JP2006158877A - 遊技機および遊技システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コインの払出による遊技の勝ち、負けに応じてボーナスゲームへの移行しやすさが変わり、遊技者がボーナスゲームへの移行を期待しながら繰り返しゲームを行える。
【解決手段】遊技用物品90に記憶している遊技関連情報の読取りを行えないと第1の移行条件によって遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様に移行させるか否かの移行可否判定を行い、読取りを行え、かつ、払出率(ペイアウト率)が所定の条件を満たすときに第1の移行条件よりも特別遊技態様へ移行しやすい第2の移行条件によって行う移行可否判定を行う遊技機1A。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メダルや硬貨等の遊技用媒体または遊技用媒体に対応するクレジットや磁気情報等の媒体情報の使用によって開始する遊技を行える遊技機および遊技システムに関する。
従来から、複数の図柄を複数列で可変表示したり、複数の図柄の可変表示画像を複数列で表示して、可変表示が停止したときの各列における図柄の組み合せ(停止図柄の組み合せ)で遊技における入賞可否および入賞した場合の態様(入賞態様)が確定し、入賞態様に応じてメダルや硬貨等の遊技で使用する遊技用媒体(以下「コイン」という)の払い出しを行う遊技機(「スロットマシン」ともいう)があった。この種の遊技機は、通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに何らかの特典のある遊技者にとって有利なボーナスゲームを行える特別遊技態様を有することがあった。例えば、特許文献1には、複数のボーナスゲームを有し、ボーナスゲームで遊技者が勝ったときには所定のコインが払い出される遊技機が開示されている。
一方、家庭用ゲーム機のように、遊技の開始に先立ち、コインの投入(遊技媒体の投入)を要せず、また、入賞態様に応じたコインの払い出し等も行われない遊技機があった。この種の遊技機では、遊技データを記憶しているフィギアから情報を読み取り、読み取った情報を用いてゲーム処理を実行する遊技機があった。例えば、特許文献2には、遊技に登場するキャラクタに対応する情報をフィギアに記憶し、フィギアから読み出した情報を用いて遊技を行う遊技機が開示されている。また、特許文献3には、読取位置にセットされた複数のフィギアの情報を読み取って記憶し、その情報を用いて遊技を行うとともに、読取位置から外されたフィギアの情報を消去して遊技の局面に応じたフィギアの選択を可能とする遊技機が開示されている。
特表2002−537874号公報 特開2004−216038号公報 特開2002−325972号公報
特許文献1に開示されている遊技機のようにコインの払出を行う上記遊技機では、遊技者は払出の可能性や払い出し枚数が高まる等の特典のある特別遊技態様への移行に注目して遊技を行っており、特に負けているときはより一層注目して遊技を行う。
しかしながら、上記遊技機では、通常遊技態様から特別遊技態様への移行条件が遊技機内で予め決められているため、遊技者が特別遊技態様へ移行するか否かの見当をつけやすかった。それにより、例えば特別遊技態様へ移行しても思い通りにコインを回収できないといった遊技の勝ち負けに関する目安がつきやすく、そのことが遊技者の遊技意欲をそぐおそれがあった。
一方、特許文献2、3に記載の遊技機(家庭用ゲーム機)は、コインの払い出しを伴わないし、特別遊技態様もないため、遊技機以外の構成要素としてのフィギアを用いても、そのフィギアはコインの払い出しや特別遊技態様への移行に関与することはなく、またフィギアは遊技を行う上でのいわば必須要素(フィギアを用いないと遊技を行えない)というべきものでしかないから、フィギアによって遊技者の繰り返し遊技を行おうとするインセンティブが働くようなこともない。
したがって、遊技者は、コインの払出を受ける遊技における勝ち、負けの予測が難しく、継続して遊技を楽しむことができる上記従来の各遊技機では決して得られないゲームの面白みを味わうことのできる新たな遊技機の登場を待ち望んでいた。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、コインの払出による遊技の勝ち、負けに応じてボーナスゲームへの移行しやすさが変わり、遊技者がボーナスゲームへの移行を期待しながら繰り返しゲームを行おうとするインセンティブが働くような遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、遊技用媒体または遊技用媒体に対応する媒体情報の使用によって開始する遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、自他識別のための識別情報、使用履歴情報その他の遊技に関する遊技関連情報を記憶した遊技用物品から遊技関連情報の読取りを行う読取手段と、その読取手段による遊技関連情報の読取可否を判定する読取可否判定手段と、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定を読取可否判定手段によって読取不可と判定されたときには第1の移行条件によって行い、読取可と判定されたときには第1の移行条件よりも特別遊技態様へ移行しやすい第2の移行条件によって行う移行判定手段と、遊技用媒体の使用数またはその使用数に対応する媒体情報の使用数と遊技において払い出された遊技用媒体の払出数とから払出率を求める算出手段と、移行判定手段に第2の移行条件によって移行可否判定を行わせるか否かを判定するための払出率条件を読取手段によって読み取られた遊技関連情報を用いて決定する条件決定手段と、その条件決定手段によって決定された払出率条件の成否を算出手段によって求められた払出率から判定する払出率判定手段とを有し、移行判定手段は、読取可否判定手段による遊技関連情報の読取可と判定され、かつ、払出率判定手段によって払出率条件が成立すると判定されるときに第2の移行条件により前記移行可否判定を行うことを特徴とする。
この遊技機では、遊技用物品に記憶されている遊技関連情報の読取不可のときに第1の移行条件によって移行可否判定を行い、読取可のときで、かつ、払出率が遊技関連情報を用いて決定される払出率条件を満たすときに第1の移行条件よりも特別遊技態様へ移行し易くなる第2の移行条件によって行うから、払出率によって特別遊技態様への移行容易性が変動し得る。また、払出率条件は遊技用物品によっても変わり得る。
また、上記算出手段は、読取可否判定手段による遊技関連情報の読取可と判定される状態で複数回繰り返される遊技の払出率を求め、移行判定手段は、複数回繰り返される遊技回数が払出率判定手段による判定が行われるための条件となる特定回数以上であり、読取可否判定手段による遊技関連情報の読取可と判定され、かつ、払出率判定手段によって払出率条件が成立すると判定されるときに第2の移行条件により移行可否判定を行うようにしてもよい。
この遊技機では、読取可否判定手段による遊技関連情報の読取可と判定される状態で複数回繰り返される遊技回数が特定回数以上のときに、複数回繰り返される遊技の払出率を求め、更に払出率が遊技関連情報を用いて決定される払出率条件を満たすときに第1の移行条件よりも特別遊技態様へ移行し易くなる第2の移行条件によって行うから、遊技回数と払出率によって特別遊技態様への移行容易性が変動し得る。
更に、本発明は、遊技用媒体または遊技用媒体に対応する媒体情報の使用によって開始する遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、その遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、遊技機は、自他識別のための識別情報、使用履歴情報その他の遊技に関する遊技関連情報を記憶した遊技用物品から遊技関連情報の読取りを行う読取手段と、その読取手段による遊技関連情報の読取可否を判定する読取可否判定手段と、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定を読取可否判定手段が遊技関連情報の読取不可と判定したときは第1の移行条件によって行い、読取可と判定したときは第1の移行条件よりも特別遊技態様に移行しやすい第2の移行条件によって行う移行判定手段と、遊技用媒体の使用数またはその使用数に対応する媒体情報の使用数と遊技において払い出された遊技用媒体の払出数とから払出率を求める算出手段と、遊技サーバに読取手段によって読み取られた遊技関連情報に関するデータを送信し、遊技サーバからデータを受信する通信処理手段と、遊技サーバから送信されるデータに基づく払出率条件の成否を算出手段によって求められた払出率から判定する払出率判定手段とを有し、遊技サーバの通信処理部は、条件決定手段によって決定された払出率条件に関するデータを遊技機に送信し、遊技機の移行判定手段は、読取可否判定手段による遊技関連情報の読取可と判定され、かつ、払出率判定手段によって遊技サーバから送信されるデータに基づく払出率条件が成立すると判定されるときに第2の移行条件により移行可否判定を行うことを特徴とする。
この遊技システムでは、遊技用物品に記憶されている遊技関連情報の読取不可のときに第1の移行条件によって移行可否判定を行い、読取可のときで、かつ、払出率が遊技サーバから受信したデータに基づく払出率条件となるときに第1の移行条件よりも特別遊技態様へ移行し易くなる第2の移行条件によって行うから、払出率によって特別遊技態様への移行容易性が変動し得る。また、払出率条件は遊技用物品によっても変わり得る。
本発明によれば、コインの払出による遊技の勝ち、負けに応じてボーナスゲームへの移行しやすさが変わり、遊技者がボーナスゲームへの移行を期待しながら繰り返しゲームを行おうとするインセンティブが働くようにすることが可能となる遊技機および遊技システムが得られる。
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシン1Aは、複数の図柄の可変表示を行う可変表示手段を備え、可変表示される複数の図柄のうち、停止表示される図柄に応じて入賞が決まる可変表示遊技(スロットゲームともいう)を行えるように構成されている。スロットマシン1Aは、コイン投入型の遊技機であり、通常ゲームとして行われる可変表示遊技は、遊技者によるコインの投入、あるいはクレジットの使用によって開始する。また、スロットマシン1Aは、通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに、通常ゲームに続いて所定の図柄の停止表示を条件としてボーナスゲームを行える特別遊技態様を有する。ボーナスゲームとして行われる可変表示遊技(フリーゲーム)は、新たにコインを投入すること無く、リールが自動的に回転して、一定時間経過後に停止し、停止した図柄の組み合せに応じてコインの払い出しが行われるゲームであり、通常ゲームに比較してゲームの内容が遊技者に有利となっている。以下、スロットマシン1Aの構成を説明する。
(スロットマシンの全体構成)
図1は、スロットマシン1Aの全体構成を示す斜視図である。スロットマシン1Aは、筐体2Aの正面側に上側から順にサブディスプレイ4と、メインディスプレイ5を有している。メインディスプレイ5は、筐体2Aの上下ほぼ中央に配置され、このメインディスプレイ5に対応するようにして、筐体2Aの内部に3つの機械式のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列で配置されている。
各リール3L,3C,3Rはメインディスプレイ5の後述する図柄表示領域21L,21C,21Rを通して外部から視認することができるようになっている。各リール3L,3C,3Rは、詳しくは後述するが、各々の外周面にそれぞれ複数種類の図柄を有する図柄列が描かれ(図示せず)、各図柄が可変表示されるように回転自在の可変表示手段を構成し、それぞれが定速(例えば80回転/分)で回転する。
この各リール3L,3C,3Rに対応して、図柄表示領域21L,21C,21Rには、図2に示すように、水平に延びる1本の入賞ラインL1が設けられている。なお、図示はしないが、この入賞ラインL1に加えて、上下それぞれに別の入賞ラインを設けてもよく、さらに斜めに2本の入賞ラインを設けてもよい。入賞ラインを複数設けるときは、コインの投入枚数に応じて本数が変わるようにするとよい。この場合、各入賞ラインは、コインの投入枚数及び後述するBETスイッチ9,10の操作に応じて、それぞれが有効になるようになっている。有効になった入賞ラインは、有効ラインやペイラインとも呼ばれる。例えば、遊技者が後述するコイン投入口6にコインを1枚投入すると中央の入賞ラインL1だけが有効ラインになり、コインを2枚投入すると入賞ラインL1に加え、上下の入賞ラインが加わり、3枚投入するとすべての入賞ラインが有効ラインになる。なお、図2では、見やすくするため入賞ラインL1上にのみ図柄が停止している状態を示しているが、通常は、図柄表示領域21L,21C,21Rのそれぞれに、縦に並んで3つの図柄が表示される。
また、スロットマシン1Aは、メインディスプレイ5の下側に、ほぼ水平の操作パネル11が設けられている。操作パネル11には、フィギア設置ユニット19と、コイン投入口6と、紙幣挿入口7と、スピンスイッチ8と、1BETスイッチ9と、最大BETスイッチ10が設けられている。
フィギア設置ユニット19は、操作パネル11の表面に固定された台座装着部19aと、読取部19bとを有している。この台座装着部19aは、後述するフィギア90(図9参照)における厚肉円板状の台座部91の形状に対応した窪みを内側に有し、その窪みに台座部91を嵌め込み装着することができるようになっている。読取部19bは台座装着部19aの窪みに配置されていて、ICチップリーダライタ19c(図7参照)、フィギア検知センサ19d(図7参照)を有する。ICチップリーダライタ19cとフィギア検知センサ19dとはI/Oポート39を介してCPU32に接続されている。ICチップリーダライタ19cは、装着されたフィギア90の台座部91に内蔵されているICチップ93から、記録されている情報(フィギアID等)を読み取ってCPU32に入力し、CPU32からの指示に従って所定の情報をICチップ93に書き込む。ICチップリーダライタ19cが本発明における読取手段に相当する。また、フィギア検知センサ19d(図7参照)は、フィギア90の台座装着部19aへの装着の有無(フィギアセットの有無)を検出し、その検出結果を示す検出情報をCPU32に入力する。フィギア検知センサ19d(図7参照)は、透過型センサ、反射型センサ、圧力センサ等の光学式のセンサの他、磁気センサや機械式センサ等の各種センサが含まれる。なお、図示しないがフィギア設置ユニット19はLEDを有し、後述するフィギア90の読取り動作中にLEDによってフィギアに光を照射するようになっている。
コイン投入口6は、遊技者がゲームに賭けるためのコインを投入するために設けられ、コイン投入を示す信号を出力する投入コインセンサ6a(図7参照)を有している。また、紙幣挿入口7は、遊技者が紙幣を挿入するために設けられており、紙幣挿入を示す信号を出力する挿入紙幣センサ7a(図7参照)を有している。スピンスイッチ8は、図柄表示領域21L,21C,21R内において、各リール3L,3C,3Rの回転による図柄の可変表示を開始する、すなわちゲームを開始するための操作を遊技者が行うために設けられている。1BETスイッチ9は1回の操作により、コインを1枚賭ける設定を行うために設けられている。最大BETスイッチ10は1回の操作により、1ゲームに賭けることが可能な最大枚数のコインを賭ける設定を行うために設けられている。
さらに、スロットマシン1Aは、筐体2Aの底部に、コインの払出口13と払い出されたコインを収めるコイン受け部14とが設けられている。さらに、コインの払出口13を挟んで左側、右側に、それぞれスピーカ12L,12Rが設けられている。
メインディスプレイ5は、図2に示すように、図柄表示領域21L,21C,21Rと、窓枠表示領域22L,22C,22Rと、演出表示領域5aとを有している。メインディスプレイ5の表示内容は、リール3L,3C,3Rの可変表示態様、停止態様及び後述する液晶表示装置41(図5参照)の動作内容に応じて変化するようになっている。なお、メインディスプレイ5には、他にBET数表示部、払出表示部やクレジット表示部などが設けられているが、図2ではそれらの図示を省略している。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、各リール3L,3C,3Rに描かれた図柄を視認できるように表示するための領域である。なお、図柄表示領域21L,21C,21Rには、対応する各リール3L,3C,3Rが回転状態の場合、および回転が停止した場合に、遊技者がスクロール中のリール3L,3C,3Rおよびそれぞれに描かれた図柄を視認可能にする透過表示が行われ、静止画像または動画像、例えば、図柄、文字、図形、記号、キャラクタなどによる演出表示は行われないようになっている。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、対応する図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、各リール3L,3C,3R上に描かれた図柄の表示窓として機能する。
また、演出表示領域5aには、遊技の興趣を増大させるための演出や、遊技者が遊技を有利に進めるための情報が表示される。
サブディスプレイ4は、その表示内容が後述する液晶表示装置101(図7参照)の動作内容に応じて変化するようになっている。
(リールの構成)
図3に示すように、各リール3L,3C,3Rは、横一列に配置され、それぞれ回転自在であり、いずれも同じ構成を有している。リール3Lは、図4に示すように、同形の2本の環状フレーム25,26を所定間隔で配置し、その環状フレーム25,26を複数の連結部材27で連結してなる円筒形フレームを有している。また、図4に示すように、リール3Lは、円筒形フレームの中心部に配置されたステッピングモータM1(図7参照)の駆動力を環状フレーム25,26に伝達する伝達部材28を有し、連結部材27を被覆するようにして、側面部分に図示しないリールシートが装着されている。そのリールシートに複数の図柄が描かれている。なお、図示はしないが、各リール3L,3C,3Rは、それぞれ回転が停止したときに、図柄表示領域21L,21C,21Rに現れる縦3列の図柄(合計9個)の裏側にLED収納用の回路基板と、LEDランプとを配置してもよい。こうすると、そのLEDランプにより、リールシートの裏面から白色光を照射して、メインディスプレイ5を照射することができ、その照射の仕方を工夫することによって、遊技内容の演出を行うことができる。
次に、メインディスプレイ5を構成する液晶表示装置41について図5,6を参照して説明する。図5は、筐体2の背面側からみた液晶表示装置41の概略構成を示す斜視図である。図6は、液晶表示装置41の一部の分解斜視図である。
液晶表示装置41は、各リール3L,3C,3Rを跨いで、各リール3L,3C,3Rと所定間隔を置いてその前面側に設けられている。この液晶表示装置41は保護ガラス42と、表示板43と、液晶パネル44と、導光板45とを有し、さらに反射フィルム46と、白色光源である蛍光ランプ47a,47b,48a,48bと、ランプホルダー49a〜49hと、液晶パネル44の端子部に接続され、液晶パネル44の駆動用ICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなるフレキシブル基板(図示せず)とを有している。
保護ガラス42及び表示板43は透光性を有している。保護ガラス42は、主に液晶パネル44の保護のために設けられている。表示板43には、図示しない所定の画像が描かれている。
液晶パネル44は、薄膜トランジスタが形成されたガラス板等の透明基板と、これに対向する透明基板との間に液晶を封入して構成され、図柄表示領域21L,21C,21Rを形成している。この液晶パネル44は、液晶に電圧が印加されてない(駆動していない)状態で白表示(表示面側に光が透過し、その光を外部から視認できる)となり、リール3L,3C,3Rを表側から視認可能なノーマリーホワイトで構成されている。このようなノーマリーホワイトで構成されている液晶パネル44を設けることにより、封入している液晶を駆動できなくなっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを通して各リール3L,3C,3Rに描かれた図柄を視認でき、各リール3L,3C,3Rの可変表示及び停止表示を視認して、遊技を行えるようになっている。
導光板45は、透過性を有し、液晶パネル44の背面側に配置され、蛍光ランプ47a,47bからの光を液晶パネル44に導出するために設けられている。
反射フィルム46は、導光板45に導入された光を導光板45の表面側に向けて反射させるために設けられ、白色のポリエステルフィルムや、アルミ薄膜に銀蒸着膜を形成してなっている。この反射フィルム46は、反射領域46A及び非反射領域46BL,46BC,46BRを有している。非反射領域46BL,46BC,46BRは、透明な材料からなり、入射光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。また、非反射領域46BL,46BC,46BRは、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応して形成され、各3L,3C,3Rの回転が停止したときに現れる縦3個の図柄それぞれの前方に配置されている。反射領域46Aは、入射光を反射し、液晶パネル44の領域のうち、主に窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域5aに対応する領域の照明手段として作動する。
蛍光ランプ47a,47bは、導光板45の上端部及び下端部に沿って配置され、両端が各ランプホルダー49a,49b,49g,49hによって支持されている。蛍光ランプ47a,47bは、導光板45に導入する光を発生し、液晶パネル44の領域のうち、主に窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域5aに対応する領域の照明手段として作動する。
蛍光ランプ48a,48bは、反射フィルム46背面側の上方位置及び下方位置において、各リール3L,3C,3Rに向かって配置されている。すなわち、蛍光ランプ48a,48bから出射した光は、各リール3L,3C,3Rの表面で反射して、非反射領域46BL,46BC,46BRに入射し、液晶パネル44を照射するようになっている。これにより、蛍光ランプ48a,48bは、各3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段及び反射フィルム46における図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段として作動する。
一方、液晶表示装置101は、液晶表示装置41と比較して、後述するタッチパネル56が前面側に配置されていない点と、リール3L,3C,3Rが背面側に配置されていない点で異なり、その他は同じ構成を有している。
(スロットマシンの内部構成)
図7は、内部の構成を中心に示すスロットマシン1Aのブロック図である。スロットマシン1Aは、マイクロコンピュータ31を含む制御基板71を中心に複数の構成要素を有している。その制御基板71は、マイクロコンピュータ31と、乱数発生器35、サンプリング回路36、クロックパルス発生回路37および分周器38を有し、ホッパー駆動回路63、払出完了信号回路65、音制御回路72および画像制御回路81を有している。
マイクロコンピュータ31は、CPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。CPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがい本発明の特徴とする各種手段として作動する一方、I/Oポート39を介して他の構成要素との信号の入出力を行い、スロットマシン1A全体の動作制御を行う。RAM33はCPU32が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されるとともに、リール3L,3C,3Rのコードナンバ、図柄のナンバが記憶されている。また、RAM33には、後述するフィギア情報読取受付処理によって読取られたフィギアIDが一時的に記憶される。ROM34にはCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶され、例えば、後述する払出率条件テーブル(図15参照)が記憶されている。
乱数発生器35は、CPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、CPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、CPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をCPU32に入力する。
さらに、制御基板71には、リール駆動ユニット50が接続されている。リール駆動ユニット50は、リール3L,3C,3Rのそれぞれの位置を検出するリール位置検出回路51と、各リール3L,3C,3Rを回転させるためのモータM1,M2,M3に駆動信号を入力するモータ駆動回路52を有している。このモータ駆動回路52から駆動信号が入力されることによって、モータM1,M2,M3が作動し、そのそれぞれがリール3L,3C,3Rを回転させる。その他、制御基板71は、スピンスイッチ8、1BETスイッチ9、最大BETスイッチ10、投入コインセンサ6a及び挿入紙幣センサ7aが接続され、それぞれから信号が入力されるようになっている。
ホッパー駆動回路63はCPU32の制御にしたがいホッパー64を駆動させ、ホッパー64はコインの払出を行うための動作を行い、払出口13からコインを払出させる。払出完了信号回路65は、接続されているコイン検出部66からコインの枚数値データを入力し、その枚数値が、設定された枚数の値に達したときにコインの払出完了を通知する信号をCPU32に入力する。コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に入力する。
また、音制御回路72は、CPU32からの指示に従い、スピーカ12L,12Rから音声を出力するための音声信号を制御し、スピーカ12L,12Rから音声を出力させる。これにより、スピーカ12L,12Rから、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
更にまた、CPU32には、タッチパネル56が接続されている。このタッチパネル56は、接触入力手段であって、メインディスプレイ5の前面側における保護ガラス42の表面を覆うように設けられている。このタッチパネル56は、遊技者の指、その他の接触体が触れた位置(接触位置)を検出し、その接触位置に対応した対応入力情報をCPU32に入力する。例えば、タッチパネル56はメインディスプレイ5に表示されるフィギア無し選択に伴う情報をCPU32に入力する。
画像制御回路81は、液晶表示装置41、液晶表示装置101のそれぞれにおける画像表示を制御する。
この画像制御回路81は、図8に示すように、画像制御CPU81a、ワークRAM81b、プログラムROM81c、画像ROM81d、ビデオRAM81e及びVDP(Video Display Processor)81fを有している。画像制御CPU81aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM81cに予め記憶されている(液晶表示装置41、液晶表示装置101での表示に関する)画像制御プログラムにしたがい、液晶表示装置41、液晶表示装置101に表示される画像を決定する。ワークRAM81bは、画像制御CPU81aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
プログラムROM81cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM81dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM81eは、VDP81fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP81fは、制御RAM81gを有し、画像制御CPU81aで決定された各液晶表示装置41,101の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像を液晶表示装置41,101に出力する。
(フィギアの構成)
図9に示すようにフィギア90は台座部91とフィギア本体部92とを有し、更に、フィギアIDを記憶しているICチップ93とを有している。
台座部91はフィギア設置ユニット19の台座装着部19aに対応した大きさを有し、天頂部91aを有する有底円筒状に形成され、開放端部にICチップ93が嵌め込み固定された構成を有している。
フィギア本体部92は、台座部91の天頂部91aに固定された脚座部92aと、脚座部92aから直立するように形成された立体的形状を有し、魔法使いや戦士等のキャラクタをかたどった人形部92bとを有して構成されている。
本実施の形態では、フィギア90が、本発明の遊技用物品に相当する。
ICチップ93は記憶手段であり、フィギアIDを記憶している。フィギアIDは英字と4桁の数字からなり、英字はフィギア本体部92の立体的形状に対応したフィギアの種別(例えば、“A”は魔法使い、“B”は戦士、“C”は村人等)を表し、4桁の数字は、各フィギアを区別(自他を識別)する固有の識別情報を表す。フィギア90はフィギア本体部92の立体的形状によってキャラクタの種別を遊技者が区別可能であり、フィギアIDによってスロットマシン1Aが、個々のフィギアを区別可能になっている。図9に示したフィギア90の場合、フィギアIDは“B1001”であり、 “B”が種別、“1001”が識別情報となる。本実施の形態では、フィギアIDの“B1001”が本発明における遊技関連情報に相当する。
(スロットマシンの動作内容)
スロットマシン1Aでは、コインやクレジットの使用によって遊技が開始し、CPU32が遊技進行制御手段として作動し、通常遊技態様および特別遊技態様における遊技の進行を制御する。また、後述するフィギア無しゲーム処理およびフィギア有りゲーム処理では、それぞれ通常遊技態様で可変表示遊技(スロットゲーム)である通常ゲームが行われ、特別遊技態様で通常ゲームよりも遊技者に有利なボーナスゲームが行われる。所定の移行条件が成立すると通常遊技態様から特別遊技態様へ移行するが、フィギア有りゲーム処理の方が、フィギア無しゲーム処理よりも特別遊技態様へ移行し易くなっており、フィギア有りゲーム処理が行われるか、フィギア無しゲーム処理が行われるかは、フィギアIDの読取可否が関与するようになっている。以下、スロットマシン1Aの動作手順について、図10〜図14に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図10〜図14では、ステップをSと略記している。
図10はスロットマシン1Aのゲーム開始から終了までのメイン処理の動作手順を各ブロックに分けて示すフローチャートである。
スロットマシン1Aは、図10に示すようにメイン処理を開始すると、ステップ1に進んで遊技者がフィギアを使用したゲームを行うか否かの選択を受け付け、フィギアIDの読取りが行われたときは読取フラグに“9”をセットする後述のフィギア情報読取受付処理が行われる。続くステップ2に進むと、読取フラグに“9”がセットされているか否かによって処理が分岐し、セットされていればフィギア有りゲーム処理(ステップ3)が行われ、セットされていなければフィギア無しゲーム処理(ステップ4)が行われる。フィギア有りゲーム処理では通常条件ゲーム処理もしくは特別条件ゲーム処理が行われ、特別条件ゲーム処理の方が、通常条件ゲーム処理よりも特別遊技態様へ移行しやすくなっている。フィギア有りゲーム処理、フィギア無しゲーム処理が終了するとメイン処理が終了する。以下、各ブロックの詳細について説明する。
(フィギア情報読取受付処理)
ステップ1に進んでフィギア情報読取受付処理が開始すると、図11のステップ11に進み、CPU32が画像制御回路81に指示してメインディスプレイ5上にフィギアセットを要求する一方、フィギアを保有していない遊技者に対しては「フィギア無し」の選択を要求する画像(以下「要求画像」という)を表示させる。この「要求画像」に従い、フィギア90を保有している遊技者はフィギア設置ユニット19にフィギア90をセットし、保有していない遊技者はタッチパネル56にタッチして「フィギア無し」を選択することができる。そしてフィギア90がフィギア設置ユニット19にセットされるとICチップリーダライタ19cがセットされたフィギア90のフィギアIDを読み取ってCPU32に入力し、そのフィギアIDがRAM33に一時的に記憶され、後続のステップ12に進む。本実施の形態では、フィギア90についての読取りを行うので、CPU32に入力されるフィギアIDは“B1001”である。一方、「フィギア無し」が選択されると、その選択に対応する対応入力情報がタッチパネル56からCPU32に入力される。
後続のステップ12に進むとCPU32がフィギアIDの入力の有無を判定し、ICチップリーダライタ19cから所定時間内にフィギアIDの入力があったときはステップ13に進み、それ以外の場合、すなわちフィギアIDの入力が所定時間内になかったとき、及びタッチパネル56から「フィギア無し」の選択に対応する対応入力情報が入力されたときは、ステップ13を実行することなくフィギア情報読取受付処理が終了する。
更にステップ13に進むと、読取フラグに所定の情報(例えば“9”)がセットされる。読取フラグは、フィギアIDの読取可否を判定するための読取可否判定情報となっており、“9”のセットは読取可を示す。読取フラグがセットされるとフィギア情報読取受付処理が終了する。
図10に示すように後続のステップ2に進むと、CPU32が本発明における読取可否判定手段として作動し、読取フラグに“9”がセットされているか否かによってフィギアIDの読取可否の判定を行い、セットされていれば読取可と判定し、セットされていなければ読取不可と判定する。そして前者ではステップ3に進んでフィギア有りゲーム処理が行われ、後者ではステップ4に進んでフィギア無しゲーム処理が行われる。
(フィギア有りゲーム処理)
ステップ3に進んでフィギア有りゲーム処理が開始すると、図12のステップ31に進み、CPU32が本発明における条件決定手段として作動し、特別条件ゲーム処理(特別遊技態様への移行可否判定を第2の移行条件により行う処理)を行わせるか否かを判定するための払出率条件をフィギアIDを用いて決定する払出率条件決定処理を行う。
払出率条件決定処理では、CPU32がRAM33に記憶されているフィギアIDから識別情報を取得し、図15に示す払出率条件テーブル85から取得した識別情報に対応する払出率条件を決定する。
ここで、払出率条件テーブル85は、図15に示すように払出率に関する条件(払出率条件)を区別して記憶している払出率条件フィールド85bと、各払出率条件に関連付けて識別情報を所定範囲ごとに区分して記憶している識別情報フィールド85aとを有するテーブルであって、識別情報をサーチキーに設定して識別情報フィールド85aをサーチすることにより、該当する払出率条件について検索できるようになっている。
本実施の形態では、フィギア90に記憶されているフィギアIDを読み取るため、識別情報“1001”をサーチキーに設定して識別情報フィールド85aをサーチすることにより、該当する払出率条件「30%以下」を取得する。つまり、本実施の形態では、払出率条件が「30%以下」として決定される。
(通常条件ゲーム処理)
後続のステップ32に進むと通常条件ゲーム処理が開始する。通常条件ゲーム処理が開始すると図13のステップ41に進み、スタート受付処理が行われる。スタート受付処理に進むと、スロットマシン1AはCPU32の制御にしたがい、遊技者からゲームを開始させるための動作を受け付ける。スロットマシン1Aはコイン投入型の遊技機であるから、遊技者がゲームを開始するためには、まず、1ゲームに賭ける枚数のコインをコイン投入口6から投入する。本実施の形態では、コインが本発明における遊技用媒体に相当し、コインの投入枚数が使用数に相当する。また、所定枚数のコインが投入済みであってコインの投入枚数に対応するクレジットがあるならば、1BETスイッチ9、最大BETスイッチ10のいずれかを操作し、1ゲームに賭けるために使用するクレジット数を決定する。決定されたクレジット数(使用クレジット数)に関する情報はCPU32に入力され、コインの投入枚数に対応するクレジット数として設定される。本実施の形態では、クレジットが媒体情報に相当し、使用クレジット数が媒体情報の使用数に相当する。コインの投入枚数や使用クレジット数はRAM33に記憶され、後述する払出率を求めるために用いられる。続いて、遊技者がスピンスイッチ8の操作(以下これらの操作を「開始操作」という)を行うと、スタート信号がスピンスイッチ8からCPU32に入力される。
後続のステップ42に進むと、遊技態様が通常遊技態様のまま、通常条件抽選処理が行われる。通常条件抽選処理では、まず、CPU32が図柄決定手段として作動し、各リール3L,3C,3Rについて、入賞ラインL1に停止表示される図柄を決定する図柄決定処理を行う。
この場合、CPU32はスピンスイッチ8からのスタート信号により、遊技者の開始操作を検出すると、乱数発生器35に指示して一定範囲の乱数を発生させ、サンプリング回路36に指示して、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出する。CPU32は抽出した乱数からROM34に記憶されている図示しない通常条件図柄決定テーブルを参照して該当する図柄のコードNoを取得する。
ここで本実施の形態では、後述する図柄のコードNo“0”に対応するWILD図柄が入賞ラインL1上のいずれか(3つのリール3L,3C,3R)に停止表示されると、ボーナスゲームに移行するように設定されている。そのためボーナスゲームへの移行確率(通常遊技態様から特別遊技態様への移行確率)は、通常条件図柄決定テーブルの図柄のコードNo“0”に関連付けられた乱数の数によって決まり、本実施の形態では、移行確率が“1/120”となるように設定されている。本実施の形態では通常条件図柄決定テーブルの参照によってコードNo“0”が取得され、WILD図柄が入賞ラインL1上に停止表示される図柄として決定されることが本発明の第1の移行条件に相当する。
続いて取得した図柄のコードNoをサーチキーに設定して、図16に示す停止テーブル88を参照し、各リール3L,3C,3Rについて、停止したときに有効ライン上に表示される図柄を検索する。
ここで、停止テーブル88は、図16に示すように、(図柄の)コードNoを記憶しているコードNoフィールド88aと、各コードNoに関連付けられた図柄を記憶している図柄フィールド88bとを有するテーブルであって、コードNoをサーチキーに設定してコードNoフィールド88aをサーチすることにより、該当する図柄を各リール3L,3C,3Rについて検索できるようになっている。なお、コードNo“0”に対応する図柄W1は、WILD図柄であり、本実施の形態では、ボーナスゲームへの移行に関係する。
スロットマシン1Aでは、このような乱数の抽出、通常条件図柄決定テーブル及び停止テーブルのサーチを各リール3L,3C,3Rについて合計3回、つまり、リールの個数に対応する回数だけ行う。そして、各リール3L,3C,3Rについての図柄が決定されると、その図柄を入賞ラインL1に停止表示させるためのリールの停止位置が決まる。
CPU32は、リールの停止位置が決まるとROM34に記憶されている入賞判定テーブル(各コードNoの組み合わせ(以下「コードNoパターン」という)に関連付けて、入賞する図柄の組合せと入賞しない(否入賞)図柄の組合せとが区別可能に登録されているテーブル)を参照し、コードNoパターンを用いて入賞可否を判定する入賞判定処理を行う。
続いて、CPU32が入賞態様判定手段として作動し、各入賞態様に応じた配当が登録されている態様テーブルを参照し、入賞態様を判定する入賞態様判定処理を行う(「入賞態様」は「役」ともいう)。この態様テーブルは、例えば、役「ジョーカー」が停止表示されると遊技態様が通常遊技態様から特別遊技態様に移行するというものや、「BAR」が縦に3つ並んだ図柄(3BAR:図16のW2で示された図柄)が3つ並ぶ「3BAR−3BAR−3BAR」が停止表示されるとコインの配当が5枚になるなどである。
以上で通常条件抽選処理が終了し、続くステップ43に進むと、通常ゲーム処理が行われる。ここでは、各リール3L,3C,3Rを回転させた後に、ステップ42における通常条件抽選処理の結果に対応するように停止させ、入賞しているときは入賞態様に応じた配当に基づき、コインの払出を行ってステップ44に進む。払い出されたコインはRAM33に記憶され、後述するように払出率を求めるために用いられる。ここで払い出されるコインの枚数は本発明における遊技用媒体の払出数に相当する。
ステップ44に進むと、CPU32が本発明における移行判定手段として作動し、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定をステップ42における通常条件抽選処理の結果に基づく第1の移行条件によって行う。ここで、前述のWILD図柄W1が停止表示される図柄に決定されていると移行条件が成立して移行可と判定され、このときCPU32が移行手段として作動し、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様に移行させてステップ45に進み、ボーナスゲーム処理を行う。一方、WILD図柄が停止表示されなければ移行不可と判定され、通常条件ゲーム処理が終了する。
ステップ45に進んでボーナスゲーム処理が開始すると、前述の通常条件抽選処理と同様の図柄決定処理、入賞判定処理、入賞態様判定処理が、フリーゲームが行われる所定回数(例えば3回)だけ行われる。そして、その抽選結果に基づき各リール3L,3C,3Rの回転と停止を所定回数だけ行い、入賞しているときは入賞態様に応じた配当に基づきコインの払出が行われる。払い出されたコインはRAM33に記憶され、後述するように払出率を求めるために用いられる。ここで払い出されるコインの枚数は本発明における遊技用媒体の払出数に相当する。コインの払出によってボーナスゲーム処理が終了し、通常条件ゲーム処理が終了する。
一方、図12に示すように通常条件ゲーム処理(ステップ32)から後続のステップ33に進むと、遊技回数Tの計測処理が行われる。ここで、CPU32がコインの投入やクレジットの使用によって開始された通常ゲームの回数(通常条件ゲーム処理や後述する特別条件ゲーム処理で通常ゲーム処理が行われた回数)をカウントし、遊技回数TとしてRAM33に記憶する。また、ここで計測する遊技回数は、フィギア90がフィギア設置ユニット19に設置された状態で複数回繰り返される通常ゲームの回数である。
後続のステップ34に進むと、払出率算出処理が行われる。ここでCPU32が本発明における算出手段として作動し、コインの投入枚数や使用クレジット数(分母)に対する後述する払出数(分子)の百分率を払出率(ペイアウト率ともいう)として求める。また、コインの投入枚数、使用クレジット数および払出数はRAM33に記憶されているデータを用い、複数のデータが記憶されている場合には、各数値に関するデータを合計(投入枚数の合計、使用クレジット数の合計、払出数の合計)してから上記の百分率を算出し、複数回繰り返される遊技の払出率として求める。
続く、ステップ35に進むとフィギアセット確認処理が行われる。フィギアセット確認処理では、CPU32が、フィギア検知センサ19dから入力される検知信号に基づいてフィギア90がセットされていないときには読取フラグをクリアしてステップ36に進む。
後続のステップ36に進むと、CPU32がステップ33で求めた遊技回数Tが払出率条件の成否を判定するか否かの条件となる特定回数K以上であるか否かの判定を行い、特定回数K以上であればステップ37に進み、未満であればステップ38に進む。本実施の形態では特定回数Kが20回と設定されており、遊技回数Tが20回以上であればステップ37に進んで払出率条件が成立するか否かの判定が行われ、払出率条件が成立していると特別条件ゲーム処理が行われる。このように遊技回数Tが特定回数K(例えば20回)以上となったときに特別条件ゲーム処理に移行し得るようにすると、少ない回数しか遊技を行っていない遊技者よりも何回も繰り返し遊技を行っている遊技者の方が有利となり、繰り返し遊技を行うインセンティブとなる。
続くステップ37では、CPU32が本発明における払出率判定手段として作動し、ステップ31で決定された払出率条件の成否をステップ34で求められた払出率から判定する。ここで払出率条件が成立していればステップ39に進み、読取フラグに“9”セットの有無が判定され、セット有りのときはフィギアIDの読取可と判定される状態であると判定され、ステップ40に進んで特別条件ゲーム処理が行われる。一方、払出率条件が不成立であればステップ38に進み、上記同様に読取フラグに“9”セットの有無が判定する。そしてセット有りのときはフィギアIDの読取可と判定される状態であると判定されて通常条件ゲーム処理(ステップ32)が繰り返され、セットされていなければフィギア有りゲーム処理が終了する。
このようにスロットマシン1Aでは、払出率条件の成否によって処理を分岐し、成立する場合には特別条件ゲーム処理(ステップ40)が行われ、不成立の場合には通常条件ゲーム処理(ステップ32)が行われる。
(特別条件ゲーム処理)
ステップ40に進んで特別条件ゲーム処理が開始すると、図14に示すステップ51に進んでスタート受付処理が行われる。スタート受付処理は、通常条件ゲーム処理におけるスタート受付処理(図13のステップ41)と同様であるため説明を省略する。
後続のステップ52に進むと特別条件抽選処理が開始する。特別条件抽選処理では、前述の通常条件抽選処理と同様に入賞ラインL1に停止させる図柄を決定する図柄決定処理、入賞可否を判定する入賞判定処理、入賞態様を判定する入賞態様判定処理が行われる。ただし、特別条件抽選処理における図柄決定処理では、入賞ラインL1に停止表示させる図柄のコードNoを取得するために図示しない特別条件図柄決定テーブルが参照される。特別条件ゲーム処理も、通常条件ゲーム処理と同様にボーナスゲームへ移行確率(通常遊技態様から特別遊技態様への移行確率)は、図柄のコードNo“0”に関連付けられた乱数の数によって決まり、本実施の形態では、移行確率が“1/110”となるように設定されている。
このように特別条件ゲーム処理においては、通常遊技態様から特別遊技態様への移行確率(1/110)が通常条件ゲーム処理での 移行確率(1/120)よりも高くなるように設定されており、特別条件ゲーム処理の方が、通常条件ゲーム処理よりも特別遊技態様に移行しやすくなっている。本実施の形態では、特別条件ゲーム処理において特別条件図柄決定テーブルの参照によってコードNo“0”が取得され、WILD図柄が入賞ラインL1上に停止表示される図柄として決定されることが本発明の第2の移行条件に相当する。
後続のステップ53に進むと前述の通常ゲーム処理(図13のステップ43)と同様の通常ゲーム処理が行われ、後続のステップ54に進む。
ステップ54に進むと、CPU32が本発明における移行判定手段として作動し、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定をステップ52における特別条件抽選処理の結果の基づく第2の移行条件によって行う。ここで、WILD図柄W1が停止表示される図柄に決定されていると移行条件が成立して移行可と判定され、CPU32が移行手段として作動し、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様に移行させてステップ55に進む。
ステップ55に進むと前述のボーナスゲーム処理(図13のステップ55)と同様のボーナスゲーム処理が行われ、ボーナスゲーム処理が終了すると特別条件ゲーム処理が終了する。
一方、ステップ54においてWILD図柄W1が停止表示されなければ移行不可と判定されて特別条件ゲーム処理が終了し、図12に示すようにステップ33に進んで遊技回数Tの計測処理が行われる。その後、後続の各処理が繰り返され、払出率条件が成立すると判定されればステップ39、ステップ40に進んで特別条件ゲーム処理が行われる。
(フィギア無しゲーム処理)
また、図10に示すステップ2において読取フラグに“9”がセットされていないと判定されるとステップ4に進んでフィギア無しゲーム処理が行われる。フィギア無しゲーム処理では、前述の通常条件ゲーム処理(図12のステップ32参照)と同様の処理が行われてメイン処理が終了する。
なお、以上の動作処理では、フィギア90が取り外されて読取フラグがクリアされると、フィギア有りゲーム処理が終了するようにしていたが、特別条件ゲーム処理(図12のステップ40)でボーナスゲームが行われたときには、フィギア有りゲーム処理が終了するようにしてもよい。
次に、スロットマシン1Aにおける遊技態様の変遷について、図17、図18のタイミングチャートを参照して説明する。図17、図18では、n(i)(i:整数)によって繰り返し行われる通常ゲーム(通常遊技態様)を区別して示し、かっこ内の数字(i)は連続して行われたゲーム数を示している。また、フィギアのセット無しの場合の通常遊技態様はM1、フィギアのセット有りの場合の通常確率(第1の移行条件)での通常遊技態様はM2、高確率(第2の移行条件)での通常遊技態様はM3で示し、遊技態様がいずれの遊技態様に有るかを実線で示す。
図17で示すタイミングチャートでは、フィギア90がセットされた状態で繰り返しフィギア有りゲーム処理が行われ(図10のステップ3)、n(1)からn(4)のゲームまで遊技態様が通常確率の通常遊技態様M2(図12のステップ32)で推移している。そしてn(3)のゲームの終了によって遊技回数Tが特定回数Kに達し、n(4)のゲーム終了後に求められた払出率から払出率条件が成立すると判定され、n(5)のゲームから高確率の通常遊技態様M3に移行している(図12のステップ40)。その後、n(6)のゲームでボーナスゲームに移行して払出率条件が不成立となり、n(7)のゲームから通常確率の通常遊技態様M2で推移している。
一方、図18で示すタイミングチャートでも、フィギア90がセットされた状態で繰り返しフィギア有りゲーム処理が行われ(図10のステップ3)、n(1)からn(4)のゲームまで遊技態様が通常確率の通常遊技態様M2(図12のステップ32)で推移している。そしてn(3)のゲームの終了によって遊技回数Tが特定回数Kに達し、n(4)のゲーム終了後に求められた払出率から払出率条件が成立すると判定され、n(5)のゲームから高確率の通常遊技態様M3に移行している(図12のステップ40)。その後、n(5)のゲームのゲーム途中でフィギアが取り外されてフィギアのセット有りの場合のゲーム処理が終了し、n(6)のゲームからはフィギアのセット無しの場合の通常遊技態様M1に移行している。
以上のようにスロットマシン1Aでは、フィギアをセットした状態で行われるゲームでの払出率が払出率条件を満たすと特別条件ゲーム処理(第2の移行条件での移行可否判定)が行われる。そして、特別条件ゲーム処理では通常条件ゲーム処理に比較してボーナスゲーム(特別遊技態様)に移行しやすくなるように移行確率が高く設定されている。そのためスロットマシン1Aでは、ボーナスゲームへの移行しやすさ(移行容易性)がフィギアをセットするかしないかによって変わり、移行容易性を上げるための払出率条件がフィギアに記憶されているフィギアID(遊技関連情報)によって変わる。そして払出率は、コインの投入枚数や使用クレジット数、払出数といった遊技者が意識する勝ち、負けに直結する要素によって変動するものであり、払出率条件が変動して移行容易性が変わると、ボーナスゲームへ移行するか否かの見当をつけにくく、最終的な遊技の勝ち負け予測が困難である。そのため遊技者は最終的に遊技に勝つことを期待しながら継続して遊技を楽しむことができ、繰り返し遊技を行おうとするインセンティブが作用する。
また、スロットマシン1Aでは、払出率が移行容易性を上げるため判定要素となっており払出率条件が成立する限り特別遊技態様へ移行しやすい状態が維持される。そのため、多くのコインを使用して遊技を行った遊技者の方が、少ない遊技者に比較して払出率の変動幅が少なく、多くのコインを使用している遊技者の方が、特別遊技態様へ移行しやすい状態が維持されやすいため繰り返し遊技を行おうとするインセンティブが一層作用する。
また更に、使用するフィギアによって移行容易性が変わるため、遊技者がフィギアを取り替えながら、「このフィギアなら、もしかしたらボーナスゲームに移行し易くなるかもしれない」といった期待感を持ちながらゲームを行おうとするインセンティブを持てるようになり、フィギアをあたかもお守りのように利用してゲームを行うようになってフィギアの収集意欲の向上にもつながる。
また、スロットマシン1Aでは、遊技回数が特定回数以上となったときに払出率条件の成否判定が行われている。そのため、特定回数未満の少ない遊技回数で未だコインの使用枚数が少ない遊技者(損が少ない遊技者)よりも特定回数以上でコインの使用枚数が多く比較的負けが込んでいると想定される遊技者の移行容易性を高めることができ、負けが込んでいる遊技者の救済を図って繰り返しゲームを行おうとするインセンティブを作用させることができる。
なお、スロットマシン1Aでは、フィギアID(識別情報)から払出率条件を決定していたが、フィギアIDのほかに払出率条件を記憶しておき、フィギアIDとともに払出率条件の読取りを行うことによって直接的に払出率条件を決定できるようにしてもよい。また、複数の払出率条件を記憶しておき、読み取った複数の払出率条件から抽選によっていずれかの払出率条件を決定してもよい。
このような場合、払出率条件が遊技関連情報に相当する。
続いて図19を参照して第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bについて説明する。図19は本実施の形態に係るスロットマシン1Bの全体構成を示す斜視図であり、図20は内部の構成を中心に示すスロットマシン1Bのブロック図である。
スロットマシン1Bは、スロットマシン1Aのリール3L,3C,3Rに代えて、複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数列(3列)有する画像表示手段を備え、各可変表示部に表示される可変表示画像を用いた可変表示画像遊技(ビデオスロットゲーム)を行えるように構成されている。
また、スロットマシン1Bも、スロットマシン1Aと同様に、コインやクレジットの使用によって遊技が開始し、CPU32が遊技進行制御手段として作動して通常遊技態様および特別遊技態様における遊技の進行を制御する。また、フィギアIDの読取可であればフィギア有りゲーム処理、読取不可であればフィギア無しゲーム処理が行われ、フィギアIDが読取可である限りフィギア有りゲーム処理が繰り返される。更に、フィギア有りゲーム処理において払出率条件の成立により特別条件ゲーム処理が行われる。特別条件ゲーム処理では、特別遊技態様へ移行しやすくなっている。以下、スロットマシン1Bの構成を説明するが、スロットマシン1Bの構成は、基本的にスロットマシン1Aと同様であるため、同様の構成要素については、スロットマシン1Aと同一の符号を付して詳細説明を省略する。
スロットマシン1Bのメインディスプレイ5は、縦横3列ずつに配置された合計9つの可変表示部3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3iを有している。このメインディスプレイ5には、通常遊技態様(通常ゲーム)および特別遊技態様(フリーゲーム)において、各可変表示部3a〜3iに、複数の図柄が上から下に向かって移動するかのようなスクロール表示画像(機械式のリールがあたかも回転するように表示されるリール画像)が表示されるようになっている。なお、図21では、縦3列の有効ライン(L1〜L3)が設定されているが、各可変表示部3a〜3iの縦横3列ずつと、対角線上の配列をみる合計8本の有効ラインが設定されるようしてもよい。
図20に示すように、スロットマシン1Bは、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有しており、CPU(Central Processing Unit)32が、本発明の遊技進行制御手段、読取可否判定手段、移行判定手段、算出手段、条件決定手段、払出率判定手段として作動し、ICチップリーダライタ19cが読取手段に相当する。
続いてスロットマシン1Bの動作内容について説明する。スロットマシン1Bのメイン処理は、スロットマシン1Aと同様であるが、通常条件抽選処理と特別条件抽選処理における図柄決定処理が異なる。つまり、スロットマシン1Bでは、各可変表示部3a〜3iにおいて、可変表示を停止して固定表示(停止表示)する図柄を決定する。また、WILD図柄(図16のW1参照)の停止表示が、ボーナスゲームへの移行条件(通常遊技態様から特別遊技態様への移行条件)として設定されており、WILD図柄の停止表示される確率(移行確率)が、フィギア無しゲーム処理やフィギア有りゲーム処理の通常条件ゲーム処理よりも特別条件ゲーム処理の方が高くなるようにしている。それにより、特別条件ゲーム処理では、通常遊技態様から特別遊技態様へ移行し易くなっている。なおスロットマシン1Bでは、リール3L,3C,3Rを用いないために、図柄の数に制約がなく、乱数に対応する図柄の種類を自由に変更して移行確率を変更することが可能である。
スロットマシン1Bもスロットマシン1Aと同様の作用、効果を奏し、ボーナスゲームへ移行するか否かの見当をつけにくく、遊技者は遊技に勝つことを継続して期待しながら遊技を楽しむことができ繰り返し遊技を行おうとするインセンティブが作用する。
続いて、本発明の遊技システムに係る実施の形態について説明する。図21は本実施の形態に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。遊技システム100は、遊技店舗に設置された店舗サーバ20と、店舗サーバ20と通信可能に接続された複数(本実施の形態では4台)のスロットマシン1Cとを有し、遊技店舗内では、店舗サーバ20と各スロットマシン1Cとが専用回線により接続されて店舗内LANを形成している。
店舗サーバ20が本発明における遊技サーバに相当し、スロットマシン1Cが遊技機に相当する。スロットマシン1Cは、前述の第1の実施の形態に係るスロットマシン1Aのように複数の図柄を可変表示する可変表示手段を備え、可変表示される複数の図柄のうち、停止表示される図柄に応じて入賞が決まる可変表示遊技を行えるように構成されている。
なお、スロットマシン1Cは、前述の第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bのように複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数列(3列)有し、各可変表示部に表示される可変表示画像を用いた可変表示画像遊技(スロットゲーム)を行えるように構成していてもよい。
店舗サーバ20は、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205を有しており、ROM202は払出率条件テーブルを記憶している。払出率条件テーブル(図15参照)は、前述したものと同一で足り、識別情報フィールドと(図柄の)コードNoフィールドとを有する。
CPU201はROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させ、スロットマシン1Cとの間でデータの送受信を行う。更に、CPU201は条件決定手段として作動し、各スロットマシン1Cから送信されたフィギアIDを用いて払出率条件を決定し、その払出率条件に関するデータを通信処理部204からスロットマシン1Cに送信させる。このように通信処理部204はスロットマシン1Cから遊技関連情報(例えばフィギアID)を受信するとともに所定のデータ(払出率条件に関するデータ等)をスロットマシン1Cに送信するようにしており、本発明における遊技サーバの通信処理手段に相当する。
スロットマシン1Cは、スロットマシン1Aと同様の構成を有し、通信制御部75、通信処理部76を有する点で前述のスロットマシン1Aと異なる。そのため、同様の構成には、同一符号等を用いて説明を省略する。通信制御部75と通信処理部76とは、I/Oポート39を介してCPU32に接続され、通信制御部75がCPU201の指示にしたがい通信処理部76を作動させて店舗サーバ20と間でのデータの送受信を行わせる。通信処理部75が本発明における遊技機の通信処理手段に相当する。また、スロットマシン1Cも前述のスロットマシン1Aと同様にCPU32、フィギア設置ユニット19、ICチップリーダライタ19c、フィギア検知センサ(図示せず)等を備える。CPU32が本発明における遊技進行制御手段、読取可否判定手段、移行判定手段、算出手段、条件決定手段、払出率判定手段として作動し、ICチップリーダライタ19cが読取手段に相当する。
以上の構成を有する遊技システム100の動作内容について、図22に示すフローチャートを参照してスロットマシン1Cの動作を中心に説明する。なお、図22はゲームの開始から終了までのメイン処理におけるスロットマシン1Cの動作手順を示すフローチャートであり、遊技店舗に複数台在るスロットマシン1Cのうち、1台を例に説明する。また、以下の説明において、前述のスロットマシン1Aで説明した各処理と同一の動作内容となる場合には、同一の処理名を用いて詳細説明を省略する。更に、図22ではステップをSと略記している。
遊技システム100では、スロットマシン1CのCPU32が本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技の進行を制御している。そして図22に示すようにメイン処理を開始すると、ゲーム開始にあたって、CPU32がステップ301でフィギア情報読取受付処理を行ってステップ302に進み、ステップ302ではCPU32が読取可否判定手段として作動し、読取フラグに“9”がセットされていないときは読取不可と判定されてフィギア無しゲーム処理(ステップ303)が行われ、その後、メイン処理が終了する。
一方、読取フラグに“9”がセットされているときは読取可と判定されてステップ304に進んでフィギアID送信処理が行われる。フィギアID送信処理が開始すると、CPU32が、通信制御部75に指示し、RAM33に記憶しているフィギアIDを通信処理部76から店舗サーバ20に送信させる。店舗サーバ20では、フィギアIDを受信すると、CPU201が条件決定手段として作動し、受信したフィギアIDの識別情報をサーチキーに設定し、ROM202に記憶している払出率条件テーブル(図15参照)を参照して払出率条件を決定する。そして決定した払出率条件に関するデータを通信処理部204によって遊技機1C(フィギアIDを送信してきた遊技機1C)に送信する。
スロットマシン1Cでは、ステップ305において払出率条件に関するデータを受信するまで待機し、そのデータを受信すると、CPU32が払出率条件に関するデータをRAM33に記憶する。
後続のステップ306以下の各処理では、払出率条件が不成立であれば通常条件ゲーム処理が繰り返され、払出率条件が成立していると特別条件ゲーム処理が繰り返えされる。また、フィギア90がフィギア設置ユニット19cから取り外されるとメイン処理が終了する。ステップ306以下の各処理は、前述のスロットマシン1Aで行われた各処理と同様であるため省略する。
本実施の形態に係る遊技システム100も前述のスロットマシン1A、1Bと同様の作用、効果を奏し、ボーナスゲームへ移行するか否かの見当をつけにくく、遊技者は遊技に勝つことを継続して期待しながら遊技を楽しむことができ繰り返し遊技を行おうとするインセンティブが作用する。
以上、各実施の形態に基づき、本発明の遊技機および遊技システムについて説明した。しかし、本発明は以上の実施の形態に限定されない。例えば、リールの個数は3つに限定されず、例えば、5つでもよく、9つでもよい。液晶表示装置41、101のほか、画像を表示できる別の装置(例えば、有機ELを用いた表示装置)を搭載した遊技機にも本発明を適用することができる。また、上記の実施の形態では、遊技機としてスロットマシンを例に説明したが、トランプのカードを示すカード画像を表示してカードゲームを行えるカードゲーム機や、麻雀ゲームを行える麻雀ゲーム機にも本発明の適用がある。
更に、上記の実施の形態では、遊技関連情報としてフィギアを特定するためのフィギアIDを例に説明したが、フィギアIDのみには限定されず、例えば、遊技用物品を使用してゲームを行った使用時間(読取手段によって遊技関連情報の読取りが行われた時間から読取りが行えなくなるまでの時間)や遊技用物品を使用してゲームを行ったゲーム回数等の使用履歴情報、更に特定条件を決定するための直接の情報(例えば、判定差枚数)であってもよい。そして、特に使用履歴情報はゲーム中あるいはゲーム終了後において遊技機が更新するようにする。
また、上記実施の形態では、一度、払出率条件が決定されるとフィギアを取り外すまで変更されなかったが、この決定を適宜行うようにすることもできる。例えば、第2の移行条件を用いて移行可否判定が行われ、それによって特別遊技態様(ボーナスゲーム)移行した後に再度、払出率条件を決定するようにしてもよい。また、払出率条件は、所定値以下に限定されず、例えば所定値以上とすることもでき、更に上限値と下限値を有する所定範囲内とすることもできる。
また、本発明に係る媒体情報は、コインの投入枚数に対応するクレジットに限定されず、例えば、プリペイドカードや磁気カード等の媒体情報記憶手段に記憶されている金銭情報やクレジットであってもよい。この場合には、媒体情報記憶手段が遊技機に投入され、媒体情報記憶手段に記憶されている所定の媒体情報の使用によって遊技が開始する。
更に、遊技用物品は、フィギアに限定されず、カードやカセット等であってもよい。更に遊技関連情報を遊技用物品に記憶する態様は、非接触型にてデータの読取りが可能なICチップに限定されず、接触型のデータ記憶手段であってもよい。また、メモリ等のデータ記憶手段を設けず、バーコードや2次元コードを印刷したシールを貼付したり、また、遊技用物品に直接に印刷したり、刻印するなどして情報記憶機能を有する情報表示部を設けて遊技用物品が遊技関連情報を記憶していてもよい。なお、2次元コードは2次元バーコードともいい、例えばQRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)がある。この2次元コードにはバーコードの数十倍から数百倍のデータをコード化した多量の情報が含まれている。このように情報表示部を設ける場合には、読取手段として前述のICチップリーダライタに代えてバーコードリーダ等を設ける。
本発明に係る遊技機の第1の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。 図1に示すスロットマシンのメインディスプレイを示す正面図である。 リールの構成を示す斜視図である。 図3に示したリールの1つを示す斜視図である。 筐体の背面側から見た液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。 液晶表示装置の一部の分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るスロットマシンの内部の構成を中心に示すブロック図である。 画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。 フィギアの一部破断正面図である。 スロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。 フィギア情報読取受付処理の動作手順を示すフローチャートである。 フィギア有りゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。 通常条件ゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。 特別条件ゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。 払出率条件テーブルの一例を示す図である。 停止テーブルの一例を示す図である。 遊技態様の変遷の一例を示すタイミングチャートである。 遊技態様の変遷の他の例を示すタイミングチャートである。 本発明に係る遊技機の第2の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係るスロットマシンの内部の構成を中心に示すブロック図である。 本発明に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。 遊技システムにおけるスロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1A,1B,1C・・・スロットマシン、32・・・CPU
19・・・フィギア設置ユニット、19c・・・ICチップリーダライタ
76・・・通信処理部、90・・・フィギア
20・・・店舗サーバ、100・・・遊技システム
201・・・CPU、204・・・通信処理部

Claims (3)

  1. 遊技用媒体または該遊技用媒体に対応する媒体情報の使用によって開始する遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、
    自他識別のための識別情報、使用履歴情報その他の遊技に関する遊技関連情報を記憶した遊技用物品から前記遊技関連情報の読取りを行う読取手段と、
    該読取手段による前記遊技関連情報の読取可否を判定する読取可否判定手段と、
    遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定を前記読取可否判定手段によって読取不可と判定されたときには第1の移行条件によって行い、読取可と判定されたときには前記第1の移行条件よりも前記特別遊技態様へ移行しやすい第2の移行条件によって行う移行判定手段と、
    前記遊技用媒体の使用数または該使用数に対応する媒体情報の使用数と前記遊技において払出された遊技用媒体の払出数とから払出率を求める算出手段と、
    前記移行判定手段に前記第2の移行条件によって前記移行可否判定を行わせるか否かを判定するための払出率条件を前記読取手段によって読み取られた前記遊技関連情報を用いて決定する条件決定手段と、
    該条件決定手段によって決定された払出率条件の成否を前記算出手段によって求められた払出率から判定する払出率判定手段とを有し、
    前記移行判定手段は、前記読取可否判定手段による前記遊技関連情報の読取可と判定され、かつ、前記払出率判定手段によって前記払出率条件が成立すると判定されるときに前記第2の移行条件により前記移行可否判定を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記算出手段は、前記読取可否判定手段による前記遊技関連情報の読取可と判定される状態で複数回繰り返される前記遊技の払出率を求め、
    前記移行判定手段は、前記複数回繰り返される遊技回数が前記払出率判定手段による判定が行われるための条件となる特定回数以上であり、前記読取可否判定手段による前記遊技関連情報の読取可と判定され、かつ、前記払出率判定手段によって前記払出率条件が成立すると判定されるときに前記第2の移行条件により前記移行可否判定を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 遊技用媒体または該遊技用媒体に対応する媒体情報の使用によって開始する遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、該遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、
    前記遊技機は、自他識別のための識別情報、使用履歴情報その他の遊技に関する遊技関連情報を記憶した遊技用物品から前記遊技関連情報の読取りを行う読取手段と、該読取手段による前記遊技関連情報の読取可否を判定する読取可否判定手段と、遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様へ移行させるか否かの移行可否判定を前記読取可否判定手段が前記遊技関連情報の読取不可と判定したときは第1の移行条件によって行い、読取可と判定したときは前記第1の移行条件よりも前記特別遊技態様に移行しやすい第2の移行条件によって行う移行判定手段と、前記遊技用媒体の使用数または該使用数に対応する媒体情報の使用数と前記遊技において払出された遊技用媒体の払出数とから払出率を求める算出手段と、前記遊技サーバに前記読取手段によって読み取られた前記遊技関連情報に関するデータを送信し、前記遊技サーバからデータを受信する通信処理手段と、前記遊技サーバから送信されるデータに基づく払出率条件の成否を前記算出手段によって求められた払出率から判定する払出率判定手段とを有し、
    前記遊技サーバは、前記遊技関連情報を前記遊技機から受信するとともに所定のデータを前記遊技機に送信する通信処理部と、前記移行判定手段に前記第2の移行条件によって前記移行可否判定を行わせるか否かを判定するための払出率条件を前記遊技機から送信される遊技関連情報を用いて決定する条件決定手段とを有し、
    前記遊技サーバの通信処理部は、前記条件決定手段によって決定された払出率条件に関するデータを前記遊技機に送信し、
    前記遊技機の移行判定手段は、前記払出率判定手段によって前記遊技サーバから送信されるデータに基づく前記払出率条件が成立すると判定されるときに前記第2の移行条件により前記移行可否判定を行うことを特徴とする遊技システム。
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