JP2006156601A - 配線構造の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に絶縁膜を形成することができ、効率良く配線構造を形成することができる配線構造の形成方法を提供すること。
【解決手段】シリコンウエハ11上に反応溶液を塗布する。反応溶液を塗布したシリコンウエハを縦型炉に投入して塗布膜を焼成する。絶縁膜12に対して酸素プラズマ処理を施す。絶縁膜12上にAlをスパッタリング法により被着してAl膜13を形成する。Al膜13上にレジスト膜14を形成して、フォトリソグラフィー法によりパターニングして開口部14aを形成する。レジスト膜14をマスクとしてその開口部14aに露出しているAl膜13に対して塩素プラズマ処理を施してAl膜13をエッチングする。その後、レジスト膜14を除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は配線構造の形成方法に関し、特に半導体やディスプレイの製造プロセスなどで使用され、絶縁膜を含む配線構造の形成方法に関する。
超LSIの高集積化に伴い、半導体装置における配線構造は立体化され、多層配線構造が採用されてきている。この多層配線構造は、絶縁膜を介して配線層を多層に形成することにより実現される。一般に、絶縁膜は、半導体ウエハを真空チャンバ内に投入し、例えば、シランガスなどのプロセスガスを導入してCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される(特許文献1参照)。
特開平9−306988号公報
超LSIの高集積化が進むにつれて多層配線構造の層数が増加する傾向にあるので、層間絶縁膜などを形成する工程が必然的に増加する。上述したように、絶縁膜を形成する工程においては、真空チャンバ内での処理が必要となるので、絶縁膜を形成する工程が増加すると、真空処理が増加することとなり、効率良く多層配線構造を形成することができなくなる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、簡単に絶縁膜を形成することができ、効率良く配線構造を形成することができる配線構造の形成方法を提供することを目的とする。
本発明の配線構造の形成方法は、基体上に液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に酸素プラズマ処理を施す工程と、前記絶縁膜上に配線を形成する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の配線構造の形成方法においては、前記絶縁膜上に配線を形成する工程は、前記絶縁膜上に配線材料で構成された配線材料層を形成する工程と、前記配線材料層上にレジスト層を形成して露光・現像する工程と、前記配線材料層上に残存したレジスト層をマスクとして前記配線材料層を塩素プラズマ処理によりエッチングする工程と、を含むことが好ましい。
これらの方法によれば、液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成するので、絶縁膜の形成において真空処理が不要となり効率良く配線構造を形成することが可能となる。また、この方法において形成する絶縁膜は、酸素プラズマ処理により、その表面に相対的に塩素プラズマ耐性が高いSiとOとを含む領域、例えばSiO2を多く含む層を有するようになるので、塩素プラズマ耐性が向上する。このため、塩素プラズマを用いたエッチングによる配線のパターニングを行うことができる。
本発明の配線構造の形成方法においては、前記ケイ素樹脂は、カゴ状シルセスキオキサン化合物を含むことが好ましい。
この方法によれば、カゴ状シルセスキオキサン化合物は架橋により三次元の立体構造を採るために、成膜したときに絶縁膜としての剛性を有し、しかも十分な耐熱性を発揮することができる。
本発明の配線構造の形成方法においては、配線材料として、アルミニウム、銅、ポリシリコン、及びアモルファスシリコンからなる群より選ばれた材料を用いることが好ましい。
本発明の配線構造の形成方法によれば、基体上に液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成し、前記絶縁膜に酸素プラズマ処理を施し、前記絶縁膜上に配線を形成するので、簡単に絶縁膜を形成することができ、効率良く配線構造を形成することができる。
本発明者は、液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成すれば、絶縁膜の形成において真空処理が不要となり効率良く配線構造を形成することが可能となるが、液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成する際に、液状のケイ素樹脂で構成される絶縁膜の塩素プラズマ耐性が低いことに着目した。そして、液状のケイ素樹脂で構成される絶縁膜の表面には、C−H結合が存在しており、塩素プラズマで絶縁膜が酸化される際にC−H結合が切断され、そのために塩素プラズマ耐性が低くなることを見出した。そして、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、液状のケイ素樹脂で構成される絶縁膜の表面に酸素プラズマ処理を施して表面に相対的に塩素プラズマに強いSiとOとを含む領域(例えば、SiO2を多く含む層)を形成することにより塩素プラズマ耐性が向上することを見出し本発明をするに至った。
すなわち、本発明の骨子は、基体上に液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成し、前記絶縁膜に酸素プラズマ処理を施し、前記絶縁膜上に配線を形成することにより、簡単に絶縁膜を形成し、効率良く配線構造を形成することである。
本発明の配線構造の形成方法においては、基体上に液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成し、前記絶縁膜に酸素プラズマ処理を施し、前記絶縁膜上に配線を形成する。絶縁膜上に配線を形成する場合、絶縁膜上に配線材料で構成された配線材料層を形成し、前記配線材料層上にレジスト層を形成して露光・現像し、前記配線材料層上に残存したレジスト層をマスクとして前記配線材料層を塩素プラズマ処理によりエッチングすることが望ましい。
基体としては、特に制限はなく、基板、導電性層、絶縁層などを挙げることができる。配線材料としては、アルミニウム、銅、ポリシリコン、アモルファスシリコンなどを挙げることができる。また、レジスト層を構成する材料としては、通常のフォトリソグラフィーに用いられる材料を挙げることができる。酸素プラズマ処理、塩素プラズマ処理の条件としては、特に制限はない。また、レジスト層を露光・現像する条件としては、レジスト層を構成する材料に応じて適宜決定することができる。
本明細書においては、液状のケイ素樹脂とは、無溶媒系の液状のケイ素樹脂、ケイ素樹脂を溶媒に溶解してなるケイ素樹脂溶液のいずれをも含む。液状のケイ素樹脂としては、カゴ状シルセスキオキサン樹脂を用いることが好ましい。ここで、カゴ状シルセスキオキサンは、(1)重合していないカゴ状シルセスキオキサン(下記化1でn=0の構造);(2)重合していない部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン(下記化9でk=0の構造);(3)複数のカゴ状シルセスキオキサンが重合してなるカゴ状シルセスキオキサン重合体;(4)複数の部分開裂型カゴ状シルセスキオキサンが重合してなる部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン重合体;(5)カゴ状シルセスキオキサンと部分開裂型カゴ状シルセスキオキサンの共重合体を含む。このカゴ状シルセスキオキサン化合物は、架橋により三次元の立体構造を採るために、成膜したときに絶縁膜としての剛性を有し、しかも十分な耐熱性を発揮することができる。このカゴ状シルセスキオキサンとは、カゴ状に閉じたシロキサン構造を指す。このカゴ状シルセスキオキサンの具体的な構造は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2006156601
一般式(1)において、mは6から14の整数であり、nは0以上m以下の整数である。R1は水素原子、水酸基、アルコキシル基、アリールオキシ基、置換若しくは無置換の炭化水素基、ケイ素原子含有基、及びそれらを組み合わせた基から選ばれ、R1はすべて同一でも異なっていても良い。
上記アルコキシル基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。アルコキシル基の炭素原子数としては、1から6が好ましい。
上記アリールオキシ基の例としては、フェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基などが挙げられる。
上記炭化水素基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル(n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、sec−ブチル)、ペンチル(n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチルなど)、ヘキシル(n−ヘキシル、i−ヘキシル、シクロヘキシルなど)、ヘプチル(n−ヘプチル、i−ヘプチルなど)、オクチル(n−オクチル、i−オクチル、t−オクチルなど)、ノニル(n−ノニル、i−ノニルなど)、デシル(n−デシル、i−デシルなど)、ウンデシル(n−ウンデシル、i−ウンデシルなど)、ドデシル(n−ドデシル、i−ドデシルなど)などの非環式又は環式の脂肪族炭化水素基;ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセニルエチル、ノルボルネニルエチル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、スチレニルなどの非環式又は環式のアルケニル基;ベンジル、フェネチル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジルなどのアラルキル基;PhCH=CH−基のようなアラアルケニル基;フェニル基、トリル基あるいはキシリル基のようなアリール基;4−アミノフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ビニルフェニル基のような置換アリール基などが挙げられる。
前記炭化水素基の水素原子又は主鎖骨格の一部は、エーテル結合、エステル基(結合)、水酸基、カルボニル基、カルボン酸無水物結合、チオール基、チオエーテル結合、スルホン基、アルデヒド基、エポキシ基、アミノ基、アミド基(結合)、ウレア基(結合)、イソシアネート基、シアノ基などの極性基(極性結合);フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子などの置換基で部分的に置換されていても良い。
前記置換又は無置換の炭化水素基中の置換基も含めた全炭素原子数は、通常20以下であるが、これに限定されるものではない。絶縁膜の耐熱性を考慮すると、全炭素原子数は、好ましくは16以下、より好ましくは6以下であることが好ましい。
前記ケイ素含有基としては、例えば、下記一般式(2)、一般式(3)で表す構造の基などが挙げられる。ケイ素原子含有基中のケイ素原子数は、通常1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3であるが、これに限定されるものではない。
Figure 2006156601
一般式(2)において、n'は、通常1〜10の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜3の整数であるが、これに限定されるものではない。一般式(2)において、置換基R2,R3,R4は、水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、塩素原子、又は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の有機基である。
前記アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
前記炭素数1〜10の有機基の例としては、各種の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基などの脂肪族炭化水素基;ビニル基、プロペニル基などの不飽和炭化水素結合含有基;フェニル基、ベンジル基、又はフェネチル基のような芳香族炭化水素基;CF3CH2CH2−などの含フッ素アルキル基;アミノアルキル基などの極性基置換アルキル基などが挙げられる。
一般式(2)で表されるケイ素原子含有基の具体的な例としては、トリメチルシロキシ基(Me3Si−)、ジメチルフェニルシロキシ基(Me2PhSiO−)、ジフェニルメチルシロキシ基、フェネチルジメチルシロキシ基、ジメチル−n−ヘキシルシロキシ基、ジメチルシクロヘキシルシロキシ基、ジメチルオクチルシロキシ基、(CH33SiO[Si(CH32O]q−(q=1〜9)、2−フェニル−2,4,4,4−テトラメチルジシロキシ基(OSiPhMeOSiMe3)、4,4−ジフェニル−2,2,4−トリメチルジシロキシ(OSiMe2OSiMePh2)、2,4−ジフェニル−2,4,4−トリメチルジシロキシ(OSiPhMeOSiPhMe2)、ビニルジメチルシロキシ基、3−グリシジルプロピルジメチルシロキシ基、3−アミノプロピルジメチルシロキシ基(H2NCH2CH2CH2Me2SiO−)、H2NCH2CH2CH2Me(HO)SiO−、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジメチルシロキシ基(H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Me2SiO−)、H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Me(HO)SiO−などが挙げられる。
Figure 2006156601
一般式(3)において、Raは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、炭素数は、好ましくは2〜6であり、より好ましくは2又は3である。Raの具体例としては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−(CH2p−(p=4〜10)などのアルキレン基が挙げられる。
一般式(3)におけるR2,R3,R4,R5,R6は、一般式(2)におけるR2,R3,R4と同じである。n''は、0又は1〜9の整数であるが、好ましくは0又は1〜5の整数、特に好ましくは0,1又は2である。
上記で説明したカゴ状シルセスキオキサンの具体的な例としては、一般式(1)においてm=6で表される一般式(4)のような構造、一般式(1)においてm=8で表される一般式(5)のような構造、一般式(1)においてm=10で表される一般式(6)のような構造、一般式(1)においてm=12で表される一般式(7)のような構造、一般式(1)においてm=14で表される一般式(8)のような構造などが挙げられる。ただし、一般式(4)〜(8)におけるRは、一般式(1)におけるR1と同様若しくは他のカゴ状シルセスキオキサン構造又は部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造ヘの結合を表し、Rのうちのn個(すなわち1個以上m個以下)は他の(部分開裂型)カゴ状シルセスキオキサン構造ヘの結合を表す。
Figure 2006156601
Figure 2006156601
Figure 2006156601
Figure 2006156601
Figure 2006156601
部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造とは、カゴ状シルセスキオキサン構造の一部のケイ素−酸素結合が開裂した構造、又はカゴ状シルセスキオキサンの一部が脱離した構造を指す。具体的な構造は下記一般式(9)で表される。
Figure 2006156601
一般式(9)において、lは2又は3であり、kはl−k≧0を満たす0以上の整数であり、l=2のときjは4から12までの整数であり、l=3のときjは2から10までの整数である。一般式(9)においてR1は、一般式(1)におけるR1と同様であり、すべて同一の構造でも、互いに異なっていても良い。
このような部分開裂型カゴ状シルセスキオキサンの具体的な例としては、一般式(9)においてj=4、l=3で表される一般式(10)のような構造、一般式(9)においてj=6、l=2で表される一般式(11)及び一般式(12)のような構造などが挙げられる。ただし、一般式(10)〜(12)において、Rは、一般式(1)のR1と同様であり、Xは一般式(1)のR1と同様若しくは他のカゴ状シルセスキオキサン構造又は部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造ヘの結合を表す。Xのうちのk個(すなわち0個以上3個以下)は、他のカゴ状シルセスキオキサン構造又は部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造ヘの結合を表す。
Figure 2006156601
Figure 2006156601
Figure 2006156601
次に、カゴ状シルセスキオキサン構造と、部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造との結合形態について説明する。
カゴ状シルセスキオキサン構造と部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造の結合シーケンスにおいては、両者が交互に結合していても良く、ランダムな順番で結合していても良い。また、一定の規則性をもって結合していても良い。
カゴ状シルセスキオキサン構造と部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造は、直鎖状、分枝状、三次元網目状に結合していても良い。シルセスキオキサン構造同士(すなわち、カゴ状シルセスキオキサン構造同士、部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造同士、カゴ状シルセスキオキサン構造と部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造)は、直接結合されていても良く、任意の原子又は官能基、例えば、酸素原子又は有機基を介して結合されていても良い。なお、有機基としては、炭化水素基、オキシアルキレン基、シロキサン基、それらの重合体、並びにそれらを組み合わせた構造などが挙げられる。
前記炭化水素基及びその重合体としては、−(CH2s−、(sは自然数)で表されるアルキレン基、芳香族炭化水素基などが挙げられる。−(CH2s−におけるsは、1以上10000以下が好ましく、1以上100以下がより好ましい。具体的には、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、ポリエチレン構造などが挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニレン基などが挙げられる。
前記オキシアルキレン基及びその重合体−(R’O)t−(tは自然数)としては、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンなどが挙げられる。上記tは1以上10000以下が好ましく、1以上100以下がより好ましい。
前記シロキサン基及びその重合体としては、例えば、下記一般式(13)で表される構造が挙げられる。
Figure 2006156601
ここで、R2,R3は一般式(2)におけるR2,R3と同じである。n'''は自然数である。
上記の炭化水素基、オキシアルキレン基、シロキサン基及びそれらの重合体は、水素原子又は骨格の一部が有機基によって部分的に置換されていても良い。有機基としては、例えば、エーテル結合、エステル基(結合)、水酸基、カルボニル基、カルボン酸無水物結合、チオール基、チオエーテル結合、スルホン基、アルデヒド基、エポキシ基、アミノ基、アミド基(結合)、ウレア基(結合)、イソシアネート基、シアノ基などの極性基(極性結合)、ジエン(結合)、共役ジエン(結合)、フェニレン基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子などが挙げられる。
絶縁膜の耐熱性を考慮すると、前記有機基としては、フェニレン基、フェニル基などの芳香族基が含有されていることが好ましい。また、膜厚の厚い膜を形成する場合には、有機基にシロキサン基が含有されていることが好ましい。
カゴ状シルセスキオキサン構造と部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造の含有量としては、20重量%以上100重量%以下が好ましく、40重量%以上100重量%以下がより好ましい。
カゴ状シルセスキオキサン構造と部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造の比率は、モル比で、(カゴ状シルセスキオキサン構造):(部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造)=1:99〜95:5であることが好ましく、より好ましくは5:95〜30:70である。
カゴ状シルセスキオキサン樹脂に含有される化合物の分子量は、2000以上1000000以下が好ましく、より好ましくは2000以上100000以下である。
シルセスキオキサンの部分的な構造の一例を図1に示す。図中、Aはカゴ状シルセスキオキサン構造を示す。Bは部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造を示す。AとBは有機基Cを介して結合されている。
上述した含シルセスキオキサン化合物は、例えば次のようにして製造することができる。予めシルセスキオキサン構造同士を結合する有機基を準備する。次いで、これをエステル化、エーテル化、ヒドロシリル化などの反応により、カゴ型シロキサン構造及び部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造に結合する。例えば、カゴ状シルセスキオキサン(HSiO3/28、と、部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン{(H−SiMe2−iBuSiO)3(iBuSiO3/24}とを、両末端ビニル側のポリエチレングリコールを用いてヒドロシリル化反応することにより、シロキサン基とオキシアルキレン基とを介して、カゴ型シロキサン構造及び部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造が結合された含シルセスキオキサン化合物を得ることができる。
また、反応性の官能基を持つカゴ状シルセスキオキサン、部分開裂型カゴ状シルセスキオキサンを選択し、この反応性の官能基同士を反応させても含シルセスキオキサン化合物を得ることができる。例えば、カゴ状シルセスキオキサン(CH2=CH−SiO3/28と、部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン{(H−SiMe2−iBuSiO)3(iBuSiO3/24}とをヒドロシリル化反応させることにより、−CH2−CH2−SiMe2−O−を介して、カゴ状シロキサン構造及び部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造が結合されたシルセスキオキサン構造を得ることができる。なお、含シルセスキオキサン化合物の構造は、1H−NMR及び29Si−NMRを用いることにより確認することができる。
次に、カゴ状シルセスキオキサン樹脂を用いて成膜する方法について説明する。上記含シルセスキオキサン化合物が含有される塗布液を目的に応じた基体上に塗布し、必要に応じて加熱処理することにより、基体上に成膜することができる。この場合、まず、上記含シルセスキオキサン化合物を溶媒に溶解して塗布液を作製する。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、メチルアルコール、エチルアルコールなどの有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、揮発性が高く、容易に除去可能なので好ましい溶媒である。また、含シルセスキオキサン化合物を合成した反応溶液を、そのままあるいは希釈して、塗布液として使用しても良い。なお、塗布液には、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記含シルセスキオキサン化合物以外の成分(例えば、界面活性剤などの添加剤)を含有しても良い。
前記塗布液を基体に塗布する方法としては、例えば、塗布液をバーコート、ローラーコート、ダイコート、ブレードコート、ディップコート、ドクターナイフ、スプレーコート、フローコート、スピンコート、刷毛塗りする方法などが挙げられる。
塗布した反応溶液を加熱することにより、含シルセスキオキサン化合物の架橋を促進させて剛性のある膜を得ることができる。加熱温度としては、約200℃〜約400℃が好ましい。膜厚としては、約0.1μm〜約100μmに設定することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図2(a)〜(e)は、本発明の一実施の形態に係る配線構造の形成方法の一例を説明するための断面図である。ここでは、基体としてシリコンウエハを用いる場合について説明する。なお、基体としては、シリコン基板以外の基板、導電性層、絶縁層などを用いることができる。
まず、含シルセスキオキサン化合物を合成する。トリス(ジメチルシラン)イソブチル−POSS(Polyhedral Oligomeric Silsesquioxane)SH1307(ハイブリッドプラスチック社製、商品名)1g、オクタキス(ジメチルシロキシ)−T8−シルセスキオキサン(Gelest社製)0.67g、1,4−ジフェニルブタジイン(関東化学社製)0.31g、及び白金触媒(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金触媒3%キシレン溶液、アルドリッチ社製)0.024gをテトラヒドロフラン(関東化学社製)10mlに溶解させて、窒素雰囲気下60℃で3時間反応させることによりシルセスキオキサン化合物を合成する。この化合物の数平均分子量をGPCにより測定すると約4800になる。なお、使用するGPCカラムは、Shodex KF−804L(昭和電工社製、商品名)を用いる。また、この化合物の1H−NMR、29Si−NMRを下記表1に示す。なお、NMR測定装置としては、JNM−LA400(日本電子社製、商品名)を用いる。また、NMR測定用の溶媒としては、重水素化テトラヒドロフラン(THF−d8)を用いる。また、表1において、29Si−NMR結果のM,D,T,Qは、Siに直接結合される酸素が1つ、2つ、3つ、4つであることをそれぞれ表す。ただし、M1は、隣接するSi(酸素を介して結合されるSi)がMである場合のSiを表し、M4は、隣接するSi(酸素を介して結合されるSi)がQである場合のSiを表す。
Figure 2006156601
このようにして合成した含シルセスキオキサン化合物の反応溶液をテトラヒドロフランにより1.3倍希釈し、図2(a)に示すように、スピンコータを用いて基体であるシリコンウエハ11上に回転数1000rpm、30秒の条件で希釈した反応溶液を塗布する。なお、スピンコータとしては、MIKASA COATER(MIKASA社製、商品名)を用いる。次いで、反応溶液を塗布したシリコンウエハを縦型炉に投入し、窒素雰囲気下で350℃、1時間の条件で塗布膜を焼成する。なお、縦型炉としては、VF−1000(光洋リンドバーグ社製、商品名)を用いる。これにより、シリコンウエハ11上に厚さ約3μmの絶縁膜12が形成される。なお、膜厚は、反射分光膜厚計FE−3000(大塚電子社製、商品名)を用いて測定する。
次いで、絶縁膜12に対して酸素圧力53Pa、出力200Wの条件で酸素プラズマ処理を施す。このとき、絶縁膜12の表面のXPSスペクトルを測定すると、表面における相対元素濃度はO=60.9%であり、Si=32.9%である。したがって、絶縁膜表面にSiとOとを含む領域(例えば、SiO2を多く含む層)が形成されていることが分かる。なお、酸素プラズマ装置としては、MPC−600(MORY ENGINEERING社製、商品名)を用いる。また、XPSスペクトルは、ESCALAB 250(サーモエレクトロン社製、商品名)を用いて測定する。
次いで、図2(b)に示すように、絶縁膜12上に配線材料であるAlをスパッタリング法により被着してAl膜13を形成する。次いで、図2(c)に示すように、Al膜13上にレジスト膜14を形成して、フォトリソグラフィー法によりパターニングして開口部14aを形成する。
次いで、図2(c)に示すように、レジスト膜14をマスクとしてその開口部14aに露出しているAl膜13に対して塩素圧力20Pa、出力400Wの条件で塩素プラズマ処理を施してAl膜13をエッチングする。この塩素プラズマ処理により、図2(d)に示すような構造になる。その後、図2(e)に示すように、レジスト膜14を除去する。このとき、塩素プラズマ処理後の絶縁膜12の表面を電子顕微鏡で観察すると、平滑な表面が確認され、塩素プラズマ処理により損傷がないことが分かる。これは、絶縁膜12の表面にSiとOとを含む領域(例えば、SiO2を多く含む層)が形成されているために、塩素プラズマ耐性が発揮されるためであると考えられる。なお、塩素プラズマ装置としては、MPC−600(MORY ENGINEERING社製、商品名)を用いる。また、電子顕微鏡としては、S−4700(日立社製、商品名)を用いる。
比較のために、上述の反応溶液をシリコンウエハ上に塗布し、そのシリコンウエハを縦型炉に投入して塗布膜を焼成して絶縁膜を形成し、さらに、絶縁膜上にAl膜を形成し、Al膜上にレジスト膜を形成して、フォトリソグラフィー法によりパターニングして開口部を形成する。そして、レジスト膜をマスクとしてその開口部に露出しているAl膜に対して塩素プラズマ処理を施してAl膜をエッチングする。なお、各処理の条件や使用装置などは上記と同様である。塩素プラズマ処理後の絶縁膜の表面を電子顕微鏡で観察すると、ざらつきが確認され、塩素プラズマ処理により損傷があることが分かる。これは、絶縁膜の表面に存在するC−H結合が塩素プラズマ処理により切断されたためであると考えられる。
このように、本発明の方法によれば、液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成するので、絶縁膜の形成において真空処理が不要となり効率良く配線構造を形成することが可能となる。また、絶縁膜の表面にSiとOとを含む領域、例えばSiO2を多く含む層が形成されるので、塩素プラズマ耐性が向上する。このため、塩素プラズマを用いたエッチングによる配線のパターニングを行うことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、シリコンウエハ上に絶縁膜を介してAl配線を形成してなる配線構造について説明しているが、本発明は、絶縁膜を含む単層又は多層のあらゆる配線構造に適用することができる。また、その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
シルセスキオキサンの部分的な構造の一例を示す図である。 (a)〜(e)は、本発明の一実施の形態に係る配線構造の形成方法の一例を説明するための断面図である。
符号の説明
A カゴ状シルセスキオキサン構造
B 部分開裂型カゴ状シルセスキオキサン構造
C 有機基
11 シリコンウエハ
12 絶縁膜
13 Al膜
14 レジスト膜
14a 開口部

Claims (4)

  1. 基体上に液状のケイ素樹脂を用いて絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に酸素プラズマ処理を施す工程と、前記絶縁膜上に配線を形成する工程と、を具備することを特徴とする配線構造の形成方法。
  2. 前記絶縁膜上に配線を形成する工程は、前記絶縁膜上に配線材料で構成された配線材料層を形成する工程と、前記配線材料層上にレジスト層を形成して露光・現像する工程と、前記配線材料層上に残存したレジスト層をマスクとして前記配線材料層を塩素プラズマ処理によりエッチングする工程と、を含むことを特徴とする請求項1記載の配線構造の形成方法。
  3. 前記ケイ素樹脂は、カゴ状シルセスキオキサン化合物を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の配線構造の形成方法。
  4. 配線材料として、アルミニウム、銅、ポリシリコン、及びアモルファスシリコンからなる群より選ばれた材料を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の配線構造の形成方法。
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