JP2006169159A - ポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法 - Google Patents

ポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 より高い乳化性能を有するポリグリセリン脂肪酸エステルを得ることができるポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法を提供すること。
【解決手段】 平均粒子径が75−150nm、細孔径が5−10nmのシリカゲルを充填剤として用いるとともに、酢酸エチルを含有するヘキサンを溶媒として用いて、カラムクロマトグラフィにより、ポリグリセリン脂肪酸エステルの一つであるポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを精製する。この精製工程は、全てのポリグリセリン脂肪酸エステル合成工程の最終段階において、エマルション形成能(特にWOWエマルション形成能)の向上を図る観点から更に精製する工程であり、このような精製工程を設けた点に特徴がある。このようにして得られた分画は、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも、格段に優れた(WOW)エマルション形成能を備えていることが確認された。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法に関する。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、FAO/WHO(国際食糧農業機構/世界保険機構)で安全性の高い乳化剤として評価され、食品工業に於いてはコーヒーホワイトナー、ホイップクリーム等の乳製品、マーガリン等の加工油脂、コーヒー等の飲料やチョコレート、キャンディー等の菓子類に、また、化粧品に於いてはクリーム、ローションおよび口紅スティックへの応用など、優れた乳化剤として使用されている。
特に、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルは、特に優れた乳化剤として認められ、例えば、下記特許文献1に示すようなWOW複合エマルションの製造や、これを応用したコーヒークリーム(下記特許文献2,下記特許文献3)、ホイップクリーム(下記特許文献4)、チョコレート(下記特許文献5)、および化粧品、医薬品への応用(下記特許文献6)がある。また、最近では、下記特許文献7や下記特許文献8において、抗ガン剤(特に、肝臓癌治療)を目的としたWOWエマルション製剤の新製法が示され、優れた乳化効果と薬効があるので今後の応用が期待されている。
特開昭59−62340号公報 特開昭60−16542号公報 特開昭63−157933号公報 特開昭60−16546号公報 特開昭61−152240公報 特開昭60−199833号公報 特開平10−158152号公報 特開平10−203962号公報
ところで、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、単一成分のみで構成されているものではなく、重合度その他が異なる複数の成分の混合物から成り立っている。特に、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルについては、グリセリン重合体とリシノール酸の重合体とのエステルで形成されていて、その中には様々な成分が含まれている。
そこで、本件発明者らは、ポリグリセリン脂肪酸エステル中に含まれる複数の成分の分離・精製について鋭意検討し、その結果、乳化性能の低い成分と乳化性能の高い成分とでは多孔質材料による吸着特性に差異があること、この差異を利用して分離・精製を行った場合に、著しく乳化性能が高い成分と乳化性能が低い成分とを分離できること、さらに、精製前のポリグリセリン脂肪酸エステルには、そのような乳化性能の低い成分が多量に含まれていることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
本発明は、上記知見に基づいて完成したものであり、その目的は、より高い乳化性能を有するポリグリセリン脂肪酸エステルを得ることができるポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法を提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法は、ポリグリセリン脂肪酸エステルを、カラムクロマトグラフィによって精製することにより、精製前のポリグリセリン脂肪酸エステルよりも乳化性能が高い成分を抽出することを特徴とする。
本発明において、カラムクロマトグラフィで用いる充填剤は、シリカゲルであると好ましく、特に、シリカゲルは、平均粒子径が1−1000μm、望ましくは、50−500μm、なかでも、75−150μmであると好適である。また、シリカゲルは、細孔径が2−30nm、望ましくは5−10nmであると好適である。
また、カラムクロマトグラフィで用いる溶媒は、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、n‐ヘキサン、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、ベンゼン、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、および酢酸の中から選ばれるいずれか1種、または2種以上の混合物であると好ましい。
特に2種以上の混合物を溶媒とする場合は、前記溶媒が、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、およびn‐ヘキサンをA群、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、およびベンゼンをB群、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、酢酸をC群として、前記A群、B群、およびC群の中から2以上の群を選び、選んだ2以上の群それぞれにおいて、各群から1または2以上の物質を選び、それら各群から選ばれた物質を混合してなる混合物であると好ましい。
さらに、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルであると好ましい。
これら好ましい構成すべてを兼ね備えた場合、本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法は、平均粒子径が75−150μm、細孔径が5−10nmのシリカゲルを充填剤として用いるとともに、ヘキサンまたは酢酸エチルを溶媒として用いたカラムクロマトグラフィにより、ポリグリセリン脂肪酸エステルの一つであるポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを精製することにより、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも乳化性能が高い成分を抽出することを特徴とする方法となる。
このような精製方法は、特に、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルから、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりもWOWエマルション形成能の高い成分を抽出する場合に効果を発揮する。
以下、本発明について、さらに詳しく説明する。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリン重合体(単位構造をなすグリセリンがエーテル結合により高分子化したもの;下記一般式(1)[ただし、最も多い直鎖構造のみを例示]参照)と脂肪酸(下記一般式(2)参照)とを脱水縮合することによって得られるエステル化合物である。
Figure 2006169159
本発明において使用するポリグリセリン脂肪酸エステルは、独自に合成したもの、または市販品、どちらを使用しても構わない。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを独自に合成する場合、原料とするポリグリセリンは、例えば、グリセリンにアルカリを添加して加温により脱水縮合して得ることができる。ポリグリセリンの平均分子量は重合度(m+2)によって異なる。また、ポリグリセリンには市販品もあり、例えば、4重合体を主としたテトラグリセリン、6重合体を主としたヘキサグリセリン、10重合体を主としたデカグリセリンなどが、それぞれポリグリセリン#310,ポリグリセリン#500,ポリグリセリン#750(いずれも阪本薬品工業株式会社製)として市販されている。
このようなポリグリセリンは、複数の水酸基を有していて、それぞれの水酸基は脂肪酸のカルボキシル基と結合して脂肪酸エステルを形成する。そして、結合した脂肪酸の数からモノエステル、ジエステル、トリエステル、ペンタエステル、ヘプタエステル、オクタエステル、デカエステルなどの種類ができる。
また、脂肪酸エステルには、脂肪酸の違いによる多くの種類があり、具体例としては、カプリル酸エステル、ラウリン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、ベヘニン酸エステル、オレイン酸エステル、リノール酸エステル、縮合リシノール酸エステル、イソパルミチン酸エステル、イソステアリン酸エステルなどを挙げることができる。
ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの場合、その製造は2段階で行われ、まず、ヒマシ油から分解・精製したヒマシ油脂肪酸(リシノール酸約90%を含有)に少量のアルカリを添加して窒素ガス気流下に180−210℃で加熱すると、1つの脂肪酸分子のアルキル基中の水酸基が他の脂肪酸分子のカルボキシル基とエステル化し、さらに同様に他の脂肪酸分子と反応して高分子の脂肪酸となる。次に、これに精製ポリグリセリンを仕込み、窒素ガス気流下に180−210℃でエステル化して製造される。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの合成法には、上記のようなアルカリ触媒を使った合成法の他、アルカリ触媒以外を使った合成法もあり、本発明の精製方法は、上記アルカリ触媒以外を使った合成物にも適用できる。
一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルの市販品は、各種の商品名(例えば、商品名「SYグリスター(阪本薬品工業株式会社製))で販売されており、それら市販のポリグリセリン脂肪酸エステルを任意に使用することができる。
また、本発明において、カラムクロマトグラフィで用いる充填剤(分離剤)としては、シリカゲル、アルミナ、活性炭、またはシランカップリング剤などにより表面を疎水化したシリカゲルなどの多孔質材料を使用できる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは中には、分子量1000以上のものも含まれることから、充填剤の細孔径は2−30nm、なかでも5−10nmに制御されているものが望ましい。また、カラムクロマトグラフィー用に適した充填剤の粒子径としては、直径1mm以下、望ましくは平均粒子径50−500μm、なかでも75−150nmで粒度のそろったものが望ましい。このような充填剤としては、例えば、商品名“マイクロビーズシリカゲル(富士シリシア化学株式会社製)”が使用できる。
さらに、カラムクロマトグラフィで用いる溶媒は、ポリグリセリン脂肪酸エステルが容易に溶解できるものが、分離負荷容量の面から望ましい。溶媒としては、種々の有機溶媒を使用することができるが、分離・精製後に、食品や医薬品へ応用することを考えると、安全性の高いn‐ヘキサン、酢酸エチルを使用することが望ましい。これらの溶媒は、いずれもポリグリセリン脂肪酸エステルを良く溶かすが、n‐ヘキサンは溶離力が弱く、酢酸エチルは溶離力が強い。そこで、分離については、この2種の溶剤を適正に混合し、または数種類の混合比のものを順次に使用して、カラムクロマトグラフィーを行うことが望ましい。こうすることにより、有益な分離精製物を得ることができる。
精製対象となるポリグリセリン脂肪酸エステルは、その混合物組成を、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析できる。各ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類によっても条件は異なるが、通常、順相、逆相モードでの分析が可能である。また分離精製物に関しても同様の方法で組成を確認することができる。
得られた精製品の乳化力については、一定量の試験品を植物油に溶解させ、高速攪拌機で水との乳化を行い、その安定性を時間経過とともに測定することで確認できる。すなわち、本発明において、精製品の乳化力は、各種精製条件の違いによっていくらか左右される可能性はあるものの、ある精製条件下で精製したいくつかの分画について乳化力を試験することができるので、その試験によって最も高い乳化性能を持つ分画を特定することができれば、後は、同じ精製条件を採用することで、上記最も高い乳化性能を持つ分画を得ることができるのである。
なお、一般に、精製方法の一つとして、カラムクロマトグラフィーを用いる方法自体は公知であるので、ポリグリセリン脂肪酸エステルをカラムクロマトグラフィによって精製することは過去に実施された例があるかもしれない。しかしながら、特に、こうした精製によって、精製前のポリグリセリン脂肪酸エステルよりも乳化性能、特にWOW作製能が高い成分を抽出することに主眼を置く点については、過去に報告例がない。したがって、カラムクロマトグラフィーによる精製方法が公知であること自体は、精製前のポリグリセリン脂肪酸エステルよりも乳化性能が高い成分を抽出するという本発明特有の構成を何ら示唆するものではない。
また、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルに、WOWエマルション形成能があること自体は知られているが、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル中に、WOWエマルション形成能の低い成分と高い成分が混在していることは公知ではない。それ故、これら混在する成分をカラムクロマトグラフィーを用いた精製方法により分離し、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりもWOWエマルション形成能の高い成分のみを抽出することも、本発明において初めて提案される技術となる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
(1)ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの精製方法
シリカゲル(商品名:マイクロビーズ4B,粒子径:75−150μm,細孔径:5−10nm,富士シリシア化学株式会社製)3.75kgを、10重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサンでスラリー化し、内径20cm高さ50cmのガラスカラムに充填した。続いて、テトラポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:SYグリスターCR−310,阪本薬品工業株式会社製)を700g精秤して、10重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサンで1.5リットルに希釈して、カラム上部にゆっくり吸着させた。
その後、最初に10重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサン12.5リットルを流下させ、分画Aを得た。続いて、20重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサン37.5リットルを流下させ、分画Bを得た。続いて、40重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサン25リットルを流下させ、分画Cを得た。さらに、80重量%酢酸エチルを含有したn‐ヘキサン25リットルを流下させて、分画Dを得た。
各分画はそれぞれ濃縮し、濾紙No5Aで濾過した後、蒸発乾固、続いて真空ポンプで16時間減圧乾燥させた後、秤量した。その結果を下記表1に示す。
Figure 2006169159
(2)ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルのHPLC分析
得られた分画A−Dを少量採取し、n‐ヘキサンで希釈した後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて分析を行った。条件は下記表2の通りである。
Figure 2006169159
この分析によって得られたクロマトグラムを、分画A−Dに対応してそれぞれ図1(a)−同図(d)に示す。また、精製前のクロマトグラムを図1(e)に示す。このように、シリカゲルを用いたクロマトグラフィーによる精製で、市販のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを、極性の異なる4種の分画に分け取ることができた。図1(e)に示されるように、本分析条件で原料のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルは、3分から20分までに溶離する多くの種類の極性(化合物分子の分極により生じる水素結合性の程度)が異なる物質を含有している。この分析条件では、溶離時間が長いものほど高い極性を有している。図1(a)から同図(d)に示されるように、各成分の保持時間はそれぞれ異なり、極性の高い順から図1(d)>図1(c)>図1(b)≧図1(a)の順となった。極性の順に従って分離することで、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの有する界面活性効果の高い部分を抽出することが可能であった。
(3)ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルのエマルション形成能測定
分画したポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(分画A−D)各1gを、オリーブ油99gに混合した。高速攪拌機を使用して4000rpmで攪拌しながら、シリンジポンプを用いて水を4ml/minの速度で20ml加え、その後5分間攪拌してエマルションを作成した。
得られたエマルションを200mlメスシリンダーに移し、上部に生成する油層の分率(%)を一定時間ごとに測定して、各エマルションの安定性の試験を行った。また、精製する前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルも同様の試験を行い比較した。その結果、分画Aについては、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも優れたエマルション形成能が見られた。一方、分画B,C,Dについては、5分以内にエマルションは完全に分離し、エマルション形成能は見られなかった。
これらの分画B,C,Dを合わせると収量全体の3分の2を占めており、エマルション形成能がきわめて低い成分が圧倒的に多量であることが判明した。また、分画Aのエマルション形成能が精製前よりも優れていることから、分画B,C,Dの如きエマルション形成能がきわめて低い成分を除去することが、エマルション形成能を向上させる上で、きわめて効果的であることがわかった。本発明の精製方法は、このような知見に基づいて完成したものである。図2は、分画A(1%,0.5%)、および、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(1%,0.5%)について、エマルションの経時変化を示したグラフである。このグラフから、分画Aは、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも、格段に優れたエマルション形成能を備えていることが確認された。
(4)WOWエマルション安定性試験
上述した特許文献7(特開平10−158152号公報)に記載の技術への応用について検討を行った。上記特許文献7中の実施例に基づいて、蒸留水3.0mlにアントラサイクリン系抗ガン剤(抗腫瘍抗生物質)である塩酸エピルビシン(製品名:Farmorubicin(登録商標),ファルマシア社製)60mgを溶解し、これを内水相(innerW相)とし、上記(1)で得られた分画A500mgを、油性X線造影剤である「ヨウ素化けし油脂肪酸エチルエステル」(商品名:リピオドール(登録商標),ラボラトワール・ゲルベ社製)5mlに分散混合したものを油相(O相)としたエマルションWOを作った。さらに、外水相(outerW相)として、0.4%のNaClと0.7%の「酸化エチレン付加60モルのポリオキシエチレン硬化ひまし油(製品名:HCO−60,日光ケミカルズ株式会社製)とを含有した水溶液を用意し、この水溶液7.5mlに上述のエマルションWOを注入して、平均粒子径約80μmのWOWエマルションを作成した。このWOWエマルション中の粒子をレーザー回折/散乱式粒度分布計(SALD−2100型,島津製作所製)で測定し、顕微鏡で形態を観察した。測定結果を表3に示す。
Figure 2006169159
表3に示されるように、WOWエマルション抗ガン剤への応用について、外水相(outerW相)の水を吸って、日を追ってやや粒子径が大きくなるものの、相対粒子量(Y軸)の粒子径(X軸)に対応するグラフは、80日間以上常に粒子径0−1000μmの測定範囲で粒子径80μm辺りにのみ鋭い一つのピークを作る。精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルでは日を追ってこのピークに、ピークの粒子径よりやや大きい所に肩ピークが出現する。したがって、WOWエマルション抗ガン剤への応用に於いてもポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの精製物である分画Aを使用することは、きわめて効果が高いことが確認された。分画B,C,Dでは、このような安定性の高いWOWエマルションを形成することは全くできない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。例えば、上記実施形態では、カラムクロマトグラフィーで用いる溶媒として、酢酸エチルとヘキサンを特定の配合比で混合したものを用いたが、この配合比については任意に変更可能である。特に、上記実施形態からは分画Aの有効性が確認されたので、「10%酢酸エチル/ヘキサン」近傍の配合比であれば、有効な分画を得られる可能性は高く、「10%酢酸エチル/ヘキサン」近傍において、より多段階に配合比を設定してもよい。この場合でも、各分画のエマルション形成能は、上述した通りの方法で確認可能である。
また、上記実施形態では、カラムクロマトグラフィーで用いる溶媒として、酢酸エチルおよびヘキサンの混合物を用いたが、他の溶媒を用いてもよい。他の溶媒の具体例としては、例えば、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、n‐ヘキサン、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、ベンゼン、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、および酢酸などを挙げることができ、上記実施形態で例示した酢酸エチルおよびヘキサンも含め、これらの中から選ばれるいずれか1種、または2種以上の混合物を、溶媒として用いることができる。これらの物質は、目的分画だけを採取しようと思えば、1種の物質だけを溶媒として用いて目的を達することも不可能ではないが、より望ましくは、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、およびn‐ヘキサンをA群、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、およびベンゼンをB群、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、酢酸をC群として、前記A群、B群、およびC群の中から2以上の群を選び、選んだ2以上の群それぞれにおいて、各群から1または2以上の物質を選び、それら各群から選ばれた物質を混合してなる混合物であると好ましい。
また、上記実施形態では、クロマトグラフィーで用いる充填剤として、特定範囲の細孔径を有するシリカゲルを用いたが、細孔径については任意に変更可能であり、また、シリカゲルについても、他の多孔質材料(例えば、アルミナ、活性炭、またはシランカップリング剤などにより表面を疎水化したシリカゲルなど)を用いることができる。ただし、この場合、充填剤の物性変化に伴ってポリグリセリン脂肪酸エステルについての吸着特性にも変化があるので、有効な分画を得るために用いるべき溶媒の配合比等も適宜最適化することが必要となるが、これも、何通りかの溶媒を用いていくつかの分画を得た後、上述した通りの方法で、各分画のエマルション形成能を確認すればよい。
さらに、上記実施形態では、ポリグリセリン脂肪酸エステルの一例として、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを例示したが、他のポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリグリセリンカプリル酸エステル、ポリグリセリンラウリン酸エステル、ポリグリセリンミリスチン酸エステル、ポリグリセリンパルミチン酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、ポリグリセリンベヘニン酸エステル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンリノール酸エステル、ポリグリセリンイソパルミチン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル)でも、本発明の精製方法で精製することにより、より高純度で高性能なものを得ることができる。
ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルのHPLC分析におけるクロマトグラムであり、(a)は精製後の分画Aのクロマトグラム、(b)は精製後の分画Bのクロマトグラム、(c)は精製後の分画Cのクロマトグラム、(d)は精製後の分画Dのクロマトグラム、(e)は精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルのクロマトグラムである。 精製後の分画Aおよび精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルによるエマルション形成能を示すグラフである。

Claims (13)

  1. ポリグリセリン脂肪酸エステルを、カラムクロマトグラフィによって精製することにより、精製前のポリグリセリン脂肪酸エステルよりも乳化性能が高い成分を抽出する
    ことを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  2. 前記カラムクロマトグラフィで用いる充填剤が、シリカゲルである
    ことを特徴とする請求項1に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  3. 前記シリカゲルは、平均粒子径が1−1000μmである
    ことを特徴とする請求項2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  4. 前記シリカゲルは、平均粒子径が50−500μmである
    ことを特徴とする請求項3に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  5. 前記シリカゲルは、平均粒子径が75−150μmである
    ことを特徴とする請求項4に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  6. 前記シリカゲルは、細孔径が2−30nmである
    ことを特徴とする請求項2−請求項5のいずれかに記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  7. 前記シリカゲルは、細孔径が5−10nmである
    ことを特徴とする請求項6に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  8. 前記カラムクロマトグラフィで用いる溶媒が、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、n‐ヘキサン、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、ベンゼン、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、および酢酸の中から選ばれるいずれか1種、または2種以上の混合物である
    ことを特徴とする請求項1−請求項7のいずれかに記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  9. 前記溶媒が、n‐ペンタン、イソオクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、およびn‐ヘキサンをA群、キシレン、イソプロピルエーテル、トルエン、およびベンゼンをB群、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、アミルアルコール、アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、酢酸をC群として、前記A群、B群、およびC群の中から2以上の群を選び、選んだ2以上の群それぞれにおいて、各群から1または2以上の物質を選び、それら各群から選ばれた物質を混合してなる混合物である
    ことを特徴とする請求項8に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  10. 前記溶媒が、n‐ヘキサンおよび酢酸エチルを混合してなる混合物である
    ことを特徴とする請求項9に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  11. 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルが、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルである
    ことを特徴とする請求項1−請求項10のいずれかに記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  12. 平均粒子径が75−150μm、細孔径が5−10nmのシリカゲルを充填剤として用いるとともに、ヘキサンまたは酢酸エチルを溶媒として用いたカラムクロマトグラフィにより、ポリグリセリン脂肪酸エステルの一つであるポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを精製することにより、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも乳化性能が高い成分を抽出する
    ことを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
  13. 前記「精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりも乳化性能が高い成分」が、精製前のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルよりもWOWエマルション形成能の高い成分である
    ことを特徴とする請求項12に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの精製方法。
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