JP2006152074A - 光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルム - Google Patents
光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】微細な形状であっても金型からの離型性に優れた光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物と、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物と、1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物と、を含有し、前記イソシアネート基と、前記ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物及び前記カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物中の水酸基との等量比(NCO/OH)が、0.8〜1.2になるように配合してなる(A)ウレタンオリゴマー、(B)2官能モノマー、および(C)光開始剤、を含む光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルムを提供する。
【選択図】図3
【解決手段】ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物と、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物と、1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物と、を含有し、前記イソシアネート基と、前記ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物及び前記カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物中の水酸基との等量比(NCO/OH)が、0.8〜1.2になるように配合してなる(A)ウレタンオリゴマー、(B)2官能モノマー、および(C)光開始剤、を含む光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルムを提供する。
【選択図】図3
Description
本発明は、微細形状転写性に優れることを特徴とする光硬化型樹脂組成物に関する。具体例として、携帯電話等のバックライト部材に使用される回折型集光フィルム用材料に用いた例を示す。
従来、携帯電話や液晶等のバックライト部材の輝度を向上させるための集光フィルムとしては、図1に示すような、いわゆるプリズム型シートが用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。また、プリズム型シートは、図1のように1枚用いられる場合だけでなく、図2のように2枚使用する方式もある。このような2枚方式は、2枚のプリズム型シートを、ある角度を持って重ね合わせることで、その輝度が増加するようにして使用するものである(例えば、特許文献2参照)。
しかし、プリズム型シートは、幾何光学的に出射光を曲げる方法なので、上記のように1枚のプリズム型シートを集光フィルムとする場合、凹凸の高さが大きくなり、その結果、シートの膜厚が厚くなり、薄型化しにくくなる。また、個々のプリズムが光を曲げる機能を果たしているため、プリズム欠陥や異物があるとそのプリズムを通過する光は、異常光線となり輝点などの表示異常を引き起こしてしまう。さらに、組立の際、脆くて扱い難いという課題があった。一方、2枚方式では、原価が高くなり、厚みが増大するという課題があった。そこで、これらの課題を一挙に解決する集光フィルムが求められている。
上記課題を解決するために、発明者らは、回折型集光フィルムを開発することとした。回折型集光フィルムとは、光源から出た光が導光板で約60度曲げられ、更にその光を使用者正面方向に曲げる機能を持つ、微細な山形の繰り返し形状を設けた光学フィルム(例えば、図3参照)であり、また、光の波動的性質に基づく回折・干渉現象を利用したホログラム光学素子を用いることにより、集光フィルムの高透明率と薄型化を同時に実現することができる。
ここで、集光フィルムを、従来の幾何光学的屈折を利用したプリズム型シートではなく回折型の集光フィルムにするためには、プリズム型シートよりも三角形状のピッチ幅、および高さを、図4で示すように、約10分の1またはそれ以下に小さくすることが必要である。従来のプリズム型シートは、三角形状のピッチ幅が50μmで、頂角が63°であったのに対し、回折型の集光フィルムは、三角形状のピッチ幅が5μmで、頂角が45°である。しかし、そのような微細形状を金型からの離型により形状転写することは非常に困難なことである。それゆえ、回折型集光フィルムの材料には、公知のプリズムシートに要求される特性に、更なる微細形状転写性が要求される。
そこで、本発明は、微細な形状であっても転写性に優れた光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定のウレタンオリゴマーと特定の2官能モノマーを選択することにより、上記課題が解決することを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(6)に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物と、下記一般式(I)
(式中、R2は、水素又はメチル基であり、nは、1〜10の整数である。)
で表されるカプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物と、を前記イソシアネート基と前記一般式(I)及び前記一般式(II)中の水酸基との等量比(NCO/OH)が0.8〜1.2になるように配合してなる(A)ウレタンオリゴマー、(B)2官能モノマー、および(C)光開始剤、を含む光硬化型樹脂組成物。
(2)前記(A)ウレタンオリゴマーの平均重量分子量Mwが、2,000〜20,000である上記(1)記載の光硬化型樹脂組成物。
(3)前記(A)ウレタンオリゴマーと前記(B)2官能モノマーとの配合比が、重量比で1:9〜9:1の範囲である上記(1)または(2)記載の光硬化型樹脂組成物。
(4)前記(C)光開始剤が、前記(A)ウレタンオリゴマーと前記(B)2官能モノマーの合計量100重量部に対して0.01〜5重量部含まれる上記(1)〜(3)のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物。
(5)前記(B)2官能モノマーが、テトラメチレングリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、1,9―ノナンジオールジアクリレート、1,6―ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2―ブチル―2―エチル―1,3―プロパンジオールジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート、カプロラクトン変性トリシクロデカンジメタノールジアクリレートからなる群から選択される一種又は二種類以上である上記(1)〜(4)のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物を硬化させてなる回折型集光フィルム。
本発明の樹脂組成物は、微細形状転写性に優れることを特徴とし、更に本発明の回折型集光フィルムは、例えば、図5に示すように製造する際に必要とされる特性、金型との離型性、PETフィルム等の支持基材フィルムとの密着性にも優れている。さらに、本発明の光硬化型樹脂組成物は、光学特性も良好なことから、回折型集光フィルム用途に留まらず、微細形状転写が必須の光学レンズシート(例えば、反射フィルム等)においても優れた効果を発揮することが可能である。
本発明の光硬化型樹脂組成物は、(A)ウレタンオリゴマー、(B)2官能モノマーおよび(C)光開始剤を必須成分として含有してなる樹脂組成物である。以下、各成分について詳細に説明する。
上記(A)ウレタンオリゴマーは、1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物と、下記一般式(I)
(式中、R2は、水素又はメチル基であり、nは、1〜10の整数である。)
で表されるカプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物と、を上記イソシアネート基と上記一般式(I)及び上記一般式(II)中の水酸基との等量比(NCO/OH)が0.8〜1.2になるように配合して得られるものであることが好ましい。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」という記載は、メタクリレートとアクリレートの両方を意味する。
上記1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加されたトリレンジイソシアネート、水素添加されたキシリレンジイソシアネート、水素添加されたジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられ、これらは単独で又は混合して用いることができる。これらの中では、得られるウレタンオリゴマーの黄変度、ハンドリング性が良好なことから、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネートが好ましい。
上記一般式(I)で表されるヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、メチルペンタンジオール変性ポリテトラメチレングリコールプロピレングリコール変性ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマー、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマー等が挙げられ、また、1,6ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール等を単独又は混合してジメチルカーボネート化合物と脱メタノール反応させて得られる平均重量分子量500〜2,000のポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらの中で、適度に柔軟性のある回折型集光フィルムが得られることを考慮すると、平均重量分子量300〜2,000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが好ましく、平均重量分子量500〜1,800のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールがより好ましい。
また、ウレタンオリゴマーの平均重量分子量を調整する目的で、ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物の高分子量体と低分子量体を併用して用いることもできる。例えば、ある系においてポリテトラメチレングリコール(平均重量分子量850)のみでウレタンオリゴマーを合成した場合、得られるウレタンオリゴマーの平均重量分子量は、10,000であるが、ポリテトラメチレングリコール(平均重量分子量850)に対して重量比で50分の1、ジエチレングリコール(平均重量分子量106)を加えると、ウレタンオリゴマーの平均重量分子量は7,000に減少する。このように、低分子量体のヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6ヘキサンジオール等を少量加えることで、高分子量体のヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物の柔軟さを保ちながら、ウレタンオリゴマーの平均重量分子量を減少させることができる。また、逆に低分子量体のヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物に高分子量体のヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物、例えば、ポリエチレングリコール(平均重量分子量2,000)、ポリプロピレングリコール(平均重量分子量2,000)、ポリテトラメチレングリコール(平均重量分子量2,000)等を加えることで、ウレタンオリゴマーの高分子量化を図ることもできる。
上記一般式(II)で表されるカプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物は、ポリカプロラクトンオリゴマーにラジカル重合性を有する(メタ)アクリル二重結合を1つ導入した不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトンであり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート1mol付加品、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート2mol付加品、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート3mol付加品、ヒドロキシメエル(メタ)アクリレート5mol付加品、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート10mol付加品等が挙げられるが、適度に柔軟性のある回折型集光フィルムが得られることを考慮すると、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート2mol付加品、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート3mol付加品がより好ましい。また、ポリカプロラクトンに付加する(メタ)アクリレートとして、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等も使用することができる。
また、(A)ウレタンオリゴマーを合成する際には、上記原料成分の他に、公知の重合禁止剤や触媒を添加することもできる。
また、上記(A)ウレタンオリゴマーの平均重量分子量Mwは、2,000〜20,000の範囲であることが好ましく、4,000〜18,000の範囲であることがより好ましく、6,000〜16,000の範囲であることが特に好ましい。平均重量分子量が2,000より小さいと充分な柔軟性が得られにくくなる傾向があり、20,000より大きくなると、2官能モノマーとの相溶性が悪くなる傾向がある。なお、本発明における上記平均重量分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定したものであり、測定条件は次のとおりである。
〈GPC条件〉
使用機器:日立L−6000型〔(株)日立製作所〕
カラム :ゲルパックGL−R420+ゲルパックGL−R430+ゲルパックGL−R440(計3本)〔いずれも日立化成工業(株)製商品名〕
溶離液 :テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量 :1.75ml/min.
検出器 :L−3300RI〔(株)日立製作所〕
使用機器:日立L−6000型〔(株)日立製作所〕
カラム :ゲルパックGL−R420+ゲルパックGL−R430+ゲルパックGL−R440(計3本)〔いずれも日立化成工業(株)製商品名〕
溶離液 :テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量 :1.75ml/min.
検出器 :L−3300RI〔(株)日立製作所〕
上記(A)ウレタンオリゴマーの合成方法の一例を以下に示す。
まず、攪拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を三口フラスコに取り付け、空気ガスを導入した後、ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物、重合禁止剤、触媒を適量入れ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつジイソシアネート化合物を均一滴下し、反応を行う。滴下終了後、約5時間程度反応させたところで、IR測定を行い、イソシアネートが消失したことを確認し反応を終了する。重合禁止剤としては、公知の重合禁止剤が使用でき、例えば、p−メトキシキノン、p−メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール等が挙げられる。また、触媒としては、ウレタンオリゴマー合成に用いる公知の触媒が使用でき、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、トリエチレンジアミン等が挙げられる。
まず、攪拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を三口フラスコに取り付け、空気ガスを導入した後、ヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物、重合禁止剤、触媒を適量入れ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつジイソシアネート化合物を均一滴下し、反応を行う。滴下終了後、約5時間程度反応させたところで、IR測定を行い、イソシアネートが消失したことを確認し反応を終了する。重合禁止剤としては、公知の重合禁止剤が使用でき、例えば、p−メトキシキノン、p−メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール等が挙げられる。また、触媒としては、ウレタンオリゴマー合成に用いる公知の触媒が使用でき、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、トリエチレンジアミン等が挙げられる。
また、上記(A)ウレタンオリゴマー合成の際に、分子量調整剤として、メルカプタン系化合物、チオグリコール、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマー等を必要に応じて添加することができる。
本発明の樹脂組成物に用いる上記(B)2官能モノマーは、ウレタンオリゴマー(A)の反応性希釈剤としての役割を果たすものであれば特に制限はなく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘプタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウンデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘプタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウンデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカプロピレングリコールジ(メタ)クリレート、ペンタデカプロピレングリコールジ(メタ)クリレート、ヘキサデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘプタデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、メタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−エタンジオールジ(メタ)クリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ―ルジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、カプロラクトン変性トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中で、金型との離型性、基材フィルムとの密着性、および作業性等を考慮すると、テトラメチレングリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、1,9―ノナンジオールジアクリレート、1,6―ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2―ブチル―2―エチル―1,3―プロパンジオールジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート、カプロラクトン変性トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が好ましい。また、単官能、および3官能以上のモノマーを金型との離型性、基材フィルムとの密着性、作業性等を考慮して併用することもできる。
本発明の樹脂組成物に用いる上記(C)光開始剤は、工業的UV照射装置の紫外線を効率良く吸収して活性化し、硬化樹脂を黄変させないものであれば特に特定されるものではない。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4―(1−メチルビニル)フェニル)プロパノンとトリプロピレングリコールジアクリレートとの混合物、およびオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステルとオキシーフェニルーアセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステルの混合物等が挙げられるが、硬化後の臭気の問題からオリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノンとトリプロピレングリコールジアクリレートとの混合物、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステルの混合物等が好ましい。
上記(A)ウレタンオリゴマーと上記(B)2官能モノマーとの配合比は、重量比で1:9〜9:1の範囲であることが好ましく、2:8〜8:2の範囲であることがより好ましく、3:7〜7:3の範囲であることが特に好ましい。(A)成分を10重量%以上とすることにより、粘度が低くなりすぎて作業性が低下しまうことを防止でき、また、フィルムに亀裂が入る不具合を防止又は低減することができる。また、(A)成分を90重量%以下とすることで粘度が高くなりすぎて作業性が低下することを防止できる。
また、上記(C)光開始剤は、上記(A)ウレタンオリゴマーと上記(B)2官能モノマーの合計量100重量部に対して0.01〜5重量部含まれることが好ましく、0.1〜3重量部含まれることがより好ましい。(C)光開始剤が、0.01重量部未満になると、活性光線に対する活性が低下する傾向にあり、5重量部を超えて添加しても効果はあまり期待できず、コスト的に好ましくない。
本発明の樹脂組成物に、分子量調整剤として、メルカプタン系化合物、チオグリコール、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマー等を必要に応じて添加することができる。
また、本発明の樹脂組成物には、劣化防止、熱的安定性、成形性および加工性などの観点から、フェノール系、チオエーテル系などの抗酸化剤、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、フタル酸エステル、トリグリセライド類、フッ素系界面活性剤、高級脂肪酸金属塩などの離型剤、その他滑剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、重金属不活性化剤などを添加してもよい。
本発明の樹脂組成物は、回折型集光フィルム用の材料として好適に使用することができる。この回折型集光フィルムは、支持基材フィルムの少なくとも一方の表面に、微細形状パターンを有する本発明の樹脂組成物の硬化体を形成してなるものである。
本発明の樹脂組成物を用いて回折型集光フィルムを作製する方法としては、特に限定されないが、例えば、図5に示すように、所望の微細形状パターンが形成された金型9に本発明の樹脂組成物10を充填し、その上に光透過性の支持基材フィルム11を重ね合わせ、その上からローラー12等によりこれらを延展、平坦化した後、支持基材フィルム11を通して樹脂組成物に紫外線を照射してこれを硬化させる。硬化終了後に、金型9から支持基材フィルム11と一体になった樹脂組成物硬化体を離型することで回折型集光フィルム13を得ることができる。
上記金型の材質としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、これらの合金などが挙げられる。また、金型に形成される微細形状パターン、すなわち回折型集光フィルムの微細形状パターンとしては、特に限定されないが、例えば、その断面が、山形(三角)形状、凸凹形状、階段形状、台形形状、正弦波状形状等の繰り返し単位を有する繰り返しパターンを挙げることができる。また、繰り返し単位の寸法としては、回折型の集光フィルムとするために、支持基材フィルム面に対する水平方向および垂直方向の寸法を共に10μm以下とすることが好ましく、その下限は、微細形状転写性を考慮すると、水平方向3μm以上、垂直方向2.5μm以上とすることが好ましい。図6は、繰り返し単位の断面形状が山形である場合の水平方向および垂直方向を示す図である。また、同図における頂角(図6の角α+角β)は、45°以上60°以下であることが好ましく、図6における角αは、20°以下、角βは25°以上40°以下であることがより好ましい。
上記光透過性の支持基材フィルムとしては、光透過性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリメタクリルアミド樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム等の透明合成樹脂フィルムなどを用いることができる。支持基材フィルムの厚さは、25〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。支持基材フィルムの厚さが厚くなり過ぎると、集光フィルムの重さが重くなり、薄過ぎると硬化時に反りが発生する傾向がある。
上記紫外線照射に用いる光源は、ケミカルランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンランプ等を使用することができ、照射雰囲気は、大気中等でよく、特に限定されない。また、本発明の樹脂組成物は、ラジカル重合開始剤を用いた熱重合で硬化させることもできる。ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾジベンゾイル等のアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性触媒および過酸化物あるいは過硫酸塩と還元剤の組み合わせによるレドックス触媒等、通常のラジカル重合に使用できるものはいずれも使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、微細形状転写性に優れるため、回折型集光フィルムのような山形の繰り返し形状に限らず、水平方向1nm以上、垂直方向1nm以上までの形状を転写することができる。それゆえ、例えば、反射フィルム(図7)、液晶表示装置用スペーサー(図8)、ナノインプリント(図9)、液晶表示装置用配向膜(図10)、導波路のクラッド材、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズシート、ディヒューザー、モスアイ無反射構造等に使用することができる。また、本発明の樹脂組成物は、光学特性にも優れていることから、微細な部品、装置等にも使用することができ、例えば、インクジェット用光学部品(マイクロレンズ、光配線など)、MEMS等にも使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
<ウレタンオリゴマーの合成>
(ウレタンオリゴマー1)
攪拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を2Lの三口フラスコに取り付け、空気ガスを導入した後、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学(株)製 商品名PTG850SN (I)式においてn=11、R1=(CH2)4)520.80g、ジエチレングリコール1.06g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製 商品名FA2D (II)式においてn=3、R2=H)275.20g、重合禁止剤としてp−メトキシキノン0.5g、触媒としてジブチルチ錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名L101)0.3gを入れ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製 商品名デスモジュールI)222gを2時間かけて均一滴下し、反応を行った。滴下終了後、約5時間反応させたところで、IR測定の結果、イソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、重量平均分子量が7,000のウレタンオリゴマー1(UA1)を得た。
<ウレタンオリゴマーの合成>
(ウレタンオリゴマー1)
攪拌機、温度計、冷却管および空気ガス導入管を2Lの三口フラスコに取り付け、空気ガスを導入した後、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学(株)製 商品名PTG850SN (I)式においてn=11、R1=(CH2)4)520.80g、ジエチレングリコール1.06g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製 商品名FA2D (II)式においてn=3、R2=H)275.20g、重合禁止剤としてp−メトキシキノン0.5g、触媒としてジブチルチ錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名L101)0.3gを入れ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製 商品名デスモジュールI)222gを2時間かけて均一滴下し、反応を行った。滴下終了後、約5時間反応させたところで、IR測定の結果、イソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、重量平均分子量が7,000のウレタンオリゴマー1(UA1)を得た。
(ウレタンオリゴマー2)
ポリテトラメチレングリコールを0g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトンを828g、イソホロンジイソシアネートを208gとした以外は、上記UA1と同様にしてウレタンオリゴマー2(UA2)を合成した。その重量平均分子量は1,000であった。
ポリテトラメチレングリコールを0g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトンを828g、イソホロンジイソシアネートを208gとした以外は、上記UA1と同様にしてウレタンオリゴマー2(UA2)を合成した。その重量平均分子量は1,000であった。
(実施例1〜3および比較例1〜7)
表1に示すとおりの成分を混合して、実施例1〜3および比較例1〜7の各光硬化型樹脂組成物を調製した。
表1に示すとおりの成分を混合して、実施例1〜3および比較例1〜7の各光硬化型樹脂組成物を調製した。
<光硬化型樹脂組成物の微細形状転写性評価>
まず、この樹脂組成物の特徴である微細形状転写性について評価するのに、回折型集光フィルム金型を用いた。回折型集光フィルム金型(材質Ni−P、山形形状のピッチ幅5μm、高さ5.7μm、頂角45度、格子パターンサイズ縦2cm、横1cmの東芝機械(株)製小型金型)に、上記で得た樹脂組成物を垂らし、その上に支持基材フィルムとなるPETフィルム(東洋紡(株)製、商品名A4300、膜厚75μm)を重ねあわせ、更にその上からローラーを走らせ平坦化した後、露光を行うことで樹脂組成物を硬化させた。硬化条件は、超高圧水銀ランプ(ウシオ電機(株)製、型式USH−3502MA、照度16mW/cm2)を用い、積算露光量2,000mJ/cm2で露光を行った。硬化終了後、金型から回折型集光フィルムを剥がし、これをサンプルとした。
まず、この樹脂組成物の特徴である微細形状転写性について評価するのに、回折型集光フィルム金型を用いた。回折型集光フィルム金型(材質Ni−P、山形形状のピッチ幅5μm、高さ5.7μm、頂角45度、格子パターンサイズ縦2cm、横1cmの東芝機械(株)製小型金型)に、上記で得た樹脂組成物を垂らし、その上に支持基材フィルムとなるPETフィルム(東洋紡(株)製、商品名A4300、膜厚75μm)を重ねあわせ、更にその上からローラーを走らせ平坦化した後、露光を行うことで樹脂組成物を硬化させた。硬化条件は、超高圧水銀ランプ(ウシオ電機(株)製、型式USH−3502MA、照度16mW/cm2)を用い、積算露光量2,000mJ/cm2で露光を行った。硬化終了後、金型から回折型集光フィルムを剥がし、これをサンプルとした。
上記のようにして得られた各実施例および比較例の回折型集光フィルムサンプルについて、この樹脂組成物の特徴である微細形状転写性について評価し、その結果を表1にまとめて示した。なお、比較例1の組成で調整した樹脂組成物は粘度が高く、取り扱いが困難であったため、サンプルを作製することができなかった。また、比較例2の組成で調整した樹脂組成物から作製されたサンプルは亀裂が生じたため以下の評価を行うことができなかった。
(微細形状転写性)
転写性は、金属顕微鏡にて各回折型集光フィルムサンプルの山形形状の頂角を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好(頂角45度)
△・・・転写不十分(頂角40〜44度)
×・・・転写不可
転写性は、金属顕微鏡にて各回折型集光フィルムサンプルの山形形状の頂角を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好(頂角45度)
△・・・転写不十分(頂角40〜44度)
×・・・転写不可
表1に示すとおり、比較例3〜6のサンプルの頂角は、金型の頂角(45度)と比較して狭くなっていることが確認された。比較例7のサンプルは、金型から離型できず評価できなかった。
※表中の数値の単位は全てg
※略号
UA1、UA2:ウレタンオリゴマー1、2
AA:アクリルアクリレートオリゴマー(日立化成工業(株)製 ヒタロイド7885S
S2*溶剤型材料であったため、エバポレーターにて脱溶剤してから用いた)
EA:エポキシアクリレートオリゴマー(日立化成工業(株)製 ヒタロイド7660−
1*溶剤型材料であったため、エバポレーターにて脱溶剤してから用いた)
4EG−A:テトラエチレングリコールジアクリレート(共栄社(株)製 2官能モノマ
ー)
L−A:ラウリルアクリレート(共栄社(株)製 単官能モノマー)
TMP−A:トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社(株)製 3官能モノマ
ー)
光開始剤:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティーケミカ
ル社製 商品名 イルガキュア184)
<回折型集光フィルムとしての評価>
次に、回折型集光フィルム材料としての評価を行った。回折型集光フィルムは、図5のように作るので、微細形状転写性に加えて、金型からの離型性、および支持基材フィルムとの密着性が必要になる。そこで、上記各実施例と比較例のサンプルについて、さらに金型からの離型性および支持基材フィルムとの密着性を評価した。これらの評価方法は以下のとおりである。結果をまとめて表2に示す。
次に、回折型集光フィルム材料としての評価を行った。回折型集光フィルムは、図5のように作るので、微細形状転写性に加えて、金型からの離型性、および支持基材フィルムとの密着性が必要になる。そこで、上記各実施例と比較例のサンプルについて、さらに金型からの離型性および支持基材フィルムとの密着性を評価した。これらの評価方法は以下のとおりである。結果をまとめて表2に示す。
(金型からの離型性)
離型性は、金型から回折型集光フィルムを剥がした時の状態を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好
△・・・若干張り付く
×・・・張り付く
離型性は、金型から回折型集光フィルムを剥がした時の状態を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好
△・・・若干張り付く
×・・・張り付く
表2に示すとおり、組成として2官能モノマーを用いずに3官能モノマーを用いた比較例4のサンプル、ならびにウレタンオリゴマーを用いなかった比較例6および7のサンプルでは、硬化後に金型と樹脂組成物の貼りつきが起こった。実施例1〜3のサンプルにおいては、離型剤を用いずに良好な離型性を得ることができた。
(支持基材フィルムとの密着性)
JIS K5400に準拠し、支持基材フィルム(PETフィルム)と樹脂組成物の密着性を評価した。すなわち、各回折型集光フィルムサンプルに、カミソリで基材フィルムに達する傷を2mmの間隔で縦横それぞれ11本入れて100個のます目を作り、セロハンテープ(幅25mm、ニチバン社製)をレンズ部に密着させて急激に剥がした後、剥がされたレンズ部のます目の数で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・90/100以上残留
△・・・60/100以上残留
×・・・60/100未満残留
JIS K5400に準拠し、支持基材フィルム(PETフィルム)と樹脂組成物の密着性を評価した。すなわち、各回折型集光フィルムサンプルに、カミソリで基材フィルムに達する傷を2mmの間隔で縦横それぞれ11本入れて100個のます目を作り、セロハンテープ(幅25mm、ニチバン社製)をレンズ部に密着させて急激に剥がした後、剥がされたレンズ部のます目の数で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・90/100以上残留
△・・・60/100以上残留
×・・・60/100未満残留
表2に示すとおり、ウレタンオリゴマーの合成に用いた原料成分の配合量が適切でない比較例5、ならびに2官能モノマーを用いずに単官能モノマーを用いた比較例3のサンプルは、硬化後における基材フィルムと樹脂組成物の密着性が不十分であった。一方、実施例1〜3のサンプルは、基材フィルムとの密着性が優れていた。
以上より、実施例1〜3の樹脂組成物を用いて作製した回折型集光フィルムは、微細形状転写性、金型からの離型性および支持基材フィルムとの密着性の全てに優れていることが分かる。
1 プリズム型シート
2 LED
3 導光体
4 反射フィルム
5 拡散フィルム
6 上向き縦プリズム型シート
7 下向き横プリズム型シート
8 回折型集光フィルム
9 金型
10 樹脂組成物
11 支持基材フィルム
12 ローラー
13 回折型集光フィルム
14 液晶表示用スペーサーの金型
15 ガラス
16 粘着剤
17 ナノインプリントの金型
18 液晶分子
19 液晶配表示用配向膜
2 LED
3 導光体
4 反射フィルム
5 拡散フィルム
6 上向き縦プリズム型シート
7 下向き横プリズム型シート
8 回折型集光フィルム
9 金型
10 樹脂組成物
11 支持基材フィルム
12 ローラー
13 回折型集光フィルム
14 液晶表示用スペーサーの金型
15 ガラス
16 粘着剤
17 ナノインプリントの金型
18 液晶分子
19 液晶配表示用配向膜
Claims (6)
- 1分子中にイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物と、
下記一般式(I)で表されるヒドロキシル基含有メチレングリコール系化合物と、
(式中、R1は、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖の炭化水素基であり、nは、1〜20の整数である。)
下記一般式(II)で表されるカプロラクトン変性(メタ)アクリレート化合物と、
(式中、R2は、水素又はメチル基であり、nは、1〜10の整数である。)
を、前記イソシアネート基と前記一般式(I)及び前記一般式(II)中の水酸基との等量比(NCO/OH)が0.8〜1.2になるように配合してなる(A)ウレタンオリゴマー、
(B)2官能モノマー、および
(C)光開始剤、
を含む光硬化型樹脂組成物。 - 前記(A)ウレタンオリゴマーの平均重量分子量Mwが、2,000〜20,000である請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
- 前記(A)ウレタンオリゴマーと前記(B)2官能モノマーとの配合比が、重量比で1:9〜9:1の範囲である請求項1または2記載の光硬化型樹脂組成物。
- 前記(C)光開始剤が、前記(A)ウレタンオリゴマーと前記(B)2官能モノマーの合計量100重量部に対して0.01〜5重量部含まれる請求項1〜3のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物。
- 前記(B)2官能モノマーが、テトラメチレングリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、1,9―ノナンジオールジアクリレート、1,6―ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2―ブチル―2―エチル―1,3―プロパンジオールジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート、カプロラクトン変性トリシクロデカンジメタノールジアクリレートからなる群から選択される一種又は二種類以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の光硬化型樹脂組成物を硬化させてなる回折型集光フィルム。
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-
2004
- 2004-11-26 JP JP2004342533A patent/JP2006152074A/ja active Pending
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