JP2006152332A - マルテンサイト系ステンレス鋼管及びその製造方法 - Google Patents

マルテンサイト系ステンレス鋼管及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い強度及び良好な靱性が確保でき、且つ、熱間加工性にも優れた、安価な成分系からなる耐炭酸ガス腐食性用の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の提供。
【解決手段】C:0.18〜0.22%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.40〜1.00%、P:0.011〜0.018%、S≦0.003%、Cr:11.50〜13.50%、Ni≦0.5%、Al:0.0005〜0.003%、N:0.012〜0.040%、Cu:≦0.25%、Ti:≦0.05%、V:0.02〜0.18、Mo:0〜0.05%、Nb:0〜0.009%、B≦0.0010%及びCa≦0.0010%を含み、残部はFeと不純物からなり、650MPa以上の降伏強度及びVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃値で70J/cm2を超える靱性を有する高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管。
【選択図】なし

Description

本発明は、マルテンサイト系ステンレス鋼管及びその製造方法に関し、詳しくは、靱性及び熱間加工性に優れた13Cr系の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管及びその製造方法に関する。
炭酸ガスを含む油井、ガス井環境では13Cr系のマルテンサイト系ステンレス鋼管が使用され、API(米国石油協会)にも規格化されている。しかしながら、API規格に基づく13Cr系の油井管(以下、「API−13Cr油井管」という。)は靱性が低い。特に、通常のAPI−13Cr油井管の場合は、その強度が高くなると靱性の低下が著しくなるので、これまでAPI−13Cr油井管が、降伏強度(以下、「YS」ともいう。)が95〜120ksi(656〜827MPa)である95ksiグレードの油井管やそれ以上の強度グレードの高強度油井管として大量に使用された事例はほとんどなく、大抵は85ksiグレード(YS:85〜100ksi(552〜689MPa))以下の油井管として使用されている。
このため、現状では、炭酸ガスを含む油井、ガス井環境において95ksiグレード以上の高強度13Cr油井管が要求される場合には、Ni、Mo等の元素を添加した、いわゆる「スーパー13Cr」を素材とする高価な油井管を使用して、靱性を確保することが行われている。
しかしながら、上記の「スーパー13Cr」を素材とする油井管は、良好な靱性を有するほか、炭酸ガス及び微量の硫化水素を含む環境での耐食性に優れるものである。このため、耐炭酸ガス腐食性と高い強度及び良好な靱性さえ確保できればよい場合には、つまり、耐硫化物割れ性が必要ない場合には、油井管の素材として「スーパー13Cr」よりも廉価なものを使用したいという要望が大きい。
また、海上の油井やガス井では、生産・輸送コストの観点から、できるだけ質量を少なくするために、全体の強度は同じにしたままで、薄肉化によって軽量化が可能な高強度鋼管が必要とされる傾向にあり、更に、経済的な面からも、「スーパー13Cr」を素材とする油井管に代わる低コストの高強度13Cr油井管が望まれている。
しかし、通常のAPI−13Cr油井管は素材コストが低いものの、上述のように靱性面で劣るため、高強度油井管としてはほとんど実用化されていないのが実状である。
このため、API−13Cr油井管において、Pの含有量を0.010質量%未満まで低くすることによって靱性を高める技術が、特許文献1及び特許文献2に提案されている。
特開平11−310822号公報 特開2001−323339号公報
本発明の目的は、「スーパー13Cr」のように高価なNiやMoを多く添加しなくても、高い強度及び良好な靱性が確保でき、且つ、熱間加工性にも優れた、安価な成分系からなる耐炭酸ガス腐食性用の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管を提供することにある。
本発明のもう1つの目的は、ストレートナーによる矯正処理の影響を低減し、靱性に優れるとともに熱間加工性にも優れた安価な成分系の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管を安定且つ確実に製造する方法を提供することにある。
前述の特許文献1及び特許文献2で提案された技術は、Pの含有量をそれぞれ、0.008質量%未満や0.008質量%以下に低下させる必要があるが、現状の精錬技術では13Cr系のマルテンサイト系ステンレス鋼におけるPの含有量を、工業的な量産規模で安定、且つ確実に0.008質量%以下まで下げるためには脱Pの回数を増加するしか方法がなく、大幅なコストアップとなる。しかも、脱P回数を増やしたとしても、Pの含有量を確実に0.008質量%以下に制御することは困難である。したがって、コスト高となる低P化が必要なく、しかも、高価なNiやMoを多く添加しなくてもよい安価なマルテンサイト系ステンレス鋼管の開発が望まれている。
本発明者らは、こうした要望に応えるために、マルテンサイト系ステンレス鋼管、なかでも13Cr系のマルテンサイト系ステンレス鋼管の化学成分が熱間加工性、靱性、焼戻し温度、ストレートナーでの矯正処理に及ぼす影響について種々検討を行った。その結果、下記(a)〜(c)の知見を得た。
(a)化学成分のうち、特に、C、Mn、N及びAlの含有量を制御することによって、マルテンサイト系ステンレス鋼管の熱間加工性及び靱性を高めることができる。
(b)上記元素のうちでも、特に、Alの含有量を特定の領域にまで低減すれば、結晶粒界に析出する炭化物、なかでもM236型炭化物の量が極めて少なくなって、靱性が大きく向上する。
(c)Nb、Mo及びVは微量の添加で焼戻し温度を高めるので、焼戻しに引き続いてストレートナーによる矯正処理を行う場合であっても、510℃を超えるような高い温度の確保が可能となり、ストレートナーによる加工の影響を抑えることができる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
本発明の要旨は下記(1)及び(2)に示すマルテンサイト系ステンレス鋼管並びに(3)及び(4)に示すマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.18〜0.22%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.40〜1.00%、P:0.011〜0.018%、S:0.003%以下、Cr:11.50〜13.50%、Ni:0.5%以下、Al:0.0005〜0.003%、N:0.012〜0.040%、Cu:0.25%以下、Ti:0.05%以下、V:0.02〜0.18、Mo:0〜0.05、Nb:0〜0.009%、B:0.0010%以下及びCa:0.0010%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、650MPa以上の降伏強度及びVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で70J/cm2を超える靱性を有することを特徴とする靱性及び熱間加工性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管。
(2)質量%で、C:0.18〜0.21%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.40〜0.70%、P:0.011〜0.018%、S:0.003%以下、Cr:11.50〜13.50%、Ni:0.5%以下、Al:0.0005〜0.003%、N:0.012〜0.032%、Cu:0.25%以下、Ti:0.05%以下、V:0.04〜0.18%、Mo:0〜0.05%、Nb:0.002〜0.009%、B:0.0010%以下及びCa:0.0010%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、且つ、下記(A)式で表されるfnの値が0〜80を満たし、750MPa以上の降伏強度及びVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で50J/cm2を超える靱性を有することを特徴とする靱性及び熱間加工性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管。
fn=50Mo+500(V−0.04)+5000Nb・・・(A)。
但し、(A)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
(3)上記(1)に記載の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管を930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱した後、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、更に、610〜750℃での焼戻しに続けて、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うことを特徴とする上記(1)に記載の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
(4)上記(2)に記載の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管を930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱した後、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、更に、610〜750℃での焼戻しに続けて、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うことを特徴とする上記(2)に記載の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
以下、上記(1)及び(2)に記載の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管に係る発明並びに(3)及び(4)の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法に係る発明をそれぞれ、「(1)の発明」〜「(4)の発明」という。また、総称して「本発明」ということがある。
本発明の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管は、YSが650MPa以上の高強度でも良好な靱性を有し、熱間加工性にも優れているので、硫化水素を含まず、炭酸ガスを含む油井、ガス井環境で使用することができる。更に、Ni、Moなど高価な元素を多く添加する必要がなく、また、Pの含有量を0.010質量%未満のような低い値に制御する必要もないので、そのコストは低い。この高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管は、本発明の方法によって、容易に製造することができる。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、化学成分の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学成分
C:
Cは、熱処理後に所望の強度、つまり、YSで650MPa以上の強度を確保するのに必要な元素であるが、製管ままの状態で固溶強化をもたらすため、製管ままでの衝撃割れを防止するために、その含有量は0.22%以下とする必要がある。一方、Cはオーステナイト安定化元素であり、低減しすぎるとδ−フェライトが生成して製管後に内面欠陥を生じ、特にCの含有量が0.18%を下回るとδ−フェライトによる内面欠陥の発生が著しくなる。
したがって、(1)の発明においては、Cの含有量を0.18〜0.22%とした。なお、YSで750MPa以上の高強度の場合には、C含有量が多いと靱性が低下し、特に、Cの含有量が0.21%を超えると靱性が大きく低下することがあるので、(2)の発明においては、Cの含有量を0.18〜0.21%とした。
Si:
Siは、鋼の脱酸剤として利用される。Siの含有量が0.1%未満では前記効果が得られず、一方、0.5%を超えると靱性が劣化する。したがって、Siの含有量を0.1〜0.5%とした。
Mn:
Mnは、強度向上に効果的な元素である。また、Siと同様、脱酸作用を有し、更に、鋼中のSをMnSとして固定して熱間加工性を改善する作用も有する。しかし、Mnの含有量が0.40%未満ではこれらの効果が得られない。一方、Mnは熱処理後に粗大な炭化物を形成して靱性を低下させる。特に、Mnの含有量が1.00%を超えると靱性が大きく低下する。
このため、(1)の発明においては、Mnの含有量を0.40〜1.00%とした。なお、YSで750MPa以上の高強度の場合、Mnの含有量が0.70%を超えると靱性の低下が著しくなることがあるので、(2)の発明においては、Mnの含有量を0.40〜0.70%とした。
P:
Pは鋼の不純物の一つであり、その含有量が高いと熱処理後の鋼管(つまり、製品)の靱性が低下するため、含有量の上限は0.018%とする必要がある。なお、Pの含有量は低ければ低い程良いが、過剰な低P化処理は製造コストのを増大を招くこととなる。本発明においては、前述のC及びMn、並びに後述のAlやN等の他の元素の含有量を適正化することによって、通常の脱P処理で容易に達成できる0.011%の場合にも高い靱性の確保が実現できる。このため、Pの含有量を0.011〜0.018%とした。
S:
Sは熱間加工性を低減させる不純物であり、しかも、過剰に含有すると靱性の低下をも招く。特に、その含有量が0.003%を超えると、熱間加工性及び靱性の低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を0.003%以下とした。なお、Sの含有量は低ければ低い程良いが、製造コスト面から、その下限は0.0005%程度とすることが好ましい。
Cr:
Crは、鋼の耐食性を向上させる基本成分である。特に、その含有量が11.50%以上でCO2環境下での耐食性を著しく高める作用を有する。一方、Crはフェライト形成元素であり、その含有量が13.50%を超えると高温での加工の際にδ−フェライトが生成し易くなって、熱間加工性が損なわれるし、原料コストも嵩む。したがって、Crの含有量を11.50〜13.50%とした。
Ni:
Niは、オーステナイト安定化元素で鋼の熱間加工性を改善するが、高価な元素であり、原料コストの上昇をきたすので、その含有量を0.5%以下とした。なお、Ni含有量の下限は0.03%程度であっても構わない。
Al:
本発明者らの検討によって、Alの含有量を極めて微量の0.003%以下の領域まで低減させると、靱性を著しく改善できることが初めて明らかになった。この詳細な理由は不明であるものの、Alの含有量が0.003%を超える場合には粒界にM236型の粗大な炭化物が広範囲に生成しているのに対して、その含有量が0.003%以下の場合には粒界にM236型の粗大な炭化物が殆ど認められないことから、Alの含有量を極めて微量に抑えることで、sol.Al(酸可溶Al)又は、AlNとして存在する量が低減し、そのことが炭化物の生成抑制に効果を及ぼしていると考えられる。
なお、Alは鋼の脱酸剤としての作用を有するが、その含有量が多い場合には鋼の清浄度が低下し、また、連続鋳造時に浸漬ノズル詰まりが発生する。したがって、Si及びMnで十分な脱酸作用を確保できる本発明においては、Alの含有量を低くすることが望ましく、靱性改善のためにもその含有量を0.003%以下とする必要がある。一方、Alを完全に無くするためには、製鋼処理時に酸化物浮上等による完全な除去が必要で、歩留悪化等のコストアップ要因となり、特に、Alの含有量を0.0005%未満に制御する場合のコスト上昇は著しい。したがって、Alの含有量を0.0005〜0.003%とした。
N:
Nは、オーステナイト安定化元素で鋼の熱間加工性を改善する作用を有する。しかし、その含有量が0.012%未満では前記効果が得難い。一方、0.040%を超えて多量に含有させると、製管ままの状態で靱性低下や加工硬化を引き起こし、熱処理後の鋼管の靱性の低下をも招く。
したがって、(1)の発明においては、Nの含有量を0.012〜0.040%とした。なお、YSで750MPa以上の高強度の場合には、N含有量が多いと靱性が大きく低下し、特に、Nの含有量が0.032%を超えると靱性の低下が極めて大きくなることがあるので、(2)の発明においては、Nの含有量を0.012〜0.032%とした。
Cu:
Cuはオーステナイト安定化元素であり、熱間加工性を改善する。この効果を確実に得るには、Cuの含有量は0.01%以上とすることが好ましい。しかし、Cuは低融点材料であるため、過剰に含有させると却って熱間加工性の低下をきたす。特に、その含有量が0.25%を超えると、熱間加工性の低下が著しくなる。したがって、Cuの含有量を0.25%以下とした。
Ti:
Tiは、Nとともに窒化物を形成して固溶N量を減少させ、製管ままの状態での靱性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Tiの含有量は0.01%以上とすることが好ましい。しかし、Tiを多量に含有させると熱処理後に炭化物及び/又は窒化物を形成して硬度上昇をきたし、これによって、靱性の低下を招く。特に、その含有量が0.05%を超えると、熱処理後の鋼管の靱性低下が著しくなる。したがって、Tiの含有量を0.05%以下とした。
V:
Vは、Nとともに窒化物を形成して固溶N量を減少させ、製管ままの状態での靱性を高める作用を有する。また、熱処理後に微細な炭化物を形成して「YS/硬度」比を上昇させるため、同じ強度グレードの鋼管でも硬度を低く抑えることができ、靱性の向上にも有効な元素である。更に、微量の添加で焼戻し温度を高め、610℃以上の高温での焼戻しを可能として、焼戻しに引き続いてストレートナーによる矯正処理を行う場合であっても、510℃を超えるような高い温度の確保が可能となり、ストレートナーでの矯正処理で生じる加工の影響を抑えることができる。こうした効果を得るには、Vの含有量は0.02%以上とする必要がある。一方、Vの多量添加は、熱処理後に炭化物及び/又は窒化物を形成して硬度上昇をきたし、これによって、靱性の低下を招く。特に、その含有量が0.18%を超えると、熱処理後の鋼管の靱性低下が著しくなるし、原料コストの上昇を招くことにもなる。
したがって、(1)の発明においては、Vの含有量を0.02〜0.18%とした。なお、高温での焼戻しによって、YSで750MPa以上の高強度を安定、且つ確実に確保するためには、Vの含有量を0.04%以上とすることが好ましい。したがって、(2)の発明においては、Vの含有量を0.04〜0.18%とした。なお、(2)の発明において、Vの含有量は前記(A)式で表されるfnの値が0〜80を満たすものでなければならない。このことについては後述する。
Mo:
Moの添加は任意である。添加すれば、Cとともに炭化物を形成し、鋼の強度を高める作用を有し、また、Pの粒界偏析を抑制して靱性を改善する作用もある。更に、微量の添加で焼戻し温度を高め、610℃以上の高温での焼戻しを可能とするので、焼戻しに引き続いてストレートナーによる矯正処理を行う場合であっても、510℃を超えるような高い温度の確保が可能となり、ストレートナーでの矯正処理で生じる加工の影響を抑えることができる。こうした効果を確実に得るには、Moの含有量は0.01%以上とすることが好ましい。しかし、Moを0.05%を超えて含有すると、所定の強度を得るための焼戻し温度が高くなりすぎて燃料コストが嵩むことに加えて、Mo自体が高価な元素であるため原料コストの増加を招く。したがって、Moの含有量を0〜0.05%とした。なお、(2)の発明において、Moの含有量は前記(A)式で表されるfnの値が0〜80を満たすものでなければならない。このことについては後述する。
Nb:
Nbの添加は任意である。添加すれば、CとともにNbCを形成し、鋼の強度を高めるとともに結晶粒を微細化して靱性を高める作用を有する。更に、微量の添加で焼戻し温度を高め、610℃以上の高温での焼戻しを可能とするので、焼戻しに引き続いてストレートナーによる矯正処理を行う場合であっても、510℃を超えるような高い温度の確保が可能となり、ストレートナーでの矯正処理で生じる加工の影響を抑えることができる。こうした効果を確実に得るには、Nbの含有量は0.001%以上とすることが好ましい。しかし、Nbを多量に添加して、特に、その含有量が0.009%を超えると、硬度上昇により靱性が低下することに加えて所定の強度を得るための焼戻し温度が高温になりすぎて燃料コストが嵩む上、オーステナイトが形成され強度低下を招く恐れがある。
したがって、(1)の発明においては、Nbの含有量を0〜0.009%とした。なお、高温での焼戻しによって、YSで750MPa以上の高強度を安定、且つ確実に確保するためには、Nbの含有量を0.002%以上とすることが好ましい。したがって、(2)の発明においては、Nbの含有量を0.002〜0.009%とした。なお、(2)の発明において、Nbの含有量は前記(A)式で表されるfnの値が0〜80を満たすものでなければならない。このことについては後述する。
なお、前述のV及びMoでもNbとほぼ同様の焼き戻し温度を高温化する効果が得られるが、V及びMoも高価な元素であり、コスト高となるため、経済性の面からはNbによる焼き戻し温度の高温化が望ましい。
B:
Bは、結晶粒の微細化及びPの粒界偏析を抑えることによる熱間加工性の改善と靱性改善の作用を有する。こうした効果を確実に得るには、Bの含有量は0.0001%以上とすることが好ましい。しかし、Bを過剰に添加すると却って靱性が低下し、特に、Bの含有量が0.0010%を超えると靱性の低下が大きくなる。したがって、Bの含有量を0.0010%以下とした。
Ca:
Caは、Sと結合してSの粒界偏析による熱間加工性の低下を防止する作用を有する。こうした効果を確実に得るには、Caの含有量は0.0002%以上とすることが好ましい。しかし、Caを過剰に添加すると地疵が発生し、特に、Caの含有量が0.0010%を超えると地疵の発生が顕著になる。したがって、Caの含有量を0.0010%以下とした。
(A)式で表されるfnの値:
本発明の化学組成を有する鋼管の焼戻し温度は、特に、Nb、V及びMoの添加によって大幅に変化する。鋼管の焼戻しを610℃以上の高温で行うことができれば、その焼戻しに引き続いてストレートナーによる矯正処理を行う場合であっても、510℃を超えるような高い温度の確保が可能となり、ストレートナーでの矯正処理で生じる加工の影響を抑えることができる。そして、610℃以上の高温焼戻しによって、YSで750MPa以上の高強度を安定、且つ確実に確保するためには、前記(A)式で表されるfnの値を0〜80の範囲に制御する必要がある。
すなわち、fnの値が0未満の場合には、たとえ前述した量のV、Mo及びNbを含んでいても、YSで750MPa以上の高強度を安定、且つ確実に確保することができない。一方、fnの値が80を超える場合には、所定の強度を得るための焼戻し温度が高温になりすぎて燃料コストが嵩むばかりか、オーステナイトが形成されるために却って強度低下をきたすことがある。
したがって、(2)の発明においては、(A)式で表されるfnの値を0〜80と規定した。
(B)機械的性質
既に述べたように、強度グレードが高い場合、通常のAPI−13Cr油井管の靱性は低い。そこで、(1)の発明は、YSで650MPa以上の高い強度とVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で70J/cm2を超える靱性とを兼備するマルテンサイト系ステンレス鋼管と規定した。また、(2)の発明は、YSで750MPa以上の高い強度とVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で50J/cm2を超える靱性を有する兼備する高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管と規定した。
なお、一般に強度が高くなるほど靱性が低下する。したがって、(1)の発明において0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で70J/cm2を超える靱性が確保できるYSの上限は758MPa程度となる。また、(2)の発明において0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で50J/cm2を超える靱性が確保できるYSの上限は827MPa程度となる。
(C)製造条件
(C−1)造管後常温まで放冷又は空冷した鋼管の加熱
前記(1)の発明又は(2)の発明の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管は、930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱処理してから焼入れし、その組織をマルテンサイトとすることが好ましい。
温度T1が930℃を下回る場合には、オーステナイト化が不完全な場合があり、一方、980℃を超える場合には、表面のスケール性状が悪く、また、結晶粒が粗大化して焼入れままの鋼管及び焼戻し後に矯正処理したした鋼管(つまり、製品)の靱性が低下する場合がある。
なお、温度T1が930〜980℃の温度域にある場合でも、温度T1での加熱時間が5分未満の場合、炭化物の固溶が不十分で強度バラツキの原因となることがあり、一方、30分を超えると結晶粒が粗大化し靱性が低下することがある。
したがって、(3)の発明及び(4)の発明においては、それぞれ、(1)の発明及び(2)の発明の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管を、先ず、930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱することと規定した。
(C−2)温度T1で加熱処理した後の冷却
前記(C−1)項で述べた条件でオーステナイト化した鋼管を焼入れしてマルテンサイト組織とする場合、粗大な炭化物析出による靱性低下を抑えるためには急冷することが好ましいが、マルテンサイト系ステンレス鋼管は焼割れを生じやすい。
このため、粗大な炭化物の析出の防止に加えて焼割れも防止するために、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却するのがよい。
温度T2が600℃を超えると、次の温度T2から温度T3までの1℃/秒未満での冷却における冷却時間が長くなって生産性が低下するし、温度T2が350℃を下回る場合には、いわゆる「焼割れ危険領域」における冷却速度が1〜40℃/秒と速すぎて焼割れが発生する恐れがある。
温度T3が300℃を超えるとMs点以上であるため、次の温度T3未満までの温度域を常温まで5〜40℃/秒の冷却速度で冷却する場合に焼割れが発生することがあり、また、温度T3が150℃を下回る場合には、温度T2から温度T3までの1℃/秒未満での冷却における冷却時間が長くなって生産性が低下する。
したがって、(3)の発明及び(4)の発明においては、いずれも、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却することと規定した。
なお、温度T1から温度T2までの1〜40℃/秒の冷却速度での冷却条件は、例えば、シャワー水冷等により達成することができる。また、温度T2から温度T3までの1℃/秒未満の冷却速度での冷却条件は、例えば、前述のシャワー水冷等を停止して放冷や空冷とすることによって達成することができる。更に、温度T3未満の常温までの5〜40℃/秒の冷却速度での冷却条件は、例えば、シャワー水冷又は水中に鋼管を浸漬することによって達成することができる。
(C−3)焼戻し
前記(C−2)項で述べた冷却を施した鋼管は、610〜750℃で焼戻しを行うのがよい。
これは、焼戻し温度が750℃を超える場合には、YSで650MPa以上という所望の強度が得られないことがあり、一方、焼戻し温度が610℃を下回る場合には、焼戻しに引き続いてストレートナーによって矯正処理を行うと、鋼管が小径薄肉サイズのものであれば、ストレートナーの出側温度が510℃を下回って、ストレートナーによる加工の影響を抑えることができない場合があるためである。
したがって、(3)の発明及び(4)の発明においては、いずれも、冷却後に、610〜750℃で焼戻しを行うこととした。
(C−3)ストレートナーによる矯正処理
焼戻し後、鋼管に対して、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うのがよい。
これは、ストレートナーの出側温度が510℃を下回る場合には、ストレートナーによる加工の影響を抑えることができないことがあるからである。
したがって、(3)の発明及び(4)の発明においては、いずれも、焼戻しを行った後、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うこととした
なお、ストレートナーによる加工の影響を抑えるためには、ストレートナーの出側温度は750℃未満であれば高い方がよい。
また、焼戻しに引き続いてストレートナーによって矯正処理を行えば鋼管の再加熱のための熱処理が省略できるため、焼戻しに引き続いてストレートナーによって矯正処理を行うことが極めて好ましい。なお、焼戻しに引き続いてストレートナーによって矯正処理を行うためには焼戻し温度を高めにして、高いストレートナーの出側温度を確保することが好ましい。なお、焼戻しに引き続いてストレートナーによって矯正処理を行う場合、ストレートナーの出側温度を保つために、焼戻し炉とストレートナーと間に保温装置を設けてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有する各2本のビレットから通常の方法によって、外径が114.3mmで肉厚が8.56mmの鋼管を各2本ずつ作製した。なお、造管後は常温まで放冷した。
表1における鋼1〜4は、化学組成が本発明で規定する範囲から外れた鋼である。一方、鋼5〜17は、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。
Figure 2006152332
上記の造管後に放冷した各鋼管に、表2に示す条件で、加熱、冷却及び焼戻しの処理を行い、更に、焼戻しに引き続いてストレートナーでの矯正処理を施した。
このようにして得た各鋼管の長手方向中央部をバンドソー切断した後、標点距離が50.8mmで幅が25.4mmの弧状引張試験片及び2mmVノッチのサブサイズシャルピー衝撃試験片(7.5mm×10mm×55mm)を採取し、常温での引張試験と0℃でのシャルピー衝撃試験を行った。
表3に、引張特性及びシャルピー衝撃特性を示す。
Figure 2006152332
Figure 2006152332
表3から、試験番号5〜17及び試験番号22〜34の本発明の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管は、YSが650MPa以上の高強度でも良好な靱性を有し、熱間加工性にも優れていることが明らかである。
また、表2及び表3から、本発明の方法によって、YSが650MPa以上の高強度でも良好な靱性を有する高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管が製造できることが明らかである。
本発明によれば、YSが650MPa以上の高強度でも良好な靱性を有し、熱間加工性にも優れる高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管及びその製造方法を低コストで提供することができる。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.18〜0.22%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.40〜1.00%、P:0.011〜0.018%、S:0.003%以下、Cr:11.50〜13.50%、Ni:0.5%以下、Al:0.0005〜0.003%、N:0.012〜0.040%、Cu:0.25%以下、Ti:0.05%以下、V:0.02〜0.18、Mo:0〜0.05%、Nb:0〜0.009%、B:0.0010%以下及びCa:0.0010%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、650MPa以上の降伏強度及びVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で70J/cm2を超える靱性を有することを特徴とする靱性及び熱間加工性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管。
  2. 質量%で、C:0.18〜0.21%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.40〜0.70%、P:0.011〜0.018%、S:0.003%以下、Cr:11.50〜13.50%、Ni:0.5%以下、Al:0.0005〜0.003%、N:0.012〜0.032%、Cu:0.25%以下、Ti:0.05%以下、V:0.04〜0.18%、Mo:0〜0.05%、Nb:0.002〜0.009%、B:0.0010%以下及びCa:0.0010%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、且つ、下記(A)式で表されるfnの値が0〜80を満たし、750MPa以上の降伏強度及びVノッチ試験片を用いた0℃でのシャルピー衝撃試験における衝撃値で50J/cm2を超える靱性を有することを特徴とする靱性及び熱間加工性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管。
    fn=50Mo+500(V−0.04)+5000Nb・・・(A)
    但し、(A)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
  3. 請求項1に記載の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管を930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱した後、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、更に、610〜750℃での焼戻しに続けて、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
  4. 請求項2に記載の化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を素材として造管し、常温まで放冷又は空冷した鋼管を930〜980℃の温度域の温度T1で5〜30分加熱した後、温度T1から600〜350℃の温度域の温度T2までを1〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、次いで、温度T2から300〜150℃の温度域の温度T3まで及び温度T3未満の温度域を常温まで、それぞれ、1℃/秒未満及び5〜40℃/秒の冷却速度で冷却し、更に、610〜750℃での焼戻しに続けて、ストレートナー出側温度を510℃以上として曲がり矯正処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
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