JP2006158582A - スリップリング装置および放射線撮影装置 - Google Patents

スリップリング装置および放射線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンスの作業を簡略化すると共に効率化を実現する。
【解決手段】導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することによって導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を、ブラシ厚検出部341が検出する。ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えたか否かを、報知部361が判別して、その減少値が基準値を超えた旨を報知する。
【選択図】図5

Description

本発明は、スリップリング装置および放射線撮影装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置などの放射線撮影装置は、被検体を放射線でスキャンして得られる被検体の投影データに基づいて、被検体の断層面についての画像を再構成により生成する。
X線CT装置においては、X線管を有する走査ガントリの回転部が被検体の周囲を回転する。そして、走査ガントリのX線管が被検体の周囲における複数のビュー方向からX線を照射し、被検体を透過したX線をX線検出器が検出して被検体の投影データを得る。その後、X線CT装置は、その被検体の投影データを用いて被検体の断層面についての画像を再構成し生成する。
ここで、走査ガントリの回転部は、リング形状に形成された導電体リングと、その導電体リングに接触し電気的に接続する導電体ブラシと、導電体ブラシを導電体リングに押圧する押圧部とを含むスリップリング装置を有する。スリップリング装置においては、たとえば、導電体リングがX線管に電気的に接続している。そして、その導電体リングが導電体ブラシに接触しながらリング形状に沿って回転移動し、被検体の周囲を回転しX線管を移動させる。X線CT装置においては、上記のようなスリップリング装置を用いることによって、被検体の周囲を回転するX線管などの機器と電気的な接続を維持しながら、X線管などの機器に電力を連続的に供給することや電気信号を授受することなどを実現し、ヘリカルスキャンなどを実施可能にしている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−105365号公報
スリップリング装置において、導電体ブラシは、導電体リングに押圧されて接触しながら、導電体リングのリング形状に沿うようにして相対的に移動するため、導電体リングとの接触部分が摩耗し、導電体ブラシの厚みが減少する。このため、導電体ブラシを交換するメンテナンスが定期的に実施されている。
メンテナンスの際には、装置の使用頻度や使用条件などに応じて導電体ブラシの厚みが減少した減少量が変動するために、導電体ブラシを装置から取り外して厚みを確認し、交換するか否かを判断している。このため、導電体ブラシの厚みを確認することが容易ではなく、メンテナンスの作業が煩雑化すると共に効率化が困難になるため、装置の取り扱いが容易ではなかった。
したがって、本発明の目的は、メンテナンスの作業を簡略化して効率的な作業を実現し、容易に取り扱うことが可能なスリップリング装置および放射線撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のスリップリング装置は、リング形状に形成された導電体リングと、前記導電体リングに接触し電気的に接続する導電体ブラシと、前記導電体ブラシを前記導電体リングに押圧する押圧部とを含み、前記導電体ブラシが、前記導電体リングのリング形状に沿うように前記導電体リングに対して相対的に移動するスリップリング装置であって、前記導電体ブラシが前記導電体リングに接触しながら相対的に移動し摩耗することによって前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を検出するブラシ厚検出部と、前記ブラシ厚検出部により検出された前記減少値が基準値を超えたか否かを判別して、前記減少値が基準値を超えた旨を報知する報知部とを有する。
上記目的を達成するため、本発明の放射線撮影装置は、被検体に放射線を照射する照射部と、前記被検体の周囲を回転するように前記照射部を回転移動する回転部とを含み、前記回転部により回転される前記照射部から照射され、前記被検体を透過した前記放射線により得られる前記被検体の投影データに基づいて、前記被検体の断層面についての画像を生成する放射線撮影装置であって、前記回転部は、リング形状に形成された導電体リングと、前記導電体リングに接触し電気的に接続する導電体ブラシと、前記導電体ブラシを前記導電体リングに押圧する押圧部とを含み、前記導電体ブラシが、前記導電体リングのリング形状に沿うように前記導電体リングに対して相対的に移動し、前記導電体リングと前記導電体ブラシとのいずれか一方が前記照射部に電気的に接続するスリップリング装置を有し、前記スリップリング装置は、前記導電体ブラシが前記導電体リングに接触しながら相対的に移動し摩耗することによって前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を検出するブラシ厚検出部と、前記ブラシ厚検出部により検出された前記減少値が基準値を超えたか否かを判別して、前記減少値が基準値を超えた旨を報知する報知部とを有する。
本発明によれば、メンテナンスの作業を簡略化して効率的な作業を実現し、容易に取り扱うことが可能なスリップリング装置および放射線撮影装置を提供することができる。
本発明にかかる実施形態について説明する。
<実施形態1>
以下より、本発明にかかる実施形態1について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の放射線撮影装置にかかる実施形態1のX線CT装置1についての全体構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態のX線CT装置1における要部を示す構成図である。
図1に示すように、X線CT装置1は、走査ガントリ2と、操作コンソール3と、被検体搬送部4とを有する。
走査ガントリ2は、操作コンソール3からの制御信号CTL30aに基づいて、被検体搬送部4により撮影空間29に移動された被検体をX線でスキャンして、その被検体の投影データを得る。走査ガントリ2は、図1に示すように、X線管20とX線管移動部21とコリメータ22とX線検出器23とデータ収集部24とX線コントローラ25とコリメータコントローラ26と回転部27とガントリコントローラ28とを有する。
図3は、走査ガントリ2において、X線管20とコリメータ22とX線検出器23との配置関係を示す図である。
図3に示すように、走査ガントリ2においては、被検体が搬入される撮影空間29を挟むように、X線管20とX線検出器23とが配置されている。そして、コリメータ22が、X線管20からのX線を成形するように配置されている。そして、走査ガントリ2は、被検体の体軸方向zを軸にしてX線管20とコリメータ22とX線検出器23とを被検体の周囲で旋回させることにより、被検体の周囲における複数のビュー方向からX線管20がX線を照射し、X線管20から被検体を透過するX線をX線検出器23が検出して、投影データを生成する。
走査ガントリ2の各部について説明する。
X線管20は、たとえば、回転陽極型であり、X線を被検体に照射する。X線管20は、図2に示すように、X線コントローラ25からの制御信号CTL251に基づいて、所定強度のX線を被検体の撮影領域にコリメータ22を介して照射する。X線管20から放射されたX線は、コリメータ22によって、たとえば、コーン状に成形され、X線検出器23に照射される。そして、X線管20は、被検体の周囲のビュー方向からX線を被検体に照射するために、回転部27によって被検体の体軸方向zが軸になるように被検体の周囲を回転移動する。つまり、X線管20は、被検体搬送部4が被検体を撮影空間29に移動する方向に沿った軸を中心にして、被検体の周囲を旋回する。
X線管移動部21は、図2に示すように、X線コントローラ25からの制御信号CTL252に基づいて、X線管20の放射中心を、走査ガントリ2における撮影空間29内の被検体の体軸方向zに移動させる。
コリメータ22は、図2に示すように、X線管20とX線検出器23との間に配置されている。コリメータ22は、たとえば、チャネル方向iと列方向jとにそれぞれ2枚ずつ設けられた板により構成されている。コリメータ22は、コリメータコントローラ26からの制御信号CTL261に基づいて、各方向に設けられた2枚の板を独立して移動させ、X線管20から照射されたX線をそれぞれの方向において遮ってコーン状に成形し、X線の照射範囲を調整する。
X線検出器23は、X線管20から照射され被検体を透過するX線を検出し、被検体の投影データを生成する。X線検出器23は、X線管20と共に、回転部27によって被検体の周囲を回転する。そして、被検体の周囲から照射され、被検体を透過するX線を検出して投影データを生成する。
また、X線検出器23は、図2に示すように、検出素子23aを複数含む。X線検出器23は、回転部27によってX線管20が被検体の体軸方向zを中心して、被検体の周囲を回転する回転方向に沿ったチャネル方向iと、X線管20が回転部27によって回転する際に中心軸となる回転軸方向に沿った列方向jとに検出素子23aがアレイ状に2次元的に配列されている。X線検出器23は、2次元的に配列された複数の検出素子23aによって、円筒な凹面状に湾曲した面を形成している。
X線検出器23を構成する検出素子23aは、たとえば、検出したX線を光に変換するシンチレータ(図示なし)と、シンチレータが変換した光を電荷に変換するフォトダイオード(図示なし)とを有し、X線検出器23は固体検出器として構成されている。なお、検出素子23aは、これに限定されるものではなく、たとえば、カドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体検出素子、あるいはキセノン(Xe)ガスを利用した電離箱型の検出素子23aであって良い。
データ収集部24は、X線検出器23からの投影データを収集するために設けられている。データ収集部24は、X線検出器23のそれぞれの検出素子23aが検出した投影データを収集して、操作コンソール3に出力する。図2に示すように、データ収集部24は、選択・加算切換回路(MUX,ADD)241とアナログ−デジタル変換器(ADC)242とを有する。選択・加算切換回路241は、X線検出器23の検出素子23aによる投影データを、中央処理装置30からの制御信号CTL303に応じて選択し、あるいは組み合わせを変えて足し合わせ、その結果をアナログ−デジタル変換器242に出力する。アナログ−デジタル変換器242は、選択・加算切換回路241において選択あるいは任意の組み合わせで足し合わされた投影データをアナログ信号からデジタル信号に変換して中央処理装置30に出力する。
X線コントローラ25は、図2に示すように、中央処理装置30からの制御信号CTL301に応じて、X線管20に制御信号CTL251を出力し、X線の照射を制御する。X線コントローラ25は、たとえば、X線管20の管電流や照射時間などを制御する。また、X線コントローラ25は、中央処理装置30による制御信号CTL301に応じて、X線管移動部221に対し制御信号CTL252を出力し、X線管20の放射中心を体軸方向zに移動するように制御する。
コリメータコントローラ26は、図2に示すように、中央処理装置30からの制御信号CTL302に応じてコリメータ22に制御信号CTL261を出力し、X線管20から放射されたX線を成形するようにコリメータ22を制御する。
回転部27は、図1に示すように、円筒形状であり、内部に撮影空間29が形成されている。回転部27は、ガントリコントローラ28からの制御信号CTL28に応じて、たとえば、モーター(図示なし)を駆動し、撮影空間29内における被検体の体軸方向zを中心に回転する。回転部27には、X線管20とX線管移動部21とコリメータ22とX線検出器23とデータ収集部24とX線コントローラ25とコリメータコントローラ26とが搭載されている。回転部27は、各部が被検体の周囲を回転するように移動させ、撮影空間29に搬入される被検体と各部との位置関係を回転方向にて相対的に変化させる。回転部27が回転することによって、被検体の周囲から複数のビュー方向ごとにX線管20がX線を被検体に照射することが可能になり、被検体を透過したX線をX線検出器23がそれぞれのビュー方向ごとに検出することが可能になる。
ガントリコントローラ28は、図1および図2に示すように、操作コンソール3の中央処理装置30による制御信号CTL304に基づいて、回転部27に制御信号CTL28を出力し、回転部27を回転するように制御する。
ここで、走査ガントリ2の回転部27について、さらに詳細に説明する。
図4と図5とは、本実施形態におけるスリップリング装置300を示す図である。ここで、図4は、回転部27のスリップリング装置300を示す平面図である。図5は、スリップリング装置300の要部を示す側面図である。
回転部27は、スリップリング装置300を有し、図4に示すように、スリップリング装置300は、リング支持板310と、導電体リング311と、ブラシ支持部320と、導電体ブラシ321と、押圧部331と、ブラシ厚検出部341と、報知部361とを含む。スリップリング装置300は、撮影空間29に搬送された被検体の周囲を回転するX線管20,コリメータ22,およびX線検出器23と、操作コンソール3とを電気的に接続させている。これにより、スリップリング装置300は、X線管20とコリメータ22とX線検出器23とのそれぞれに操作コンソール3から電力を供給することを可能にし、また、X線管20,コリメータ22およびX線検出器23と、操作コンソール3との間での電気信号の授受を可能にしている。つまり、回転部27に搭載される各部と、操作コンソール3との間では、電気信号の授受や給電が、スリップリング装置300を介して、実施される。スリップリング装置300は、導電体リング311と導電体ブラシ321とのいずれか一方で、X線管20とコリメータ22とX線検出器23とのそれぞれを、操作コンソール3に電気的に接続する。本実施形態においては、複数の導電体リング311を有しており、導電体リング311がX線管20とコリメータ22とX線検出器23とをそれぞれに電気的に接続している。そして、スリップリング装置300においては、導電体リング311が、走査ガントリ2に固定されている導電体ブラシ321に接触しながら回転する。つまり、相対的には、押圧部331に押圧された導電体ブラシ321が、導電体リング311のリング形状に沿うように導電体リング311に接触しながら移動することになる。
スリップリング装置300における各部について、順次、説明する。
リング支持板310は、図4に示すように、円盤形状であり、被検体が搬入される撮影空間29に対応するように、中心部分に円形の開口が形成されている。そして、リング支持板310は、絶縁体で形成されている。リング支持板310は、複数の導電体リング311が間隔を隔てるように、一方の面に設けられおり、各導電体リング311を支持する。また、リング支持板310は、X線管20とコリメータ22とX線検出器23とを支持し、回転部27のモータにより、円盤形状の面内で撮影空間29の中心を軸に回転して、X線管20とコリメータ22とX線検出器23とを撮影空間29の周囲で旋回させる。
導電体リング311は、図4に示すように、リング形状に形成された導電体であり、リング支持板310に設けられている。ここでは、直径が異なる複数の導電体リング311が、同心円状にリング支持板310に間隔を設けて配置されている。そして、導電体リング311は、X線管20とコリメータ22とX線検出器23とをそれぞれに電気的に接続している。また、導電体リング311は、図5に示すように、導電体ブラシ321と接触して電気的に接続しており、導電体ブラシ321を介して、操作コンソール3と、X線管20,コリメータ22,X線検出器23の複数の機器との間で電気信号の授受や給電を実施する。
ブラシ支持部320は、図4に示すように、ブラシ支持板320aと、ブラシ収容部320bとを有し、導電体ブラシ321と押圧部331とを支持する。ブラシ支持板320aは、板形状であり、複数のブラシ収容部320bが設けられており、走査ガントリ2にて固定されている。ブラシ収容部320bは、たとえば、円筒形状であり、図5に示すように、導電体ブラシ321と押圧部331とを収容する。また、ブラシ収容部320bには、後述の被検知板322が移動可能なように開口が形成されている。
導電体ブラシ321は、図5に示すように、棒形状に形成された導電体であり、ブラシ収容部320bに収容されている。そして、導電体ブラシ321は、押圧部331により押圧されて、一端部が導電体リング311に接触し電気的に接続する。また、導電体ブラシ321は、他端部が配線を介して、操作コンソール3に電気的に接続されており、操作コンソール3と、X線管20,コリメータ22,X線検出器23との間で電気信号の授受や給電を、導電体リング311を介して実施する。本実施形態においては、図5に示すように、導電体ブラシ321は、摩耗により導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値をブラシ厚検出部341が検出可能なように、被検知板322が設けられている。導電体ブラシ321の被検知板322は、ブラシ厚検出部341の接触センサ342が接触し検知される検知面を備えている。そして、その検知面が押圧部331により押圧される方向に対して略垂直方向に沿うように形成され、導電体ブラシ321に固定されている。そして、被検知板322は、ブラシ収容部320aに設けられた開口から、突き出るように配置されている。
押圧部331は、図5に示すように、スプリングを含み、ブラシ収容部320bに収容されている。そして、押圧部331は、導電体ブラシ321を導電体リング311に押圧して、接触させる。
ブラシ厚検出部341は、センサと、そのセンサの検知結果を解析するコンピュータとを含む。ブラシ厚検出部341は、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することによって導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を、検出する。本実施形態においては、ブラシ厚検出部341は、導電体ブラシ321に接触し、導電体ブラシ321の厚みが初期の状態から減少した減少値を検出する接触センサ342を含む。接触センサ342は、図5に示すように、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することに伴って、被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を検出する。接触センサ342は、ブラシ支持部320に固定されているセンサ本体342aと、センサ本体342a中の付勢部材(図示なし)により押圧されることによって被検知板322に一端が接触する接触棒342bとを有する。接触センサ342においては、導電体ブラシ321の摩耗に伴って、接触棒342bの一端の位置が押圧されて変動する。そして、接触センサ342は、この接触棒342bの一端の位置の変位量を検出する。そして、ブラシ厚検出部341は、この接触センサ342が検知した被検知板322の位置についての変位量を、導電体ブラシ321の厚みについての減少値として報知部361へ出力する。なお、本実施形態においては、導電体ブラシ321が回転しない場合について示しているが、導電体ブラシ321が回転する場合には、ブラシ厚検出部341は、導電体ブラシ321の回転に影響を受けないような接触センサ342を用いることが好ましい。
報知部361は、データ解析を実施するコンピュータを含む。報知部361は、ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えたか否かを判別する。そして、報知部361は、導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた場合には、その減少値が基準値を超えた旨を報知する。たとえば、報知部361は、導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた旨を、表示装置32の画面に文字で表示してオペレータに報知する。また、報知部361は、遠隔地にある外部機器に通信する通信部(図示なし)を備え、その導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた旨とを示すデータを外部機器に送信し、その外部機器の画面にその旨を文字で表示することにより、遠隔地にいるフィールドエンジニアに報知する。
操作コンソール3について、説明する。
操作コンソール3は、図1に示すように、中央処理装置30と、入力装置31と、表示装置32と、記憶装置33とを有する。
中央処理装置30は、コンピュータとプログラムとを含み、オペレータにより入力装置31に入力される指令に基づいて、種々の処理を実施する。
中央処理装置30は、図1に示すように、制御部41と、画像生成部61とを有する。
制御部41は、X線CT装置1の各部を制御するために設けられている。たとえば、制御部41は、オペレータにより入力装置31に入力されたスキャン条件を受け、そのスキャン条件に基づいて、制御信号CTL30aを各部に出力し、スキャンを実行させる。
具体的には、制御部41は、被検体搬送部4に制御信号CTL30bを出力し、被検体搬送部4に被検体を撮影空間29へ搬送させて移動させる。そして、制御部41は、ガントリコントローラ28に制御信号CTL304を出力して、走査ガントリ2の回転部27を回転させる。そして、制御部41は、X線管20からX線の照射するように、制御信号CTL301をX線コントローラ25に出力する。そして、制御部41は、制御信号CTL302をコリメータコントローラ26に出力し、コリメータ22を制御してX線を成形する。また、制御部42は、制御信号CTL303をデータ収集部24に出力し、X線検出器23の検出素子23aが得る投影データを収集するように制御する。
画像生成部61は、前述の走査ガントリ2のデータ収集部24が収集した投影データに基づいて、被検体の断層面の画像を計算により再構成する。具体的には、画像生成部61は、投影データに対して、感度補正、ビームハードニング補正などの前処理を実施後、フィルタ処理逆投影法によって画像再構成を行い、被検体の断層面の画像を生成する。ここでは、回転部27により回転されるX線管20から照射され、被検体を透過したX線により得られる被検体の投影データに基づいて、被検体の断層面についての画像を生成する。
入力装置31は、たとえば、キーボードやマウスなどの入力デバイスにより構成されている。入力装置31は、オペレータの入力操作に基づいて、スキャン条件や被検体の情報などの各種情報を中央処理装置30に入力する。
表示装置32は、たとえば、CRTを含み、中央処理装置30からの指令に基づき、表示面に画像を表示する。たとえば、表示装置32は、画像生成部61が再構成した被検体の断層面の画像を画面に表示する。
記憶装置33は、メモリにより構成されており、画像生成部61が再構成した被検体の画像などの各種のデータや、プログラムなどを記憶する。記憶装置33は、その記憶されたデータが必要に応じて中央処理装置30にアクセスされる。
被検体搬送部4について説明する。
被検体搬送部4は、撮影空間29の内部と外部との間で被検体を搬送する。被検体搬送部4は、被検体が載置される載置面が形成されているテーブルを含み、その載置面で被検体を支持する。被検体は、たとえば、仰向けになるようにテーブルに寝かされて、被検体搬送部4のテーブルに支持される。そして、被検体搬送部4は、テーブル移動部(図示なし)によって、載置面に載置される被検体の体軸方向zに沿った水平方向Hと、水平面に対して垂直な鉛直方向Vとにテーブルを移動し、撮影空間29の内部に被検体を搬入する。そして、被検体搬送部4は、スキャン条件に応じて撮影空間29内で移動し、被検体がスキャンされる撮影領域の位置を移動させる。
なお、上記の本実施形態におけるX線CT装置1は、本発明の放射線撮影装置に相当する。また、本実施形態におけるX線管20は、本発明の放射線管に相当する。また、本実施形態におけるスリップリング装置300は、本発明のスリップリング装置に相当する。また、本実施形態における導電体リング311は、本発明の導電体リングに相当する。また、本実施形態における導電体ブラシ321は、本発明の導電体ブラシに相当する。また、本実施形態における被検知板322は、本発明の被検知板に相当する。また、本実施形態における押圧部331は、本発明の押圧部に相当する。また、本実施形態におけるブラシ厚検出部341は、本発明のブラシ厚検出部に相当する。また、本実施形態における接触センサ342は、本発明の接触センサに相当する。また、本実施形態における報知部361は、本発明の報知部に相当する。
本実施形態のX線CT装置1における動作について説明する。
まず、本実施形態のX線CT装置1が被検体を撮影する際の動作について説明する。
被検体を撮影する際においては、オペレータにより入力装置31入力された本スキャン条件に基づいて、たとえば、ヘリカルスキャン方式で走査ガントリ2が被検体をスキャンし、投影データを得る。ここでは、被検体の周囲を回転するように回転部27がX線管21を回転移動し、被検体の周囲からX線管20がX線を被検体に照射する。そして、回転部27により回転されるX線管21から照射され、被検体を透過したX線を、X線検出器23が検出し投影データを得る。その後、被検体の投影データに基づいて、画像生成部61が、被検体の断層面についての画像を生成する。そして、その生成した被検体の画像についてのデータを、画像生成部61が表示装置32および記憶装置33に出力し、表示装置32がその被検体の画像を画面に表示する。
ここで、スキャンを実施する際には、回転部27のスリップリング装置300は、押圧部331に押圧された導電体ブラシ321が、導電体リング311に接触しながら、導電体リング311のリング形状に沿うように導電体リング311に対して相対的に移動する。この時、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動により、導電体ブラシ321が摩耗し擦り減る。
この時、本実施形態においては、導電体ブラシ321が摩耗することによって導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を、ブラシ厚検出部341が検出する。その後、ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値を報知部361が報知する。
図6は、本実施形態において、導電体ブラシ321の厚みについての減少値を報知する際の動作を示すフロー図である。
図6に示すように、まず、被検知板322の変位量を検出する(S11)。
ここでは、ブラシ厚検出部341の接触センサ342が、導電体ブラシ321の被検知板322に接触し、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することに伴って被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を検出する。具体的には、接触センサ342は、当該接触センサ342において被検知板322に接触する接触面が、導電体ブラシ321の摩耗に伴い、押圧部331が押圧する方向に沿って変位した変位量を検出する。そして、接触センサ342が検知した被検知板322の位置についての変位量を、ブラシ厚検出部341が導電体ブラシ321の厚みについての減少値として報知部361へ出力する。
つぎに、報知を実施する(S21)。
ここでは、導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた場合に、その減少値が基準値を超えた旨を報知部361が報知する。具体的には、ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えたか否かを報知部361が判別し、その導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた旨を、表示装置32の画面に報知部361が表示してオペレータに報知する。そして、その導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えた旨を示すデータを、報知部361が遠隔地の外部機器に通信して送信し、遠隔地にいるフィールドエンジニアに報知する。
以上のように、本実施形態のX線CT装置1のスリップリング装置300においては、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することによって導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を、ブラシ厚検出部341が検出する。そして、ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値が基準値を超えたか否かを、報知部361が判別し、その減少値が基準値を超えた旨を報知する。ここで、ブラシ厚検出部341は、導電体ブラシ321に接触して、導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を検出する接触センサ342を有し、導電体ブラシ321は、接触センサ342が接触し検知される面が押圧部331により押圧される方向に対して略垂直方向に沿って形成されている被検知板322を有する。そして、導電体ブラシ321が導電体リング311と接触しながら相対移動して摩耗することに伴って被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を、導電体ブラシ321の厚みについての減少値として、接触センサ342が被検知板322に接触することにより検出する。
このため、本実施形態は、メンテナンスの際に導電体ブラシの厚みを確認することが容易になり、メンテナンスの作業を簡略化すると共に効率化を実現し、装置の取り扱いを容易にすることができる。
<実施形態2>
以下より、本発明にかかる実施形態2について図面を用いて説明する。
図7は、本発明にかかる実施形態2のX線CT装置1において、スリップリング装置300の要部を示す側面図である。
図7に示すように、本実施形態は、ブラシ厚検出部341が実施形態1と異なっている。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
本実施形態のブラシ厚検出部341は、前述のように、非接触センサ343を有する。非接触センサ343は、導電体ブラシ321に接触せずに、導電体ブラシ321の厚みが減少した減少値を検出する。本実施形態においては、非接触センサ343として、光を用いて導電体ブラシ321の厚みについての減少量を検出する光学式センサを用いる。ここでは、非接触センサ343としての光学式センサが、導電体ブラシ321の被検知板322に光を照射することにより、導電体ブラシ321の摩耗に伴って被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を、導電体ブラシ321の厚みについての減少値として検出する。たとえば、光学式センサは、ブラシ支持部320に固定されており、導電体ブラシ321の被検知板322に光を照射し、被検知板322から反射される光の強度に基づいて、被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を検知する。
なお、上記の本実施形態における非接触センサ343は、本発明の非接触センサに相当する。
以上のように、本実施形態のX線CT装置1のスリップリング装置300においては、非接触センサ343としての光学式センサが、導電体ブラシ321の被検知板322に光を照射することにより、導電体ブラシ321の摩耗に伴って被検知板322の位置が基準位置から導電体リング311側に移動する変位量を、導電体ブラシ321の厚みについての減少値として検出する。そして、実施形態1と同様に、ブラシ厚検出部341により検出された導電体ブラシ321の厚みについての減少値を報知部361が報知する。このため、本実施形態は、実施形態1と同様に、メンテナンスの際に導電体ブラシ321の厚みを確認することが容易になり、メンテナンスの作業を簡略化すると共に効率化を実現し、装置の取り扱いを容易にすることができる。
<実施形態3>
以下より、本発明にかかる実施形態3について図面を用いて説明する。
図8と図9は、本発明にかかる実施形態3のX線CT装置1において、スリップリング装置300の要部を示す側面図である。ここで、図8は、第1導電体ブラシ321aを含む要部についての側面図であり、図9は、第2導電体ブラシ321bを含む要部についての側面図である。
図8と図9とに示すように、本実施形態は、スリップリング装置300は、導電体ブラシ321として、第1導電体ブラシ321aと、第2導電体ブラシ321bとを有する。また、本実施形態は、ブラシ厚検出部341が実施形態1と異なっている。これらの点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
本実施形態においては、スリップリング装置300は、前述のように、導電体ブラシ321が、第1導電体ブラシ321aと、第2導電体ブラシ321bとを含む。ここで、第1導電体ブラシ321aと、第2導電体ブラシ321bとは、図4に示すように、同一の導電体リング311に並ぶように配置される。たとえば、複数の導電体ブラシ321のうちの1つが第2導電体ブラシ321bとして設けられ、他が第1導電体ブラシ321aになるように設けられる。また、スリップリング装置300は、図8と図9とに示すように、第1導電体ブラシ321aを導電体リング311に押圧する第1押圧部331aと、第2導電体ブラシ321bを導電体リング311に押圧する第2押圧部331bとを含む。そして、スリップリング装置300は、導電体リング311のリング形状に沿うように、第1押圧部331aにより押圧されている第1導電体ブラシ321aと第2押圧部331bにより押圧されている第2導電体ブラシ321bとが、導電体リング311に接触しながら導電体リング311に対して相対的に移動する。
本実施形態におけるスリップリング装置300の各部について説明する。
第1導電体ブラシ321aは、導電体リング311に接触しており、X線管21などの電子機器に電気的に接続して操作コンソール3との間で電気信号の授受や給電を実施する。第1導電体ブラシ321aは、図8に示すように、被検知板322が設けられていないことを除き、実施形態1と同様である。
一方、第2導電体ブラシ321bは、第1導電体ブラシ321aの厚みについての減少値に対して擬似的な減少量を測定可能なように、導電体リング311に接触し、第1導電体ブラシ321aと略同様に摩耗する。第2導電体ブラシ321bは、X線管21などの電子機器と電気的な接続状態になく、操作コンソール3との間で電気信号の授受や給電を実施しないように設けられている。つまり、第2導電体ブラシ321bは、第1導電体ブラシ321aのダミーとして機能するように設けられている。
第2導電体ブラシ321bは、図9に示すように、接触体部323と抵抗体部324と絶縁体部325とを有する。
接触体部323は、導電体リング311に接触するように形成されている。接触体部323は、第1導電体ブラシ321aの厚みについての減少値に対して擬似的な減少量を測定可能なように、第1導電体ブラシ321aと略同様に摩耗する材料で形成されている。本実施形態においては、接触体部323は、第1導電体ブラシ321aと同じ導電材料で形成されている。
抵抗体部324は、導電体リング311に接触しないように、接触体部323よりも第2押圧部331b側に形成されている。また、抵抗体部324は、接触体部323より電気抵抗値が高い導電材料で形成されている。そして、抵抗体部324においては、ブラシ厚検出部341の第1接続端子351が抵抗体部324の押圧部331側に接続し、第2接続端子352が抵抗体部324の導電体リング311側に接続している。
絶縁体部325は、接触体部323と抵抗体部324とを電気的に絶縁するように絶縁材料で形成されている。本実施形態においては、絶縁体部325は、接触体部323と抵抗体部324とに挟まれるように形成されている。
ブラシ厚検出部341は、図9に示すように、第1接続端子351と第2接続端子352と電流検知部353と減少値算出部354とを有する。
第1接続端子351は、図9に示すように、第2導電体ブラシ321bの第2押圧部331b側に接続する。本実施形態においては、第1接続端子351は、第2導電体ブラシ321bにおける抵抗体部324の第2押圧部331b側に接続している。
第2接続端子352は、図9に示すように、第1接続端子351よりも第2導電体ブラシ321bの導電体リング311側に接続し、第2導電体ブラシ321bが摩耗し第2押圧部331bによって導電体リング311側に移動することに伴って第2導電体ブラシ321bに接続する位置が相対的に移動し、第1接続端子351との間で導電する第2導電体ブラシ321bの距離が変動する。本実施形態においては、第2接続端子352は、第2導電体ブラシ321bにおける抵抗体部324の導電体リング311側に接続しており、抵抗体部324の第2押圧部331b側に接続している第1接続端子351との間で導電する距離が変動する。つまり、第2接続端子352は、配置位置が固定されており、第2導電体ブラシ321bの摩耗に伴って、第2導電体ブラシ321bに接続する位置が相対的に変動するように配置されている。
電流検知部353は、第1接続端子351と第2接続端子352とを用いて第2導電体ブラシ321bに電圧を印加し、第2導電体ブラシ321bに流れる電流値を検知する。本実施形態においては、電流検知部353は、第1接続端子351と第2接続端子352とを用いて、第2導電体ブラシ321bの抵抗体部324に電圧を印加する。そして、電流検知部353は、その第2導電体ブラシ321bの抵抗体部324に流れる電流値を検知する。
減少値算出部354は、電流検知部353により検知された電流値に基づいて、第2導電体ブラシ321bの厚みが減少した減少値を算出する。減少値算出部354は、第2導電体ブラシ321bの厚みについて算出した減少値を報知部361に出力する。つまり、減少値算出部354は、第1導電体ブラシ321aの厚みが減少した減少値として、第2導電体ブラシ321bの厚みについて算出した減少値を報知部361に出力する。
なお、上記の本実施形態における第2導電体ブラシ321bは、本発明の導電体ブラシに相当する。また、本実施形態における接触体部323は、本発明の接触体部に相当する。また、本実施形態における抵抗体部324は、本発明の抵抗体部に相当する。また、本実施形態における絶縁体部325は、本発明の絶縁体部に相当する。また、本実施形態における第2押圧部331bは、本発明の押圧部に相当する。また、本実施形態における第1接続端子351は、本発明の第1接続端子に相当する。また、本実施形態における第2接続端子352は、本発明の第2接続端子に相当する。また、本実施形態における電流検知部353は、本発明の電流検知部に相当する。また、本実施形態における減少値算出部354は、本発明の減少値算出部に相当する。
図10は、本実施形態において、導電体ブラシ321の厚みについての減少値を報知する際の動作を示すフロー図である。
図10に示すように、まず、電流値を検知する(S111)。
ここでは、第1接続端子351と第2接続端子352とを用いて、第2導電体ブラシ321bの抵抗体部324に電流検知部353が電圧を印加する。そして、電流検知部353は、その第2導電体ブラシ321bの抵抗体部324に流れる電流値を検知する。
つぎに、減少値を算出する(S121)。
ここでは、電流検知部353により検知された電流値に基づいて、第2導電体ブラシ321bの厚みが減少した減少値を減少値算出部354が算出する。そして、第2導電体ブラシ321bの厚みについて算出した減少値を減少値算出部354が報知部361に出力する。
つぎに、報知を実施する(S131)。
ここでは、ブラシ厚検出部341により検出された第2導電体ブラシ321bの厚みについての減少値を、実施形態1と同様にして、報知部361が報知する。
以上のように、本実施形態において、スリップリング装置300は、導電体ブラシ321が、第1導電体ブラシ321aと第2導電体ブラシ321bとを含む。ここで、第1導電体ブラシ321aは、導電体リング311に接触し、X線管21などの電子機器に電気的に接続している。一方、第2導電体ブラシ321bは、X線管21などの電子機器と電気的な接続状態になく、第1導電体ブラシ321aの厚みについての減少値に対して擬似的な減少量を測定可能なように、導電体リング311に接触し第1導電体ブラシ321aと略同様に摩耗する。つまり、第2導電体ブラシ321bは、第1導電体ブラシ321aのダミーとして機能する。そして、導電体リング311のリング形状に沿うように、第1押圧部331aにより押圧されている第1導電体ブラシ321aと第2押圧部331bにより押圧されている第2導電体ブラシ321bとが導電体リング311に接触しながら導電体リング311に対して相対的に移動する。そして、ブラシ厚検出部341は、第2導電体ブラシ321bの第2押圧部331b側に第1接続端子351が接続している。そして第1接続端子351よりも第2導電体ブラシ321bの導電体リング311側に第2接続端子352が接続し、第2導電体ブラシ321bが摩耗し第2押圧部331bによって導電体リング311側に移動することに伴って第2導電体ブラシ321bに接続する位置が相対的に移動し、第1接続端子351と第2接続端子352との間で導電する導電体ブラシ321の距離が変動する。そして、第1接続端子351と第2接続端子352とを用いて第2導電体ブラシ321bに電流検知部353が電圧を印加し、第2導電体ブラシ321bに流れる電流値を検知する。そして、電流検知部353により検知された電流値に基づいて、第2導電体ブラシ321bの厚みが減少した減少値を減少値算出部354が算出する。このため、本実施形態は、実施形態1と同様に、メンテナンスの際に導電体ブラシ321の厚みを確認することが容易になり、メンテナンスの作業を簡略化すると共に効率化を実現し、装置の取り扱いを容易にすることができる。また、第1導電体ブラシ321aのダミーとして第2導電体ブラシ321bを設けているため、装置を簡略化することができる。
また、本実施形態において、第2導電体ブラシ321bは、導電体リング311に接触体部323が接触する。そして、接触体部323より電気抵抗値が高い抵抗体部324が、接触体部323よりも第2押圧部331b側に形成され、絶縁体部325が接触体部323と抵抗体部324とを電気的に絶縁する。そして、ブラシ厚検出部341は、第1接続端子351が抵抗体部324の第2押圧部331b側に接続し、第2接続端子352が抵抗体部324の導電体リング311側に接続している。このため、本実施形態は、導電体ブラシ321の厚みについての減少量を高精度に検出することができ、装置の取り扱いを容易にすることができる。
なお、本発明の実施に際しては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、上記の実施形態においては、放射線としてX線を用いている例について説明しているが、これに限定されない。たとえば、たとえば、ガンマ線等の放射線を用いても良い。
図1は、本発明にかかる実施形態1におけるX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は、本発明にかかる実施形態1におけるX線CT装置の要部を示す構成図である。 図3は、本発明にかかる実施形態1のX線CT装置の走査ガントリにおいて、X線管とコリメータとX線検出器との配置関係を示す図である。 図4は、本発明にかかる実施形態1におけるX線CT装置において、回転部のスリップリング装置を示す平面図である。 図5は、本発明にかかる実施形態1におけるX線CT装置において、スリップリング装置の要部を示す側面図である。 図6は、本発明にかかる実施形態1におけるX線CT装置において、導電体ブラシの厚みについての減少値を報知する際の動作を示すフロー図である。 図7は、本発明にかかる実施形態2におけるX線CT装置において、スリップリング装置の要部を示す側面図である。 図8は、本発明にかかる実施形態3におけるX線CT装置において、第1導電体ブラシを含む要部についての側面図である。 図9は、本発明にかかる実施形態3におけるX線CT装置において、第2導電体ブラシを含む要部についての側面図である。 図10は、本発明にかかる実施形態3におけるX線CT装置において、導電体ブラシの厚みについての減少値を報知する際の動作を示すフロー図である。
符号の説明
1…X線CT装置(放射線撮影装置)、
2…走査ガントリ、
3…操作コンソール、
4…被検体搬送部、
20…X線管(放射線管)、
21…X線管移動部、
22…コリメータ、
23…X線検出器、
23a…検出素子、
24…データ収集部、
241…選択・加算切換回路、
242…アナログ−デジタル変換器、
25…X線コントローラ、
26…コリメータコントローラ、
27…回転部、
28…ガントリコントローラ、
29…撮影空間、
30…中央処理装置、
31…入力装置、
32…表示装置、
33…記憶装置、
41…制御部、
61…画像生成部、
300…スリップリング装置(スリップリング装置)、
310…リング支持板、
311…導電体リング(導電体リング)、
320…ブラシ支持部
321…導電体ブラシ(導電体ブラシ)、
321a…第1導電体ブラシ(導電体ブラシ)、
321b…第2導電体ブラシ(導電体ブラシ)、
322…被検知板(被検知板)、
323…接触体部(接触体部)、
324…抵抗体部(抵抗体部)、
325…絶縁体部(絶縁体部)、
331…押圧部(押圧部)、
331a…第1押圧部(押圧部)、
331b…第2押圧部(押圧部)、
341…ブラシ厚検出部(ブラシ厚検出部)、
342…接触センサ(接触センサ)、
343…非接触センサ(非接触センサ)、
351…第1接続端子(第1接続端子)、
352…第2接続端子(第2接続端子)、
353…電流検知部(電流検知部)、
354…減少値算出部(減少値算出部)、
361…報知部(報知部)

Claims (17)

  1. リング形状に形成された導電体リングと、前記導電体リングに接触し電気的に接続する導電体ブラシと、前記導電体ブラシを前記導電体リングに押圧する押圧部とを含み、前記導電体ブラシが、前記導電体リングのリング形状に沿うように前記導電体リングに対して相対的に移動するスリップリング装置であって、
    前記導電体ブラシが前記導電体リングに接触しながら相対的に移動し摩耗することによって前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を検出するブラシ厚検出部と、
    前記ブラシ厚検出部により検出された前記減少値が基準値を超えたか否かを判別して前記減少値が基準値を超えた旨を報知する報知部と
    を有する
    スリップリング装置。
  2. 前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシに接触し前記減少値を検出する接触センサ
    を有する
    請求項1に記載のスリップリング装置。
  3. 前記導電体ブラシは、
    前記接触センサが接触し検知される面が前記押圧部により押圧される方向に対して略垂直方向に沿って形成されている被検知板
    を有し、
    前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシが前記導電体リングと接触しながら相対移動して摩耗することに伴って前記被検知板の位置が基準位置から前記導電体リング側に移動する変位量を、前記導電体ブラシの厚みについての前記減少値として、前記接触センサが前記被検知板に接触することにより検出する
    請求項2に記載のスリップリング装置。
  4. 前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシに接触せずに前記減少値を検出する非接触センサ
    を有する
    請求項1に記載のスリップリング装置。
  5. 前記非接触センサは、光を用いて前記導電体ブラシの厚みについての前記減少量を検出する光学式センサ
    を有し、
    前記導電体ブラシは、
    前記光学式センサからの光が照射され検知される面が前記押圧部により押圧される方向に対して略垂直方向に沿って形成されている被検知板
    を有し、
    前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシが前記導電体リングと接触しながら相対移動して摩耗することに伴って前記被検知板の位置が基準位置から前記導電体リング側に移動する変位量を、前記導電体ブラシの厚みについての前記減少値として、前記光学式センサが前記被検知板に光を照射することにより検出する
    請求項4に記載のスリップリング装置。
  6. 前記ブラシ厚検出部は、
    前記導電体ブラシの前記押圧部側に接続する第1接続端子と、
    前記第1接続端子よりも前記導電体ブラシの前記導電体リング側に接続し、前記導電体ブラシが摩耗し前記押圧部によって前記導電体リング側に移動することに伴って前記導電体ブラシに接続する位置が相対的に移動し、前記第1接続端子との間で導電する前記導電体ブラシの距離が変動する第2接続端子と、
    前記第1接触端子と前記第2接続端子とを用いて前記導電体ブラシに電圧を印加し、前記導電体ブラシに流れる電流値を検知する電流検知部と、
    前記電流検知部により検知された前記電流値に基づいて、前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を算出する減少値算出部と
    を含む
    請求項1に記載のスリップリング装置。
  7. 前記導電体ブラシは、
    前記導電体リングに接触する接触体部と、
    前記リング接触部よりも前記押圧部側に形成され、前記リング接触部より電気抵抗値が高い抵抗体部と、
    前記接触部と前記抵抗体部とを電気的に絶縁する絶縁体部と
    を含み、
    前記ブラシ厚検出部は、
    前記第1接続端子が前記抵抗体部の前記押圧部側に接続し、
    前記第2接続端子が前記抵抗体部の前記導電体リング側に接続している
    請求項6に記載のスリップリング装置。
  8. 前記導電体ブラシが固定されており、
    記導電体リングが、前記リング形状に沿うように回転する
    請求項1から7のいずれかに記載のスリップリング装置。
  9. 被検体に放射線を照射する照射部と、前記被検体の周囲を回転するように前記照射部を回転移動する回転部とを含み、前記回転部により回転される前記照射部から照射され、前記被検体を透過した前記放射線により得られる前記被検体の投影データに基づいて、前記被検体の断層面についての画像を生成する放射線撮影装置であって、
    前記回転部は、
    リング形状に形成された導電体リングと、前記導電体リングに接触し電気的に接続する導電体ブラシと、前記導電体ブラシを前記導電体リングに押圧する押圧部とを含み、前記導電体ブラシが、前記導電体リングのリング形状に沿うように前記導電体リングに対して相対的に移動し、前記導電体リングと前記導電体ブラシとのいずれか一方が前記照射部に電気的に接続するスリップリング装置
    を有し、
    前記スリップリング装置は、
    前記導電体ブラシが前記導電体リングに接触しながら相対的に移動し摩耗することによって前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を検出するブラシ厚検出部と、
    前記ブラシ厚検出部により検出された前記減少値が基準値を超えたか否かを判別して前記減少値が基準値を超えた旨を報知する報知部と
    を有する
    放射線撮影装置。
  10. 前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシに接触し前記減少値を検出する接触センサ
    を有する
    請求項9に記載の放射線撮影装置。
  11. 前記導電体ブラシは、
    前記接触センサが接触し検知される面が前記押圧部により押圧される方向に対して略垂直方向に沿って形成されている被検知板
    を有し、
    前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシが前記導電体リングと接触しながら相対移動して摩耗することに伴って前記被検知板の位置が基準位置から前記導電体リング側に移動する変位量を、前記導電体ブラシの厚みについての前記減少値として、前記接触センサが前記被検知板に接触することにより検出する
    請求項10に記載の放射線撮影装置。
  12. 前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシに接触せずに前記減少値を検出する非接触センサ
    を有する
    請求項9に記載の放射線撮影装置。
  13. 前記非接触センサは、光を用いて前記導電体ブラシの厚みについての前記減少量を検出する光学式センサ
    を有し、
    前記導電体ブラシは、
    前記光学式センサからの光が照射され検知される面が前記押圧部により押圧される方向に対して略垂直方向に沿って形成されている被検知板
    を有し、
    前記ブラシ厚検出部は、前記導電体ブラシが前記導電体リングと接触しながら相対移動して摩耗することに伴って前記被検知板の位置が基準位置から前記導電体リング側に移動する変位量を、前記導電体ブラシの厚みについての前記減少値として、前記光学式センサが前記被検知板に光を照射することにより検出する
    請求項12に記載の放射線撮影装置。
  14. 前記ブラシ厚検出部は、
    前記導電体ブラシの前記押圧部側に接続する第1接続端子と、
    前記第1接続端子よりも前記導電体ブラシの前記導電体リング側に接続し、前記導電体ブラシが摩耗し前記押圧部によって前記導電体リング側に移動することに伴って前記導電体ブラシに接続する位置が相対的に移動し、前記第1接続端子との間で導電する前記導電体ブラシの距離が変動する第2接続端子と、
    前記第1接触端子と前記第2接続端子とを用いて前記導電体ブラシに電圧を印加し、前記導電体ブラシに流れる電流値を検知する電流検知部と、
    前記電流検知部により検知された前記電流値に基づいて、前記導電体ブラシの厚みが減少した減少値を算出する減少値算出部と
    を含む
    請求項9に記載の放射線撮影装置。
  15. 前記導電体ブラシは、
    前記導電体リングに接触する接触体部と、
    前記接触体部よりも前記押圧部側に形成され、前記接触体部より電気抵抗値が高い抵抗体部と、
    前記接触体部と前記抵抗体部とを電気的に絶縁する絶縁体部と
    を含み、
    前記ブラシ厚検出部は、
    前記第1接続端子が前記抵抗体部の前記押圧部側に接続し、
    前記第2接続端子が前記抵抗体部の前記導電体リング側に接続している
    請求項14に記載の放射線撮影装置。
  16. 前記照射部から照射され前記被検体を透過した前記放射線を検知し前記投影データを得る放射線検知部
    を有し、
    前記回転部は、前記被検体の周囲を回転するように前記放射線検知部を回転移動し、前記スリップリング装置における前記導電体リングと前記導電体ブラシとのいずれか一方が前記放射線検知部を支持し電気的に接続する
    請求項9から15のいずれに記載の放射線撮影装置。
  17. 前記照射部は、前記放射線としてX線を照射する
    請求項9から16のいずれかに記載の放射線撮影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102038513A (zh) * 2009-10-23 2011-05-04 Ge医疗系统环球技术有限公司 电刷装置及应用该电刷装置的ct系统
JP2013106901A (ja) * 2011-11-24 2013-06-06 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置およびブラシ交換タイミング出力方法
JP2014153297A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Nec Corp レーダー装置の空中線ユニット、及び摩擦体の磨耗量検出方法

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