフィードバックループの目標値に加えるまでに時間遅れが生じるため、フィードフォワード要素が加わる前にプローブが動き、プローブ偏差が発生する。このプローブ偏差は、被測定物の表面形状に傾斜すなわち変化がある箇所において発生する。
近年、半導体露光装置の高集積化技術に伴い、縮小投影用レンズの単体レンズの高性能化が求められており、単体レンズの大口径化、高深度化、及び非球面形状に代表される形状の複雑化が進んでいる。そして、形状測定装置においては、被測定物として、このような複雑な形状のレンズの表面を測定する必要がある。
このような複雑な表面の形状を測定する際、プローブが静止状態から加速して等速状態になる間(過渡状態)で発生するプローブ偏差は特に大きく、このプローブ偏差が等速状態においてもオーバーシュート及びアンダーシュートを繰り返しながら残留する。つまり、プローブの走査速度が変化する際に生じるプローブ偏差により、表面形状の測定誤差が大きくなるという問題がある。
この問題に対して、プローブの走査速度とプローブ偏差の発生とは比例関係にあることから、走査速度を低く抑え、プローブ偏差を低減して、表面形状の測定精度の低下を抑えることが考えられる。
しかし、レンズ等の被測定物の生産工程中に被測定物の表面形状の測定を行う測定工程がある場合、走査速度を低く抑えているので、表面形状の測定時間が増加し、その結果、被測定物の生産性が低下することになる。したがって、被測定物の生産性を低下させずに被測定物の表面形状の測定精度を向上させることが望まれていた。
そこで、本発明は、プローブの走査速度が変化する場合においても、被測定物の表面形状を高精度に測定することができ、測定に要する時間を短縮することができる形状測定装置およびその制御方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、プローブの先端を被測定物の表面に接触させ、走査位置指令に従って前記プローブを走査させて前記被測定物の表面形状を測定する形状測定装置において、前記プローブを走査方向に対して直交する直交方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を介して前記プローブを支持し、前記直交方向に移動して前記プローブを前記直交方向に移動させるステージ部と、前記ステージ部を駆動する駆動部と、入力を受けた移動指令に対応する移動量で前記ステージ部が前記直交方向に移動するよう前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、前記移動指令を求める演算部と、前記被測定物の表面に対する前記プローブの押し付け圧を検出する検出部と、を備え、前記演算部は、前記検出部により検出された押し付け圧と目標押し付け圧との差分を打ち消すように補償する仮移動指令を演算する仮移動指令演算処理と、前記走査位置指令を二階微分した加速度を演算する加速度演算処理と、前記被測定物の表面の理想形状である基準表面において前記走査位置指令に対応する位置での前記走査方向に対する前記基準表面の傾斜角度、及び前記加速度に基づき、前記走査位置指令に対応する位置での前記プローブの前記直交方向の変位量を推定する推定処理と、前記仮移動指令に前記変位量を加算して前記移動指令を求める移動指令演算処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明は、先端を被測定物の表面に接触させるプローブと、前記プローブを走査方向に対して直交する直交方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を介して前記プローブを支持し、前記直交方向に移動して前記プローブを前記直交方向に移動させるステージ部と、前記ステージ部を駆動する駆動部と、入力を受けた移動指令に対応する移動量で前記ステージ部が前記直交方向に移動するよう前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、前記被測定物の表面に対する前記プローブの押し付け圧を検出する検出部と、を有し、走査位置指令に従って前記プローブを走査させて前記被測定物の表面形状を測定する形状測定装置の制御方法において、前記検出部により検出された押し付け圧と目標押し付け圧との差分を打ち消すように補償する仮移動指令を演算する仮移動指令演算工程と、前記走査位置指令を二階微分した加速度を演算する加速度演算工程と、前記被測定物の表面の理想形状である基準表面において前記走査位置指令に対応する位置での前記走査方向に対する前記基準表面の傾斜角度、及び前記加速度に基づき、前記プローブの前記直交方向の変位量を推定する推定工程と、前記仮移動指令に前記変位量を加算して前記移動指令を求める移動指令演算工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、プローブの走査速度が変化する場合においても、被測定物の表面形状を高精度に測定することができ、測定に要する時間を短縮することができる。
本発明の実施形態に係る形状測定装置の説明図であり、(a)は形状測定装置の概略構成を示す模式図、(b)は被測定物の表面に対するプローブの走査軌跡の一例を示す平面図である。 下位コントローラの制御ブロック図である。 演算部の演算処理による制御方法を示すフローチャートである。 被測定物の説明図であり、(a)は被測定物の側断面図、(b)は被測定物の平面図である。 形状測定動作と発生するプローブ偏差との関係を示す図であり、(a)はフィードフォワード制御を行なわなかった場合を示す図、(b)及び(c)はフィードフォワード制御を行なった場合を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る形状測定装置の説明図であり、図1(a)は、形状測定装置の概略構成を示す模式図、図1(b)は、被測定物の表面に対するプローブの走査軌跡の一例を示す平面図である。
図1(a)に示すように、形状測定装置100は、接触式のプローブ201を備えている。形状測定装置100は、プローブ201の先端201aを被測定物Wの表面Waに接触させ、一定の時間間隔で指令された走査位置指令に従ってプローブ201を走査方向に走査させて被測定物Wの三次元の表面形状を測定する。被測定物Wは、剛体物体であり、例えばガラスレンズや金型である。
本実施形態では、図1(b)に示すように、プローブ201を破線で示すように走査する。この図1(b)におけるX方向を主走査方向、X方向に直交するY方向を副走査方向とし、これら二方向(XY方向)を走査方向とする。被測定物Wは不図示の固定ステージに固定され、プローブ201がXY方向に移動することで、プローブ201を被測定物Wに対して相対的に走査させている。なお、プローブ201をXY方向に移動しないように固定し、被測定物WをXY方向に移動させて、プローブ201を被測定物Wに対して相対的に走査させてもよい。また、走査方向は、これに限定するものではなく、例えば被測定物Wの表面Waの径方向を主走査方向、径方向に直交する周方向を副走査方向としてもよい。
形状測定装置100は、プローブ201の基端201bに取り付けられた反射ミラー202と、プローブ201を支持する付勢部材としてのばね203とを備えている。また、形状測定装置100は、更にプローブ201、反射ミラー202及びばね203を支持するプローブ支持体204と、プローブ支持体204を支持するZ方向可動ステージ205と、Z方向可動ステージ205を支持するガイド206と、を備えている。このガイド206は、例えばリニアガイドである。
本実施形態では、プローブ支持体204及びZ方向可動ステージ205によりステージ部220が構成されており、プローブ201は、ばね203を介してステージ部220に支持されている。そして、ステージ部220は、走査方向(XY方向)に対して直交する直交方向(Z方向)に移動して、プローブ201をZ方向に移動させる。ばね203は、例えば板ばねであり、プローブ201の先端201aを表面Waに接触させてステージ部220をZ方向に平行な押し付け方向に移動させたときに、プローブ201を押し付け方向に付勢する。
また、形状測定装置100は、更にZ方向可動ステージ205をZ方向に移動可能に支持するZ方向固定ステージ207を備えている。また、形状測定装置100は、更にZ方向固定ステージ207に取りつけられた駆動部としての回転モータであるサーボモータ208と、サーボモータ208に取り付けられたエンコーダ209とを備えている。サーボモータ208は、ステージ部220のZ方向可動ステージ205をZ方向に駆動する。
また、形状測定装置100は、更にサーボモータ208の回転運動をZ方向の直線運動に変換するボールねじ210と、被測定物Wの表面Waに対するプローブ201の押し付け圧を検出する検出部としての変位計211とを備えている。この変位計211は、例えば非接触式レーザー変位計である。ここで、プローブ201のステージ部220に対する相対的なZ方向の移動量は、プローブ201の押し付け圧に比例しているので、変位計211は、プローブの押し付け圧として、ステージ部220に対するプローブ201の相対位置変位を検出する。なお、本実施形態では、検出部が、押し付け圧を間接的に検出する変位計211である場合について説明したが、これに限定するものではなく、押し付け圧を間接的に検出する光学スケール等のスケールや押し付け圧を直接的に検出する圧力センサ等であってもよい。
また、形状測定装置100は、更にZ方向固定ステージ207を走査方向に可動する走査方向ステージ212と、走査方向ステージ212を支持する固定架台213と、装置全体を制御する制御装置300と、を備えている。
制御装置300は、上位コントローラ301と、上位コントローラ301に接続された下位コントローラ302,303と、を有している。
上位コントローラ301は、下位コントローラ302,303を制御するものである。上位コントローラ301は、下位コントローラ303に一定の時間間隔で走査位置指令を出力する。下位コントローラ303は、上位コントローラ301に一定の時間間隔で指令された走査位置指令に従ってプローブ201(即ち走査方向ステージ212)を走査方向に移動させる。
下位コントローラ302は、ステージ部220を降下させてプローブ201の先端201aを被測定物Wの表面Waに押し当て、変位計211によって検出された押し付け圧(距離)が目標押し付け圧(目標距離)となるようにサーボモータ208を制御する。つまり、下位コントローラ302は、ばね203によりステージ部220に対するプローブ201の位置が一定距離に変位した状態、すなわち被測定物Wの表面Waに対するプローブ201の押圧力が一定となる状態にサーボモータ208を制御する。以下、この制御をプローブ制御という。そして、下位コントローラ302は、プローブ201の走査を行っている最中にプローブ制御を実行し、被測定物Wの表面にプローブ201(即ちステージ部220)を追従させることで表面形状の測定を行う。
なお、本実施形態では、制御装置300が2つの下位コントローラ302,303を有する場合について説明したが、1つの下位コントローラを有し、この1つの下位コントローラが2つの下位コントローラ302,303の機能を有していてもよい。
図2は、下位コントローラ302の制御ブロック図である。下位コントローラ302は、走査位置指令入力部311と、演算部312と、駆動制御部としてのアンプ313と、を有している。
上位コントローラ301は、下位コントローラ302の走査位置指令入力部311に、一定の時間間隔で下位コントローラ303に出力する予定の走査位置指令Pのデータを出力する。本実施形態では、上位コントローラ301は、走査位置指令Pのデータを全て一括して出力する。
走査位置指令入力部311は、例えばデジタル入力ボードやADボードである。走査位置指令入力部311は、上位コントローラ301からの走査位置指令Pの入力を受ける。各走査位置指令Pには、下位コントローラ303に出力すると推定される推定時刻が対応付けられている。
演算部312は、アンプ313に出力する移動指令mを演算する。アンプ313は、入力を受けた移動指令mに対応する移動量でステージ部220がZ方向に移動するようサーボモータ208の駆動を制御するモータドライバである。
演算部312は、CPUであり、不図示のメモリに記録されたプログラムに従って各種演算処理を実行する各部として機能する。具体的に説明すると、演算部312は、目標押し付け圧設定部321、減算部322、プローブ移動量制御部323、二階微分演算部324、絶対値演算部325、遅延部326、ゲイン設定部327、傾斜演算部328及び加算部329として機能する。なお、本実施形態では、演算部312の各部は、ソフトウェア(プログラム)を実行することにより機能するCPUで構成されるものとしたが、アナログデバイス等のハードウェアにより構成されていてもよい。
目標押し付け圧設定部321は、予め決められた一定値である目標押し付け圧dを設定する。減算部322は、目標押し付け圧dと、変位計211により検出された現在の押し付け圧dとの差分であるプローブ偏差Δdを得る。
プローブ移動量制御部323は、プローブ偏差Δdを打ち消すように補償する、プローブ201の移動量(操作量)に対応する仮移動指令mを、PID演算により求める仮移動指令演算処理を実行する。
以上の目標押し付け圧設定部321、減算部322、プローブ移動量制御部323によりフィードバック制御系340が構成されている。なお、フィードバック制御系340は、例えばマイナーループを組み合わせることで構成することも可能である。
二階微分演算部324は、走査位置指令入力部311から得た走査位置指令Pを二階微分した加速度(走査位置指令加速度)αを演算する加速度演算処理を実行する。
本実施形態では、上位コントローラ301は、被測定物Wの表面Waの理想形状である基準表面において走査位置指令Pに対応する位置でのXY方向(XY平面、走査平面)に対する基準表面の傾斜角度θを取得している。例えば、上位コントローラ301は、基準原器の基準表面を予め形状測定した結果を持っている。
そして、本実施形態では、絶対値演算部325、遅延部326、ゲイン設定部327及び傾斜演算部328が、傾斜角度θ及び加速度αに基づき、走査位置指令Pに対応する位置でのプローブ201のZ方向の変位量を推定する推定処理を実行する。つまり、遅延部326、ゲイン設定部327及び傾斜演算部328が、推定処理を実行する推定部330として機能する。
以下、具体的に説明すると、絶対値演算部325は、加速度αを絶対値化するものである。つまり、絶対値演算部325は、加速度αの大きさを求める。
遅延部326は、絶対値化した加速度αをプローブ偏差Δdの発生タイミングにそろえるための遅延時間を設定する。
ゲイン設定部327は、遅延させた加速度αをプローブ偏差Δdの振幅にそろえるための重みづけをする。
傾斜演算部328は、上位コントローラ301から通信により傾斜角度θの情報を入力する。そして、傾斜演算部328は、所定時間遅延させた加速度αに重みづけをした値を傾斜角度θと関係づけるために、所定時間遅延させた加速度αに重みづけをした値に傾斜角度θの正接(tanθ)を乗算する。これにより、押し付け方向加速度に比例したフィードフォワード要素mを得る。このフィードフォワード要素mは、各走査位置指令Pに対応する位置でのプローブ201のZ方向の変位量である。
加算部329は、フィードフォワード要素mを仮移動指令mに加算して、移動指令mを求める移動指令演算処理を実行するものである。
以上の走査位置指令入力部311、二階微分演算部324、絶対値演算部325、遅延部326、ゲイン設定部327、傾斜演算部328、及び加算部329により、フィードフォワード制御系350が構成されている。なお、フィードフォワード制御系350は、遅延部326、ゲイン設定部327及び傾斜演算部328を一組として、並列に複数有していてもよい。
演算部312は、得られたプローブ操作量である移動指令mをDA変換によりアナログ信号に変換し、アナログ信号をアンプ313へ出力することで、サーボモータ208の動作を制御する。
図3は、演算部312の演算処理による制御方法を示すフローチャートである。図3に示すように、演算部312は、上位コントローラ301から走査位置指令Pを取得し(S101)、傾斜角度θの情報を取得する(S102)。また、演算部312は、変位計211から現在の押し付け圧dの情報を取得する(S103)。
演算部312は、変位計211により検出された押し付け圧dと目標押し付け圧dとの差分を打ち消すように補償する仮移動指令mを演算する(S104:仮移動指令演算工程)。また、演算部312は、走査位置指令Pを二階微分した加速度αを演算する(S105:加速度演算工程)。次に、演算部312は、傾斜角度θ及び加速度αに基づき、プローブ201のZ方向の変位量mを推定する(S106:推定工程)。次に、演算部312は、仮移動指令mに変位量mを加算して移動指令mを求める(S107:移動指令演算工程)。
図4は、被測定物Wの説明図であり、図4(a)は、被測定物Wの側断面図、図4(b)は、被測定物Wの平面図である。図4(a)及び図4(b)において、被測定物Wには凹面形状の表面Waが設けられている。凹面形状の表面Waは、曲率半径Rを有し、被測定物Wの形状測定領域は測定半径Rmである。被測定物Wの傾斜角度θは、曲率半径Rと測定半径Rmとの正弦をとることで得られる。
図5は、形状測定動作と発生するプローブ偏差との関係を示す図である。図5(a)は、フィードフォワード制御を行なわなかった場合を示す図、図5(b)及び図5(c)は、フィードフォワード制御を行なった場合を示す図である。
図5(a)に示すように、傾斜角度θを有する被測定物Wにプローブ制御中の形状測定装置100が、タイミングt1で走査方向ステージ212の移動を開始し、プローブ201の走査加速度αと速度vとが発生する。被測定物Wの表面Waの傾斜角度θによってプローブ201の押し付け圧dに変化が生じるため、走査加速度αの発生に遅れたタイミングtでプローブ偏差Δd’が発生する。ステージ212がタイミングtで加速状態Sから等速状態Sに入るが、プローブ偏差Δd’は等速状態Sに入っても収束せず、オーバーシュートdを何度か起こしてしばらく経過したタイミングt近傍で収束する。
次に図5(b)を参照して、プローブ偏差Δd’を打ち消すフィードフォワード要素の作成方法について説明する。フィードフォワード要素の基となる走査加速度αに所定時間Δtの遅延を設定し、走査加速度αの曲線の頂点の位相をそろえる。傾斜角度θの正接tanθを乗算によって押し付け方向加速度へと変換の後、重みΔwを掛けることで、走査加速度αの振幅をそろえる。以上の処理からフィードフォワード要素mが得られる。つまり、演算部312は、推定処理において、加速度αになると推定される推定時刻を所定時間Δt遅延させる。そして、演算部312は、所定時間遅延させた加速度αの推定時刻と同じ推定時刻における傾斜角度θの正接tanθを加速度αに乗算し、この乗算した値を用いて、遅延させた加速度αの推定時刻と同じ推定時刻における変位量mを推定する。
次に図5(c)を参照して、低減したプローブ偏差Δdを得るフィードフォワード要素mの様子について説明する。フィードフォワード要素mをプローブ制御の目標値となる仮移動指令mに加えることで、ステージ部220の移動量が多くなり、サーボモータ208の動作量が多くなる。すなわちフィードフォワード制御による補償動作により、図5(c)に示すように、プローブ偏差Δd’よりも低減したプローブ偏差Δdとなる。
以上、本実施形態では、フィードフォワード要素mの演算として、XY方向の実際の走査位置ではなく、走査位置指令を用いているので、加算部329によるフィードフォワード要素mの加算処理が早くなり、プローブ偏差Δdを低減することができる。特に、走査速度が変化する表面Waの端部において効果的にプローブ偏差Δdを低減することができる。したがって、プローブ201の走査速度が変化する場合においても、被測定物Wの表面形状を高精度に測定することができ、測定に要する時間を短縮することができる。
また、予め上位コントローラ301の情報を基にプローブ偏差Δd’の振幅の大きさ及び発生のタイミングを把握できる。それによって、加速度のフィードフォワード要素mをプローブ偏差Δd’の波形に近似させることが可能となり、従来よりも更にプローブ偏差Δdを抑制して、形状測定データ誤差を低減することができる。また、押し付け方向に形状が急変する被測定物Wの表面形状を測定する時に発生する大きなプローブ変動へステージ部220を追従させることが可能となり、従来よりも形状測定データの誤差を低減することができる。また、被測定物Wからプローブ201の飛び離れもしくは押込まれ過ぎを低減でき、追従性のよい高精度なプローブ制御方法が可能となり、形状測定データの誤差を低減することができる。また、プローブ制御系である下位コントローラ302が走査制御系である下位コントローラ303の測定条件を把握できる。これによって、ステージ212が静止状態から加速して等速状態になる間(過渡状態)で発生するプローブ偏差Δdの等速状態への残留が減少する。そのため、被測定物Wの変形及びプローブ201の倒れといった姿勢の変化及びプローブ201の変形が減少するため、形状測定データの被測定物Wの表面Waの端部で誤差が減少する。
また、プローブ制御系である下位コントローラ302に下位コントローラ303の動作周期でフィードフォワード遅れ時間を設定できる。そのため、更に精度よいタイミングでフィードフォワード要素をフィードバック制御系340の目標値に入力できるので、プローブ偏差Δdが低減する。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
100…形状測定装置、201…プローブ、201a…先端、203…ばね(付勢部材)、208…サーボモータ(駆動部)、211…変位計(検出部)、220…ステージ部、302…下位コントローラ、312…演算部、313…アンプ(駆動制御部)

Claims (3)

  1. プローブの先端を被測定物の表面に接触させ、走査位置指令に従って前記プローブを走査させて前記被測定物の表面形状を測定する形状測定装置において、
    前記プローブを走査方向に対して直交する直交方向に付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材を介して前記プローブを支持し、前記直交方向に移動して前記プローブを前記直交方向に移動させるステージ部と、
    前記ステージ部を駆動する駆動部と、
    入力を受けた移動指令に対応する移動量で前記ステージ部が前記直交方向に移動するよう前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、
    前記移動指令を求める演算部と、
    前記被測定物の表面に対する前記プローブの押し付け圧を検出する検出部と、を備え、
    前記演算部は、
    前記検出部により検出された押し付け圧と目標押し付け圧との差分を打ち消すように補償する仮移動指令を演算する仮移動指令演算処理と、
    前記走査位置指令を二階微分した加速度を演算する加速度演算処理と、
    前記被測定物の表面の理想形状である基準表面において前記走査位置指令に対応する位置での前記走査方向に対する前記基準表面の傾斜角度、及び前記加速度に基づき、前記走査位置指令に対応する位置での前記プローブの前記直交方向の変位量を推定する推定処理と、
    前記仮移動指令に前記変位量を加算して前記移動指令を求める移動指令演算処理と、を実行することを特徴とする形状測定装置。
  2. 前記演算部は、前記推定処理において、前記加速度になると推定される推定時刻を所定時間遅延させ、遅延させた前記加速度の推定時刻と同じ推定時刻における前記傾斜角度の正接を前記加速度に乗算し、該乗算した値を用いて、遅延させた前記加速度の推定時刻と同じ推定時刻における前記変位量を推定することを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 先端を被測定物の表面に接触させるプローブと、前記プローブを走査方向に対して直交する直交方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を介して前記プローブを支持し、前記直交方向に移動して前記プローブを前記直交方向に移動させるステージ部と、前記ステージ部を駆動する駆動部と、入力を受けた移動指令に対応する移動量で前記ステージ部が前記直交方向に移動するよう前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、前記被測定物の表面に対する前記プローブの押し付け圧を検出する検出部と、を有し、走査位置指令に従って前記プローブを走査させて前記被測定物の表面形状を測定する形状測定装置の制御方法において、
    前記検出部により検出された押し付け圧と目標押し付け圧との差分を打ち消すように補償する仮移動指令を演算する仮移動指令演算工程と、
    前記走査位置指令を二階微分した加速度を演算する加速度演算工程と、
    前記被測定物の表面の理想形状である基準表面において前記走査位置指令に対応する位置での前記走査方向に対する前記基準表面の傾斜角度、及び前記加速度に基づき、前記プローブの前記直交方向の変位量を推定する推定工程と、
    前記仮移動指令に前記変位量を加算して前記移動指令を求める移動指令演算工程と、を備えたことを特徴とする形状測定装置の制御方法。
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