JP2006153228A - 流体動圧軸受装置及び該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモ−タ、記録ディスク駆動装置 - Google Patents

流体動圧軸受装置及び該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモ−タ、記録ディスク駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 小型化、薄型化を一層進めることができ、携帯時の外部振動や衝撃等に対して潤滑油漏洩防止の信頼性が確保され、高い回転精度を達成することができる流体動圧軸受装置を提供する。
【解決手段】 潤滑油の外方漏出を防止するための潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部が形成されてなる流体動圧軸受装置において、軸部材側の潤滑油飛散防止用周溝部16及びキャピラリー・シール部12に対応する位置には、軸部材側環状部材13が軸部材5に嵌着され、軸受部材側の潤滑油飛散防止用周溝部16及びキャピラリー・シール部12に対応する位置には、軸受部材側環状部材14が軸受部材4に装着されている。軸受部材側環状部材14の内周拡径段部14bの段部表面14dには、拡径部内周面14cとの間に微小隙間を残し、周方向に等間隔に凸面部19が形成され、該凸面部19の周囲には、潤滑油の還流溝が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本願の発明は、特に小型化、薄型化されたスピンドルモータ等のモータに使用されて好適であって、軸受剛性と回転精度に優れ、静止時及び回転中に加わる外部振動や衝撃に対して潤滑油の漏洩、飛散防止機能に優れると同時に、ロータ部材の係止を確実に行うことができる流体動圧軸受装置及び該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモ−タ、記録ディスク駆動装置に関する。
近年、ハードディスク駆動装置は、益々小型化、薄型化し、ハードディスクの記憶容量の大容量化とも相俟って、益々高速化が進んでいる一方、装着されるコンピュータ等の装置は、小型軽量で、且つ、携帯タイプへの応用が大勢化している。この携帯式の場合、持ち運び等による振動や衝撃との遭遇が頻繁になり、また、電車、飛行機、自動車等の乗り物内での使用中におけるモータの作動中(回転中)等に振動や衝撃を受けるチャンスが多くなり、これらの場合における振動や衝撃に対して、回転精度等の信頼度確保の要求が高まって来ている。これらの要求に答えるべく、本願の発明は、流体動圧軸受装置に係る改善をなしたものである。
従来においても、特開2002−155940号公報に、流体動圧軸受の小型化設計にネックとなっていた、軸のフランジ径が大きくなることによるトルク増大の問題や、潤滑流体の外部への漏れの問題を解決するために、改善がなされた流体動圧軸受装置が開示されている。
この流体動圧軸受装置は、同公報の図1及び図2(本願の図7及び図8)に図示されているように、ハウジング01と、該ハウジング01の貫通穴02内で相対回転する軸03とを備え、ハウジング01と軸03との間の隙間には、潤滑油06が封入され、ハウジング01の内径面の環状凹部05には、軸03のフランジ04が嵌入され、フランジ04の上下面04a、04bと環状凹部05との間には、スラスト動圧発生部B1、B2が形成されている。そして、前記のような問題を解決するために、フランジ04の上面04a側のハウジング01部分に、ハウジング01の貫通穴02側から環状凹部05の底面05c側に通じ、これら貫通穴02及び底面05cにそれぞれ開口する連通路011が形成されている。
同公報の図4(本願の図9)には、また、従来構造が示されており、スラスト動圧発生部B1に面する軸043のフランジ044の上面044aが回転浮上するか、あるいは振動、衝撃を受けてハウジング041の貫通穴042内径面に形成された環状凹部045の上側内面(天井面)045aの方へ接近すると、スラスト動圧発生部B1側の潤滑油は圧縮され、スラスト動圧発生部B1とフランジ044を挟んで反対側にあるスラスト動圧発生部B2側の潤滑油は負圧になるために、B1側潤滑油はB2側に速やかに移動しなければならない。この移動を速やかに行わせるために、B1側とB2側とを連通させる貫通穴051が軸線に平行に形成されている。
ところで、この軸方向貫通穴051を形成するためには、その貫通穴寸法相当分のスペースを確保しなければならないために、フランジ044の外径寸法を大きくしなければならず、その外径寸法を大きくすると、トルクの増大を招くといった問題を有していたものである。同公報に記載の発明は、このトルク増大を防止するために、貫通穴051をなくし、図2(本願の図8)に示すように、フランジ04の上面04a側のハウジング01部分に、ハウジング01の貫通穴02側から環状凹部05の底面05c側に通じ、これら貫通穴02及び底面05cにそれぞれ開口する連通路011を形成する。そして、この連通路011を、径方向穴011aと、該径方向穴011aと交叉し、かつ、環状凹部05の底面05cに開口する切除部011bとで構成することを特徴としているものである。
この公報記載の流体動圧軸受装置は、軸方向貫通穴051(本願の図9参照)をなくし、軸03のフランジ04の外径寸法の増加を押さえ、これにより、トルクの増加を押さえる改善効果を狙いとして、フランジ上面04aに対向する側のハウジング01部分に連通路011を形成することを解決の手段とした発明であり、この連通路011を形成した派生効果として、連通路011の切除部011b部に潤滑油溜りの作用効果が生じたものである。ここで、フランジ上面04aには、スラスト動圧発生溝が直接形成されており、このスラスト動圧発生溝に対向して、ハウジング01部分に、発生したスラスト動圧力を直接受ける面が設けられている。この面が、環状凹部05の天井面をなす内面05aである。連通路011は、この内面05aより所定深さのところを径方向に指向して穿孔形成されている。
また、同公報記載の流体動圧軸受装置の場合、スラスト動圧発生部B1、B2の隙間減少時に、ハウジング01に形成した連通路011を介して潤滑油が円滑に循環するので、ハウジング01の貫通穴02の外部開放部07からの潤滑油漏れが防止されるとしている。
しかしながら、同公報記載の流体動圧軸受装置の場合、スラスト動圧発生溝を有するフランジ上面04aが、回転作動時や振動・衝撃等を受けた時に、ハウジング01部分の対向面に対して近づいたり、離れたりして上下揺動を起こすと、それらの対向する面間のスラスト動圧発生部B1で、潤滑油の圧縮・吸入のポンピング作用が発生する。
例えば、フランジ上面04aが環状凹部05の0内面05a側に揺動する場合、スラスト動圧発生部B1に存在する潤滑油は、ポンピング作用を受けて圧縮され、フランジ下面04b側のスラスト動圧発生部B2の方へ、その揺動運動に連動して吸引されて移動しなければならない。また、逆に、フランジ下面04bが環状凹部05の底面をなす内面05b側に揺動する場合、スラスト動圧発生部B2に存在する潤滑油は、ポンピング作用を受けて圧縮され、フランジ上面04a側のスラスト動圧発生部B1の方へ、その揺動運動に連動して吸引されて移動しなければならない。
このフランジ上面04a、フランジ下面04bの上下揺動、換言すれば、フランジ04の上下揺動において、特にフランジ上面04aが内面05a側に揺動する場合、対向し合うこれらフランジ上面04aと内面05aとの間(スラスト動圧発生部B1)の潤滑油は、ポンピング作用により圧縮されて、フランジ04の外周方向と貫通穴02の外部開放部07方向への2方向移動を起こすこととなる。この場合、フランジ04の外周方向へ移動する潤滑油は、直接フランジ下面04b側の方へ移動し、外部開放部07方向へ移動する潤滑油は、連通路011の径方向穴011aを通り、切除部011bの方へ移動し、そこからさらにフランジ下面04b側へと移動しなければならない。
この場合、特に貫通穴02の外部開放部07方向へ移動する潤滑油は、径方向穴011aを通るように限定された構造となっている。ここで、この径方向穴011aは、実際は、ハウジング01の分割体である分割ハウジング01aにドリル加工等により丸穴として形成されるか、もしくはその下面に径方向溝として形成されたものが別蓋により覆われてなるものである。
したがって、貫通穴02の外部開放部07方向へ移動する潤滑油は、言わば、限られたトンネル通路を移動しなければならないことになり、このために、通常の回転動作時など振動や衝撃の大きくない時は、その潤滑油は、フランジ04の上下揺動によるポンピング作用により、トンネル通路をなす径方向穴011a部に集合されて、その内部を移動することに支障を来たさないが、取り扱いの乱雑等により振動や衝撃が大きくなると、そのポンピング作用が急速となり、非常に短時間で径方向穴011a内を移動をしなければならず、このトンネル通路方式では、貫通穴02の外部開放部07方向へ移動する潤滑油は、この急速なポンピング作用に追随できず、外部開放部07より外方へ漏出する欠点を有している。
また、ハウジング01に形成された連通路011が、スラスト動圧発生部B1に背面隣接しているために、対向し合うフランジ上面04aと内面05aとの間(スラスト動圧発生部B1)に存在する潤滑油は、この動圧発生に基づくポンピング作用と、振動、衝撃等によるフランジ04の急速な上下揺動によるポンピング作用とのダブルポンピング作用を受けることとなり、このために潤滑油移動に乱れが起き易く、スラスト動圧力が影響を受け易く、また、外部開放部07より気泡を巻き込み易いなどの欠点をも有している。
さらに、同公報記載の流体動圧軸受装置の場合、フランジ上面04a部もしくはこれに対向する環状凹部05の内面05a部、フランジ下面04b部もしくはこれに対向する環状凹部05の内面05b部に、それぞれスラスト動圧発生溝が設けられた動圧軸受構造が対象となっており、フランジ上面04a部もしくはこれに対向する環状凹部05の内面05a部にスラスト動圧発生溝を有しない構造例の開示はなされていない。
特開2002−155940号公報
本願の発明は、従来の流体動圧軸受装置が有するような前記のような問題点を解決して、小型化、薄型化を一層進めることができ、しかも、このようにして小型化、薄型化された流体動圧軸受装置において、携帯時の外部振動や衝撃等に対して潤滑油漏洩防止の信頼性が確保され、高い回転精度を維持することができる流体動圧軸受装置及び該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモ−タ、記録ディスク駆動装置を提供することを課題とする。
前記のような課題は、本願の各請求項に記載された次のような発明により解決される。
すなわち、その請求項1に記載された発明は、
相対回転可能に装着された軸部材と軸受部材との間に形成された動圧溝を含む微小隙間内に、潤滑油が連続的に充填され、前記微小隙間内における潤滑油充填部分の一端側に、潤滑油の外方漏出を防止するための潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部が形成されてなる流体動圧軸受装置において、前記軸部材側の前記潤滑油飛散防止用周溝部及び前記キャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に半径方向外方に突出する大径鍔部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径外周面部と、を有する軸部材側環状部材が、前記軸部材に嵌着され、前記軸受部材側の前記潤滑油飛散防止用周溝部及び前記キャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に断面略L字形の内周拡径段部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径内周面部と、を有する軸受部材側環状部材が、前記軸受部材に装着され、前記内周拡径段部の段部表面には、拡径部内周面との間に微小隙間を残して、周方向に等間隔に凸面部が形成され、前記凸面部の周囲には、前記軸部材側環状部材の小径外周面部と前記軸受部材側環状部材の小径内周面部との間に形成される微小隙間から、隣接する前記凸面部同志の間を半径方向もしくは半径方向より傾斜した方向に外向きに流れ、前記拡径部内周面と複数の前記凸面部との間の微小隙間を連ねて形成される連通溝に合流し、次いで、前記大径鍔部外周面と前記拡径部内周面との間に形成される微小隙間に流入する潤滑油の還流路が形成され、前記軸部材側環状部材の小径外周面部には、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝が形成され、前記軸受部材側環状部材の小径内周面部には、前記軸部材側環状部材の小径外周面部に形成された周溝と対向するようにして、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝が形成され、前記軸部材側環状部材の大径鍔部と前記軸受部材側環状部材の内周拡径段部とが軸方向及び半径方向に近接して対向配置され、前記軸部材側環状部材の小径外周面部と前記軸受部材側環状部材の小径内周面部とが半径方向に近接して対向配置されて、前記軸部材が前記軸受部材に対して抜け止めされるとともに、前記キャピラリー・シール部、前記環流路及び前記潤滑油飛散防止用周溝部が形成されており、前記軸部材の外周面と前記軸受部材の内周面とのいずれかには、ラジアル方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝が形成され、前記軸部材側環状部材の大径鍔部の下面と、これと対向する前記軸受部材の一端面とのいずれかには、スラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させる動圧溝が形成されたことを特徴とする流体動圧軸受装置である。
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、従来の流体動圧軸受装置のような、スラスト動圧発生部におけるトンネル方式の連通路は形成されない。代わりに、従来の流体動圧軸受装置の軸部材に形成されたフランジに相当する軸部材側環状部材の鍔部の上端面に対向する軸受部材側環状部材の断面略L字形の内周拡径段部の段部表面に、周方向に等間隔に凸面部が形成され、該凸面部の周囲を巡るようにして潤滑油の還流路が形成されている。そして、この還流路の一方端は、軸部材側環状部材の小径外周面部と軸受部材側環状部材の小径内周面部との間に形成される微小隙間に開口し、他方端は、軸部材側環状部材の大径鍔部外周面と軸受部材側環状部材の拡径部内周面との間に形成される微小隙間に開口しているものである。
したがって、この還流路は、トンネル形状の連通路ではなく、開口溝形状の溝(還流溝)により画成される連通路(還流路)であり、軸部材の軸受部材に対する相対回転時に、軸部材側環状部材が上下揺動したとき、潤滑油がこの還流路を容易かつ速やかに流動できるようにされているものであり、携帯時に急激な振動や衝撃を受けて、軸部材側環状部材が急激に上下揺動して、軸部材側環状部材の大径鍔部の上面と軸受部材側環状部材の内周拡径段部の段部表面との間の微小隙間に存在する潤滑油が急激なポンピング作用(吸入、圧縮)を受けたとしても、潤滑油は、これに連動して還流路内にスムーズに移動することができ、同時に、潤滑油の外部開放部への飛散・漏洩防止機能も改善することができる。これらにより、潤滑油漏洩防止の信頼性が確保されるとともに、高い回転精度を維持することができる。
また、このようなポンピング作用が働く個所が、いずれの面にもスラスト動圧発生溝が形成されない対向面同志に挟まれた部分であり、これにより、スラスト動圧力への影響をなくする改善を果たすこともできる。
さらに、軸部材側環状部材の大径鍔部と軸受部材側環状部材の断面略L字形の内周拡径段部とが軸方向及び半径方向に近接して対向配置されることにより、軸部材が軸受部材に対して抜け止めされるので、軸部材の抜け止め機能をも同時に果たすことができる。
また、その請求項2に記載のように請求項1に記載の発明を構成することにより、その凸面部の平面形状が、軸部材が回転する回転方向に向けて傾斜する略斜方形(菱形)状に形成される。
これにより、還流路を画成する凸面部の周方向に隔てられた両側壁面が回転方向に傾斜するので、軸部材が軸受部材に対して相対回転を始める際、潤滑油が還流路に流入して還流するのに、流動抵抗が少なく、したがって、回転始動・停止時のトルクが小さくなり、スムーズな回転始動・停止を行うことができる。
また、その請求項3に記載のように請求項1に記載の発明を構成することにより、その凸面の平面形状が、略矩形状、半径方向外方に広がる略逆台形状もしくは略逆三角形状に形成される。
これにより、還流路の形状が、軸部材の軸受部材に対する相対回転の方向に無関係になるので、軸部材の相対回転の方向に制約を受けることなく、潤滑油の還流を行わせることができる。
さらに、その請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモータであって、ベース部材に固定されたステータと、前記軸部材の上端部に嵌着された回転要素をなすロータハブと、該ロータハブに嵌着され、前記ステータと協働して回転磁界を発生するロータマグネットとからなり、前記ベース部材に対して回転自在に設けられたロータとを備え、前記流体動圧軸受装置は、前記ロータの回転を支持しており、前記ロータは、前記流体動圧軸受装置内のスラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝で発生する動圧が作用する方向とは反対方向に磁気力で吸引され、これらの動圧と磁気力とがバランスすることによって、その荷重が支持されていることを特徴とするスピンドルモータである。
請求項4に記載された発明は、前記のように構成されているので、請求項1ないし請求項3に記載の流体動圧軸受装置がそれぞれ奏する効果を奏することができるとともに、磁気力が、これら流体動圧軸受装置内のスラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝で発生する動圧力と釣り合って、該動圧溝が臨む微小間隙部の隙間を適切に保ち、軸体の相対回転の安定化を図ることができ、小型化され、信頼性の高いスピンドルモータを得ることができる。
また、その請求項5に記載された発明は、請求項4に記載のスピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置であって、記録ディスクに情報を書き込みおよび/または読み出しするための記録ヘッドを備え、前記スピンドルモータが、前記記録ディスクを回転駆動することを特徴とする記録ディスク駆動装置である。
請求項5に記載された発明は、前記のように構成されているので、請求項4に記載のスピンドルモータが奏する効果を奏することができるとともに、小型化され、信頼性の高い記録ディスク駆動装置を得ることができる。
前記のとおり、本願の発明の流体動圧軸受装置によれば、軸受部材側環状部材の断面略L字形の内周拡径段部の段部表面に形成される還流路は、トンネル形状の連通路ではなく、開口溝形状の溝(還流溝)により画成される連通路(還流路)であり、軸部材の軸受部材に対する相対回転時に、軸部材側環状部材が上下揺動したとき、潤滑油がこの還流路を容易かつ速やかに流動できるようにされているものであり、携帯時に急激な振動や衝撃を受けて、軸部材側環状部材が急激に上下揺動して、軸部材側環状部材の大径鍔部の上面と軸受部材側環状部材の内周拡径段部の段部表面との間の微小隙間に存在する潤滑油が急激なポンピング作用(吸入、圧縮)を受けたとしても、潤滑油は、これに連動して還流路内にスムーズに移動することができ、同時に、潤滑油の外部開放部への飛散・漏洩防止機能も改善することができる。これらにより、潤滑油漏洩防止の信頼性が確保されるとともに、高い回転精度を維持することができる。
また、このようなポンピング作用が働く個所が、いずれの面にもスラスト動圧発生溝が形成されない対向面同志に挟まれた部分であり、これにより、スラスト動圧力への影響をなくする改善を果たすこともできる。
また、軸部材側環状部材の大径鍔部と軸受部材側環状部材の断面略L字形の内周拡径段部とが軸方向及び半径方向に近接して対向配置されることにより、軸部材が軸受部材に対して抜け止めされるので、軸部材の抜け止め機能をも同時に果たすことができる。
さらに、軸受部材側環状部材の内周拡径段部の段部表面に形成される凸面部の平面形状が、軸部材が回転する回転方向に向けて傾斜する略斜方形(菱形)状に形成される場合には、還流路を画成する凸面部の周方向に隔てられた両側壁面が回転方向に傾斜するので、軸部材が軸受部材に対して相対回転を始める際、潤滑油が還流路に流入して還流するのに、流動抵抗が少なく、したがって、回転始動・停止時のトルクが小さくなり、スムーズな回転始動・停止を行うことができる。
また、その凸面部の平面形状が、略矩形状、半径方向外方に広がる略逆台形状もしくは略逆三角形状に形成される場合には、還流路の形状が、軸部材の軸受部材に対する相対回転の方向に無関係になるので、軸部材の相対回転の方向に制約を受けることなく、潤滑油の還流を行わせることができる。
さらに、また、以上のような種々の効果を奏する流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモータ、該スピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置とすることによって、小型化され、信頼性の高いスピンドルモータ、記録ディスク駆動装置を得ることができる。
相対回転可能に装着された軸部材と軸受部材との間に形成された動圧溝を含む微小隙間内に、潤滑油が連続的に充填され、該微小隙間内における潤滑油充填部分の一端側に、潤滑油の外方漏出を防止するための潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部が形成されてなる流体動圧軸受装置を、次のようにして構成する。
軸部材側の潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に半径方向外方に突出する大径鍔部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径外周面部と、を有する軸部材側環状部材を軸部材に嵌着する。また、軸受部材側の潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に断面略L字形の内周拡径段部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径内周面部と、を有する軸受部材側環状部材を軸受部材に装着する。
内周拡径段部の段部表面には、拡径部内周面との間に微小隙間を残して、周方向に等間隔に凸面部を形成し、この凸面部の周囲には、軸部材側環状部材の小径外周面部と軸受部材側環状部材の小径内周面部との間に形成される微小隙間から、隣接する凸面部同志の間を半径方向もしくは半径方向より傾斜した方向に外向きに流れ、拡径部内周面と複数の凸面部との間の微小隙間を連ねて形成される連通溝に合流し、次いで、大径鍔部外周面と拡径部内周面との間に形成される微小隙間に流入する潤滑油の還流路を形成する。
軸部材側環状部材の小径外周面部には、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝を形成するとともに、軸受部材側環状部材の小径内周面部には、軸部材側環状部材の小径外周面部に形成された周溝と対向するようにして、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝を形成する。
また、軸部材側環状部材の大径鍔部と軸受部材側環状部材の内周拡径段部とを軸方向及び半径方向に近接して対向配置し、軸部材側環状部材の小径外周面部と軸受部材側環状部材の小径内周面部とを半径方向に近接して対向配置して、軸部材が軸受部材に対して抜け止めされるようにするとともに、キャピラリー・シール部、環流路及び潤滑油飛散防止用周溝部が形成されるようにする。
さらに、軸部材の外周面と軸受部材の内周面とのいずれかには、ラジアル方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝を形成し、軸部材側環状部材の大径鍔部の下面と、これと対向する軸受部材の一端面とのいずれかには、スラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させる動圧溝を形成する。
以上のようにして構成された流体動圧軸受装置をスピンドルモータに組み込む。また、このようにして構成されたスピンドルモータを、記録ディスク駆動装置用のスピンドルモータに適用する。
次に、本願の発明の第1の実施例(実施例1)について説明する。
図1は、本実施例1の流体動圧軸受装置が適用されたスピンドルモータの縦断面図、図2は、その流体動圧軸受装置部分の拡大図、図3は、同流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。
本実施例1の流体動圧軸受装置30が適用されたスピンドルモータ1は、磁気ディスク駆動装置の駆動源として用いられるスピンドルモータであって、その構成のあらましは、図1に図示されるように、ベース部材2の中央部に直立して設けられた筒状軸受保持部3に、流体動圧軸受装置30の軸受部材4をなす筒状スリーブが嵌入・固着された有底円筒状部材7が嵌着されている。そして、この軸受部材(スリーブ)4の中心部に貫通形成された軸受孔4aには、回転軸をなす軸部材(シャフト)5が回転自在に軸受支持されている。ベース部材2は、後述する磁気ディスク駆動装置の筐体を構成するベース部材の一部をなすものである。
軸部材5の図1において上方の縮径された一端部には、図示されないディスクを載置して回転するロータ部材(ロータハブ)6が嵌着されている。ディスクは、ロータ部材6のフランジ部6bの表面上に載置されて、図示されないクランプ部材により、ロータ部材6上に固定される。軸部材5の一端側に形成されたネジ孔5aは、これらクランク部材とロータ部材6とを軸部材5にねじ止めするための孔である。
ベース部材2には、筒状軸受保持部3よりも半径方向外方に同心円状に、ステータ8が固定されており、このステータ8と半径方向外方にわずかの隙間をおいて対向するようにして、ロータマグネット9が、ロータ部材6の筒状部6aの内周面に固定されている。したがって、このモータは、アウターロータタイプのモータをなしている。ロータ部材(ロータハブ)6とロータマグネット9とにより、ロータが形成されている。
軸部材5と軸受部材4との間に形成されたラジアル動圧軸受部10を含む微小隙間内及び軸部材5の他端部の端面(図1において下端面)と有底円筒状部材7の底面との間に形成された微小隙間内には、潤滑油が連続的に充填されており、これらの微小隙間内における潤滑油充填部分の図1において上方一端側には、後述するスラスト動圧軸受部11を経由して該潤滑材充填部分と連通するようにして、潤滑材の外方漏出を防止するためのキャピラリーシール部12が形成されている。さらに、このキャピラリーシール部12よりも上方一端寄りには、潤滑油飛散防止用周溝部16が形成されている。これらキャピラリーシール部12及び潤滑油飛散防止用周溝部16については、後述する。ラジアル動圧軸受部10は、図1中符号10a、10bで示されるように、軸方向の2個所に形成されている。
軸部材5側のキャピラリーシール部12及び潤滑油飛散防止用周溝部16に対応する位置には、断面略凸状の軸部材側環状部材13が、軸部材5の縮径された一端部に、ロータ部材6の中央ボス部及び該中央ボス部近傍の図1において下面に当接するようにして、圧入、接着若しくはこれらの組み合わせにより嵌着されており、また、軸受部材4側のキャピラリーシール部12及び潤滑油飛散防止用周溝部16に対応する位置には、軸受部材側環状部材14が、有底円筒状部材7の上端内周部に圧入、接着若しくはこれらの組み合わせ又は溶着により嵌着されて、軸受部材4の上端部に装着されている。
軸部材側環状部材13は、図1及び図2に図示されるように、断面略凸状の環状体形状を呈し、その軸方向内方端側に半径方向外方に突出する大径鍔部13bと、そこより軸方向外方端側(図1において上方一端側)へと続く小径外周面部13aとを有している。この小径外周面部13aには、その外方端寄りに油止めとなる潤滑油飛散防止用周溝13eが形成されている。
また、軸受部材側環状部材14は、図1及び図2に図示されるように、軸方向内方端側に断面略L字形の内周拡径段部14bと、そこより軸方向外方端側へと続く小径内周面部14aとを有している。内周拡径段部14bは、拡径部内周面14cと、該拡径部内周面14cに対して略直交する段部表面14dとからなっている。拡径部内周面14cは、軸部材側環状部材13の鍔部外周面13cに対向しており、これら両面13c、14c間に潤滑油通路用の微小隙間Aが形成されている。また、段部表面14dは、軸部材側環状部材13の鍔部上面13dに対向しており、これら両面13d、14d間に潤滑油通路用の微小隙間Bが形成されている。
段部表面14dが軸部材側環状部材13の鍔部上面13dに対向していることにより、軸部材5全体の軸受部材4に対する抜け止めが行われる。同時に、段部表面14dの面上に、後述する還流溝17(図3参照)が形成されることになるが、この還流溝17は、本願発明による流体動圧軸受装置の改善構造の骨子をなすもので、これにより、従来例における問題点、すなわち、例えば、取り扱いの乱雑等で振動や衝撃が大きくなったとき、大径鍔部13bの揺動(振動)速度、つまり、ポンピング動作の速度が急激となり、このポンピング動作による潤滑油移動の追随ができず、このため、潤滑油が外部開放部18より外部へ漏出するといった問題点が解決される。還流溝17の詳細については、後述する。
なお、外部開放部18は、小径内周面部14aと小径外周面部13aとの間に形成される微小隙間の外部開放部を指すが、これは、また、ラジアル動圧軸受部10、スラスト動圧軸受部11、キャピラリー・シール部12、潤滑油飛散防止用周溝部16等を含む全ての微小隙間の連続体の外部開放部となるものである。
さらに、軸受部材側環状部材14の小径内周面部14aには、その外方端寄りに油止めりとなる潤滑油飛散防止用周溝14eが形成されている。この潤滑油飛散防止用周溝14eは、軸部材側環状部材13の潤滑油飛散防止用周溝13eに対向する位置にある。したがって、これらの周溝13e、14eが半径方向に近接して対向配置されることにより、そこに、比較的大きな潤滑油止めをなす潤滑油飛散防止用周溝部16が形成されることになる。
本実施例1の流体動圧軸受装置30における軸部材側環状部材13及び軸受部材側環状部材14は、前記のように構成されているので、軸部材側環状部材13の大径鍔部13bと軸受部材側環状部材14の内周拡径段部14b(拡径部内周面14c、段部表面14d)とが軸方向及び半径方向に近接して対向配置され、また、軸部材側環状部材13の小径外周面部13aと軸受部材側環状部材14の小径内周面部14aとが半径方向に近接して対向配置されることにより、軸部材5が軸受部材4に対して抜け止めされる構造が得られると同時に、キャピラリー・シール部12、環流溝17及び潤滑油飛散防止用周溝部16が形成されることになる。
ここで、キャピラリー・シール部12は、小径内周面部14aと小径外周面部13aとの間に形成される微小隙間に潤滑油が充填され、そこに液面が形成されることにより構成されている。この潤滑油は、前記のとおり、軸部材5と軸受部材4との間に形成されたラジアル動圧軸受部10を含む微小隙間、軸部材5の他端部の端面と有底円筒状部材7の底面との間に形成された微小隙間及びスラスト動圧軸受部11を含む微小隙間に充填された潤滑油と連通しており、潤滑油飛散防止用周溝部16よりやや低い位置に液面を形成し、毛細管力によるオイル保持力を発揮して、そこから外部開放部18方向に潤滑油が飛散、漏出するのを防止する。
キャピラリー・シール部12に存在する潤滑油は、前記のとおり、毛細管力によるオイル保持力を発揮して、そこから外部開放部18方向に潤滑油が飛散、漏出するのを防止するが、携帯時に強い振動や衝撃を受けた時に、大径鍔部13bのポンピング作用により、液面が上昇して潤滑油飛散防止用周溝部16にまで達することがないとは言えない。このような時、潤滑油飛散防止用周溝部16を構成する2つの周溝13e、14eの各天井面は、上昇する液面、飛散する潤滑油滴を抑え込み、下方に打ち返して、そこから外部開放部18方向に潤滑油が飛散、漏出するのを良く防止する。
ラジアル動圧軸受部10(10a、10b)においては、軸部材5の外周面と軸受部材4の内周面とのいずれかに、ラジアル方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝が形成されており、また、軸部材4の軸部材側環状部材13の鍔部下面13dに対向する軸受部材4の上端面4bには、スラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝が形成されている。この、スラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝を含む微小隙間部分が、スラスト動圧軸受部11をなしている。
したがって、今、ステータ8に通電されて、スピンドルモータ1が回転を始めると、軸部材5は、ラジアル動圧軸受部10(10a、10b)において発生する動圧力によりラジアル方向に支持されて、軸受部材4の軸受孔4aとは非接触で回転する。また、軸部材5に嵌着された軸部材側環状部材13は、スラスト動圧軸受部11において発生する動圧力によりスラスト方向に支持されて、軸受部材4の上端面4bに対して非接触で回転する。
ベース部材2の上面には、ロータマグネット9の直下の位置に、ロータマグネット9の端部とわずかの隙間を置いて、環状の吸引板15が固着されており、この吸引板15がロータマグネット9と吸引し合って、ロータ部全体を軸方向多端側に付勢し、スラスト動圧軸受部の発生動圧によるロータ部全体の浮上力とのバランスを図っている。
次に、還流溝17の構造について、詳細に説明する。
図2に図示されるように、軸受部材側環状部材14は、前記のとおり、内径の異なる2段構造を備えている。一方の大径側段構造である拡径部内周面14cは、対向する軸部材環状部材13の鍔部外周面13cとの間に微小隙間を形成し、ここを潤滑油通路用の微小隙間Aとなしている。他方の小径側段構造である小径内周面部14aは、対向する軸部材側環状部材13の小径外周面部13aとの間に微小隙間を形成し、ここをキャピラリーシール部12となしている。さらに、小径内周面部14aの一端側に形成された周溝14eは、軸部材側環状部材13の小径外周面部13aの一端側に形成された周溝13eに対向して、ここに油止めである潤滑油飛散防止用周溝部16を形成している。
軸受部材側環状部材14の拡径部内周面14cと、該拡径部内周面14cに略直交する面である段部表面14dとは、内周拡径段部14bを構成している。この段部表面14dは、軸部材側環状部材13の鍔部上面13dに対向しており、これら両面13d、14d間に潤滑油通路用の微小隙間Bが形成されている。軸受部材側環状部材14の大径側他端面は、軸受部材4の上端面4bのうち、スラスト動圧溝が形成される面部分の外方に延在する面部分に当接しており、この状態で有底円筒状部材7の開放端側の内周に嵌着されている。
ここで、還流溝構造の第1の実施例(実施例1)が図3に詳細に図示されている。本実施例1においては、段部表面14dに周方向に等間隔に複数の凸面部19と複数の凹面部20とが形成され、複数の凸面部19及び複数の凹面部20は、それぞれ面一で、凸面部19の平面形状は略矩形状に形成されている。この凸面部19の半径方向外端面と拡径部内周面14cとの間には微小隙間が残され、この微小隙間が連ねられて環状の連通溝Cが形成されている。全ての凹面部20は、この連通溝Cで面一に連通される。連通溝Cのうち、凸面部19の半径方向外端面と拡径部内周面14cとの間に残される微小隙間を除く部分は、凹面部20の外側に仮想される溝部分である。凹面部20と連通溝Cとにより、潤滑油の還流路を画成する還流溝17が形成されている。凸面部19の大きさ(面積、深さ)や数は、封入潤滑油の量、潤滑油の回転時移動量、回転トルク、振動や衝撃の大きさ等により決められる。
本実施例1の場合、凸面部19、凹面部20の形成は、その加工が容易であると同時に、凸面部19の周囲を巡って、その一番奥まった所から微小隙間A方向に向かう潤滑油の還流は、軸部材5の回転方向による制約を受けない特徴を有している。また、段部表面14d上での凹面部20の大きさを凸面部19に対して十分に大きく形成することが可能であり、このようにされる場合には、凹面部20全体と連通溝C部での潤滑油量は、凸面部19と鍔部上面13dとの間の微小隙間Bに存在する潤滑油量に対して遥かに多いために、大径鍔部13bの揺動(振動)によるポンピング作用が生じたとしても、微小隙間B内にある潤滑油量の変化の影響を大きく受けずに、微小隙間B内の潤滑油の凹面部20への移動が速やかに行われ、振動、衝撃に十分追随でき、潤滑油の外部開放部18への漏洩防止効果を著しく改善することができる。
また、軸部材5とともに軸部材側環状部材13が回転すると、その鍔部上面13dは、軸受部材側環状部材14の段部表面14dに対して相対回転をもって回転するために、これらの面13d、14d間の微小隙間Bに介在する潤滑油は、乱流を発生するが、段部表面14d上に形成されている還流溝17により、潤滑油の十分な還流作用が可能にされるので、乱流を抑え、また、乱流による微小隙間B内の圧力上昇を抑えて、キャピラリーシール部12への潤滑油の飛散、漏洩を防止し、併せて、乱流による気泡巻き込みを抑える効果を発揮することができる。この気泡巻き込みを抑える効果は、流体動圧軸受装置の寿命延長にも繋がる。
次に、本願の発明の第2の実施例(実施例2)について説明する。
図4は、本実施例2の流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。
図4に示されるように、本実施例2の軸受部材側環状部材14は、その段部表面14dに形成される凸面部19の平面形状が、平面視半径方向外方に広がる略逆台形状あるいは略逆三角形状に形成されている点で、実施例1と異なっている。
本実施例2の軸受部材側環状部材14は、その段部表面14dに形成される凸面部19の平面形状が、前記のように形成されているので、凸面部19の弧長が、小径内周面部14aの内周面上で短い。このために、小径内周面部14a上で形成される還流路が短くなり、凹面部20への潤滑油の移動が速やかに行われ、還流抵抗が小さくなるので、還流が容易となり、キャピラリーシール部12への潤滑油の移動を少なくして、その漏洩を少なくすることができる。同時に、凹面部20の加工方法に関し、エンドミル加工や電解加工による場合の良好な加工性や、冶具の製作容易性等の効果が得られるものである。
また、実施例1と同様に、凸面部19の大きさ(面積、深さ)や数は、封入潤滑油の量、潤滑油の回転時移動量、回転トルク、振動や衝撃の大きさ等により決められ、凸面部19の周囲を巡って、その一番奥まった所から微小隙間A方向に向かう潤滑油の還流は、軸部材5の回転方向による制約を受けない特徴を有している。また、段部表面14d上での凹面部20の大きさを凸面部19に対して十分に大きく形成することが可能であり、このようにされる場合には、凹面部20全体と連通溝C部での潤滑油量は、凸面部19と鍔部上面13dとの間の微小隙間Bに存在する潤滑油量に対して遥かに多いために、大径鍔部13bの揺動(振動)によるポンピング作用が生じたとしても、微小隙間B内にある潤滑油量の変化の影響を大きく受けずに、微小隙間B内の潤滑油の凹面部20への移動が速やかに行われ、振動、衝撃に十分追随でき、潤滑油の外部開放部18への漏洩防止効果を著しく改善することができる。
次に、本願の発明の第3の実施例(実施例3)について説明する。
図5は、本実施例3の流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。
図5に示されるように、本実施例3の軸受部材側環状部材14は、その段部表面14dに形成される凸面部19の平面形状が、軸部材5が回転する回転方向に向けて傾斜する略斜方形(菱形)状に形成されている点で、実施例1及び実施例2と異なっている。
本実施例3の軸受部材側環状部材14は、その段部表面14dに形成される凸面部19の平面形状が、前記のように形成されているので、段部表面14dと鍔部上面13dとの間の微小隙間Bに存在する潤滑油は、軸部材側環状部材13の回転により、凸面部19の両端の傾斜面に沿って還流する。このために、潤滑油の凹面部20上への移動の流動抵抗が、実施例1、2に比して小さくなり、回転トルクを小さくすることができる。
同時に、実施例1、2と同様に、凸面部20の大きさ(面積、深さ)、傾斜角や数は、封入潤滑油の量、潤滑油の回転時移動量、回転トルク、振動や衝撃の大きさ等により決められるが、本実施例3の場合、回転方向に制約を受けることになる。しかしながら、段部上面14d上での凹面部20の大きさを凸面部19に対して十分に大きく形成することが可能であり、このようにされる場合には、凹面部20全体と連通溝C部での潤滑油量は、凸面部19と鍔部上面13dとの間の微小隙間Bに存在する潤滑油量に対して遥かに多いために、大径鍔部13bの揺動(振動)によるポンピング作用が生じたとしても、微小隙間B内にある潤滑油量の変化の影響を大きく受けずに、微小隙間B内の潤滑油の凹面部20部への移動が速やかに行われ、振動、衝撃に十分追随でき、潤滑油の外部開放部18への漏洩防止効果を著しく改善することができる。
次に、本願の発明の第4の実施例(実施例4)について説明する。
図6は、本実施例4の磁気ディスク駆動装置の断面図である。この磁気ディスク駆動装置には、実施例1〜3のいずれかの流体動圧軸受装置30が適用されたスピンドルモータ1が搭載されている。
図6に図示されるように、本実施例4の磁気ディスク駆動装置40は、そのベース部材2が上方よりカバー部材41により覆われることにより、密閉された筐体が形成されており、その内部は、塵埃等が極度に少ないクリーンな空間に保たれている。磁気ディスク駆動装置40は、これらのベース部材2、カバー部材41と、スピンドルモータ1、磁気ディスク42、磁気ディスク42のクランプ部材43、磁気ディスク42に対して情報の書き込みおよび/または読み出しを行う記録ヘッド44、記録ヘッド44を支持するアーム45、記録ヘッド44及びアーム45を所要の位置に移動させるボイスコイルモータ46等により構成されている。磁気ディスク42は、ロータハブ6に2枚装着されているが、その枚数は、これに限定されるものではない。磁気ディスク42は、ロータハブ6の回転とともに回転する。
記録ヘッド44は、ベース部材2の底部の適宜個所に旋回自在に支持されたアーム45に固定されたヘッド・スタック・アッセンブリ47の先端部に、上下一対となるように取り付けられている。この上下一対の記録ヘッド44は、1枚の磁気ディスク42を挟むように配置されて、磁気ディスク42の両面に対して情報の書き込みおよび/または読み出しを行うようになっている。したがって、磁気ディスク42の1枚毎に一対の記録ヘッド44が設けられている。本磁気ディスク駆動装置40では、磁気ディスク42が2枚の構成となっているために、図6に示されるように、記録ヘッド44が2対設けられている。
本実施例4の磁気ディスク駆動装置40は、前記のように構成されており、実施例1〜3の流体動圧軸受装置30のうちのいずれか、もしくはその変形例が適用されて得られたスピンドルモータ1が搭載されて構成されて良く、その場合には、モータの静止時及び回転時に加わる外部振動や衝撃に対して潤滑油の漏洩、飛散防止機能に優れ、小型化された、信頼性の高い磁気ディスク駆動装置40を得ることができる。
なお、本願の発明は、以上の実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
例えば、実施例1〜3において、流体動圧軸受装置30の軸受部材側環状部材14は、有底円筒状部材7の上端内周部に嵌着されたが、これに限定されず、有底円筒状部材7が用いられなくてもよく、この場合において、軸受部材4の上端面に平面視円形の凹部を穿設し、この凹部内に軸受部材側環状部材14を嵌入して固着するようにしてもよい。その他、有底円筒状部材7のバリエーションについては、本願の出願人の出願になる特願2004−031448号が参照されてもよい。
また、例えば、実施例4において、スピンドルモータ1が搭載されるディスク駆動装置は、磁気ディスク駆動装置40とされたが、磁気ディスクに代えて、CDやDVD等の記録ディスクとされてもよく、そのスピンドルモータ1は、これらの記録ディスクを駆動するための記録ディスク駆動装置に適用されてもよいものである。
本願の発明の第1の実施例(実施例1)の流体動圧軸受装置が適用されたスピンドルモータの縦断面図である。 同流体動圧軸受装置部分の拡大図である。 同流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。 本願の発明の第2の実施例(実施例2)の流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。 本願の発明の第3の実施例(実施例3)の流体動圧軸受装置の軸受部材に装着される軸受部材側環状部材の断面及び底面を示す図である。 本願の発明の第4の実施例(実施例4)の流体動圧軸受装置が適用されたスピンドルモータが搭載された磁気ディスク駆動装置の断面図である。 従来の流体動圧軸受装置の部分断面図である。 同流体動圧軸受装置の分割ハウジング部分の平面図である。 他の従来の流体動圧軸受装置の部分断面図である。
符号の説明
1…スピンドルモータ、2…ベース部材、3…筒状軸受保持部、4…軸受部材(スリーブ)、4a…軸受孔、4b…上端面、5…軸部材(シャフト)、5a…ねじ孔、6…ロータ部材(ロータハブ)、6a…筒状部、6b…フランジ部、7…有底円筒状部材、8…ステータ、9…ロータマグネット、10(10a、10b)…ラジアル動圧軸受部、11…スラスト動圧軸受部、12…キャピラリーシール部、13…軸部材側環状部材、13a…小径外周面部、13b…大径鍔部、13c…鍔部外周面、13d…鍔部上面、13e…潤滑油飛散防止用周溝、14…軸受部材側環状部材、14a…小径内周面部、14b…内周拡径段部、14c…拡径部内周面、14d…段部表面、14e…潤滑油飛散防止用周溝、15…吸引板、16…潤滑油飛散防止用周溝部、17…還流溝、18…外部開放部、19…凸面部、20…凹面部、30…流体動圧軸受装置、40…磁気ディスク駆動装置、41…カバー部材、42…磁気ディスク、43…クランプ部材、44…記録ヘッド、45…アーム、46…ボイスコイルモータ、47…ヘッド・スタック・アッセンブリ、A…潤滑油通路用微小隙間、B…潤滑油通路用微小隙間、C…連通溝。
















Claims (5)

  1. 相対回転可能に装着された軸部材と軸受部材との間に形成された動圧溝を含む微小隙間内に、潤滑油が連続的に充填され、
    前記微小隙間内における潤滑油充填部分の一端側に、潤滑油の外方漏出を防止するための潤滑油飛散防止用周溝部及びキャピラリー・シール部が形成されてなる流体動圧軸受装置において、
    前記軸部材側の前記潤滑油飛散防止用周溝部及び前記キャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に半径方向外方に突出する大径鍔部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径外周面部と、を有する軸部材側環状部材が、前記軸部材に嵌着され、
    前記軸受部材側の前記潤滑油飛散防止用周溝部及び前記キャピラリー・シール部に対応する位置には、軸方向内方端側に断面略L字形の内周拡径段部と、そこより軸方向外方端側へと続く小径内周面部と、を有する軸受部材側環状部材が、前記軸受部材に装着され、
    前記内周拡径段部の段部表面には、拡径部内周面との間に微小隙間を残して、周方向に等間隔に凸面部が形成され、
    前記凸面部の周囲には、前記軸部材側環状部材の小径外周面部と前記軸受部材側環状部材の小径内周面部との間に形成される微小隙間から、隣接する前記凸面部同志の間を半径方向もしくは半径方向より傾斜した方向に外向きに流れ、前記拡径部内周面と複数の前記凸面部との間の微小隙間を連ねて形成される連通溝に合流し、次いで、前記大径鍔部外周面と前記拡径部内周面との間に形成される微小隙間に流入する潤滑油の還流路が形成され、
    前記軸部材側環状部材の小径外周面部には、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝が形成され、
    前記軸受部材側環状部材の小径内周面部には、前記軸部材側環状部材の小径外周面部に形成された周溝と対向するようにして、その外方端寄りに潤滑油飛散防止用周溝が形成され、
    前記軸部材側環状部材の大径鍔部と前記軸受部材側環状部材の内周拡径段部とが軸方向及び半径方向に近接して対向配置され、前記軸部材側環状部材の小径外周面部と前記軸受部材側環状部材の小径内周面部とが半径方向に近接して対向配置されて、前記軸部材が前記軸受部材に対して抜け止めされるとともに、前記キャピラリー・シール部、前記環流路及び前記潤滑油飛散防止用周溝部が形成されており、
    前記軸部材の外周面と前記軸受部材の内周面とのいずれかには、ラジアル方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝が形成され、
    前記軸部材側環状部材の大径鍔部の下面と、これと対向する前記軸受部材の一端面とのいずれかには、スラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させる動圧溝が形成された
    ことを特徴とする流体動圧軸受装置。
  2. 前記凸面部の平面形状が、前記軸部材が回転する回転方向に向けて傾斜する略斜方形(菱形)状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受装置。
  3. 前記凸面部の平面形状が、略矩形状、半径方向外方に広がる略逆台形状もしくは略逆三角形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモータであって、
    ベース部材に固定されたステータと、
    前記軸部材の上端部に嵌着された回転要素をなすロータハブと、該ロータハブに嵌着され、前記ステータと協働して回転磁界を発生するロータマグネットとからなり、前記ベース部材に対して回転自在に設けられたロータと
    を備え、
    前記流体動圧軸受装置は、前記ロータの回転を支持しており、
    前記ロータは、前記流体動圧軸受装置内のスラスト方向の荷重を受ける動圧を発生させるための動圧溝で発生する動圧が作用する方向とは反対方向に磁気力で吸引され、これらの動圧と磁気力とがバランスすることによって、その荷重が支持されている
    ことを特徴とするスピンドルモータ。
  5. 請求項4に記載のスピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置であって、
    記録ディスクに情報を書き込みおよび/または読み出しするための記録ヘッドを備え、
    前記スピンドルモータが、前記記録ディスクを回転駆動する
    ことを特徴とする記録ディスク駆動装置。



























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