JP2006167697A - パターン形成方法および電子応用装置の製造方法 - Google Patents

パターン形成方法および電子応用装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種のパターンを高精細かつ高精度にしかも低コストで形成することができるパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 親液性の基板1a上に撥液性のパターン1bを形成してスタンプ1を作製する。このスタンプ1の基板1a上に流動性を有する材料3を充填した後、このスタンプ1と他の基板5とを密着させる。この状態で材料3を加熱して蒸気化することにより、スタンプ1、基板5およびパターン1bにより囲まれた微小な密閉空間内に蒸気6を発生させる。この蒸気6を基板5の表面に付着させることによりパターン7を形成する。流動性を有する材料3は、液体、混合溶液、分散液等である。
【選択図】 図3

Description

この発明は、パターン形成方法および電子応用装置の製造方法に関し、例えば、電子応用装置において用いられる各種のパターンの形成に適用して好適なものである。
従来、あらかじめ形成されたパターンを利用して物質をパターニングし、転写するパターン形成方法として、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、凸版印刷法等を用いたものが知られている。
オフセット印刷法では、親水性と撥油性とが制御された平版に対して、ロールを用いてインクを充填する(例えば、非特許文献1参照)。通常のオフセット印刷法では、版の親水部にあらかじめ水を担持させておき、ロール上に油性のインクを塗膜した後、版とロールとを接触させる。このとき問題となるのは、インクをはじくのが水であるためパターンの輪郭が不鮮明になりやすく、高精細なパターンを要求される電子製品には応用することが難しいという点である。また、水なしオフセット印刷法では、撥油部がシリコーン樹脂で形成されるが、その製法上精細度は30μm以上であり、より高精細にすることは困難である。
泉和人著「新・ 印刷機械入門」(印刷学会出版部、2001年10月31日発行)
グラビア印刷法は凹版を用いた印刷方法の代表である(例えば、非特許文献1参照)。この方法では、まず、インクを円筒形状の凹版に充填する。次に、ドクターブレードと呼ばれる刃を用いて余分なインクをかきとる。続いて、紙や基板に凹版を接触させてインクを転写する。凹版は通常、材質が銅であり、基板にガラスなどを用いると、インク転写時の位置精度が悪いため、これが半導体製造レベルでは問題となる。
凸版印刷法は、グラビア印刷法とは対照的に、凸版をパターンとして利用する印刷方法であるが(例えば、非特許文献1参照)、版を円筒に装着する場合は、グラビア印刷法と同様の転写位置精度に関する問題点が指摘される。これを改善しているのが、マイクロコンタクトプリント法(例えば、非特許文献2参照)であるが、この方法では、スタンプの材料として低強度のPDMS(ポリジメチルシロキサン)を用いているため、スタンプの寿命が短く、結果としてパターン形成のコストが高くなるという問題がある。
Langmuir 1996,12,4033-4038
一方、特許文献1には、撥液性と親液性とが制御された基板の親液部に形成した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素材を加熱により他の基板に転写し、加熱は熱ヘッド、ラミネータ、赤外線ヒータ、レーザ等で行うことが開示されている。しかしながら、この方法は、転写に材料の蒸気化を利用していない点で、この発明とは大きく異なるものである。
特開2003−190874号公報
また、特許文献2には、シート状物表面に微細な凹凸構造により液体をはじくロータス効果を有効ならしめる凹凸構造の部分を、この凹凸構造よりも平滑な部分をはさんで配列させ、次いでこのシート状物表面の平滑な部分に塗布液を塗布して固化させるパターンシートの製造方法が開示されている。しかしながら、この方法も、転写に材料の蒸気化を利用していない点で、この発明とは大きく異なるものである。
特開2003−190876号公報
なお、特許文献3、4には、基板上にフォトレジストを塗布し、基板を回転させてフォトレジスト膜を均一化し、減圧下である程度乾燥させるコートおよびスピン法と呼ばれる方法が開示されている。
特許第2138977号明細書 特許第3135846号明細書
上述のように、従来のパターン形成方法は種々の課題を有しており、その解決が望まれている。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、各種のパターンを高精細かつ高精度にしかも低コストで形成することができるパターン形成方法およびこのパターン形成方法を用いた電子応用装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
表面に凹部と凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法である。
第1の基板の凹部に流動性を有する材料を充填する方法としては、従来公知の方法を含む種々の方法を用いることができ、必要に応じて適宜選ばれる。具体例を挙げると、コートおよびスピン法(特許文献3、4)、キャピラリーコート法(毛細管現象を利用したコート法)、浸漬法、インクジェット法等を用いることができる。第1の基板の凹部および凸部は、その凹部にのみ流動性を有する材料を充填する観点からは、好適にはそれぞれ親液性および撥液性とするが、必ずしもそのようにする必要はない。例えば、インクジェット法、ブレード法等を用いることにより、凹部および凸部がそれぞれ親液性および撥液性でなくても、凹部にのみ流動性を有する材料を充填することが可能である。
流動性を有する材料の形態は、液体、混合溶液、分散液等であり、形成するパターンの用途、機能等に応じて適宜その組成、溶媒等が選ばれる。この流動性を有する材料は、加熱により蒸気化して第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成することができる限り、基本的にはどのようなものであってもよい。この流動性を有する材料は、典型的には、沸点が0℃以上300℃以下の有機材料、無機材料、有機無機複合材料等であり、具体例を挙げると以下のとおりである。
(1)シラン化合物
アルキル系シラン化合物の例:
n−デシルトリメトキシシラン
アミノ系シラン化合物の例:
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン
3−アミノプロピルトリメトキシシラン
N−フェニル3−アミノプロピルトリメトキシシラン
メルカプト系シラン化合物の例:
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン
フェニル系シラン化合物の例:
フェニルエトキシシラン
フッ素系シラン化合物の例:
ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン
(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン
(2)チオール化合物
アルキルチオール類の例:
ヘキサデカンチール
2−メルカプト1−メチルイミダゾール
(3)イソシアン酸化合物
イソシアン酸フェニル
イソシアン酸2−フェノキシフェニル
第1の基板の凹部に充填する流動性を有する材料は、一種類のものであってもよいし、複数種類のものであってもよく、形成するパターンに応じて適宜選ばれる。複数種類の流動性を有する材料は、互いに混合した状態で第1の基板の凹部に充填してもよいし、第1の基板の凹部に順次充填してもよい。これらの複数種類の流動性を有する材料として互いに沸点が異なるものを混合した状態で第1の基板の凹部に充填する場合には、加熱温度をそれぞれの材料の沸点に応じて設定し、段階的に加熱温度を高くして多段階の加熱を行うことで、同一形状の多層膜パターンを得ることができる。また、これらの複数種類の流動性を有する材料として互いに沸点が異なるものを第1の基板の凹部に順次充填する場合には、後から充填するものほど沸点が低くなるようにし、加熱温度をそれぞれの材料の沸点に応じて設定し、段階的に加熱温度を高くして多段階の加熱を行い、それぞれの加熱工程で最上層の材料を完全に蒸気化することで、同一形状の多層膜パターンを得ることができる。また、これらの複数種類の流動性を有する材料として互いに沸点が近いものを混合した状態で第1の基板の凹部に充填する場合には、加熱温度をそれらの材料の沸点に応じて設定し、一回の加熱を行うことで、複数の材料からなる複合材料のパターンを得ることができる。さらに、これらの複数種類の流動性を有する材料として互いに沸点が近いものを第1の基板の凹部に順次充填する場合には、加熱温度をそれらの材料の沸点に応じて設定し、一回の加熱を行うことで、複数の材料からなる複合材料のパターンを得ることができる。
第1の基板は種々の材質のものであってよく、流動性を有する材料として使用するもの等に応じて適宜選ばれ、透明でも不透明でも構わない。また、第2の基板はパターンを形成する基板であって、その材質は、この第2の基板上に形成する素子や回路等に応じて適宜選ばれ、透明でも不透明でも構わない。
このパターン形成方法においては、流動性を有する材料の性質等に応じて、必要があれば、第1の基板の凹部に流動性を有する材料を充填した後、第1の基板と第2の基板とを密着させる前に、この流動性を有する材料の乾燥または焼成を行ってもよい。また、必要に応じて、パターンを形成した後、このパターンの乾燥または焼成を行ってもよい。
このパターン形成方法は各種のパターンの形成に適用することができる。具体例を挙げると、プリント回路基板の電極パターン、光散乱シートの散乱層パターン、各種の電子デバイスの電極パターン、トランジスタの絶縁層パターン、塗布型半導体のパターン、有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料のパターン、保護膜パターン、ナノ微粒子のパターン等の形成に適用することができる。
第2の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法である。
ここで、一般的には、第1の基板の凹部の表面自由エネルギーは50mJ/m2 以上であり、凸部の表面自由エネルギーは30mJ/m2 以下である。
第2の発明においては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して説明したことが成立する。
第3の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布する工程と、
上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法である。
ここで、表面が親液性の部材の表面自由エネルギーは、一般的には50mJ/m2 以上である。この部材の形状は必要に応じて選ぶことが可能であるが、典型的には棒状(バー状)である。この部材と流動性を有する材料とが互いに接触するように相対的に移動させる際の移動速度は必要に応じて選ぶことが可能であるが、一般的には0.01mm/s以上1000mm/s以下、典型的には0.5mm/s以上100mm/s以下である。この場合、第1の基板と上記の部材との間隙は、第1の基板上に塗布された流動性を有する材料と上記の部材とが互いに接触する範囲内で選ぶことが可能であるが、一般的には0.1μm以上10mm以下、好適には1μm以上1mm以下、典型的には5μm以上300μm以下である。流動性を有する材料が塗布された第1の基板と上記の部材との相対的な移動に関しては、第1の基板を固定し、この第1の基板に対して上記の部材を移動させてもよいし、上記の部材を固定し、この部材に対して第1の基板を移動させてもよい。典型的には、流動性を有する材料が塗布された第1の基板と上記の部材とを互いに平行に相対的に移動させる。
第3の発明においては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
第4の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布しながら、上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法である。
第4の発明においては、その性質に反しない限り、第1〜第3の発明に関連して説明したことが成立する。
第5の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板を、所定の容器に収容された流動性を有する材料中に浸漬する工程と、
上記第1の基板を上記材料から引き上げ、この際、上記第1の基板が上記材料と外部空間との界面を通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により上記材料が満たされるようにすることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法である。
第5の発明においては、例えば、容器に複数種類の材料が深さ方向に互いに分離した状態で収容され、この容器の底面から最下層の材料中に第1の基板を浸漬し、複数種類の材料を順次通るようにこの第1の基板を引き上げ、この際、材料同士の界面を第1の基板が通過するときに表面が親液性の部材と第1の基板との間に毛細管現象により下層側の材料が満たされるようにすることにより第1の基板の凹部に複数種類の材料を順次充填する。あるいは、容器に複数種類の材料が深さ方向および/または水平方向に互いに分離した状態で収容され、第1の基板を一つの材料中に浸漬し、複数種類の材料を順次通るように第1の基板を移動させ、他の一つの材料から第1の基板を引き上げ、この際、材料同士の界面を第1の基板が通過するときに表面が親液性の部材と第1の基板との間に毛細管現象により進行方向後ろ側の材料が満たされるようにすることにより第1の基板の凹部に複数種類の材料を順次充填する。
第5の発明においては、その性質に反しない限り、第1〜第3の発明に関連して説明したことが成立する。
第6の発明は、
表面に凹部と凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
第7の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
第8の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布する工程と、
上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
第9の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布しながら、上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
第10の発明は、
表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板を、所定の容器に収容された流動性を有する材料中に浸漬する工程と、
上記第1の基板を上記材料から引き上げ、この際、上記第1の基板が上記材料と外部空間との界面を通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により上記材料が満たされるようにすることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
第6〜第10の発明において、電子応用装置には、電極パターン等の各種のパターンを用いる各種のものが含まれ、例えば液晶ディスプレイその他の画像表示装置等が含まれる。
上述のように構成されたこの発明においては、表面に凹部と凸部とを有する第1の基板と第2の基板とを密着させることにより、第1の基板と第2の基板とにより囲まれた微小な密閉空間が形成される。そして、第1の基板の凹部に充填された流動性を有する材料を加熱することにより蒸気化すると、この密閉空間内において、この凹部に対向した部分の第2の基板の表面にこの蒸気が付着する。すなわち、この密閉空間は、あたかも気相成長装置の成長室の役割を果たす。こうして、第1の基板の凹部のパターンが転写された形で第2の基板上にパターンが形成される。この場合、この微小な密閉空間内において蒸気は均一に分布するため、この蒸気の付着により形成されるこのパターンの均一性は高い。そして、第1の基板の凹部はフォトリソグラフィー法等により高精細かつ高精度に形成することができる。また、第1の基板は、パターン形成に繰り返し使用することができ、寿命が長い。
この発明によれば、各種のパターンを高精細かつ高精度にしかも低コストで形成することができる。そして、このパターン形成方法を用いることにより、液晶ディスプレイ等の電子応用装置を低コストで製造することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3はこの発明の第1の実施形態によるパターン形成方法を示す。
この第1の実施形態においては、図1Aに示すように、まず、表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有するスタンプ1として、親液性の基板1a上に撥液性の所定形状のパターン1bを形成したものを用意する。ここで、親液性の基板1aの表面自由エネルギーは例えば50mJ/m2 以上、撥液性のパターン1bの表面自由エネルギーは例えば30mJ/m2 以下である。このスタンプ1は例えば次のようにして形成することができる。第1の方法では、表面が親液性のガラス基板等の基板1aの上に感光性のポリイミドやフォトレジストを塗布し、これをフォトリソグラフィ法によりパターニングしてマスクパターンを形成し、このマスクパターンに覆われていない部分の基板1aの表面をフッ素材料を含むプラズマガスにより改質し、撥液性とすることで撥液性のパターン1bを形成する。この後、マスクパターンを除去する。この場合、マスクパターンに覆われていた部分の基板1aの表面は親液性のままである。撥液性のパターン1bは、フッ素化されないイミド基を、アミノ基を骨格に内包する化合物(例えば、トリメチルアミン、ジイソブチルアミン等)を用いて修飾することにより形成してもよい。第2の方法では、表面が親液性のガラス基板等の基板1aの全面に撥液材料としてフッ素樹脂の溶液を塗布した後、必要に応じて乾燥・焼成を行い、インプリント法(例えば、非特許文献2参照)により撥液性のパターン1bを形成する。この場合、このパターン1bが形成されない部分の基板1aの表面は親液性のままである。フッ素樹脂の代わりに、PDMS等のシリコーン樹脂を用いてもよい。第3の方法では、表面が親液性のガラス基板等の基板1aの全面に撥液材料としてフッ素樹脂やシリコーン樹脂等の溶液を塗布した後、必要に応じて乾燥・焼成を行い、樹脂層を形成する。次に、アルミニウム等の金属膜を真空蒸着法やスパッタリング法等により成膜し、その上にフォトレジストを塗布し、これをフォトリソグラフィ法によりパターニングしてマスクパターンを形成する。次に、このマスクパターンを用いて金属膜をエッチングすることによりパターニングし、所望の金属パターンを得る。この金属パターンが撥液性のパターン1bとなる。この金属パターンをマスクとして樹脂層をドライエッチングした後、この金属パターンをエッチング除去することで得られる樹脂パターンを撥液性のパターン1bとしてもよい。
次に、図1Bに示すように、上記のスタンプ1を充填装置のステージ2上に載せ、このステージ2の上方に設けられた所定の滴下装置(図示せず)から、スタンプ1上の一部または全体に、パターンの材料となる流動性を有する液体3を滴下する。この液体3の量は最終的に親液性の基板1a上に残す分量に対して十分な量が必要であり、その液面は、次の工程で用いる親液性のバーに接触可能な高さにあることが望ましい。また、スタンプ1上の一部に液体3を滴下する場合は、スタンプ1の進行方向に対して先頭となる位置に滴下する。図1Bにおいては、スタンプ1の進行方向に対して先頭となる位置に液体3が滴下されている場合が示されている。
次に、図1Cに示すように、図示省略した支持部材によりスタンプ1の表面と平行に設置された例えば矩形断面で表面が親液性のバー4に対して、図中矢印で示すように、水平面内でステージ2を移動させる。この場合、スタンプ1とバー4との間隙は1μm以上1mm以下とすることが望ましい。このバー4の表面自由エネルギーは50mJ/m2 以上である。このバー4の材料は、具体的には、例えば、アルミニウム(Al)やステンレス鋼等の金属または合金、ガラス、シリコン(Si)等である。
上記のようにして親液性のバー4に対してステージ2を移動させると、図2Aに示すように、スタンプ1上の液体3の上部がバー4と接触する。このとき、このバー4の表面が親液性であることにより液体3はこのバー4の規制を受け、その周囲に保持(あるいは固定)される。こうしてバー4に液体3を保持したまま、スタンプ1がバー4から外れた位置に来るまでステージ2を移動させる。この状態を図2Bに示す。図2Bに示すように、移動するスタンプ1の撥液性のパターン1bにおいては、液体3がすべるように移動するため液体3は残らず、一方、親液性の基板1a上においては、その表面張力と液体3自身の表面張力とで決定される量の液体3が残留することになる。最初に滴下した液体3のうち親液性の基板1a上に残留しなかった過剰な液体3は、バー4に保持され、あるいはスタンプ1の進行方向に対して後ろの位置のステージ2上に残される。これらの過剰な液体3は回収して再使用することが可能である。
使用する液体3の性質に応じて、必要であれば、この後、親液性の基板1a上に充填した液体3の乾燥や焼成を行う。
次に、図2Cに示すように、別の基板5を用意し、この基板5を上記のようにして親液性の基板1a上に液体3が充填されたスタンプ1上に載せて撥液性のパターン1bと密着させる。
次に、図3Aに示すように、外部からエネルギーを加えることにより液体3をその沸点以上で基板1a、パターン1bおよび基板5の耐熱温度以下の温度に加熱して蒸発させ、基板1a、パターン1bおよび基板5に囲まれた密閉空間内に蒸気6をパターン形成に十分な量だけ発生させる。加熱方法としては、ヒーター等の熱源からの熱伝導、赤外線ヒータ等による輻射熱、レーザや他の光源による紫外光や赤外光の照射等が挙げられる。こうして基板5の表面に蒸気が付着し、図3Bに示すように、パターン7がスタンプ1の凹部のパターンが転写された形で形成される。
次に、外部からのエネルギーの供給を停止して液体3の温度を下げることで蒸気圧を下げる。この後、スタンプ1と基板5とを分離する。この状態の基板5を図3Cに示す。
必要に応じて、この後、基板5上に形成されたパターン7の乾燥や焼成を行う。
以上のようにして、目的とするパターン7が得られる。
以上のように、この第1の実施形態によれば、親液性の基板1a上に撥液性のパターン1bが形成されたスタンプ1上の、スタンプ1の進行方向に対して先頭となる位置にパターンの材料となる流動性を有する液体3を滴下した後、表面が親液性のバー4に対してスタンプ1を平行に移動させることによりスタンプ1上の液体3の上部をバー4と接触させてこのバー4に液体3を保持し、この状態でスタンプ1をバー4から外れた位置に来るまで移動させるようにしているので、スタンプ1の親液性の基板1aの表面にのみ液体3を充填することができる。そして、このスタンプ1上に基板5を載せて撥液性のパターン1bと密着させた状態で液体3を加熱することにより蒸気化し、基板1a、パターン1bおよび基板5に囲まれた密閉空間内においてこの蒸気を基板5の表面に付着させることによりパターン7を形成することができる。この方法では、スタンプ1の撥液性のパターン1bの間の親液性の基板1a、すなわち親液性の凹部はフォトリソグラフィー法等により高精細かつ高精度に形成することができ、しかもこの凹部にのみ液体3を充填することができるので、従来の各種の印刷法やインクジェット法等に比べて高精細かつ高精度のパターン7を形成することができる。さらに、このスタンプ1は、PDMSを用いた従来のスタンプに比べて強度が十分に高く耐久性があるため、パターン形成に繰り返し使用することができ、その分だけパターン形成のコストの低減を図ることができる。
次に、この発明の第2の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第2の実施形態においては、図4に示すように、スタンプ1上への液体3の塗布にスリットコーター8を用いる。このスリットコーター8では、スリット8aの先端から液体3を吐出するようになっている。そして、スタンプ1の上方からこのスリットコーター8を近づけ、バー4に対してスタンプ1を図4中矢印で示すように平行に移動させながら、スリット8aの先端から液体3をスタンプ1上に吐出し、塗布する。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、スタンプ1上への液体3の塗布と親液性の基板1a上への液体3の充填とを同一工程で行うことができるため、より簡単な工程でパターンを形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第3の実施形態においては、図5に示すように、ステージ2とスタンプ1との上下関係を第1および第2の実施形態と逆にし、スタンプ1上への液体3の塗布にキャピラリーコーター9を用いる。このキャピラリーコーター9では、キャピラリー9aの先端から毛細管現象により液体3を吐出するようになっている。そして、スタンプ1の下方からこのキャピラリーコーター9を近づけ、バー4に対してスタンプ1を図5中矢印で示すように平行に移動させながら、キャピラリー9aの先端から液体3を毛細管現象によりスタンプ1に吐出し、塗布する。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第4の実施形態においては、図6に示すように、表面が親液性のバー4の断面形状が、スタンプ1側に凸の半円形になっている。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第5の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第5の実施形態においては、図7に示すように、表面が親液性のバー4の断面形状が円形になっている。このバー4はその中心軸の周りに回転可能になっており、必要に応じて回転させることができるようになっている。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
実施例1では、第5の実施形態によるパターン形成方法をめっき電極パターンの形成に適用した場合について説明する。
まず、スタンプ1をガラス基板を用いて次のように形成した。
ガラス基板として、コーニング社製の1737ガラスを用いた。その上にパターン形成材料として、東レ社製ポジ型感光性ポリイミド(フォトニースPW−1530)をスピンコーティング法にて塗布(2000rpm/30秒)し、続いて乾燥(120℃/3分)を行った後、大日本スクリーン製造社製の手動露光機(MA−1200型)にて、フォトマスクを介してパターン露光(ブロードバンドのUV光源、i線で250mJ/cm2 )を行い、現像(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液にて90秒のパドル現像)、焼成(140℃/30秒+300℃/60分)を行った。こうして得られたポリイミドのパターンは厚さが2.5μmで、パターンの精細度は、最も高いものでライン/スペースが10/10(μm)であった。
次に、上記のようにして形成したポリイミドパターンの表面に対して、芝浦メカトロニクス社製のCDE(Chemical Dry Etching)装置(CDE−N80)にて、フッ素プラズマ・ラジカル処理を行った。このときのプロセス条件は次のとおりである。
2 :40sccm
CF4 :270sccm
2 :80sccm
圧力 :80Pa
パワー :700W
基板温度:70℃
時間 :30秒
このフッ素プラズマ・ラジカル処理により、ポリイミドパターン表面の自由エネルギーが18.0mJ/m2 となり、高い撥液性のパターンが得られた。同時に、このときのガラス基板表面の自由エネルギーは70mJ/m2 であり、親液性が得られている。こうして、図8Aに示すように、ガラス基板からなる親液性の基板1a上にフッ素プラズマ・ラジカル処理されたポリイミドからなる撥液性のパターン1bを有するスタンプ1が形成された。
次に、このスタンプ1に対して、めっき電極形成用の流動性を有する材料として液体3を充填する。この液体3の充填には、本発明者らが製作した充填装置を用いた。この充填装置の概略構成を図9に示す。図9に示すように、この充填装置においては、基台10上にステージ2が水平移動可能に設けられ、このステージ2上にスタンプ1が載置されている。親液性のバー4は、ロール11の外周に親液性のフィルム12を巻き付けたものである。ステージ2およびバー4はそれぞれステッピングモーターで駆動されるようになっており、同期・非同期いずれでも制御可能になっている。ステージ2は高さの調節機構およびスタンプ1の真空吸着機能を有している。
液体3の充填は次のプロセス条件で行った。液体3としては、信越化学社製シランカップリング剤KBM−603/乳酸エチル希釈溶液(濃度:2.0wt%)を用いた。スタンプ1とバー4との間隙gは100μm、スタンプ1の送り速度は2mm/sとした。親液性のフィルム11としては旭化成社製の厚さ2.0mmのAPR(登録商標)フィルムを用いた。以上のプロセスにより、図8Aに示すように、アミノ系シランカップリング剤であるKBM−603のパターン13が親液性の基板1a上にのみ形成された。
次に、親液性の基板1a上にのみパターン13が形成されたスタンプ1と他の基板5とをプレス機により密着させ、プレス機に付帯されているヒーターにより60℃で5分間加熱し、パターン13を蒸気化した。これによって、図8Bに示すように、基板5上にパターン7が形成された。
次に、無電解めっき用のパラジウム触媒溶液に基板5を浸漬し、触媒処理を行った。パラジウムは、シランカップリング剤中のアミンと配位結合を形成するので、次の工程で形成するめっき膜に良好な密着性を与える。また、パラジウムは、ガラスとは結合しないため、シランカップリング剤の存在する領域にのみ付着させることができる。こうして、図8Bに示すように、パターン7上にのみ粒状のパラジウム触媒14が形成される。このパラジウム触媒14の粒径は10nmであった。
次に、無電解Niめっきプロセスにより、Ni膜を成膜した。めっき液は、上村工業社製のNi−B用めっき液BEL−801を用いた。成膜温度は60℃で、時間は1分間である。
上記の一連のプロセスにより、図8Cに示すように、精細度がライン/スペースで10/10(μm)、厚さが約100nmのNi膜からなるめっき電極パターン15が得られた。
次に、この発明の第6の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第6の実施形態においては、図10に示すような充填装置を用いる。図10に示すように、この充填装置においては、容器21内にパターン形成用の液体3が入れられている。また、この液体3と外部空間との界面に親液性のバー4が設けられている。このバー4の下部は液体3中に浸漬されているのが望ましい。これは、最終的にスタンプ1の親液性の基板1a上にのみ液体3が確実に残されるようにするためである。スタンプ1は図示省略した駆動機構により上下動可能に構成されており、液体3中に浸漬し、引き上げることができるようになっている。
この充填装置を用いて次のようにしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3を充填する。
まず、スタンプ1を容器21の上方から垂直に下降させ、液体3中に完全に浸漬させた後、スタンプ1を徐々に引き上げる。スタンプ1が液体3と外部空間との界面を通過するとき、液体3が毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、スタンプ1が引き上げられるにつれて、親液性の基板1a上にのみ液体3が残されていく。こうして、目的とするパターンが親液性の基板1a上にのみ形成される。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第6の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第7の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第7の実施形態においては、液体3として、互いに沸点が異なる複数種類の材料を混合したものを用いる。そして、この液体3を例えば第1〜第6の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上にのみ充填する。
次に、こうして親液性の基板1a上に液体3を充填したスタンプ1を基板5と密着させる。次に、加熱温度を液体3に含まれる複数種類の材料のそれぞれの沸点と同一の温度あるいはそれより少し高い温度に設定し、温度が低いものから始めて多段階の加熱を行う。この多段階の加熱により、液体3から、沸点が低い材料から順に蒸発して蒸気化し、基板5上に順次膜が互いに同一形状に形成される。こうして、基板5上に多層膜からなるパターン7が形成される。
液体3が互いに沸点が異なる二種類の材料を混合したものである場合について、加熱温度プロファイルの一例を図11に示す。これらの二種類の材料の沸点をTa 、Tb とし、Ta <Tb とする。
上記の多層膜の材料の例を挙げると次のとおりである。
・有機EL用材料の例
PEDOT(ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェン)
MEH−PPV(ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレン)
CN−PPV
アントラセン、フタロシアニン、それらの前駆体、それらの水または有機溶媒の分散液または溶解液
・OAPとシランカップリング剤
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第7の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、多層膜のパターン7を形成することができるという利点を得ることができる。
実施例2では、第7の実施形態によるパターン形成方法を二層膜パターンの形成に適用した場合について説明する。各処理はすべて乾燥N2 パージされたグローブボックス内で行っている。
スタンプ1は第1の実施形態の方法により作製したものを用い、基板5としてはコーニング社製1737ガラス上に厚さ10nmのCr膜および厚さ100nmのAl膜を順次積層したものを用いた。
液体3に含ませる二種類の材料としては、ヘキサメチルジシラザン(CASno999−97−3)(沸点126.0℃)と[3−(2−アミノエチル)アミノプロピル]トリメトキシシラン(CASno1760−24−3)(沸点259.0℃)とを用いた。これらの材料を1:1の比率で混合し、この混合材料を乳酸エチルで0.5重量%に希釈して液体3を調製した。この液体3を第1の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上に充填した。この液体3の乾燥を100℃で5分間行った後、スタンプ1と上記の基板5とを一般的なプレス機により密着させ、プレス機に付帯されているヒーターにより、図12に示す加熱温度プロファイルで加熱を行った。これによって、厚さ10nmのヘキサメチルジシラザン膜とその上の厚さ10nmの[3−(2−アミノエチル)アミノプロピル]トリメトキシシラン膜との二層膜のパターン7が形成された。
この実施例2によれば、従来はAl等の金属上では酸素基が十分ではないため、[3−(2−アミノエチル)アミノプロピル]トリメトキシシランが十分な密度で化学結合できなかったため、あらかじめ別のプロセスでヘキサメチルジシラザンをコーティングすることで二層膜を形成していたものを、同一のプロセスで容易に二層膜のパターン7を形成することができた。
次に、この発明の第8の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第8の実施形態においては、液体3として、互いに沸点が近い複数種類の材料を混合したものを用いる。例えば、二種類の材料が含まれる場合、それらの沸点をTa 、Tb としたとき、Ta ≒Tb である。そして、この液体3を例えば第1〜第6の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上にのみ充填する。
次に、こうして親液性の基板1a上に液体3を充填したスタンプ1を基板5と密着させる。次に、加熱温度を液体3に含まれる複数種類の材料の沸点のうち最も高い温度と同一の温度あるいはそれより少し高い温度に設定し、加熱を行う。この加熱により、液体3から、それに含まれる複数種類の低い材料が同時に蒸気化し、基板5上にこれらの材料の複合材料からなるパターン7が形成される。
上記の複合材料膜の材料の例を挙げると次のとおりである。
・有機EL用材料の例(ドープ材料とベース材料)
PEDOT(ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェン)
MEH−PPV(ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレン)
CN−PPV
アントラセン、フタロシアニン、それらの前駆体、それらの水または有機溶媒の分散液または溶解液
・OAPとシランカップリング剤
・ポリシラン(シクロペンタシラン、シクロヘキサシラン、テトラシラン、シクロトリシラン、テトラシラン等のシラン化合物)とドーピング剤(フォスフィン酸、ホウ酸)とによるドーピングされたアモルファスシリコン膜またはポリシリコン膜
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第8の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、複合材料膜のパターン7を形成することができるという利点を得ることができる。
実施例3では、第8の実施形態によるパターン形成方法を二種類の材料からなる複合材料膜パターンの形成に適用した場合について説明する。各処理はすべて乾燥N2 パージされたグローブボックス内で行っている。
スタンプ1は第1の実施形態の方法により作製したものを用い、基板5としてはコーニング社製1737ガラス板を用いた。
液体3に含ませる二種類の材料としては、ヘキサメチルジシラザン(CASno999−97−3)(沸点126.0℃)とペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン(沸点97.0℃)とを用いた。これらの材料を1:1の比率で混合し、この混合材料を乳酸エチルで0.5重量%に希釈して液体3を調製した。この液体3を第1の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上に充填した。この液体3の乾燥を70℃で5分間行った後、スタンプ1と上記の基板5とを一般的なプレス機により密着させ、プレス機に付帯されているヒーターにより130℃で10分間加熱を行った。これによって、ヘキサメチルジシラザンとペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシランとからなる厚さ30nmの複合材料膜のパターン7が形成された。得られた膜は、非常に撥水性が高く、また強固にガラスに密着する性質を有している。
次に、この発明の第9の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第9の実施形態においては、図13に示すような充填装置を用いる。図13に示すように、この充填装置においては、容器21内にパターン形成用の互いに異なる二種類の液体3a、3bが深さ方向に互いに分離した状態で入れられている。これらの液体3a、3bは、互いに沸点および比重が異なり(この場合、液体3aの沸点の方が液体3bの沸点より高く、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものである。また、下層の液体3aと上層の液体3bとの界面および上層の液体3bと外部空間との界面にそれぞれ親液性のバー4が設けられている。下層の液体3aと上層の液体3bとの界面のバー4の下部は下層の液体3aに浸漬されているのが望ましく、上層の液体3bと外部空間との界面のバー4の下部は液体3b中に浸漬されているのが望ましい。この場合、スタンプ1は、図示省略した駆動機構により、容器21の底面に設けられたスタンプ投入口22から液体3a中に導入することができ、また、容器21外に引き上げることができるようになっている。スタンプ投入口22には例えば一対のローラー23a、23bが設置され、スタンプ1が液体3a中に導入されるのに同期してこれらのローラー23a、23bによりスタンプ1を両面から挟むことで液体3aが容器21外に漏れないようにしている。
そして、この充填装置を用いて次のようにしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
まず、スタンプ1を容器21の底面のスタンプ投入口22から下層の液体3a中に導入し、徐々に引き上げる。スタンプ1が液体3aと液体3bとの界面を通過するとき、液体3aが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、スタンプ1が引き上げられるにつれて、親液性の基板1a上にのみ液体3aが残されていく。スタンプ1がさらに引き上げられて液体3bと外部空間との界面を通過するとき、液体3bが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、親液性の基板1a上に残された液体3aの上に液体3bが残される。こうして、親液性の基板1a上に互いに異なる二種類の液体3a、3bが充填される。
次に、こうして親液性の基板1a上に二種類の液体3a、3bを充填したスタンプ1を基板5と密着させる。次に、液体3aの沸点と同一の温度あるいはそれより少し高い温度で加熱を行うことにより液体3aを完全に蒸気化し、基板5の表面に蒸気を付着させて一層目の膜を形成する。続いて、液体3bの沸点と同一の温度あるいはそれより少し高い温度で加熱を行うことにより液体3bを蒸気化し、上記の一層目の膜の表面に蒸気を付着させて二層目の膜を一層目の膜と同一形状に形成する。こうして、基板5上に二層膜からなるパターン7が形成される。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第9の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、二層構造のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第10の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第10の実施形態においては、図13に示す充填装置の容器21内の液体3a、3bとして、互いに沸点が近く、比重が異なり(この場合、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものを用いる。
そして、この充填装置を用いて第9の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
次に、こうして親液性の基板1a上に二種類の液体3a、3bを充填したスタンプ1を基板5と密着させる。次に、液体3a、3bの沸点のうち高い方の温度あるいはそれより少し高い温度で加熱を行うことにより液体3a、3bを同時に蒸気化し、基板5の表面に蒸気を付着させて複合材料膜を形成する。こうして、基板5上に複合材料膜からなるパターン7が形成される。
上記以外のことについては第1および第9の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第10の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、複合材料膜のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第11の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第11の実施形態においては、図14に示すような充填装置を用いる。図14に示すように、この充填装置においては、容器21内にパターン形成用の互いに異なる二種類の液体3a、3bが深さ方向および水平方向に互いに分離した状態で入れられている。これらの液体3a、3bは、互いに沸点および比重が異なり(この場合、液体3aの沸点の方が液体3bの沸点より高く、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものである。この場合、液体3a、3bは深さ方向においては比重の差により互いに分離され、水平方向においては仕切り板24により互いに分離されている。また、下層の液体3aと上層の液体3bとの界面および上層の液体3bと外部空間との界面にそれぞれ親液性のバー4が設けられている。下層の液体3aと上層の液体3bとの界面のバー4の下部は下層の液体3aに浸漬されているのが望ましく、上層の液体3bと外部空間との界面のバー4の下部は液体3b中に浸漬されているのが望ましい。この場合、スタンプ1は、図示省略した駆動機構により、仕切り板24の片側の部分の上方から垂直に下降させ、液体3a中に完全に浸漬した後、図14中矢印で示すように液体3a中を移動させ、液体3bを通って容器21外に引き上げることができるようになっている。
そして、この充填装置を用いて次のようにしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
まず、スタンプ1を容器21の仕切り板24の片側の液体3a中に垂直に浸漬し、さらにこの液体3a中を矢印で示すように移動させ、スタンプ1が垂直になった状態で垂直に引き上げる。スタンプ1が液体3aと液体3bとの界面を通過するとき、液体3aが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、スタンプ1が引き上げられるにつれて、親液性の基板1a上にのみ液体3aが残されていく。スタンプ1がさらに引き上げられて液体3bと外部空間との界面を通過するとき、液体3bが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、親液性の基板1a上に残された液体3aの上に液体3bが残される。こうして、親液性の基板1a上に互いに異なる二種類の液体3a、3bが充填される。
次に、第9の実施形態と同様にして液体3a、3bを順次蒸気化し、基板5上に二層膜からなるパターン7を形成する。
上記以外のことについては第1および第9の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第11の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、二層構造のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第12の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第12の実施形態においては、図14に示す充填装置の容器21内の液体3a、3bとして、互いに沸点が近く、比重が異なり(この場合、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものを用いる。
そして、この充填装置を用いて第11の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
次に、第10の実施形態と同様にして液体3a、3bを同時に蒸気化し、基板5上に複合材料膜からなるパターン7を形成する。
上記以外のことについては第1および第9の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第12の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、複合材料膜のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第13の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第13の実施形態においては、図15に示すような充填装置を用いる。図15に示すように、この充填装置においては、第11の実施形態と同様に、容器21内にパターン形成用の互いに異なる二種類の液体3a、3bが深さ方向および水平方向に互いに分離した状態で入れられている。これらの液体3a、3bは、互いに沸点および比重が異なり(この場合、液体3bの沸点の方が液体3aの沸点より高く、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものである。この場合、液体3a、3bは、深さ方向においては比重の差により互いに分離され、水平方向においては仕切り板24により互いに分離されている。また、仕切り板24の片側の下層の液体3aと上層の液体3bとの界面および仕切り板24の他方の片側の液体3aと外部空間との界面にそれぞれ親液性のバー4が設けられている。仕切り板24の片側の下層の液体3aと上層の液体3bとの界面のバー4の下部は下層の液体3aに浸漬されているのが望ましく、仕切り板24の他方の片側の液体3aと外部空間との界面のバー4の下部は液体3a中に浸漬されているのが望ましい。この場合、スタンプ1は、図示省略した駆動機構により、仕切り板24の片側の部分の上方から垂直に下降させ、液体3b中に浸漬した後、図15中矢印で示すように液体3a中を移動させ、仕切り板24の他方の片側の部分の液体3aを通って容器21外に引き上げることができるようになっている。
そして、この充填装置を用いて次のようにしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
まず、スタンプ1を容器21の仕切り板24の片側の液体3b中に垂直に浸漬し、この液体3bと液体3aとの界面を垂直に通過させた後、液体3a中を矢印で示すように仕切り板24の他方の片側の部分に移動させ、スタンプ1が垂直になった状態で容器21外に垂直に引き上げる。こうしてスタンプ1が液体3aと液体3bとの界面を通るとき、液体3bが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、スタンプ1が引き上げられるにつれて、親液性の基板1a上にのみ液体3bが残されていく。また、スタンプ1が液体3aから引き上げられるとき、液体3aが毛細管現象によりスタンプ1とバー4との間に満たされ、親液性の基板1a上に残された液体3bの上に液体3aが残される。こうして、親液性の基板1a上に互いに異なる二種類の液体3b、3aが順次充填される。
次に、第9の実施形態と同様にして液体3b、3aを順次蒸気化し、基板5上に二層膜からなるパターン7を形成する。
上記以外のことについては第1および第9の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第13の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、二層構造のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第14の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第14の実施形態においては、図15に示す充填装置の容器21内の液体3a、3bとして、互いに沸点が近く、比重が異なり(この場合、液体3aの比重の方が液体3bの比重より大きい)、かつ相溶性がないものを用いる。
そして、この充填装置を用いて第13の実施形態と同様にしてスタンプ1の親液性の基板1a上に液体3a、3bを充填する。
次に、第10の実施形態と同様にして液体3a、3bを同時に蒸気化し、基板5上に複合材料膜からなるパターン7を形成する。
上記以外のことについては第1および第9の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第14の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、複合材料膜のパターンを容易に形成することができるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第15の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第15の実施形態においては、図16Aに示すように、親液部と撥液部とを有するスタンプ1と異なり、表面に単なる凹部31aおよび凸部31bを有するスタンプ31を用いる。
そして、このスタンプ31の凹部31aにのみインクジェット法により液体3を充填する。すなわち、図16Bに示すように、このスタンプ31の凹部31aにインクジェットノズル32の先端から液体3を吐出して充填する。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第15の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第16の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
この第16の実施形態においては、第15の実施形態と同様なスタンプ31の凹部31aにのみブレード法により液体3を充填する。すなわち、図17に示すように、このスタンプ31上に液体3を塗布した後、ブレード33により余分な液体3をかきとって凹部31aにのみ液体3を充填する。
上記以外のことについては第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第16の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値、構造、形状、材料、原料、プロセス等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、原料、プロセス等を用いてもよい。
この発明の第1の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第1の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第1の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第2の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第3の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第4の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第5の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の実施例1によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の実施例1によるパターン形成方法において用いられる充填装置を示す略線図である。 この発明の第6の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第7の実施形態によるパターン形成方法を説明するための略線図である。 この発明の実施例2によるパターン形成方法を説明するための略線図である。 この発明の第9の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第11の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第13の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第15の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。 この発明の第16の実施形態によるパターン形成方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1…スタンプ、1a、5…基板、1b、7…撥液性のパターン、2…ステージ、3、3a、3b…液体、4…バー、8…スリットコーター、9…キャピラリーコーター、11…ロール、12…親液性のフィルム、14…パラジウム触媒、15…めっき電極パターン、21…容器、22…スタンプ投入口、24…仕切り板

Claims (21)

  1. 表面に凹部と凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 上記パターンを形成した後、上記パターンの乾燥または焼成を行う工程をさらに有することを特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
  3. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法。
  4. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布する工程と、
    上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法。
  5. 上記第1の基板の上記凹部の表面自由エネルギーは50mJ/m2 以上であり、上記第1の基板の上記凸部の表面自由エネルギーは30mJ/m2 以下であることを特徴とする請求項3または4記載のパターン形成方法。
  6. 上記部材の表面自由エネルギーは50mJ/m2 以上であることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  7. 上記移動速度が0.01mm/s以上1000mm/s以下であることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  8. 上記材料が塗布された上記第1の基板と上記部材とを互いに平行に相対的に移動させることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  9. 上記第1の基板と上記部材との間隙が0.1μm以上10mm以下であることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  10. 上記第1の基板と上記部材との間隙が1μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  11. 上記材料が塗布された上記第1の基板を固定し、上記材料が塗布された上記第1の基板に対して上記部材を移動させることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  12. 上記部材を固定し、上記部材に対して上記材料が塗布された上記第1の基板を移動させることを特徴とする請求項4記載のパターン形成方法。
  13. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布しながら、上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法。
  14. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板を、所定の容器に収容された流動性を有する材料中に浸漬する工程と、
    上記第1の基板を上記材料から引き上げ、この際、上記第1の基板が上記材料と外部空間との界面を通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により上記材料が満たされるようにすることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とするパターン形成方法。
  15. 上記容器に複数種類の材料が深さ方向に互いに分離した状態で収容されており、上記容器の底面から上記最下層の材料中に上記第1の基板を浸漬し、上記複数種類の材料を順次通るように上記第1の基板を引き上げ、この際、上記材料同士の界面を上記第1の基板が通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により下層側の上記材料が満たされるようにすることより上記凹部に上記複数種類の材料を順次充填することを特徴とする請求項14記載のパターン形成方法。
  16. 上記容器に複数種類の材料が深さ方向および/または水平方向に互いに分離した状態で収容されており、上記第1の基板を一つの上記材料中に浸漬し、上記複数種類の材料を順次通るように上記第1の基板を移動させ、他の一つの上記材料から上記第1の基板を引き上げ、この際、上記材料同士の界面を上記第1の基板が通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により進行方向後ろ側の上記材料が満たされるようにすることにより上記凹部に上記複数種類の材料を順次充填することを特徴とする請求項14記載のパターン形成方法。
  17. 表面に凹部と凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法。
  18. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板の上記凹部に流動性を有する材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法。
  19. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布する工程と、
    上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法。
  20. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板上に流動性を有する材料を塗布しながら、上記材料が塗布された上記第1の基板と表面が親液性の部材とを、この部材と上記材料とが互いに接触するように相対的に移動させることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法。
  21. 表面に親液性の凹部と撥液性の凸部とを有する第1の基板を、所定の容器に収容された流動性を有する材料中に浸漬する工程と、
    上記第1の基板を上記材料から引き上げ、この際、上記第1の基板が上記材料と外部空間との界面を通過するときに表面が親液性の部材と上記第1の基板との間に毛細管現象により上記材料が満たされるようにすることにより上記凹部に上記材料を充填する工程と、
    上記凹部に上記材料が充填された上記第1の基板と第2の基板とを密着させる工程と、
    上記第1の基板の上記凹部に充填された上記材料を加熱することにより蒸気化し、この蒸気を上記第2の基板の表面に付着させることによりパターンを形成する工程とを有することを特徴とする電子応用装置の製造方法。
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