JP2006165471A - 発光素子駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
駆動電圧を高くすることなく、駆動回路の大型化を招かず、複数のLEDへ略同等の電流を供給する発光素子駆動装置を提供すること。
【解決手段】
本発明にかかる発光素子駆動装置は、電流駆動により発光する複数の発光素子1と、発光素子1の駆動電流を制御する複数の電流駆動用トランジスタ2とを有し、電流駆動用トランジスタ2の電流端子と発光素子1の一方の端子とが夫々接続され、複数の電流駆動用トランジスタ2の制御端子間電圧が共通となるように接続されたものである。
【選択図】 図4
駆動電圧を高くすることなく、駆動回路の大型化を招かず、複数のLEDへ略同等の電流を供給する発光素子駆動装置を提供すること。
【解決手段】
本発明にかかる発光素子駆動装置は、電流駆動により発光する複数の発光素子1と、発光素子1の駆動電流を制御する複数の電流駆動用トランジスタ2とを有し、電流駆動用トランジスタ2の電流端子と発光素子1の一方の端子とが夫々接続され、複数の電流駆動用トランジスタ2の制御端子間電圧が共通となるように接続されたものである。
【選択図】 図4
Description
本発明は発光素子の駆動装置に関し、特に液晶表示装置や液晶プロジェクタの光源として好適なLED(Light Emitting Diode)、有機EL(electroluminescence)、LD(Laser Diode)等の発光素子の駆動装置に関する。
液晶表示装置はテレビやパソコンのディスプレイとして普及している。従来、透過型、若しくは半透過型液晶表示装置のバックライトには、光源として冷陰極型の蛍光灯が使われていた。しかしながら、従来のディスプレイでは例えば出版、印刷業界のデファクトスタンダードとして認知されているAdobe RGB規格において、NTSC(National Television Standards Committee)で定められる色範囲の7割程度の色範囲しか再現できない等、色再現性の点で更なる向上が望まれている。この様な色再現性不足の要因の一つとして、従来の液晶表示装置のバックライトに用いられる蛍光灯の光の色範囲が、NTSCで定められる色範囲の全てを網羅出来ていないこと等がある。
色再現性の向上のため、冷陰極管の光に代わって白色LEDの白色光、若しくは赤、青、緑夫々の色を発光する3種のLEDの光を混合してなる白色光が、バックライト光として用いられ始めている。液晶表示装置のバックライトに上述したようなLEDを用いる場合は、複数個のLEDを用いることにより蛍光灯と同程度の輝度を実現している。この様に、複数個のLEDを用いてバックライトとする場合、個々のLEDの明るさの変動を少なくするために電流駆動を必要とする。その様な技術は、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載されているLEDの駆動回路では、複数個のLEDを直列に接続することによって夫々のLEDに同じ電流が流れるようにしている。その際、LEDに設定した定電流が流れるように、LEDを駆動する昇圧回路の出力電圧を制御することによって、駆動回路全体での電力損失の低減を図っている。
特開2003−152224号公報
上記の様な複数のLEDを直列に接続する駆動回路は、夫々のLEDに同じ電流を流し、以って直列に接続された個々のLEDの発光変動を抑える目的を達成する上では適している。しかしながら、LEDの順方向降下電圧(以下、VFとする)は通常のダイオードよりも大きく、そのため直列接続するLEDの数が多くなるほど、駆動の電圧が高くなり、電源装置や昇圧回路が大規模となってしまう。それに伴い、LEDを流れる電流のオン、オフや増減を制御する制御回路の大規模化を招く。更には、電源の使用効率を向上させるため、上述したような電流制御回路を要する。この様に、複数のLEDを直列に接続して個々のLEDの発光変動を抑える方法は、液晶表示装置の小型化の面で適さない。
また、上述したような背景より、バックライトに用いるLEDの数を多くすることは難しかった。ここで、バックライト光には十分な明るさが求められるため、従来のLEDを用いたバックライト光源においては、LEDの数を増やさずに十分な明るさを得るため、大電流を流すことが可能で、発光面積の大きいLEDを用いることが一般的であった。
図9に従来のエッジライト型のバックライト光源100の発光面の模式図を示す。図9に示されるように従来のバックライト光源においてはそれぞれ赤、青、緑の光を発光する、面積の大きい発光素子101、102、103を並べることによって、白色光を作り出していた。しかしながら、赤、緑、青の3色を用いて白色に混合する場合は、個々のLED101、102、103の発光面積が大きい程、また夫々の色のLED同士の間隔が広い程、光の拡散と混合が難しい。従って、光の拡散や混合を行なうためのレンズや光学シート等の部材が必要となり、バックライトユニット全体の寸法を増大させる要因となる。
本発明はこの様な問題を解決し、駆動電圧の上昇及び駆動回路の大型化を抑制しつつ、複数のLEDへ略同等の電流を供給することが可能な発光素子駆動装置を提供することを目的とする。
第1の発明にかかる発光素子駆動装置は、電流駆動により発光する複数の発光素子と、前記発光素子の駆動電流を制御する複数の電流駆動用トランジスタとを有し、前記電流駆動用トランジスタの電流端子と前記発光素子の一方の端子とが夫々接続され、複数の前記電流駆動用トランジスタの制御端子間電圧が共通となるように接続されたものである。これにより、駆動電圧の上昇及び駆動回路の大型化を抑制しつつ、複数のLEDへ略同等の電流を供給することが可能となる。
第2の発明にかかる発光素子駆動装置は、前記電流駆動用トランジスタの制御端子間電圧を制御する制御電圧供給トランジスタを更に有し、前記制御電圧供給トランジスタの電流端子は当該制御電圧供給トランジスタの制御端子及び前記複数の電流駆動用トランジスタの制御端子と共通に接続したものである。これにより、制御電圧供給トランジスタの電流を制御することによって、発光素子の電流を一括に制御可能であり、電流の安定化を図ることができる。
第3の発明にかかる発光素子駆動装置は、前記電流駆動用トランジスタと、前記制御電圧供給トランジスタとを集積回路で構成したもの(例えば、本発明の実施の形態における集積回路Q)である。これにより、各素子の特性をより均一化可能であり、更に回路の小型化を図ることが可能である。
ここで、前記電流駆動用トランジスタの制御電流を補償する制御電流補償トランジスタ(例えば、本発明の実施の形態におけるベース電流補償トランジスタ23)と、前記電流駆動用トランジスタ及び前記制御電流補償トランジスタの制御端子間電圧を補償する制御電圧補償トランジスタ(例えば、本発明の実施の形態におけるベース・エミッタ間電圧補償トランジスタ22)と、前記制御電流補償トランジスタの電流を安定化させる電流安定化抵抗(例えば、エミッタ抵抗21)とを更に有し、前記制御電流補償トランジスタの制御端子は前記制御電圧供給トランジスタの制御端子及び電流端子と共通に接続され、前記制御電流補償トランジスタの第2の端子は前記複数の発光素子の他方の端子と共通に接続され、前記制御電流補償トランジスタの第3の端子は前記電流安定化抵抗及び前記複数の電流駆動トランジスタの制御端子と接続され、前記制御電圧補償トランジスタの制御端子及び電流端子が前記制御電圧供給トランジスタに接続され、前記制御電圧補償トランジスタのその他の端子が当該回路の接地側に接続されていてもよい。これにより、発光素子の数が増加しても駆動電流の効率低下を抑制することができる。
他方、前記複数の発光素子は赤、青、緑の光を夫々発光する3種類の発光素子を含み、前記3種類の発光素子の色を混合して白色光を発光することが好ましい。これにより、色の混合性、拡散性に優れた光源を提供することができる。
本発明に係る発光素子駆動装置の好適な実施形態は、当該発光素子駆動装置を光源として用いた液晶表示装置のバックライトユニットである。
本発明に係る発光素子駆動装置の他の好適な実施形態は当該発光素子駆動装置を光源として用いた液晶プロジェクタである。
本発明により、駆動電圧を高くすることなく、駆動回路の大型化を招かず、複数のLEDへ略同等の電流を供給するLED駆動装置を提供することができる。
実施の形態1.
以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては液晶表示装置のバックライトとして、エッジライト型のバックライトを例として説明する。図1は本実施形態におけるバックライトユニットの全体構成例を表す斜視図である。本実施形態におけるバックライトユニットはLED光源51、反射シート52、導光板53、拡散シート54及びプリズムシート55を有する。液晶表示装置への実装においては、プリズムシート55の上に図示しない液晶表示パネルが組み合わされる。また、LED光源51はその発光面に光源基板511を複数個有する。光源基板511は光源としてのLEDやその駆動回路を有する。光源基板511の発光面積は例えば10mm×5mmであり、LED光源51が有する光源基板511の数は、LED光源51が実装される液晶表示装置のサイズによって適宜選択される。例えば、20インチの液晶表示装置に実装する場合は、LED光源51が有する光源基板511は20個である。
以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては液晶表示装置のバックライトとして、エッジライト型のバックライトを例として説明する。図1は本実施形態におけるバックライトユニットの全体構成例を表す斜視図である。本実施形態におけるバックライトユニットはLED光源51、反射シート52、導光板53、拡散シート54及びプリズムシート55を有する。液晶表示装置への実装においては、プリズムシート55の上に図示しない液晶表示パネルが組み合わされる。また、LED光源51はその発光面に光源基板511を複数個有する。光源基板511は光源としてのLEDやその駆動回路を有する。光源基板511の発光面積は例えば10mm×5mmであり、LED光源51が有する光源基板511の数は、LED光源51が実装される液晶表示装置のサイズによって適宜選択される。例えば、20インチの液晶表示装置に実装する場合は、LED光源51が有する光源基板511は20個である。
次に、LED光源51について詳細に説明する。図2は、LED光源51を発光面側から見た模式図である。図に示すようにLED光源51は複数の光源基板511を有する。光源基板511は、従来の光源用LEDに比べて面積の小さいLED512を複数個有する。従来の光源用LEDの寸法は1mm平方程度であったが、本実施形態にかかるLED512は0.5mm平方以下であり、好適には0.35mm平方程度の発光面積を有する。
この様に、小面積のLED512を多数個配置することによって、従来のLED光源のような大面積のLEDを少数個配置したものに劣らない明るさを実現することが可能となる。例えば従来の1mm平方の発光面積を有するLEDに300mAの電流を流した場合と、0.35mm平方の発光面積を有するLED10個に夫々30mAの電流を流した場合とでは、略同等の輝度を得ることが可能である。
LED512は例えば赤、青、緑のうち、いずれか一色を発光するLEDである。赤、青、緑の3色の配置関係は例えば図3(a)に示すように赤色LED512R、緑色LED512G、青色LED512Bを繰り返し順番に並べれば良い。この時、図に示されるように上段と下段の色を合わせる必要はない。また、図3(b)に示されるように、上段と下段を半ピッチずらして、3色で3角形を形成するように配置しても良い。また、人の目の視感度との兼ね合いで、赤、青、緑の数を変えても良い。
駆動回路60は、LED512を駆動するための回路である。駆動回路60の中には複数のLEDに対して同時に電力を供給すための電流駆動用トランジスタ等が含まれる。従来では難しかったLEDの多数個同時駆動は当該駆動回路60により可能となる。駆動回路60の詳細については後述する。
この様に、従来よりも小さいサイズのLED512を、従来よりも多数配置して赤、青、緑の光の混合を行うことにより、3色の光を白色光へと混合することが容易となる。その結果、例えば導光板53との距離を従来のLED光源程長く取る必要がなくなる。また、従来よりも光源が細分化されている分、光の拡散も容易である。これらの効果により、拡散及び白色混合のために必要であった光学装置が不要、若しくは小型化が可能となり、導光板53との距離を短くすることも可能であるので、バックライトユニットを小型化することが可能となる。
上記においては、赤、青、緑の3色のLED512を使用する場合について説明したが、白色LEDを使用しても良い。白色LEDを使用する場合は、上記のように3色の光を混合する必要はないが、発光面積が大きいLEDより発光面積が小さいLEDを多数個実装する方が光の拡散は容易であり、この点については上記と同等の効果を得ることができる。
また、上記のように、光の拡散若しくは白色混合のための光学装置が不要となることや、光源と導光板との距離が短縮可能となることによって、本発明にかかるLEDによるバックライト光源と冷陰極管を用いたバックライト光源との設計上の差異をごく僅かにすることができるので、冷陰極管光源と本実施形態にかかるLED光源とを取り替えることも可能である。その結果、従来の冷陰極管光源による液晶表示装置の色再現性を、本発明にかかるLED光源に取り替えるだけで容易に向上することができる。
また、図2に示したように、LED512と共にIC(Integrated Circuit:半導体集積回路)化した駆動回路60を、LED512と同一基板上に実装することにより回路の小規模化を図ることができる。この結果、少ない電流の制御電源からLED512の電流制御が可能となる。
更に、上記においては、図2に示したように集積回路化した駆動回路60を、LED512と同一基板上に実装することを説明したが、光源基板511の実装基板をシリコン等の半導体とし、その基板内に本発明の駆動回路を集積回路化することも可能であり、本発明の効果としてより一層の小型化が実現できる。また、LED512は発光と共に過熱するが、実装基板にシリコンを用いることにより放熱性を高めることもできる。
次に本実施形態にかかる駆動回路について説明する。図4は本実施形態に係るLED及びその駆動回路を示した回路図である。本実施形態にかかるLED及びその駆動回路はLED1a、1b、1c(以後、LED群1とする)、電流駆動トランジスタ2a、2b、2c(以後、トランジスタ群2とする)、電源3及び制御電源4を有する。LED群1は図2に示されるLED512に対応する発光素子である。トランジスタ群2はLED群1の夫々に駆動電流を供給するためのトランジスタであり、図2に示される駆動回路60に対応する。電源3はLED群1の順方向効果電圧(以後、VFとする)及びトランジスタ群2のコレクタ・エミッタ間電圧(以後、Vceとする)を供給する電源である。制御電源4は電流駆動可能な電源であって、トランジスタ群2のベース・エミッタ間電圧を供給し、トランジスタ群2のベース電流を制御する。
図4に示されるように、LED群1の各カソードは共通に接続され、電源3の高電位側に接続されている。また、LED群1の各アノードは夫々トランジスタ群2の電流端子であるコレクタに接続されている。これにより、トランジスタ群2の夫々のコレクタ電流と同じ電流がLED群1の夫々のLEDに流れる。
トランジスタ群2の各エミッタは共通に接続され、電源3の接地側及び制御電源4に接続されている。また、トランジスタ群2の各ベースは共通に接続され、制御電源4に接続されている。従って、トランジスタ群2に含まれる各トランジスタの制御端子間であるベース・エミッタ間電圧が、夫々共通となるように接続されている。ここで、トランジスタ群2を構成する各トランジスタの特性は相互に略等しく、その電流増幅率をhFEとする。好適には、トランジスタ群2に含まれるトランジスタはすべて同一ロットで製造される。
次に図4に示した回路の動作を説明する。上記のように、各トランジスタ2a〜2cのベース及びエミッタは夫々共通に接続され、制御電源4に接続されている。従って、トランジスタ2a〜2cの夫々のベース・エミッタ間電圧は必然的に等しくなる。各トランジスタ2a〜2cの夫々の特性は略等しいので、夫々のベース・エミッタ間電圧が等しければ必然的に等しいベース電流が流れる。ここで、トランジスタの特性としてベース電流のhFE倍の電流がコレクタに流れるので、各トランジスタ2a〜2cに流れるコレクタ電流も夫々等しくなる。従って、LED群1に含まれる各LED1a〜1cに流れる電流も夫々等しくなる。
この場合、電源3に求められる電圧はLED群1に含まれるLED1a〜1cのVFにトランジスタ群2に含まれる電流駆動トランジスタ2a〜2cのコレクタ・エミッタ間電圧(以後、Vceとする)を加えた値となる。例えば、VF=3.6V、Vce=0.7V程度であるから、電源3に求められる電圧は4.3V程度でよいこととなる。一方、従来の方法の場合は本実施形態のように3個のLEDを同時に駆動する場合、直列に接続するため、10.8V程度の電圧が必要であった。この様に図4に示した回路でLED群1を駆動することにより、駆動電圧を高くすることなく複数のLEDを同時に駆動することが可能となる。
ここで、図4においては各トランジスタ2a〜2cのコレクタにそれぞれ1個のLED1a〜1cを接続した例を説明しているが、これに限定されるものではない。電源3に余裕がある場合は、複数のLEDを直列接続したものを各トランジスタ2a〜2cのコレクタに接続することも可能である。これによって、同時に駆動可能なLEDの個数を更に増加することができる。
また、図4に示した回路でLED群1を駆動することにより、複数のLEDに安定して同等の電流を流すことが可能となる。また、複数のLEDの電流を容易に制御することが可能となる。ここで、本実施形態においてはLED群1として3個のLEDを示したがこれに限定されるものではなく、4個以上のLEDを同時に駆動することも可能である。従って、図2に示されるように、多数個のLED512を光源として用いることが可能となる。
図4に示される回路をICで構成することにより、各トランジスタの特性をより均一とすることができ、上記のような各種の効果を得るためにはより好適である。尚、図4ではトランジスタをバイポーラ型で説明しているが、MOS型を用いても効果は同じである。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、駆動電圧を高くすることなく、駆動回路の大型化を招かず、複数のLEDへ略同等の電流を供給するLED駆動装置を提供することができる。
また、本実施形態にかかる駆動回路を用いてLEDを駆動することにより、複数のLEDに安定して同等の電流を流すことが可能となる。また、複数のLEDの電流を容易に制御することが可能となる。
尚、図2に示したように本発明の駆動回路をICで構成することにより、上記した効果に加えて各種制御機能を持つ回路を同じくIC化することができる。例えば、LEDは温度によって発光輝度が変化する特性があるので、長時間に亘って液晶表示装置を使用する場合はLEDの発光等による発熱を考慮しなければならない。LED又はLED周辺の温度を感知してLED駆動電流を制御する回路を同時にIC化することによってこのような問題を解決することができる。具体的には、この制御回路はLED又はLED周辺の温度変化に応じてLEDの発光輝度を制御し、温度変化による輝度の誤差を自動的に修正する。
また、色の違うLEDにおいては温度変化に対する輝度変化の度合いが異なるため、赤、青、緑の光を混合して白色光を作っている場合、温度変化が白色光の色調変化となり、色再現性の正確性が損なわれてしまう。上記のような温度変化による駆動電流の制御を、赤、青、緑の各色を発光するLEDに対して個別に行なうことによって、温度変化による白色光の色調変調を低減することができる。このような場合、図4に示したLEDおよびその駆動回路を各色によって別にすることにより各色個別の制御が可能である。
更に、静電気破壊防止素子を集積回路化することができる。これにより、LEDの静電気破壊を防ぐことができる。特に、現状の青色LED及び緑色LEDは静電気により壊れやすい性質があるため、取扱には注意が必要である。静電気破壊防止素子によって、LEDに静電気の大きな電圧が加わることを防ぎ、LEDの静電気破壊を防止することが可能となる。
他方、本実施形態においては発光素子としてLEDを使用しているが、有機EL、LD等の電流駆動する他の発光素子でも同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては図1に示されるようにエッジライト型のバックライトユニットを例として説明したが、液晶表示装置の裏側に光源を接地する直下型の方式でも効果を得ることが可能である。特に本発明においては同時に多数個のLEDを駆動可能とするため、エッジライト型よりも広い面積に亘ってLEDを配置可能な直下型のバックライトユニットにおいても好適に適用可能である。
更にまた、本実施の形態においては、本発明に係るLEDの駆動装置を液晶表示装置のバックライトユニットに適用し説明しているが、これに限定されるものではない。複数の発光素子を同時に駆動する光源であれば好適に適用可能であり、例えば液晶プロジェクタの光源についても、本実施形態において説明した効果と同等の効果が期待できる。
実施の形態2.
本実施の形態においては実施の形態1において図4で説明した、LED及びその駆動回路の他の態様を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
本実施の形態においては実施の形態1において図4で説明した、LED及びその駆動回路の他の態様を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については実施の形態1と同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図5は本実施の形態に係るLED及びその駆動回路の構成を示した回路図である。図5に示すように、本実施形態に係るLED及びその駆動回路は図4に示した回路に加えて、制御電圧供給トランジスタ20(以後、トランジスタ20とする)が設けられている。トランジスタ20はトランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cにベース・エミッタ間電圧を与える。ここで、トランジスタ20と、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cとは、その役割は異なるがトランジスタとしての特性は略等しく、好適には同一ロットで製造される。
本実施形態においては、図4に示される回路で用いられていた制御電源4に代えて制御電源40が用いられている。制御電源40は電流駆動可能な電源であり、トランジスタ20のベース・エミッタ間電圧、コレクタ・エミッタ間電圧及びトランジスタ群2のベース・エミッタ間電圧を供給する。また、トランジスタ20のベース電流及びコレクタ電流を制御する。ここで、図5に示した回路のうち、電源3、制御電源40及びLED群1を除いた部分を集積回路Qとする。図2に示すLED光源51においては、集積回路Qが駆動回路60に対応する。
トランジスタ20はダイオード接続、即ちベースとコレクタとが共通に接続されている。トランジスタ20のカソードに当る端子はトランジスタ群2のベースと共通に接続され、制御電源4に接続されている。トランジスタ20のアノードに当る端子は、トランジスタ群2のエミッタと共通に接続され、制御電源4に接続されている。その他の接続関係は図4に示した回路と同様である。
次に図5に示した回路の動作を説明する。トランジスタ20とトランジスタ群2とはベース及びエミッタが夫々共通に接続されているため、ベース・エミッタ間電圧が等しい。更に、トランジスタ20とトランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cとはそのトランジスタの特性が略等しいので、トランジスタ20のコレクタ電流と、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cに流れるコレクタ電流とは略等しい。即ち、制御電圧供給トランジスタ20に流れる電流を制御することによって、トランジスタ群2のコレクタ電流を制御することが可能となる。
また、トランジスタ20はダイオード接続されているため、電流が安定して当該トランジスタ20を流れる。従って、トランジスタ群2のコレクタ電流の安定化を図ることができる。
他方、トランジスタ20のベース電流及びコレクタ電流は、制御電源4より供給される。即ち、トランジスタ20のベース電流として流れる電流が大きいほど、コレクタ電流として流れる電流は小さくなる。但し、トランジスタにおいてコレクタ電流はベース電流のhFE倍となり、hFEは通常100程度である。従って、トランジスタ20のベース電流に消費される電流はコレクタ電流として流れる電流の100分の1程度となる。このような効果により、トランジスタ群2に流れるコレクタ電流を高効率で供給することができる。
また、図5に示した回路を図2に示したようにIC化した場合(本実施形態においては集積回路Q)、トランジスタ20のエミッタ電流と、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cのエミッタ電流とは面積当りの密度が同じとなるように流れる。従って、トランジスタ20とトランジスタ群2との面積を異なるように設計すれば、その面積比で制御電源40の電流をLED群1に流すことができる。
例えば、トランジスタ20の面積をトランジスタ群2に含まれるトランジスタの面積の10分の1にする場合を考える。その場合、トランジスタ20に2mA流すことにより、トランジスタ群2に含まれるトランジスタには20mAの電流を流すことができ、LED群1にも20mAの電流が流れることとなる。このことにより、制御電源40はより小さな電流で大きな電流を制御することが可能となる。従って、回路規模を低減することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、発光素子であるLEDの電流をより精密に制御可能であり、更に回路規模の低減が可能なLED駆動装置を提供することができる。
実施の形態3.
本実施の形態においては実施の形態1及び2において説明した、LED及びその駆動回路の他の態様を説明する。尚、実施の形態1及び2と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
本実施の形態においては実施の形態1及び2において説明した、LED及びその駆動回路の他の態様を説明する。尚、実施の形態1及び2と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図5に示す回路においては、制御電源40の電流はトランジスタ群2のベース電流としても流れる。トランジスタ群2に含まれる各トランジスタ2a〜2cの特性と、トランジスタ20の特性とは略等しいので、hFE≒100である場合、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cのベース電流は、トランジスタ20のコレクタ電流の100分の1程度であるため、無視できる程度である。しかし、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cの個数を更に増加し、更に多数個のLEDを同時駆動させる場合、トランジスタ群2に含まれるトランジスタの数に比例してトランジスタ群2のベース電流として必要な電流が増加し、無視できない値となる。例えば、各トランジスタのhFEが100程度であり、同時に100個のLEDを駆動する場合を考えると、個々のベース電流がコレクタ電流の100分の1であっても、合計でその100倍の電流を要する。従って、トランジスタ群2のベース電流の合計値と、トランジスタ20のコレクタ電流とか略等しくなり、結果的にトランジスタ20に流れる電流は制御電源40の半分程度になる。
本実施形態においては、トランジスタ群2のベース電流を補うことによって、トランジスタ群2の個数の増加による制御電源40の電源効率の低下を抑制している。図6は本実施の形態に係るLED及びその駆動回路の構成を示した回路図である。図6に示すように、本実施形態に係るLED及びその駆動回路は図5に示した回路に加えて、エミッタ抵抗21、ベース・エミッタ間電圧補償トランジスタ22(以後、トランジスタ22とする)及びベース電流補償トランジスタ23(以後、トランジスタ23とする)、が設けられている。トランジスタ22及びトランジスタ23は、トランジスタ群2に含まれるトランジスタとその役割は異なるがトランジスタとしての特性は略等しく、好適には同一ロットで製造される。
エミッタ抵抗21はトランジスタ23のエミッタと接地電位との間に接続される。トランジスタ22は、ダイオード接続されたトランジスタであり、そのカソード側がトランジスタ20のアノード側に接続される。また、トランジスタ22のアノード側は、トランジスタ群2のエミッタ及びエミッタ抵抗21と共通に接続され、電源3の接地側及び制御電源40に接続される。トランジスタ22はトランジスタ23のべースエミッタ間電圧を補償する。
トランジスタ23は、そのベースがトランジスタ20のカソードに当る端子と共通に接続され、エミッタがトランジスタ群2のベース及びエミッタ抵抗21に接続されている。トランジスタ23のコレクタはLED群1のカソードと共通に接続され、電源3の高電位側に接続されている。トランジスタ23はトランジスタ群2のベース電流を補償する。
次に、図6に示した回路の動作を説明する。トランジスタ20のアノード側及びトランジスタ23のベースは共通電位(以後、電位Aとする)であり、トランジスタ22のエミッタ及びトランジスタ群2のエミッタは共通電位(以後、電位Bとする)である。従って、トランジスタ20のカソード側とトランジスタ22のエミッタとの間の電位差と、トランジスタ23のベースとトランジスタ群2のエミッタとの間の電位差とは等しい(以後、当該電位差を電位差A−Bとする)。
更に、図6に示される回路において用いられているトランジスタの特性はすべて略等しいので、トランジスタ20に流れるエミッタ電流とトランジスタ22に流れるエミッタ電流とは略等しく、トランジスタ23に流れるエミッタ電流とトランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cの1つに流れるエミッタ電流とは略等しい。従って、トランジスタ20のベース・エミッタ間電圧、トランジスタ23のベース・エミッタ間電圧、トランジスタ22のベース・エミッタ間電圧及びトランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cのベース・エミッタ間電圧は夫々が略等しく、図6の回路図に含まれるトランジスタのエミッタ電流はすべて等しいと言える(以後、当該エミッタ電流をI1とする)。
ここで、例えばトランジスタ群2に含まれるトランジスタが100個の場合を考える。図6に含まれるトランジスタのhFEを100程度とすると、トランジスタ群2に含まれるトランジスタ1つが要するベース電流はI1の100分の1程度であり、トランジスタ群2が要するベース電流は合計でI1程度である。この電流をすべて制御電源4が供給する場合は、トランジスタ20もI1の電流を要するため、I1は制御電源4の50%程度の電流となり、LED群1を駆動する電流に対する制御電源4の電源効率が良くない。
しかしながら、本実施形態においてはトランジスタ23を設けることによって、制御電源4が供給する電流はトランジスタ20のエミッタ電流と、トランジスタ23のベース電流となる。上記したようにトランジスタ23のhFEは100程度であるので、トランジスタ23のベース電流はI1の100分の1程度である。従って、I1は制御電源4の100%に近い電流となる。
本実施形態においては、トランジスタ23を新たに設けたため、トランジスタ群2のベース・エミッタ間電圧に加え、トランジスタ23のベース・エミッタ間電圧も必要となる。上記したような本実施形態の効果を生み出すためには、回路中のトランジスタはすべて略同じ特性を有していることが好ましいため、トランジスタ20だけでは電位差A−Bが不十分である。このため、トランジスタ20に加えて略等しい特性を有するトランジスタ22を直列に設けることによって、電位差A−Bを補償する。
以上説明したように、本発明の実施の形態3によれば、トランジスタ群2に含まれるトランジスタが増加した場合でも、制御電源4の電源効率の低下を抑制することが可能である。
実施の形態4.
本実施形態においては、LED512の小型化及び増量を図るため、トランジスタ群2の数を直列に増やした場合のLED及びその駆動回路の態様を説明する。尚、実施の形態1乃至3と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
本実施形態においては、LED512の小型化及び増量を図るため、トランジスタ群2の数を直列に増やした場合のLED及びその駆動回路の態様を説明する。尚、実施の形態1乃至3と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図7は本実施の形態に係るLED及びその駆動回路の構成を示した回路図である。図7に示すように、本実施形態に係るLED及びその駆動回路は図5に示した第1の集積回路Qと、第1の集積回路Qと略同じ回路である第2の集積回路Rを直列に接続した形を基本とする。こうすることにより、第1の集積回路Qを量産することによって、すぐにでも実装することが可能となる。
図7に示すように、本実施形態にかかるLED及びその駆動回路は、第1の集積回路Qに加えて直列に接続された第2の集積回路Rとして、不使用トランジスタ25(以後、トランジスタ25とする)、LED26a、26b、26c(以後、LED群26とする)、電流駆動トランジスタ27a、27b、27c(以後、トランジスタ群27とする)を有する。また、電源3に代わり電源30を用いる。
図7に示されるように、LED群26のカソードが電源30の高電位側に接続され、トランジスタ群27のエミッタがLED群1のカソードに接続されている。即ち、電源30に対して、LED群26、集積回路R、LED群1、集積回路Qが直列に接続されている。
トランジスタ25は本実施の形態においては機能しておらず、そのベースは開放となっているが、エミッタと短絡しても良い。これは、不使用トランジスタ25を除いた回路を新たに製造するよりも集積回路Qを量産して用い、トランジスタ25については不使用とする方がコストダウン可能であるからである。従って、不使用トランジスタ25は必ずしも必要ではなく、不使用トランジスタ25を除いた回路を新たに製造しても良い。また、図7に示す回路を新たに集積回路として製造しても良い。
LED群26は、本実施形態において新たに追加された光源であり、その性能はLED群1に含まれるLEDと略等しい。トランジスタ群27はLED群26に含まれるLED26a〜26cの夫々に電流を供給するトランジスタ27a〜27cからなる。トランジスタ群27に含まれるトランジスタ27a〜27cはトランジスタ群2に含まれるトランジスタ2a〜2cと同様の働きをする。但し、トランジスタ群27に含まれるトランジスタのどれか1つ(本実施形態においてはトランジスタ27a)のベースとコレクタをショートし、ダイオード接続としている。このようにすることにより、トランジスタ群27に電流を流すことができる。
電源30は電源3と同様に所定電圧を供給する電源であるが、電源3が図5に示される回路において要する最低電圧よりも高い電圧、少なくともその倍の電圧を供給可能である。これにより、直列に接続されたLED群26とLED群1とを発光させることが可能となる。
次に、図7に示した回路の動作を説明する。集積回路Qの部分に関しては、図5に示した回路の動作と同様の動作をする。即ち、トランジスタ20に流れるコレクタ電流と略等しい電流がLED群1に含まれるLED1a〜1cに流れる。上記のように集積回路Rと集積回路Qとは同様に製造された回路であり、図に示すように直列に接続されているため、LED群1及びトランジスタ群2に流れた電流と略等しい電流がLED群26及びトランジスタ群27に流れる。ここで、トランジスタ群27において、これに含まれる各トランジスタは共通ベース電圧であるので、流れるエミッタ電流も同一となる。その電流はLED群1に流れた電流の総和をLED群26に含まれるLEDの個数で均等に分流することとなる。従って、LED群1に含まれるLEDの個数とLED群26に含まれるLEDの個数とが等しい場合、図7に含まれるすべてのLEDに略等しい電流が流れることとなる。従って、トランジスタ20の電流を制御することによって、図7に含まれるすべてのLEDに流れる電流を制御することが可能となる。
本実施の形態においては、LED群26、集積回路R、LED群1及び集積回路Qを直列に接続したため、電源30が要する電圧は大きくなる。しかしながら、実施の形態3で説明したように、トランジスタ群2に含まれるトランジスタの個数を増やした場合は制御電源40の効率低下を招くため、両者のバランスを調整し適宜選択されるべきである。また、図7に示されるのは2段の直列接続の場合であるが、電源30に余裕があれば3段以上も可能である。また、実施の形態3で説明した方法と本実施の形態で説明した方法とを同時に実装することも可能である。
以上説明したように、本発明の実施の形態4によれば、制御電源4の効率低下を招かずに回路に含まれるLEDを増やすことができる。
実施の形態5.
実施の形態1乃至4において説明した回路を並列に追加することで、更にLED光源の増加を図ることが可能である。しかしながら、図4乃至7に示した回路をそのまま追加すると、それだけ制御する電源の数も増加し、制御系統が複雑化してしまう。本実施形態においては、図5に示した回路を並列に追加し、一括で制御可能なLED及びその駆動回路の態様を説明する。尚、実施の形態1乃至4と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
実施の形態1乃至4において説明した回路を並列に追加することで、更にLED光源の増加を図ることが可能である。しかしながら、図4乃至7に示した回路をそのまま追加すると、それだけ制御する電源の数も増加し、制御系統が複雑化してしまう。本実施形態においては、図5に示した回路を並列に追加し、一括で制御可能なLED及びその駆動回路の態様を説明する。尚、実施の形態1乃至4と同様の符号を付す構成についてはそれらと同一又は相当部を示し、説明を省略する。
図8は本実施の形態に係るLED及びその駆動回路の構成を示した回路図である。図8に示すように、本実施形態に係るLED及びその駆動回路は図5に示したLED群1と集積回路Qが複数個(本実施形態においては3個)並列に接続されている。こうすることにより、集積回路Qを量産することによって、すぐにでも実装することが可能となる。ここで、並列に接続するLED群1と集積回路Qの数は3個に限定されるものではなく、4個以上でも接続可能である。
図8に示すように、本実施形態にかかるLED及びその駆動回路は、電源30、制御電源40、電源41、一括制御トランジスタ200(以後、トランジスタ200とする)、一括駆動トランジスタ201a、201b、201c(以後、トランジスタ群201とする)、及び複数個のLED群1と集積回路Qを有する。トランジスタ200及びトランジスタ群201に含まれるトランジスタは集積回路Qに含まれるトランジスタがNPNトランジスタであるのに対し、PNPトランジスタである点が異なるが、夫々略同一のhFEを有する。また、トランジスタ200とトランジスタ群201に含まれるトランジスタとは略同一の特性を有し、好適には同一ロットで製造される。
次に、各部の接続関係について説明する。電源41はその高電位側がトランジスタ200及びトランジスタ群201のエミッタと共通に接続されており、その接地側が制御電源40、複数個の集積回路Qのエミッタ側及び電源30の接地側と接続されている。また、制御電源40は片端を前述の通りに接続され、多端をトランジスタ200のベース及びトランジスタ群201のベースと接続されている。従って、電源40はトランジスタ200及びトランジスタ群201のベース・エミッタ間電圧を供給する。
トランジスタ200はベースとコレクタとがダイオード接続されており、制御電源40に接続されている。また、トランジスタ200のベースはトランジスタ群201のベースと共通に接続されている。トランジスタ200及びトランジスタ群201のエミッタは共通に接続され、上記した通り電源41の高電位側に接続されている。
次に集積回路Qの接続関係について説明する。上記した通りトランジスタ群201に含まれるトランジスタの夫々のコレクタと制御電圧供給トランジスタ20とが接続されている。またすべてのLED群1に含まれるLEDのカソードは夫々共通に接続され、電源30の高電位側に接続されている。更に、集積回路Qに含まれるトランジスタのエミッタは夫々共通に接続され、電源30、電源41の接地側及び制御電源40に接続されている。
次に、図8に示した回路の動作を説明する。トランジスタ200及びトランジスタ群201に含まれるトランジスタのベース・エミッタ間電圧は等しい。更に、トランジスタ200とトランジスタ群201に含まれるトランジスタとは略同一の特性を有するので、トランジスタ200及びトランジスタ群201に含まれるトランジスタには略同一のコレクタ電流(以後、当該電流値をI2とする)が流れる。即ち、トランジスタ200のコレクタ電流を制御することにより、トランジスタ群201に含まれるトランジスタのコレクタ電流を制御することが可能となる。
トランジスタ群201に含まれる各トランジスタのコレクタ電流I2は集積回路Qの夫々に流れる。夫々の集積回路Q内でI2はトランジスタ20のカソード側とトランジスタ群2のベースとに分流するが、トランジスタのhFEは100程度であるため、トランジスタ群2のベース電流として流れる電流はわずかであり、略I2に等しい電流がトランジスタ20に流れる。夫々の集積回路Q内部での動作は図5に示す回路と同様である。即ち、I2に略等しい電流がLED群1に含まれる各LEDに流れる。
即ち、図8に示す回路の全体の制御の流れは、制御電源40がトランジスタ200の電流を制御し、トランジスタ200がトランジスタ群201に含まれる各トランジスタの電流を制御し、トランジスタ群201に含まれる各トランジスタが集積回路Qの各トランジスタ20を制御し、トランジスタ20がトランジスタ群2に含まれる各トランジスタを制御し、トランジスタ群2がLED群1に含まれる各LEDに駆動電流を与える。即ちトランジスタ200を制御することによって、並列に接続された複数の集積回路Qに接続されたLED群1のすべてのLEDを一括で制御することが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態5によれば、LED群1と集積回路Qを並列に接続する場合において、電源30や制御電源40を増やすことなく、一括で制御することが可能であり、同時に駆動するLEDを増加しても回路規模の大型化を招かないLED駆動装置を提供することができる。
尚、上記で説明した並列接続のLED群1と集積回路Qを一括で制御する方法において、集積回路Qを図6及び図7に示したような回路に変換することも可能である。これにより、LED群1に含まれるLEDを増やした場合においても、制御電源40の効率低下を抑制することができる。
1a、1b、1c LED、1 LED群、
2a、2b、2c 電流駆動トランジスタ、
2 トランジスタ群、3 電源、4 制御電源、
20 制御電圧供給トランジスタ、21 エミッタ抵抗、
22 ベース・エミッタ間電圧補償トランジスタ、
23 ベース電流補償トランジスタ、25 不使用トランジスタ、
26a、26b、26c LED、26 LED群、
27a、27b、27c 電流駆動トランジスタ、27 トランジスタ群、
30 電源、40 制御電源、41 電源、51 LED光源、53 導光板、
54 拡散シート、55 プリズムシート、60 駆動回路、
200 一括制御トランジスタ、
201a、201b、201c 一括駆動トランジスタ、
201 トランジスタ群、511 光源基板、Q 集積回路、R 集積回路
2a、2b、2c 電流駆動トランジスタ、
2 トランジスタ群、3 電源、4 制御電源、
20 制御電圧供給トランジスタ、21 エミッタ抵抗、
22 ベース・エミッタ間電圧補償トランジスタ、
23 ベース電流補償トランジスタ、25 不使用トランジスタ、
26a、26b、26c LED、26 LED群、
27a、27b、27c 電流駆動トランジスタ、27 トランジスタ群、
30 電源、40 制御電源、41 電源、51 LED光源、53 導光板、
54 拡散シート、55 プリズムシート、60 駆動回路、
200 一括制御トランジスタ、
201a、201b、201c 一括駆動トランジスタ、
201 トランジスタ群、511 光源基板、Q 集積回路、R 集積回路
Claims (6)
- 電流駆動により発光する複数の発光素子と、
前記発光素子の駆動電流を制御する複数の電流駆動用トランジスタとを有し、
前記電流駆動用トランジスタの電流端子と前記発光素子の一方の端子とが夫々接続され、
複数の前記電流駆動用トランジスタの制御端子間電圧が共通となるように接続された発光素子駆動装置。 - 前記電流駆動用トランジスタの制御端子間電圧を制御する制御電圧供給トランジスタを更に有し、
前記制御電圧供給トランジスタの電流端子は当該制御電圧供給トランジスタの制御端子及び前記複数の電流駆動用トランジスタの制御端子と共通に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動装置。 - 前記電流駆動用トランジスタと、前記制御電圧供給トランジスタとが集積回路で構成されたことを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の発光素子駆動装置。
- 前記複数の発光素子は赤、青、緑の光を夫々発光する3種類の発光素子を含み、前記3種類の発光素子の色を混合して白色光を発光することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の発光素子駆動装置。
- 請求項1乃至4いずれかに記載の発光素子駆動装置を光源として用いたことを特徴とする液晶表示装置のバックライトユニット。
- 請求項1乃至4いずれかに記載の発光素子駆動装置を光源として用いたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN104798441A (zh) * | 2012-11-21 | 2015-07-22 | 欧司朗光电半导体有限公司 | 光电子半导体组件 |
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-
2004
- 2004-12-10 JP JP2004358638A patent/JP2006165471A/ja not_active Withdrawn
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