JP2006152222A - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 潤滑剤のレオロジー特性を改善するための添加剤の提供。
【解決手段】 主要量の基油の潤滑剤および少量の潤滑剤添加物を含んで成る潤滑剤組成物。該潤滑剤組成物は(a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む分散剤、および(b)ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含む粘度指数向上剤を含んでなる。このブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、ここでブロック共重合体の芳香族含量は約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度は約0.5〜約5重量%の範囲にある。
【選択図】 なし

Description

本発明は潤滑剤および該潤滑剤のレオロジー特性を改善するためのその添加剤に関する。
油、特に潤滑油のレオロジー特性は温度によって変化する。多くの油は広い範囲の温度に亙って使用されるから、油のレオロジー特性をこのような広い温度範囲に亙って維持することが重要である。鉱油の潤滑剤に対しては、油のレオロジー特性を保持するために典型的には添加剤が使用される。
潤滑油のレオロジー特性の一つの指標は、本明細書において「粘度指数」と呼ばれる温度と粘度との関係であり、これは標準的な方法で決定することができる。油の粘度指数が高いほど、油の粘度の温度依存性は低くなる。低い粘度指数をもった油に対しては油の中に粘度指数向上剤組成物が含まれている。しかし、すべての粘度指数向上剤が同じ性能をもっているわけではない。潤滑油の使用は広がり続けより複雑になっているから、改善された潤滑油組成物がなお必要とされている。
本発明の概要
本発明の一具体化例においては、主要量の鉱油の潤滑剤および少量の潤滑剤添加物を含む潤滑剤組成物が提供される。該潤滑剤添加物は、ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む分散剤を含有している。
他の具体化例においては、ヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり、重合生成物の約70モル%以上が末端のビニリデン基をもっている抽残油I生成流とイソブチレンとの重合生成物を含んでいる。また添加物の中にはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の実質的に直鎖のブロック共重合体を含む粘度指数向上剤も含まれている。このブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導される。また、このブロック共重合体は芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にある。
他の具体化例においては、潤滑剤添加物が提供される。この潤滑剤添加物は
(a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
(b)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含む分散剤成分を含有している。
第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500である。第2の分散剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200である。
またこの添加物には、ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の実質的に直鎖のブロック共重合体により与えられる粘度指数向上剤が含まれる。このブロック共重合体はモノアルケニルアレーン単量体から誘導されたAブロックと、炭素数が5以上の共役ジエン単量体から誘導されたBブロックとをもっている。さらにこのブロック共重合体は芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にある。
さらに他の具体化例においては、可動部材の摩耗を減少させる方法が提供される。この方法は、可動部材の少なくとも一つを、主要量の基油と少量の粘度指数向上量の粘度指数向上剤とを含む潤滑剤組成物と接触させることを含んでいる。この粘度指数向上剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んでいる。このブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導される。また、このブロック共重合体は芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にある。
上記に説明した具体化例の利点は、それによって種々の用途に対する改善された潤滑剤が提供されることである。これらの潤滑剤は高温において粘度が劣化する傾向が少なく、また高温および低温の両方の環境において円滑にエンジンを作動させるのに重要な改善された低温特性をもっている。
好適具体化例の詳細な説明
本明細書において「ヒドロカルビル置換基」または「ヒドロカルビル基」という言葉は当業界の専門家には公知のその通常の意味において使用される。特定的に言えば、分子の残りの部分に直接結合している1個の炭素原子を有し、また主として炭化水素の特性をもつ基を意味する。ヒドロカルビル基の例には次のものが含まれる:
(1)炭化水素置換基、即ち脂肪族(例えばアルキルまたはアルケニル)、脂環式(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、および芳香族、脂肪族および脂環式の基が置換した芳香族置換基、並びに分子の他の部分によって環が完成される環式の置換基(例えば、2個の置換基が一緒になって脂環式の基をつくっているもの);
(2)置換した炭化水素置換基、即ち本明細書における意味で主として炭化水素置換基を変化させない非炭化水素基(例えばハロ(特にクロロおよびフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、およびスルフォキシ)を含む置換基;
(3)ヘテロ置換基、即ち本明細書においては、主として炭化水素の特性をもつが、炭素原子から成る環または分子鎖の中に炭素原子以外の原子を含むものを意味する。へテロ原子は硫黄、酸素、窒素を含み、ピリジル、フリル、チエニル、およびイミダゾリルのような置換基を包含している。一般にヒドロカルビル基の中に、炭素原子10個当たり2個より多くの、好ましくは1個より多くの非炭化水素置換基は存在していない。典型的な場合ヒドロカルビル基には非炭化水素置換基は存在しない。
「シーケンシャルブロック共重合体」と言う言葉は、AブロックおよびBブロックからつくられ、異なった単独重合体ブロックの中の個々の重合鎖の中にそれぞれAブロックおよびBブロック単量体が存在する共重合体を意味する。即ちシーケンシャルブロック共重合体は必須の重合鎖構造
A−A−A−A−A−A−B−B−B−B−B−B−B−B−B−B− (A)
a−a−a−b−b−b−b−b−b−b−b−b−b−a−a−a− (b)
を含むが、
A−b−a−b−a−b−a−b−a−b−a−b− (e)
の重合鎖構造をもつものとして当業界において知られている統計的共重合体または交互共重合体、或いは
A−B−B−A−B−A−A−B−A−B−B−A−B−B− (F)
の重合鎖構造をもつランダム共重合体を含んでいない。
基質原料潤滑剤
本発明の組成物を製造するのに使用される潤滑用基油には、通常の溶媒または酸で処理したパラフィン系、ナフテン系またはパラフィン系−ナフテン系混合型の鉱油が含まれるが、これだけには限られない。鉱油は典型的には下記のような粘度指数向上剤によって改善されるが、種々の他の原料から誘導される潤滑粘度をもった基油においては添加物もまた効果をもっている。例えば基油は天然産のものまたは合成品から誘導することができる。
天然産の基油には動物油、例えばラード油;植物油、例えばひまし油が含まれる。石炭または頁岩から誘導される潤滑粘度をもった油も有用である。
当業界においては多くの合成品の潤滑剤が知られており、本明細書記載の潤滑剤組成物に対する潤滑用基油として使用されている。有用な合成品の潤滑用の基油にはオレフィンの重合または共重合により誘導された炭化水素油、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレンおよびプロピレン/イソブチレン共重合体;およびハロゲン化炭化水素油、例えば塩素化されたポリブチレンが含まれる。他の有用な合成品の基油には、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンのようなアルキルベンゼンをベースにしたもの、およびビフェニルおよびターフェニルのようなポリフェニルをベースにしたものが含まれる。
本発明の潤滑剤組成物に対する基油として有用な他の種類の公知の合成油の種類は、アルキレンオキシドの重合体および混合重合体をベースにしたもの、およびこれらの重合体の末端ヒドロキシ基を変性(即ちヒドロキシ基のエステル化またはエーテル化により)して得られる油である。従って有用な基油は重合したエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから、或いはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体から得られる。また有用な油は重合したアルキレンオキシドのアルキルおよびアリールエーテル、例えばメチルポリイソプロピレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールのジフェニルエーテル、およびプロピレングリコールのジエチルエーテルを含んでいる。他の有用な系列の合成品の基油は、重合したアルキレンオキシドの末端ヒドロキシ基をモノ−またはポリカルボン酸でエステル化して得られる。この系列の例にはテトラエチレングリコールの酢酸エステル、混合C〜C脂肪酸エステルまたはC13オキソ酸のジエステルがある。
他の適切な種類の合成品の潤滑剤にはジカルボン酸、例えばフタル酸、琥珀酸、オレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバチン酸と種々のアルコールとのエステルが含まれる。これらのエステルの特定の例にはアジピン酸ジブチル、セバチン酸ジ(2−エチルヘキシル)等が含まれる。飽和脂肪酸とジヒドロキシ化合物との複合エステル、例えば2,2−ジメチルヒドロアクリル酸3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル(米国特許第3,759,862号)も有用である。シリコーンをベースにした油、例えばポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−またはポリアリールオキシ−シロキサン油、および珪酸エステル油、即ち珪酸テトラエチルも他の有用な種類の合成潤滑剤である。他の合成潤滑油には燐含有酸の液体エステル、例えば燐酸トリクレジル、重合したテトラヒドロフラン等が含まれる。
上記種類の未精製の、精製した、および再精製した上記種類の油も潤滑剤の製造用の基油として有用である。未精製の油は天然産または合成品の原料からそれ以上精製または処理をしないで直接得られるものである。例えば乾留操作によって直接得られた頁岩油、蒸溜によって直接得られた石油、またはエステル化操作によって直接得られたエステル油をそれ以上処理しないで用いたものが未精製の油である。精製された油は未精製の油と同様であるが、一つまたはそれ以上の性質を改善するために一つまたはそれ以上の精製過程で処理されている点が異なっている。多くのこのような精製技術、例えば溶媒抽出、酸または塩基による抽出、濾過、浸出(パーコレーション)等は当業界の専門家には公知である。再精製された油は、精製された油を得るのに使用されたのと同様な種々の方法によって得られる。このような再精製された油は再生油または再処理油として知られており、従来は消費された添加物および油の分解生成物を除去することを目的とした更なる技術によって処理されてきた。
本発明の基油および添加物を含む潤滑剤組成物は種々の用途に対して調合することができる。即ち、本発明の潤滑剤は自動車およびトラックのエンジン、二サイクルエンジン、航空機用ピストンのエンジン、船舶用および低負荷ジーゼルエンジン等を含む火花点火式および圧縮点火式の内燃機関に対するクランク室の潤滑油として調合することができる。また本発明の潤滑剤は自動変速機、トランスアクスル、歯車、金属加工の用途、油圧用の流体のために調合することができる。
粘度指数向上剤
潤滑用基油組成物は主要部分をなす潤滑油と少ない割合の下記に記載される添加物を含んでいる。添加物は潤滑剤のレオロジー特性を改善するのに十分な量で存在している。一般に、潤滑剤の粘度指数を向上させるための添加物は潤滑剤組成物の全重量に関し約1〜約95重量%の量で使用される。特定の添加物に対する最適の濃度は主として該組成物が用いられる用途の種類に依存するであろう。大部分の用途に対しては、潤滑剤は約0.05〜約25重量%の粘度指数向上剤を含んでいるが、歯車の潤滑剤およびディーゼルエンジンのような用途に対しては潤滑剤は最高35%またはそれ以上の粘度指数向上剤を含んでいることができる。粘度指数向上剤の最適濃度はその分子量、多分散度、剪断安定性および低温特性、並びに基油の性質および潤滑剤組成物に望まれる粘度の等級に依存する。
上記の潤滑剤組成物に対する添加物の粘度指数向上剤成分はシーケンシャルブロック共重合体、好ましくは下記式で表される二ブロックまたは三ブロック共重合体である。
−B (I)
および
−B−A (II)
ここでnは重合体中のAブロック単位の数、mは重合体中のBブロック単位の数である。重合体中のAブロックおよびBブロックの数は所望の性質に依存して変化することができる。しかし重合体は望ましくは少なくとも1個のAブロックおよび1個のBブロックを含み,上記の潤滑油と相容性をもっている。
本発明の粘度指数向上剤はさらに非剪断安定性をもつ(non−shear stable)および剪断安定性をもつ(shear stable)粘度指数向上剤として特徴付けられる。本発明の粘度指数向上剤は、ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000、好ましくは約100,000〜約200,000の実質的に直鎖のブロック共重合体である。該ブロック共重合体のBブロックは炭素数が5以上の共役ジエン単量体から誘導される。このようなBブロックは分岐したおよび直鎖の単量体を含んでいる。炭素数が5の分岐した炭素鎖をもつ単量体が特に適している。
該ブロック共重合体のAブロックはモノアルケニルアレーン単量体から誘導される。このブロック共重合体はさらに芳香族含量が約10〜約50重量%、好ましくは約20〜約40重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%、好ましくは約1.5〜約3.5重量%の範囲にあることによって特徴付けられる。従って、潤滑剤に対する好適な粘度指数向上剤は、数平均分子量が約75,000〜約200,000であり、約10〜約50重量%のビニル芳香族成分を含むビニル芳香族/イソプレンシーケンシャルブロック共重合体から構成されている。
ビニル芳香族/イソプレンシーケンシャルブロック共重合体は当業界に公知の方法で製造することができる。最も通常の方法は、しばしば「リビング重合(living polymerization)」とも呼ばれる陰イオン重合法であり、この場合予め定められた量の重合開始剤、例えばn−またはsec−ブチルリチウムのような有機リチウム化合物を炭化水素溶媒に溶解し、好ましくは希釈剤の存在下において予め定められた量のビニル芳香族単量体に加える。この希釈剤は例えばトルエンのような炭化水素溶媒であることができる。ビニル芳香族単量体が完全に重合した後、純粋なイソプレン単量体を加える。末端停止されていない(non−terminated)ビニル芳香族重合体鎖によりイソプレン単量体の重合が開始され、イソプレン単量体はそれが消費されるまで該重合鎖に付加する。シーケンシャルブロック共重合体が望ましい場合には、適当な重合停止剤、例えばメタノールを加えて重合を停止させる。このブロック共重合体の分子量は存在する単量体および反応開始剤のモル数に依存する。好ましくは該共重合体のビニル芳香族成分はスチレンである。
次にビニル芳香族/イソプレン共重合体を水素化してその熱安定性を改善する。適切な水素化の方法は米国特許第3,113,986号明細書および同第3,205,278号明細書に記載されており、この場合有機−遷移金属化合物およびトリアルキルアルミニウム(例えばニッケルアセチルアセトネートまたはオクトエートおよびトリエチルまたはトリイソブチルアルミニウム)を触媒として使用する。この方法により95%より多くのオレフィン性二重結合と5%より少ない芳香核の二重結合を水素化することができる。別法として、米国特許第2,864,809号明細書に記載された珪藻土に担持されたニッケル触媒を使う方法を用いることができる。水素化後、水素化された共重合体をメタノールと塩酸との混合物で処理して触媒を除去することができる。このようにして得られた溶液をデカンテーションし、水で洗滌し、乾燥剤を含むカラムに通して乾燥する。
上記の粘度指数向上剤に加えて、潤滑剤の基油は当業界に公知の他の添加物、例えば腐蝕防止剤、清浄剤、分散剤、耐摩耗剤等を含んでいることができる。分散剤は内燃機関の可動部材を潤滑するのに使用される潤滑剤に対して特に適した添加物である。
分散剤
分散剤は、内燃機関に対するクランク室油および動力伝達経路用の潤滑剤に特に使用される潤滑剤組成物の中に含まれている。この分散剤はヒドロカルビル置換基を含む分散剤である。ヒドロカルビル置換基の中で、少なくとも一つの分散剤のヒドロカルビル置換基に対してはオレフィン系炭化水素が特に好適である。オレフィン系炭化水素、例えばイソブテンは典型的には炭化水素供給流をクラッキングして実質的にC−炭化水素から成る炭化水素混合物をつくることによって製造される。例えば熱クラッキング法(ストリーム・クラッキング法)では、C−パラフィンおよびC−オレフィンを含んで成り主成分がイソブテンであるC−溜分が生じる。さらに選択的な水素化または抽出蒸溜を行うことによって生成流からブタジエンおよびアセチレンを実質的に除去する。得られた生成流は「抽残油I(raffinate I)」と呼ばれ、ポリイソブチレン(PIB)の合成に適しており、次のような典型的な組成をもっている:イソブテン44〜49%、1−ブテン24〜28%、2−ブテン19〜21%、n−ブタン6〜8%、イソブタン2〜3%。抽残油I生成流の成分は操作条件によって変化することができる。抽残油I生成流を精製することにより実質的に純粋なイソブテン生成物が得られる。
現在に至るまで潤滑剤および潤滑油組成物に対する分散剤をつくるために用いられた比較的低分子量のPIBは、主としてイソブテンの重合により導かれたものである。得られた製品は典型的にはビニリデン基の含量が重合生成物の約50〜約60重量%の範囲にある。ビニリデン基の含量は琥珀酸付加物、アミン付加物、またはアルキルフェノール付加物をつくる際のアルキル化の工程中にPIBの反応性に影響を与えると考えられている。
抽残油Iおよびイソブテンの混合物の重合からつくられたヒドロカルビル置換基は、イソブテン単独から誘導されたポリイソブチレン(PIB)に比べて利点をもっている。例えばこのようなヒドロカルビル置換基はそのビニリデン基含量から明らかなようにPIBに比べて反応性が大きい。抽残油Iとイソブテンの重合した混合物のビニリデン含量は典型的には約70重量%以上である。また本明細書に記載された重合混合物は、ジェミナル−ジメチル炭素原子、メチレン炭素原子、モノメチル置換炭素原子、モノエチル置換炭素原子が混合したヒドロカルビル重合体鎖を与える。これとは対照的に、比較的純粋なイソブテン反応原料を重合させると、ジェミナル−ジメチル炭素原子とメチレン炭素原子だけの混合物が得られる。
好適な重合生成物は約35〜約45重量%のイソブテンと、少なくとも約40重量%のイソブテンを含む約55〜約65重量%の抽残油I生成流との混合物を重合させることによって得られる。得られる重合生成物はビニリデン基含量が約70重量%以上であり、好ましくはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり、さらに好ましくは約1000である。
重合生成物はをつくるのに使用される重合反応は一般に通常のZiegler−Natta触媒またはメタロセン触媒系の存在下において行われる。重合媒質は当業界の専門家には公知のように溶液、スラリまたは気相法を含んでいることができる。溶液重合を用いる場合、溶媒はα−オレフィンの重合に対する反応条件下において液体である任意の適切な不活性炭化水素溶媒であることができる。満足な炭化水素溶媒の例には炭素数5〜8の直鎖パラフィンが含まれ、ヘキサンが好適である。芳香族炭化水素、好ましくは単一のベンゼン核をもった芳香族炭化水素、例えばベンゼンおよびトルエン、および沸点範囲が上記直鎖パラフィン系炭化水素および芳香族炭化水素の沸点とほぼ等しい環式の飽和炭化水素が特に適している。選ばれる溶媒は上記炭化水素の1種またはそれ以上の炭化水素の混合物であることができる。スラリ重合を用いる場合には、重合に対する液相は好ましくは液体プロピレンである。この重合媒質は触媒成分の妨害になるような物質を含んでいないことが望ましい。
本発明の分散剤組成物は少なくとも第1および第2の分散剤を含み、これらの分散剤はそれぞれ、これだけに限定されないが、無灰分散剤、例えばヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、およびアルデヒドと縮合させたヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる。第1の分散剤は好ましくはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1800〜約2500の範囲のヒドロカルビル置換基をもち、第2の分散剤は好ましくはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲のヒドロカルビル置換基をもっている。特に好適な具体化例においては、第1の分散剤は後処理された分散剤であり、第2の分散剤は上記の抽残油Iとイソブテンとの混合物から重合させて得られたヒドロカルビル置換基を含んでいる。
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミドをつくるためにはヒドロカルビル置換琥珀酸アシル化剤が使用される。ヒドロカルビル置換琥珀酸アシル化剤はヒドロカルビル置換琥珀酸、ヒドロカルビル置換琥珀酸無水物、ヒドロカルビル置換琥珀酸ハロゲン化物(特に酸フッ化物および酸塩化物)、およびヒドロカルビル置換琥珀酸と低級アルコール(例えば炭素数最高7のアルコール)とのエステル、即ちカルボキシルアシル化剤として機能し得るヒドロカルビル置換化合物を含んでいるが、これだけには限定されない。これらの化合物の中で、ヒドロカルビル置換琥珀酸およびヒドロカルビル置換琥珀酸無水物、並びにこれらの酸および無水物の混合物が一般に好適であり、ヒドロカルビル置換琥珀酸無水物が特に好適である。
ヒドロカルビル置換アシル化剤は適切な分子量をもったポリオレフィン(塩素を含みまたは含まないもの)をマレイン酸無水物と反応させることによってつくられる。同様なカルボキシル反応原料を使用してアシル化剤をつくることができる。このような反応原料には、マレイン酸、フマル酸、マリン酸、酒石酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、シトラコン酸、シトラコン酸無水物、メサコン酸、エチルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、エチルマレイン酸、ジメチルマレイン酸、ヘキシルマレイン酸等、および対応する酸ハロゲン化物および低級脂肪族エステルが含まれるが、これだけには限定されない。
ヒドロカルビル置換琥珀酸無水物は通常マレイン酸無水物と脂肪族オレフィンを約175〜約275℃の温度で反応させることによって製造される。このオレフィンの分子量はどの置換琥珀酸無水物を使用するかに依存して変化する。典型的には置換琥珀酸無水物は8〜500個の炭素原子から成るヒドロカルビル基をもっているであろう。摩擦調整剤、潤滑用添加物、酸化防止剤、および燃料用洗浄剤は一般に炭素数約8〜100のヒドロカルビル基をもっているが、潤滑油分散剤を製造するのに使用される置換琥珀酸無水物は典型的には炭素数約40〜500個のヒドロカルビル基をもっている。本明細書では炭素数が約8〜約150のヒドロカルビル基をもつ分散剤は「比較的低分子量の分散剤」と呼ばれる。これに対し炭素数が約150以上で最高約500のヒドロカルビル基を有する分散剤は本明細書においては「比較的高分子量の分散剤」と呼ばれる。分子量が非常に高い置換琥珀酸無水物は、より正確には数平均分子量(Mn)によって呼ばれる。何故ならばこれらの置換琥珀酸無水物をつくるのに使用されるオレフィンは、例えばエチレン、プロピレンおよびイソブチレンのような低分子量オレフィンの重合によって得られる異なった分子量成分の混合物を含んでいることができるからである。
マレイン酸無水物対オレフィンのモル比は広い範囲で変化させることができる。この比は例えば5:1〜1:5の範囲で変えることができ、さらに好適な範囲は1:1〜3:1である。数平均分子量が500〜7000、好ましくは800〜3000あるいはそれ以上のポリイソブチレンおよびエチレン−α−オレフィン共重合体のようなオレフィンを用いる場合には、オレフィン1モルに対し化学量論的に過剰な、例えば1.1〜3モルのマレイン酸無水物を使用することが好ましい。未反応のマレイン酸無水物は得られた反応混合物から蒸発させることができる。
ヒドロカルビル置換琥珀酸無水物は、マレイン酸無水物を所望のポリオレフィンまたは塩素化したポリオレフィンと当業界の専門家には公知の反応条件下で反応させてつくられるポリアルキルまたはポリアルケニル琥珀酸無水物を含んでいる。例えばこのような琥珀酸無水物は、米国特許第3,361,673号明細書、同第3,676,089号明細書および同第5,454,964号明細書に記載のように、ポリオレフィンとマレイン酸無水物との熱反応によってつくることができる。別法として、置換琥珀酸無水物は例えば米国特許第3,172,892号明細書記載のように、塩素化ポリオレフィンとマレイン酸無水物との反応によってつくることができる。ヒドロカルビル置換琥珀酸無水物に関するこれ以上の説明は例えば米国特許第4,234,435号明細書、同第5,620,486号明細書および同第5,393,309号明細書に記載されている。典型的にはこれらのヒドロカルビル置換基は40〜500個の炭素原子を含んでいるであろう。
ポリアルケニル琥珀酸無水物は、接触水素化のような通常の還元条件を使用してポリアルキル琥珀酸無水物に変えることができる。接触水素化に対して好適な触媒は炭素に担持されたパラジウムである。同様にポリアルケニル琥珀酸イミドは同様な還元条件を使用してポリアルキル琥珀酸イミドに変えることができる。
本発明に使用される琥珀酸無水物上のポリアルキルまたはポリアルケニル置換基は一般に、モノオレフィン、特に1−モノオレフィン、例えばエチレン、プロピレンおよびブチレンの重合体または共重合体であるポリオレフィンから誘導される。好ましくは、使用されるモノオレフィンは炭素数が2〜約24、さらに好ましくは炭素数が約3〜12のものである。さらに好適なモノオレフィンには、プロピレン、ブチレン、特にイソブチレン、1−オクテンおよび1−デセンが含まれる。このようなモノオレフィンからつくられるポリオレフィンには、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、および1−オクテンと1−デセンからつくられるポリ−α−オレフィンが含まれる。
分散剤は例えばヒドロカルビル置換琥珀酸またはその無水物をアミンと反応させることによってつくることができる。好適なアミンはポリアミンおよびヒドロキシアミンから選ばれる。使用できるポリアミンの例には、アミノグアニジン重炭酸塩(AGBC)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)および重質ポリアミンが含まれるが、これだけには限定されない。重質ポリアミンは、少量の低級ポリアミンオリゴマー、例えばTEPAまたはPEHAではあるが、主として1分子中に7個またはそれ以上の窒素原子、2個またはそれ以上の1級アミンをもつオリゴマーのポリアルキレンポリアミンの混合物であり、通常のポリアミン混合物よりも分岐度が大きい。
本発明の分散剤を製造するのにやはり適しているポリアミンには、N−アリールフェニレンジアミン、例えばN−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,3−フェニレンジアミンおよびN−フェニル−1,2−フェニレンジアミンのようなN−フェニルフェニレンジアミン;アミノチアゾール、アミノベンゾチアゾール、アミノベンゾチアジアゾールおよびアミノアルキルチアゾールのようなアミノチアゾール;アミノカルバゾール;アミノインドール;アミノピロール;アミノインダゾリノン;アミノメルカプトトリアゾール;アミノペリミジン;1−(2−アミノエチル)イミダゾール、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールのようなアミノアルキルイミダゾール;および4−(3−アミノプロピル)モルフォリンのようなアミノアルキルモルフォリンが含まれる。これらのポリアミンは米国特許第4,863,623号明細書および同第5,075,383号明細書にさらに詳細に記載されている。このようなポリアミンは最終製品に耐摩耗性および酸化防止性を付与するというさらなる利点をもっている。
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミドをつくるのに有用なさらに他のポリアミンは、米国特許第5,634,951号明細書および同第5,725,612号明細書に記載されているような、分子中に少なくとも1個の1級または2級アミノ基および少なくとも1個の3級アミノ基を有するポリアミンを含んでいる。適当なポリアミンの例にはN,N,N”,N”−テトラアルキルジアルキレントリアミン(2個の末端3級アミノ基、および1個の中央の2級アミノ基を含む)、N,N,N’,N”−テトラアルキルトリアルキレンテトラアミン(1個の末端3級アミノ基、2個の内部の3級アミノ基、および1個の末端1級アミノ基を含む)、N,N,N’,N”,N’”−ペンタアルキルトリアルキレンテトラミン(1個の末端3級アミノ基、2個の内部の3級アミノ基、および1個の末端2級アミノ基を含む)、トリス(ジアルキルアミノアルキル)アミノアルキルメタン(3個の末端3級アミノ基、および1個の末端1級アミノ基を含む)および同様な化合物が含まれる。ここでアルキル基は同一または相異なることができ、典型的にはそれぞれ約12個以下の炭素原子を含み、好ましくはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含んでいる。最も好ましくはこれらのアルキル基はメチルおよび/またはエチル基である。この種の好適なポリアミン反応原料はジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)およびN−メチルピペラジンを含んでいる。
本発明に適したヒドロキシアミンは、ヒドロカルビル置換琥珀酸またはその無水物と反応し得る少なくとも1個の1級または2級アミンを含む化合物、オリゴマーまたは重合体を含んでいる。本発明に使用するのに適したヒドロキシアミンの例には、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、アミノプロピルジエタノールアミン(APDEA)、エタノールアミン、ジエタノールアミン(DEA)、部分的にプロポキシル化されたヘキサメチレンジアミン(例えばHMDA−2POまたはHMDA−3PO)、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、および2−アミノ−1,3−プロパンジオールが含まれる。
アミン対ヒドロカルビル置換琥珀酸またはその無水物のモル比は、1:1〜約2.5:1の範囲であることが好ましい。アミン対ヒドロカルビル置換琥珀酸またはその無水物の特に好適なモル比は約1.5:1〜約2.0:1の範囲にある。
上記の分散剤はまた、例えばScattergoodに対する米国特許第5,789,353号明細書に記載されているように分散剤をマレイン酸無水物および硼酸で処理してつくられるか、或いはDeGonia等に対する米国特許第5,137,980号明細書に記載されているように分散剤をノニルフェノール、フォルムアルデヒドおよびグリコール酸で処理してつくられる後処理された分散剤であることができる。
マンニッヒ塩基分散剤は好ましくは典型的には環上に長鎖アルキル置換基を有するアルキルフェノールと炭素数1〜約7の1種またはそれ以上の脂肪族アルデヒド(特にフォルムアルデヒドおよびその誘導体)およびポリアミン(特にポリアルキレンポリアミン)との反応生成物である。マンニッヒ縮合生成物の例およびこれらの製造法は米国特許第2,459,112号明細書、同第2,962,442号明細書、同第2,984,550号明細書、同第3,036,003号明細書、同第3,166,516号明細書、同第3,236,770号明細書、同第3,368,972号明細書、同第3,413,347号明細書、同第3,442,808号明細書、同第3,448,047号明細書、同第3,454,497号明細書、同第3,459,661号明細書、同第3,493,520号明細書、同第3,539,633号明細書、同第3,558,743号明細書、同第3,586,629号明細書、同第3,591,598号明細書、同第3,600,372号明細書、同第3,634,515号明細書、同第3,649,229号明細書、同第3,697,574号明細書、同第3,703,536号明細書、同第3,704,308号明細書、同第3,725,277号明細書、同第3,725,480号明細書、同第3,726,882号明細書、同第3,736,357号明細書、同第3,751,365号明細書、同第3,756,953号明細書、同第3,793,202号明細書、同第3,798,165号明細書、同第3,798,247号明細書、同第3,803,039号明細書、同第3,872,019号明細書、同第3,904,595号明細書、同第3,957,746号明細書、同第3,980,569号明細書、同第3,985,802号明細書、同第4,006,089号明細書、同第4,011,380号明細書、同第4,025,451号明細書、同第4,058,468号明細書、同第4,083,699号明細書、同第4,090,854号明細書、同第4,354,950号明細書、および同第4,485,023号明細書に記載されている。
マンニッヒ・ポリアミン分散剤の製造の好適な炭化水素原料は、実質的に飽和した石油溜分、およびオレフィン重合体、好ましくは炭素数2〜約6のモノオレフィンの重合体から誘導される。分散剤に実質的に油溶性を与えるためには、これらの炭化水素原料は一般に少なくとも約40個、好ましくは少なくとも約50個の炭素原子を含んでいる。容易な反応性および低価格のために、GPCによる数平均分子量が約600〜5,000のオレフィン重合体が好適である。しかしこれよりも高い分子量の重合体も使用することができる。特に適切な炭化水素原料はイソブチレン重合体およびイソブテンと抽残油I生成流の混合物からつくられた重合体である。
この用途に対する好適なマンニッヒ塩基分散剤は、約1モルの割合の長鎖炭化水素置換フェノールを約1〜2.5モルの割合のフォルムアルデヒドおよび約0.5〜2モルの割合のポリアルキレンポリアミンと縮合させることによってつくられたマンニッヒ塩基の無灰分散剤である。
無灰分散剤として適している重合体ポリアミン分散剤は、塩基性のアミン基および油溶性を与える基(例えば少なくとも約8個の炭素原子をもった側鎖のアルキル基)を含む重合体である。このような材料の例にはメタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテルまたは比較的高分子量のオレフィンのような種々の単量体とアクリル酸アミノアルキルおよびアミノアルキルアクリルアミドとからつくられた混合重合体がある。重合体ポリアミン分散剤の例は米国特許第3,329,658号明細書、同第3,449,250号明細書、同第3,493,520号明細書、同第3,519,565号明細書、同第3,666,730号明細書、同第3,687,849号明細書、および同第3,702,300号明細書に記載されている。好適な重合体ポリアミンは、ヒドロカルビル基が上記のようにイソブテンと抽残油I生成流との重合生成物から成るヒドロカルビル・ポリアミンである。PIB−アミンおよびPIB−ポリアミンも使用することができる。
上記のように、本明細書記載の具体化例による潤滑剤組成物は第1の分散剤と第2の分散剤の混合物、並びに粘度指数向上剤を含んでいる。第1および第2の分散剤はそれぞれヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換フェノールをフォルムアルデヒドおよびポリアルキレンポリアミンと縮合させて得られるマンニッヒ塩基分散剤、およびヒドロカルビル置換アミンから選ばれる。第1および第2の分散剤の少なくとも一つは好ましくはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1800〜約2200の範囲であり、第1および第2の分散剤の少なくとも一つは好ましくはゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲である。最も好ましくは分子量が低い方の分散剤はイソブテンと抽残油I生成流との重合生成物から誘導されるヒドロカルビル基を含んでいる。
第1および第2の分散剤の混合物はこれらの成分を通常の方法で一緒にすることによってつくることができる。分子量が高い方の分散剤は混合した分散剤の全重量に関し約30〜約70重量%、最も好ましくは約45〜約65重量%の範囲の量で混合物中に存在するのが好ましい。従って分子量が低い方の分散剤は混合した分散剤の全重量に関し約70〜約30重量%、最も好ましくは約35〜約45重量%の範囲の量で混合物中に存在するのが好ましい。潤滑剤組成物の中の分散剤の全量は潤滑剤組成物の全重量に関し約1〜約10重量%、好ましくは約3〜約6重量%である。
上記の具体化例に従った市販されている分散剤は、これが全部ではないが、次のものが含まれる。
HiTEC(R)644分散剤はMWが1000のPIBSA+ポリアミンである。
HiTEC(R)646分散剤はMWが1300のPIBSA+ポリアミンである。
HiTEC(R)1921分散剤はMWが2100のPIBSA+ポリアミンをノニルフェノール、フォルムアルデヒドおよびグリコール酸で後処理した、SA/PIBのモル比が1.6の分散剤である。
HiTEC(R)643分散剤はMWが1300のPIBSA+ポリアミンであり、この分散剤はマレイン酸無水物および硼酸で後処理されたものである。
HiTEC(R)1919分散剤はMWが2100のPIBSA+ポリアミンをノニルフェノール、フォルムアルデヒドおよびグリコール酸で後処理したものである。
HiTEC(R)1932分散剤はMWが2100のPIBSA+ポリアミンであり、SA/PIBのモル比が1.6の分散剤である。
HiTEC(R)7049分散剤はMWが2100のPIB−フェノール/マンニッヒ反応生成物である。
上記の分散剤はすべて米国バージニア州、RichmondのEthyl Corporationから市販されている。「PIBSA」はポリイソブチレン琥珀酸または琥珀酸無水物として定義される。「SA/PIB」の比はPIBSA付加物中の琥珀酸またはその無水物のモル数対PIBのモル数の比である。
分散剤の混合物は下記表1に示すようにしてつくることができる。表1は単に本発明で製造し使用できる混合物の代表的なものであり、本発明の具体化例をいかなる方法においても限定するものではない。
Figure 2006152222
ここに記載したスチレン/イソプレン粘度指数向上剤を使用する利点を示すために、上記の分散剤抑制剤パックおよび下記表に示した粘度指数向上剤を含む調合物をつくった。API Group IIの調合物において実験用のGF−4 10W40乗用車用モーターオイルに関し配合の研究を行った。ASTM 6278−02に記載されたBosch剪断サイクルを30回行った後の10W40モーター・オイルに対する等級(grade)動粘度(KV)の限度におけるAPIのステイ値(stay)は100℃において11.5センチストークス(cSt)である。−25℃における低温クランク・シミュレーターの結果(CCS)をセンチポイズ(cP)単位で下記の表に示す。
Figure 2006152222
上記の調合物に示されているように、スチレン/イソプレン共重合体VIIを含む潤滑剤組成物(配合物3)は低温クランク粘度(CCS)が低く、剪断サイクルの後においてAPIの等級の必要条件におけるAPIのステイ値に関して合格する等級をもっていた。配合物1の調合物は等級の必要条件におけるAPIのステイ値が不合格であった。オレフィンVII共重合体を含む調合物は、調合物中のオレフィン共重合体の量を増加させることによりBosch剪断試験に合格することができるが、調合物中のオレフィン共重合体の量を増加させると、低温クランク・シミュレーターの粘度が7000cPを越え、この試験に不合格な調合物が得られる。配合物3は調合物中にもっと多くの共重合体を含んでいるが、低温クランク粘度は配合物1および2に対するCCSに比べ著しく低い。
下記の表においては、オレフィン共重合体VIIおよびスチレン/イソプレン共重合体VIIを含む調合物の低温クランク粘度を比較する。
Figure 2006152222
上記配合物によって示されるように、スチレン/イソプレン共重合体VIIを含む潤滑剤配合物は、オレフィン共重合体VIIを含む調合物に比べ低い低温クランク粘度(CCS)(配合物1に比べて配合物2)を与える。また、スチレン/イソプレン共重合体VIIを含む調合物はもっと高価なGroup IIIの基油を少量しか使用しないで済ますことができる(配合物1に比べて配合物3)が、低温クランク粘度(CCS)は同程度であるか僅かに低い。
本明細書に記載された潤滑剤組成物を調合するのに使用される上記の分散剤および粘度指数向上剤添加物は、種々の副次的な組み合わせを行い基油の中に配合することができる。しかし、添加物濃縮物(即ち添加物および希釈剤、例えば炭化水素溶媒)を用いてすべての成分を同時に配合することが好ましい。添加物濃縮物の形で使用すると、これを使用することによって成分の組み合わせにより与えられる相互的な相容性が得られる利点がある。また、濃縮物を使用すれば配合時間を短縮し、配合の際に誤まりを犯す可能性が減少する。
本発明の一具体化例は内燃機関の摩耗を減少させる方法に関し、この方法は該内燃機関のクランクケースに対する潤滑油として上記の分散剤と粘度指数向上剤との混合物を含む潤滑油を使用する方法であり、この場合、同じ方法で作動し同じクランク室用の潤滑油を使用しているが潤滑油中に該分散剤混合物および/または粘度指数向上剤が含まれていないエンジン中の摩耗に比べて該クランク室用潤滑油を使用した内燃機関中の摩耗を減少させるのに十分な量の添加物が存在している。従って摩耗を減少させるためには、典型的には潤滑油中において添加物混合物は該潤滑油の全重量に関し5〜50重量%の量で存在している。本発明記載の組成物を使用して減少させ得る摩耗の代表的な種類には、カムの摩耗およびリフターの摩耗が含まれる。
本明細書の多くの場所において、いくつかの米国特許が引用されている。このような引用された文献はすべてそれがあたかも本明細書に完全に記載されているように明らかに本明細書の中に全部包含されている。
上記の具体化例は実施する際に多くの変形を行うことができる。従ってこれらの具体化例は上記の特定の例に限定されるものではない。むしろ上記の具体化例は法律事項として利用できる均等物を含む添付特許請求の範囲の精神および範囲の中に包含される。
本出願人は上記の具体化例を公共のために使用するつもりはなく、また記載された変形または代替品が字義どおりには特許請求の範囲内に入らない場合、これらは均等の原則の下にその一部と考えられるものである。
本発明の主な特徴および態様は次の通りである。
1.主要量の基油および少量の潤滑剤添加物を含んで成る潤滑剤組成物において、該潤滑剤添加物は(a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む分散剤、および(b)ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成る粘度指数向上剤を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、該ブロック共重合体の芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にある潤滑剤組成物。
2.該共役ジエン単量体はイソプレンを含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
3.モノアルケニルアレーン単量体はスチレンを含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
4.ヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲の抽残油I生成流とイソブチレンとの重合生成物を含んで成り、該重合生成物の約70モル%以上が末端のビニリデン基をもっている上記第1項記載の潤滑剤組成物。
5.ヒドロカルビル置換基の重合生成物は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流を含む反応混合物から誘導される上記第4項記載の潤滑剤組成物。
6.該重合生成物対琥珀酸の比が約1.0;1.0〜約1.0:1.6の、該重合生成物および琥珀酸から誘導されたヒドロカルビル置換琥珀酸イミドを含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
7.ヒドロカルビル置換フェノール、アルデヒドおよびポリエチレンポリアミンから誘導されたマンニッヒ付加物を含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
8.該組成物は潤滑剤組成物の全重量に関し約1〜約10重量%の重合体分散剤および約5〜約35重量%の粘度指数向上剤を含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
9.基油潤滑剤は鉱物性の潤滑油、天然産の基油、合成品の潤滑油、および未精製の、精製した、および再精製した油から成る群から選ばれる上記第1項記載の潤滑剤組成物。
10.粘度指数向上剤は非剪断安定性をもつ粘度指数向上剤を含んで成る上記第1項記載の潤滑剤組成物。
11.分散剤成分と粘度指数向上剤成分とを含んで成る潤滑剤添加物であって、
該分散剤成分は
(a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
(b)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含んで成り、
ここで該第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500の範囲にあり、該第2の分散剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり;
該粘度指数向上剤成分はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲にある実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体はモノアルケニルアレーン単量体から誘導されるAブロック、および炭素数が5以上の共役ジエン単量体から誘導されるBブロックを有し、該ブロック共重合体は芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%である潤滑剤添加物。
12.第1および第2の分散剤の少なくとも一つのヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第11項記載の潤滑剤添加物。
13.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはヒドロカルビル置換琥珀酸誘導体を含んで成る上記第11項記載の潤滑剤添加物。
14.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第13項記載の潤滑剤添加物。
15.第1の分散剤は後処理された分散剤である上記第13項記載の潤滑剤添加物。
16.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物を含んで成る上記第11項記載の潤滑剤添加物。
17.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第16項記載の潤滑剤添加物。
18.Bブロックはイソプレン単量体から誘導される上記第11項記載の潤滑剤添加物。
19.Aブロックはスチレン単量体から誘導される上記第11項記載の潤滑剤添加物。
20.可動部材の摩耗を減少させる方法において、該方法は主要量の基油、および少量の粘度指数向上量の非剪断安定性をもつ粘度指数向上剤を含んで成る潤滑剤組成物を該可動部材と接触させることを含んでなり、該粘度指数向上剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にある方法。
21.共役ジエン単量体はイソプレンを含んで成る上記第20項記載の方法。
22.モノアルケニルアレーン単量体はスチレンを含んで成る上記第20項記載の方法。
23.可動部材はガソリンまたはディーゼル内燃機関の可動部材を含んで成る上記第20項記載の方法。
24.可動部材は輸送車両の変速機を含んで成る上記第20項記載の方法。
25.潤滑剤組成物は
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含んで成り、
ここで該第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500の範囲にあり、該第2の分散剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にある上記第23項記載の方法。
26.潤滑剤組成物はエンジンのクランク室の中に存在するクランク室油である上記第25項記載の方法。
27.第1および第2の分散剤の少なくとも一つのヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第25項記載の方法。
28.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはヒドロカルビル置換琥珀酸誘導体を含んで成る上記第25項記載の方法。
29.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第28項記載の方法。
30.第1の分散剤は後処理された分散剤である上記第28項記載の方法。
31.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物を含んで成る上記第25項記載の方法。
32.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第31項記載の方法。
33.鉱油の基質原料と潤滑剤添加物とを含む潤滑剤組成物を可動部材の少なくとも一つと接触させることを含んでなる輸送車両の可動部材を潤滑する方法において、該潤滑剤添加物は
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含んで成り、
ここで該第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500の範囲にあり、該第2の分散剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり、該分散剤添加物は潤滑剤組成物中において粒子の分散を強化するのに十分な量で該潤滑剤組成物中に存在しており、
さらに該潤滑剤添加物は、ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、その芳香族含量は約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度は約0.5〜約5重量%の範囲にある方法。
34.共役ジエン単量体はイソプレンを含んで成る上記第33項記載の方法。
35.モノアルケニルアレーン単量体はスチレンを含んで成る上記第33項記載の方法。
36.第1および第2の分散剤の少なくとも一つのヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第33項記載の方法。
37.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはヒドロカルビル置換琥珀酸誘導体を含んで成る上記第33項記載の方法。
38.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第37項記載の方法。
39.第1の分散剤は後処理された分散剤である上記第37項記載の方法。
40.第1および第2の分散剤の少なくとも一つはアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物を含んで成る上記第33項記載の方法。
41.ヒドロカルビル置換基は約35〜約45重量%のイソブチレンと約55〜約65重量%の抽残油I生成流とを含む反応混合物から誘導される重合生成物を含んで成る上記第40項記載の方法。
42.輸送車両の可動部材は内燃機関のクランク室を含んで成る上記第33項記載の方法。
43.輸送車両の可動部材は該車輛の動力伝達経路を含んで成る上記第33項記載の方法。
44.該潤滑剤組成物は自動変速機用の流体を含んで成る上記第43項記載の方法。

Claims (4)

  1. 主要量の基油および少量の潤滑剤添加物を含んで成る潤滑剤組成物において、該潤滑剤添加物は(a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む分散剤、および(b)ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成る粘度指数向上剤を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、該ブロック共重合体の芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にあることを特徴とする潤滑剤組成物。
  2. 分散剤成分と粘度指数向上剤成分とを含んで成る潤滑剤添加物であって、
    該分散剤成分は
    (a)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
    (b)ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含んで成り、
    ここで該第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500の範囲にあり、該第2の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり;
    該粘度指数向上剤成分はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲にある実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体はモノアルケニルアレーン単量体から誘導されるAブロック、および炭素数が5以上の共役ジエン単量体から誘導されるBブロックを有し、該ブロック共重合体は芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%であることを特徴とする潤滑剤添加物。
  3. 可動部材の摩耗を減少させる方法において、該方法は主要量の基油、および少量の粘度指数向上量の非剪断安定性をもつ粘度指数向上剤を含んで成る潤滑剤組成物を該可動部材と接触させることを含んでなり、該粘度指数向上剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、芳香族含量が約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度が約0.5〜約5重量%の範囲にあることを特徴とする方法。
  4. 鉱油の基質原料と潤滑剤添加物とを含む潤滑剤組成物を可動部材の少なくとも一つと接触させることを含んでなる輸送車両の可動部材を潤滑する方法において、該潤滑剤添加物は
    ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる少なくとも一つのメンバーを含む第1の分散剤、および
    ヒドロカルビル置換琥珀酸イミド、ヒドロカルビル置換アミン、並びにアルデヒドおよびアミンと縮合したヒドロカルビル置換フェノールから誘導されるマンニッヒ塩基付加物から成る群から選ばれる一つのメンバーを含む第2の分散剤を含んで成り、
    ここで該第1の分散剤のヒドロカルビル置換基はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約1500〜約2500の範囲にあり、該第2の分散剤はゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約800〜約1200の範囲にあり、該分散剤添加物は潤滑剤組成物中において粒子の分散を強化するのに十分な量で該潤滑剤組成物中に存在しており、
    さらに該潤滑剤添加物は、ゲル浸透クロマトグラフ法で決定された数平均分子量が約50,000〜約250,000の範囲の実質的に直鎖のブロック共重合体を含んで成り、該ブロック共重合体は炭素数が5以上の共役ジエン単量体とモノアルケニルアレーン単量体とから誘導され、その芳香族含量は約10〜約50重量%であり、オレフィン不飽和度は約0.5〜約5重量%の範囲にあることを特徴とする方法。
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