JP2006157381A - 携帯機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 携帯機器の殺菌を効果的に行うこと。
【解決手段】 携帯電話端末装置1は、装置本体と表示装置とが回動可能に設けられた折畳式の携帯電話端末装置であり、紫外線を出力する発光ダイオード55a,55bを装置本体及び表示装置に有する。表示装置の発光ダイオードは、各種操作キーを有する装置本体の表面に紫外線を照射する。具体的に、この装置1では、ディスプレイ57を保護する筐体に設けられた透明なカバー体を通じ、筐体内部から装置本体の表面に向けて紫外線を出力するので、紫外線の照射範囲が広く、汚れやすい操作キー周辺を効果的に殺菌することができる。また、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態に移行してから所定時間のみ、紫外線出力部55を動作させるので、利用者の目に優しく、又、携帯電話端末装置1のバッテリを浪費せずに、必要十分に紫外線を照射することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、表示装置が、装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器に関する。
従来より、表示装置が装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器としては、装置本体に対して表示装置が回動可能に設けられた折畳式の携帯電話端末装置が知られている。
この種の携帯機器については、利用者が外出先で使用することも多く、筐体表面が汚れやすい。従って、従来では、携帯機器に、表示部を清掃するためのクリーニング機構を設けたりしている(特許文献1参照)。
特開2004−312143号公報
しかしながら、特許文献1記載の携帯機器は、クリーニング機構部が携帯機器の表示部に対して摺動可能に設けられている程度のものであるため、表示部の汚れを除去し、視覚的に表示部を綺麗にすることはできても、殺菌等を行うことはできない。また、上述した携帯機器では、表示部の汚れを除去することはできても、操作部等を綺麗にすることはできない。
尚、筐体に光触媒を塗布すれば、筐体に付着した雑菌を除去することができるが、光触媒が殺菌効果を発揮するのは、強い紫外線が光触媒に照射された場合であるので、利用者が室内で携帯機器を使用する場合などには、光触媒が有効に働かず、殺菌効果が十分に発揮されない。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、携帯機器の殺菌を効果的に行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、利用者が操作可能な操作部を、表面に有する装置本体と、各種情報を表示するための表示装置と、からなり、表示装置が、装置本体に対して回動可能、且つ、装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器であって、折畳時に表示装置に対向する装置本体の表面に、紫外線を照射する発光手段を、表示装置に備えることを特徴とする。
この携帯機器によれば、紫外線を発光する発光手段が、操作部を有する装置本体の表面に、紫外線を照射するので、操作部を殺菌することができる。操作部は、利用者が操作する部位で有り、汚れが付き易く、又、折畳時に(即ち、携帯機器が折り畳まれた状態の時に)、装置本体の表面に表示装置が対向して、外光が照射されにくくなる部位であるので、本発明によれば、携帯機器における菌が繁殖しやすい操作部を効果的に殺菌することができる。
ところで、上記の携帯機器では、表示装置の筐体表面に、透明な部材で、紫外線を出力するための窓を形成し、その窓より筐体内側に発光体を取り付けることで、発光体から出力される紫外線を、装置本体の表面に照射することができるが、紫外線専用の窓を、表示装置の筐体表面に形成すると、携帯機器の外見が悪くなる可能性があり、又、窓形成のために、製品の製造コストが高くなる可能性がある。
従って、上記の携帯機器においては、各種情報を表示するための表示面に設けられた表示装置の窓を通じて、紫外線を出力するとよい。
請求項2記載の携帯機器が有する表示装置は、各種情報を表示するための電気的装置を収容する筐体が、折畳時に装置本体の表面に対向する電気的装置の表示面に対応する位置に透明なカバー体を有する構成にされたものであり、発光手段は、カバー体を通じて、筐体内部から、装置本体の表面に紫外線を照射する。
この携帯機器によれば、各種情報を表示するために設けられた透明なカバー体(窓)を通じて、筐体内部から紫外線を出力し、装置本体の表面に紫外線を照射するので、紫外線専用の窓を、表示装置に形成する必要がない。また、表示装置における表示面は、折畳時に操作部に略対向するように設けられるのが通常であるので、この発明によれば、操作部を効果的に殺菌することができる。その他、透明なカバー体から紫外線を出力するため、操作部と同時に、カバー体表面(即ち、各種情報が表示される窓表面)についても効果的に殺菌することができる。
また、表示装置を効果的に殺菌するためには、請求項3記載のように携帯機器を構成してもよい。請求項3記載の発明は、利用者が操作可能な操作部を、表面に有する装置本体と、各種情報を表示するための表示装置と、からなり、表示装置が、装置本体に対して回動可能、且つ、装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器であって、折畳時に装置本体に対向する表示装置の表面に、紫外線を照射する発光手段を、装置本体に備えることを特徴とする。
表示装置の表面は、折畳時に(即ち、携帯機器が折り畳まれた状態の時に)、装置本体の表面に対向して、外光が照射されにくくなる部位であるので、菌が繁殖しやすいが、この携帯機器によれば、紫外線を発光する発光手段が、表示装置の表面に、紫外線を照射するので、菌が繁殖しやすい表示装置の表面を、効果的に殺菌することができる。特に、表示装置が、装置本体に対向する表面に、各種情報を表示する構成にされている場合には、利用者の目につきやすい部位を、殺菌することができて、有用である。
また、発光手段を装置本体に設ける場合には、請求項4記載のように、携帯機器を構成するとよい。請求項4記載の携帯機器は、操作部として、透明又は半透明な部材で形成された操作キーの一群を有し、発光手段が、操作キーに紫外線を入力して、操作キーの表面から紫外線を、表示装置の表面に照射する構成にされたものである。
請求項4記載の携帯機器によれば、操作キーを通じて、紫外線を、表示装置の表面に照射するので、表示装置の表面を殺菌することができる他、利用者の皮脂等の汚れがつきやすい操作部も殺菌することができる。従って、本発明によれば、携帯機器の殺菌を効果的に行うことができる。
また、上記の携帯機器は、折り畳まれた状態に移行してから、所定期間、発光手段を動作させる構成にされるとよい。
請求項5記載の携帯機器は、表示装置が装置本体の表面に対向されて、当該携帯機器が折り畳まれた状態であるか否かを判断する状態判断手段と、状態判断手段により、当該携帯機器が折り畳まれた状態であると判断されると、所定期間、発光手段を動作させ、発光手段に紫外線を照射させる制御手段と、を備えるものである。
この発明によれば、状態判断手段により携帯機器が折り畳まれた状態であると判断されてから、発光手段を動作させるように、発光手段の動作を制御するので、利用者による明示的な指令をまつことなく、携帯機器の未使用時に、その携帯機器を殺菌することができる。また、所定期間に限定して発光手段を動作させれば、携帯機器が折り畳まれている期間、継続して発光手段を動作させる場合よりも、バッテリを浪費しなくて済む。尚、上記所定期間としては、紫外線の照射対象を必要十分に殺菌することができる時間を設定すればよい。必要以上に紫外線の照射期間を長くしても、殺菌効果が飽和した状態で、バッテリを浪費するだけであるので、所定期間に限定して発光手段を動作させることは、非常に有効である。
その他、紫外線については、殺菌効果といった有用な効果をもたらす一方で、人の目には悪影響を及ぼす可能性があるので、携帯機器が折り畳まれていない期間には、発光手段の動作を禁止し、紫外線が利用者の目に入らないようにするとよい。
請求項6記載の携帯機器は、状態判断手段の判断結果に基づき、当該携帯機器が折り畳まれていない期間には、発光手段の動作を禁止する動作禁止手段、を備えることを特徴とするものである。この携帯機器によれば、当該携帯機器が折り畳まれていない期間、発光手段が動作しないので、紫外線が利用者の目に入らないようにすることができる。
また、紫外線による殺菌効果を十分に発揮させるためには、光触媒を携帯機器の表面に塗布するのがよい。
請求項7記載の携帯機器は、発光手段によって紫外線が照射される表示装置又は装置本体の表面に、光触媒が塗布されていることを特徴とするものである。この発明によれば、発光手段による紫外線の照射領域を、効果的に殺菌することができる。
また、装置本体から表示装置に対して紫外線を照射する場合、表示装置から装置本体に対して紫外線を照射する場合には、携帯機器が折り畳まれて、表示装置と装置本体とが対向した際、表示装置と装置本体との間に、ある程度のクリアランスがあると、紫外線の照射範囲が広がって好ましい。
しかしながら、この場合には、クリアランスが広がる程、表示装置と装置本体との間に形成される空隙から外部に、紫外線が漏洩しやすくなるので、上記携帯機器には、表示装置と装置本体の表面との間に形成される空隙を周囲から包囲する包囲部を設けるとよい。
請求項8記載の携帯機器は、表示装置が装置本体の表面に対向された状態で、表示装置と装置本体の表面との間に形成される空隙を、周囲から包囲する包囲部を、表示装置及び装置本体の少なくとも一方に備えることを特徴とするものである。この携帯機器によれば、表示装置と装置本体の表面との間に形成される空隙が包囲部にて包囲されるので、表示装置又は装置本体の表面に照射された紫外線が反射し、空隙から外部に漏洩するのを、抑えることができる。従って、この発明によれば、効果的に、携帯機器を殺菌することができる。
以下、本発明の実施例について、図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された携帯電話端末装置1の構成を表す説明図であり、図1(a)は、非折り畳み状態での携帯電話端末装置1の構成を表す斜視図、図1(b)は、折り畳み状態での携帯電話端末装置1の構成を表す側面図、図1(c)は、携帯電話端末装置1のX−X’断面図である。但し、図1(c)では、内部の構造を省略して表す。
その他、図2は、装置本体10の筐体11及び表示装置30の筐体31に埋め込まれた発光ダイオード(LED)55aの周囲の構成を表す断面図であり、図3は、携帯電話端末装置1において、各種情報が表示される部位(カバー体31a)周囲の構成を表す斜視図である。また、図4は、携帯電話端末装置1の電気的構成を表すブロック図である。
図1に示す本実施例の携帯電話端末装置1は、折畳式の携帯電話端末装置であり、利用者が操作可能な操作部51を有する装置本体10と、表示装置30とを備え、表示装置30が、装置本体10に対して軸Cを中心に、回動可能に接続された構成にされている。この携帯電話端末装置1では、折畳時(即ち、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態の際)に、装置本体10の表面と、表示装置30の表面とが互いに対向配置される。
装置本体10は、操作部51、及び、マイクロフォン53、並びに、紫外線を出力可能な複数の発光ダイオード(LED)55aを備えると共に、装置本体10の表面(筐体11の表面)に、装置本体10の外縁に沿って、突条13を備える。
操作部51は、各種操作キー51aと、操作キー51aを利用者が押下したことを検知し、操作情報を制御部65に入力する電気的装置(図示せず)と、からなり、各操作キー51aは、夫々、透明な部材(樹脂等)にて板状に形成され、装置本体10の表面(筐体11の表面)に露出された状態で、筐体11内に設けられている。具体的に、本実施例の操作キー51aは、その底面部に、操作キー51aの種類を表す文字が、操作キー51aの底面と対向する表面から視認可能に形成されている。また、操作キー51aの表面を含めて、装置本体10の表面には、光触媒が塗布されている。
一方、マイクロフォン53は、装置本体10の筐体11に設けられた集音用の孔部15を閉塞するようにして、装置本体10の筐体11内に設けられ、利用者の声を集音する構成にされている。また、発光ダイオード55aは、図2に示すように、装置本体10の筐体11に埋め込まれ、折畳時に、装置本体10の表面から、対向する表示装置30の表面に、紫外線を照射可能に配置されている。
また、携帯電話端末装置1は、表示装置30においても、紫外線を出力可能な発光ダイオード55aを備える。表示装置30において、上記発光ダイオード55aは、表示装置30の筐体31に埋め込まれ、折畳時に、表示装置30の表面から、対向する装置本体10の表面に、紫外線を照射可能に配置されている。
この表示装置30は、筐体31に埋め込まれた発光ダイオード55aの他、筐体31内に、各種情報を表示可能な電気的装置としてのディスプレイ57を、その表示面が折畳時に装置本体10に対向するように有し、ディスプレイ57の表示面に対向する筐体31の一部に、ディスプレイ57の表示面から出力される光を外部に導くと共に、ディスプレイ57の表示面を外部から保護するための透明なカバー体31aを備える(図3参照)。
カバー体31aは、透明な部材(樹脂等)で形成されており、端部に、紫外線を出力可能な発光ダイオード55bを複数備える。この発光ダイオード55bは、紫外線をカバー体31a内に入力する。これにより、カバー体31a表面からは、外部に紫外線が出力され、その紫外線は、携帯電話端末装置1の折畳時に、対向する装置本体10の表面に照射される。尚、このカバー体31aの表面を含めて、表示装置30の表面には、光触媒が塗布されている。
また、表示装置30は、スピーカ59を有し、スピーカ59は、表示装置30の筐体31に設けられた音出力用の孔部33を閉塞するようにして、表示装置30の筐体31内に設けられている。その他、表示装置30は、装置本体10に対向する筐体31表面に、表示装置30の外縁に沿って、突条35を備える。
具体的に、表示装置30の突条35は、装置本体10に設けられた突条13よりも、若干、表示装置30の中心寄りに形成されている。即ち、装置本体10に設けられた突条13は、表示装置30が装置本体10の表面に対向された状態で(即ち、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態で)、表示装置30の表面と、それに対向する装置本体10の表面との間に形成される空隙を、周囲から包囲するように構成にされている。
その他、本実施例の携帯電話端末装置1は、電気的装置として、セルラー網を通じて外部の電話端末装置と音声通信又はデータ通信可能な通信部61と、携帯電話端末装置1の開閉状態、即ち、携帯電話端末装置1の非折り畳み状態/折り畳み状態を検知するセンサ63と、上述した発光ダイオード55a,55b及びその駆動回路からなる紫外線出力部55と、携帯電話端末装置1の各部を統括制御する制御部65と、を装置本体10の筐体11内若しくは表示装置30の筐体13内に備える。
制御部65は、マイクロコンピュータ等から構成され、各種プログラムを実行することにより音声通信機能やデータ通信機能等を実現する。例えば、制御部65は、操作部51を通じて電話番号が入力されると、通信部61を通じて、電話番号先の電話端末装置を呼び出し、電話番号先の電話端末装置が応答して、その電話端末装置が携帯電話端末装置1と通信可能に接続されると、接続先の電話端末装置から送信されてくる音声信号を、スピーカ59に入力して、スピーカ59に音声を再生させると共に、マイクロフォン53から入力される音声信号を、接続先の電話端末装置に送信して、音声通信機能を実現する。
その他、制御部65は、操作部51を通じて電話番号が入力された際、ディスプレイ57を制御して、その電話番号をディスプレイ57に表示させ、着信があった場合には、ディスプレイ57を制御し、着信番号をディスプレイ57に表示させる。
また、制御部65は、電源投入直後から、図5に示す紫外線発光制御処理を繰返し実行して、紫外線出力部55をオン/オフ制御し、センサ63からの入力信号に基づいて、携帯電話端末装置1が折り畳まれた直後から所定時間T1のみ、紫外線を出力する発光ダイオード55a,55bを点灯させ、その他の期間には、発光ダイオード55a,55bを消灯させる。図5は、制御部65が繰返し実行する紫外線発光制御処理を表すフローチャートである。
紫外線発光制御処理を実行すると、制御部65は、センサ63からの入力信号に基づき、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態(折り畳み状態)であるか否かを判断する(S110)。ここで、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態ではないと判断すると(S110でNo)、制御部65は、携帯電話端末装置1が折り畳まれるまで待機する。
携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態であると判断すると(S110でYes)、制御部65は、S120に移行し、紫外線出力部55をオフからオンに切り替えて、発光ダイオード55a,55bに紫外線を出力させる。その後、制御部65は、紫外線出力部55をオンの状態に保持した状態で、S130に移行し、S120の処理後、予め定められた所定時間T1が経過したか否かを判断する。尚、時間T1としては、紫外線の殺菌効果が発揮される必要十分な時間を、設計者側で任意に設定すればよい。
S130にて、S120の処理後(即ち、紫外線出力部55をオンにした後)時間T1が経過していないと判断すると、制御部65は、S135に移行し、センサ63からの入力信号に基づいて、携帯電話端末装置1が非折り畳み状態であるか否か判断する。ここで、非折り畳み状態ではない(即ち、折り畳み状態である)と判断すると(S135でNo)、制御部65は、S130に移行し、時間T1が経過するか、携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除されて、携帯電話端末装置1が非折り畳み状態になるまで待機する。
時間T1が経過したと判断するか(S130でYes)、携帯電話端末装置1が非折り畳み状態である(即ち、折り畳み状態が解除された)と判断すると(S135でYes)、制御部65は、S140に移行して紫外線出力部55をオフにし、発光ダイオード55a,55bを消灯させて、発光ダイオード55a,55bからの紫外線の出力を停止する。その後、S150に移行し、S135での処理と同様に、携帯電話端末装置1が非折り畳み状態であるか(携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除されているか)否かを判断する。
具体的に、S135でYesと判断している場合には、S150において、ただちにYesと判断し、当該紫外線発光制御処理を終了する。一方、S135でNoと判断している場合には、携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除されるまで待機し(S150でNo)、携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除された時点で、Yesと判断して、当該紫外線発光制御処理を終了する。そして、再び、当該紫外線発光制御処理を実行する。
図6は、携帯電話端末装置1の開閉状態(非折り畳み状態/折り畳み状態)と、紫外線出力部55のオン/オフ(紫外線出力のオン/オフ)との関係を示したタイムチャートである。図6(a)に示すように、時間T1より長い時間、携帯電話端末装置1が折り畳まれた場合には、携帯電話端末装置1が折り畳まれてから、時間T1、紫外線出力部55がオンにされて発光ダイオード55a,55bから紫外線が出力され、時間T1を経過すると、紫外線出力部55がオフにされて発光ダイオード55a,55bからの紫外線出力が停止される。
一方、図6(b)に示すように、時間T1より短い時間で、携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除された場合には、携帯電話端末装置1が折り畳まれてから非折り畳み状態となるまでの期間のみ、紫外線出力部55がオンにされて発光ダイオード55a,55bから紫外線が出力され、携帯電話端末装置1の折り畳み状態が解除された時点で、発光ダイオード55a,55bからの紫外線出力が停止される。
以上、本実施例の携帯電話端末装置1について説明したが、この携帯電話端末装置1によれば、紫外線を出力する発光ダイオード55a,55bが装置本体10及び表示装置30に設けられ、表示装置30に設けられた発光ダイオード55a,55bが、各種操作キー51a及びマイクロフォン53を有する装置本体10の表面に、紫外線を照射するので、汚れやすい操作キー51a周辺や孔部15周辺を、効果的に殺菌することができる。
特に、本実施例によれば、折畳時に、操作キー51aに対向する表示装置30のカバー体31aを通じて、筐体31内部から装置本体10の表面に向けて紫外線を出力するので、装置本体10への紫外線の照射範囲が広く、カバー体31aに対向配置される各操作キー51a周囲を効果的に殺菌することができる。
尚、本実施例では、カバー体31aに、発光ダイオード55bを埋め込むと共に、表示装置30の筐体31に発光ダイオード55aを埋め込み、紫外線を出力するようにしたが、製品のコストダウンを図る場合には、発光ダイオード55aを取り付けなくてもよい。
また、本実施例の携帯電話端末装置1によれば、装置本体10にも発光ダイオード55aを備えるので、折畳時に装置本体10に対向する表示装置30の表面に紫外線を照射することができ、表示装置30の表面(カバー体31a表面や孔部33周辺等)を殺菌することができる。
その他、本実施例では、センサ63からの入力信号に基づき、携帯電話端末装置1が折り畳まれ、表示装置30が装置本体10の表面に対向された状態であるか否かを判断し(S110)、携帯電話端末装置1が折り畳まれると、発光手段としての紫外線出力部55を動作させ、発光ダイオード55a,55bに紫外線を出力させるので、利用者による明示的な指令を待つことなく、携帯電話端末装置1の未使用時に携帯電話端末装置1を殺菌することができる。
また、本実施例では、携帯電話端末装置1が折り畳まれた状態に移行してから所定時間T1のみ、紫外線出力部55を動作させるので、携帯電話端末装置1のバッテリを浪費せずに、必要十分に紫外線を照射することができる。
その他、本実施例では、センサ63からの入力信号に基づき、携帯電話端末装置1が折り畳まれていない期間には、紫外線出力部55をオフにし、発光ダイオード55a,55bからの紫外線の出力を禁止するので、携帯電話端末装置1が折り畳まれていない状態で、発光ダイオード55a,55bが紫外線を出力することにより、利用者の目に紫外線が入力し、利用者の目に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
また、本実施例によれば、紫外線が照射される表示装置30の表面及び装置本体10の表面に、光触媒を塗布しているので、紫外線の照射領域を、効果的に殺菌することができる。その他、本実施例によれば、表示装置30が装置本体10の表面に対向された状態で、表示装置30と装置本体10の表面との間に形成される空隙を、表示装置30及び装置本体10に設けられた突条13,35が周囲から包囲するので、表示装置30又は装置本体10の表面に照射された紫外線が反射し、空隙から外部に漏洩するのを抑えることができる。
次に、変形例の携帯電話端末装置100について、図7及び図8を用いて説明する。図7(a)は、変形例の携帯電話端末装置100の電気的構成を表すブロック図であり、図7(b)は、上記実施例の操作キー51aと同一構成にされた操作キー103a、を通じた紫外線の照射方法に関する説明図である。また、図8は、変形例の携帯電話端末装置100の制御部101が実行する操作部発光制御処理を表すフローチャートである。
変形例の携帯電話端末装置100は、携帯電話端末装置1における操作部51の構成を変更すると共に、制御部65に図8に示す操作部発光制御処理を実行させるようにした程度のものであるので、以下では、操作部51に代わる操作部103の構成、及び、制御部65に代わる制御部101が実行する操作部発光制御処理についてのみ説明することにし、携帯電話端末装置1と同一構成にされた携帯電話端末装置100の各部の説明については省略することにする。
携帯電話端末装置100が備える操作部103は、各種操作キー103aと、操作キー103aを利用者が押下したことを検知し、操作情報を制御部101に入力する電気的装置(図示せず)と、操作キー103aをライトアップするための通常光出力部105と、紫外線を照射するための紫外線出力部107と、を備える。そして、操作キー103aは、操作部51と同様に、透明な部材にて板状に形成され、装置本体10の表面(筐体11の表面)に露出された状態で、筐体11内に設けられている。
通常光出力部105は、紫外線を出力せず可視光を出力する発光ダイオード(LED)105aを、装置本体10の筐体11内における操作キー103aの表面より下方(即ち、操作キー103aの表面より底面側)に有し、作動すると、操作キー103aの表面より下方から操作キー103a内に可視光を入力して、操作キー103aを照明し、暗所において、操作キー103aに形成された文字等を、利用者から視認可能にする。
一方、紫外線出力部107は、紫外線を出力する発光ダイオード(LED)107aを、装置本体10の筐体11内における操作キー103aの表面より下方(即ち、操作キー103aの表面より底面側)に有し、作動すると、操作キー103aの表面より下方から操作キー103a内に紫外線を入力して、操作キー103aの表面から紫外線を出力する構成にされている。
このように構成された紫外線出力部107は、図7(b)に示すように、携帯電話端末装置100が折り畳まれている状態で作動して、紫外線を出力し、携帯電話端末装置100が折り畳まれていない状態では、紫外線出力部107に代えて通常光出力部105が作動して、可視光を出力し、操作キー103aを照明する。また、この作動制御は、制御部101が繰返し実行する操作部発光制御処理にて実現される。
制御部101は、操作キー103aの一つとして、装置本体10の表面に設けられた電源キー(図示せず)が押下され、携帯電話端末装置100の電源が投入された直後に、操作部発光制御処理を実行し、まずS310にて、通常光出力部105をオンにし、発光ダイオード105aから可視光を出力させて、操作キー103aを照明する。
S310での処理を終えると、制御部101は、センサ63からの入力信号に基づき、当該携帯電話端末装置100が折り畳まれているか否か判断し(S320)、折り畳まれていないと判断すると(S320No)、S323に移行して、利用者が最後に操作部103を操作してから所定時間T2が経過したか否か判断し、所定時間T2が経過していると判断すると(S323でYes)、通常光出力部105をオフにして(S325)、可視光の出力を停止し、S320に移行する。
一方、S323にて、所定時間T2が経過していないと判断すると(S323でNo)、制御部101は、通常光出力部105をオンにして(S327)、S320に移行する。尚、S327の処理時において、既に、通常光出力部105がオンにされている場合には、S327で何も処理することなく、S320に移行する。
S320で、携帯電話端末装置100が折り畳まれていると判断すると、制御部101は、S330に移行し、通常光出力部105をオフにすることにより、発光ダイオード105aによる可視光の出力を停止し、その後、S340に移行して、紫外線出力部107をオフからオンに切り替えることにより、発光ダイオード107aによる紫外線の出力を開始する。この処理によって、操作キー103aに対向する表示装置30の表面(特に、カバー体31a周辺)には、操作キー103aの表面から紫外線が照射される。
S340での処理を終えると、制御部101は、S350に移行し、S340の処理後(即ち、紫外線出力部107をオンにした後)、予め定められた所定時間T1が経過したか否かを判断する。そして、時間T1が経過していないと判断すると、制御部101は、S355に移行し、センサ63からの入力信号に基づいて、携帯電話端末装置100の折り畳み状態が解除されているか否かを判断する。ここで、折り畳み状態が解除されていない(即ち、携帯電話端末装置100が折り畳まれた状態のままである)と判断すると(S355でNo)、制御部101は、S350に移行し、時間T1が経過するか、携帯電話端末装置100の折り畳み状態が解除されるまで待機する。
そして、時間T1が経過したと判断するか(S350でYes)、折り畳み状態が解除されたと判断すると(S355でYes)、制御部101は、S360に移行し、紫外線出力部107をオフにして、発光ダイオード107aを用いた紫外線の出力を停止する。その後、S370に移行し、S355での処理と同様に、携帯電話端末装置100の折り畳み状態が解除されているか否かを判断する。
S355でYesと判断している場合、制御部101は、このS370において、ただちにYesと判断し、当該操作部発光制御処理を終了する。一方、S355でNoと判断している場合には、携帯電話端末装置100の折り畳み状態が解除されるまで待機し(S370でNo)、携帯電話端末装置100の折り畳み状態が解除された時点で、Yesと判断して、当該操作部発光制御処理を終了する。そして、再び操作部発光制御処理を実行し、S310にて通常光出力部105をオンにする。
以上、変形例の携帯電話端末装置100について説明したが、この携帯電話端末装置100によれば、携帯電話端末装置1の効果に加えて、発光手段としての紫外線出力部107が、携帯電話端末装置100の折畳時に所定時間T1、操作キー103aに紫外線を入力して、操作キー103aの表面から、紫外線を表示装置30の表面に照射するので、表示装置30の表面を効果的に殺菌することができ、又、菌が繁殖しやすい操作部103も殺菌することができる。従って、変形例の携帯電話端末装置100によれば、一層、携帯電話端末装置100の殺菌を効果的に行うことができる。
尚、本発明の状態判断手段は、センサ63及びS110,S135,S320,S355の処理にて実現され、制御手段は、S110又はS320でYesと判断すると、紫外線出力部55,107をオンにし、所定時間T1経過すると、S130又はS350でYesと判断して、紫外線出力部55,107をオフにする動作にて実現されている。
また、動作禁止手段は、S135又はS355でYesと判断した場合に、紫外線出力部55,107をオフにする動作にて実現されている。具体的に、本実施例では、携帯電話端末装置1,100が、折り畳み状態になってから時間T1のみ紫外線出力部55,107をオンにする構成にされているので、S135又はS355でYesと判断した場合に、紫外線出力部55,107をオフにすれば、携帯電話端末装置1,100が折り畳まれていない期間には、紫外線出力部55,107が継続的にオフにされ、紫外線が出力されないことになる。また、本発明の包囲部は、本実施例の突条13,35に相当する。
また、本発明の携帯電話端末装置は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
上記実施例では、紫外線出力部55,107のオン/オフを、携帯電話端末装置1,100の開閉に連動して実行するようにしたが、例えば、紫外線出力部55,107は、利用者の指令に従って、オン/オフされてもよい。
但し、携帯電話端末装置1,100が折り畳まれていない状態で、紫外線出力部55,107をオンすると、利用者の目を害する可能性があるので、携帯電話端末装置1,100が折り畳まれていない状態では、紫外線出力部55,107をオンしないように、携帯電話端末装置1,100を構成するのが好ましい。
尚、携帯電話端末装置1,100が折り畳まれている状態で、利用者の指令入力を受け付けるためには、携帯電話端末装置1,100の側部(図1(b)で示されている部位等)に操作キー(所謂サイドキー)を設け、サイドキーから入力される操作情報に従って、紫外線出力部55,107をオン/オフするように、携帯電話端末装置1,100を構成すればよい。その他、操作キー103aの表面から紫外線を出力するに際しては、筐体11内部から操作キー103aを通じて紫外線が外部に出力されればよいので、操作キー103aは、半透明な構成にされても構わない。
その他、上記実施例では、光触媒を、表示装置30及び装置本体10の表面全域に塗布すると記述したが、光触媒は、殺菌を重点的に行いたい部位にのみに限定して塗布されてもよく、例えば、カバー体31aの表面のみに塗布されてもよいし、操作キー51a,103aの表面のみに塗布されてもよい。
本発明が適用された携帯電話端末装置1の構成を表す説明図である。 装置本体10及び表示装置30の筐体11,31に埋め込まれた発光ダイオード55aの態様を示した説明図である。 携帯電話端末装置1におけるディスプレイ57の周囲の構成を表す斜視図である。 携帯電話端末装置1の電気的構成を表すブロック図である。 制御部65が繰返し実行する紫外線発光制御処理を表すフローチャートである。 携帯電話端末装置1の開閉状態と、紫外線出力部55のオン/オフとの関係を示したタイムチャートである。 変形例の携帯電話端末装置100の電気的構成を表すブロック図(a)及び操作キー103aを通じた紫外線の照射方法に関する説明図(b)である。 制御部101が実行する操作部発光制御処理を表すフローチャートである。
符号の説明
1,100…携帯電話端末装置、10…装置本体、11,31…筐体、13,35…突条、15,33…孔部、30…表示装置、31a…カバー体、51,103…操作部、51a,103a…操作キー、53…マイクロフォン、55,107…紫外線出力部、55a,55b,105a,107a…発光ダイオード、57…ディスプレイ、59…スピーカ、61…通信部、63…センサ、65,101…制御部、105…通常光出力部

Claims (8)

  1. 利用者が操作可能な操作部を、表面に有する装置本体と、
    各種情報を表示するための表示装置と、
    からなり、前記表示装置が、前記装置本体に対して回動可能、且つ、前記装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器であって、
    折畳時に前記表示装置に対向する装置本体の表面に、紫外線を照射する発光手段を、前記表示装置に備えることを特徴とする携帯機器。
  2. 前記表示装置は、各種情報を表示するための電気的装置を収容する筐体が、折畳時に前記装置本体の表面に対向する前記電気的装置の表示面に対応する位置に透明なカバー体を有する構成にされたものであり、
    前記発光手段は、前記カバー体を通じて、前記筐体内部から、前記装置本体の表面に紫外線を照射する構成にされていることを特徴とする請求項1記載の携帯機器。
  3. 利用者が操作可能な操作部を、表面に有する装置本体と、
    各種情報を表示するための表示装置と、
    からなり、前記表示装置が、前記装置本体に対して回動可能、且つ、前記装置本体の表面に対向可能に設けられた折畳式の携帯機器であって、
    折畳時に前記装置本体に対向する表示装置の表面に、紫外線を照射する発光手段を、前記装置本体に備えることを特徴とする携帯機器。
  4. 前記操作部は、透明又は半透明な部材で形成された操作キーの一群からなり、
    前記発光手段は、前記操作キーに紫外線を入力して、前記操作キーの表面から前記紫外線を、前記表示装置の表面に照射する構成にされていることを特徴とする請求項3記載の携帯機器。
  5. 前記表示装置が前記装置本体の表面に対向されて、当該携帯機器が折り畳まれた状態であるか否かを判断する状態判断手段と、
    前記状態判断手段により、当該携帯機器が折り畳まれた状態であると判断されると、所定期間、前記発光手段を動作させ、前記発光手段に紫外線を照射させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の携帯機器。
  6. 前記状態判断手段の判断結果に基づき、当該携帯機器が折り畳まれていない期間には、前記発光手段の動作を禁止する動作禁止手段、を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の携帯機器。
  7. 前記発光手段によって紫外線が照射される前記表示装置又は前記装置本体の表面には、光触媒が塗布されていることを特徴とする請求項1〜請求項6に記載の携帯機器。
  8. 前記表示装置が前記装置本体の表面に対向された状態で、前記表示装置と前記装置本体の表面との間に形成される空隙を、周囲から包囲する包囲部を、前記表示装置及び前記装置本体の少なくとも一方に備えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の携帯機器。
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