JP2006154480A - 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 - Google Patents
表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006154480A JP2006154480A JP2004346825A JP2004346825A JP2006154480A JP 2006154480 A JP2006154480 A JP 2006154480A JP 2004346825 A JP2004346825 A JP 2004346825A JP 2004346825 A JP2004346825 A JP 2004346825A JP 2006154480 A JP2006154480 A JP 2006154480A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display device
- delay
- signal
- voltage signal
- wiring board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
【課題】LCD表示装置の駆動回路において、ビデオ信号のサンプリングタイミングを調整する。
【解決手段】駆動用IC11及び基準電源12からの駆動信号はFPC14を介してLCDパネル16に供給される。水平クロック信号は伝搬遅延調整回路30で遅延量が2段階に択一的に切替調整され水平方向シフトレジスタ20に供給される。FPC14は、高電位の電圧信号VDDあるいは低電位の電圧信号VSSのいずれかを分岐させて切替信号を生成し、伝搬遅延調整回路30に供給する。
【選択図】図1
【解決手段】駆動用IC11及び基準電源12からの駆動信号はFPC14を介してLCDパネル16に供給される。水平クロック信号は伝搬遅延調整回路30で遅延量が2段階に択一的に切替調整され水平方向シフトレジスタ20に供給される。FPC14は、高電位の電圧信号VDDあるいは低電位の電圧信号VSSのいずれかを分岐させて切替信号を生成し、伝搬遅延調整回路30に供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は表示装置用駆動回路等、特に液晶表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置を駆動するためのサンプリングクロック信号のタイミング調整に関する。
液晶表示装置は薄型で軽量かつ低消費電力であることから多くの機器に使用されている。
一般に、アクティブマトリクス型液晶表示装置では、駆動ICからビデオ信号(アナログビデオ信号あるいはデジタルビデオ信号)やクロック信号、電源から駆動電圧信号がFPC(フレキシブルプリント配線板)を介して供給される。液晶パネルには、各画素にスイッチ素子としての薄膜トランジスタ(TFT)が設けられ、画素TFTのオンオフを行方向に延在するゲートラインで制御し、画素TFTを介して列方向に延在するデータラインから各画素に表示データを供給する。液晶パネルの表示部周辺にはゲートラインを順に制御する垂直方向ドライバ(Vドライバ)及び所定タイミングでデータラインに表示データを供給する水平方向ドライバ(Hドライバ)が設けられる。Hドライバは、水平方向スタート信号(HST)を水平方向クロック信号(HCLK)に従って順次シフトする水平方向シフトレジスタ(HSR)及び各水平方向レジスタからのサンプリングパルスによりオンオフ制御され所望のタイミングでビデオ信号をサンプリングするTFTを有する。液晶パネル内の信号伝搬特性はトランジスタの特性のばらつき等に起因して液晶パネル毎に異なるため、同一クロック信号を駆動回路から液晶パネルに供給してもビデオ信号のサンプリングタイミングは異なることになる。液晶パネルの信号伝搬遅延量を、例えばサンプリングタイミングがビデオ信号の最適サンプリング期間内のほぼ中間のタイミングとなるように設定すれば、多少の遅延特性のばらつきが生じていても最適サンプリング期間内にサンプリングタイミングを位置せしめることができ、サンプルホールドマージンを広げて種々の信号伝搬特性を有する液晶パネルに対応し得る。
なお、下記の特許文献には、ビデオ信号をサンプリングして画素TFTに供給する際のサンプリングタイミングを調整する技術に関するものではないが、これに類似する技術として、アナログビデオ信号をデジタル信号に変換するA/Dのサンプリングタイミングを調整する技術が記載されている。位相制御回路からサンプリングクロックの1周期内で4つの異なる位相の信号をA/Dに出力する。A/Dは、位相の互いに異なるサンプリングクロックでアナログビデオ信号をサンプリングし、8ビットのデジタル信号を映像処理回路に出力する。4つの位相から最適の位相のサンプリングクロックを選択し、最適サンプリング位相に設定する。
しかしながら、近年、特に液晶パネル等において高精細化への要求から駆動周波数が高速化しており、この駆動周波数の高速化要求に応じてビデオ信号の最適サンプリング期間も漸次短くなっていることから、最適サンプリング期間内にサンプリングタイミングを維持することが困難となり、サンプリングタイミングのずれによる画像品質の低下や歩留まりの低下を招く問題があった。
このような問題に対する一つの解決方法としては、液晶パネル内に互いに遅延時間の異なる複数の遅延回路を設け、いずれかを選択して液晶パネルの特性ばらつきによる遅延特性ばらつきを補償あるいはキャンセルすることが考えられるが、遅延回路の他にこれらの遅延回路を選択する回路が必要になることから液晶パネル構成が複雑化する傾向にあり、選択回路の簡易化が重要な課題となる。
本発明の目的は、簡易な構成で、かつ確実に表示装置の遅延特性ばらつきを補償し、画像品質を維持ないし向上できる駆動回路等を提供することにある。
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動回路であって、高電位電源電圧信号及び低電位電源電圧信号並びにクロック信号を前記表示装置に供給するフレキシブルプリント配線板を有し、前記表示装置は、前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路と、前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路と、切替信号に応じて前記第1遅延回路と前記第2遅延回路とを選択的に切り替える切替スイッチとを有し、前記フレキシブルプリント配線板は、前記高電位電源電圧信号あるいは低電位電源電圧信号のいずれかを分岐させて前記切替信号を生成し前記切替スイッチに供給することを特徴とする。
また、本発明は、アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動信号を供給するフレキシブルプリント配線板であって、高電位電源電圧信号を前記表示装置に供給する高電位電源電圧信号線と、低電位電源電圧信号を前記表示装置に供給する低電位電源電圧信号線と、クロック信号を前記表示装置に供給するクロック信号線と、前記高電位電源電圧信号線あるいは前記低電位電源電圧信号線のいずれかを分岐させてなる切替信号線であって、前記表示装置内に設けられた複数の遅延回路を選択的に切り替える切替信号を前記表示装置に供給する切替信号線とを有することを特徴とする。
また、本発明は、アクティブマトリクス型表示装置であって、アクティブマトリクス型画素を有する表示パネルと、前記表示パネルを駆動するクロック信号及び電圧信号を含む駆動信号を前記表示パネルに供給するフレキシブルプリント配線板とを有し、前記表示パネルは、前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路と、前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路と、切替信号に応じて前記第1遅延回路と前記第2遅延回路とを選択的に切り替える切替スイッチとを有し、前記フレキシブルプリント配線板は、前記電圧信号を分岐させて前記切替信号を前記切替スイッチに供給する切替信号線とを有することを特徴とする。
また、本発明は、アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動回路であって、クロック信号を出力する駆動ICと、電圧信号を出力する電源と、前記電圧信号及び前記クロック信号を前記表示装置に供給するとともに、前記表示装置内に設けられた、前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路及び前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路を選択的に切り替える切替スイッチに対し、前記電圧信号を分岐させて切替信号を供給するフレキシブルプリント配線板とを有することを特徴とする。
本発明では、表示装置に遅延量を少なくとも2段階に可変設定するための第1及び第2遅延回路が設けられ、遅延回路の選択をフレキシブルプリント配線板(FPC)からの切替信号で制御する。フレキシブルプリント配線板には既存の高電位及び低電位の電圧信号線が存在するから、これらのいずれかを分岐させて切替信号として表示装置に供給する。高電位の電圧信号から分岐した切替信号は、第1及び第2遅延回路のいずれかを択一的に動作させ、低電位の電圧信号から分岐した切替信号は、第1及び第2遅延回路の他方を択一的に動作させる。表示装置の遅延量が大である場合には第1遅延回路を選択し、表示装置の遅延量が小である場合には第2遅延回路を選択することで表示装置固有の遅延ばらつきが補償される。
本発明によれば、表示装置に設けられた複数の遅延回路の切替を行うための切替信号をフレキシブルプリント配線板の電圧信号を分岐させて生成しているので、簡易な構成でありながら複数の遅延回路を選択し、これにより表示装置の遅延特性ばらつきを解消できる。本発明によれば、特に、表示装置の遅延特性に応じたフレキシブルプリント配線板を選択して表示装置に接続するだけで表示装置の遅延ばらつきを解消し得る。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<全体構成>
まず、本実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の全体構成について説明する。図1に示される表示装置は、例えば携帯電話に搭載される液晶表示装置であり、一対の基板間に液晶が封入されて構成された液晶表示パネル(LCDパネル)16と、このLCDパネル16を駆動する駆動回路10を備える。駆動回路10は、ビデオ信号(図中DATA)、水平同期信号(Hsync)、垂直同期信号(Vsync)、クロック(MCLK)が供給され、これらに基づいてアナログビデオ信号(R,G,B各信号)やクロック信号を生成して出力する駆動用IC11、基準電源12、駆動用IC11からの各種駆動信号及び基準電源12からの電圧信号をLCDパネル16に供給するフレキシブルプリント配線板(FPC)14を有して構成される。
まず、本実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の全体構成について説明する。図1に示される表示装置は、例えば携帯電話に搭載される液晶表示装置であり、一対の基板間に液晶が封入されて構成された液晶表示パネル(LCDパネル)16と、このLCDパネル16を駆動する駆動回路10を備える。駆動回路10は、ビデオ信号(図中DATA)、水平同期信号(Hsync)、垂直同期信号(Vsync)、クロック(MCLK)が供給され、これらに基づいてアナログビデオ信号(R,G,B各信号)やクロック信号を生成して出力する駆動用IC11、基準電源12、駆動用IC11からの各種駆動信号及び基準電源12からの電圧信号をLCDパネル16に供給するフレキシブルプリント配線板(FPC)14を有して構成される。
LCDパネル16は、各画素にスイッチ素子として薄膜トランジスタ(TFT)が設けられ、このTFTのオンオフを行方向に延在するゲートラインで制御し、TFTを介して列方向に延在するデータラインから各画素に表示データを供給することで画素毎の表示を可能とするアクティブマトリクス型LCDパネルである。パネルの表示部26の周辺には、所定タイミングでデータラインに表示データを供給する水平方向ドライバ、及びゲートラインを順に制御する垂直方向ドライバが形成される。水平方向ドライバは、FPC14からパッド15を介して供給されたクロック信号(HCLK)に応じて水平スタートパルス(HST)を順次シフトする複数段の水平方向シフトレジスタ(HSR)20、HSR20からのスタートパルスに応じてアナログビデオ信号をサンプリングするサンプリング回路24を有する。クロック信号(HCLK)はレベルシフタ18でレベル調整されてHSR20に供給され、サンプリング回路24でサンプリングされたビデオ信号はデータラインに供給される。垂直方向ドライバは垂直方向レジスタ28を有し、LCDパネル16のゲートライン数に応じて垂直クロック(VCLK)をクロックとして垂直スタートパルス(VST)を順次シフトし、所定の論理演算を行った後にゲートラインに出力する。
ここに、水平方向クロック(HCLK)は、上記のようにFPC14からレベルシフタ(L/S)18を介してHSR20に供給されるが、本実施形態におけるLCDパネル16は、パッド15とレベルシフタ18との間に伝搬遅延調整回路30を有する。この伝搬遅延調整回路30は、互いに遅延時間の異なる複数の遅延回路が並列に設けられ、FPC14からパッド15を介して供給される切替信号に応じていずれかが択一的に選択されてその回路が動作する。
駆動用IC11は、HsyncやVsync、ドットクロック(DOTCLK)に応じて上記の水平クロック(HCLK)、水平スタートパルス(HST)、垂直クロック(VCLK)、垂直スタートパルス(VST)等を生成するタイミングコントローラ(T/C)を有する。DOTCLKは分周回路を介してHカウンタに供給される。Hカウンタは1H期間毎にDOTCLKをカウントし、そのカウント値をデコーダに出力する。デコーダでデコードされたパルス信号は論理ゲートを介してHCLKとして出力される。また、他のデコーダはカウント値に基づいて1H期間の開始直前のタイミングを求めてパルス信号を生成する。デコーダからのこのパルス信号は同様に論理ゲートを介してHSTとして出力される。VCLKやVSTも同様に生成され出力されるが、これらの生成方法は例えば特開2001−356746号公報に開示されている。
基準電源12は、VDD(高電位電源電圧)及びVSS(低電位電源電圧)を生成して出力する。VSSはGNDとしてもよい。例えばVDD=8V、VSS=0Vである。駆動用IC11からのHCLK、HST、VCLK、VST及びビデオ信号R,G,B、並びに基準電源12からのVDD、VSSはFPC14の信号線を介してLCDパネル16に供給される。
また、本実施形態におけるFPC14は、これらの信号に加え、レベルシフタ18とHSR20との間に形成されたHCLKの伝搬遅延調整回路30に切替信号を供給するための切替信号線を有する。この切替信号線は、VDD信号線あるいはVSS信号線のいずれかをFPC14内で分岐させたものであり、VDD信号線あるいはVSS信号線のいずれを分岐させるかは、伝搬遅延調整回路30内のいずれの遅延回路を動作させるか、すなわち、LCDパネル16の有する遅延特性がどの程度のものであるか、に依存して設定される。本実施形態では、LCDパネル16の伝搬遅延特性は良/悪の2段階で評価され、この評価結果に応じていずれかの遅延回路が選択的に動作する。
以下、伝搬遅延調整回路30及びFPC14について、さらに詳述する。
<伝搬遅延調整回路>
図2には、図1における伝搬遅延調整回路30の構成が示されている。伝搬遅延調整回路30は、遅延時間t1を有する遅延回路34、遅延時間t2(t1<t2)を有する遅延回路36を有し、さらに遅延回路34と遅延回路36とを択一的に動作させる入力側スイッチ32及び出力側スイッチ38を有する。図では遅延回路34は1つの遅延素子(インバータ)、遅延回路36は3つの遅延素子(インバータ)を備えており、t2=t1×3として設定されているが、遅延回路34、36それぞれの遅延時間t1、t2は任意に設定し得る。
図2には、図1における伝搬遅延調整回路30の構成が示されている。伝搬遅延調整回路30は、遅延時間t1を有する遅延回路34、遅延時間t2(t1<t2)を有する遅延回路36を有し、さらに遅延回路34と遅延回路36とを択一的に動作させる入力側スイッチ32及び出力側スイッチ38を有する。図では遅延回路34は1つの遅延素子(インバータ)、遅延回路36は3つの遅延素子(インバータ)を備えており、t2=t1×3として設定されているが、遅延回路34、36それぞれの遅延時間t1、t2は任意に設定し得る。
入力側スイッチ32はCMOSから構成され、入力端子に水平方向クロックHCLKが供給され、ゲート端子にFPC14からの切替信号SW及びインバータで反転された反転信号が供給される。入力側スイッチ32の2つの出力端子の一方には遅延回路34、他方には遅延回路36が接続される。出力側スイッチ38も同様であり、出力側スイッチ38の2つの入力端子の一方には遅延回路34、他方には遅延回路36が接続され、ゲート端子には切替信号SW及びインバータで反転された反転信号が供給される。
切替信号SWがH(Hi)の場合、入力側スイッチ32及び出力側スイッチ38の上側TFTがともにONし、HCLKは遅延回路34を介して水平方向シフトレジスタHSR20に供給される。このときのHCLKの遅延時間は、遅延回路34での遅延時間t1である。
一方、切替信号SWはL(Low)の場合、入力側スイッチ32及び出力側スイッチ38の下側TFTがともにONし、HCLKは遅延回路36を介してHSR20に供給される。このときのHCLKの遅延時間は、遅延回路36での遅延時間t2である。
このように、本実施形態では、FPC14からの切替信号SWにより遅延時間t1及び遅延時間t2を有するHCLKを選択的に生成してLCDパネル16のHSR20に供給することが可能である。したがって、LCDパネル16が与えられた場合において、その伝搬遅延特性を測定した結果、遅延特性が良(通常の遅延量の範囲内)であれば遅延回路36を選択すべくその信号レベルがLの切替信号SWをLCDパネル16に供給し、LCDパネル16の遅延特性が悪い(遅延量が大きい)のであればその遅延量を補償すべく遅延回路34を選択するようにその信号レベルがHの切替信号SWをLCDパネル16に供給することで、LCDパネル16の伝搬遅延特性ばらつきにも対応し得る。
<FPC>
図3には、図1におけるFPC14の構成が模式的に示されている。上記のように、FPCは駆動IC11及び基準電源12からの各信号をLCDパネル16に供給するための信号線を複数有するが、VDD信号線あるいはVSS信号線のいずれかを途中で分岐させて切替信号線を生成し、この切替信号線を用いて切替信号をLCDパネル16に供給する。図3(a)はVDD信号線を分岐させて切替信号線を生成する場合であり、切替信号SWのレベルはVDDレベル、すなわちHとなる。図3(b)はVSS信号線を分岐させて切替信号線を生成する場合であり、切替信号SWのレベルはVSSレベル、すなわちLとなる。伝搬遅延調整回路30内の複数(本実施形態では2個)の遅延回路は、切替信号SWのレベルをHあるいはLのいずれかに設定することで選択可能であり、FPC14には既に基準電源12からの高電位の電圧信号をLCDパネル16に供給するためのVDD信号線及び低電位の電圧信号を供給するためのVSS信号線が形成されている。本実施形態では、このことに着目し、新たに切替信号SWを生成するための回路をLCDパネル16内に別個に設ける、あるいはLCDパネル16の外部に別個に設けることなく、FPC14の既存の信号線を利用することで、部品点数を徒に増大させることなく遅延回路の選択を実現している。図3(a)、(b)のFPC14を予め用意しておき、LCDパネル16の遅延特性を測定した結果、遅延特性が良であれば図3(b)のFPC14をLCDパネル16のパッド15に接続し、遅延特性が悪い場合には図3(a)のFPC14をLCDパネル16のパッド15に接続すればよい。
図3には、図1におけるFPC14の構成が模式的に示されている。上記のように、FPCは駆動IC11及び基準電源12からの各信号をLCDパネル16に供給するための信号線を複数有するが、VDD信号線あるいはVSS信号線のいずれかを途中で分岐させて切替信号線を生成し、この切替信号線を用いて切替信号をLCDパネル16に供給する。図3(a)はVDD信号線を分岐させて切替信号線を生成する場合であり、切替信号SWのレベルはVDDレベル、すなわちHとなる。図3(b)はVSS信号線を分岐させて切替信号線を生成する場合であり、切替信号SWのレベルはVSSレベル、すなわちLとなる。伝搬遅延調整回路30内の複数(本実施形態では2個)の遅延回路は、切替信号SWのレベルをHあるいはLのいずれかに設定することで選択可能であり、FPC14には既に基準電源12からの高電位の電圧信号をLCDパネル16に供給するためのVDD信号線及び低電位の電圧信号を供給するためのVSS信号線が形成されている。本実施形態では、このことに着目し、新たに切替信号SWを生成するための回路をLCDパネル16内に別個に設ける、あるいはLCDパネル16の外部に別個に設けることなく、FPC14の既存の信号線を利用することで、部品点数を徒に増大させることなく遅延回路の選択を実現している。図3(a)、(b)のFPC14を予め用意しておき、LCDパネル16の遅延特性を測定した結果、遅延特性が良であれば図3(b)のFPC14をLCDパネル16のパッド15に接続し、遅延特性が悪い場合には図3(a)のFPC14をLCDパネル16のパッド15に接続すればよい。
図4及び図5には、以上のようにして遅延回路を選択することによりHCLKの遅延量を調整した場合の、HSR20及びサンプリング回路24でのサンプリングタイミングが示されている。図4は、HSR20及びサンプリング回路24の構成である。FPC14からパッド15を介してHCLK及びその反転クロック並びに水平方向スタートパルスHSTがHSR20を構成するシフトレジスタに供給される。HST、HCLK及びその反転クロックは、伝搬遅延調整回路30で遅延調整された後にシフトレジスタに供給される。各シフトレジスタは、HCLKに応じてHSTを順次シフトしてサンプリング回路24に供給する。遅延回路36で遅延調整されたHCLKは、遅延回路34で遅延調整されたHCLKに対して位相が所定時間だけ遅れている。遅延特性が良の場合を「デフォルト状態」と仮定すると、遅延回路36で遅延調整されたHCLKはデフォルトの位相を有するクロックであり、遅延回路34で遅延調整されたHCLKはこのデフォルトのクロックに対して所定時間だけ位相の進んだクロックと表現することもできる。サンプリング回路24は、スイッチングTFTを有し、その入力端にはFPC14からのビデオ信号が供給され、ゲート端子にはインバータを介してシフトレジスタの出力、すなわちHCLKに同期したHSTがサンプリングパルスとして供給される。サンプリングパルスがHに立ち上がるタイミングでビデオ信号のサンプリングが開始され、データラインに供給される。
図5は、サンプリングパルスによるビデオ信号のサンプリングタイミングを示すタイミングチャートである。図5(a)はサンプリング回路24のスイッチングTFTに供給されるビデオ信号波形であり、あるタイミングで当該画素にビデオ信号が供給され、その後に供給が停止される様子を示す。次のタイミングでは当該画素の次のビデオ信号が供給される。最適サンプリング期間は、ビデオ信号が一定のレベルに達した期間であり、この期間においてサンプリングを完了すれば正確な表示データをデータラインに供給することができる。図5(b)は、伝搬遅延特性が悪いLCDパネル16を用いた場合のサンプリングパルスである。LCDパネル16の伝搬遅延特性が悪いため、サンプリング完了タイミングが遅れてしまい、最適サンプリング期間外でサンプリングしている。このような場合、FPC14として図3(a)に示されるFPC14を選択し、信号レベルがHの切替信号SWをLCDパネル16に供給する。切替信号SWのレベルに応じて伝搬遅延調整回路30内の遅延回路34が選択的に動作し、HCLKの遅延量を小さく設定する。図5(c)は、FPC14として図3(a)に示されるFPC14を用い、遅延回路34を動作させた場合のサンプリングパルスである。遅延時間が小さいため、サンプリングパルスの位相も早くなり、ビデオ信号が一定のレベルに達する最適サンプリング期間内においてサンプリングすることができる。図5(d)は、伝搬遅延特性が良いLCDパネル16の場合であり、FPC14として図3(b)に示されるFPC14を用い、遅延回路36を動作させた場合のサンプリングパルスである。図5(b)の場合と異なり、LCDパネル16の遅延特性が良(遅延量が所定の範囲内)であるため遅延回路36を用いても最適サンプリング期間内においてサンプリングすることができる。
このように、本実施形態では、伝搬遅延調整回路30として2つの遅延回路34、36を並列的に設け、FPC14で生成した切替信号に応じてこれらの遅延回路34、36を択一的に選択することで、LCDパネル16の遅延特性の大小に応じてサンプリングタイミングを適応的に調整することができる。また、遅延回路34、36を切り替えるための切替信号をFPC14内のVDD信号あるいはVSS信号を分岐させて供給しているため、部品点数の増大もなく、簡易な構成でありながらLCDパネル16に応じて確実に切り替えることが可能である。
図6には、本実施形態におけるLCD表示装置の製造フローチャートが示されている。まず、LCDパネル16の伝搬遅延特性を測定する(S101)。伝搬遅延特性の測定方法は任意であるが、例えばTEG(Test Element Group)を作成して実際に信号遅延量を測定する、駆動周波数を変化させて白黒のバースト信号をLCDパネルに表示させ、サンプリングタイミングの遅れによる白黒のにじみを視認することで遅延量を測定する、等がある。
伝搬遅延特性を測定した後、遅延量が所定範囲内であるかを判定する(S102)。所定範囲内であれば遅延回路36を選択する(S103)。そして、LCDパネル16内において遅延回路36が選択されるように、FPC14としてVSSから分岐した切替信号線を有するFPC14を選択してLCDパネル16に接続する(S104)。一方、遅延量が所定範囲を超える場合には遅延回路34を選択する(S105)。そして、LCDパネル16内において遅延回路34が選択されるように、FPC14としてVDDから分岐した切替信号線を有するFPC14を選択してLCDパネル16に接続する(S106)。図6に示された一連の工程は、自動化することが可能である。すなわち、伝搬遅延特性評価部、FPC選択部を備え、LCDパネル16を伝搬遅延特性評価部に供給してその遅延量を評価する。得られた遅延量を所定範囲と大小比較し、所定範囲内であればVSS分岐線を有するFPC14のストッカからFPC14を取り出してLCDパネル16に接続し、そうでなければVDD分岐線を有するFPC14のストッカからFPC14を取り出してLCDパネル16に接続する。遅延量の測定、所定範囲との大小比較、及びFPC14の選択はコンピュータで制御できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では伝搬遅延調整回路30内に2つの遅延回路34、36を設けているが、必要に応じて3個以上設けることができる。但し、この場合には、VDDあるいはVSSを分岐させた切替信号ではこれら3個以上の遅延回路を選択することができないので、さらに別の信号線から分岐させる必要がある。
また、本実施形態は、駆動周波数の高い高解像度のLCD表示装置に適用できるが、駆動周波数によらず任意のアクティブマトリクス型表示装置に適用してもよい。
また、本実施形態では、LCDパネル16の伝搬遅延特性に応じて2種類のFPC14(図3参照)のいずれかを選択してLCDパネル16に接続しているが、VDD及びVSSからともに分岐した切替信号線を有する1種類のFPC14をLCDパネル16に接続し、LCDパネル16の伝搬遅延特性に応じていずれかの分岐を焼き切る等してVDDあるいはVSSのいずれかから分岐させるようにしてもよい。
また、VDDあるいはVSSのいずれかから分岐させる場合においても、その分岐点はFPC14内の任意の位置でよく、図3に示されるようにLCDパネル16に近い側で分岐させる他、VDDとVSSの分岐点を互いに異なる位置とすることで図3(a)、(b)の2種類のFPC14の識別を容易なものとする、等も可能である。VDDあるいはVSSから分岐させた切替信号線は、分岐させていない他方の信号線とのショートを避けるべく、他方の信号線と異なる方向に分岐させることも好適であろう。図3(a)において、VDDからの分岐線はVDDとVSSとの間に配線しているが、VDDからの分岐線をVSSとは反対側に配線する等である。但し、パッド15の端子配列もこれに応じて変更しておく必要がある。
10 駆動回路、11 駆動用IC、12 基準電源、14 フレキシブルプリント配線板(FPC)、16 LCDパネル、30 伝搬遅延調整回路。
Claims (4)
- アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動回路であって、
高電位電源電圧信号及び低電位電源電圧信号並びにクロック信号を前記表示装置に供給するフレキシブルプリント配線板
を有し、
前記フレキシブルプリント配線板は、前記表示装置内に設けられた、前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路及び前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路を選択的に切り替える切替スイッチに対し、前記高電位電源電圧信号あるいは低電位電源電圧信号のいずれかを分岐させて切替信号を供給する
ことを特徴とする表示装置用駆動回路。 - アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動信号を供給するフレキシブルプリント配線板であって、
高電位電源電圧信号を前記表示装置に供給する高電位電源電圧信号線と、
低電位電源電圧信号を前記表示装置に供給する低電位電源電圧信号線と、
クロック信号を前記表示装置に供給するクロック信号線と、
前記高電位電源電圧信号線あるいは前記低電位電源電圧信号線のいずれかを分岐させてなる切替信号線であって、前記表示装置内に設けられた複数の遅延回路を選択的に切り替える切替信号を前記表示装置に供給する切替信号線と、
を有することを特徴とする表示装置駆動用フレキシブルプリント配線板。 - アクティブマトリクス型表示装置であって、
アクティブマトリクス型画素を有する表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するクロック信号及び電圧信号を含む駆動信号を前記表示パネルに供給するフレキシブルプリント配線板と、
を有し、
前記表示パネルは、
前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路と、
前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路と、
切替信号に応じて前記第1遅延回路と前記第2遅延回路とを選択的に切り替える切替スイッチと、
を有し、
前記フレキシブルプリント配線板は、
前記電圧信号を分岐させて前記切替信号を前記切替スイッチに供給する切替信号線と、
を有することを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。 - アクティブマトリクス型表示装置を駆動する駆動回路であって、
クロック信号を出力する駆動ICと、
電圧信号を出力する電源と、
前記電圧信号及び前記クロック信号を前記表示装置に供給するとともに、前記表示装置内に設けられた、前記クロック信号を第1遅延量だけ遅延させる第1遅延回路及び前記フレキシブル配線板から供給された前記クロック信号を第2遅延量(第1遅延量<第2遅延量)だけ遅延させる第2遅延回路を選択的に切り替える切替スイッチに対し、前記電圧信号を分岐させて切替信号を供給するフレキシブルプリント配線板と、
を有することを特徴とする表示装置用駆動回路。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004346825A JP2006154480A (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 |
KR1020050111163A KR20060060570A (ko) | 2004-11-30 | 2005-11-21 | 표시 장치용 구동 회로 및 플렉시블 프린트 배선판 및액티브 매트릭스형 표시 장치 |
US11/288,742 US20060125758A1 (en) | 2004-11-30 | 2005-11-29 | Driving circuit for display apparatus, flexible printed circuit, and active matrix display apparatus |
TW094142010A TW200622979A (en) | 2004-11-30 | 2005-11-30 | Drive circuit for display device, flexible printed wiring board and active matrix type display device |
CN 200510125894 CN1811533A (zh) | 2004-11-30 | 2005-11-30 | 显示装置用驱动电路及可挠式印刷配线板及主动矩阵型显示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004346825A JP2006154480A (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006154480A true JP2006154480A (ja) | 2006-06-15 |
Family
ID=36632856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004346825A Pending JP2006154480A (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006154480A (ja) |
CN (1) | CN1811533A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7442102B2 (en) | 2006-01-16 | 2008-10-28 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Boat |
US7467981B2 (en) | 2006-03-20 | 2008-12-23 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Remote control device and watercraft |
US7540795B2 (en) | 2006-03-14 | 2009-06-02 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Watercraft propulsion apparatus and watercraft |
US7702426B2 (en) | 2006-06-05 | 2010-04-20 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Remote control system for a boat |
-
2004
- 2004-11-30 JP JP2004346825A patent/JP2006154480A/ja active Pending
-
2005
- 2005-11-30 CN CN 200510125894 patent/CN1811533A/zh active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7442102B2 (en) | 2006-01-16 | 2008-10-28 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Boat |
US7540795B2 (en) | 2006-03-14 | 2009-06-02 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Watercraft propulsion apparatus and watercraft |
US7467981B2 (en) | 2006-03-20 | 2008-12-23 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Remote control device and watercraft |
US7702426B2 (en) | 2006-06-05 | 2010-04-20 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Remote control system for a boat |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1811533A (zh) | 2006-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100883812B1 (ko) | 화상표시장치 | |
EP2234098B1 (en) | Display device and method for driving display device | |
KR101432717B1 (ko) | 표시 장치 및 이의 구동 방법 | |
KR101134640B1 (ko) | 액정 표시 장치 및 그 구동 방법 | |
US8319767B2 (en) | Display driver including plurality of amplifier circuits receiving delayed control signal and display device | |
KR20100005302A (ko) | 액정표시장치용 게이트드라이버 | |
JP2009230103A (ja) | 液晶表示装置、液晶パネル制御装置およびタイミング制御回路 | |
JP2006267999A (ja) | 駆動回路チップ及び表示装置 | |
JP2009128776A (ja) | ドライバ及び表示装置 | |
US20110050759A1 (en) | Display device and scanning line driving device | |
US20070159440A1 (en) | Data line driver circuits and methods for internally generating a frame recognition signal | |
US9972235B2 (en) | Liquid crystal display device including display panel and display control circuit | |
US20110115771A1 (en) | Liquid crystal display and method of driving the same | |
US20060125758A1 (en) | Driving circuit for display apparatus, flexible printed circuit, and active matrix display apparatus | |
KR100764961B1 (ko) | 액정 표시 장치 및 그 드라이버 | |
US11024246B2 (en) | Display apparatus and method for driving display panel with scanning line clock signal or scanning line signal correcting unit | |
JP2006154480A (ja) | 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 | |
KR100862122B1 (ko) | 주사 신호선 구동 장치, 액정 표시 장치, 및 액정 표시방법 | |
JP2007192867A (ja) | 液晶表示装置およびその駆動方法 | |
JP2001092422A (ja) | 液晶表示装置の駆動方法及びそれを用いた液晶表示装置 | |
JP2006154483A (ja) | 表示装置用駆動回路及びフレキシブルプリント配線板並びにアクティブマトリクス型表示装置 | |
KR101598815B1 (ko) | 액정표시장치용 구동회로 및 구동방법 | |
US11367375B2 (en) | Data processing device and display device | |
KR20190079825A (ko) | Gip 구동회로 및 이를 이용한 표시장치 | |
KR101051587B1 (ko) | 표시장치 |