JP2006158348A - 生物防除法 - Google Patents

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Abstract

【課題】栽培施設内部及び周辺における天敵昆虫による効率的な生物防除技術を提供する。
【解決手段】農作物栽培施設または圃場の内部または外側に、天敵昆虫の餌となる代替餌とその生息場所を配置し、該天敵昆虫の餌場を設置して天敵昆虫を放すことにより、天敵昆虫の密度を維持し、害虫の増加を抑制して農作物の被害を未然に防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は天敵昆虫を用いて農作物を害虫の被害から保護する生物防除方法に関するものである。
従来から、農作物に発生し被害をもたらす害虫の防除は、多くの場合化学農薬により行われている。近年、化学農薬を減らす目的から、防虫ネット、有色蛍光灯、紫外線除去フィルムなどを用いて害虫の侵入を阻害し被害を未然に防ぐ方法が盛んに行われるようになった(特許文献1及び2)。また、生物防除法の1つとして天敵昆虫、天敵微生物を栽培中の作物の中に放し作物の被害を防ぐ方法も行われてきた(特許文献3)。さらに、天敵昆虫の効果を高めるために、天敵が生活する植物、すなわちバンカープラントとして、天敵の餌となる異種の昆虫が増加しやすい植物を育て、このバンカープラントに寄生した昆虫を餌として天敵が増え、栽培する作物に寄生した該害虫を捕食し被害を回避する方法が行われている(特許文献4)。例えば、作物栽培施設内に麦を栽培してムギクビレアブラムシを寄生させ、さらにムギクビレアブラムシの天敵コレマンアブラバチを放して麦の上で増殖させておき、栽培施設内の作物に侵入寄生したワタアブラムシやモモアカアブラムシなどの重要害虫を捕殺せしめ被害を未然に防ぐ方法が一般に用いられている。
また、農作物を害虫の被害から保護するために、農作物栽培施設又は圃場の内部あるいは外側に、当該害虫の天敵昆虫が産卵し増殖する植物を栽培し、天敵昆虫を増加させ害虫を捕食せしめ、農作物の被害の発生を防ぐ方法もある(特許文献5)。例えば、害虫であるアザミウマ類から農作物を保護するために、その天敵昆虫であるヒメハナカメムシ類の好適な産卵増殖植物であるカランコエを農作物栽培施設又は圃場の内部あるいは外側で栽培し、天敵昆虫のヒメハナカメムシ類を増殖させて生息密度を高め、害虫アザミウマ類の増加を有効に抑制する方法がある(特許文献5)。
特開2003−299434号公報 特開平8−47361号公報 特開2003−79271号公報 特開2003−92962号公報 特願2004−298749号
多くの天敵昆虫は、餌となる昆虫が存在しないと農作物栽培圃場内で生存することができない。また、天敵昆虫は圃場内の餌害虫を食べ尽くしてしまうと、圃場の外に飛去していなくなってしまう。さらに、餌や産卵場所があったとしても温度や湿度が生息に適した環境条件でないと、天敵昆虫は居場所を探して圃場内を徘徊し、ついには圃場外に飛去する。このため、天敵昆虫を施設内に留まらせ、害虫に対する持続的な増加抑制効果を発現させることは、天敵を利用した害虫駆除の方法において大きな問題であった。
例えば、キュウリ栽培においては、害虫アザミウマ類の著名な天敵であるタイリクヒメハナカメムシは、キュウリ株での増殖数が少なく、栽培圃場内に放しても放した成虫により一時的なアザミウマ類の抑制効果を発現するのみで、持続的な抑制効果がなかった。また、イチゴ栽培では、害虫カンザワハダニおよびナミハダニを防除するために、天敵チリカブリダニや天敵ミヤコカブリダニを放しているが、餌となる害虫のダニ類を食い尽くしてしまった場合、あるいは栽培圃場内の湿度が63%以下と低くなった場合、天敵であるダニ類が圃場から逃避していなくなってしまうという問題があった。
その他にも、柑橘類、ブドウ、ナシおよびリンゴ栽培では、ダニ類の発生が多く、化学農薬であるダニ剤に対して薬剤抵抗性が発達してしまい農薬の効果が低下し、化学農薬のみでは害虫を防除できない事態も頻発している。この解決策として、上記と同様に、害虫の天敵昆虫を放して害虫を防除しようとする試みも行われたが、天敵昆虫を放した直後の一時的な害虫の密度抑制効果は認められるものの、害虫防除効果に持続性がないことがほとんどであった。
天敵昆虫を利用して害虫を防除する場合、一般的に、害虫の密度が低い害虫発生初期に放すという方法が行われる。これは害虫の密度が高くなってからでは、天敵による被害抑制効果が現れにくいためである。しかし、発生初期に害虫を農作物栽培圃場で見つけるには熟練を要し、見落としてしまうことが多い。このため、害虫発生密度が高くなってから、一度化学農薬を散布した上で天敵を放すという手法がとられることが多い。このように天敵昆虫を利用する場合においても、害虫防除効果の持続性のみならず、天敵を放すタイミングの決定の困難性という問題の解決が同時に求められていた。
上述した問題は、タイリクヒメハナカメムシ、ククメリスカブリダニ、ミヤコカブリダニなどの天敵昆虫ばかりでなく、その他の多くの天敵類でも同様に、解決が求められている課題である。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、農作物栽培圃場の内部及びその周囲に、害虫の防除期間を通じて天敵昆虫及び餌昆虫の住処となる生息場所を設置し、天敵の餌となる昆虫又はダニ類を放して当該天敵昆虫を増加させることにより、圃場内の天敵昆虫を高い生息密度で維持し、持続的に害虫の増加を抑制し、農作物の被害を未然に防ぐことを目的とする。本発明の方法によれば、害虫が発生する前から、圃場内の天敵の生息密度を高めることができるため、決定が困難であった天敵昆虫を放すタイミングの問題も、同時に解決することができる。
例えば、保護すべき農作物が、イチゴ、ナス、ピーマン、メロン、キュウリ、トマト、ネギ及びホーレンソウ等の野菜類である場合、防除すべき対象となる害虫としては、アザミウマ類及びダニ類が挙げられる。また、保護すべき農作物が、柑橘類、ナシ、リンゴ、イチジクおよびブドウ等の果樹である場合、対象となる害虫はダニ類又はアザミウマ類が挙げられる。茶栽培の場合は、対象害虫としてダニ類とアザミウマ類が挙げられる。しかしながら、本発明は上記の農作物の保護及び害虫の防除のみに限定されるものではない。
上記目的を達成するための本発明の生物防除法は、農作物栽培圃場の内部及び/又は周囲に、害虫を防除するために天敵昆虫を放し、当該天敵昆虫が、当該害虫のいない状態であっても、放した代替餌を捕食して増殖し、害虫が発生したときに抑制効果を発揮するように、防除期間を通じて、天敵昆虫の餌となる代替餌及びその生息場所を圃場内及びその付近に設置して、当該天敵昆虫の生息密度を維持し、当該害虫の増加を抑制し農作物の被害を未然に防ぐことを特徴とするものである。ここにいう「代替餌」とは、天敵の餌となる昆虫又は動物を指す。本発明の方法は、害虫の発生時期を問わず適用可能であるため、従来問題であった天敵昆虫を放すタイミングの決定の困難性をも解決するものである。
また、本発明の生物防除法は、上記の方法において、農作物栽培圃場に放す天敵昆虫が、タイリクヒメハナカメムシ、ミヤコカブリダニ及びククメリスカブリダニから選ばれる1種以上であり;タイリクヒメハナカメムシの代替餌は、コナダニ類、コナダニ類とククメリスカブリダニとの混合物又はアリガタシマアザミウマであり、ミヤコカブリダニ及びククメリスカブリダニの代替餌はコナダニ類であることを特徴とする。
例えば、農作物栽培圃場に天敵昆虫として放すタイリクヒメハナカメムシは、事前に放した代替餌であるコナダニ類、コナダニ類とククメリスカブリダニとの混合物、又はアリガタシマアザミウマを餌として圃場内で増加し、栽培施設に侵入する害虫であるアザミウマ類を捕食してその密度を低下させ、農作物の被害を未然に防ぐことができる。また、天敵昆虫として放すミヤコカブリダニ又はククメリスカブリダニは、代替餌であるコナダニ類を餌として増加し、侵入する害虫であるダニ類を捕食し農作物の被害を未然に防ぐことができる。
また、本発明の生物防除法は、上記いずれかの防除法において、代替餌を農作物栽培圃場の畦上、畦間、ベンチ栽培におけるベンチ上、及び/又は圃場の周囲に配置するものである。すなわち、代替餌となる昆虫又は動物の生息場所を、農作物栽培圃場の畦上、畦間、ベンチ栽培におけるベンチ上、及び/又は圃場の周囲に配置することで、天敵昆虫の施設外への逃亡を阻止できるとともに、農作物栽培圃場内の天敵昆虫の密度を増加させることができる。
ここで、設置する代替餌となる昆虫又は動物の生息場所の素材は特に限定されないが、保湿性および保温性の高い自然資材又は人工資材を用いることができる。例えば、自然素材であれば、集合した藁、集合した籾殻、米糠、フスマなどの保湿性および保温性の高い資材が例示される。人工素材では、同様に、保湿性および保温性の高い、繊維布、綿毛、不織布などの資材が例示される。
また、本発明の生物防除方法は、上記いずれかの防除法において、適用できる農作物あるいは圃場として、イチゴ、ナス、ピーマン、キュウリ、メロン、トマト、ネギ及びホーレンソウ等の野菜類;柑橘類、ナシ、リンゴ、イチジクおよびブドウ等の果樹;あるいは茶栽培の圃場などの農作物あるいは圃場を広く例示することができる。例えば、保護すべき農作物が、イチゴ、ナス、ピーマン、キュウリ、メロン、トマト、ネギ及びホーレンソウ等の野菜類である場合、防除すべき対象となる害虫としては、アザミウマ類及びダニ類が挙げられる。また、保護すべき農作物が、柑橘類、ナシ、リンゴ、イチジクおよびブドウ等の果樹である場合、対象となる害虫はダニ類又はアザミウマ類が挙げられる。茶栽培の場合は、対象害虫としてダニ類とアザミウマ類が挙げられる。本発明の方法によれば、前記の農作物あるいは圃場に対し、顕著に安定した上記害虫被害の抑制効果が発現できる。
また、本発明の生物防除法は、上記いずれかの防除法において、農作物栽培圃場の外周辺又は施設内に、代替餌の生息場所を点在または連続的に配置し、圃場内へ地面を徘徊あるいは地面付近を飛翔して侵入しようとしたダニ類およびアザミウマ類などの害虫を当該代替餌の生息場所に誘引し集合させ、当該誘引した害虫をも放した天敵に捕食させることにより、害虫を圃場内に侵入させることなく天敵により捕食せしめ、農作物の被害を未然に防ぐことを特徴とする。
ここで、代替餌の生息場所は、1〜2m間隔またはそれ以上で点在させることもできるし、あるいは、線状もしくは帯状などのごとく連続的に配置させることもできる。
また、ダニ類およびアザミウマ類などの害虫が、代替餌の生息場所に誘引されるのは、これらの害虫も代替餌となる餌昆虫と同様に、圃場の周囲に設置した生息場所である藁束、籾殻塊、フスマ塊や繊維布などに集合する性質があるからである。
さらに、本発明の生物防除法は、上記いずれかの防除法において、農作物の栽培形態が、農作物栽培施設および露地栽培のいずれにおいても実施可能である。
上述した本発明の方法は、上記の農作物及び天敵昆虫ばかりでなく、その他の多くの農作物及び天敵でも同様に適用することができる。
本発明の生物防除法によれば、害虫の発生時期を問わないため、例えば、天敵昆虫の餌となる害虫がいない状態で天敵昆虫を農作物栽培圃場内に放したとしても、当該天敵は代替餌である昆虫又は動物を捕食して良好に増加し、その生息密度が増加したまま維持されるため、後に発生あるいは侵入した当該害虫による被害を安定的に抑制するという効果を発揮する。すなわち、代替餌を利用し、全防除期間を通じて天敵昆虫の生息密度を安定して維持することで、害虫の増加を効果的に抑制し農作物の被害を未然に防止することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を併用して詳細に説明する。
本発明は、図1に示すように作物栽培圃場11の内部外周12、畦上13、畦間14に天敵昆虫15の代替餌の生息場所17を配置するものである。これらの生息場所17には、各々代替餌16として、例えばアリガタシマアザミウマ、コナダニ類又はククメリスカブリダニなどを放し、その後天敵昆虫15として、例えばタイリクヒメハナカナムシを放すことができる。これにより、作物栽培圃場内に天敵昆虫を留まらせ、かつ増加させることができ、生息密度が維持された当該天敵昆虫15により当該害虫18の密度を低下せしめ、作物の被害を未然に抑制することができる。
また、防除しようとする害虫が地面を這い侵入するダニ類、あるいは地面付近を飛翔または歩行するアザミウマ類等である場合は、栽培圃場の周囲に敷いた、代替餌16の生息場所17である藁束、籾殻塊またはフスマ塊または繊維布などに集合する性質がある。この性質を利用して、圃場の土壌を耕起し播種した後に、圃場の周囲に代替餌となる昆虫の生息場所17を設置し、天敵昆虫15を放すことにより、害虫18であるダニ類の圃場内への侵入を抑制することができる。
例えば、ホーレンソウ栽培では、圃場周囲の溝部に藁束やフスマ塊を配置すると、施設外から集合してきたコナダニ類や害虫がこれに集まり、天敵昆虫にとっての格好の餌場となるため、天敵昆虫による害虫防除効果が顕著に現れる。一般にホーレンソウでは、圃場の土壌消毒後は、圃場の中にコナダニ類は生息しておらず、特に外からの害虫の集合が著しいため、上記の様に、圃場周囲の溝部に、餌昆虫のみならず害虫の生息場所ともなる藁束やフスマ塊を配置することで、害虫であるダニ類に対して、顕著な防除効果を得ることができる。
生息場所17の設置場所は圃場周囲に限られるものではなく、農作物栽培圃場の畦上、畦間、畝間、ベンチ栽培におけるベンチ上、及び/又は圃場の周囲に配置することができる。
本発明の生物防除法は、近年増加してきたイチゴなどのベンチ栽培においても好適に使用することができる。図2に示すように、ベンチ栽培用の作物19に適用するため、栽培用ベンチ20の上に、代替餌(餌昆虫)16の生息場所17として、綿毛、不織布などを全体またはスポット状に敷いて配置し、この上に餌昆虫16を放し、後に天敵昆虫15を放して増殖させ、侵入してきた害虫18を防除することができる。生息場所17の下は、例えば、ロックウール、ピートモスなどを敷いて、生息場所17の水分が保持されるようにする。
栽培用ベンチが地面から隔離されていると、天敵昆虫がベンチ上から離脱した場合、害虫の抑制効果が著しく低下することがある。しかしながら、本発明によれば、図2のように、栽培用ベンチ20の上に、代替餌の生息場所17を設置することにより、天敵昆虫15がベンチ上から離れることがないため、長期に安定して、ベンチ上に定着した天敵による害虫抑制効果を得ることができる。
柑橘類やナシ、リンゴ、イチジクあるいはブドウなどの果樹類は、樹間および葉面積が大きいため、従来、天敵を放してもその数量が少な過ぎて害虫の抑制効果を発現するまでに至らなかった。本発明は、このような問題を解決し、柑橘類や果樹類の害虫をも効果的に防除することができる。例えば、図3に示すように、予め天敵昆虫15の代替餌(餌昆虫)16を果樹類21の樹上または圃場の土壌11などの樹周囲に放し、さらには餌昆虫16の生息場所17を設置した後、天敵昆虫15を放飼すると、当該天敵昆虫15は樹上で増殖し、侵入してきた害虫18を捕食してその増加を抑制することができる。
本発明の防除方法において用いられる天敵昆虫のひとつであるミヤコカブリダニは、湿度が63%以下、著しくは50%以下の環境では、産卵数が激減して増加しにくくなることが知られている。このため、代替餌(餌昆虫)の生息場所として、保湿された資材を使用すれば、餌昆虫の生息場所としての素材は同時に天敵昆虫であるミヤコカブリダニの住処ともなる。従って、餌昆虫と天敵昆虫の両者に共通する生息場所を採用する場合には、その生息場所には一定の微細な空間と体積を有することが好ましく、より詳しくは、例えば、3cm以上の高さで幅が10cm程度を持つ生息場所が好ましい。図4aは、本発明の生物防除方法で使用される生息場所17として例示される、シート状の保湿繊維布(繊維メッシュ)の上面図及び側面図である。
また、湿度を保つために、生息場所の最下部には若干の水分があることが好ましい。これにより外部の空気が乾燥状態であっても、生息場所の底面部は高い湿度を保持することが可能となるからである。すなわち、生息場所の最下位部は100%の水分率であり、上方になるに従って0%に近づくものである。図4bは、本発明の生物防除方法で使用される生息場所として例示される、固定紐23で固定した保湿生息場所17の側面図である。図4bに示すとおり、保湿生息場所の最下部は高湿度であり、上方にいくに従い中湿度、低湿度になる。
このようにして、生息場所17の水分率を高く保つことにより、天敵ミヤコカブリダニの生息しやすい場所が必ず確保されることになる。すなわち、この生息場所17の中では代替餌16となるコナダニ類および天敵昆虫15であるミヤコカブリダニの生息環境に好ましい状況が維持されることになる。この生息場所の素材は、藁、籾殻、米糠、フスマ等の天然素材の他、繊維布、綿毛、不織布等の繊維素材でも代替が可能であり、これらの一種以上を組み合わせて使用することもできる。また、これらの素材を図2のごとく、栽培用ベンチ20の上に配置し、固定して置くことにより代替餌16が生息し天敵昆虫15を増加しやすくすることができる。
以上の形態によって発揮される効果を明らかにするため、試験例を以下に記載する。
(試験例1)
藁束、籾殻、米糠若しくはフスマの塊または及び不織布を重層構造にした素材、およびオガコ、またはオガコに栄養素として酵母を添加した各素材を準備した。プラスチックで密閉した容器内において、上記の各素材をそれぞれ、プランター(90x25x25cm)に入れた厚さ15cmの土壌の上に置き、その上に代替餌としてククメリスカブリダニ5万頭とケナガコナダニ150万頭を混合したものを放した。一日後に、タイリクヒメハナカメムシ30頭を放し生存日数を調べた。
結果を表1に示す。藁束、籾殻塊、米糠塊、フスマ塊、不織布を重層構造にした素材に放飼したタイリクヒメハナカメムシはすべて20日以上の間、生息が確認された。一方、オガコおよびオガコに酵母を添加した素材では7〜10日間で、また、これらの代替餌を入れなかった場合(無処理)は5日間で死亡した。天敵の代替餌を利用することによって、長期間にわたって天敵の生息密度が維持されることが示された。

(試験例2)
密閉したプラスチック室内でプランター(90x25x25cm)に育てた3.5葉期のキュウリ苗5株の上に、アリガタシマアザミウマ20頭を放した後、直ちにタイリクヒメハナカメムシを3頭放した。3頭のタイリクヒメハナカメムシは2日間の内にすべてのアリガタシマアザミウマを餌として食べた。
試験例1及び試験例2の結果から、天敵タイリクヒメハナカメムシの代替餌として、ククメリスカブリダニとケナガコナダニを混合したものに加え、アリガタシマアザミウマも、代替餌として利用が可能であることが示された。
(試験例3)
密閉したプラスチック容器内を飼育環境25℃に保ち、16時間は照明下、8時間は暗黒下とし、タイリクヒメハナカメムシを飼育した。このような条件下で代替餌としてカランコエの葉、ククメリスカブダニ、ケナガコナダニ、スジコナ卵を用いたときの、タイリクヒメハナカナムシの雌成虫の寿命と産卵数(表2)及び発育期間と羽化率(表3)を調べた。
表2における生存日数および産卵数では、カランコエ葉及びククメリスカブダニを代替餌として用いたときに比較して、ケナガコナダニ及びスジコナ卵を代替餌として用いたときは、有意に生存日数が長くかつ産卵数も多いものであることが示された。
表3の発育期間及び羽化率の結果から、タイリクヒメハナカメムシはスジコナ卵またはケナガコナダニを餌として発育を完了でき、世代を繰り返すことができることがわかった。また、ククメリスカブリダニではタイリクヒメハナカナムシによる捕食は確認されたものの、ククメリスカブリダニやカランコエ葉のみではタイリクヒメハナカナムシの発育は完了できず、世代を繰り返すことができないことがわかった。尚、表3において、−は試験の途中で全個体が死亡したことを示す。

(試験例4)
キュウリ栽培およびイチゴ栽培圃場各々10アールにおいて、ククメリスカブリダニ10万頭+ケナガコナダニ150万頭(以下、「ククメリスR」という)を放した後、天敵昆虫であるタイリクヒメハナカメムシ250頭を放し、その生存日数を調べた。
結果を表4に示す。タイリクヒメハナカメムシは3ヶ月後でも圃場内で確認できた。一方、餌昆虫であるククメリスRを放さなかった圃場(無処理)では15日以降はタイリクヒメハナカメムシの生息を確認できなかった。上記の試験例3の表2及び表3の結果から、ケナガコナダニはタイリクヒメハナカナムシの生存や発育を促すことができることが示されている。従って、本試験例4のように施設内にケナガコナダニがいる場合、ククメリスRの成分のうち、主にケナガコナダニがタイリクヒメハナカメムシの定着要因になることが証明された。
同様に、アザミウマ類の天敵昆虫としても知られているアリガタシマアザミウマを餌昆虫として放した後に、天敵昆虫であるタイリクヒメハナカメムシを放した場合でも、イチゴハウス内でのタイリクヒメハナカメムシの生息は1ヶ月以上にわたって確認された(表4)。
(試験例5)
密閉したプラスチック容器内を飼育環境25℃に保ち、16時間は照明下、8時間は暗黒下とし、タイリクヒメハナカメムシを飼育した。このような条件下で代替餌としてイチゴの葉、キュウリの葉、ククメリスカブリダニ、ケナガコナダニを用いたときの、ミヤコカブリダニの発育期間、卵数、若虫成虫数を調べた。
結果を表5に示す。表5において、−は試験の途中で全個体が死亡したことを示す。イチゴ葉、キュウリ葉、ククメリスカブリダニを代替餌として使用すると、ミヤコカブリダニは発育することができないが、ケナガコナダニを代替餌として使用すれば発育できることが示された。
(試験例6)
藁束、籾殻、米糠若しくはフスマの塊または及び不織布を重層構造にした素材、およびオガコ、またはオガコに栄養素として酵母を添加した各素材を準備した。プラスチックで密閉した容器内において、上記の各素材をそれぞれ、プランター(90x25x25cm)に入れた厚さ15cmの土壌の上に置き、その上に代替餌としてククメリスカブリダニ5万頭とケナガコナダニ150万頭を混合したものを放した。一日後に、ミヤコカブリダニ10頭を放し、20日後の生息数を調べた。
結果を表6に示す。表6の生息数中、−は生息が確認されなかったことを表す。藁束、籾殻塊、米糠塊、フスマ塊、不織布を重層構造にした素材に放したミヤコカブリダニは、各々の生息場所において20日後には600頭以上確認された。一方、オガコおよびオガコに酵母を添加した素材および代替餌を入れなかった場合(無処理)は、ミヤコカブリダニの生存は認められなかった。
(試験例7)
イチゴ、キュウリ、ナス、ネギ、トマトおよびピーマン栽培圃場の畦上にフスマ塊を3m間隔で配置し、代替餌としてククメリスカブリダニを放した後、天敵昆虫であるタイリクヒメハナカメムシとミヤコカブリダニを放し、害虫アザミウマ類およびハダニ類による被害を調べた。イチゴ栽培圃場では、畦間に藁または籾殻を敷いた後、畦上にフスマを配置した。結果を表7に示す。
表7の通り、いずれの作物でも被害果率は0%であり、無処理(代替餌を使用せず)に比較し被害が著しく少なかった。また、フスマ塊を配置する位置は、キュウリ、ナス、ピーマンでは畦上が好適であることが示された。特に、イチゴ栽培では、畦間に藁または籾殻を敷いた後、畦上にフスマを配置すると、著しくアザミウマ類およびハダニ類の被害が少なくなることがわかった。
本発明の方法によれば、害虫の発生時期を考慮しなくても、代替餌を食して天敵が増加するため、従来、難しいとされていた微小な天敵昆虫の導入タイミングを調べるための労力が著しく軽減されることが示された。
(試験例8)
果樹および茶について試験例7と同様に試験を行った。
ミカン、ナシ、リンゴ、ブドウ、イチジク栽培において、各果樹の害虫であるアザミウマ類およびハダニ類が発生する前に、各果樹の主幹並びに亜主枝上及び主幹の地面の際部に、フスマ塊の生息場所を設置した後、代替餌としてククメリスR(ククメリスカブリダニ10万頭+ケナガコナダニ150万頭)を放し、続いて1〜10日後に天敵昆虫であるタイリクヒメハナカメムシ及びミヤコカブリダニを放した。各果樹の被害が認められた後に、害虫アザミウマ類およびハダニ類による果樹の被害果率と被害葉率を調べ、代替餌を使用しなかった無処理区と比較した。
結果を表8に示す。表8の通り、各果樹においても、試験例7の野菜類と同様に、無処理区に比較して被害果率及び被害葉率ともに、著しく低い値であった。これらの果樹類では、天敵昆虫の放飼時期は、4月から10月まで可能であるが、害虫が発生する前の4〜6月に天敵昆虫の放飼を開始すると特に効果が高いことが示された。
また、茶栽培において、茶の摘採面下の土壌の上に、フスマ塊の生息場所を設置した後、代替餌としてククメリスR(ククメリスカブリダニ10万頭+ケナガコナダニ150万頭)を放し、続いて、二番茶収穫後である7月10日に整枝を行った後に、天敵昆虫であるタイリクヒメハナカメムシ及びミヤコカブリダニを放した。8月21日の時点での、害虫アザミウマ類による被害芽率及び害虫ハダニ類による被害葉率を調べ、代替餌を使用しなかった無処理区と比較した。
結果を表9に示す。表9の通り、茶栽培においても、試験例7の野菜類及び上記の果樹類と同様に、無処理区に比較して被害芽率及び被害葉率ともに、低い値であった。茶栽培でも、天敵昆虫の放飼時期は、4月から10月まで可能であるが、本試験例の様に、二番茶収穫後に枝葉を切り落とす整枝作業を行った後であっても害虫の高い防除効果が得られることがわかった。また、この結果から、一番茶摘採後に同様に処理することで、より高い害虫防除効果をあげることができることが示された。

作物圃場の畦、畦間及び畦上の天敵と代替餌(餌昆虫)の生息場所及び設置場所の上面図である。 ベンチ栽培における、ベンチ上に敷いた天敵および代替餌(餌昆虫)の生息場所の側面図である。 柑橘類などの果樹栽培圃場における代替餌(餌昆虫)と天敵昆虫の配置および生息場所の説明図である。 ベンチ栽培において、ベンチ上に敷いて用いる、天敵および代替餌(餌昆虫)の生息場所シート(保湿繊維布)の上面図及び側面図である。 作物圃場の畦間及び圃場周辺に用いる、紐で固定した天敵と代替餌(餌昆虫)の生息場所の側面図であって湿度の分布を示したものである。
符号の説明
11 作物栽培圃場(圃場の土壌)
12 内部外周
13 栽培畦上
14 畦間
15 天敵昆虫
16 代替餌(餌昆虫)
17 生息場所
18 害虫
19 作物
20 栽培用ベンチ
21 果樹類
22 保湿繊維布
23 固定紐

Claims (8)

  1. 農作物栽培圃場の内部及び/又は周囲に、害虫を防除するために天敵昆虫を放し、当該天敵昆虫が、当該害虫のいない状態であっても、放した代替餌である昆虫又は動物を捕食して増殖し、当該害虫が発生したときに抑制効果を発揮するように、防除期間を通じて、当該天敵昆虫の餌となる代替餌及びその生息場所を圃場内及びその付近に設置して、当該天敵昆虫の生息密度を維持し、当該害虫の増加を抑制し農作物の被害を未然に防ぐことを特徴とする生物防除方法。
  2. 前記生物防除法において、当該天敵昆虫が、タイリクヒメハナカメムシ、ミヤコカブリダニ及びククメリスカブリダニから選ばれる1種以上であり;タイリクヒメハナカメムシの当該代替餌は、コナダニ類、コナダニ類とククメリスカブリダニとの混合物又はアリガタシマアザミウマであり、ミヤコカブリダニ及びククメリスカブリダニの当該代替餌はコナダニ類であることを特徴とする請求項1に記載の生物防除法。
  3. 前記生物防除法において、当該代替餌を農作物栽培圃場の畦上、畦間、ベンチ栽培ではベンチ上、及び/又は圃場の周囲に配置し、当該代替餌である昆虫又は動物の生息場所が、保湿性及び保温性の高い素材であって、藁、籾殻、米糠、フスマなどの天然素材又は不織布、繊維布、綿毛などの人工素材であることを特徴とする請求項1〜2に記載の生物防除法。
  4. 前記生物防除法において、当該農作物がイチゴ、ナス、ピーマン、キュウリ、メロン、トマト、ネギ及びホーレンソウなどの野菜類であり、当該害虫がアザミウマ類及びダニ類などである請求項1〜3のいずれかに記載の生物防除法。
  5. 前記生物防除法において、当該農作物が柑橘類、ナシ、リンゴ、イチジク、およびブドウなどの果樹類であり、当該害虫がダニ類及びアザミウマ類などである請求項1〜3のいずれかに記載の生物防除法。
  6. 前記生物防除法において、当該農作物が茶であり、当該害虫がダニ類及びアザミウマ類などである請求項1〜3のいずれかに記載の生物防除法。
  7. 前記生物防除法において、農作物栽培圃場の外周辺又は施設内に当該代替餌の生息場所を点在または連続的に配置し、圃場内へ侵入しようとしたダニ類およびアザミウマ類の害虫を当該代替餌の生息場所に誘引し集合させ、当該誘引した害虫を当該天敵昆虫に捕食させることにより、当該害虫を圃場内に侵入させることなく天敵により捕食せしめ、農作物の被害を未然に防ぐことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の生物防除法。
  8. 前記生物防除法において、当該農作物の栽培形態が、農作物栽培施設又は露地栽培である、請求項1〜7に記載の生物防除法。
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