JP2006159701A - 画像処理装置及び記録制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 往路走査と復路走査におけるインクの着弾順序の違いによる色目の差を効率よく抑制して高速かつ高品位な画像形成を可能にする。
【解決手段】 往路及び復路の双方向の走査でカラー画像を形成する画像形成エンジンに、バンド単位でレンダリングを行って得られたラスタデータを供給する画像処理装置において、レンダリング時間推定部211でレンダリングの推定時間を算出し、オーバーラン回避制御部212は、算出された推定時間が、双方向記録で要求されるバンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越えるか否かを判定し、推定時間が所定の時間を越えると判定されたときに、画像形成方法をレンダリングの負荷がより少ない1パス片方向記録に変更させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 往路及び復路の双方向の走査でカラー画像を形成する画像形成エンジンに、バンド単位でレンダリングを行って得られたラスタデータを供給する画像処理装置において、レンダリング時間推定部211でレンダリングの推定時間を算出し、オーバーラン回避制御部212は、算出された推定時間が、双方向記録で要求されるバンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越えるか否かを判定し、推定時間が所定の時間を越えると判定されたときに、画像形成方法をレンダリングの負荷がより少ない1パス片方向記録に変更させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、画像処理装置及び記録制御方法に関し、より詳細には、往路及び復路の双方向の走査で画像を形成する画像形成エンジンと接続して画像形成システムを構成する画像処理装置における制御に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータ(PC)や複写装置等のOA機器が広く普及しており、これらの機器の画像形成装置(記録装置)の一種として、インクジェット方式によりディジタル画像記録を行う装置が急速に発展、普及している。特にOA機器の高機能化とともにカラー化が進んでおり、これに伴なって様々なカラーインクジェット記録装置が開発されてきている。
一般にインクジェット記録装置は、記録手段(記録ヘッド)及びインクタンクを搭載するキャリッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御する制御手段とを具備する。そして複数の吐出口からインク液滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方向(副走査方向)と略直行する方向(主走査方向)にシリアルスキャンさせ、一方で非記録時に記録幅に等しい量で間欠搬送するものである。さらには、カラー対応のインクジェット記録装置の場合、使用する色に対応した複数の記録ヘッドにより吐出されるインク液滴の重ねあわせによるカラー画像を形成する。
インクジェット記録装置においてインクを吐出させる方法としては、(1)吐出口近傍に発熱素子(電気/熱エネルギー変換体)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することによりインクを局所的に加熱して圧力変化を起こさせ、インクを吐出口から吐出させるサーマル方式と、(2)ピエゾ素子等の電気/圧力変換手段を用い、インクに機械的圧力を付与してインクを吐出するピエゾ方式、などが用いられている。一般に、前者のサーマル方式は、ノズルの高密度化が容易で、また記録ヘッドを低コストで構成できる反面、発熱を利用するためにインクやヘッドの劣化を招きやすい。一方、後者のピエゾ方式は、吐出制御性に優れ、またインクの自由度が高く、ヘッド寿命が半永久的であるといった特徴がある。
インクジェット記録方式は、記録信号に応じてインクを微少な液滴として吐出口から記録媒体上に吐出することにより文字や図形などの記録を行うものであり、ノンインパクトであるため騒音が少ないこと、ランニングコストが低いこと、装置が小型化しやすいこと、及びカラー化が容易であること、などの利点を有していることから、コンピュータやワードプロセッサ等と併用され、あるいは単独で使用される複写機、プリンタ、ファクシミリ等の記録装置において、画像形成手段(記録手段)として広く用いられている。
このようなカラーインクジェット記録装置として、ページ単位のページ記述言語方式のカラー多値情報を含む情報を解析してページ単位でプリント出力する、所謂ページプリンタがある。ページ記述言語(以下、PDLと称する)とは、ページ上の描画データをオブジェクトと呼ばれる文字や図形やイメージといった描画要素に分割してオブジェクトコード化することで、少ないデータ量でプリンタへ画像情報を転送するための言語情報である。ホストPCから画像形成すべき情報をPDLとして送信し、プリンタ側において受信したPDLデータを解釈し、ディスプレイリストと呼ばれる中間データを生成して保持し、この中間データに従ってレンダリングと呼ばれるラスタイメージへの変換を行うことで、各種情報から記録解像度に対応したイメージ情報を生成する。PDLには、PostScript(登録商標)に代表される高度なグラフィックス機能に特徴を持つタイプと、LIPSやPCL(いずれも登録商標)に代表される高速に記録できる高速処理機能に特徴を持つタイプのものがある。
図16及び図17は、一般的なカラーPDLインクジェット記録装置において主に画像処理を行うコントローラと、記録を実行するエンジンの概略構成をそれぞれ示すブロック図である。
まずコントローラの機能及び概略動作について図16を参照して説明する。CPU1601は、USBインタフェース1609あるいはIEEE1394インタフェース1610を介してホストPC1611(1612)に接続されており、制御プログラムを格納したROM1606や更新可能な制御プログラムや処理プログラムや各種定数データなどを格納したEEPROM1608、及びホストPC1611(1612)から受信したコマンド信号や画像情報を格納するためのRAM1604にアクセスし、これらのメモリに格納された情報に基づいて記録動作を制御する。
操作パネル1614のキーから入力される指示情報は、操作パネルインタフェース1613を介してCPU1601に伝達され、またCPU1601からの命令により同様に操作パネルインタフェース1613を介して操作パネル1614のLED点灯やLCD表示が制御される。拡張インタフェース1615はLANコントローラやHDDなどの拡張カードを接続することにより機能拡張を行うためのインタフェースである。データ処理ブロック1616においてホストPCから受信したPDLデータを解釈して描画処理を行い、さらにエンジン仕様に適合した各インク色の画像形成データに変換された後に、エンジン通信ブロック1618を介してエンジン(図17)へ出力される。またコントローラとエンジンの間の各種コマンドやステータス情報の送受信は同様にエンジン通信ブロック1618を介して行われる。データ処理ブロック1616における詳細なデータ処理フローについては後述する。
次にエンジンの機能及び動作概要について図17を参照して説明する。エンジンはバンドメモリ制御ブロック1712を介してコントローラ(図16)と接続されている。CPU1701は制御プログラムを格納したROM1703や更新可能な制御プログラムや処理プログラムや各種定数データなどを格納したEEPROM1704、及びコントローラから受信したコマンド信号や画像情報を格納するためのRAM1702にアクセスし、これらのメモリに格納された情報に基づいて記録動作を制御する。
出力ポート1705及びキャリッジモータ制御回路1707を介してキャリッジモータ1709を動作させることによりキャリッジ1711を移動させ、また、出力ポート1705及び紙送りモータ制御回路1706を介して紙送り紙送りモータ1708を動作させることにより搬送ローラなどの紙搬送機構1710を動作させる。さらにCPU1701は、RAM1702に格納されている各種情報に基づき、バンドメモリ制御ブロック1712や記録ヘッド制御ブロック1714を制御して記録ヘッド1715を駆動することにより記録媒体上に所望の画像を記録することができる。
また、図外の電源回路からは、CPUや各種制御回路を動作させるためのロジック駆動電圧Vcc(例えば、3.3V)、各種モータ駆動電圧Vm(例えば、24V)、記録ヘッドを駆動させるためのヒート電圧Vh(例えば、12V)、等の各種電圧が出力される。
次に、コントローラにおけるデータフローについて詳細に説明する。
PDLデータの描画方法としては大別して2つの方法がある。1つはコントーンレンダリングと呼ばれる方式であり、RGB多値データ(多くの場合は各色8bit)でレンダリング処理を実行するもので、出力データ形式も同様にRGB多値データとなる。もう1つはハーフトーンレンダリングと呼ばれる方式であり、RGB多値データをエンジン所望のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のカラーインクにブラック(K)を加えた色空間に変換したディスプレイリストを生成し、さらにレンダリング処理に先立ってハーフトーン処理を行うものである。ハーフトーンレンダリング方式の出力データ形式は階調変換されたKCMYデータとなる。ディスプレイリスト以前の段階でハーフトーン処理を行うことも可能である。
前者のコントーンレンダリング方式では、レンダリング処理後のラスタイメージに対してKCMY変換およびハーフトーン処理を実行するため、画像処理構成及びフローの自由度が高いというメリットがある。一方、後者のハーフトーンレンダリング方式では、ディスプレイリスト生成あるいはレンダリング処理の中で色空間変換やハーフトーン処理を行うため、コントーンレンダリング方式と比較して小さなサイズで各種バッファを構成できるといったメリットがある。
図18は、コントローラにおける機能ブロックとデータ処理の流れを示したものである。ここではハーフトーンレンダリング方式について説明している。
ホストPCより受信されたRGB多値情報を含む各種PDLデータが、PDL解釈部1801に入力されトランスレート処理が行われる。続いてディスプレイリスト生成部1802によって、高速なレンダリング処理を行うための中間データに変換される。ここではRGB色空間からKCMY色空間への変換処理が行われ、生成されたディスプレイリストは全てKCMY各プレーンに対応した形で構成される。レンダリング処理部1804では、生成され保持されたディスプレイリストに従いラスタイメージへの変換処理を実現する。このレンダリング処理は1ページよりも小さなライン数のバンド単位で実行される。
一般にバンドサイズを大きく設定することにより描画効率(処理速度)は高められるが、一方で多くのメモリ資源を必要とするために高コスト要因となる。またレンダリング処理部2504ではレンダリング処理と平行して多値ディザ方式による階調変換を行い、KCMY各色4bitのラスタイメージが出力される。ドットデータ生成部2506では入力されたKCMY各色4bitデータに対して網点マトリクスを用いて画像形成の解像度(出力解像度)のKCMY各色1bitデータに変換する。例えば、レンダリング解像度600dpi×600dpiに対して2×2の網点マトリクスを用いて出力解像度1200dpi×1200dpiのドット・データを生成する。レンダリング解像度および出力解像度は目的(記録モード)に応じて決定される。
通常はページ単位のバッファメモリを全て確保するのではなくページよりも小さなバンド領域としてメモリが確保され、そのバンド領域を繰り返して使用してエンジン速度に同期して描画処理するように構成される。このようにレンダリング処理部による描画処理とプリンタエンジンへの画像形成データのシッピング(出力)動作の追いかけっこ、つまりバンディング制御によってメモリ管理がなされている。このようにバンド単位でシッピング処理と並列に次のバンドのレンダリングを行う方式をバンディング方式と呼び、1ページ分のビットマップのレンダリングを終えてからエンジンへのシッピング処理を行うフルペイント方式と比較して、メモリ容量を小さくできるといったメリットがある。もちろんメモリ拡張などにより十分なメモリ資源が確保できる場合には1ページ分(以上)が展開可能な領域を確保してもよい。
ここで各バンドのレンダリングに要する時間は対応する中間データにより変化するが、一方でシッピング処理を途中で中断することはできない。レンダリング処理に多大な時間を必要とするバンドが存在すると、前のバンドのシッピングが終了しても次のバンドのレンダリングが終わらないために、正常なプリントができなくなる場合がある(プリントオーバーランと呼ぶ)。これはレーザビーム方式に限らずインクジェット方式の記録装置でも同様である。インクジェット記録装置においてエンジンへのシッピングが中断されると、一連の記録ヘッド走査の間にウエイト時間が生じることになり、ドットの重ね合わせや走査間境界におけるインクの乾き時間の違いが原因となって、ムラが視認される場合がある。昨今の技術革新により記録速度が向上していると同時に、処理の高解像度化や高画質化の要求が高まっており、レンダリング処理の更なる高速化が求められている。
このようなプリントオーバーランを発生させないために、バンドごとのレンダリング時間の予測制御が行われる。時間計算は中間データを解析して中間データの数量や種類を識別に従い実行される。たとえばレンダリング処理が単純なメモリコピーが支配的となるようなタイプの中間データに対しては、中間データサイズなどからレンダリング時間が求められる。固定的にレンダリング時間が決まっているようなタイプの中間データに対しては、レンダリング時間対応テーブルを用意しておくこともできる。また、時間予測し難い中間データに対しては、実際にレンダリング処理の一部を模擬実行することもできる。このようにして推定されたレンダリング処理時間とシッピング時間の閾値とを比較することで、プリントオーバーランの発生を予測する。
プリントオーバーランの発生が予測されると、デグレードレンダリングが行われる。デグレードレンダリングとは、レンダリング結果の情報量を低減することで1ページ分のメモリ領域を確保してプリント動作開始前にページレンダリングを実行するものである。デグレードには、解像度を低減する解像度デグレードと階調を低減する階調デグレードとがある。例えば、解像度デグレードの場合には600dpiから300dpiに変更して奇数行/奇数列のデータだけを描画することにより、データ量を1/4に削減することができる。このようにしてプリント画像品位の劣化とのトレードオフにおいて正常なプリント動作の実現を可能にしている。
また、プリントオーバーランが予測されるバンドに対してあらかじめレンダリング処理を実行してしまい、これを圧縮符号化した結果を中間データとするプレレンダリングと呼ばれる手法も用いられる。プレレンダリングによりレンダリング処理負荷の軽減が可能になりプリントオーバーランを回避することができる。しかし圧縮符号化により基のラスタデータと比較してデータ容量は小さく抑えられるものの、プレレンダリングの多用には相応のバッファメモリが必要になる。さらにはページプリントの前処理にかかる時間が増大するために全体のプリント時間が長くなってしまう場合がある。
従来のインクジェット記録方法において、インクのにじみのない高発色のカラー画像を得るためには、インク吸収層を有する専用コート紙を使用する必要があったが、近年はインクの改良等によりプリンタや複写機等で大量に使用される普通紙への記録適性を持たせた方法も実用化されている。さらにはOHPシートや布、プラスチックシート等の様々な記録媒体への対応が望まれており、こうした要求に応えるため、インクの吸収特性が異なる記録媒体(記録メディア)を必要に応じて選択した際に、記録媒体の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発及び製品化が進められている。また記録媒体の大きさについても、宣伝広告用のポスタや衣類等の織布では大サイズのものが要求されてきている。このようにインクジェット記録装置は、優れた記録手段として幅広い分野で需要が高まっており、より一層高品位な画像の提供が求められ、また更なる高速化への要求も一段と高まっていると言える。
一般に、カラーインクジェット記録方法は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のカラーインクにブラック(K)を加えた4色のインクを使用してカラー記録を実現する。このようなカラーインクジェット記録装置においては、キャラクタのみ記録するモノクロインクジェット記録装置と異なり、カラー画像を記録するにあたっては、発色性や階調性、一様性など、様々な特性が要求される。
また、インクジェット記録装置では、更に多階調として自然画像をより高品位に形成するため、従来のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に加えて、インク濃度の低いライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、ライトイエロー(LY)の3色を加えた7色インクを用いることにより、ハイライト部分の粒状感を軽減したものなどが多く実現されている。
しかし、記録される画像の品位は記録ヘッド単体の性能に依存するところが大きい。記録ヘッドの吐出口の形状や電気/熱変換体(発熱素子)のばらつき等の、記録ヘッド製作工程において生じるノズル毎の僅かな違いがそれぞれの吐出口から吐出されるインクの吐出量や吐出方向の向きに影響を及ぼし、最終的に形成される記録画像の濃度ムラとして画像品位を劣化させる原因となる。その結果として、記録ヘッドの主走査方向に対して周期的にエリアファクタ100%を満たせない「白(あるいは淡い色)」として視認される部分が存在したり、逆に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいは白筋が発生したりすることとなる。これらの現象が通常人間の目で濃度ムラとして感知される。
そこで、これらの濃度ムラ対策としてマルチパス記録法と呼ばれる方式が提案されている。説明を簡単にするため、8ノズルからなる単一の記録ヘッドを用いた場合を例に挙げて説明する。
はじめに、偶数列/奇数列パターンや千鳥/逆千鳥パターンを用いて記録データを間引くことによりパスデータを生成する、固定マスク方式を採用して2パス記録を実現する場合について説明する。図13の(a)に示すように、第1走査において千鳥パターンを記録し、記録幅の半分(4ドット幅)だけ紙送りを行った後、(b)に示す第2走査において逆千鳥パターンを記録することにより記録を完成する。再度4ドット幅の紙送りを行った後、(c)のように千鳥パターンを記録する。このように、順次4ドット単位の紙送りと千鳥/逆千鳥パターンの記録を交互に行うことにより、4ドット単位の記録領域を1スキャン毎に完成させていく。
次に、記録ドットと非記録ドットとが乱数的に配列されたランダムマスクパターンなどを用いて記録データを間引くことによりパスデータを生成する、テーブル参照方式を採用して2パス記録を実現する場合について説明する。図14は、記録走査毎のマスクテーブルの一例を示す図であり、テーブル領域(A)及び(B)はそれぞれ第1パス及び第2パスにおいて使用する相補的なマスクテーブルである。各テーブルは1bit/dotで、0はマスク対象であることを示し、1は非マスク対象であることを示す。マスクテーブル(A)及び(B)はそれぞれ主走査方向12画素×副走査方向4画素に対応したサイズのテーブルであり、これを各方向に繰り返し展開してマスクデータとして使用する。記録ヘッドが備えるノズル数は8であり、2パス記録における紙搬送量に相当する画素数は、8/2=4であり、これはテーブル(A)及び(B)の副走査方向サイズと一致する。
図15は、図14で示したマスクテーブルを用いた記録走査の様子を説明する図である。8つのノズルに対応する8ラインのデータに対して、4ライン毎に(A)又は(B)をマスクパターンとして適用する。(a)〜(c)で示す各記録走査においては、格納されたマスクテーブルを用いて画像データのマスク処理(記録ドットを非記録ドットに置き換える)を実行し、パスデータを生成出力する。具体的には、画像データとマスクデータとの論理積をとることにより、マスクデータが1である場合には画像データをそのまま出力し、マスクデータが0である場合には画像データを0に置き換えることにより実現される。全ての画像領域は常に2回の走査により(A)、(B)の順にマスク処理されて記録データが生成されることになる。ここで、(A)及び(B)のマスクOFF(1)比率は、等しく各々50%程度である。
このようにして、一つのラインを異なる二つのノズルを用いて記録することにより、濃度ムラを抑えた高品位な画像を形成することができる。また、マルチパス記録法は、インクを乾かしながら記録していくことにより、ブリーディング(にじみ)を抑えるといった効果や、走査毎の記録ドットを低減することから吐出不良の原因となる記録ヘッドの昇温を抑制する効果、なども同時に達成できる。ここでは主走査方向について説明したが、副走査方向に対して連続するドットを間引いて記録することにより更なる高画質化が可能になる。また、ノズル解像度よりも高い解像度で副走査方向の画像形成を実現する場合は、必然的に副走査方向の間引き記録が実施される。
各走査のパスデータを生成する方法としては、上述のように、記録ドットと非記録ドットとが乱数的に配列されたランダムマスクパターンなどを用いて記録データを間引くことによりパスデータを生成する方法(テーブル参照方式と称す)や、偶数列/奇数列パターンや千鳥/逆千鳥パターンを用いて記録データを間引くことによりパスデータを生成する方法(固定マスク方式と称す)のほかに、記録ドットに着目して間引き処理を行うことによりパスデータを生成する方法(データマスク方式と称す)、あるいはこれらを併用した方式などが知られている。
カラーインクジェット記録装置においては、より一層の高画質化とともに、更なる高速化への要求が高まりを見せている。高速化を実現するための主な手段として、(1)記録ヘッドが備えるノズル数の増大、(2)記録ヘッドを搭載するキャリッジ駆動(主走査)速度の向上、(3)マルチパス記録の記録パス数の低減、(4)往路/復路両方の走査で画像形成を行う双方向記録の実施、などが挙げられる。
これらの実現に際しては、(1)や(2)はもちろんのこと、(3)や(4)についても記録ヘッドの大型化とノズルの高密度実装に伴う特性ばらつきの低減や歩留まりの向上、あるいは更なる高速応答性やヨレ低減などの基本性能の向上といった、記録ヘッド自体のパフォーマンスに依存する部分が大きい。さらに、(3)と(4)の両立のためには以下のような非常に大きな問題点が存在する。すなわち、2あるいは4パス記録などのパス数の少ないマルチパス記録や1パス記録に対して、往路と復路の両方の走査で画像形成を行ういわゆる双方向記録を実施すると、紙搬送量(送紙幅)に相当する位置毎に周期的な色ムラが発生して画品位を大きく劣化させるといった問題点がある。
この現象のメカニズムについて詳細に説明する。
近年のインクジェット記録装置における記録ヘッドは、インク色毎にノズル列を副走査方向に配して、これを主走査方向に例えばインク色分だけ配列する形態が主流となっている。図19は、各インク色のノズル配置の様子を示す図である。ここでは、列(色)あたり4つのノズル搭載し、K、C、M、Yの順に主走査方向に配置されている。このような記録ヘッドで双方向記録を実施すると、図19からも明らかなように、往路走査ではK、C、M、Yの順に吐出されたインク滴が紙面上に着弾し、復路走査では逆にY、M、C、Kの順に吐出されたインク滴が紙面上に着弾する。
図20Aは、往路走査においてCのインク滴2001に続き短い時間間隔をおいてMのインク滴2003が紙面上に到達した場合の記録紙に対するインクの浸透、定着の様子を示す模式的断面図である。一般には、後から打ち込んだインク滴2003は、紙面に垂直な方向と紙面に沿った方向には浸透するが、先に着弾したインク滴が浸透している領域2002にはあまり浸透定着しない。後から打ち込んだインク滴は、先に打ち込んだインク滴が浸透した領域2002のさらに下方へ浸透、定着することになる(2004)。つまり、(d)に示すように、はじめにCが浸透して表面及び内部に広がり、次に着弾したMはこのCインクの下部に潜り込んでしまう。表面から見ると、MがかったCインクの外側にMインクが広がったような状態となる。
図20Bは、復路走査においてMのインク滴2003に続き短い時間間隔をおいてCのインク滴2001が紙面上に到達した場合の記録紙に対するインクの浸透、定着の様子を示す模式的断面図である。同様にして、はじめにMが浸透して表面及び内部に広がり(b)、次に着弾したCはこのMインクの下部に潜り込んでしまう(d)。表面から見ると、CがかったMインクの外側にCインクが広がったような状態となる。これは、単一ドットに着目すると往路走査におけるC−M混色部と比べてCの色目が強く現われる。このように、同一のC−M混色であっても、往路走査と復路走査とでは全く別の色目になってしまう。
次に、この現象に関わるマルチパス記録における問題点について、2パス双方向記録を例に挙げて説明する。往路走査では千鳥状にドットを形成し、復路走査ではこれと相補的な逆千鳥状にドットを形成することにより、2回の走査で全てのドット形成を実行するものとする。このような2パス双方向記録の記録走査の様子を図21に示す。図21から明らかなように、紙搬送幅である1/2バンド(バンドはノズル列幅を示す)毎に、往路走査、路走査の順に走査が行われる領域と復路走査、往路走査の順に走査が行われる領域とが交互に存在する。ここで、千鳥座標位置と逆千鳥座標位置とが確率的にほぼ均等にドットが配置されるとすれば、往路走査と復路走査、言い換えれば1パス目と2パス目で形成されるドットの数(比率)は等しい。
ここで、画像の記録解像度によって決定される隣接画素ピッチに対して、少なくともその外接円よりも大きいサイズのドットを形成するのが一般的である。さらには、インク吐出のヨレや紙搬送誤差などに起因する着弾ずれや、吐出インク滴のサイズのばらつきなどを考慮して、さらに大き目のドットが用いられる。図22は紙面上に形成されるドットの様子を示したものである。図22からも明らかなように、千鳥状に50%の数量のドットを吐出した場合のドット形成面積は、紙面上の面積の50%以上を占めることになり、さらにドットサイズを大きくしていくと、ほぼ紙面上を埋め尽くしてしまう。
従って、先に述べたように2パス双方向記録を実行すると、先行する1パス目において形成するドットが数量の上では50%であっても、実際に形成される面積は50%を大きく越えて紙面上を覆い尽くすこととなる。すなわち、往路走査が先行する領域では往路走査での色目が支配的となり、復路走査が先行する領域では復路走査での色目が支配的となるため、結果として、紙搬送幅毎に交互に色目の異なった混色が形成されてしまい、画像品位を大きく損なうといった問題点があった。
さらには、濃度(ドット打ち込み量)の違いによって往路走査と復路走査との間の色目の差が大きく変化する。このような濃度と色目との微妙な関係は、吐出インク量や隣接画素ピッチ、インク特性、記録媒体の特性、各インク色の着弾時間差、などの組み合わせによっても複雑に変化してしまう。
このような技術的課題を解決するために、複数色のインクの着弾順序が対称となるように各色複数の記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置が提案され、実用化されている(特許文献1及び2)。このような構成で、キャリッジ移動方向に対して複数組の記録ヘッドを配置して、そのインク色配列を対称とすることにより、往路走査と復路走査でのインク着弾順序の差異が解消される。また同時にプリント速度の向上を達成することが可能になる。
特開2000−079681号公報
特開2001−096770号公報
しかしながら上記のように、往路と復路での着弾順序が対称となるように各色複数の記録ヘッドを配置する構成とすると、次のような問題が生じる。
すなわち、記録ヘッド、更にはキャリッジやクリーニング機構の大型化及び複雑化、あるいは記録ヘッド制御回路の大規模化といった問題が生じ、このためインクジェット記録装置の低コスト化を妨げる一つの要因となる。
また、上述のように、プリントオーバーランを回避するために、単純にデグレード処理を実行すると記録画質が低下してしまうため、記録速度と記録画質(記録品位)とを両立させつつプリントオーバーランを回避する方法が要望されている。これはインクジェット記録装置に限らず、走査によって画像を形成するあらゆる記録装置(記録システム)に共通の課題である。
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであり、PDLに基づいて画像を形成する記録装置において、プリントオーバーランを回避しつつ高速かつ高品位な画像形成を可能にすることを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての画像処理装置は、往路及び復路の双方向の走査で画像を形成することが可能な画像形成エンジンに接続され、入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを前記画像形成エンジンに供給する画像処理装置であって、
前記画像形成エンジンが実行する画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を、前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御手段と、
を備えている。
前記画像形成エンジンが実行する画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を、前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御手段と、
を備えている。
また、本発明の別の態様としての画像形成装置は、入力入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを画像形成部へ供給し、当該供給されたラスタデータに基づいて往路及び復路の双方向の走査で前記画像形成部が画像を形成可能な画像形成装置であって、
前記画像形成部により実行される画像形成方法に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方法で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方法を、前記変換手段の負荷がより少ない画像形成方法に変更させる変更手段と、
を備える。
前記画像形成部により実行される画像形成方法に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方法で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方法を、前記変換手段の負荷がより少ない画像形成方法に変更させる変更手段と、
を備える。
また、上記目的を達成する本発明の別の態様としての記録制御方法は、往路及び復路の双方向の走査で画像を形成することが可能な画像形成エンジンに接続され、入力画像情報に基づき、前記画像形成エンジンが実行する画像形成方法に従って、バンド単位で変換処理を行って得られたラスタデータを前記画像形成エンジンに供給する画像処理装置における記録制御方法であって、
前記変換処理の推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程で算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越えるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記推定時間が前記所定の時間を越えると判定されたときに、前記画像形成方式を、前記変換処理での負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御工程と、
を備えている。
前記変換処理の推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程で算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越えるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記推定時間が前記所定の時間を越えると判定されたときに、前記画像形成方式を、前記変換処理での負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御工程と、
を備えている。
また、本発明の別の態様としての画像形成方法は、入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを画像形成部へ供給し、当該供給されたラスタデータに基づいて往路及び復路の双方向の走査で前記画像形成部が画像を形成する画像形成方法であって、
前記画像形成部により実行される画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換処理工程と、
前記変換処理工程による変換処理に要する推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させる変更工程と、
を備える。
前記画像形成部により実行される画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換処理工程と、
前記変換処理工程による変換処理に要する推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させる変更工程と、
を備える。
このような本発明の各種態様によれば、バンド単位でのラスタデータへの変換処理(描画)に要する時間が、現在実行中の画像形成方式で要求されるバンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、画像形成方式が描画の負荷がより少ない画像形成方式に変更されるので、記録速度を必要以上に低下させず、かつ記録画質を低下させずに、ラスタデータへの変換処理が間に合わないオーバーラン状態となることを回避できる。
従って、プリントオーバーランを回避しつつ高速かつ高品位な画像形成が可能となる。
また、上記の目的は、上記の画像処理装置と対応する画像形成エンジンとを備える記録システム、上記の画像処理方法をコンピュータ装置で実行させるコンピュータプログラム、並びに、該コンピュータプログラムを格納する記憶媒体によっても達成される。
本発明によれば、バンド単位でのラスタデータへの変換処理(描画)に要する時間が、現在実行中の画像形成方式で要求されるバンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、画像形成方式が描画の負荷がより少ない画像形成方法に変更されるので、記録速度を必要以上に低下させず、かつ記録画質を低下させずに、ラスタデータへの変換処理が間に合わないオーバーラン状態となることを回避できる。
従って、プリントオーバーランを回避しつつ高速かつ高品位な画像形成が可能となる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」(「記録素子」と言う場合もある)とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
(第1の実施の形態)
図5は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態としての画像形成コントローラを含むインクジェット記録装置の記録部の構成を示したものである。
図5は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態としての画像形成コントローラを含むインクジェット記録装置の記録部の構成を示したものである。
501は記録ヘッドであり、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のカラーインクがそれぞれ封入されたインクタンクと、それぞれに対応した独立した4つの記録ヘッドからなるマルチヘッドにより構成されている。各色のノズル数は1280ノズルである。502は記録ヘッド501を支持し、記録とともにこれらを移動させるキャリッジである。キャリッジ502は非記録状態などの待機時には図のホームポジション位置HPにある。503は紙送りローラであり、補助ローラ(不図示)とともに記録紙505を抑えながら回転し、記録紙505をY方向(副走査方向)に随時搬送する。また、504は給紙ローラであり、記録紙505の給紙を行うとともに、紙送りローラ503及び補助ローラと同様に記録紙505を抑える役割を果たす。ここで、記録ヘッド501は、図6に示すように、K、C、M、Yの4色について、それぞれ紙送り方向に配置された1280個のノズルをそれぞれ有している。
上記構成における基本的な双方向記録動作について説明する。
待機時にホームポジション位置HPにあるキャリッジ502は、記録開始命令によりX方向(走査方向)に移動しながら、記録ヘッド501の複数のノズルにより記録データに従い記録紙505上にインクを吐出して記録を行う。記録紙505端部までの往方向走査での記録が終了すると、紙送りローラ504が矢印方向へ回転することにより記録紙505をY方向へ所定幅だけ紙送りし、続いてキャリッジ502は−X方向に移動しながらインクを吐出して記録を行い(復方向走査)、キャリッジは元のホームポジション位置HPに戻る。このような記録走査と紙送り動作との繰り返しにより記録を実行する。
なお、インクジェット記録装置は、上記従来例において説明したのと同様に、PC等のホスト装置との間で画像情報や各種制御情報のやりとりをするためのインタフェースや、PDLデータに基づき画像形成データを生成するデータ処理ブロックなどで構成され、本発明に係る画像処理装置の実施形態としてのコントローラと、記録紙の搬送やキャリッジの駆動を行うとともに記録ヘッドを制御して画像を形成するエンジン、などを備えている。
上述のように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置は、インク色ごとに1280ノズルを副走査方向に配して、主走査方向にK、C、M、Yの順に4色分のノズル列を配列している。このインクジェット記録装置の記録に関する仕様を図4に示す。図示されたように、記録ヘッドのノズル解像度は、1200dpi、吐出インク滴量は4plである。また、記録動作のモードとして、動作モードAと動作モードBとを有している。通常は動作モードAで、往路と復路の両方の走査で画像形成を行ういわゆる1パス双方向記録を実施するものであり、動作モードBでは、往路又は復路のいずれかの走査のみで画像形成を行う1パス片方向記録を実施するものである。レンダリング解像度は600dpi×600dpiであり、出力解像度は1200dpi×1200dpiでドット形成を行う。
次に、コントローラに着目した画像データ処理について詳細に説明する。
図2は、コントローラ内の機能ブロックと基本データ処理フローを示している。本実施の形態に基づくコントローラは、ハーフトーンレンダリング方式を採用している。
まず、ホストPCより受信されたRGB多値情報を含む各種PDLデータがPDL解釈部201に入力され、トランスレート処理が行われる。往路記録用テーブル202は往路走査で画像形成を行う領域に適用する色変換テーブルであり、復路記録用テーブル203は復路走査で画像形成を行う領域に適用する色変換テーブルである。ディスプレイリスト生成部204では、往路記録用テーブル202を用いてRGB色空間からKCMY色空間への変換処理を行い、KCMY各プレーンに対応した形で構成される往路走査記録用の1ページ分のディスプレイリストを生成して往路用ディスプレイリストバッファ205に一時格納する。また、復路記録用テーブル203を用いてRGB色空間からKCMY色空間への変換処理を行い、KCMY各プレーンに対応した形で構成される復路走査記録用の1ページ分のディスプレイリストを生成して復路用ディスプレイリストバッファ206に一時格納する。レンダリング処理部207では生成、保持されたディスプレイリストに従いラスタイメージへの変換処理を実現する。レンダリング処理に先立って多値ディザ方式によるハーフトーン(HT)処理を行い、KCMY各色2bitのラスタイメージが出力される。
なお、ディスプレイリスト生成部204では1ページよりも小さなライン数であるRIPバンド単位のディスプレイリストを生成し、レンダリング処理部207ではバンドごとのラスタイメージ変換処理を行う。まず、往路用ディスプレイリストバッファ205に格納された往路用ディスプレイリストに従いレンダリング処理した結果である往路記録用のラスタイメージを往路用バッファ208に格納し、続いて復路用ディスプレイリストバッファ206に格納された復路用ディスプレイリストに従いレンダリング処理した結果である復路記録用のラスタイメージを復路用バッファ209に格納する。本実施の形態においてはレンダリング解像度600dpi×600dpiである。データ選択部210は、往路用バッファ208と復路用バッファ209から選択的にデータを読み出してプリンタエンジンへ供給する。
レンダリング時間推定部211は、往路用ディスプレイリストバッファ205に格納される往路記録用のディスプレイリスト、あるいは復路用ディスプレイリストバッファ206に格納される復路記録用のディスプレイリストを解析し、レンダリング処理部207におけるバンドごとのレンダリング処理時間の予測を行う。オーバーラン回避制御部212においては、レンダリング時間推定部211による予測時間に基づきプリントオーバーランの回避制御を行う。本プリントオーバーラン回避制御の詳細については後述する。
次に、本発明において特徴的な、双方向記録におけるプロファイル切替え制御とプリントオーバーラン回避制御について詳細に説明する。
双方向記録における記録ヘッドの記録走査の様子を図3に示す。まず往路走査での1280ラインの画像形成の後に1280ライン相当の紙搬送を行い、続いて復路走査での1280ラインの画像形成の後に1280ライン相当の紙搬送を行う。これを繰り返すことで双方向記録を実現する。往路走査だけで画像形成される1280ライン(往路記録バンド)と復路走査で画像形成される1280ライン(復路記録バンド)が交互に現れることとなる。また、無駄なキャリッジ走査を発生させない目的で、空白バンドなどを検出して走査方向制御を行うことなども可能である。
往路走査ではK、C、M、Yの順、復路走査では逆のY、M、C、Kの順に、吐出インク滴が紙面に着弾することから、同一処理において画像形成を行うと、往路記録領域と復路記録領域の間で周期的な色ムラが生じることになる。本実施の形態においては、往路走査用の色変換プロファイル(往路記録用テーブル202)と復路走査用の色変換プロファイル(復路記録用テーブル203)を備えており、ディスプレイリスト生成部204がこれらの一方を用いて処理した結果を選択的に用いて画像形成することで、往路記録領域と復路記録領域の色目を一致させて(近づけて)目障りなムラを解消する。
具体的には、画像形成における走査方向に基づいて、データ選択部210は、往路用バッファ208と復路用バッファ209から選択的にデータを読み出してプリンタエンジンへ供給する。このことは、往路走査により画像形成を行うラスタに対しては往路記録用テーブル202、復路走査により画像形成を行うラスタに対しては復路記録用テーブル203をそれぞれ用いた色変換が実現されることと等価であり、両ラスタ間に生じる色ムラを回避、抑制することが可能になる。
レンダリング時間推定部211は、ディスプレイリストに含まれるオブジェクトの種類や数量などを解析してレンダリング時間を算出する。例えば、レンダリング処理が単純なメモリコピーが支配的となるようなオブジェクトに対しては、中間データサイズなどからレンダリング時間が求められる。固定的にレンダリング時間が決まっているようなオブジェクトに対しては、レンダリング時間対応テーブルを用意して求める。また、時間予測しにくい中間データに対しては、実際にレンダリング処理の一部を模擬実行して算出する。
なお、往路用ディスプレイリストと復路用ディスプレイリストとは、基本的に色情報以外に差異はあり得ないため、レンダリング処理部207における往路記録用イメージのレンダリング時間と復路記録用イメージのレンダリング時間との間に違いは生じない。従って、ディスプレイリストの解析及び推定時間算出の作業は、往路用DLバッファ205又は復路用DLバッファの一方に格納されたディスプレイリストに対してのみ行えばよい。
本実施形態のオーバーラン回避制御部212においては、このように推定され算出されたレンダリング処理時間とシッピング時間閾値とを比較することで、プリントオーバーランの発生予測および回避制御を行う。
図1は、時間予測結果に基づくプリントオーバーラン回避制御を説明するフローチャートである。まず、往路記録用イメージのレンダリング時間A1と復路記録用イメージのレンダリング時間A2を取得し(ステップS101)、その和と往路走査及び復路走査の両方で画像形成を行う双方向記録におけるシッピング時間Bとを比較する(ステップS102)。
そして、シッピング時間Bのほうが大きい場合(A1+A2≦B)には、1パス双方向記録を実行する(ステップS104)。すなわち、レンダリング処理部207において往路用ディスプレイリストに従う往路記録用イメージのレンダリング処理と復路用ディスプレイリストに従う復路記録用イメージのレンダリング処理を共に実行し、データ選択部210において転送ラスタが往路走査で画像形成されるラスタであれば、往路用バッファ208に格納された往路記録用イメージを読み出し、転送ラスタが復路走査で画像形成されるラスタであれば、復路用バッファ209に格納された復路記録用イメージを読み出して、エンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS105)。
一方、シッピング時間Bのほうが小さい場合(A1+A2>B)には、さらに往路記録用イメージのレンダリング時間A1(又は復路記録用イメージのレンダリング時間A2)と片方向記録におけるシッピング時間Cとを比較する(ステップS103)。ここで、片方向記録におけるシッピング時間Cは、記録走査後に空の走査が必要になる分だけ双方向記録におけるシッピング時間Bよりも長い。
そして、シッピング時間Cのほうが大きい場合(A1+A2>B、かつ、A1(A2)≦C)には、1パス片方向記録を実行する(ステップS106)。すなわち、レンダリング処理部207において、往路用ディスプレイリストに従う往路記録用イメージのレンダリング処理、又は復路用ディスプレイリストに従う復路記録用イメージのレンダリング処理の何れか一方のみを実行するよう制御し、データ選択部210においては、往路用バッファ208と復路用バッファ209のうちレンダリング処理結果が格納された側のみを固定的に読み出してエンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS107)。
一方、シッピング時間Cのほうが小さい場合(A1+A2>B、かつ、A1(A2)>C)には、1パス片方向記録が選択され(ステップS108)、更にデグレード制御に移行してページレンダリングを実行する(ステップS109)。ここでは、解像度を下げて処理負荷を軽減する解像度デグレードを用いて、正常なプリント処理を継続する。ここで、上述のとおり一般的にA1はA2と等しいために、A1=A2として処理してもよい。解像度を下げて処理負荷を軽減する解像度デグレード又は階調を下げて処理負荷を軽減する階調デグレードの一方を、バンド内に含まれるオブジェクト属性に応じて選択して実行するようにしてもよい。
すなわち、レンダリング時間が1パス双方向記録で要求されるシッピング時間を越えることが予想される場合には、プロファイル切替えによる2面(往方向記録領域及び復方向記録領域)レンダリングを行わずに1パス片方向記録を実行する。さらにプロファイル切替えを実施しないレンダリング時間であっても、1パス片方向記録で要求されるシッピング時間を越えてしまう場合には、デグレードによりページレンダリング方式へ移行する。
このように、2面のレンダリング処理によるプロファイル切替え制御は、高負荷であることからプリントオーバーランを引き起こしやすいが、本実施形態ではプリントオーバーラン回避のために単純にデグレード処理へ移行するのではなく、1パス片方向記録へ移行することにより画質を劣化させずにプリントオーバーランを回避することが可能になる。また、データの複雑さに応じて1パス双方向記録と1パス片方向記録とをページ内でダイナミックに切替えることも可能であり、高速プリントと高画質プリントとを効率的に両立させたデータ処理が実現できる。
以上詳細に説明したとおり本実施形態によれば、ページ記述言語対応のPDLインクジェット記録装置において、通常は、往路記録用の色変換プロファイルと復路記録用の色変換プロファイルを用いて2面のディスプレイリストを生成して、2面のレンダリング処理結果を選択的に用いて双方向記録を実現し、プリントオーバーランの発生が予測される場合には、シッピング時間要求の低い片面のレンダリング処理のみを実行して片方向記録を行う。これにより、往路と復路の両方の走査で画像形成を行ういわゆる双方向記録におけるインク着弾順序の違いに起因する色ムラを回避、抑制するとともに、レンダリング処理負荷の重い複雑な画像データの場合には、片方向記録にダイナミックに切替えることによって、デグレード処理による画品位劣化を回避しつつ正常なプリント動作が実現可能な優れた画像形成コントローラを提供することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明に係る画像形成コントローラの第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態のコントローラも第1の実施形態と同様なインクジェット記録装置に搭載されており、以下の説明では、第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
以下、本発明に係る画像形成コントローラの第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態のコントローラも第1の実施形態と同様なインクジェット記録装置に搭載されており、以下の説明では、第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
上記第1の実施の形態においては、往路記録用と復路記録用のレンダリング処理時間の和が1パス双方向記録におけるシッピング時間を越えることが予想される場合に、1パス双方向記録から1パス片方向記録に切替える場合を例に挙げて詳細に説明した。本実施の形態では、プリントオーバーランが予測される場合にマルチパス記録に切替えるものについて説明する。
本実施の形態におけるインクジェット記録装置の記録部は、第1の実施の形態に関して説明した図5の構成と同様である。またインクジェット記録装置を構成するコントローラおよびエンジンについても、その基本構成は第1の実施の形態と同様である。
図11は、本実施の形態におけるインクジェット記録装置の記録に関する仕様を示す図である。図示されたように、本実施形態のインクジェット記録装置は、1パス双方向記録を行う動作モードAに加え、2パス双方向記録で画像形成を実現する動作モードB、及び4パス双方向記録で画像形成を実現する動作モードCを備えている。レンダリング解像度は600dpi×600dpi、出力解像度は1200dpi×1200dpiである。
図8は、動作モードAにおける記録ヘッドの記録走査の様子を示す図である。まず往路走査での1280ラインの画像形成の後に1280ライン相当の紙搬送を行い、続いて復路走査での1280ラインの画像形成の後に1280ライン相当の紙搬送を行う。これを繰り返すことで双方向記録を実現する。従って、往路走査だけで画像形成される1280ラインの領域(往路記録バンド)と、復路走査で画像形成される1280ラインの領域(復路記録バンド)とが交互に現れることとなる。このような1パス双方向記録では、往路記録バンドと復路記録バンドの色目の違いが視認されてしまうため、往路走査で画像を形成する領域用の色変換プロファイルと復路走査で画像を形成する領域用の色変換プロファイルとを走査方向に応じて切替えて使用する。
図9は、動作モードBにおける記録ヘッドの記録走査の様子を示す図である。まず往路走査での1280ラインの画像形成(50%duty)の後に、640ライン相当の紙搬送を行い、続いて復路走査での1280ラインの画像形成(50%duty)の後に、640ライン相当の紙搬送を行う。これを繰り返すことで双方向記録を実現する。従って、往路走査で先行して画像形成を行う640ラインの領域(往路先行記録バンド)と復路走査で先行して画像形成を行う640ラインの領域(復路先行記録バンド)とが交互に現れることとなる。このような2パス双方向記録では、1パス双方向記録よりは軽微であるものの、往路先行記録バンドと復路先行記録バンドとの間の色目の違いが認識される場合がある。従って、動作モードAと同様に、往路走査で先行して画像を形成する領域用の色変換プロファイルと復路走査で先行して画像を形成する領域用の色変換プロファイルとの切替え処理を必要とする。
図10は、動作モードCにおける記録ヘッドの記録走査の様子を示す図である。まず往路走査での1280ラインの画像形成(25%duty)の後に、320ライン相当の紙搬送を行い、続いて復路走査での1280ラインの画像形成(25%duty)の後に、320ライン相当の紙搬送を行う。これを繰り返すことで双方向記録を実現する。従って、往路走査で先行して画像形成を行う320ラインの領域(往路先行記録バンド)と復路走査で先行して画像形成を行う320ラインの領域(復路先行記録バンド)とが交互に現れることとなる。このような4パス双方向記録では、往路先行記録バンドと復路先行記録バンドの色目の違いは小さく抑えられることから、単一の色変換プロファイルを用いる。
コントローラに着目した画像データ処理、とくに本発明において特徴的な、双方向プロファイル切替え制御と、プリントオーバーラン回避制御について詳細に説明する。図2に関して説明したコントローラ内の基本データ処理フローやプロファイル切替え方法については第1の実施の形態と同様である。
本実施形態では、推定部で算出されたレンダリング処理時間とシッピング時間閾値とを比較することで、プリントオーバーランの発生予測および回避制御を行う。図7は、時間予測結果に基づくプリントオーバーラン回避制御を説明するフローチャートである。
まず、往路記録用イメージのレンダリング時間A1と復路記録用イメージのレンダリング時間A2を取得し(ステップS701)、その和と往路及び復路の両方の走査で画像形成を行う1パス双方向記録におけるシッピング時間Dとを比較する(ステップS702)。
そして、シッピング時間Dのほうが大きい場合(A1+A2≦D)には、1パス双方向記録を実行する(ステップS705)。すなわち、レンダリング処理部207において、往路用ディスプレイリストに従う往路記録用イメージのレンダリング処理と復路用ディスプレイリストに従う復路記録用イメージのレンダリング処理を共に実行し、データ選択部210において、転送ラスタが往路走査で画像形成されるラスタであれば往路用バッファ208に格納された往路記録用イメージを読み出し、転送ラスタが復路走査で画像形成されるラスタであれば復路用バッファ209に格納された復路記録用イメージを読み出してエンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS706)。
一方、シッピング時間Dのほうが小さい場合(A1+A2>D)には、さらに往路記録用イメージのレンダリング時間A1と復路記録用イメージのレンダリング時間A2の和と、2パス双方向記録におけるシッピング時間Eとを比較する(ステップS703)。ここで2パス双方向記録におけるシッピング時間Eは、同一領域を2回重複して走査する分だけ1パス双方向記録におけるシッピング時間Dよりも長い。
そして、シッピング時間Eのほうが大きい場合(E≧A1+A2>D)には、2パス双方向記録を実行する(ステップS707)。すなわち、レンダリング処理部207において、往路先行用ディスプレイリストに従う往路先行記録用イメージのレンダリング処理と復路先行用ディスプレイリストに従う復路先行記録用イメージのレンダリング処理を共に実行し、データ選択部210において、転送ラスタが往路走査で先行して画像形成されるラスタであれば往路用バッファ208に格納された往路先行記録用イメージを読み出し、転送ラスタが復路走査で先行して画像形成されるラスタであれば復路用バッファ209に格納された復路先行記録用イメージを読み出してエンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS708)。
一方、シッピング時間Eのほうが小さい場合(A1+A2>E)には、さらに往路先行記録用イメージのレンダリング時間A1(又は復路先行記録用イメージのレンダリング時間A2)と片方向記録における4パス双方向記録におけるシッピング時間Fとを比較する(ステップS704)。ここで4パス双方向記録におけるシッピング時間Fは、同一領域を4回重複して走査する分だけ2パス双方向記録におけるシッピング時間Eよりも長い。
そして、シッピング時間Fのほうが大きい場合(A1+A2>E、かつ、F≧A1(A2))には、4パス双方向記録を実行する(ステップS709)。すなわち、レンダリング処理部207において、往路先行用ディスプレイリストに従う往路先行記録用イメージのレンダリング処理、又は復路先行用ディスプレイリストに従う復路先行記録用イメージのレンダリング処理の何れか一方のみを実行するよう制御し、データ選択部210においては、往路用バッファ208と復路用バッファ209のうちレンダリング処理結果が格納された側のみを固定的に読み出してエンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS710)。
一方、シッピング時間Fのほうが小さい場合(A1+A2>E、かつ、A1(A2)>F)には、4パス双方向記録に移行し(ステップS711)、更にデグレード制御に移行してページレンダリングを実行する(ステップS712)。ここでは階調を下げて処理負荷を軽減する階調デグレードを用いて正常なプリント処理を継続する。ここで、上述のとおり一般的にA1はA2と等しいため、A1=A2として処理してもよい。
このように本実施形態では、データの複雑さに従うレンダリング時間の増大にともない、1パス双方向記録から2パス双方向記録、さらに4パス双方向記録へと移行するよう制御する。
2面のレンダリング処理によるプロファイル切替え制御は、高負荷であることからプリントオーバーランを引き起こしやすいが、本実施形態ではプリントオーバーラン回避のために単純にデグレード処理へ移行するのではなく、マルチパス記録へ移行することにより画質を劣化させずにプリントオーバーランを回避することが可能になる。またデータの複雑さに応じて1パス双方向記録とマルチパス双方向記録とをページ内でダイナミックに切替えることも可能であり、高速プリントと高画質プリントを効率的に両立させたデータ処理が実現できる。
以上詳細に説明したとおり本実施形態によれば、ページ記述言語対応のPDLインクジェット記録装置において、通常は、往路記録用の色変換プロファイルと復路記録用の色変換プロファイルを用いて2面のディスプレイリストを生成して、2面のレンダリング処理結果を選択的に用いて1パス双方向記録を実現し、プリントオーバーランの発生が予測される場合には、シッピング時間要求の低いマルチパス記録に移行する。これにより、往路と復路の両方の走査で画像形成を行ういわゆる双方向記録におけるインク着弾順序の違いに起因する色ムラを回避、抑制するとともに、レンダリング処理負荷の重い複雑な画像データの場合には、マルチパス記録動作にダイナミックに切替えることによって、デグレード処理による画品位劣化を回避しつつ正常なプリント動作が実現可能な優れた画像形成コントローラを提供することができる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明に係る画像形成コントローラの第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態のコントローラも第1及び第2の実施形態と同様なインクジェット記録装置に搭載されており、以下の説明では、第1及び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
以下、本発明に係る画像形成コントローラの第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態のコントローラも第1及び第2の実施形態と同様なインクジェット記録装置に搭載されており、以下の説明では、第1及び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
上記第1及び第2の実施の形態においては、プロファイル切替えによる1パス双方向記録において、データの複雑さに応じて片方向記録やマルチパス記録に移行することにより、デグレードによる画質劣化を引き起こすことなくプリントオーバーランを回避する場合を例に挙げて詳細に説明した。しかしながら、デグレード処理の代わりに片方向記録あるいはマルチパス記録に切替えると、トータルのプリント時間を最短にできない場合がある。用途などに応じたプリント要求に応えるためには、速度優先(デグレード限定モード)又は画質優先(片方向記録移行モード)といったユーザ設定によって、デグレード処理への移行を制御するようにすることが有効である。
本実施の形態においては、1パス双方向記録に対してプリントオーバーランが予想される場合に、片方向記録へ移行するか否かをユーザ設定に基づいて切替え可能な構成とする。ユーザ設定の方法は、プリンタ本体に搭載する操作パネル部のキー入力であってもよいし、接続されるホストPC上のプリンタドライバが提供するUIを介した設定であってもよい。
本実施形態においても、推定部で算出されたレンダリング処理時間とシッピング時間閾値とを比較することでプリントオーバーランの発生予測および回避制御を行うが、デグレード処理を行うか田舎はユーザの設定に基づいて判定される。
図12は、本実施形態における時間予測結果に基づくプリントオーバーラン回避制御を説明するフローチャートである。本実施の形態においては、プリントオーバーラン回避手段に対するユーザ設定モードとして、片方向記録移行モードとデグレード限定モードとを備える。
まず、往路記録用イメージのレンダリング時間A1と復路記録用イメージのレンダリング時間A2を取得し(ステップS1201)、その和と往路及び復路の両方の走査で画像形成を行う双方向記録におけるシッピング時間Bとを比較する(ステップS1202)。
そして、シッピング時間Bのほうが大きい場合(A1+A2≦B)には、1パス双方向記録を実行する(ステップS1205)。すなわち、レンダリング処理部207において、往路用ディスプレイリストに従う往路記録用イメージのレンダリング処理と、復路用ディスプレイリストに従う復路記録用イメージのレンダリング処理を共に実行し、データ選択部210において、転送ラスタが往路走査で画像形成されるラスタであれば往路用バッファ208に格納された往路記録用イメージを読み出し、転送ラスタが復路走査で画像形成されるラスタであれば復路用バッファ209に格納された復路記録用イメージを読み出して、エンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS1206)。
一方、シッピング時間Bのほうが小さい場合(A1+A2>B)には、ユーザ設定モードが、片方向記録移行モードであるかデグレード限定モードであるかを判定して、設定されたモードに応じたプリントオーバーラン回避制御へ移行する(ステップS1203)。片方向記録移行モードであった場合には、さらに往路記録用イメージのレンダリング時間A1(又は復路記録用イメージのレンダリング時間A2)と片方向記録におけるシッピング時間Cとを比較する(ステップS1204)。ここで片方向記録におけるシッピング時間Cは、記録走査後に空の走査が必要になる分だけ双方向記録におけるシッピング時間Bよりも長い。
そして、シッピング時間Cのほうが大きい場合(A1+A2>B、かつ、A1(A2)≦C)には、1パス片方向記録を実行する(ステップS1207)。すなわち、レンダリング処理部207において往路用ディスプレイリストに従う往路記録用イメージのレンダリング処理、又は復路用ディスプレイリストに従う復路記録用イメージのレンダリング処理の何れか一方のみを実行するよう制御し、データ選択部210においては、往路用バッファ208と復路用バッファ209のうちレンダリング処理結果が格納された側のみを固定的に読み出してエンジンへシッピングする。以降、このバンドレンダリングを継続して1ページの画像形成を行う(ステップS1208)。
一方、シッピング時間Cのほうが小さい場合(A1+A2>B、かつ、A1(A2)>C)には、1パス片方向記録に移行し(ステップS1209)、更にデグレード制御に移行してページレンダリングを実行する(ステップS1210)。また、ステップS1203で、ユーザ設定モードがデグレード限定モードであると判定された場合には、シッピング時間Bのほうが小さい(A1+A2>B)場合に、常に1パス片方向記録に移行し(ステップS1209)、更にデグレード制御に移行してページレンダリングを実行する(ステップS1210)。ここでは解像度を下げて処理負荷を軽減する解像度デグレードを用いて正常なプリント処理を継続する。
このように本実施形態では、レンダリング時間が1パス双方向記録で要求されるシッピング時間を越えることが予想される場合に、1パス片方向記録とデグレード処理とを段階的に用いるか、常時デグレード処理に移行するかをユーザの設定に従って選択する。
2面のレンダリング処理によるプロファイル切替え制御は高負荷であることからプリントオーバーランを引き起こしやすいが、本実施形態ではプリントオーバーランの回避方法をユーザの設定に応じて最適かつ柔軟に切替えることが可能になり、高速プリントと高画質プリントを効率的に両立させたデータ処理が実現できる。
以上詳細に説明したとおり本実施形態によれば、ページ記述言語対応のPDLインクジェット記録装置において、通常は、往路記録用の色変換プロファイルと復路記録用の色変換プロファイルを用いて2面のディスプレイリストを生成して、2面のレンダリング処理結果を選択的に用いて双方向記録を実現し、プリントオーバーランの発生が予測される場合には、シッピング時間要求の低い片面のレンダリング処理のみを実行した片方向記録に切替え、かつユーザの設定に応じてデグレード処理を選択的に実施する。これにより、往路と復路の両方の走査で画像形成を行ういわゆる双方向記録におけるインク着弾順序の違いに起因する色ムラを回避、抑制するとともに、レンダリング処理負荷の重い複雑な画像データの場合には、ユーザ設定に応じて片方向記録動作とデグレード処理とを選択的に用いて、プリントオーバーランを回避することが可能な優れた画像形成コントローラを提供することができる。
(その他の実施の形態)
上記第1から第3の実施の形態においては、双方向記録モードにおいて往路記録用と復路記録用の2面のディスプレイリストを生成して2面のレンダリング処理の結果を選択的に用いることでプロファイル切替えを実現する方式を例に挙げて説明したが、本発明は上記のようなプロファイル切替え手法に限定されるものではない。ディスプレイリスト生成あるいはレンダリング以降の処理についてのみ2面実行するものであってもよいし、各々の処理の一部が2面化されているものでもよい。また2面の処理を行うのではなく、走査方向切替えと同期したプロファイル切替え制御を実現する場合に適用することも可能である。
上記第1から第3の実施の形態においては、双方向記録モードにおいて往路記録用と復路記録用の2面のディスプレイリストを生成して2面のレンダリング処理の結果を選択的に用いることでプロファイル切替えを実現する方式を例に挙げて説明したが、本発明は上記のようなプロファイル切替え手法に限定されるものではない。ディスプレイリスト生成あるいはレンダリング以降の処理についてのみ2面実行するものであってもよいし、各々の処理の一部が2面化されているものでもよい。また2面の処理を行うのではなく、走査方向切替えと同期したプロファイル切替え制御を実現する場合に適用することも可能である。
また、上記第1から第3の実施の形態においては、K、C、M、Yの4色インクを用いたインクジェット方式のプリントエンジンに接続するコントローラを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定するものではない。接続するプリントエンジンが記録に使用するインクの色数や色種はこれに限定するものではない。
例えば、Kを除く3色インクを用いたものであってもよいし、ライトシアン(LC)やライトマゼンタ(LM)、ライトイエロー(LM)などの淡色や、レッド(R)、ブルー(B)などの特別色を追加したものでもよい。また搭載する記録ヘッドは1組(各色1つ)に限定するものではなく、一部あるいは全てのインク色で複数の記録ヘッドを備えて高速プリントを実現するプリントエンジンなどにも適用できる。
更に、上記第1から第3の実施の形態においては、最終的に2値画像データにより単一サイズのドットを用いて画像を形成する2値記録を行うプリントエンジンについて説明したが、3以上の多値画像データに基づき異なる複数サイズのドットを選択的に形成して画像を完成させる多値記録や、同一サイズのインクの重ね打ちを行うものであってもよい。
加えて、上記第1から第3の実施の形態においては、ディスプレイリスト生成処理やレンダリング処理、画像形成データ生成処理などを全てインクジェット記録装置内部で行う構成について説明したが、これらの一部あるいは全部を接続されるホストPC側のドライバやその他の外部装置で実現する構成であってもよいことは明らかである。
また、本発明は記録ヘッドの動作原理や構成により制限されるものではない。すなわち、記録ヘッドは吐出口近傍に発熱素子(ヒータ等の電気/熱エネルギー変換素子)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することによりインクを局所的に加熱して圧力変化を起こさせてインクを吐出口から吐出させるサーマル方式であってもよいし、ピエゾ素子等の電気/圧力変換手段を用い、インクに機械的圧力を付与してインクを吐出させるピエゾ方式であってもよい。
また、インクジェット方式の画像形成システムを例に挙げて説明したが、適用可能な画像形成システムはインクジェット方式に限定されるものではなく、往路と復路との走査方向でインク等の記録剤の重ね合わせの順序が異なることで色味等の差が視認される方式であれば、他のシリアル走査方式の画像形成システムに適用することも可能である。
また、本発明に係る画像形成システムの形態は、コンピュータやワードプロセッサをはじめとする情報処理装置の画像出力装置として一体または別体に設けられるものに限らず、読取装置と組み合わせた複写装置や通信機能を有するファクシミリ装置などであってもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図1、図7及び図12に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
Claims (12)
- 往路及び復路の双方向の走査で画像を形成することが可能な画像形成エンジンに接続され、入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを前記画像形成エンジンに供給する画像処理装置であって、
前記画像形成エンジンが実行する画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を、前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像形成エンジンが実行する画像形成方式が、1パス双方向記録であるとき、
前記変換手段は、往路走査で画像形成するためのラスタデータと復路走査で画像形成するためのラスタデータとの変換処理を行い、
前記予測手段は、往路走査用のラスタデータの変換処理に要する時間と復路走査用のラスタデータの変換処理に要する時間との和であるトータル推定時間を算出し、
前記切替え制御手段は、前記トータル推定時間が前記1パス双方向記録で要求される前記所定の時間を越える場合に、前記画像形成方式を変更させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式が、1パス片方向記録であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式が、マルチパス記録であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方法が、パス数の異なるマルチパス記録を含み、
前記切替え制御手段は、前記推定時間と前記所定の時間との比較結果に応じて、前記画像形成方式をパス数のより多いマルチパス記録に段階的に変更させるように制御することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 前記切替え制御手段は、前記推定時間が前記所定の時間を越える場合、前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式での第2の推定時間が第2の所定の時間を越えるか否かを判定し、前記第2の推定時間が前記第2の所定の時間を越えるときに、前記バンド単位でのラスタデータの情報量を低減させるように、前記変換手段での変換処理を変更させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記切替え制御手段は、ユーザの入力に応じて設定された、画像形成において速度と画質とのどちらを優先させるかを示す情報に基づいて、前記推定時間が前記所定の時間を越える場合、画像形成方式又は前記変換手段での変換処理のいずれかを変更させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置と、往路及び復路の双方向の走査で画像を形成することが可能な画像形成エンジンとを備える記録システム。
- 前記画像形成エンジンは、それぞれからインクを吐出するノズルが所定方向に配列されたノズル列を記録に使用する複数のインクに対応して備える記録ヘッドを走査させて記録を行うことを特徴とする請求項8に記載の記録システム。
- 入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを画像形成部へ供給し、当該供給されたラスタデータに基づいて往路及び復路の双方向の走査で前記画像形成部が画像を形成可能な画像形成装置であって、
前記画像形成部により実行される画像形成方法に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換手段と、
前記変換手段による変換処理に要する推定時間を算出する予測手段と、
前記予測手段により算出された推定時間が、前記画像形成方法で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方法を、前記変換手段の負荷がより少ない画像形成方法に変更させる変更手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 往路及び復路の双方向の走査で画像を形成することが可能な画像形成エンジンに接続され、入力画像情報に基づき、前記画像形成エンジンが実行する画像形成方式に従って、バンド単位で変換処理を行って得られたラスタデータを前記画像形成エンジンに供給する画像処理装置における記録制御方法であって、
前記変換処理の推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程で算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越えるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記推定時間が前記所定の時間を越えると判定されたときに、前記画像形成方式を、前記変換処理での負荷がより少ない画像形成方式に変更させるように制御する切替え制御工程と、
を備えることを特徴とする記録制御方法。 - 入力画像情報に基づきバンド単位で描画処理を行って得られたラスタデータを画像形成部へ供給し、当該供給されたラスタデータに基づいて往路及び復路の双方向の走査で前記画像形成部が画像を形成する画像形成方法であって、
前記画像形成部により実行される画像形成方式に従って、前記バンド単位でラスタデータへの変換処理を実行する変換処理工程と、
前記変換処理工程による変換処理に要する推定時間を算出する予測工程と、
前記予測工程により算出された推定時間が、前記画像形成方式で要求される前記バンドあたりのラスタデータ転送の頻度に基づく所定の時間を越える場合、前記画像形成方式を前記変換処理の負荷がより少ない画像形成方式に変更させる変更工程と、
を備えることを特徴とする画像形成方法。
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JP2004355897A JP2006159701A (ja) | 2004-12-08 | 2004-12-08 | 画像処理装置及び記録制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011088368A (ja) * | 2009-10-23 | 2011-05-06 | Seiko Epson Corp | 液体吐出装置及び液体吐出方法 |
JP2013208732A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Brother Industries Ltd | 画像記録装置 |
US9782986B2 (en) | 2011-03-18 | 2017-10-10 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus and computer program product |
-
2004
- 2004-12-08 JP JP2004355897A patent/JP2006159701A/ja not_active Withdrawn
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