JP2018047485A - レーザ加工機におけるレーザ戻り光検出装置および方法 - Google Patents

レーザ加工機におけるレーザ戻り光検出装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ発振器などのコンポーネントの構造上熱または光に弱い部分の損傷を確実に防ぎながら、レーザ加工の頻繁な中断を回避する。【解決手段】ワークにレーザ光を照射して加工を行う加工機でワークよりの戻り光を検出する戻り光検出装置であって、ワークからの戻り光を反射または透過させるベンドミラーと、ベンドミラーを反射または透過した戻り光を集光する集光レンズと、集光レンズにより集光された戻り光の一部を検出する戻り光検出センサとを有し、少なくともベンドミラーと戻り光検出センサとの間に、レーザ発振器や光学部材に対する戻り光による危険度が高いほど透過率が高くなるようファイバ断面に応じた透過率の分布を持つフィルタを設ける。【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ加工機において、レーザ発振器よりワークに照射したレーザ光の戻り光を検出するレーザ戻り光検出装置に関し、特に、レーザ発振器や光学部材に対して悪影響を及ぼすレーザ戻り光を検出することができるレーザ戻り光検出装置および方法に関する。
一般に、レーザ加工機におけるレーザ発振器よりレーザ光をワークに照射した時に、ワークよりのレーザ光の戻り光が発生し、その戻り光により、レーザ発振器などのコンポーネントに損傷が発生することがあった。
例えば、戻り光がファイバコア内を逆送すると、ファイバレーザの場合に励起ファイバで戻り光が増幅されるので、励起用のLDに増幅された戻り光が入射されて半導体が壊れる場合がある。
また、別の例では、戻り光がファイバクラッドを逆送し、ファイバの曲がり具合によってファイバクラッド外側との屈折で熱が発生してクラッド自体を壊し、それに起因してファイバが壊れ、これが原因して発振器内部が損傷する場合がある。
その戻り光によるコンポーネントの損傷の危険を未然に防ぐため、従来では、戻り光を検出し、その検出した戻り光の光強度が一定の閾値を越えると、レーザ光のワークに照射を停止するようにしていた。
特開2012−179627号公報 特開2016−097407号公報 特開2006−247681号公報
しかしながら、従来のような検出した戻り光の光強度が一定の閾値を越えるとレーザ光の照射を停止する方法では、レーザ発振器や光学部材などのコンポーネントの損傷の危険を未然に防ぐためには、弱い部材の閾値が基準となるために、その閾値を低めに設定しなければならなかった。
すなわち、レーザ発振器や光学部材などのコンポーネントの構造上熱または光に弱い部分の損傷を防ぐために、その最も弱い部分に合わせて、コンポーネントの損傷を判定する閾値を低めに設定しなければならなかった。
そのため、コンポーネントの構造上熱または光に最も弱い部分に対応してレーザ光の照射を停止するような制御となっていた。
従って、戻り光の多い、言い換えれば吸収率の低い、例えば、銅などの高反射材料を加工する場合や、キーホールを生じない熱伝導溶接等においては、頻繁にレーザ発振器が停止し、レーザ加工が頻繁に中断してしまう問題があった。
また、ファイバコアに対するレーザ光の戻り光の入射角度が非常に小さい場合と非常に大きい場合とで危険度が高まることが知られている。
つまり、図7に示す如く、ファイバコア101とクラッド103とその外側の夫々の境界105a、105bにおける屈折率によって、レーザ光の戻り光の入射角度が非常に小さい(実線BRLA)とコア101とクラッド103の境界105aで反射してコア内部を伝播し発振器内部にまで逆送するから、LDを破壊してしまうような損傷を引き起こすことがあり、危険度が大となる。
また、そのレーザ光の戻り光の入射角度が非常大きい(点線BRLB)とコア101とクラッド103の境界105aで反射せずに突き抜け、更にクラッド103とその外側との境界105bをも突き抜けてリークしてしまい、このリークした光エネルギーが熱に置換されてファイバの損傷を招き、連鎖的にファイバ全体の損傷および発振器そのものの損傷を招くことになり、危険度が中となる。
また、そのレーザ光の戻り光の入射角度が中間である(一点鎖線BRLC)とコア101とクラッド103の境界105aで反射せずに突き抜けるが、クラッド103とその外側との境界105bで反射したり突き抜けたりして、少しずつリークするので、危険度が小となる。
従って危険な角度で以って入射するレーザ光の戻り光の防止は大変重要である。
本発明は、上記した事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、レーザ発振器や光学部材などのコンポーネントの構造上熱または光に弱い部分の損傷を確実に防ぎながら、レーザ加工の頻繁な中断を回避することができるレーザ戻り光検出装置および方法を提供することにある。
本発明は上述の問題を解決するためのものであり、本発明の特徴は、ワークへレーザ発振器からのレーザ光を照射して加工を行う加工機において、前記レーザ光が前記ワークに反射する戻り光を検出する戻り光検出装置であって、前記ワークからの戻り光の一部を反射または透過させるミラーと、前記ミラーを反射または透過した戻り光を集光する集光レンズと、前記集光レンズにより集光された戻り光の光強度を検出する戻り光検出センサとを有し、少なくとも前記ミラーと前記戻り光検出センサとの間に、前記レーザ発振器や光学部材に対する前記ワークからの戻り光による危険度が高いほど透過率が高くなるようファイバ断面に応じた透過率の分布を持つフィルタを設け、前記フィルタを透過した戻り光を検出することである。
前記フィルタが、前記集光レンズの集光部に設けられていることが好ましい。
前記フィルタが、前記集光レンズと前記戻り光検出センサとの間における前記戻り光検出センサの近傍に設けられていることが好ましい。
前記フィルタが、前記集光レンズの近傍に設けられていることが好ましい。
前記戻り光検出装置は、前記フィルタを通過した前記戻り光検出センサの検出した値が一定の閾値を越えたことを検知して異常を検出することが好ましい。
前記フィルタが、前記集光レンズの集光点近傍に設けられた第1の透過率分布を持つ第1の透過率フィルタと、前記集光レンズの近傍に設けられた第2の透過率分布を持つ第2の透過率フィルタからなることが好ましい。
前記第1の透過率フィルタと前記第2の透過率フィルタとを透過する戻り光は、ファイバ断面におけるファイバコアを伝播することを検出できるファイバ断面に応じた透過率の分布を持つ組み合わせフィルタであることが好ましい。
前記第1の透過率フィルタと前記第2の透過率フィルタとを透過する戻り光は、ファイバ断面におけるファイバクラッド若しくはジャケットを突き抜けて伝播することを検出できるファイバ断面に応じた透過率の分布を持つ組み合わせフィルタであることが好ましい。
前記組み合わせフィルタが、前記集光レンズと前記戻り光検出センサとの間における前記戻り光検出センサの近傍に設けられていることが好ましい。
本発明の他の特徴は、ワークへレーザ発振器からのレーザ光を照射して加工を行う加工機において、前記レーザ光が前記ワークに反射する戻り光を検出する戻り光検出方法であって、前記ワークからの戻り光の一部をミラーにより反射または透過させ、前記ミラーを反射または透過した戻り光を集光レンズにより集光させ、前記集光レンズにより集光された戻り光の光強度を戻り光検出センサにより検出するにあたり、前記ミラーから前記戻り光検出センサへの間の戻り光が、前記レーザ発振器や光学部材に対する前記ワークからの戻り光による危険度が高いほど透過率が高くなるようファイバ断面に応じた透過率の分布を持つフィルタを通過し、前記フィルタを通過した戻り光検出センサの検出した値が一定の閾値を越えたことを検知して異常を検出することである。
本発明によれば、レーザ発振器や光学部材などのコンポーネントの構造上熱または光に弱い部分の損傷を確実に防ぎながら、レーザ加工の頻繁な中断を回避することができる。
本発明を実施したレーザ加工装置の第1実施形態の概略構成図である。 図1に示したファイバレーザ発振器3のプロセスファイバ5を、その出射端部5a側から見た概略図である。 図1に示した第1のフィルタ21の透過率の分布の概略図である。 本発明を実施したレーザ加工装置の第2実施形態の概略構成図である。 本発明を実施したレーザ加工装置の第3実施形態の概略構成図である。 図5に示した第2のフィルタ23の透過率の分布の概略図である。 ファイバコアに対するレーザ光の戻り光の入射角度による危険度を示す説明図である。
図1は、本発明を実施したレーザ加工装置の第1実施形態の概略構成図である。
図1に示すように、レーザ加工装置1は、レーザ光を照射するファイバレーザ発振器3を有しており、ファイバレーザ発振器3から出力されたレーザ光はプロセスファイバ5を伝播し、その出射端部5aより出射されたレーザ光LBは、レーザ加工ヘッド7のコリメートレンズ9に入射される。
ファイバレーザ発振器3は、高密度ファイバ結合型LD光源として複数のレーザダイオード3aと、複数のレーザダイオード3aよりの励起光を結合する励起コンバイナ3bと、励起コンバイナ3bよりの光をドープファイバ(励起ファイバ)3dへ供給する第1のファイバブラッドグレーティング3cと、第1のファイバブラッドグレーティング3cよりのレーザ光で、加工に使用する波長のビームを励起するドープファイバ3dと、ドープファイバ3dよりの光を取り出す第2のファイバブラッドグレーティング3eと、を有している。
また、図示はしないが、ファイバレーザ発振器3は、レーザダイオード3aからファイバブラッドグレーティング3eまでの構成を複数有して、それらの結合するコンバイナを介してフィーディングファイバへ入射し、更にフィーディングファイバとプロセスファイバ5との間を結合し、散乱光や戻り光を検出する機能なども有すことができるカプラを設定することもできる。
なお、この実施形態では、レーザ発振器としてファイバレーザ発振器3を挙げているが、他の種類のレーザ発振器にも適用される。
コリメートレンズ9に入射されたレーザ光LBは、平行光線Liとなり、入射する平行光線Liに対して反射面を、ほぼ45度傾斜させて設けられたベンドミラー11で反射され、入射光Lhとして第1の集光レンズ13に入射され、ワークWに集光照射され、ワークWの加工が行われる。
ここで、ベンドミラー11は、平行光線LiおよびワークWからの戻り光Lmの約99%を反射し、残余を透過させる特性を有している。
なお、図示はしないが、レーザ光がプロセスファイバ5を伝播してレーザ加工ヘッド7を通りワークに照射されるにあたり、ワークを載置するワークテーブルがXY平面上にあって、そのXY平面に平行するX軸とY軸で以ってレーザ加工ヘッド7がXY平面上を移動運動するものであっても、そのXY平面に平行するX軸とY軸で以ってワークがXY平面上を移動運動するものであっても良い。
そして、このレーザ加工装置1は、レーザ戻り光検出装置として、第1の集光レンズ13の光軸13aの延長線上に、ベンドミラー11を透過したワークWに反射した戻り光Lm2を集光する第2の集光レンズ15と、第2の集光レンズ15よりの集光された戻り光Lm2の光量を検知する戻り光検出センサ(ディテクタ)17とを有する。第1の集光レンズ13の光軸13aの延長線上における第2の集光レンズ15と戻り光検出センサ17との間に、第1の透過率フィルタ21が設けられる。
なお、図示はしないが、プロセスファイバの出射端5aをワークに対して垂直にして、ベンドミラー11では99%の進行光を透過させ、戻り光Lmの約1%をベンドミラーで反射させて、ワークWからの戻り光Lm2を集光することもできる。
そして、戻り光検出センサ17により検知された戻り光の光量(光強度)は、レーザ加工装置1の制御部25へ検知情報として送られる。検知情報を入力した制御部25は、その戻り光の光量が、戻り光による危険度を判定するための一定の閾値を越えると、レーザ光のワークへの照射を停止するようにファイバレーザ発振器3を制御している。
なお、この制御部25は、レーザ加工装置1全体の制御も行っている。
第1の透過率フィルタ21は、第2の集光レンズ15の集光部、すなわち、第2の集光レンズ15と戻り光検出センサ17との間における戻り光検出センサ17の近傍に設けられ、ファイバレーザ発振器3などのコンポーネントの構造上熱または光に弱い部分や強い部分の場所に対応して、戻り光の透過率が異なるようになっている。例えば、透過率フィルタはフィルムのような薄膜で構成されており、透過率はそのフィルムに転写された素材の密度による濃淡で任意に設定できるものである。
すなわち、第1の透過率フィルタ21では、ファイバレーザ発振器3などのコンポーネントの構造の内、熱または光に弱く、戻り光による危険度が高くなる部分に達する戻り光Lm1と対応する戻り光Lm2が通過する場所の透過率を高くするように、フィルタの濃淡を淡くする。ファイバレーザ発振器3や光学部材などのコンポーネントの構造上熱または光に強く、戻り光による危険度が低い部分に達する戻り光と対応する戻り光が通過する場所の透過率を低くするようにフィルタの濃淡を濃くする。
図2は、図1に示したファイバレーザ発振器3のプロセスファイバ5を、その出射端部5a側から見た概略図であり、図3は、図1に示した第1のフィルタ21の透過率の分布の概略図である。なお、透過率の設定のフィルムの濃淡は白黒の二値化でもよいが、複数の(16階調、256階調などの)階調を任意に設定してあっても良い。
図2に示すように、ファイバレーザ発振器3のプロセスファイバ5は、外被部5bの内側に、支持部材5cを介してクラッド部5dが設けられ、クラッド部5dの中心にコア部5eが設けられる構造となっている。
そして、図2に示すように、戻り光による危険度が一番高い部分は、プロセスファイバ5の中心部5fにあるコア部5eとなる。次に戻り光による危険度が高い部分は、例えば、より中心部5fに近いクラッド部5d又は、支持部材5cであり、戻り光による危険度が低い部分は、その他の部分5bである。
すなわち、戻り光によるレーザ発振器や光学部材へのダメージの度合いにおいて、コア部5eが構造上熱または主に光に一番弱くなっており、ここに戻り光があると、その戻り光は、コア部5eを介してファイバレーザ発振器3に達し、ファイバレーザ発振器3を損傷する危険性が一番高い。次にクラッド部5dが構造上熱に弱く、ここに戻り光があると、先にファイバが損傷し、結果的にファイバレーザ発振器3が損傷する。また、支持部材5cに戻り光があると、当該部分が損傷し、ファイバの支持が不安定となる場合がある。
そこで、図3に示すように、第1の透過率フィルタ21の透過率の分布は、戻り光による危険度に対応して、コア部5eに対応する中心部21eの透過率を最も高くしている。また、例えば、クラッド部5dに対応する周辺部21dおよび支持部材5cの位置に対応する部位21cの透過率を次に高くしてある。そして、前記以外の部分5b及び、5b内部の5c、5dの存在しない部分に対応する外側部21bの透過率を最も低い透過率としている。
すなわち、第1の透過率フィルタ21においては、前記以外の部分5bに対応する中心部21bを通過する戻り光を最も減衰し、クラッド部5dに対応する周辺部21dおよび支持部材5cの位置に対応する部位21cを通過する戻り光を中間の大きさに減衰し、コア部5eに対応する中心部21eを通過する戻り光を最も減衰しないようにしている。
なお、戻り光検出センサは、例えば、フォトダイオード(PD)やフォトディテクタの如き検出器である。透過率フィルタを用いずにCCDやCMOSなどのイメージセンサの如きエリアセンサを用いる従来の考え方もあるが、この戻り光検出センサは、コスト面や設置容積を考慮し、更に危険光の位置、サイズ、光強度を容易に計測できるように、透過率フィルタを併用することでフォトダイオードの如き検出器であっても、エリアセンサのような機能を実現できるものである。
そして、制御部25は、第1の透過率フィルタ21の通過後、戻り光検出センサ17へ入射するモニターレーザ光の全光量(または平均光量)が設定値以上となる場合に、複数のレーザダイオード3aの駆動を停止する。
上記構成により、戻り光検出センサ17を、例えばコアに対する戻り光に対しては敏感に反応させ、部位5e、5d、5cに対する戻り光に対しては鈍感に反応させることができる。
すなわち、戻り光による危険度を判定するための閾値は、一定となっており、戻り光の光量がその閾値を越えた場合に、制御部25は、危険と判定し、レーザ光のワークへの照射を停止するようにファイバレーザ発振器3を制御している。
従って、上記実施形態によれば、戻り光の危険度を的確に判断し、戻り光によるファイバレーザダイオード3aなどのコンポーネントの破壊を防ぐと共に、危険の小さい戻り光を許容してレーザ加工を停止させないようにできる。また、ファイバレーザ発振器3への戻り光対策として光アイソレータが不要(または性能の低いものを使用できる)となりコストが低減できる。
また、ファイバレーザ発振器の設計において、従来は戻り光に対しては不利であった設計が、本発明の戻り光対策を講ずることで、コストや性能面で有利な構成を採用する自由度が増大する。
なお、上記において、以下のような構成を採用することもできる。
例えば、第1の透過率フィルタ21において、コア部5eに対応する中心部21eの透過率は、コア部5eや発振器内部のレーザダイオードを損傷する危険の有る戻り光がコア部5eへ入射する場合に、その透過率フィルタを通過する戻り光の光強度が一定の閾値を越えると危険光である値となるように設定される。また、クラッド部5dに対応する周辺部21dおよび支持部材5cの位置に対応する部位21cの透過率は、クラッド部5dおよび支持部材5cを損傷する危険の有る戻り光がクラッド部5dおよび支持部材5cに入射する場合に、その透過率フィルタを通過する戻り光の光強度が一定の閾値を越えると危険光である値となるように設定される。さらに、前記以外の部分5bに対応する外側部21bの透過率は、前記以外の部分5bを損傷する危険の有る戻り光が前記以外の部分5bに入射する場合に、その透過率フィルタを通過する戻り光が一定の閾値を越えると危険光である値となるように設定されている。
従って、このように第1の透過率フィルタ21の透過率の分布をその危険の種類毎に個別に設定することにより、戻り光による危険度が一番高いコア部5eおよび次に戻り光による危険度が高いクラッド部5d、支持部材5cおよび戻り光による危険度が低いその他の部分5bのそれぞれに対応した危険度を1つの戻り光検出センサ17で以って感知し、その情報から制御部25が危険と判定することができる。
これにより、それぞれの部分5e、5d、5c、5bへの戻り光の危険を確実に検知して、プロセスファイバ5が損傷しないようにレーザ光のワークへの照射を停止することができる。
それと共に、例えば、コア部5eに対しては危険な戻り光が、その他の部分5cのみに入射される場合には、その他の部分5cに対応する第1の透過率フィルタ21の外側部21cの透過率が低くなっているので、戻り光検出センサの光強度が閾値を越えることは無く、レーザ光のワークへの照射が停止することは無い。
従って、従来の問題点を解決し、第1の透過率フィルタ21の構造上熱または光に弱い部分の損傷を確実に防ぎながら、レーザ加工の頻繁な中断を回避することができる。
なお、レーザ加工装置1の種類や構造により、戻り光の場所に応じた危険個所は異なる。
従って、支持部材5cが熱または光に強い場合、第1の透過率フィルタ21の透過率の分布を、中心部21eの透過率が最も高くなり、周辺部21dの透過率が次に高くなり、周辺部21dの外側部の透過率が次に高くなるように設定することもできる。すなわち、レーザ加工装置1の種類や構造により、戻り光の場所に応じた危険個所に基づいて透過率の分布を自由に設定することができる。
次に、本発明を実施したレーザ加工装置の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明を実施したレーザ加工装置の第2実施形態の概略構成図である。
図4に示すように、このレーザ加工装置1の第2実施形態は、レーザ戻り光検出装置として、第1の集光レンズ13の光軸13aの延長線上に、ベンドミラー11を透過したワークWからの戻り光Lm2を集光する第2の集光レンズ15と、第2の集光レンズ15よりの集光された戻り光Lm2の光量を検知する戻り光検出センサ(ディテクタ)17とを有し、第1実施形態における第1の透過率フィルタ21の替りに、第1の集光レンズ13の光軸13aの延長線上におけるベンドミラー11と第2の集光レンズ15との間に、第2の透過率フィルタ23が設けられる構成となっている。
なお、図示はしないが、第2の透過率フィルタ23は第2の集光レンズ15の近傍にあって、戻り光検出センサ(ディテクタ)17と第2の集光レンズ15との間にあっても構わない。他の構成と作用効果は、第1実施形態と同様である。
なお、戻り光がワーク表面近傍の焦点位置から出射されるので、出射角度が一定以上大きいとするならば、第1の焦点レンズ13を通過してもなお発散するものであるから、第2の透過率フィルタ23が第2の集光レンズ15の近傍にあることで、その発散の度合いを第1の透過率フィルタ21よりも拡大して捕らえることができるものである。したがって、第2の透過率フィルタ23は戻り光の出射角度を捕らえることができるものである。
次に、本発明を実施したレーザ加工装置の第3実施形態について説明する。
図5に示すように、このレーザ加工装置の第3実施形態においては、第1の透過率フィルタ21は、第2の集光レンズ15の集光部、すなわち、第2の集光レンズ15と戻り光検出センサ17との間における戻り光検出センサ17の近傍に設けられ、第2の透過率フィルタ23は、第1の集光レンズ13の光軸13aの延長線上でベンドミラー11と第2の集光レンズ15との間に設けられ、ファイバレーザ発振器3などのコンポーネントにおいて、戻り光のファイバコアに対する入射角度を検出すべく、その危険度に対して大きい角度や小さい角度に対応して、その戻り光の透過率の組み合わせが異なるようになっている。
すなわち、第1の透過率フィルタ21では、ファイバレーザ発振器3などのコンポーネントの構造の内、熱または光に弱く、戻り光による危険度が高くなる部分に達する戻り光Lm1と対応する戻り光Lm2が通過する場所の透過率を高くするように、フィルタの濃淡を淡くする。ファイバレーザ発振器3や光学部材などのコンポーネントの構造上熱または光に強く、戻り光による危険度が低い部分に達する戻り光と対応する戻り光が通過する場所の透過率を低くするようにフィルタの濃淡を濃くする。
第2の透過率フィルタ23は、ファイバレーザ発振器3のコンポーネントにおいて戻り光のファイバコアに対する入射角度による危険度が高くなる部分に達する角度の戻り光Lm1と対応する戻り光Lm2が第1の透過率フィルタ21の透過率の高いエリアを通過すべく、第2の透過率フィルタ23を通過する場所の透過率を角度と距離に応じて高くし、ファイバレーザ発振器3や光学部材などのコンポーネントにおいて戻り光のファイバコアに対する入射角度による危険度が低い部分に達する角度の戻り光Lm1と対応する戻り光Lm2が第1の透過率フィルタ21の透過率の高いエリアを通過すべく、第2の透過率フィルタ23を通過する場所の透過率を角度と距離に応じて低くしている。
図5に示すようなファイバレーザ発振器3のプロセスファイバ5では、戻り光Lm1のファイバコアに対する入射角度が深い場合および戻り光Lm1の角度が浅い場合には、ファイバレーザ発振器3を損傷する可能性が高く、戻り光Lm1の角度が深くもなく浅くもない中間の場合には、ファイバレーザ発振器3を損傷する可能性が低くなっている。
図6は、図5に示した第2の透過率フィルタ23の透過率の分布の概略図である。
図6に示すように、第2の透過率フィルタ23の透過率の分布は、戻り光のファイバコアに対する入射角度による危険度に対応して、戻り光のファイバコアに対する入射角度が深くなり危険度が高くなる中心部23eおよび戻り光の角度が浅くなり危険度が高くなる外側部23cの透過率を高くし、戻り光の角度が、深くもなく浅くもない中間で危険度が低くなる中間部23dの透過率を低く設定している。
すなわち、第2の透過率フィルタ23においては、第1の透過率フィルタ21との組み合わせで以って、戻り光のファイバコアに対する入射角度が浅くなり危険度が高くなることを検出すべく、または、戻り光のファイバコアに対する入射角度が深くなり危険度が高くなることを検出すべく、中間部23dを通過する戻り光を減衰し、中心部23eおよび外側部23cを通過する戻り光を減衰しないようにしている。
そして、制御部25は、第2の透過率フィルタ23と第1の透過率フィルタ21の通過後、戻り光検出センサ17へ入射する検出センサ光の全光量(または平均光量)が設定値以上となる場合に、複数のレーザダイオード3aの駆動を停止する。
すなわち、戻り光ファイバコアに対する入射角度による危険度を判定するための閾値は、一定となっており、戻り光の光量がその閾値を越えた場合に、制御部25は、危険と判定し、レーザ光のワークへの照射を停止するようにファイバレーザ発振器3を制御している。
従って、第3実施形態によれば、戻り光のファイバコアに対する入射角度による危険度を的確に判断し、戻り光によるファイバやレーザダイオード3aなどのコンポーネントを破壊を防ぐと共に、危険の小さい戻り光を許容してレーザが停止しないようにできる。また、戻り光対策として光アイソレータが不要(または性能の低いものを使用できる)となりコストが低減できる。
なお、第3実施形態は、戻り光のファイバコアに対する入射角度による危険度を的確に判断したが、そのフィルタの設定は任意に変更できるものであって、戻り光のファイバクラッドに対する入射角度による危険度あるいは戻り光のジャケットを突き抜けて伝播する危険度も的確に判断できるものである。
また、レーザ発振器の設計において、従来は、戻り光に対しては不利であった設計が、本発明の戻り光対策を講ずることで、コストや性能面で有利な構成を採用する自由度が増大する。
なお、上記において、以下のような構成を採用することもできる。
例えば、第2の透過率フィルタ23においては、中心部23eおよび外側部23cの透過率は、レーザ加工装置1を損傷する危険が有る角度の戻り光が入射する場合に、通過する戻り光が一定の閾値を越えるように設定される。また、中間部23dの透過率は、レーザ加工装置1を損傷する危険が有る角度の戻り光が入射する場合に、通過する戻り光が一定の閾値を越えるように設定されている。
従って、このように第2の透過率フィルタ23の透過率の分布を設定することにより、戻り光の角度に応じて、戻り光による危険度が高い部分および戻り光による危険度が低い部分のそれぞれに対応した危険度を判定することができる。
これにより、レーザ加工装置1への戻り光の危険を確実に検知して、プロセスファイバ5が損傷しないようにレーザ光のワークへの照射を停止することができる。
従って、従来の問題点を解決し、レーザ加工装置1の損傷を確実に防ぎながら、レーザ加工の頻繁な中断を回避することができる。
また、第1実施形態は、戻り光の場所を見る第1の透過率フィルタ21のみを有し、第2実施形態は、戻り光の場所を見る第2の透過率フィルタ23のみを有する構成としたが、第3実施形態は、戻り光の角度を見る第1の透過率フィルタ21と第2の透過率フィルタ23の組み合わせを有する構成としたが、透過率フィルタを複数使うことで、更に特定の戻り光角度を検出する構成としても良い。
この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。
1 レーザ加工装置
3 ファイバレーザ発振器
5 プロセスファイバ
7 レーザ加工ヘッド
9 コリメートレンズ
11 ベンドミラー
13 第1の集光レンズ
15 第2の集光レンズ
17 戻り光検出センサ
21 第1のフィルタ
23 第2のフィルタ

Claims (11)

  1. ワークへレーザ発振器からのレーザ光を照射して加工を行う加工機において、前記レーザ光が前記ワークに反射する戻り光を検出する戻り光検出装置であって、
    前記ワークからの戻り光の一部を反射または透過させるミラーと、前記ミラーを反射または透過した戻り光を集光する集光レンズと、前記集光レンズにより集光された戻り光の光強度を検出する戻り光検出センサとを有し、
    少なくとも前記ミラーと前記戻り光検出センサとの間に、前記レーザ発振器や光学部材に対する前記ワークからの戻り光による危険度が高いほど透過率が高くなるようファイバ断面に応じた透過率の分布を持つフィルタを設けたことを特徴とする戻り光検出装置。
  2. 前記フィルタが、前記集光レンズの集光部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の戻り光検出装置。
  3. 前記フィルタが、前記集光レンズと前記戻り光検出センサとの間における前記戻り光検出センサの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の戻り光検出装置。
  4. 前記フィルタが、前記集光レンズの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の戻り光検出装置。
  5. 前記フィルタを通過した戻り光検出センサの検出した値が、戻り光の反射角度を検知することを特徴とする請求項4に記載の戻り光検出装置。
  6. 前記戻り光検出装置は、前記フィルタを通過した戻り光検出センサの検出した値が一定の閾値を越えたことを検知して異常を検出することを特徴とする請求項2および4のいずれかに記載の戻り光検出装置。
  7. 前記フィルタは、前記集光レンズの集光点近傍に第1の透過率分布を持つ第1の透過率フィルタを設け、前記集光レンズの近傍に第2の透過率分布を持つ第2の透過率フィルタを設けたことを特徴とする請求項1に記載の戻り光検出装置。
  8. 前記第1の透過率フィルタと前記第2の透過率フィルタとを透過する戻り光は、ファイバ断面におけるファイバコアを伝播することを検出できるファイバ断面に応じた透過率の分布を持つ組み合わせフィルタであることを特徴とする請求項7に記載の戻り光検出装置。
  9. 前記第1の透過率フィルタと前記第2の透過率フィルタとを透過する戻り光は、ファイバ断面におけるファイバクラッド若しくはジャケットを突き抜けて伝播することを検出できるファイバ断面に応じた透過率の分布を持つ組み合わせフィルタであることを特徴とする請求項7に記載の戻り光検出装置。
  10. 前記組み合わせフィルタが、前記集光レンズと前記戻り光検出センサとの間における前記戻り光検出センサの近傍に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の戻り光検出装置。
  11. ワークへレーザ発振器からのレーザ光を照射して加工を行う加工機において、前記レーザ光が前記ワークに反射する戻り光を検出する戻り光検出方法であって、
    前記ワークからの戻り光の一部をミラーにより反射または透過させ、前記ミラーを反射または透過した戻り光を集光レンズにより集光させ、前記集光レンズにより集光された戻り光の光強度を戻り光検出センサにより検出するにあたり、
    前記ミラーから前記戻り光検出センサへの間の戻り光が、前記レーザ発振器や光学部材に対する前記ワークからの戻り光による危険度が高いほど透過率が高くなるようファイバ断面に応じた透過率の分布を持つフィルタを通過し、前記フィルタを通過した戻り光検出センサの検出した値が一定の閾値を越えたことを検知して異常を検出することを特徴とする戻り光検出方法。
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JP2022549988A (ja) * 2019-07-03 2022-11-30 ディレクテッドメタル スリーディー エセエレ 金属製造用途のためのマルチモードレーザ装置

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