JP2006156208A - 燃料電池用レギュレータユニット - Google Patents

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Kazunori Ishikawa
和記 石川
Yoshio Saito
芳夫 齋藤
Takashi Iwamura
隆 岩村
Katsuzo Sahoda
克三 佐保田
Koji Miyano
貢次 宮野
Tatsuya Sugawara
竜也 菅原
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Keihin Corp
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Honda Motor Co Ltd
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】燃料電池において好適に使用することが可能な燃料電池用レギュレータユニットを提供することにある。
【解決手段】一次側ポート16から供給された燃料ガスをパイロット圧に対応して調圧し、二次側ポート18から導出するレギュレータ12と、ソレノイド部の励磁作用下に可動部材を変位させることにより接続部から供給されたパイロットエアーを導出孔から排出するエア排出弁300とを備え、前記レギュレータ12と前記エア排出弁300とが一体的にユニット本体14に設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池に適用され、酸化剤(エアー)の圧力を信号圧として該酸化剤(エアー)の圧力に応じた圧力で燃料電池のアノード側に反応ガスとして燃料(水素)を供給することが可能な燃料電池用レギュレータユニットに関する。
従来、固体高分子膜型燃料電池は、固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルを、複数積層して構成されたスタック(以下において燃料電池という)を備えており、アノードに燃料として水素が供給され、カソードに酸化剤としてエアーが供給されて、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで電気化学反応を起こして発電するようになっている。
このような燃料電池装置は、例えば、燃料電池のカソード側に反応ガスとしてエアーを供給するためのエアーコンプレッサ等を備え、さらに、このエアーの圧力を信号圧として、エアーの圧力に応じた圧力で燃料電池のアノード側に反応ガスとして水素を供給する圧力制御弁を備え、燃料電池のカソード側に対するアノード側の反応ガスの圧力を所定圧に調圧して所定の発電効率を確保するとともに、燃料電池に供給される反応ガスの流量を制御することで所定の出力が得られるように設定されている。
ところで、本出願人は、特許文献1および特許文献2に示されるように、燃料ガス供給装置等において使用することが可能なガス用減圧弁を提案している。
特開2002−182751号公報 特開平11−270717号公報
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、燃料電池において好適に使用することが可能な燃料電池用レギュレータユニットを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、燃料電池システムにおいて圧力制御部へ供給されるパイロットエアーが導入されるパイロット室を有し、前記パイロット室のパイロット圧に対応して一次側ポートから供給された反応ガスを調圧して二次側ポートより導出するレギュレータと、ソレノイド部の励磁作用下に弁体を変位させることにより導入ポートから供給された前記パイロットエアーを導出ポートより排出する電磁弁とからなる燃料電池用レギュレータユニットにおいて、
前記電磁弁は、前記ソレノイド部が内部に配設され、前記パイロットエアーを外部に導出する導出通路を有するバルブボディと、
一端部が前記バルブボディに連結され、他端部が前記レギュレータのボディに形成された孔部内に挿入されると共に、内部に軸線方向に沿って貫通した導入通路が形成される導通部材と、
前記バルブボディの内部に設けられ、前記ソレノイド部の励磁作用下に弁座部に着座・離間自在に設けられる弁体と、
を備え、
前記導入通路は、前記導出通路と同軸状に形成され、前記レギュレータのボディに形成される前記導出通路を介して前記パイロット室と連通すると共に、前記電磁弁は、前記ボディの孔部を介して前記レギュレータの軸線と略直交して装着されることを特徴とする。
本発明によれば、レギュレータと電磁弁とから構成される燃料電池用レギュレータユニットにおいて、前記電磁弁に、バルブボディの内部に弁座部に対して着座・離間自在な弁体を設けると共に、前記弁体をソレノイド部の励磁作用下に軸線方向に沿って変位させている。これにより、例えば、ソレノイド部の励磁作用下に変位する可動コアにシャフトを介して弁体を連結し、前記弁体を変位させることにより弁開・弁閉状態を切り換えている従来の電磁弁と比較して、前記ソレノイド部の励磁作用下に変位する可動コアが弁体を兼ねているため、従来の電磁弁に対して軸線方向の長手寸法を短縮化して小型化を図ることができる。
そのため、電磁弁をレギュレータに一体的に装着した際に、燃料電池用レギュレータユニットを半径方向に小型化することができる。
また、電磁弁の一端部側に導通部材の導入通路が設けられ、前記電磁弁の他端部側にバルブボディの導出通路が設けられ、前記導入通路と導出通路とが同軸状に形成されている。そのため、導入通路及び導出通路が同一端部側に形成されている従来の電磁弁と比較して、導入通路と導出通路とを別部材に設けることによりレギュレータの孔部に挿入される電磁弁の一端部側となる導通部材の長手寸法を短くすることが可能となる。これにより、電磁弁の軸線方向の長手寸法をさらに短縮化し、燃料電池用レギュレータユニットを半径方向に小型化することができる。
さらに、電磁弁に、導通部材における他端部と、ソレノイド部とバルブボディの間、導通部材と前記ソレノイド部の間、弁座部とバルブボディの間に弾性材料からなるシール部材をそれぞれ設け、前記シール部材を、氷点下において所定の弾性を有するフッ素ゴムから形成するとよい。これにより、例えば、電磁弁の周辺温度が低下した場合においても前記シール部材が所定の弾性を有しているため、前記シール部材によってソレノイド部、バルブボディ、導通部材及び弁座部の気密を確実且つ好適に保持することができると共に、レギュレータのパイロット室に導入されるパイロットエアーの温度が高温になった場合でも、所定の弾性が確保されているため、前記シール部材のシール性が好適に維持される。
さらにまた、電磁弁に、レギュレータを通じて電磁弁の内部に導入されるパイロットエアーの排気音を減少させる消音部材を設けるとよい。これにより、レギュレータから導入されたパイロットエアーを消音部材を介して流通させることにより、前記パイロットエアーを電磁弁より排気する際の排気音を好適に減少させることができる。
またさらに、消音部材を、バルブボディにおける導出通路の外周側に設けることにより、前記消音部材をバルブボディに対して簡便に装着することができると共に、パイロットエアーが導出される導出通路を取り囲むように配設されているため効果的にパイロットエアーの排気音を減少させることが可能である。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、前記電磁弁に、バルブボディの内部に弁座部に対して着座・離間自在な弁体を設けると共に、前記弁体をソレノイド部の励磁作用下に軸線方向に沿って変位させている。これにより、前記ソレノイド部の励磁作用下に変位する可動コアが弁体を兼ねているため、従来の弁体と可動コアとが別体に構成されている電磁弁に対して軸線方向の長手寸法を短縮化して小型化を図ることができる。
そのため、電磁弁をレギュレータに一体的に装着した際に、燃料電池用レギュレータユニットを半径方向に小型化することができる。
また、電磁弁の一端部側に導通部材の導入通路が設けられ、前記電磁弁の他端部側にバルブボディの導出通路が設けられ、前記導入通路と導出通路とが同軸状に形成されている。そのため、導入通路及び導出通路が同一端部側に形成されている従来の電磁弁と比較して、レギュレータの孔部に挿入される電磁弁の一端部側となる導通部材の長手寸法を短くすることが可能となる。これにより、電磁弁の軸線方向の長手寸法をさらに短縮化し、燃料電池用レギュレータユニットを半径方向に小型化することができる。
本発明に係る燃料電池用レギュレータユニットについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において参照数字200は、本発明の実施の形態に係る燃料電池用レギュレータユニットが組み込まれた燃料電池システムを示す。なお、前記燃料電池システム200は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
この燃料電池システム200は、例えば、固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルに対し、複数のセルを積層して設けた燃料電池スタック202を含む。前記燃料電池スタック202には、燃料ガス(以下、必要に応じて燃料という)として、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素という)が供給されるアノードと、酸化剤として、例えば、酸素を含むエアーが供給されるカソードとが設けられる。
前記カソードには、酸化剤供給部204からエアーが供給されるエアー供給口206と、前記カソード内のエアーを外部に排出するためのエアー排出部208が接続されたエアー排出口210が設けられる。一方、アノードには、燃料供給部212から水素が供給される水素供給口214と、水素排出部216が接続された水素排出口218とが設けられる。
前記燃料電池スタック202では、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動し、カソードで酸素と電気化学反応を起こして発電するように設定されている。
前記エアー供給口206には、エアー供給用通路を介して、酸化剤供給部204と、放熱部220と、カソード加湿部222とがそれぞれ接続され、また、前記エアー排出口210には、エアー排出用通路を介してエアー排出部208が接続される。
前記水素供給口214には、水素供給通路を介して、燃料供給部212と、圧力制御部224と、エゼクタ226と、アノード加湿部228とがそれぞれ接続され、また、前記水素排出口218には、循環用通路230を介して水素排出部216が接続される。
酸化剤供給部204は、例えば、図示しないスーパーチャージャ(圧縮機)およびこれを駆動するモータ等から構成され、燃料電池スタック202で酸化剤ガスとして使用される供給エアーを断熱圧縮して燃料電池スタック202に圧送する。この断熱圧縮の際に供給エアーが加熱される。このように加熱された供給エアーが、燃料電池スタック202の暖機に貢献する。
また、前記酸化剤供給部204から供給されるエアーは、例えば、燃料電池スタック202の負荷や図示しないアクセルペダルの操作量等に応じて所定の圧力に設定されて燃料電池スタック202に導入されるとともに、後述する放熱部220によって冷却された後、バイパス通路232を介して圧力制御部224にパイロット圧として供給される。
放熱部220は、例えば、図示しないインタークーラ等から構成され、流路に沿って流通する冷却水と熱交換することによって、燃料電池スタック202の通常運転時において前記酸化剤供給部204から供給される供給エアーを冷却する。このため、供給エアーは、所定温度に冷却された後、カソード加湿部222に導入される。
前記カソード加湿部222は、例えば、水透過膜を備えて構成され、水分を水透過膜の一方の側から他方の側へ透過させることにより、前記放熱部220によって所定の温度に冷却されたエアーを所定の湿度に加湿して燃料電池スタック202のエアー供給口206へと供給している。前記加湿されたエアーは燃料電池スタック202に供給され、該燃料電池スタック202の固体高分子電解質膜のイオン導電性が所定の状態に確保される。
なお、燃料電池スタック202のエアー排出口210には、エアー排出部208が接続され、前記エアー排出部208に設けられた図示しない排出弁を通じてエアーが大気中に排気される。
燃料供給部212は、例えば、燃料電池に対する燃料として水素を供給する図示しない水素ガスボンベからなり、燃料電池スタック202のアノード側に供給する供給水素が貯蔵される。
圧力制御部224には、後述する燃料電池用レギュレータユニット10が設けられ、バイパス通路232を介して供給されるエアーの圧力をパイロット圧(パイロット信号圧)として、前記圧力制御部224の出口側圧力である二次側圧力を前記パイロット圧に対応した所定範囲の圧力に設定している。
エゼクタ226は、図示しないノズル部とディフューザ部とから構成され、圧力制御部224から供給された燃料(水素)はノズル部を通過する際に加速されてディフューザ部に向かって噴射される。前記ノズル部からディフューザ部に向かって燃料が高速で流通する際、ノズル部とディフューザ部との間に設けられた副流室内で負圧が発生し、循環用通路230を介してアノード側の排出燃料が吸引される。前記エゼクタ226で混合された燃料および排出燃料はアノード加湿部228へと供給され、燃料電池スタック202から排出された排出燃料は、前記エゼクタ226を介して循環するように設けられている。
従って、燃料電池スタック202の水素排出口218から排出された未反応の排出ガスは、循環用通路230を介してエゼクタ226に導入され、圧力制御部224から供給された水素と、燃料電池スタック202から排出された排出ガスとが混合されて燃料電池スタック202に再び供給されるように設けられている。
アノード加湿部228は、例えば、水透過膜を備えて構成され、水分を水透過膜の一方の側から他方の側へと透過させることにより、エゼクタ226から導出された燃料を所定の湿度に加湿して燃料電池スタック202の水素供給口214へと供給している。前記加湿された水素は燃料電池スタック202に供給され、該燃料電池スタック202の固体高分子電解質膜のイオン導電性が所定の状態に確保される。
燃料電池スタック202の水素排出口218には、例えば、図示しない排出制御弁を有する水素排出部216が循環用通路230を介して接続される。前記排出制御弁は、燃料電池スタック202の運転状態に応じて開閉動作が制御され、例えば、図示しない貯留タンクによって分離された排出ガス中の過剰な水分(主に液体水)等が車両外部に排出される。
この燃料電池用レギュレータユニット10は、レギュレータ12、エア排出弁(電磁弁)300とを含み、前記レギュレータ12とエア排出弁300とがユニット本体14に対して一体的に連設されて構成される。
以下、レギュレータ12、エア排出弁300の順序で詳細に説明する。
レギュレータ12は、図4に示されるように、燃料供給部212から供給された水素が導入される一次側ポート16と、該一次側ポート16から導入された水素を所定の圧力に調圧してエゼクタ226(図1参照)側に導出する二次側ポート18とが設けられたボディ20とを含む。前記ボディ20は、相互に積層されて一体的に連結された第1ブロック体22a、第2ブロック体22b及び第3ブロック体22cによって構成される。前記ボディ20の内部には空間部24が形成され、前記空間部24には、前記一次側ポート16と二次側ポート18とを連通させる流体通路26を開閉する弁機構部28が設けられる。
第1ブロック体22aの底面部に形成された孔部には、Oリング30によって弁体ガイド部材32がボルト34を介して連結され、前記弁体ガイド部材32には、前記空間部24の軸線方向に沿って長尺状に所定長だけ突出する円筒状のガイド用筒部36が一体的に形成される。前記弁体ガイド部材32の中央部の孔部には、後述する背圧室38を閉塞する閉塞部材40がOリング42を介して螺入される。なお、前記閉塞部材40の端部には、図示しない工具等を介して外部から該閉塞部材40をねじ込むための断面矩形状の凹部44が形成される。
前記弁体ガイド部材32を第1ブロック体22aと別個に形成し、ボルト34を介して簡便に組み付けることにより組み付け性を向上させることができる。
また、前記弁体ガイド部材32と第1ブロック体22aとを別部材で構成することにより、ボディ20側(第1ブロック体22a)の材質及び表面処理に影響を与えることがなく弁体ガイド部材32に対してフッ素樹脂コーティングを施すことができる。
なお、弁体ガイド部材32の略中央部に孔部を形成し、前記孔部を閉塞部材40によって閉塞するという構成を採用することにより、前記弁体ガイド部材32のガイド用筒部36の内壁面に対してスプレー挿入方式によるフッ素樹脂コーティング処理を容易に施すことが可能となり、コーティング膜の均一化及び安定化を図ることができる。前記スプレー挿入方式によるフッ素樹脂コーティング処理を施した後、前記弁体ガイド部材32の孔部に対して閉塞部材40を簡便に取り付けることができる。
弁機構部28は、ボディ20の軸線方向に沿って延在するロッド部材46と、前記ロッド部材46に外嵌され、半径外方向に向かって突出する弁体48が一体的に形成されたガイド部材50と含む。
また、弁機構部28は、第1保持機構52を介して前記ロッド部材46の他端部に連結された大径な第1ダイヤフラム54と、前記第1ダイヤフラム54と弁体48との間に設けられ、第2保持機構56を介してロッド部材46に連結された小径な第2ダイヤフラム58とを有する。
前記ロッド部材46の中間部には、断面L字状に屈曲し周方向に沿って約90度離間する4個の爪部によって形成されたストッパ部60が一体的に形成され、前記ストッパ部60は第2保持機構56を構成するものである。
ガイド部材50は、その内部の中空部62に連通する第1連通孔64が形成された長尺な円筒体からなり、前記円筒体の端部には半径外方向に向かって所定長だけ膨出する弁体48が一体的に形成される。前記ガイド部材50において、弁体48の下部側に設けられたガイド機能を営む部位を長尺に形成することにより、前記弁体48が弁座66に着座する際のシート倒れを防止することができる。
また、ガイド部材50に中空部62及び第1連通孔64を形成して肉抜きすることにより該ガイド部材50が軽量化され、自励振動を減少させると共に、摺動抵抗を減少させることができる。この場合、ガイド部材50のガイド機能を営む部位及びガイド用筒部36に対してそれぞれフッ素樹脂コーティングを施すことにより、前記ガイド部材50とガイド用筒部36との摺動部分における良好な摺動性が得られ、耐久性を向上させることができる。なお、後述する弁座部材68の弁座66に着座する前記弁体48の着座部位には、環状のシート用ゴム70が装着されている。
一方、前記ガイド部材50の外周面には、弁体48に近接する側のOリング72と、前記Oリング72から所定間隔離間し弁体48から離間する側のYパッキン74とが、環状溝を介してそれぞれ装着される。このように、ガイド用筒部36に接触してシール機能を営むOリング72及びYパッキン74を所定間隔離間して配設することにより、所望の摺動抵抗が営まれて自励振動を抑制することができる。
この場合、前記Oリング72及びYパッキン74との摺動作用下に前記ガイド部材50がガイド用筒部36に沿って変位することにより、ロッド部材46と一体的に変位するガイド部材50を直線状に案内し、シート倒れを防止して前記ガイド部材50の弁体48が弁座66に対して好適に着座するように設けられる。
なお、弁体48から離間する側にYパッキン74を装着することにより、例えば、前記Yパッキン74に代替してOリングを装着した場合と比較して僅かに摺動抵抗を減少させることができ、弁体48に近接する側のOリング72と弁体48から離間する側のYパッキン74との共働作用によって所望の摺動抵抗が得られる。
さらに、前記Oリング72とYパッキン74との間のガイド部材50の外周面には、環状凹部が形成され、前記環状凹部と弁体ガイド部材32のガイド用筒部36との間で環状空間部76が形成される。前記環状空間部76は、軸線方向に沿って延在する第1連通孔64と略直交する孔部78によって連通するように設けられる。
このように、所定間隔離間するOリング72とYパッキン74との間に第1連通孔64に連通する環状空間部76を形成することにより、Oリング72とYパッキン74との間が負圧となって前記Oリング72及びYパッキン74がガイド用筒部36の内壁面への貼着を防止することができる。
従って、弁体ガイド部材32のガイド用筒部36に対するガイド部材50の良好な摺動性が得られる。なお、第1連通孔64に連通させる孔部78を形成しているがこれに限定されるものではなく、弁体ガイド部材32のガイド用筒部36に図示しない孔部を形成してOリング72とYパッキン74との間の密封化を阻止してもよい。
Oリング72及びYパッキン74によって外周面がシールされたガイド部材50の端部側には、ガイド用筒部36と閉塞部材40とによって囲繞された背圧室38が形成される。前記背圧室38を設けることにより弁体48に付与される圧力が軽減され、圧力−流量特性を向上させることができる。換言すると、調圧された二次側圧力によって弁体48を弁座66から離間する方向に付勢する力と、背圧室38内に進入した圧力流体によって弁体48を弁座66に向かって着座させる方向に付勢する力とが相殺(キャンセル)されることにより、弁体48に付与される圧力を軽減することができる。
なお、前記背圧室38は、ロッド部材46に軸線方向に沿って所定長だけ延在する第1連通孔64及び該第1連通孔64に略直交して交差する第2連通孔80を介して後述するアスピレータ室84に連通するように設けられる。
前記ガイド部材50の外周側には、一端部が弁体48に係着され、他端部が弁体ガイド部材32の環状凹部内に係着されたコイル状の第1ばね部材82が設けられる。前記第1ばね部材82の弾発力によって弁体48は、常時、弁座66に向かって着座するように付勢されている。前記第1ばね部材82の弾発力は、後述するパイロット室86に配設されたコイル状の第2ばね部材88の弾発力と比較して大きく設定されている。
従って、弁体48を弁座66から離間させる方向に付勢する第2ばね部材88の弾発力に対して第1ばね部材82の弾発力が打ち勝っているため、パイロット圧が付与されない平常時において弁体48が弁座66に着座した状態にあるノーマルクローズタイプに設定されている。このようにノーマルクローズタイプに設定することにより、不必要な時に水素が二次側ポート18から導出することがなく、水素の浪費を防止して省力化することができる。
第1ブロック体22aの内壁面には、前記ガイド部材50に形成された弁体48が着座する弁座66が形成された弁座部材68が設けられ、前記弁座部材68と第1ブロック体22aの内壁面との間には、シール機能を有するOリング90が装着される。前記弁座部材68は、第1ブロック体22aに形成された環状の凸部に対して加締めて固定される。また、前記弁座部材68には、弁体48から離間する方向に向かって徐々に拡径し、且つ、非接触状態でロッド部材46を囲繞するテーパ面92が形成される。
前記ロッド部材46の外周面と前記弁座部材68のテーパ面92との間の空間は、流体通路26として機能するものであり、弁座66から離間する上方に向かって徐々に拡径する前記テーパ面92によって流体通路26の断面積が徐々に拡大して形成されることにより、急激な断面積の変化がなく自励振動を抑制することができる。
第1ブロック体22aの上部に形成された段部130には、ロッド部材46が挿通する貫通孔を有するアスピレータ用保持部材94がねじ止めされる。前記アスピレータ用保持部材94と第2ダイヤフラム58との間には、アスピレータ室84が設けられ、前記アスピレータ用保持部材94には、前記アスピレータ室84に連通すると共に、二次側ポート18側に向かって吸引孔96が臨むノズル98が連結される。
前記アスピレータ用保持部材94の傾斜面100と弁座部材68のテーパ面92との間には、二次側ポート18側に向かって徐々に拡大する流体通路26が形成されている。従って、流体通路26の急激な断面積の変化を発生させることがなく自励振動の抑制機能を発揮させることができる。
なお、ロッド部材46の外周面には、環状溝を介してOリング102が装着され、前記Oリング102がアスピレータ用保持部材94の貫通孔と接触してシール機能が営まれることにより前記アスピレータ室84の気密性が保持される。前記アスピレータ室84は、ロッド部材46の軸線方向に沿って延在する第1連通孔64に連通し、且つ、前記ロッド部材46の軸線と直交する第2連通孔80を介してガイド部材50側の背圧室38と連通するように設けられている。
第1保持機構52は、第1ダイヤフラム54の上面に接触する第1上部側リテーナ104と第1ダイヤフラム54の下面に接触する第1下部側リテーナ106とから構成され、前記第1上部側及び第1下部側リテーナ104、106は、それぞれ、中心孔を介してロッド部材46に軸着される。前記第1上部側及び第1下部側リテーナ104、106によって保持されない第1ダイヤフラム54の外周縁部は、第2ブロック体22bと第3ブロック体22cとの間で挟持される。
第2保持機構56は、第2ダイヤフラム58の上面に接触する第2上部側リテーナ108と第2ダイヤフラム58の下面に接触する第2下部側リテーナ110とから構成され、前記第2上部側リテーナ108のみがロッド部材46に軸着され、第2下部側リテーナ110はロッド部材46と一体的に形成される。前記第2上部側及び第2下部側リテーナ104、106によって保持されない第2ダイヤフラム58の外周縁部は、第1ブロック体22aと第2ブロック体22bとの間で挟持される。
この場合、ロッド部材46に一体的に形成された第2下部側リテーナ110に対して第2上部側リテーナ108、第1下部側リテーナ106及び第1上部側リテーナ104を順次積層した後、ウェーブワッシャ112及びナット114によってロッド部材46にねじ締結される。
前記第2下部側リテーナ110の外周縁部には、下方側に向かって断面L字状に屈曲するストッパ部60が形成され、前記ストッパ部60は、周方向に沿って約90度離間する4個の爪部によって構成される。パイロット室86に供給されたパイロット圧の作用下に第1ダイヤフラム54、第2ダイヤフラム58及びロッド部材46が下方側に向かって一体的に変位した際、前記ストッパ部60がアスピレータ用保持部材94の上面に当接することにより、前記ロッド部材46の変位量が規制されてストッパ機能が発揮される。
第1ダイヤフラム54及び第2ダイヤフラム58との間には、第2ブロック体22bの内壁面によって閉塞された大気室116が設けられ、前記大気室116は、図示しない通路を介して大気と連通するように設けられている。なお、前記第2ブロック体22bの内壁面に前記第1下部側リテーナ106の外周屈曲縁部118が進入可能な環状凹部120を形成することにより、前記外周屈曲縁部118が環状凹部120内に進入した部分の寸法を短縮して軸方向の小型化を図ることができる。
第3ブロック体22cには、図5に示されるように、その側部に開口したパイロットポート122に管体からなる継手部材124が連結されると共に、前記パイロットポート122は、略水平方向に沿って所定長だけ延在した後に、パイロット室86に向かって鉛直下方向に延在する入口通路126を介して前記パイロット室86と連通している。すなわち、前記継手部材124は、図示しないチューブを介してバイパス通路232(図1参照)に接続され、前記継手部材124を通じて導入されたパイロットエアーは、パイロットポート122から入口通路126を通じてパイロット室86の内部へと供給される。
また、第3ブロック体22cの側部には、図6に示されるように、エア排出弁300の一部が挿入される孔部128が形成される。この孔部128は、前記エア排出弁300の形状に対応して複数の段部130を有し、略鉛直下方向に向かって延在する出口通路132を介してパイロット室86と連通している。
従って、前記継手部材124を介してバイパス通路232(図1参照)から導入されたパイロットエアーは、レギュレータ12のパイロット室86に供給されると共に、前記パイロット室86に供給されたパイロットエアーは、後述するエア排出弁300のソレノイド部306を励磁して前記エア排出弁300をオン状態とすることにより、前記パイロット室86より出口通路132を通じて排出させて前記レギュレータ12の前記パイロット室86内のパイロット圧を減少させる。
前記第1ダイヤフラム54の上部には、図4に示されるように、前記第3ブロック体22cの内壁面によって囲繞され、パイロットポート122を介してパイロット圧が供給されるパイロット室86が設けられる。前記パイロット室86は、Oリング134を介して第3ブロック体22cのねじ孔に螺入される大径な第1調整ねじ部材136と、Oリング138を介して前記第1調整ねじ部材136の中心に形成されたねじ孔に螺入される小径な第2調整ねじ部材140とによって閉塞される。
なお、前記第1調整ねじ部材136には、断面六角形状の調整用凸部142が形成され、前記第2調整ねじ部材140には、断面六角形状の調整用凹部144が形成される。
また、前記パイロット室86には第2ばね部材88が配設され、前記第2ばね部材88の一端部は、ばね受けリテーナ146に係着され、他端部は、後述するリーフばね148に係着される。この場合、第1調整ねじ部材136によって前記第2ばね部材88の弾発力を大きく調整することができると共に、第2調整ねじ部材140によって前記第2ばね部材88の弾発力を微調整することができる。
このように第1及び第2調整ねじ部材122、126によって第2ばね部材88の弾発力を2段階にわたって調整することにより、第2ばね部材88の弾発力の調整レンジが大きくなると共に、ばね荷重の変化量が小さい良好なばね荷重性能を得ることができる。
さらに、前記パイロット室86を形成する第3ブロック体22cの内壁面には、ステンレス鋼からなる円筒状のブッシュ150が装着され、前記ブッシュ150の内周面に摩擦接触することにより第1ダイヤフラム54に対して摺動抵抗を付与するリーフばね148が設けられる。
前記リーフばね148は、第1上部側リテーナ104の環状凸部に装着される環状部148aと、前記環状部148aと直交する上方向に立ち上がり且つ周方向に沿って所定間隔離間する複数の脚部148bと、前記脚部148bの先端部に形成された湾曲部148cとから構成される。このように、前記リーフばね148に対して、例えば、ダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)等の被膜処理を施すことにより、ブッシュ150と湾曲部148cとの接触抵抗を適性に保持し、良好な摺動抵抗が得られる。
この場合、第3ブロック体22cの内壁面にステンレス鋼からなるブッシュ150を設け、前記ブッシュ150の内周面とリーフばね148の湾曲部148cとを接触させることにより、第3ブロック体22cの内壁面を保護して耐久性を向上させることができる。
次に、前記レギュレータ12における第3ブロック体22cの孔部128内にその一部が挿入され、該レギュレータ12と一体的に設けられたエア排出弁300について以下詳細に説明する。
このエア排出弁300は、図6及び図7に示されるように、金属製材料によって形成される筒状のバルブボディ302と、前記バルブボディ302の内部に配設されるハウジング304と、前記ハウジング304の内部に設けられるソレノイド部306と、前記ハウジング304の端部に一体成形され、図示しない電源と接続されるコネクタ部308を有する接続ボディ310と、前記バルブボディ302の内部に配設され、前記ソレノイド部306の励磁作用下にバイパス通路232を介して供給されるパイロットエアーの連通状態を切り換える弁機構部312とを含む。
バルブボディ302の一端部には、第3ブロック体22c側に開口した開口部314が形成され、前記開口部314の内部には、弾性材料から環状に形成される消音用の弾性部材316が装着されている。詳細には、前記弾性部材316は、その外周面が前記開口部314の内周面に沿って当接するように設けられると共に、前記弾性部材316の端面には、前記開口部314の内周面と略直交するバルブボディ302の内側面に当接するリップ部318が形成され、前記リップ部318は、弾性部材316の半径内方向から前記内側面に向かって所定角度傾斜して形成され、前記リップ部318の端部のみが開口部314の内側面に当接している。
また、この弾性部材316の内部には、ソレノイド部306が内装されるハウジング304が設けられ、前記弾性部材316の内周面がハウジング304の外周面に当接するように設けられている。このように、バルブボディ302の開口部314とハウジング304との間に弾性部材316を設けることにより、エア排出弁300の作動音を好適に低減することが可能となる。
バルブボディ302には、前記開口部314と隣接して該開口部314より半径内方向に縮径した第1縮径部320と、前記第1縮径部320から徐々にテーパ状に縮径した後に略一定径となる第2縮径部322が形成され、前記第1及び第2縮径部322の内部には、ハウジング304が配設される第1及び第2装着穴324、326がそれぞれ形成されている。前記第2装着穴326の内部には、環状のシールリング328が装着され、前記シールリング328には、前記ハウジング304側に向かって突出した突起部330が形成されている。そして、突起部330を介してシールリング328をハウジング304の外周面に当接させることにより、前記バルブボディ302の内周面とハウジング304の外周面との間の気密を保持することができる。
また、前記シールリング328を設けることにより、バルブボディ302内におけるハウジング304の半径方向への変位が規制され、前記ハウジング304のがたつきが防止される。
さらに、バルブボディ302の他端部には、第2縮径部322に対して半径外方向に拡径した拡径部332が形成され、前記拡径部332の略中央部には第2装着穴326と連通する通路(導出通路)334が形成されている。また、拡径部332には、前記通路334を中心として半径外方向に拡径した環状溝336を介して消音フィルタ(消音部材)338が装着されている。前記環状溝336には、バルブボディ302の開口側となる側面に前記通路334と略平行な複数の導出孔340が周方向に等間隔離間して貫通している。
この消音フィルタ338は、板状のスポンジ材料(例えば、ポリウレタンフォーム)が巻回されている。なお、前記消音フィルタ338の材質は、前記スポンジ材料に限定されるものではなく、前記通路334から導出孔340へと流通するパイロットエアーを透過し、且つ、その排気音を減少できるものであればよい。
一方、拡径部332の外周面には、ねじ342が刻設され、前記ねじ342を介して断面略コ字状のキャップ344が螺合される。これにより、前記拡径部332の外周部位がキャップ344によって囲繞されるため、前記拡径部332の内部がキャップ344によって閉塞される。
ハウジング304は、金属製材料から円筒状に形成され、バルブボディ302の第1装着穴324に挿入される第1円筒部346と、前記バルブボディ302の第2装着穴326に挿入される第2円筒部348と、前記第1円筒部346の内部に形成され、ソレノイド部306の可動部材(弁体)362を変位自在にガイドするガイド部350とを含む。
第1円筒部346の外周径は、前記第1装着穴324の内周径と略同等に形成され、前記第1円筒部346の内部にソレノイド部306が配設された後に、その開口した端部に、固定部材(導通部材)352のフランジ部354が一体的に加締められている。すなわち、第1円筒部346の第1装着穴324にソレノイド部306が収納されて固定された状態となる。
また、第2円筒部348の外周径は、前記第2装着穴326の内周径と略同等に形成されると共に、その開口した端部には円筒状の弁座部材(弁座部)356が一体的に加締められている。
ソレノイド部306は、ハウジング304の内部に囲繞されるように配設され、外周面にコイル358が巻回されたボビン360と、前記ボビン360の内部を軸線方向に沿って変位自在に設けられる可動部材362と、前記ハウジング304の第1円筒部346に加締められることにより連結され、可動部材362と対向するように配設される固定部材352とからなる。
ボビン360は、その内周面が前記ハウジング304におけるガイド部350に当接するように設けられ、その上端部及び下端部には半径外方向へと拡径した第1及び第2拡径部364、366がそれぞれ形成されている。そして、第1拡径部364と第2拡径部366との間にコイル358が巻回された状態で樹脂製材料によって一体成形され、前記樹脂製材料が固化することにより形成された成形部368が、前記ボビン360の外周部位に対して略同一直径となるように囲繞されている。
第1拡径部364には、固定部材352のフランジ部354側に向かって延在し、前記フランジ部354に当接する第1壁部370が形成され、前記第1壁部370の外周側は、樹脂製材料による成形部368で囲繞されている。
また、第2拡径部366には、該第2拡径部366と略直交してハウジング304側に突出した第2壁部372が形成され、前記第2壁部372の外周面とハウジング304における第1円筒部346の内周面との間に環状のOリング374aが装着されている。すなわち、前記Oリング374aを設けることにより、ソレノイド部306とハウジング304との間の気密が確実に保持される。
ボビン360の内部には、磁性体からなる金属製材料によって筒状に形成される固定部材352の一端部が挿入され、前記ボビン360の内部に挿入される固定部材352の挿入部376とボビン360の第1壁部370との間には、環状のOリング374bが装着されている。すなわち、前記Oリング374bを設けることにより、ソレノイド部306と固定部材352との間の気密が確実に保持される。
このOリング374a、374bは、低温性のフッ素ゴムから形成されているため、例えば、氷点下等の低温下においても硬化することがなく所定の弾性を有すると共に、反対に、高温下においても同様に所定の弾性を有するため、幅広い温度環境下において確実且つ好適にシール性が維持され、気密保持機能を発揮する。これにより、レギュレータ12のパイロット室86から導入されるパイロットエアーが高温になった場合においても、前記Oリング374a、374bによって確実且つ好適にハウジング304の内部の気密を保持することができる。
固定部材352は、その一端部側に形成され、可動部材362と対向するようにソレノイド部306におけるボビン360の内部に挿入される挿入部376と、他端部側に形成され、レギュレータ12における第3ブロック体22cの孔部128に挿入される接続部378と、前記挿入部376と接続部378との間に形成され、半径外方向に突出したフランジ部354とからなる。
挿入部376は、前記可動部材362と対向する端面に環状の緩衝部材380が装着されている。この緩衝部材380は、例えば、ゴム等の弾性材料から形成され、前記可動部材362がソレノイド部306の励磁作用下に固定部材352側に変位し、前記可動部材362と固定部材352とが接触した際の衝撃を緩衝すると共に、接触音を低減している。
また、挿入部376の略中央部には、スプリング穴382がフランジ部354側に向かって所定深さで形成され、前記スプリング穴382には、可動部材362との間に介装されるスプリング384が挿通されている。
接続部378は、円筒状に形成され、その外周径が第3ブロック体22cにおける孔部128の内周径と略同等に形成されている。前記接続部378の外周面には、環状溝336を介してOリング374cが装着され、前記Oリング374cが孔部128の内周面に当接することにより、前記孔部128と接続部378との間の気密が保持される。
このOリング374cは、例えば、低温性のフッ素ゴムから形成することにより、例えば、氷点下等の低温下においても硬化することがなく所定の弾性を有すると共に、反対に、高温下においても同様に所定の弾性を有するため、幅広い温度環境下において確実且つ好適にシール性が維持され、気密保持機能を発揮する。詳細には、レギュレータ12のパイロット室86から導入されるパイロットエアーが高温になった場合においても、前記Oリング374cによって接続部378の内部の気密が確実且つ好適に確保することができる。
また、接続部378の内部には、パイロットエアーが流通する接続通路(導入通路)386が形成され、前記接続通路386には、断面略U字状のフィルタ388が装着されている。すなわち、パイロットポート122から導入される流体に塵埃等が含まれていた場合、網目状に形成されるフィルタ388の有底部位をバルブボディ302側となるように装着することにより前記塵埃等が除去され、前記塵埃等がバルブボディ302及びハウジング304の内部へと進入することを防止できる。
さらに、固定部材352の内部には、前記接続部378から挿入部376まで貫通する貫通孔390が形成され、前記貫通孔390には管状の連通管(導入通路)392が圧入されている。前記連通管392は、接続部378の接続通路386と挿入部376におけるスプリング穴382とを連通するように形成されている。
前記連通管392の内周径は、前記接続通路386及びスプリング穴382の内周径より小さく形成されている。なお、挿入部376側に配置される連通管392の端部には、スプリング384の一端部が係着されている。
一方、接続部378の外周面には、フランジ部354の近傍となる部位に半径内方向に窪んだ凹部394が形成され、前記凹部394が形成される接続部378の近傍が接続ボディ310と一体成形されている。その際、前記樹脂製材料が固定部材352における凹部394の内部にまで充填されるため、前記接続ボディ310が固定部材352に対して軸線方向に沿って変位することがなく、前記接続ボディ310と固定部材352とを確実に一体化させることができる。
また、接続部378が挿入される第3ブロック体22cの孔部128には、該孔部128の内周面に形成された環状溝336を介して弾性材料からなるクッションリング396が装着され、前記クッションリング396は断面略コ字状に形成されている。このクッションリング396は、軸線方向に沿った両端部にそれぞれ半径外方向に拡径した一組の鍔部398が形成され、前記鍔部398が環状溝336の外周面に当接すると共に、前記クッションリング396の内周面が接続部378の外周面に当接している。
これにより、接続部378の半径方向への変位がクッションリング396によって規制されるため、前記接続部378のガタツキを防止することができる。
接続ボディ310は、樹脂製材料から形成され、ソレノイド部306が内装されたハウジング304の上部と固定部材352の一部を覆うように一体成形されている。この接続ボディ310の側面には、ソレノイド部306に電流を供給するための図示しない電源に接続されるコネクタ部308が設けられ、前記コネクタ部308には、その内部に一端部が露呈するように金属製材料からなる端子400が設けられている。そして、前記端子400は、固定部材352のフランジ部354及びハウジング304の内部を介してソレノイド部306のボビン360へと接続されている。なお、端子400は、図示しないリード線を介して前記電源と接続されている。
弁機構部312は、ハウジング304のガイド部350に沿って変位自在に設けられる可動部材362と、前記可動部材362の端部に設けられる弁部402と、前記ハウジング304の第2縮径部322に一体的に加締められる弁座部材356からなる。
可動部材362は、略円筒状に形成され、その固定部材352と対向する一端部には所定深さだけ窪んだスプリング受穴404が形成されている。そして、このスプリング受穴404には、固定部材352の連通管392の端部との間にスプリング384が介装されている。このスプリング384の弾発力は、前記可動部材362を固定部材352から離間する方向に付勢している。
また、可動部材362の内部には、前記スプリング受穴404と連通する第1連通路406が形成されている。この第1連通路406は、前記スプリング受穴404側から可動部材362の他端部側に向かって所定長だけ延在するように形成され、前記可動部材362の他端部近傍で半径外方向に向かって延在する複数(例えば、4本)の分岐通路408と連通している。
この分岐通路408は、可動部材362の略中央に形成される第1連通路406を中心として周方向に等間隔離間して形成されると共に、前記第1連通路406との接続部378位を支点として固定部材352から離間する方向に若干だけ傾斜するように形成されている。そして、前記分岐通路408は、それぞれ可動部材362の外周面まで貫通するように形成されている。
すなわち、第1連通路406を流通するパイロットエアーが、分岐通路408によって分流されて可動部材362の外部へと導出される。
一方、可動部材362は、ハウジング304のガイド部350によって軸線方向に沿って変位自在に案内されると共に、前記ガイド部350に対向する外周面にはフッ素樹脂コーティング処理(例えば、テフロン(登録商標)コーティング)が施されている。これにより、前記可動部材362がガイド部350に沿って軸線方向に沿って変位する際に該可動部材362の外周面とガイド部350の内周面との間に生じる摺動抵抗を低減することができるため、前記可動部材362の耐久性を向上させることができる。
また、このフッ素樹脂コーティング処理は、可動部材362の外周面に施される場合に限定されるものではなく、該外周面と対向するガイド部350の内周面に施すようにしてもよいし、前記可動部材362の外周面とガイド部350の内周面の両方に施すようにしてもよい。これにより、前記可動部材362とガイド部350との間に生じる摺動抵抗のより一層の低減効果が得られる。
さらに、可動部材362の外周面は、分岐通路408が開口する部位が半径内方向に所定深さだけ窪んで形成されている。このように、分岐通路408が形成される可動部材362の外周面を窪ませ、ハウジング304の内周面より所定間隔離間させることにより、前記分岐通路408を通じて可動部材362の外部へと導出しやすくしている。
弁部402は、例えば、低温性のフッ素ゴム等の弾性材料から形成され、前記可動部材362の他端面に配設されている。この弁部402には、前記可動部材362から離間する方向に向かって環状に突出した着座部410が形成され、前記着座部410が弁座部材356の端面に当接自在に設けられている。
このように、弁部402を、例えば、低温性のフッ素ゴムから形成することにより、例えば、氷点下等の低温下においても硬化することがなく所定の弾性を有すると共に、反対に、高温下においても同様に所定の弾性を有するため、幅広い温度環境下において確実且つ好適にシール性が維持され、気密保持機能を発揮する。詳細には、レギュレータ12のパイロット室86から導入されるパイロットエアーが高温になった場合においても、前記弁部402を弁座部材356に対して確実且つ好適に着座・離間させることができる。
弁座部材356は円筒状に形成され、その内部には軸線方向に沿って第2連通路412が形成され、前記第2連通路412の内周径は、前記弁部402における着座部410の直径より小さく形成されている。前記第2連通路412は、ハウジング304の内部に連通すると共に、バルブボディ302の通路334と連通している。
また、弁座部材356の外周面には、環状溝を介してOリング374dが装着され、前記弁座部材356が第2装着穴326に装着された際に、前記Oリング374dが該第2装着穴326の内周面に当接することにより、ハウジング304の内部の気密が保持される。なお、前記Oリング374dは、低温性のフッ素ゴムから形成されているため、低温下においても硬化することがなく所定の弾性を有すると共に、高温下においても同様に所定の弾性を有するため、幅広い温度環境下において確実且つ好適にシール性が維持され、気密保持機能を発揮する。これにより、レギュレータ12のパイロット室86から導入されるパイロットエアーが高温になった場合においても、前記Oリング374dによって確実且つ好適にハウジング304の内部の気密を保持することができる。
本発明の実施の形態に係る燃料電池用レギュレータユニット10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
先ず、バイパス通路232(図1参照)を通じてレギュレータ12の一次側ポート16にパイロットエアーが供給される。この場合、前記レギュレータ12は、パイロットエアーが供給されていない平常時において弁体48が弁座66に着座した状態に設定されているため、一次側ポート16から導入された水素が二次側ポート18に向かって流通することが遮断されている。
一方、バイパス通路232に接続された継手部材124を通じて導入されたパイロットエアーは、レギュレータ12の第3ブロック体22cに形成された入口通路126を介してパイロット室86に供給される。この場合、パイロット室86に出口通路132を通じて連通しているエア排出弁300は、弁部402が弁座部材356に着座した弁閉状態にあるため、前記パイロット室86に導入されたパイロットエアーが前記エア排出弁300より外部に排出されることがない。
そして、パイロットポート122を介してレギュレータ12のパイロット室86に導入されたパイロットエアーは、第1ダイヤフラム54を下方側に向かって押圧するように作用する。この場合、ロッド部材46を介して連結されている第1ダイヤフラム54、第2ダイヤフラム58及び弁体48が一体的に下方側に向かって変位し、弁体48が弁座66から離間する。従って、一次側ポート16から供給された水素は、弁体48と弁座66との間隙を通過する際にパイロット圧に対応する所望の圧力に減圧され、調圧された前記水素は流体通路26に沿って流通した後、二次側ポート18からエゼクタ226側に向かって導出される。
ところで、前記レギュレータ12のパイロット室86内のパイロット圧を減少させる必要がある場合がある。その際、図示しない制御部からの制御信号に基づいてソレノイド部306を励磁してエア排出弁300をオン状態とする。
すなわち、前記エア排出弁300における弁機構部312の弁部が弁座部材356から離間して弁開(オン)状態となることにより、レギュレータ12におけるパイロット室86の内部のパイロットエアーは、前記パイロット室86から出口通路132、接続通路386、連通管392、第1連通路406及び第2連通路412を通じてバルブボディ302における拡径部332の通路334へと流通する。そして、前記パイロットエアーは、前記拡径部332の通路334から環状の消音フィルタ338を透過して複数の導出孔340より外部へと排出される。この際、パイロットエアーが、消音フィルタ338を介して排出されることにより、前記パイロットエアーが外部に排出される際の排気音が好適に低減される。このようにして前記レギュレータ12のパイロット圧を好適に減圧することができる。
以上のように、本実施の形態では、固定部材352における挿入部376の外周面とソレノイド部306との間、前記ソレノイド部306におけるボビン360とハウジング304の内周面との間、前記ハウジング304と弁座部材356との間にそれぞれOリング374a、374b、374dを設け、前記Oリング374a、374b、374dを耐熱性を有するフッ素ゴムより形成することにより、レギュレータ12のパイロット室86に導入されたパイロットエアーが高温になった場合にでも、前記Oリング374a、374b、374dによって確実且つ好適にハウジング304の内部の気密を保持することができる。また、このフッ素ゴムを低温下において硬化することなく、所定の弾性を有する低温性のフッ素ゴムから形成することにより、例えば、氷点下等の低温下においても確実且つ好適にシール性が維持され、同時に、高温下においても同様に所定の弾性を有するため、幅広い温度環境下において気密保持機能を発揮する。
本発明の実施の形態に係る燃料電池用レギュレータユニットが組み込まれた燃料電池システムの概略ブロック構成図である。 前記燃料電池用レギュレータユニットの平面図である。 前記燃料電池用レギュレータユニットの側面図である。 前記燃料電池用レギュレータユニットを構成するレギュレータの縦断面図である。 図2のV−V線に沿った一部省略断面図である。 図2のVI−VI線に沿った一部省略断面図である。 前記燃料電池用レギュレータユニットを構成するエア排出弁の縦断面図である。 図4のレギュレータにおいて一次側ポートから二次側ポートへと流体が流通している状態を示す軸線方向に沿った縦断面図である。
符号の説明
10…燃料電池用レギュレータユニット
12…レギュレータ 14…ユニット本体
16…一次側ポート 18…二次側ポート
20…ボディ 28、312…弁機構部
54…第1ダイヤフラム 58…第2ダイヤフラム
78、128…孔部 86…パイロット室
122…パイロットポート 124…継手部材
200…燃料電池システム 202…燃料電池スタック
204…酸化剤供給部 212…燃料供給部
224…圧力制御部 232…バイパス通路
300…エア排出弁 302…バルブボディ
304…ハウジング 306…ソレノイド部
310…接続ボディ 316…弾性部材
338…消音フィルタ 340…導出孔
344…キャップ 350…ガイド部
352…固定部材 356…弁座部材
362…可動部材

Claims (4)

  1. 燃料電池システムにおいて圧力制御部へ供給されるパイロットエアーが導入されるパイロット室を有し、前記パイロット室のパイロット圧に対応して一次側ポートから供給された反応ガスを調圧して二次側ポートより導出するレギュレータと、ソレノイド部の励磁作用下に弁体を変位させることにより導入ポートから供給された前記パイロットエアーを導出ポートより排出する電磁弁とからなる燃料電池用レギュレータユニットにおいて、
    前記電磁弁は、前記ソレノイド部が内部に配設され、前記パイロットエアーを外部に導出する導出通路を有するバルブボディと、
    一端部が前記バルブボディに連結され、他端部が前記レギュレータのボディに形成された孔部内に挿入されると共に、内部に軸線方向に沿って貫通した導入通路が形成される導通部材と、
    前記バルブボディの内部に設けられ、前記ソレノイド部の励磁作用下に弁座部に着座・離間自在に設けられる弁体と、
    を備え、
    前記導入通路は、前記導出通路と同軸状に形成され、前記レギュレータのボディに形成される通路を介して前記パイロット室と連通すると共に、前記電磁弁が、前記ボディの孔部を介して前記レギュレータの軸線と略直交して装着されることを特徴とする燃料電池用レギュレータユニット。
  2. 請求項1記載の燃料電池用レギュレータユニットにおいて、
    前記電磁弁には、前記導通部材における他端部と、前記ソレノイド部とバルブボディの間、前記導通部材と前記ソレノイド部の間、前記弁座部とバルブボディの間に弾性材料からなるシール部材がそれぞれ設けられ、前記シール部材は、氷点下において所定の弾性を有するフッ素ゴムから形成されることを特徴とする燃料電池用レギュレータユニット。
  3. 請求項1記載の燃料電池用レギュレータユニットにおいて、
    前記電磁弁には、前記レギュレータを通じて前記電磁弁の内部に導入される前記パイロットエアーの排気音を減少させる消音部材が設けられることを特徴とする燃料電池用レギュレータユニット。
  4. 請求項3記載の燃料電池用レギュレータユニットにおいて、
    前記消音部材は、前記バルブボディにおける導出通路の外周側に設けられることを特徴とする燃料電池用レギュレータユニット。
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