JP2006152879A - ピストン - Google Patents

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琢磨 鈴木
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Abstract

【課題】内燃機関のピストン冠面の温度上昇を抑制することにより、耐ノック性を向上させる。
【解決手段】往復動型内燃機関用のピストン1であって、ピストン1内部に、ピストン冠面1a裏付近からスカート部1c下端付近まで延びる冷却通路4を少なくとも一つ設け、冷却通路4内に冷媒5を汽液二相状態で封入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関のピストンの構造に関し、特に、運転中にピストンを冷却し、耐ノック性等を向上させるための構造に関する。
ピストンは、吸気行程ではエンジンのシリンダ内に混合気(筒内直噴の場合は吸気のみ)を導入するよう下降し、圧縮行程では吸気・排気バルブがともに閉じた状態でシリンダ内の混合気を圧縮するよう上昇し、爆発行程では爆発による圧力に押し下げられることによって、コネクティングロッドを介してクランクシャフトを回転させ、排気行程では、燃焼後のガスをシリンダ外へ押し出すよう上昇する。
ところが、爆発行程では混合気が爆発することによってシリンダ内は高温となり、シリンダ内に晒されているピストン冠面も高温となる。
ピストン冠面が高温になると、圧縮行程において、圧縮されることにより温度上昇する吸気がピストン冠面の熱によって更に高温となり、所定の点火時期よりも早く点火してしまう、いわゆるノッキングが発生しやすいという問題が生じる。
特許文献1には、ピストン冠面を冷却するための構造として、ピストン冠部の径方向に蛇行して埋設した吸熱部と、スカート部下端付近に設けた放熱部と、これら吸熱部と放熱部とを接続するヒートパイプとから構成されるピストン冷却装置が開示されている。
実公昭62−24741号
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、ヒートパイプ放熱部付近に冷却機能を有するシステムを別途備える必要があり、構造が複雑化してしまう。
また、吸熱して高温となった冷媒を、放熱部において冷却オイルを噴射することにより冷却するので、ピストン冠部の温度上昇を抑制することは可能であるが、ピストンスカートの温度はピストン冠面に比べて相対的に低くなる。
さらに、ヒートパイプの外壁部とピストンとの間に金属接触伝熱層が形成されるため、この部位での熱伝達性能が悪化する。
そこで、本発明では、簡単な構造で効果的にピストン冠面の温度上昇を抑制することが可能な冷却装置とすることを目的とする。
本発明の内燃機関用ピストンは、往復動型内燃機関用のピストンであって、前記ピストン内部に、ピストン冠面裏付近からスカート部下端付近まで延びる冷却通路を少なくとも一つ設け、前記冷却通路内に冷媒を汽液二相状態で封入する。
本発明によれば、冷却通路内に封入した冷媒が、機関運転中に高温となるピストン冠面から熱を吸収し、ピストンの往復動時の動的エネルギにより冷却通路内を拡散運動し、吸収した熱をピストンスカート部へ放出するので、ピストン冠面の温度上昇を抑制することができる。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はポート噴射式のガソリンエンジンに適用する第1実施形態のピストンの構造を説明するための図であり、図面の上側が燃焼室側、下側がクランクケース側である。
1はピストン、2はエンジンのシリンダブロックに設けられ、ピストン1が往復動可能に収まるシリンダライナー、3はピストン1と図示しないクランクシャフトとを接続するコネクティングロッド、4はピストン1の内部に設けられた冷却通路、1bはピストン1の外周部とシリンダライナー2との間をシールするためのピストンリングである。
ピストンリング1bは複数備えられ、オイルが燃焼室内に混入しないように、ピストン下降時にシリンダライナ2壁面のオイルを掻き落としたり、爆発によって膨張した燃焼ガスがクランクケース内に吹き抜けないようにする役割を果たす。
コネクティングロッド3は、一方の端部がピストンピン1dによりピストン1に回転可能に連結され、他方の端部はクランクシャフトに回転可能な状態で連結される。これにより、燃焼による熱エネルギーによって圧力上昇した混合気が膨張時にする仕事をクランクシャフトの回転運動として取り出すことができる。以下、ピストン1の上面をピストン冠面1a、ピストンピン1dより下の部分をピストンスカート1cという。
冷却通路4は、ピストン1内部のピストン冠面1a付近からピストン摺動方向下向きにピストン1の長手方向の軸心と平行に延びる通路であり、ピストンスカート1c側の端部は図4に示すようなテーパプラグ7やネジプラグ8で封栓される。内部には冷媒5が汽液二相状態で封入されている。
冷媒5としてはナフタレン、Na、NaK等の高融点剤を使用し、封入する量は使用する冷媒5に応じて調整する。なお、上記の他にも、冷媒剤として機能する液体であれば使用可能である。
冷却通路4は少なくとも一つ以上設けることとし、流路断面の形状、大きさは使用するエンジンに応じて調整する。
また、冷却通路4は、ピストン1を鋳造等により成形した後に機械加工により成形してもよいし、ピストン1を鋳造する際に中子を用いて成形してもよい。
図2は図1のA−A矢視図である。図2に示すように、本実施形態では冷却通路4をピストンピン1dに対して左右対称に設ける。
上記のように構成したピストン1は、機関運転中はシリンダライナ2内を往復動し、吸気行程では図示しない吸気バルブが開いた状態で下降し、圧縮行程では図示しない吸気・排気バルブがともに閉じた状態で上昇し、混合気を圧縮する。爆発行程では燃焼により膨張する混合気の圧力によって押し下げられる。排気行程では図示しない排気バルブが開いた状態で上昇し、既燃のガスを図示しない排気ポートへと押し出す。
次に冷却通路4の冷却作用について説明する。
上記の爆発行程において、ピストン冠面1aは、燃焼することによって高温となった混合気に晒される。
運転中にピストン冠面1aが高温になると、圧縮行程において圧縮により温度上昇する混合気がピストン冠面1aの熱によってさらに加熱されることになり、上死点付近で火花点火する前に混合気が自己着火してしまう、いわゆるノッキングを生じる場合がある。
ところが、本実施形態では、冷却通路4内の冷媒5がピストン1の上下動時の動的エネルギーによって冷却通路4にて拡散運動するため、ピストン冠面1a付近では高温の燃焼ガスによって加熱されたピストン冠面1aの熱を吸収し、相対的に低温となるピストンスカート1cにて放熱する。
これにより、ピストン冠部1a付近の温度は低下し、ピストンスカート1cの温度は上昇して、ピストン1の摺動方向の温度分布が一様に近づく。
この冷却通路4による効果を図3に示す。図3は、縦軸がピストン冠面1aからの軸方向下向きの長さ、横軸がピストンの温度であり、実線は冷却通路4を設けた場合、点線は比較のために記した冷却通路4を設けない場合である。
図に示すように、冷却通路4を備える場合は、冷却通路4を備えない場合に比べてピストン冠面1aの温度が低くなり、また、ピストン冠面1aからの長さに対するピストン温度の変化が小さくなる。
以上により、本実施形態による効果をまとめると以下のようになる。
冷媒5との熱交換によってピストン冠面1aの温度上昇が抑制されるので、圧縮行程時の自己着火を防止でき、耐ノック性が向上する。
ピストン冠面1aでは冷媒5により吸熱され、ピストンスカート1cでは冷媒5からの放熱により温度上昇することによってピストン1の摺動方向の温度分布が一様に近づくので、ピストン1全体の膨張率が一様に近づき、高い円筒度を保つことができる。これにより、機関運転中のピストン1の温度上昇を抑えつつ、さらに温度上昇した場合にも高い円筒度を保つことが可能になるので、機関運転中のピストン1とシリンダライナ2のクリアランスを適正に維持し、フリクションを低減させることができる。
冷却通路4はピストン材に直接加工を施して形成するので、別部材の配管をピストン1の内側に埋設する場合のように熱伝達層が存在することがなく、熱伝達性能に優れる。
冷媒5が冷却通路4に封入する構成としたので、ナフタレンやNaK等の高融点剤を使用することができる。
第2実施形態について本実施形態の冷却通路4の概略を表す図5を参照して説明する。
本実施形態のピストン1の構造は基本的に第1実施形態と同様であるが、冷却通路4がピストン1の長手方向の軸心に対して傾いて形成される点が異なる。
具体的には、図5に示すように、ピストン1の下端側ほど冷却通路4はピストン1の外周部に近づいている。
このように冷却通路4を形成することにより、冷却通路4の通路長を第1実施形態に比べて長く、つまり冷却通路4内壁の表面積を大きくすることができるので、冷媒5からの熱の移動量が増し、ピストン1の摺動方向の温度分布をさらに一様に近づけることができる。
第3実施形態について本実施形態の冷却通路4の概略を現す図6を参照して説明する。
本実施形態のピストン1の構造も、基本的に第1実施形態と同様であり、冷却通路4の構造のみが異なる。
本実施形態の冷却通路4は、冷却通路4の上端付近および下端付近に、冷却通路4内に突出する板状のフィン6がそれぞれ1枚ずつ設けられる。
フィン6は機械加工によって冷却通路4を成形するときに成形してもよいし、ピストン1を鋳込む際に中子を用いて成形してもよい。また、別途成形した板状部材を冷却通路4成形後に取り付けてもよい。
これにより冷媒5とピストン1との間の熱輸送量が増加するので、ピストン1の摺動方向の温度分布をさらに一様に近づけることができる。
なお、フィン6を設ける位置、およびその形状、枚数は上記に限られるものではなく、使用するエンジンのスペックに応じて定まる。
また、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
本発明は、筒内直接噴射式、吸気通路内噴射式を問わず、内燃機関のピストンに適用可能である。
第1実施形態のピストンの概略図である。 図1のA−A矢視図である。 ピストンの摺動方向の温度分布を表す図である。 冷却通路の封止方法の例を表す図である。 第2実施形態のピストンの概略図である。 第3実施形態のピストンの概略図である。
符号の説明
1 ピストン
2 シリンダライナ
3 コネクティングロッド
4 冷却通路
5 冷媒
6 フィン

Claims (3)

  1. 往復動型内燃機関用のピストンであって、
    前記ピストン内部に、ピストン冠面裏付近からスカート部下端付近まで延びる冷却通路を少なくとも一つ設け、
    前記冷却通路内に冷媒を汽液二相状態で封入したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 前記冷却通路は、下端に近づくほど前記ピストンの外周に近づく請求項1に記載の内燃機関用ピストン。
  3. 前記冷却通路の前記ピストン冠面裏付近もしくは前記スカート部下端付近の少なくともいずれか一方の内壁面に、前記冷却通路内に向けて突出する凸部を備える請求項1または2に記載の内燃機関用ピストン。
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