JP2006153985A - 波長変換レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長変換素子等の光学素子が損傷した場合や光学素子に施されたコーティングの劣化した場合の要因特定を容易化させる波長変換レーザ装置を得る。
【解決手段】波長変換素子4,5の入射面4a,5aでの反射光が固体レーザ媒質2と波長変換素子4の間および第1,第2の波長変換素子4,5の間に挿入された遮光板8、9に照射され、波長変換素子4,5はそれぞれ所定の角度で保持されているため、入射レーザ光の反射光は遮光板8、9上で規定の位置に照射される。この遮光板8、9上で反射光が照射される位置に当該反射光を微量に通過させる開口8a,9aを設け、この開口を通過した光を光検出素子21,22にて電気信号に変換する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光生成手段が発生させたレーザ光に対して、このレーザ光の波長を波長変換素子にて任意の波長に変換して取り出す波長変換レーザ装置に関するものである。
紫外や可視のレーザ光を発生させる手法の1つに波長変換技術を利用した手法がある。この手法は波長変換素子の非線形性を利用して赤外波長等のレーザ光を短波長に変換するものであり、短波長レーザ光源に広く用いられている。
図8は、このような手法を利用した従来の波長変換装置の構成図である。図8において、半導体レーザ41より出射したレーザ光は、集光レンズ42,43により集光されて波長変換素子44に入射する。このとき、波長変換素子44の入射面44aで反射した反射光が半導体レーザ41に戻り、この反射光が出射光に干渉して半導体レーザ41の動作が不安定になることを防止するため、波長変換素子44は、入射面44aが入射光に対し傾くように設けられている(例えば、特許文献1参照)。
上記の手法は、半導体レーザ41に反射光が入射することにより、半導体レーザ41の出力に変動が発生することを防止する目的のものであるが、さらに高出力のレーザ光を波長変換する高出力波長変換装置においては、反射光による機器の損傷を防ぐために同様の手法が用いられる。
図9は上記の手法を機器の損傷を防ぐために利用した従来の高出力波長変換装置の一例として示す波長変換レーザ装置の側面図である。図9において、波長変換レーザ装置の共振器12中のレーザ媒質にはNd:YAG等の固体レーザ媒質1が用いられている。また、共振器12中にはQスイッチ3が内蔵されている。Qスイッチ3を動作させることで共振器12からQスイッチパルスが発生する。
固体レーザ媒質2は、共振器12から出射されたQスイッチパルスを増幅するために設けられている。共振器12から発振したQスイッチパルスは、固体レーザ媒質2通過時に増幅されてLBO結晶やBBO結晶などの波長変換素子4,5に入射する。波長変換素子4に入射したQスイッチパルスは2倍波に変換されて波長変換素子5に入射し3倍波または4倍波に変換され、波長変換レーザ光15として外部に出力される。
波長変換素子4,5は、入射レーザパルス(Qスイッチパルス)が斜入射されるように、垂直入射から数度程度傾けて配設されている。そして、波長変換素子4,5の入射面4a,5aでの反射光が、固体レーザ媒質2と波長変換素子4の間または波長変換素子4、5の間に挿入された遮光板8,9にて遮られるようにすることで増幅段の固体レーザ媒質2および波長変換素子4の損傷を回避している。
また、波長変換素子4,5を傾ける代わりに、波長変換素子の端面を斜めにカットした結晶を用いても同様の効果を得ることが可能である。特にNd:YAGレーザの3倍波や4倍波等を発生させる場合など、短波長光に変換する場合は反射光による光学部品の損傷や劣化の度合いが大きく、上記手段は効果的である。
特開平5−100269号公報
しかしながら、このような手段を施しても、波長変換素子4,5の入射面4a,5aで高い変換効率を得るためには、ビーム径を細くしても短波長光が照射され、また出射面4b,5bでは次素子からの反射光は遮蔽されているものの出射光が出射面4b,5bを通過するときに入射時よりも短波長化されているので、実際の使用において、波長変換素子4,5の端面に汚れが付着しこれにレーザが照射されることによる損傷いわゆる焼けを起したり防湿や反射防止等のために端面にコーティングを施している場合にはコーティングの劣化を起したりするので短い周期での端面の研磨や再コーティングもしくは素子の交換等のメンテナンスが必要になる。
この端面の損傷やコーティングの劣化の経過は、レーザ装置周囲のクリーン度等、つまりレーザ装置の設置環境に依存し、また、レーザ装置の使用負荷にも依存する。例えば、図9に示された従来の波長変換レーザ装置の場合、固体レーザ媒質1,2やQスイッチ3およびミラー6,7において汚れの付着等による損傷を配慮する必要がないレベルにある環境、仕様負荷であっても、波長変換素子4,5における汚れの付着やそれに伴う損傷等によるメンテナンスを回避することは難しい。さらに波長変換素子4,5に関しては、2倍波に変換する素子と3倍波、4倍波に変換する素子とでは劣化の度合いが異なり、短波長のレーザ光を受光するものほど端面の汚れの付着による損傷の進行、コーティング劣化の進行が早い。
波長変換素子4,5の汚れの付着は、素子の入射面4a,5aと出射面4b,5bの両側において発生するが、特に入射面4a,5aの方が汚れの付着量がきわめて大きい。また、素子にコーティングが施されている場合、紫外光が照射されることによるコーティングの劣化が著しい。例えば、図9において、波長変換素子4,5での汚れの付着量は入射面4a,5aの方が出射面4b,5bより多い。また、素子4,5にコーティングが施されている場合には、紫外光照射によりコーティングが変色、劣化する。コーティングが反射防止を目的とするものであっても、微量な反射は起こるため、入射面4a,5aと出射面4b,5bの両端面のコーティングが劣化し、特に短波長光が出射する出射面4b,5bの劣化が著しい。
一方、長時間レーザ装置を使用するような場合においては、固体レーザ媒質1やQスイッチ3等の損傷もまれに発生することがある。また複数の波長変換素子4,5を使用する場合は、素子が変換する波長が異なったり、コーティング特性がばらついたりすることによりメンテナンス周期が異なる。そして、それぞれ出力低下の要因となり得るものが異なるメンテナンス周期を有するため、長時間動作をさせるほど要因特定が困難になり、作業の簡略化が難しい。
さらには、波長変換素子4,5等に入射するレーザ光を絞りすぎたりした場合に、熱ストレスにより波長変換素子4,5にひびが入る等の破壊が起こる場合がある。このとき、レーザ出力が急激に規定値以下に低下すれば、通常、レーザ装置は緊急停止を行うよう設定されている。しかし、出力の低下が規定値に達しない場合もあり、このときには低下した出力分を補うために供給電流値を増加させたりするので、他の波長変換素子4,5や固体レーザ媒質2に負荷がかかり、他の波長変換素子4,5や固体レーザ媒質2までもが破壊に至るおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、上記のような構成の波長変換レーザ装置において、波長変換素子等の光学素子の入射面および出射面が損傷した場合や、入射面および出射面に施されたコーティングが劣化した場合のレーザ出力低下の要因特定を容易に推測できるようにした波長変換レーザ装置を提供することを目的とする。また、第2の目的として、波長変換素子が破壊した場合に速やかに停止することができる波長変換レーザ装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の波長変換レーザ装置は、レーザ光を出射するレーザ光生成手段、およびこのレーザ光生成手段から出射されたレーザ光の波長を所望の波長に変換する波長変換手段を備えている波長変レーザ装置において、波長変換手段の反射光を受光してモニタリングするか、或いは波長変換手段の散乱光を受光してモニタリングするモニタ手段が設けられている。
この発明によれば、波長変換手段の反射光、或いは散乱光を受光するモニタ手段を設けて、このモニタ手段の出力電圧の変化をモニタリングする。そして、このモニタリング結果を観察することで、波長変換手段の状態を有る程度推測することができる。これにより、波長変換レーザ装置の出力が低下した場合等のメンテナンス時における、不具合要因特定を容易化する。即ち、モニタ手段の出力電圧の変化により、波長変換素子等の光学素子の入射面および出射面が損傷した場合や、入射面および出射面に施されたコーティングが劣化した場合のレーザ出力低下の要因特定を容易に推測することができる。また、モニタ手段の出力の観察から、波長変換素子が破壊した場合にこれを検出することができ、この検出信号に基づいて速やかに装置を停止することもできる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。図1において、波長変換レーザ装置101は、レーザ光を出射するレーザ光生成手段として共振器12を有している。共振器12は、半導体レーザまたはランプにより連続励起されるNd:YAGなどの固体レーザ媒質1と、Qスイッチパルスを発信するQスイッチ3と、共振器12の前後に配設されレーザ光を往復するよう反射させる全反射ミラー6および透過ミラー7とを有している。
共振器12から出射されたレーザ光の経路上には、順に固体レーザ媒質2、第1の波長変換素子4、第2の波長変換素子5が配置されている。固体レーザ媒質2は、共振器12から出射されたレーザ光をさらに増幅する増幅手段を構成している。波長変換素子4,5は、レーザ光の波長を所望の波長に変換する波長変換手段を構成している。
第1の波長変換素子4および第2の波長変換素子5は、入射レーザ光が斜入射するように、垂直入射から数度程度傾けて配設されている。そして、固体レーザ媒質2と第1の波長変換素子4との間に遮光板8が配設されている。また、第1の波長変換素子4と第2の波長変換素子5との間に遮光板9が配設されている。遮光板8,9は、波長変換素子4,5の入射面4a,5aで反射した反射光が、固体レーザ媒質2や第1の波長変換素子4を損傷することがないように、反射光を遮光する。遮光板8,9には、共振器12から出射されたレーザ光が、順に固体レーザ媒質2、第1の波長変換素子4および第2の波長変換素子5を通過するように、開口8a,9aが設けられている。さらにまた、遮光板8,9には、波長変換素子4,5の入射面4a,5aにて反射された反射光の一部を通過させる反射光通過開口8b,9bが、開口8a,9aとは異なる位置に設けられている。
さらに、第1の波長変換素子4の入射面4aにて反射され反射光通過開口8bを通過した反射光を受光できる位置に、モニタ手段である第1の光検出素子21が配設されている。また、第2の波長変換素子5の入射面5aにて反射され反射光通過開口9bを通過した反射光を受光できる位置に、同じくモニタ手段である第2の光検出素子22が配設されている。第1,第2の光検出素子21,22は、受光した光量を電圧に変換して出力する。
次に動作を説明する。共振器12内のQスイッチ3により発振されたレーザ光であるQスイッチパルスは、半導体レーザまたはランプにより連続励起されるNd:YAGなどの固体レーザ媒質2により増幅されて、高出力Qスイッチパルスとなり、LBO結晶やBBO結晶などの第1,第2の波長変換素子4,5に入射する。波長変換素子4,5に入射したQスイッチパルスは2倍波変換を経て3倍波または4倍波に変換される。
第1,第2の波長変換素子4,5は入射光の光軸と波長変換素子の結晶軸のなす角に応じて波長変換効率が変換するため、光軸に対して素子を傾けて配設した時に、光軸と素子の結晶軸との角度が最も変換効率が得られる角度になるようにカットされている。また、第1,第2の波長変換素子4,5は温度が変化すると波長変換効率が変化するため、温度調整機構により最大出力が得られる温度で一定に保たれている。第1,第2の波長変換素子4,5はそれぞれ所定の角度傾けて配設されているため、入射レーザパルスの反射光は第1,第2の遮光板8,9上で規定の位置に照射される。
この第1,第2の遮光板8,9上で反射光が照射される位置に反射光を微量に通過させる反射光通過開口8b,9bが設けられており、この反射光通過開口8b,9bを通過した微量の反射光を、フォトダイオード等の第1,第2の光検出素子21,22にて電気信号に変換する。この出力電圧値は反射光強度に応じて変化し、検出する電圧値の微小変化を光量の微量な変化として判断することは難しいが、大きな電圧変化に対しては、入射光量の変化と判断することが容易である。
例えば、波長変換素子4で発生する反射光で遮光板8bの開口を通過する光を光検出素子21で検出すると、波長変換素子4の入射面4aが損傷していない状態では、出力電圧は常にほぼ一定の値となる。また、入射面4aにコーティングが施されている場合にはコーティングが劣化したりしていない状態では、出力電圧は常にほぼ一定の値となる。
しかしながら、波長変換素子4の入射面4aに汚れが付着しこれにより所謂「焼け」が発生した場合や、表面にコーティングが施されている場合コーティングの光学的特性が劣化した場合は、波長変換素子4の入射面4aでの入射レーザパルスに対する反射率が変化するため、光検出素子21で検出される電圧は変化する。これをモニタリングすることで、波長変換レーザ装置101の出力が低下した場合等のメンテナンス時における、不具合要因特定を容易化する。
波長変換レーザ装置101の出力である波長変換レーザ光15の出力低下が発生した場合、発生時点では何が要因であるかは不明である。そして、メンテナンス作業者は光検出素子21,22の出力を確認し、図2にその判断表に基づいて不具合要因特定をする。
例えば、第2の波長変換素子5の入射面5aが損傷している場合もしくは表面コーティングが劣化している場合は、第1の光検出素子21の出力に変化はなく、第2の光検出素子22の出力に変化が見られる。2つの光検出素子21,22の出力に変化がなければ、第2の波長変換素子5の出射面が損傷している、もしくは端面コーティングが劣化していると考えられる。2つの光検出素子21,22の出力結果は出力低下要因を1つに限定できない場合もあるが、要因の判断材料としては有効であり、メンテナンス時間を低減することができる。
以上のように、本実施の形態の波長変換レーザ装置101においては、第1,第2の波長変換素子4,5の入射面4a,5aでの反射光が、固体レーザ媒質2と波長変換素子4との間、および第1,第2の波長変換素子4,5の間にそれぞれ挿入された遮光板8、9に照射され、第1,第2の波長変換素子4,5はそれぞれ所定の角度で保持されているため、入射レーザ光の反射光は遮光板8,9上で規定の位置に照射される。そして、この遮光板8,9上で反射光が照射される位置に反射光を微量に通過させる反射光通過開口8b,9bを設け、通過した光をフォトダイオード等の光検出素子21,22にて電気信号に変換する。そのため、大きな電圧変化に対しては、入射光量の変化と判断することが容易であり、波長変換素子4,5が損傷した場合や波長変換素子4,5に施されたコーティングの劣化した場合の要因特定を容易化させることができる。
本実施の形態においては、第1,第2の波長変換素子4,5と、遮光板8,9と、第1,第2の光検出素子21,22とは、第1の波長変換素子4、遮光板8および第1の光検出素子21でなる1つ目の組み合わせと、第2の波長変換素子5、遮光板9および第2の光検出素子22でなる2つ目の組み合わせとが、レーザ光の進行方向に第1の波長変換素子4と第2の波長変換素子5とが縦列に接続されて、2組が設けられている。このように、本実施の形態においては、波長変換素子、遮光板および光検出素子でなる組み合わせが2組設けられている場合について示したが、使用する組み合わせの数は、1組でも3組以上でも同様の構成を取れば適用可能であり、使用する数が多ければその効果はより大きくなる。また複数の波長変換素子を使用する場合、それぞれが2倍波変換、3倍波変換と異なる波長に変換する目的のものであってもよいし、全てが2倍波変換と同じ波長に変換する目的のものであっても同様の構成であればよい。
また、本実施の形態においては、増幅段を有し、共振器12の外部に波長変換素子4,5を配置した外部波長変換方式のレーザ装置を示したが、増幅段を有しないレーザ装置でも、或いは内部波長変換方式のレーザ装置でも適用することが可能である。本実施の形態においては、共振器12中にQスイッチ3を配置し、Qスイッチパルスを波長変換素子4,5に入射させたが、Qスイッチ3がない連続発振しているレーザ光を波長変換素子に入射させた場合においても適用することが可能である。
また、一般に外部波長変換方式では高い変換効率を得るために入射レーザ光がレンズ等の集光光学系により集光され、エネルギー密度を高くして波長変換素子に入射されるが、このような構成においても適用することが可能である。
また、遮光板8,9の反射光を透過させる開口8a,9aの径を大きくし、光検出素子21,22の前にフィルターを挿入することで、波長変換素子4,5を交換した場合を想定した波長変換素子4,5の反射率ばらつきによる光量ばらつきをフィルターの透過率で補正することも可能である。
例えば、波長変換素子端面にコーティングが施されている場合、ロット毎のばらつきにより反射率が異なる。これにより第1,第2の波長変換素子4,5を交換する度に光検出素子21、22での出力が異なってしまう。しかし光検出素子21、22の出力をシステムの信号に用いる場合、正常動作時は常に一定の出力であることが望ましい。そこで、光検出素子21、22の前にフィルターを挿入し、波長変換素子を交換するときにフィルターを調整して、正常動作時において光検出素子に入射する光量を一定にする。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、波長変換素子4,5の入射面4a,5aからの反射光を検出したが、波長変換素子に限らず、レーザ媒質2の反射光を検出することでレーザ媒質2の損傷状況をモニタすることも可能である。
図3はこの発明の実施の形態2に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。図3に示すように、本実施の形態の波長変換レーザ装置102においては、固体レーザ媒質2が入射レーザパルスに対して斜入射されるように傾けて配設され、固体レーザ媒質2の入射面での反射光が固体レーザ媒質2と共振器12の間に挿入された遮光板26に照射され、この遮光板26上で反射光が照射される位置に反射光を微量に通過させる開口26bを設け、この開口26bを通過する光をフォトダイオード等の第3の光検出素子25にて電気信号に変換する。このような構成にすることにより、レーザ出力が低下したときに光検出素子25の出力も低下した場合は、共振器12もしくは固体レーザ媒質2に出力低下の要因があると判断できる。
ただし、固体レーザ媒質2は通常、波長変換素子4,5に比較し非常に長い形状をしており、レーザ光軸に対して傾けるのが困難である。そのため、図3の構成が取れない場合が多い。そのため、図4に示す波長変換レーザ装置103のように、共振器12と固体レーザ媒質2との間に半透過の折り返しミラー10を配設して固体レーザ媒質2の反射光を第3の光検出素子23により検出してモニタするという構成がより望ましい。図4の波長変換レーザ装置103の構成を採用することで図3の波長変換レーザ装置102と同様に、固体レーザ媒質2の入射面の損傷状況を判別することができる。更に、折り返しミラー10で共振器12からのレーザ光を微量に透過させ、第4の光検出素子23で出力をモニタすることを行えば、図5に示す判断表に基づいて、共振器12および固体レーザ媒質2も含めた要因特定ができ、より詳細に不具合要因特定をすることができる。これにより、メンテナンス時のメンテナンス対象部位の特定がさらに簡易になる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、波長変換素子4,5の入射面からの反射光を検出し、レーザ出力低下時の不具合要因特定作業の簡易化を実現したが、波長変換レーザ装置においては、このような波長変換素子入射面の経時的な変化による問題ばかりでなく、波長変換素子の破壊という突発的な問題も発生する。この場合、レーザ装置を速やかに停止させる必要があり、本実施の形態はこれを実現するものである。
図6はこの発明の実施の形態3に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。図6において、レーザ装置104においては、第1,第2の波長変換素子4,5の側面には光検出素子31,32が取り付けられている。波長変換素子4,5にレーザ光を入射させた場合、波長変換素子使用開始時は内部での散乱光の発生が少ないため、検出される電圧は低い。しかし波長変換素子4,5に亀裂が入るといった破壊が発生すると素子内部での散乱光が増加するので光検出素子31,32の検出電圧が大きくなる。従ってこの信号をモニタすることで検出電圧があるしきい値を超えた場合にアラーム信号を発生させ、装置を停止させることができる。
これにより、波長変換素子4,5にひびが入る等の破壊が起こった場合、レーザ出力の低下が規定値に達せず通常の緊急停止が行われなかったときも、確実のレーザ装置を停止させることができるので、低下した出力分を補うために供給電流値を増加させたりすることに伴う他の波長変換素子や固体レーザ媒質2の破壊を回避することができる。
実施の形態4.
ところで、上記の実施の形態3では波長変換素子の側面から散乱光を検出することで、波長変換素子4,5の破壊といった突発的な問題の検出を実現する波長変換レーザ装置104を説明したが、この波長変換レーザ装置104に実施の形態1の波長変換レーザ装置101を組み合わせても有効である。
図7はこの発明の実施の形態4に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。本実施の形態の波長変換レーザ装置105は、実施の形態1の波長変換レーザ装置101と実施の形態3の波長変換レーザ装置104とを組み合わせたものである。図7に示すように、波長変換素子4の側面散乱光を光検出素子31により検出し、波長変換素子4の反射光を光検出素子21にて検出し、波長変換素子5の側面散乱光を光検出素子32により検出し、波長変換素子5の反射光を光検出素子22にて検出する。このような構成を採用することにより、レーザ出力が低下した場合の要因特定が簡易になるばかりでなく、波長変換素子4,5の破壊といった突発的な問題にも速やかに対応できる波長変換レーザ装置を実現することができる。もちろん、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせても同様の効果を得られることは言うまでも無い。
この発明の実施の形態1に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1におけるメンテナンス判断表を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る他の波長変換レーザ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2におけるメンテナンス判断表を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る波長変換レーザ装置を示す構成図である。 従来の波長変換装置を示す構成図である。 従来の波長変換レーザ装置を示す構成図である。
符号の説明
1 固体レーザ媒質
2 固体レーザ媒質(増幅手段)
3 内部Qスイッチ
4 第1の波長変換素子(波長変換手段)
5 第2の波長変換素子(波長変換手段)
6 全反射ミラー
7 透過ミラー
8,9,26 遮光板
8b,9b,26b 反射光通過開口
10 折り返しミラー(半透過ミラー)
12 共振器(レーザ光生成手段)
15 波長変換レーザ装置の出力
21 第1の光検出素子(モニタ手段)
22 第2の光検出素子(モニタ手段)
23 第3の光検出素子(モニタ手段)
24 第4の光検出素子(モニタ手段)
25 第3の光検出素子(モニタ手段)

Claims (7)

  1. レーザ光を出射するレーザ光生成手段および該レーザ光生成手段から出射された前記レーザ光の波長を所望の波長に変換する波長変換手段を備えた波長変換レーザ装置において、
    前記波長変換手段の反射光および散乱光の少なくとも一方を受光してモニタリングするモニタ手段を設けたことを特徴とする波長変換レーザ装置。
  2. 入射レーザ光に対し傾けて配設され前記波長変換手段の入射面から反射する反射光を遮光する遮光板をさらに備え、
    前記モニタ手段は、前記遮光板に設けられ前記反射光の一部を通過させる反射光通過開口を通過した前記反射光をモニタリングすることを特徴とする請求項1に記載の波長変換レーザ装置。
  3. 前記波長変換手段、前記遮光板および前記モニタ手段でなる組み合わせが、前記波長変換手段がレーザ光の進行方向に縦列に接続するように複数組が配設されており、複数の前記モニタ手段の出力は総合的に判断されることを特徴とする請求項2に記載の波長変換レーザ装置。
  4. 前記レーザ光生成手段から出射された前記レーザ光を増幅する増幅手段と、入射レーザ光に対し傾けて配設された前記増幅手段の入射面から反射する反射光を遮光する遮光板をさらに備え、
    前記モニタ手段は、前記増幅手段、前記波長変換手段のいずれかの反射光および波長変換手段の散乱光の少なくとも一方を受光してモニタリングすることを特徴とする請求項1に記載の波長変換レーザ装置。
  5. 前記モニタ手段は、前記波長変換素子の近傍に配設され、前記波長変換素子から発せられた前記錯乱光を検出することを特徴とする請求項1または4に記載の波長変換レーザ装置。
  6. 前記レーザ光生成手段から出射された前記レーザ光を増幅する増幅手段と、前記増幅手段のレーザ光進行方向上流側に配置され前記の経路を屈曲させる半透過ミラーとを備え、
    前記モニタ手段は、前記半透過ミラーを透過して戻る前記増幅手段の反射光をモニタリングすることを特徴とする請求項1に記載の波長変換レーザ装置。
  7. 前記モニタ手段は、受光した光量を電圧に変換して出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の波長変換レーザ装置。
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