JP2006157999A - モータ駆動装置,洗濯機及びモータ駆動方法 - Google Patents

モータ駆動装置,洗濯機及びモータ駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 位置センサが、モータの巻線が発生する磁界の影響を受け易い位置に配置される場合でも、ロータの位置検出を正確に行うことができるモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】 洗濯機のドラム27を回転させるモータ34の駆動を行なう駆動装置60において、位置信号補正部62は、ベクトル回転器68より与えられるq軸電流Iqの値に応じて、磁極位置センサ61A,61Bが出力する磁極位置信号Ha,Hbのエッジが示すロータ37の磁極位置を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、永久磁石モータが回転した場合に生じる磁界の変化に応じてロータの回転位置信号を出力する位置センサを備え、その回転位置信号に基いて前記モータの巻線に概任意波形の電流を発生させるように通電を行うモータ駆動装置、及びそのモータ駆動装置を備えてなる洗濯機、並びにモータ駆動方法に関する。
例えば、特許文献1には、ホールICのような位置センサを用いてブラシレスDCモータのロータ回転位置を検出し、位置センサより出力される回転位置信号に基づいてモータの巻線に略正弦波状の電流を通電する構成のインバータ装置が開示されている。そして、斯様な構成においては、位置センサの出力信号の位相は常に一定であることが想定されている。
即ち、特許文献1には具体的に開示されていないが、従来のモータの構成においては、位置センサは、図11に示すような位置関係で配置されていた。図11はアウタロータ型モータの断面図である。ロータ1は、ステータ2を径方向の外側から覆うようにしてステータ2の外側に回転可能に配設されている。ロータ1における基部3は、例えば合成樹脂により浅底容器状に形成されており、その底部の中心に、ボス4を介して回転軸5が固着されている。
基部3は、短円筒状をなすヨーク装着部3aを有しており、このヨーク装着部3aの内周部には、円筒状をなすロータヨーク6が装着されている。そして、ロータヨーク6内周部には、複数個のロータマグネット7が装着されている。各ロータマグネット7の内周面は、上記ステータ2における各ティース8の先端面に対して所定の隙間を介して対向している。
また、ロータマグネット7は、その先端部がヨーク装着部3a及びロータヨーク6の先端面よりも若干下方(図11中)に延びるように配置されている。そして、位置センサ9は、ロータ1の周方向外方より、ロータマグネット7の外周面に向けて配置されている。即ち、ロータマグネット7における軸方向延長部分は、専ら位置センサ9を図示のように配置するために形成されるものである。
特願平10−290592号公報
従来、ロータマグネット7の材料としては、フェライトなどの安価なものが一般的に使用されていたが、近年、より強い磁力を発生させることが可能なネオジウムなどを材料とするものが用いられている。そのようなマグネットを用いた場合には、モータの外形寸法をより小さくできるというメリットがある。
しかしながら、ネオジウムはフェライトに比較すると高価な材料であるため、使用する量をできるだけ少なくしたいという要請がある。故に、図12に示すように、ネオジウムマグネット10を用いる場合には、その下方側の先端面がヨーク装着部3a及びロータヨーク6の先端面と面一になるようにしたい。すると、ロータ1の磁極位置を検出するには、位置センサ9をネオジウムマグネット10の下方側に配置する構成を採らざるを得なくなる。
その結果、位置センサ9はステータ2の巻線11に接近することになり、巻線11に電流が流れた場合に発生する磁界が、位置センサ9の周辺に分布するマグネット10の磁界により強く影響を及ぼすようになる。すると、位置センサ9が出力する位置信号が示す位相が、巻線11に流れる電流の大きさによって変化する場合が発生し、ロータ1の磁極位置を正確に検知することができず、モータの起動不良が発生したり消費電流が増加するというような問題が出てきた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、位置センサが、モータの巻線が発生する磁界の影響を受け易い位置に配置される場合でも、ロータの位置検出を正確に行うことができるモータ駆動装置、及びそのモータ駆動装置を備えて構成される洗濯機、並びにモータ駆動方法を提供することにある。
本発明のモータ駆動装置は、永久磁石モータが回転した場合に生じる磁界の変化に応じてロータの回転位置信号を出力する位置センサと、
前記回転位置信号に基いて、前記永久磁石モータの巻線に任意波形の電流を発生させるための電圧を前記巻線に印加する電圧印加手段と、
前記巻線によって発生される磁界が前記位置センサに及ぼす影響に応じて、前記回転位置信号を補正する位置信号補正手段とを備えたことを特徴とする。
斯様に構成すれば、永久磁石モータのステータ側に配置される巻線に電流が流れて発生した磁界が、ロータ側に配置される永久磁石が発生させることで位置センサの周辺に分布している磁界に影響を与え、前記位置センサによって出力される回転位置信号が変動する場合でも、位置信号補正手段がその位置信号を補正することで電圧印加手段を介して前記巻線に通電される位相が適切となるように補正される。
また、本発明の洗濯機は、請求項1乃至3の何れかに記載のモータ駆動装置を備え、洗濯運転を行うための回転駆動力を発生させる永久磁石モータを駆動することを特徴とする。従って、洗濯機に使用される永久磁石モータの駆動効率を向上させることができる。
本発明のモータ駆動装置によれば、位置センサ周辺の磁界が巻線によって発生される磁界によって乱されやすい構造のモータである場合でも、モータの起動不良を防止したり、消費電流を低減して効率を向上させることができる。
また、本発明の洗濯機によれば、補正した位相に基づきモータの巻線に略正弦波状の電流を通電することで、モータの駆動時における振動や騒音を抑制して運転を静音化することができる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図8を参照して説明する。図8は、ドラム式洗濯機の全体構成を示すものである。ドラム式洗濯機の外殻をなす外箱21の前面部には、中央部に扉22が設けられ、上部に多数のスイッチや表示部(何れも図示せず)を備えた操作パネル23が設けられている。扉22は、外箱21の前面部中央部に形成された洗濯物出入れ口24を開閉するものである。
外箱21の内部には、円筒状をなす水槽25が配設されている。この水槽25は、その軸方向が前後方向(図8では左右方向)となる横軸状で且つ前上がりの傾斜状に配設され、弾性支持装置26により弾性的に支持されている。水槽25の内部には、円筒状をなすドラム27が水槽25と同軸状に配設されている。このドラム27は、洗濯の他、脱水及び乾燥に共用の槽として機能するもので、胴部のほぼ全域に小孔28が多数形成され(図8に一部のみ図示)、胴部の内周部にはバッフル29が複数設けられている(図8に一つのみ図示)。
水槽25及びドラム27は、夫々前面部に洗濯物出入れ用の開口部30,31を有し、水槽25の開口部30は前記洗濯物出入れ口24にベロー32により水密に連ねられ、ドラム27の開口部31はその水槽25の開口部30に臨んでいる。ドラム27の開口部31の周囲部には、バランスリング33が設けられている。
上記水槽25の背面部には、ドラム27を回転駆動するモータ34が配設されている。モータ34はアウタロータ形のブラシレスDCモータ(永久磁石モータ)であり、そのステータ35が、水槽25の背部中央部に取り付けられた軸受ハウジング36の外周部に取り付けられている。ロータ37は、ステータ35を外側から覆うように配置され、中心部に取り付けられた回転軸38が上記軸受ハウジング36に軸受39を介して回転可能に支承されている。軸受ハウジング36から突出した回転軸38の前端部はドラム27の背部の中央部に連結されている。即ち、モータ34のロータ37が回転すると、ロータ37と一体にドラム27も回転する構成となっている。
ステータ35は、ステータコア53及びそのステータコア53に巻回されるコイル54を備えて構成されている。一方、ロータ37は、ロータヨーク55及びその内周側においてステータコア53の外周面と対向する部位に配置されるマグネット56を備えて構成されている。このマグネット56の材質はネオジウムであり、小さなサイズでも強力な磁力を発生することが可能である。そして、マグネット56の下方(図8中右上方向)端面に対向する位置には、位置センサ61A,61B(図8では61Aのみ示す)が配置されている。
水槽25の下面部には水溜部40が設けられており、この水溜部40の内部に洗濯水加熱用のヒータ41が配設され、水溜部40の後部に、排水弁42を介して排水ホース43が接続されている。水槽25の上部には温風生成装置44が設けられ、背部には熱交換器45が設けられている。温風生成装置44は、ケース46内に配設された温風用ヒータ47,ケーシング48内に配設されたファン49,ファン49をベルト伝動機構50を介して回転駆動するファンモータ51で構成され、ケース46とケーシング48とは連通されている。ケース46の前部にはダクト52が接続され、ダクト52の先端部は、水槽25内の前部に突出してドラム27の開口部32に臨んでいる。
ここで、温風用ヒータ47とファン49とにより温風が生成され、その温風はダクト52を通してドラム27内に供給される。ドラム27内に供給された温風はドラム27内の洗濯物を加熱する共に水分を奪い、熱交換器45側へ排出される。熱交換器45は、上部が上記ケーシング48内と連通し、下部が水槽25内と連通しており、水が上部から注ぎ入れられて流下することで、内部を通る空気中の水蒸気を冷却し凝縮させて除湿する水冷式である。この熱交換器45を通った空気は再び温風生成装置44に戻され、温風化されて循環する。
図1は、磁極位置センサを用いてモータ34の駆動を行なうモータ駆動装置60の一構成例を示すものである。モータ34には、ロータ37の磁極位置θを検出するためのセンサ61A,61Bが設けられている。磁極位置センサ61A,61Bには、例えばホールICなどが使用される。磁極位置センサ61A,61Bによって出力される磁極位置信号(回転位置信号)Ha,Hbは速度演算部63及び位置演算部75に与えられており、速度演算部63は、それらの磁極位置信号Ha,Hbと位置信号補正部(位置信号補正手段)62において補正された磁極位置θcとに基づいて回転角速度ωを演算(推定)する。また、位置演算部75は、磁極位置信号Ha,Hbと回転角速度ωとに基づいて磁極位置θを演算する。
図示しない制御用マイクロコンピュータ(マイコン)からは、モータ34の速度指令としてωrefが与えられており、減算器64により速度指令ωrefと推定角速度ωとの偏差Δωが出力される。比例積分器65は、偏差Δωに基づいてPI制御を行うことで電流指令をIrefを生成し、dq分配器66に出力する。dq分配器66は、q軸電流指令値Iqrとd軸電流指令値Idrとを生成して減算器67q,67dに被減算値として夫々出力する。減算器67q,67dは、指令値Iqr,Idrと、ベクトル回転器68より与えられるd軸電流Id,q軸電流Iqとの差を演算して比例積分器69q,69dに出力する。
ここで、Id,Iqは、モータ34の巻線電流のd軸成分(励磁電流成分),q軸成分(トルク電流成分)であり、αβ座標系に対して角度(磁極位置)θで回転しているdq軸座標系で表される電流成分である。d軸は磁束方向に一致しており、q軸はd軸に直交している。
比例積分器69q,69dは,q軸電流,d軸電流夫々の差分量に基づいてPI制御を行い、q軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値Vdを生成して座標変換器70に出力する。座標変換器70には、位置演算部75によって演算された磁極位置θに基づいて電圧指令値Vd,Vqを電圧指令値Vα,Vβに変換するようになっている。
PWM形成器(電圧印加手段)71は、電圧指令値Vα,Vβを三相電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換すると共に、それらに基づきPWM(パルス幅変調)信号を生成してインバータ回路(電圧印加手段)72に出力する。インバータ回路72は、例えばIGBTなどの半導体スイッチング素子を三相ブリッジ接続して構成されており、モータ34の各相コイルに略正弦波状の交流電流を通電するように各スイッチング素子のオンオフが制御される。
電流検出器(電流検出手段)73a,73bは、インバータ回路72の出力端子とモータ34の巻線との間に配置されており、三相のうち何れか二相の電流を検出する。そして、検出された電流は三相/二相変換器74に与えられて残りの一相の電流が推定されると共に、二相電流Iα,Iβに変換される。ベクトル回転器(電流検出手段)67は、二相電流Iα,Iβを磁極位置θによりd軸電流Id,q軸電流Iqに変換する。
また、ベクトル回転器68より出力されるq軸電流Iqは、位置信号補正部62にも与えられている。位置信号補正部62は、q軸電流Iqの大きさによって変化する磁極位置センサ61A,61Bの出力波形の位相を予め把握しておき、モータ駆動時にq軸電流値に応じて補正した磁極位置θcを出力し、速度演算部63に与えている。尚、これらの構成における各機能は、例えばマイクロコンピュータやDSP(Digital Signal Processor)などによりソフトウエア的に実現されている。
次に、本実施例の作用について図2乃至図7も参照して説明する。図3は、磁極位置センサ61A,61Bとロータ37のマグネット56及びステータ35を概念的に示すものである。磁極位置センサ61A,61Bは、モータ34のロータ37が回転する場合に、マグネット56が発生する磁束を検出して磁極位置信号Ha,Hbを出力するが、これらはステータ35のコイル54に通電されることで発生する磁界の影響(即ち、電機子反作用的なもの)を受け易い位置にある。
そのため、磁極位置センサ61A,61Bが出力する位置信号Ha,Hb、即ち、当該信号の立上がりエッジ,立下りエッジによって夫々示されるロータ37の磁極位置(位相)は、図4又は図5に示すように、モータ34のコイル54に流れる電流の大きさに応じてずれを生じる。そこで、本発明では、コイル54に流れる電流の大きさに応じて磁極位置センサ61A,61Bに生じる検出位相のずれの大きさを予め測定し、その位相変化を図6に示すように夫々二次関数式で近似する。
そして、位置信号補正部62は、q軸電流Iqの値に応じて、磁極位置センサ61A,61Bの立上がりエッジ,立下りエッジで夫々示される位相を補正し、補正位相θcとして出力する。図7には、磁極位置センサ61A,61Bによって検出される磁束が示す位相の分布が補正されるイメージを示す。尚、補正前の磁束分布を破線で、補正後の磁束分布を実線で示している。図7(a),(b)は位置信号Haの立上がり,立下りの位相分布であり、図7(c),(d)は位置信号Hbの立上がり,立下りの位相分布である。
また、図7(e)は、何れか一方の位置信号の立上がり及び立下りを含む全体の位相分布が補正されるイメージを示している。即ち、ステータ35によって発生される磁界の影響を受けた結果幅広に分布するようになった位相が、補正されることで分布範囲が狭まり、鋭いピークを示すようになる。
図2は、位置信号補正部62及び速度演算部63における処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートは、1ms毎に発生する割込み処理として実行される。位置信号補正部62は、q軸電流Iqを検出すると(ステップS1)、その電流値に応じて図6に示す補正式に従い補正した磁極位置信号のHa,Hb夫々の立上がり,立下り位相θcを出力する(ステップS2)。続いて、速度演算部63は、その時点で磁極位置信号のHa,Hbの何れかのエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS3)、エッジが検出されていなければ(「NO」)そのままリターンする。
一方、ステップS3において磁極位置信号のエッジが検出された場合(「YES」)、速度演算部63は、内部のカウンタによってカウントしている何れか2つのエッジ間隔に相当するカウント値を取得する(ステップS4)。そして、位置信号補正部62によりステップS2で与えられた今回の検出エッジに対応する補正位相θcと、前回の検出エッジに対応する補正位相θcとの差、即ち、それら2つのエッジ間隔に相当する電気角を算出する(ステップS5)。それから、前記エッジ間電気角をステップS4で取得したカウント値で除算することにより、モータ34の回転速度(単位カウント値相当の電気角)を算出する(ステップS6)。算出された回転速度より、回転角速度ωが得られる。
位置演算部75は、磁極位置信号のHa,Hbのエッジを基準とし、速度演算部63より与えられる回転角速度ωを、例えば128μsのPWM制御の搬送波周期毎に積分することで補間した磁極位置θを出力する。また、位置演算部75は、磁極位置信号のHa,Hbよりモータ34の回転方向も判定するようになっている。
以上のように本実施例によれば、洗濯機のドラム27を回転させるモータ34の駆動を行なう駆動装置60において、位置信号補正部62は、ベクトル回転器68より与えられるq軸電流Iqの値に応じて、磁極位置センサ61A,61Bが出力する磁極位置信号Ha,Hbのエッジが示すロータ37の磁極位置(位相)を補正するようにした。
従って、モータ34のステータ35側に配置されるコイル54に電流が流れて発生した磁界が、ロータ37側のマグネット56が発生して位置センサ61A,61Bの付近に分布している磁界に影響を与え易い構成であるため位置信号Ha,Hbが変動する場合でも、コイル54に通電される位相が適切となるように補正することができ、モータ34の起動不良を防止したり、消費電流を低減して効率を向上させることができる。そして、モータ駆動装置60を洗濯機に適用することで、運転時の振動や騒音を抑制して静音化することができる。
(第2実施例)
図9及び図10は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例のモータ駆動装置80は、モータ34を駆動制御する場合に、低速回転領域では、第1実施例と同様に磁極位置センサ61A,61Bが出力する磁極位置信号Ha,Hbに基づいて制御を行い、回転数がある程度上昇して前記低速回転領域を脱した場合はセンサレス駆動方式(センサレスベクトル制御)に切り替えて制御を行うように構成されている。尚、斯様な駆動制御方式については、特願2003−335722号に記載されている。即ち、モータ34の低速回転領域では電流検出器73a,73bによって検出されるモータ電流値が小さいため、センサレスベクトル制御を高精度で行うことが困難だからである。
モータ駆動装置80の構成を示す図9において、位置信号補正部(位置信号補正手段)81は、第1実施例のようにq軸電流Iqの値に応じて磁極位置を補正するのではなく、洗濯機の運転制御を行う制御用マイコン(負荷検出手段)82が洗濯物の重量検知結果に基づいて決定する始動電流値に応じて、磁極位置を補正するようになっている。
そして、速度演算部63によって出力される回転角速度ω及び位置演算部75より出力される磁極位置θは、切替えスイッチ83,84を介して減算器64及び座標変換器70,ベクトル回転器68に与えられており、切替えスイッチ83,84のもう一方の固定接点には、センサレス制御用の速度位置推定部85より出力される回転角速度ω,磁極位置θが与えられている。
速度位置推定部85にはd軸,q軸電圧Vd,Vq並びにd軸,q軸電流Id,Iqが与えられており、速度位置推定部85は、これらに基づいて回転角速度ω及び磁極位置θを推定する。尚、その詳細については、例えば特開2003−209989号公報などに開示されている。また、スイッチ83,84の切替え制御は、制御用マイコン82が行うようになっている。尚、第1実施例と同様に、ベクトル制御に関する演算を行う部分は、制御用マイコン82のソフトウエアによって実現される。
次に、第2実施例の作用について図10も参照して説明する。図10は、洗濯機の運転開始時に制御用マイコン82が行う制御内容を、本発明の要旨に係る部分のみ示すフローチャートである。尚、初期状態において、切替えスイッチ83,84は、夫々速度演算部63,位置演算部75側を選択している。ユーザがドラム27内に洗濯物を投入して扉22を閉じた後、洗濯機に電源を投入して運転コースを選択してからスタートボタンをオン操作すると、洗濯機の運転が開始される。
すると、制御用マイコン82は、扉22をロックし(ドアロック,ステップS11)、投入された洗濯物の重量検知を行なう(ステップS12)。ここでの重量検知については様々な方式があるが、例えば、モータ34に一定の電圧を一定時間印加した場合の回転数を検出することで、洗濯物の重量を推定することができる。
そして、洗濯物の重量はモータ34の負荷量に相当するので、当該重量が判ればモータ34を始動するための電流がどれ位必要なのか(ドラム内に注水される水の量も加えて)推定することができる。従って、制御用マイコン82は、ステップS12で検知した洗濯物の重量に応じてモータ34の始動電流値を決定する(ステップS13)。すると、位置信号補正部81は、その始動電流値に応じて磁極位置を補正する(ステップS14)。
続いて、制御用マイコン82は、第1実施例と同様の制御によりモータ34を始動させると(ステップS15)、モータ34の回転数(角速度ω)が所定回転数以上となるまで待機し(ステップS16)、所定回転数以上になると(「YES」)スイッチ83,84を速度位置推定部85側に切替える(ステップS17)。そして、それ以降、モータ34の回転数が所定回転数以上にある間はセンサレスベクトル制御を行う。また、回転数が低下して所定回転数未満の低速回転領域になると、再び速度演算部63及び位置演算部75側に切替えが行われる。
以上のように第2実施例によれば、位置信号補正部81は、制御用マイコン82によって検出された洗濯物の重量、即ちモータ34の負荷量に応じて、磁極位置センサ61A,61Bが出力する磁極位置信号Ha,Hbのエッジが示すロータ37の磁極位相を補正するようにした。従って、第1実施例のようにモータ34の電流を検出せずとも、補正を行なうことができる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形が可能である。
第1実施例において、位置信号補正部62が参照する電流はq軸電流Iqに限ることなく、例えば電流検出器73a,73bによって検出される電流であっても良い。
モータの駆動方式はベクトル制御を行うものに限ることなく、例えばPI制御を行うものであっても良い。
モータ駆動装置は洗濯機に適用するものに限らず、磁気的な位置センサを使用してモータを駆動するもので、モータの巻線が発生する磁界が前記位置センサに影響を及ぼすおそれがある構成を採用するものであれば広く適用することができる。
本発明を、洗濯機のドラムを回転させるモータに適用した場合の第1実施例であり、モータ駆動装置の構成を示す機能ブロック図 位置信号補正部及び速度演算部における処理内容を示すフローチャート 磁極位置センサ,ロータのマグネット及びステータを概念的に示す図 磁極位置センサが、巻線が発生する磁界の影響を受ける場合と、受けない場合とで検出位相が異なる状態を示す図 基準とする巻線に発生する誘起電圧に対して、2つの磁極位置センサが出力する信号を示す図 モータ電流に応じて、磁極位置信号の各エッジが示す位相を補正するための近似式を示す図 磁極位置センサによって検出される磁束が示す位相の分布が補正されるイメージを示す図 ドラム式洗濯機の全体構成を示す縦断側面図 本発明の第2実施例を示す図1相当図 洗濯機の運転開始時に制御用マイコンが行う制御内容を、本発明の要旨に係る部分のみ示すフローチャート 従来技術を示すモータの縦断側面図 位置センサがロータマグネットの下方側に配置される場合の図11相当図
符号の説明
図面中、34はブラシレスDCモータ(永久磁石モータ)、35はステータ、37はロータ、54はコイル(巻線)、56はマグネット(永久磁石)、60はモータ駆動装置、61A,61Bは位置センサ、62は位置信号補正部(位置信号補正手段)、68はベクトル回転器(電流検出手段)、71はPWM形成器(電圧印加手段)、72はインバータ回路(電圧印加手段)、73a,73bは電流検出器(電流検出手段)、80はモータ駆動装置、81は位置信号補正部(位置信号補正手段)、82は制御用マイコン(負荷検出手段)を示す。

Claims (7)

  1. 永久磁石モータが回転した場合に生じる磁界の変化に応じてロータの回転位置信号を出力する位置センサと、
    前記回転位置信号に基いて、前記永久磁石モータの巻線に任意波形の電流を発生させるための電圧を前記巻線に印加する電圧印加手段と、
    前記巻線によって発生される磁界が前記位置センサに及ぼす影響に応じて、前記回転位置信号を補正する位置信号補正手段とを備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記位置信号補正手段は、前記巻線に流れる電流を検出する電流検出手段を備え、前記電流の値に応じて前記回転位置信号を補正することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 前記位置信号補正手段は、前記永久磁石モータの負荷量を検出する負荷検出手段を備え、前記負荷量に応じて前記回転位置信号を補正することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のモータ駆動装置を備え、洗濯運転を行うための回転駆動力を発生させる永久磁石モータを駆動することを特徴とする洗濯機。
  5. 永久磁石モータが回転した場合に生じる磁界の変化に応じて、位置センサがロータの回転位置信号を出力し、
    前記回転位置信号に基いて前記永久磁石モータの巻線に任意波形の電流を発生させるための電圧を前記巻線に印加する場合に、
    前記巻線によって発生される磁界が前記位置センサに及ぼす影響に応じて、前記回転位置信号を補正することを特徴とするモータ駆動方法。
  6. 前記巻線に流れる電流の値に応じて前記回転位置信号を補正することを特徴とする請求項5記載のモータ駆動方法。
  7. 前記永久磁石モータの負荷量に応じて前記回転位置信号を補正することを特徴とする請求項5記載のモータ駆動方法。

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