JP2006163066A - ネガ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

ネガ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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裕光 辻
Atsushi Iwashita
淳 岩下
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浩太朗 遠藤
Ryoichi Takasu
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Abstract

【課題】200nmより短波長の光による露光に好適で高解像度のレジストパターンを形成することができるネガ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分と、(B)芳香環又は脂肪族環に直接結合した炭素原子上に2級又は3級アルコール構造を有する多価アルコール化合物、および(C)露光により酸を発生する酸発生剤成分を少なくとも含有してなるネガ型レジスト組成物であり、樹脂成分(A)が200nmより短波長の光に対して高度な透明性を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ネガ型レジスト組成物および該レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法に関するものである。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が開始され、これらエキシマレーザーより短波長のF2エキシマレーザーについても検討が行われている。
また、微細な寸法のパターンを再現可能な高解像性の条件を満たすレジスト材料の1つとして、酸の作用によりアルカリ可溶性が変化するベース樹脂と、露光により酸を発生する酸発生剤を含有する化学増幅型レジスト組成物が知られている。化学増幅型レジスト組成物には、アルカリ可溶性樹脂と酸発生剤と架橋剤とを含有するネガ型と、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂と酸発生剤と含有するポジ型とがある。
現在、200nm以下の短波長において使用されるレジストのベース樹脂としては、透明性に優れることから、樹脂骨格中にフッ素原子を有する樹脂が主流となっており、該樹脂を用いたポジ型レジスト組成物については多数報告されている(下記特許文献1〜2、非特許文献1参照)がネガ型レジスト組成物についての報告例はない。
M. K. Crawford, et al., "New Material for 157 nm Photoresists: Characterization and Properties" Proceedings of SPIE, Vol. 3999, (2000),pp357 -364 国際公開第00/67072号パンフレット 特開2003−2925号公報
しかしながら、樹脂骨格中にフッ素原子を有する樹脂と、従来の酸発生剤、架橋剤を用いたネガ型レジスト組成物を調製して、レジストパターン形成を試みたが、充分に架橋反応が進行せず、レジストパターンを形成することができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、特定のフッ素含有樹脂と、多価アルコール化合物を用いてレジストパターンを形成することができるネガ型レジスト組成物および該レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、樹脂骨格中にフッ素原子を有する樹脂成分と、特定の多価アルコール化合物とを組み合わせて用いることで上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第一の態様は、(A)フッ素原子を有するアルカリ可溶性樹脂成分と、(B)芳香環又は脂肪族環に直接結合した炭素原子上に2級又は3級アルコール構造を有する多価アルコール化合物、および(C)露光により酸を発生する酸発生剤成分を少なくとも含有してなるネガ型レジスト組成物である。
さらに、本発明の第二の態様は、第一の態様のネガ型レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、前記レジスト膜を選択的に露光し、露光後のレジスト膜に加熱及び現像を施しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法である。
本発明のネガ型レジスト組成物により、微細なパターンを形成することができ、本発明のネガ型レジスト組成物は、特に、200nmより短波長の光による露光に好適である。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
ここで、本発明のネガ型レジスト組成物は、アルカリ水溶液に対する溶解性の変化を架橋剤でコントロールする(従来のネガ型レジスト組成物)ものではなく、分子の極性変換反応にもとづき、アルカリ水溶液に対する溶解性の変化をコントロールするネガ型レジスト組成物のことをいう。本発明のネガ型レジスト組成物における分子の極性変換反応は、酸触媒によるアルコールの脱水反応である。
[樹脂成分(A)]
本発明のネガ型レジスト組成物における前記樹脂成分(A)としては、フッ素原子を有する樹脂であれば、特に限定することなく様々な樹脂を用いることができる。これらの樹脂の中でも、(i)アルカリ可溶性基、(ii)フッ素原子又はフッ素化アルキル基、および(iii)脂肪族環式基を有する構成単位(a1)を少なくとも含むフッ素含有高分子化合物であることが好ましい。(i)〜(iii)の官能基を有する構成単位を含むフッ素含有高分子化合物は、200nmより短波長光に対して高度な透明性を有するため好ましい。
前記構成単位(a1)は前記アルカリ可溶性基(i)を有することにより、露光後の現像時において未露光部分のレジスト組成物中の樹脂成分が現像液に溶解するため、ネガパターン形成が可能となる。前記アルカリ可溶性基(i)としては、200nmより短波長の光の吸収性が低い有機基が好ましい。このような有機基としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。この中でも、アルコール性水酸基が好ましい。
前記アルコール性水酸基としては、特に限定することなく様々なアルコール性水酸基を用いることができる。これらの中でも、樹脂成分の透明性が増大する点から、フッ素含有アルコール性水酸基であることが好ましい。
前記アルコール性水酸基においては、前記アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することがさらに好ましい。このようなアルコール性水酸基は、現像時に現像液に容易に溶解するとともに、樹脂成分の透明性が増大する点から好ましい。
前記アルコール性水酸基とは、単にヒドロキシル基であってもよいし、ヒドロキシ基を有するアルキルオキシ基、アルキルオキシアルキル基又はアルキル基のようなアルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有アルキル基等が挙げられる。該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基又は該アルキル基としては、低級アルキルオキシ基、低級アルキルオキシ低級アルキル基、低級アルキル基を挙げることができる。
前記低級アルキルオキシ基としては、具体的には、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基等が挙げられ、低級アルキルオキシ低級アルキル基としては、具体的には、メチルオキシメチル基、エチルオキシメチル基、プロピルオキシメチル基、ブチルオキシメチル基等が挙げられ、低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。
また、前記のアルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有アルキル基における該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基又は該アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものでもよい。
好ましくは、前記アルコール性水酸基含有アルキルオキシ基又はアルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基におけるそれらのアルキルオキシ部の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、前記アルコール性水酸基含有アルキル基では、そのアルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、すなわち、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有フルオロアルキル基を挙げることができる。
前記アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基としては、(HO)C(CF32CH2O−基、2−ビス(ヘキサフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチルオキシ基、(HO)C(CF32CH2CH2O−基、3−ビス(ヘキサフルオロメチル)−3−ヒドロキシ−プロピルオキシ基等を挙げることができ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基としては、(HO)C(CF32CH2O−CH2−基、(HO)C(CF32CH2CH2O−CH2−基等を挙げることができ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキル基としては、(HO)C(CF32CH2−基、2−ビス(ヘキサフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチル基、(HO)C(CF32CH2CH2−基、3−ビス(ヘキサフルオロメチル)−3−ヒドロキシ−プロピル基等を挙げることができる。
前記構成単位(a1)における前記フッ素化有機基(ii)は、有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されて形成されていることを特徴とする。前記フッ素化有機基の数は1つまたは複数である。フッ素化有機基に置換又は非置換のフッ素化アルコールが導入されることにより、フォトレジスト組成物の透明性が向上する。
前記フッ素化有機基(ii)は、置換又は非置換のアルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する側鎖の炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することがさらに好ましい。この場合、側鎖の炭素原子数は1から5である。
前記(ii)のフッ素化有機基としては、例えば、フッ素化された、2価の炭素数1〜6のアルキレン基またはアルキルオキシ基を挙げることができる。このようなアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等を挙げることができ、メチレン基が好ましい。このようなアルキルオキシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基等を挙げることができ、メチルオキシ基が好ましい。
前記構成単位(a1)における前記脂肪族環式基(iii)としては、特に限定なく、様々な単環式または多環式の2価または3価の脂肪族環式基を用いることができる。このような脂肪族環式基として用いることのできる脂肪族環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタンなどの単環式の脂肪族環式炭化水素、および多環式の脂肪族環式炭化水素を挙げることができる。これらの炭化水素から2つ又は3つの水素原子を除き、脂肪族環式基として用いる。
この中でも、多環式脂肪族炭化水素がより好ましく、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどを挙げることができる。この様な多環式炭化水素は、ArFレーザー光用レジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、テトラシクロドデカンが工業上好ましく、ノルボルナンがさらに好ましい。
[構成単位(a1−1)単位]
前記構成単位(a1)としては、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル構成単位であり、該(α−低級アルキル)アクリル酸エステル構成単位の(α−低級アルキル)アクリル酸エステルに結合した脂肪族環式基と該脂肪族環式基に結合しているフッ素化有機基とからなり、有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されてなる前記フッ素化有機基が置換または非置換のアルコール性水酸基を有する構成単位(a1−1)であることが好ましい。
ここで、脂肪族環式基、フッ素化有機基およびアルコール性水酸基は前述の通りである。また、「(α−低級アルキル)アクリル酸エステル」とは、メタクリル酸エステル等のα−低級アルキルアクリル酸エステルと、アクリル酸エステルの一方あるいは両方を意味する。ここで、「α−低級アルキルアクリル酸エステル」とは、アクリル酸エステルのα炭素原子に結合した水素原子が低級アルキル基で置換されたものを意味する。また、前記α炭素原子に結合した水素原子又は低級アルキル基の水素原子がフッ素原子で置換されているものも含む概念とする。また、「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
前記構成単位(a1−1)は、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルに結合した脂肪族環式基と、該脂肪族環式基に結合しているフッ素化有機基とから構成されている。このフッ素化有機基は、有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されて形成され、かつ、置換または非置換のアルコール性水酸基を有することを特徴とする。
前記構成単位(a1−1)としては、下記一般式(a1−1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2006163066
前記一般式(a1−1)中、Xは2価または3価の脂肪族環式基を、Yは2価の炭素数1〜6のアルキレン基またはアルキルオキシ基を示す。R1は水素原子または低級アルキル基、フッ素原子又はフッ素化低級アルキル基を示す。lおよびmはそれぞれ独立して1から5の整数を、nは1または2の整数を示す。
Xは2価又は3価の脂肪族環式基であり、好ましくは単環式または多環式の2価または3価の脂肪族環式基を用いることができる。このような脂肪族環式基として用いることのできる脂肪族環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタンなどの単環式の脂肪族環式炭化水素、および多環式の脂肪族環式炭化水素を挙げることができる。これらの炭化水素から2つ又は3つの水素原子を除き、脂肪族環式基として用いる。
この中でも、多環式脂肪族炭化水素がより好ましく、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどを挙げることができる。この様な多環式炭化水素は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、テトラシクロドデカンが工業上好ましく、ノルボルナンがさらに好ましい。
上記一般式(a1−1)において、前記フッ素化有機基は、有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されて形成され、かつ、置換または非置換のアルコール性水酸基を有することを特徴とする。また、1つまたは2つのこのフッ素化有機基が前記環式基に結合している。有機基に置換又は非置換のフッ素化アルコールが導入されることにより、フォトレジスト組成物の透明性が向上する。ここでいう「置換」とは、酸の作用で解離する酸解離性溶解抑制基で置換されていることを意味する。
前記フッ素化有機基は、上記一般式(a1−1)に示すように、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する側鎖の炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基であることがさらに好ましい。l、mはそれぞれ独立して1〜5の整数であることが好ましく、1〜3がさらに好ましく、1であることが最も好ましい。nは1であることが好ましい。
上記一般式(a1−1)中、Yで表される前記フッ素化有機基中の基は、2価の炭素数1〜6のアルキレン基またはアルキルオキシ基を示す。
このようなアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等を挙げることができ、メチレン基が好ましい。
このようなアルキルオキシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基等を挙げることができ、メチルオキシ基が好ましい。
前記一般式(a1−1)中で、最も好ましいものは下記一般式(a1−1−1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2006163066
前記一般式(a1−1−1)中、R”は水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はフッ素原子である。R”は好ましくは水素原子である。また、―CH2−C(CF32−OHはノルボルネン環の5又は6位に結合していることが好ましい。
構成単位(a1−1)を含む樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定するものではないが、2000〜305000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、5000〜20000が最も好ましい。この範囲にすることでレジスト溶剤への溶解性が良好となる。
また分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.2〜3.5がより好ましい。
[構成単位(a1−2)]
前記構成単位(a1)としては、前記フッ素原子又はフッ素化アルキル基(i)及びアルコール性水酸基は脂肪族環式上にそれぞれ結合し、該環式基が主鎖を構成している構成単位(a1−2)であることが最も好ましい。
前記脂肪族環式基とは、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどの単環又は多環式炭化水素から1個又は複数個の水素原子を除いた基などを例示できる。
多環式炭化水素は、より具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個又は複数個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
これらの中でもシクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナンから水素原子を除き誘導される基が工業上好ましく、シクロヘキサン又はシクロペンタンであることが最も好ましい。
前記フッ素原子又はフッ素化アルキル基(i)としては、フッ素原子又は低級アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものが挙げられる。具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基などが挙げられるが、工業的には、フッ素原子やトリフルオロメチル基が好ましい。
前記アルコール性水酸基とは、単にヒドロキシル基であってもよいし、ヒドロキシ基を有するアルキルオキシ基、アルキルオキシアルキル基又はアルキル基のようなアルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有アルキル基等を挙げることができる。該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基又は該アルキル基としては、低級アルキルオキシ基、低級アルキルオキシ低級アルキル基、低級アルキル基を挙げることができる。
前記低級アルキルオキシ基としては、具体的には、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基等を挙げることができ、低級アルキルオキシ低級アルキル基としては、具体的には、メチルオキシメチル基、エチルオキシメチル基、プロピルオキシメチル基、ブチルオキシメチル基等を挙げることができ、低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。
また、前記アルコール性水酸基のアルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有アルキル基における該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基又は該アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものでもよい。
好ましくは、前記アルコール性水酸基含有アルキルオキシ基又はアルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基におけるそれらのアルキルオキシ部の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、前記アルコール性水酸基含有アルキル基では、そのアルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、すなわち、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基又はアルコール性水酸基含有フルオロアルキル基を挙げることができる。
前記アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基としては、(HO)C(CF32CH2O−基、2−ビス(ヘキサフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチルオキシ基、(HO)C(CF32CH2CH2O−基、3−ビス(ヘキサフルオロメチル)−3−ヒドロキシ−プロピルオキシ基等を挙げることができ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基としては、(HO)C(CF32CH2O−CH2−基、(HO)C(CF32CH2CH2O−CH2−基等を挙げることができ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキル基としては、(HO)C(CF32CH2−基、2−ビス(ヘキサフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチル基、(HO)C(CF32CH2CH2−基、3−ビス(ヘキサフルオロメチル)−3−ヒドロキシ−プロピル基等を挙げることができる。
これらのフッ素原子又はフッ素化アルキル基(i)やアルコール性水酸基は、前記脂肪族環式基に直接結合していてもよい。特に、構成単位(a1−2)が下記一般式(a1−2)で表される単位が透明性とアルカリ可溶性及び耐ドライエッチング性に優れ、また工業的に入手しやすく好ましい。
Figure 2006163066
構成単位(a1−2)の水酸基の水素原子の一部が、酸解離性溶解抑制基である炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基で置換されていてもよい。その置換割合は、5〜50%であることが好ましく、5〜30モルがさらに好ましく、10〜30%であることが最も好ましい。oの割合はは20〜80モル%であり、好ましくは20〜60モル%である。pの割合は20〜80モル%であり、好ましくは20〜60モル%である。炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基の中でも、メチルオキシメチル基、エチルオキシメチル基、プロピルオキシメチル基、及びブチルオキシメチル基から選択される少なくとも1種であることが好ましく、メトキシメチル基であることが最も好ましい。
これらの中でも、構成単位(a1−2)で表される樹脂と、構成単位(a1−2)の水酸基の一部が炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基で置換されている樹脂との混合物であることが、溶解コントラストを調整できることから好ましい。構成単位(a1−2)で表される樹脂と、構成単位(a1−2)の水酸基の一部が炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基で置換されている樹脂との混合割合は、質量比で90:10〜10:90であることが好ましく。90:10〜50:50であることがさらに好ましく、85:15〜65:35であることが最も好ましい。
構成単位(a1−2)の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定するものではないが、2000〜305000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、5000〜20000が最も好ましい。この範囲にすることでレジスト溶剤への溶解性が良好となる。
また分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましい。
[構成単位(a1−3)]
また、前記構成単位(a1)としては、脂肪族環式基が主鎖を構成している構成単位であり、該構成単位の前記脂肪族環式基に結合しているフッ素化アルキル基を少なくとも含み、有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されてなる前記フッ素化アルキル基が置換または非置換のアルコール性水酸基を有する構成単位(a1−3)であることが好ましい。ここで、脂肪族環式基、フッ素化有機基およびアルコール性水酸基は前述の通りである。ここでいう「置換」とは、酸の作用で解離する酸解離性溶解抑制基で置換されていることを意味する。
このような(a1−3)単位は次の式で表される。
Figure 2006163066
上記一般式(a1−3)中、Zは酸素原子、オキシメチレン基(−O(CH2)−)、または単結合であり、好ましくは単結合又は酸素原子であり、最も好ましくは酸素原子である。q、r、およびsは独立して1〜5の整数である。qは1〜3の整数であることが好ましく、1であることが最も好ましい。r及びsはそれぞれ独立して1〜3の整数であることが好ましく、1であることが最も好ましい。
構成単位(a1−3)を含む樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定するものではないが、2000〜305000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、5000〜20000が最も好ましい。この範囲にすることでレジスト溶剤への溶解性が良好となる。
また分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましい。
前記構成単位(a1−3)は、200nmより短波長の光に対して高度な透明性を有するものであれば、その他の一つまたは複数の構成単位(a2)を含むこともできる。このような構成単位としては、重合体の透明性を向上させるフッ素原子またはフッ素化アルキレン構成単位を含有するものが好ましい。このような構成単位(a2)を含むことにより、透明性がさらに向上する。前記構成単位(a2)としては、テトラフルオロエチレンから誘導される構成単位(a2−1)が好ましい。
Figure 2006163066
(A)成分中の構成単位(a1−3)の割合は、(A)成分の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、20〜70モル%がより好ましい。(A)成分中の構成単位(a2)の割合は、(A)成分の全構成単位の合計に対して、5〜50モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。
前述の構成単位(a1−1)〜(a1−3)において、本発明の効果を損なわない範囲で上記構成単位(a1−1)〜(a1−3)以外の他の構成単位(a3)を含んでいてもよい。構成単位(a3)は、上述の構成単位(a1−1)〜(a1−3)に分類されない他の構成単位であれば特に限定するものではなく、ArFエキシマレーザー用、KrFポジエキシマレーザー用、F2エキシマレーザー用等のレジスト用樹脂に用いられる構成単位として従来から知られている多数のものが使用可能である。
[(B)芳香環又は脂肪族環に直接結合した炭素原子上に2級又は3級アルコール構造を有する多価アルコール化合物]
本発明のネガ型レジスト組成物は、酸により脱水反応を起こし撥水性の化合物を生成する、芳香環又は脂肪族環に直接結合した炭素原子上に2級又は3級アルコール構造を有する多価アルコール化合物(B)を含有することを特徴とする。露光により露光部分の前記レジスト組成物に含有される酸発生剤成分(C)から発生した酸は(B)成分の極性を変化させるため、露光部分のレジスト組成物はアルカリ現像液に対して不溶性になる。一方、未露光部分は現像液に可溶性となるため、ネガタイプのパターンが形成される。
前記(B)成分としては、芳香環に直接結合した3つの炭素上にそれぞれ第三級水酸基を有する3価のアルコール化合物が、酸により脱水反応が進行し(B)成分の極性を変化(アルカリ可溶性からアルカリ不溶性に変化する)させる点から好ましい。このような(B)成分としては、例えば、下記一般式(B−1)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2006163066
(式中、R5,R6は炭素数1〜4の置換または無置換アルキル基を表わし、R7,R8,R9は水素,ハロゲン,炭素数1〜4の置換または無置換アルキル基,炭素数1〜4の置換または無置換アルコキシ基,フェニル基,メトキシ基,シクロプロピル基の中から選ばれる原子または原子団を表わし、R5とR6とは同一であってもよく、異なっていてもよい。)
上記一般式(B−1)中、R5,R6は炭素数1〜4の置換または無置換アルキル基を表わし、R5,R6はメチル基またはエチル基であることが好ましい。R7,R8,R9は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の低級アルキル基又はフッ素化低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アリール基であり、R7,R8,R9は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。R5とR6とは同一であることが好ましい。
前記一般式(B−1)において、好ましい化合物(b1)〜(b15)を次に示す。
Figure 2006163066
これらの中でも、化学式(b1)、(b2)、(b6)、(b9)及び(b12)から選ばれる少なくとも1種であることが、酸により確実に脱水反応が進行し製造が容易である点から、さらに好ましく、(b1)であることが最も好ましい。
[酸発生剤成分(C)]
本発明のネガ型レジスト組成物における前記酸発生剤成分(C)としては、従来、化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
前記酸発生剤のなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。好ましい酸発生剤の例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムヘプタフルオロプロパンスルホネートトリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘプタフルオロプロパンスルホネートなどのオニウム塩などが挙げられる。
これらの中でも、スルホニウム塩が好ましく、中でもその炭素数3以上のフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましく、特には炭素数3〜8のフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
前記(C)成分としては、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上の酸発生剤を組み合わせて用いてもよい。
前記(C)成分の使用量は、樹脂成分(A)100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜25質量部、さらに好ましくは5〜25質量部である。0.5質量部以上とすることでパターン形成が十分に行われ、30質量部以下とすることで均一なレジスト溶液となり、保存安定性が良好となる。
本願発明において、必須成分ではないが、公知の架橋剤を(B)成分と組み合わせて用いることができる。これらを組み合わせて用いると、架橋効率が向上し、膜減りが低減するため好ましい。架橋剤としては、これまでに知られている化学増幅型のネガ型レジスト組成物に用いられている架橋剤成分の中から任意に選択して用いることができる。
具体的には、例えば2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルノルボルナン、2−ヒドロキシ−5,6−ビス(ヒドロキシメチル)ノルボルナン、シクロヘキサンジメタノール、3,4,8(又は9)−トリヒドロキシトリシクロデカン、2−メチル−2−アダマンタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどのヒドロキシル基又はヒドロキシアルキル基あるいはその両方を有する脂肪族環状炭化水素又はその含酸素誘導体が挙げられる。
また、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、グリコールウリルなどのアミノ基含有化合物にホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールを反応させ、該アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物が挙げられる。
これらのうち、メラミンを用いたものをメラミン系架橋剤、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素を用いたものをエチレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤という。
具体的にはヘキサメトキシメチルメラミン、ビスメトキシメチル尿素、ビスメトキシメチルビスメトキシエチレン尿素、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリルなどを挙げることができる。
特に好ましくは、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、エチレン尿素系架橋剤、プロピレン尿素系架橋剤及びグリコールウリル系架橋剤から選ばれる少なくとも1種である。特に好ましくはグリコールウリル系架橋剤である。
グリコールウリル系架橋剤としては、N位が、架橋形成基であるヒドロキシアルキル基および/または低級アルコキシアルキル基で置換されたグリコールウリルが好ましい。
グリコールウリル系架橋剤としては、さらに具体的には例えばモノ,ジ,トリ又はテトラヒドロキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラエトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラプロポキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラブトキシメチル化グリコールウリルなどがある。なお、「モノ,ジ,トリ及び/又はテトラ・・・」とはモノ体、ジ体、トリ体、及びテトラ体の1種または2種以上が含まれてればよいことを示し、特には、トリ体やテトラ体が好ましい。
また、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラブトキシメチル化グリコールウリルも好ましい。
そして、コントラスト、解像性の点から、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリルが最も好ましい。この架橋剤は、例えば市販品「Mx270」(製品名、三和ケミカル株式会社製)として入手することができる。このものはトリ体、テトラ体がほとんどであり、また、単量体、二量体、三量体の混合物である。
架橋剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して3〜15質量部、好ましくは5〜10質量部とされる。
前記(B)と、架橋剤成分の混合割合は、質量比で4:1〜1:1であることが好ましく、3:1〜1:1であることがさらに好ましく、2:1〜1:1であることが最も好ましい。
本発明のネガ型レジスト組成物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および後述する各種任意成分を、有機溶剤(以下、(D)成分ということがある)に溶解させて製造することができる。
(D)成分としては、有機溶剤として、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましい。その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2であると好ましい。
また、有機溶剤として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
(D)成分の使用量は特に限定されず、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
本発明のネガ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(E)(以下、(E)成分という)を配合させることができる。
この(E)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良く、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミンが挙げられる。これらの中でも、第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましく、特にトリエタノールアミンまたはトリイソプロパノールアミンのような第3級アルカノールアミンが最も好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
また、本発明のネガ型レジスト組成物には、前記(E)成分の配合による感度劣化の防止、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(F)(以下、(F)成分という)を含有させることができる。なお、(E)成分と(F)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
前記有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
前記リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(F)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のネガ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料などを適宜、添加含有させることができる。
本発明のネガ型レジスト組成物には、さらに、酸の存在下で分解(例えば、加水分解される)されることにより、アルカリ可溶性が増大する低分子量化合物である溶解抑止剤を添加してもよい。溶解抑止剤は、露光後の不溶部分の現像液による溶解作用を抑止することができる。現像が幾分過度になった場合は、まずパターンの角部分の溶解が進みやすいが、溶解抑止剤を添加しておけば、前記パターン角部の溶解を防止することができ、パターンのコントラストを良好に確保することができる。
このような溶解抑止剤としては、本発明のネガ型レジスト組成物の透明性を向上させる点から、フッ素などのハロゲン原子を含む溶解抑止剤を用いることが好ましい。
前記溶解抑止剤としては、例えば、分子量200〜500の少なくともひとつの芳香族環又は脂肪族環を有するフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基の官能基に酸の存在下で解離し得、アルカリに対する溶解抑制能を有する一種以上の置換基を導入した化合物を挙げることができる。この中でも、レジスト組成物の透明性を向上させる点から、芳香族環やカルボニル基を持たない脂肪族環を有するアルコール性水酸基が好ましく、このような化合物にフッ素が導入された化合物がさらに好ましい。
前記溶解抑止剤における酸解離性置換基としては、例えば、第3級アルキル基、第3級アルコキシカルボニル基、第3級アルコキシカルボニルアルキル基、鎖状又は環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。この中でも、レジスト組成物の透明性を向上させる点から、カルボニル基を持たない第3級アルキル基や鎖状又は環状のアルコキシアルキル基が好ましく、このような化合物にフッ素が導入された化合物がさらに好ましい。
具体的にはtert−ブチル基のような第3級アルキル基、tert−ブトキシカルボニル基のような第3級アルコキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基のような第3級アルコキシカルボニルアルキル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシエチル基のような鎖状アルコキシアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基のような環状アルコキシアルキル基等を挙げることができる。この中でも、レジスト組成物の透明性を向上させる点から、カルボニル基を持たないメトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシエチル基のような鎖状アルコキシアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基のような環状アルコキシアルキル基等が好ましい。
そのような溶解抑止剤としては、リトコール酸のような胆汁酸のカルボキシル基の水素原子を第3級アルキル基で置換した化合物や次のようなフッ素含有化合物を好ましいものとして挙げることができる。特には、後者のフッ素含有化合物が、透明性の向上とパターン形状に優れ好ましい。
前記フッ素含有化合物としては、次の化学式(11)〜(15)で表される化合物が挙げられる。この中でも、レジスト組成物の透明性を向上させる点から、カルボニル基を持たない化学式(14)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006163066
本発明にかかるネガ型レジスト組成物における溶解抑止剤の添加量は、主成分ポリマー100質量部に対して、2〜30質量部、好ましくは3〜10質量部が適当である。溶解抑止剤の添加量が2質量部を下回ると溶解抑止効果が現れない。逆に添加量が30質量部を超えると、レジストの耐熱性が低下してしまう。
本発明のネガ型レジスト組成物の製造は、例えば、前述した各成分を通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、必要に応じディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させてもよい。また、混合した後で、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
本発明のネガ型レジスト組成物は、200nmより短波長を有する193nmのArFエキシマレーザー光源や157nmの波長のF2エキシマレーザー光源を用いた露光に用いることを特徴とする。この中でも、F2エキシマレーザー光源を用いた露光に用いることが好ましい。
[パターン形成方法]
次に、本発明にかかるレジストパターンの形成方法について説明する。
まずシリコンウェーハ等の基板上に、本発明にかかるレジスト組成物をスピンナーなどで塗布した後、プレベーク(PAB処理)を行う。なお、基板とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けた2層積層体とすることもできる。また、レジスト組成物の塗布層上に有機系の反射防止膜を設けた2層積層体とすることもでき、さらにこれに下層の反射防止膜を設けた3層積層体とすることもできる。ここまでの工程は、周知の手法を用いて行うことができる。操作条件等は、使用するレジスト組成物の組成や特性に応じて適宜設定することが好ましい。
また、前記基板として、シリコンウェーハ上に、種々の機能をもつ多数の種類の薄膜を設けたものを用いることができる。例えば、リンケイ酸ガラス(phosphosilicate glass)のようなリン含有薄膜、ホウケイ酸ガラス(borosilicate glass)のようなホウ素含有薄膜、ホウ素−リンケイ酸ガラス(boro−phosphosilicate glass)のようなリンとホウ素含有薄膜及びSiON、SiN、Si34などの窒化ケイ素系薄膜が、層間絶縁膜や配線保護膜として設けることができる。また、多結晶シリコン(Poly−Si)のような半導体薄膜が、ゲート電極や抵抗として設けることができる。さらに、アルミニウム、アルミニウム−ケイ素−銅合金、窒化チタン、タングステン、チタン−タングステン合金などの金属系薄膜が電極や配線として設けることができる。
次いで、上記で得られたレジスト組成物の塗膜であるレジスト層に対して、所望のマスクパターンを介して選択的に露光を行う。露光に用いる波長は、200nmより短波長を有するKrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。本発明にかかるレジスト組成物は、ArFエキシマレーザーまたはF2エキシマレーザー、特にF2エキシマレーザーに対して有効である。
次いで、露光工程を終えた後、PEB(露光後加熱)を行い、続いて、アルカリ性水溶液からなるアルカリ現像液を用いて現像処理する。そして、好ましくは純水を用いて水リンスを行う。水リンスは、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解したレジスト組成物を洗い流す。そして、乾燥を行うことにより、レジスト組成物の塗膜がマスクパターンに応じた形状にパターニングされた、レジストパターンが得られる。
このようにしてレジストパターンを形成することにより、微細な線幅のレジストパターン、特にピッチが小さいラインアンドスペース(L&S)パターンを形成することができる。
ここで、ラインアンドスペースパターンにおけるピッチとは、パターンの線幅方向における、レジストパターン幅とスペース幅の合計の距離をいう。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
本発明のネガ型レジスト組成物の主成分とする樹脂成分(A)として、フッ素含有ポリマー1(商品名FPR−200:旭硝子株式会社製)とフッ素含有ポリマー2(商品名FPR−315:旭硝子株式会社製)を用いた。このフッ素含有ポリマー1の構造式は下記式の通りであり、その重量平均分子量は15200であった。また、フッ素含有ポリマー2の構造式は下記式(a1−2)の水酸基を15%メトキシメチル基で置換された樹脂を用いた。その重量平均分子量は42400であった。
Figure 2006163066
このフッ素含有ポリマー1とフッ素含有ポリマー2との混合物100質量部(質量比75:25)と、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート5質量部と、(B)成分として前記化学式(b1)で示される化合物5質量部、トリエタノールアミン0.1質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)との混合(7:3)溶媒1000質量部に投入、混合して本発明のネガ型レジスト組成物を得た。
レジスト膜を形成するための半導体基板として8インチSiON基板を用いた。この半導体基板上に、前述のレジスト組成物をスピンコーティングにより均一に塗布し、90℃で90秒間加熱し、乾燥させて、350nmの膜厚のレジスト膜を得た。
前記レジスト膜にF2エキシマレーザー露光装置Exitech(NA=0.85、1/2輪帯照明)を用いて157nm波長光をマスクを介して選択的に照射した。
前記選択的露光後、120℃にて90秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%濃度の溶液でパターンの現像を行った。現像温度は23℃、現像時間は60秒間であった。現像後、脱イオン水にて洗浄を行い、乾燥した。
その結果、基板上には、120nmライン・アンド・スペース(1:1.5)のパターンが形成された。この時の露光線量は39.5mJ/cm2であった。このパターンのラインの断面形状を観察したところ、矩形を呈していた。
<比較例1>
(B)成分を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、レジスト膜が完全に溶解してしまった。
<実施例2〜4、比較例2〜3>
乾燥したフラスコに、下記式(a1−1−2)で表されるモノマー30.0g(50質量%メチルエチルケトン溶液)を、重合開始剤であるアゾビスイソ酢酸ジメチルを0.7gとをTHF(テトラヒドロフラン)200mlに溶解した。窒素バブリングを約10分間行い、70℃のオイルバスを用いて加温しながら4時間攪拌し、その後室温まで冷却した。次に、反応液をエバポレーターで濃縮乾固した後、ジオキサン100mlに溶解し、純水4800mlに注ぎ込むことで樹脂を析出させ、濾過した。得られた樹脂を乾燥機中40℃、24時間乾燥させて、白色固体10.64gの樹脂を得た(収率53.2%)。
得られた樹脂は下記式(a1−1−3)で示される。その質量平均分子量(Mw)は3800、分散度(Mw/Mn;Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)は1.37であった。
Figure 2006163066
Figure 2006163066
下記表1に示す組成でネガ型レジスト組成物を調製した。下記表1の括弧内の値の単位は「質量部」を意味する。
Figure 2006163066
上記表1の通り調製したネガ型レジスト組成物を用いて、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で90℃で90秒間プレベーク(PAB)し、乾燥することにより、膜厚250nmのレジスト層を形成した。ついで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を用いて、大面積で露光した。そして、130℃で90秒間PEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥してレジストパターンを形成した。
そして縦軸にレジスト残膜量(露光、現像後の膜厚)(nm)、横軸に露光量(mJ/cm2)の対数をとって、残膜曲線を作成した。その結果を図1に示した。尚、残膜曲線とはレジスト組成物の溶解コントラストを示すものであり、グラフの傾き(γ値)が大きいほど、良好な溶解コントラストを有するレジスト組成物であることを意味する。
また、実施例2〜4、比較例2〜3のγ値を求めた結果を下記表2にまとめた。
Figure 2006163066
上記の結果より、実施例2、3においては、特定の(B)成分を用いることで、レジストパターンを形成できることがわかった。γ>0ということは、露光部がアルカリ難溶化してネガ型レジストとして機能していることを意味している。それに比べて、比較例2,3では、本願の(B)成分を用いずに、従来用いられている架橋剤を用いてネガ型レジストとして機能しているかを検証した。その結果、γ=0であり、露光部がすべて溶解してしまい、ネガ型レジストとして機能しないことがわかった。実施例4では、本願の(B)成分と架橋剤とを併用して実験を試みた。その結果、(B)成分と架橋剤とを併用した相乗効果でγ値が最も高い値となった。
以上のように、本発明のネガ型レジスト組成物は、架橋剤を用いなくてもレジストパターンを形成することができる。また、200nmより短波長の光を露光光源として用いたレジストパターン形成に有用であり、特に、ArFエキシマレーザー光、F2エキシマレーザー光を用いた高解像度のレジストパターンを形成に適している。
レジスト残膜曲線を示す図である。

Claims (16)

  1. (A)フッ素原子を有するアルカリ可溶性樹脂成分と、(B)芳香環又は脂肪族環に直接結合した炭素原子上に2級又は3級アルコール構造を有する多価アルコール化合物、および(C)露光により酸を発生する酸発生剤成分を少なくとも含有してなるネガ型レジスト組成物。
  2. 前記樹脂成分(A)が、(i)アルカリ可溶性基、(ii)フッ素原子又はフッ素化有機基、および(iii)脂肪族環式基を有する構成単位(a1)を少なくとも含むフッ素含有高分子化合物であることを特徴とする請求項1に記載のネガ型レジスト組成物。
  3. 前記アルカリ可溶性基(i)が、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載のネガ型レジスト組成物。
  4. 前記アルカリ可溶性基(i)が、アルコール性水酸基であることを特徴とする請求項3に記載のネガ型レジスト組成物。
  5. 前記アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とする請求項4に記載のネガ型レジスト組成物。
  6. 前記構成単位(a1)が、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル構成単位であり、該(α−低級アルキル)アクリル酸エステル構成単位の(α−低級アルキル)アクリル酸エステルに結合した脂肪族環式基と該脂肪族環式基に結合しているフッ素化有機基とからなり、
    有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されてなる前記フッ素化有機基が置換または非置換のアルコール性水酸基を有する構成単位(a1−1)であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物。
  7. 前記構成単位(a1−1)が、下記一般式(a1−1)
    Figure 2006163066
    (式中、Xは2価または3価の脂肪族環式基を、Yは2価の炭素数1〜6のアルキレン基またはアルキルオキシ基を示す。R1は水素原子または低級アルキル基、フッ素原子、又はフッ素化低級アルキル基を示す。lおよびmはそれぞれ独立して1から5の整数を、nは1または2の整数を示す。)で表されることを特徴とする請求項6に記載のネガ型レジスト組成物。
  8. 前記構成単位(a1)において、前記フッ素原子又はフッ素化アルキル基(i)及びアルコール性水酸基は脂肪族環式上にそれぞれ結合し、該環式基が主鎖を構成している構成単位(a1−2)であることを特徴とする請求項2から5いずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物。
  9. 前記構成単位(a1−2)が、下記一般式(a1−2)
    Figure 2006163066
    (式中、水酸基の水素原子の一部が、炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基で置換されていてもよい。)で表されることを特徴とする請求項8に記載のネガ型レジスト組成物。
  10. 前記構成単位(a1)が、脂肪族環式基が主鎖を構成している構成単位であり、該構成単位の前記脂肪族環式基に結合しているフッ素化有機基を少なくとも含み、
    有機基の水素原子の少なくとも一部がフッ素により置換されてなる前記フッ素化有機基が置換または非置換のアルコール性水酸基を有する構成単位(a1−3)であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物。
  11. 前記構成単位(a1−3)が、下記一般式(a1−3)
    Figure 2006163066
    (式中、Zは酸素原子、オキシメチレン基(−O(CH2)−)、または単結合である。q、r、およびsは独立して1〜5の整数である。)で表されることを特徴とする請求項10に記載のネガ型レジスト組成物。
  12. 前記構成単位(a1−3)が、さらに前記構成単位(a1−3)とは異なる別の一つまたは複数の構成単位(a2)を含んでいることを特徴とする請求項10又は11に記載のネガ型レジスト組成物。
  13. 前記構成単位(a2)がテトラフルオロエチレンから誘導される単位(a2−1)であることを特徴とする請求項12に記載のネガ型レジスト組成物。
  14. 前記(B)成分が、下記一般式(B−1)
    Figure 2006163066
    (式中、R5,R6は炭素数1〜4の置換または無置換アルキル基を表わし、R7,R8,R9は水素,ハロゲン,炭素数1〜4の置換または無置換アルキル基,炭素数1〜4の置換または無置換アルコキシ基,フェニル基,メトキシ基,シクロプロピル基の中から選ばれる原子または原子団を表わし、R5とR6とは同一であってもよく、異なっていてもよい。)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物。
  15. 添加成分としてさらに含窒素有機化合物を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のネガ型レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、前記レジスト膜を選択的に露光し、露光後のレジスト膜に加熱及び現像を施しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法。
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