以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に、本発明の一実施の形態の遊技データ収集システム1の概要図を示す。
この遊技データ収集システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびメダル払出用の台間機6間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。
また、ネットワーク8には、例えば、遊技媒体であるパチンコ玉やメダルの数量を計数して貯玉数とする計数機9、受け入れた会員用ICカードまたは非会員用ICカードの度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカードや貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11などが接続されている。
さらに、会員用ICカードに記憶されたIDに基づいて管理装置13の記憶部に記憶された貯玉数があれば再プレー用貯玉数の情報を書き換える旨の要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカードに更新したり、その金額に対応する度数が記憶された非会員用ICカードの発行を行う発券機20、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技者に提供するデータ公開機22などが接続されている。
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカードを有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
また、会員用ICカードや非会員用ICカードには、例えば、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有し、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる非接触型の記憶媒体などが使用される。
上記した各機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介して外部機関24に送信される。ここで、情報サーバとして機能する外部機関24として、例えば、遊技データ収集システム1を実行するための各種実行処理ソフトなどを販売、委託修正する業者のサーバ、違法行為を検知したときに通報する警察署のサーバ、売上などの集計情報を出力する税務署のサーバなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。また、業者のサーバにアクセスすることで、例えば、最新遊技機の各種実行処理ソフトなどの情報を各遊技ホールの管理装置13に備えられたパーソナルコンピュータ17などで見ることができ、さらにダウンロードすることもできる。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
また、上記した遊技データ収集システム1において、島コンピュータ7を除いた、後述する遊技機端末装置27から直接管理装置13に伝送する構成としてもよいし、島コンピュータ7を管理装置13に内蔵させてもよい。そして、管理装置13および島コンピュータ7などの少なくとも1つを遊技データ収集装置として機能させることも可能である。以下の実施の形態では、管理装置13を遊技データ収集装置として機能させた場合の実施の形態について説明する。また、管理装置13は、遊技データ収集装置としての機能を有するが、上記した台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するという他の管理装置としての機能も備えている。
なお、勿論、島コンピュータ7を遊技データ収集装置として機能させた場合においても、管理装置13を遊技データ収集装置として機能させた場合と同様の作用効果を得ることができる。
以下に、本発明の一実施の形態の遊技データ収集システム1において遊技データ収集装置として機能する管理装置13について、図を参照して説明する。
なお、ここでは、管理装置13は、遊技データ収集装置としての機能と、各機器からの情報を管理する機能を備えた一例について説明するが、これらの機能を分けて構成してもよい。つまり、例えば、管理装置13は、カード毎のIDに基づいてそれぞれのカードが保有する度数や貯玉情報を管理するカード管理装置、パチンコ機2に配設された発射玉数を示す信号を出力するアウトメータ、パチンコ機2への供給玉数を示す信号を出力するセーフメータ等の出力を管理するホールコンピュータを別個に設け、ネットワーク8をそれぞれ異なる規格のもので構成してもよい。
図2は、遊技データ収集システム1における、パチンコ機2やスロットマシン5などの遊技機が、遊技機端末装置27、島コンピュータ7を介して、管理装置13に接続されている概略を示す図である。また、図3は、パチンコ機2が設置された状態の側面図である。
図2に示す遊技データ収集システム1では、列状に複数並設されたパチンコ機2やスロットマシン5のそれぞれは、遊技機端末装置27と接続され、遊技機端末装置27は、各列毎に各遊技機端末装置27と接続された島コンピュータ7を介して、管理装置13に接続されている。また、遊技機端末装置27、島コンピュータ7および管理装置13は、通信回線LANによって信号入出力可能に接続されている。
また、図3に示すように、遊技機端末装置27には、パチンコ機2からの各種出力が、パチンコ機2と幕板28との間の表面に設置されたランプ29を介して出力される。また、遊技機端末装置27からの出力は、ランプ29を介してパチンコ機2に出力される。なお、ここでは、遊技機端末装置27とパチンコ機2との間の情報の入出力を、ランプ29を介して行っているが、直接、遊技機端末装置27とパチンコ機2との間で情報の入出力を行ってもよい。
また、遊技機端末装置27は、各パチンコ機2毎または数台のパチンコ機2に1台接続され、上記した通信回線LANを介して、管理装置13に遊技機および台間機3、4、6等の周辺機器からの各種信号を伝送する。
ここで、図4に示された遊技機端末装置27の概要を示す断面図を参照して、遊技機端末装置27に設置される信号変換用基板について説明する。なお、図4に示された遊技機端末装置27は、2台の遊技機に対して1つの遊技機端末装置27が設置されるタイプの構造を有するものである。
例えば、上記したパチンコやスロットマシン等の新基準に対応して製作された遊技機から出力される各種信号数は、増加することが考えられ、それに伴って信号の入出力インターフェイスは、増設できることが好ましい。
そこで、図4に示すように、筐体30内の所定の位置にメイン基板31が設置され、このメイン基板31の一方の面に設けられた接続コネクタ31aには、この接続コネクタ31aと接続する接続コネクタ32aを一方の面に設け、他方の面に増設用の接続コネクタ32bが設けられた第1の信号変換用基板32が装着されている。また、この第1の信号変換用基板32には、遊技機からの接点端子接続コネクタを接続し、遊技機との各信号の入出を可能とする接点端子接続コネクタ32cが設けられている。また、入出力信号の増加が増加した場合には、図4に示すように、第2の信号変換用基板33を増設することができる。この第2の信号変換用基板33の一方の面には、第1の信号変換用基板32の接続コネクタ32bと接続する接続コネクタ33aが設けられ、他方の面に増設用の接続コネクタ33bが設けられている。また、この第2の信号変換用基板33には、遊技機からの接点端子接続コネクタを接続し、遊技機との各信号の入出を可能とする接点端子接続コネクタ33cが設けられている。信号変換用基板32に、信号変換用基板33を増設したのと同様に、遊技機からの出力線の数の増加に応じて更なる他の信号変換用基板を増設することもできる。
パチンコ機2における遊技データに含まれる各種信号としては、例えば、セブン大当り状態や羽物大当り状態になった時に出力される大当り信号、セブン機などの複数図柄が揃うと大当りとなる図柄移動(ここでは、以下ルーレットと呼ぶ)がスタートするスタート入賞口にパチンコ玉が入った時に出力されるスタート信号、スタート入賞口とは異なる入賞口にパチンコ玉が入った時に出力される入賞信号、大当りが成立したときのルーレットの数字によって、大当りとなる確率が大幅に高められたときに出力される確変信号、パチンコ玉が発射された時に出力されてパチンコ機2外に排出される際に検出されるアウトメータからのアウト信号、パチンコ機2へパチンコ玉が補給された時(パチンコ機2の上皿へパチンコ玉が供給された時)に出力されるセーフメータからのセーフ信号、またはCR機(隣接の台間機に挿入された記録媒体の度数を500円分差し引いてパチンコ機から125玉を25玉ずつ5回貸し出すパチンコ機)からのセーフメータ相当(上皿への全供給玉数から貸玉分を差し引いて賞玉分のみとした)信号、パチンコ機2のドアが不正に開かれたり、パチンコ機2が違法電波を受信したときなどに出力する不正信号などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、遊技データは、パチンコ機2から出力される信号などに対応して適宜に設定可能である。
また、パチンコ機2に並設された台間機3、4から管理装置13には、例えば、貸玉を行ったときに出力される貸玉信号、再プレーの際に貸玉を行ったときに出力される再プレー貸玉信号、台間機3、4に入金された時に出力される売景信号などが送信される。一方、管理装置13からパチンコ機2には、打ち止め状態になった時に出力される打ち止め信号が送信される。なお、打ち止め信号は、パチンコ機2にパチンコ玉を補給する補給機に出力され、パチンコ機2へのパチンコ玉の補給を停止するようにしてもよい。
スロットマシン5における遊技データに含まれる各種信号としては、例えば、15枚のメダル払出しを8回繰返し120枚のメダルが払出されるレギュラーボーナス(RB)状態になった時に出力されるレギュラーボーナス信号、レギュラーボーナス状態が2〜3回続き240枚〜360枚のメダルが払出されるビッグボーナス(BB)状態になった時に出力されるビッグボーナス信号、所定数のメダルを投入し、スタートレバーを叩いた時に出力されるスタート信号、スロットマシン5にメダルが投入された時に出力されるIN信号、スロットマシン5からメダルが排出された時に出力されるOUT信号、スロットマシン5のドアが不正に開かれたり、スロットマシン5が違法電波を受信したときなどに出力する不正信号などが送信される。また、スロットマシン5に並設された台間機6から管理装置13には、例えば、貸メダルを行ったときに出力される貸メダル信号、再プレーの際に貸メダルを行ったときに出力される再プレー貸メダル信号、台間機6に入金された時に出力される売景信号などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、遊技データは、スロットマシン5から出力される信号などに対応して適宜に設定可能である。
さらに「遊技データ」として含まれる各種信号を説明する。
遊技データを出力する遊技機器としては、入金を受けて入金分の有価価値を特定可能な情報が記憶部に記憶された記憶媒体を発行する発券機20、受け入れた記憶媒体の記憶部に記憶された有価価値を特定可能な情報を読み取るとともに、特定される有価価値を返金する精算機10、遊技者が獲得した遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数を特定可能な情報が記憶させたレシートまたは会員カードを排出する計数機9、これらのレシートまたは会員カードに記憶された遊技媒体数を特定可能な情報を読み取り、遊技者に渡される景品を払い出すか景品種別と数量を表示する景品管理機(POS)11、会員の好みの遊技機等の嗜好趣味を入力可能なデータ公開機22等が例示できる。上記した各種機器からの出力として、発券機20の場合には、入金総額、入金金種毎の枚数、払い出した釣りの総額および金種毎の枚数、100円で1度数となる発行度数、処理した記憶媒体のID等が例示できる。精算機10の場合には、処理した記憶媒体のIDと残度数、払い出した返金総額とその金種毎の枚数等が例示できる。計数機9の場合には、処理した記憶媒体がレシートであるか会員カードであるかの情報、会員カードのID、獲得した遊技媒体数等が例示できる。景品管理機(POS)11の場合には、処理した記憶媒体がレシートでるか会員カードであるかの情報、処理した記憶媒体のID、払い出した景品種別と数量等が例示できる。データ公開機22の場合には、会員の好みの遊技台等の嗜好趣味などが例示できる。管理装置13は、これらの情報をネットワーク8を介して受け付けてハードディスク等の記憶部に記憶する。
管理装置13は、パチンコ機2、スロットマシン5、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものとしても機能するものである。また、前述した各機器と管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
また、管理装置13は、パチンコ機2、スロットマシン5からの遊技データに基づいて、各パチンコ機2や各スロットマシン5の作動状態を判定することができる。
ここで、例えば、複数の大当りが発生した場合に、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、各大当たりの種別を判定し、各大当たり毎に遊技データを集計して、記憶することができる。また、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、例えば、大当り時の出玉の異常、ベース異常などの作動状態を判定する。ここで、ベースとは、1分間のアウト(発射玉)数100個に対して、遊技者側に戻されるセーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)数の割合である。ベースは、例えば、貸玉1玉4円あたり2.5円買取の場合には42個、4円買取(等価交換)の場合には19個となるようパチンコ機の釘幅を調整するなどの指標が機種毎に設けられる。さらに、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、出玉異常を検知し、その出玉異常を所定の範囲にランク付けして出力し、外部に警報することができる。
また、例えば、管理装置13は、スロットマシン5からの遊技データに基づいて、例えば、遊技者にとって有益な、例えば、レギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)などの有利モードの状態にあるか否かなどを判定する。さらに、管理装置13は、スロットマシン5からの遊技データに基づいて、出メダル異常を検知し、その出玉異常を所定の範囲にランク付けして出力し、外部に警報することができる。
以下に、一実施の形態の管理装置13について図を参照して説明する。
図5には、管理装置13の構成部を示す図、図6には、管理装置13における全体的な動作の流れを示す図が示されている。
図5に示すように、管理装置13は、制御手段100、情報集計管理手段101、判定値設定手段102、状態判定手段103、情報入出力手段104から主に構成されている。
制御手段100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などから主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御手段100では、情報集計管理手段101、判定値設定手段102、状態判定手段103、情報入出力手段104の各手段間の情報の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の情報の出入力を制御している。また、制御手段100は、プロトコルコンバータ14、モデム15を介して、外部機関24との間の情報の出入力を制御している。
情報集計管理手段101は、情報の集計および管理を行うもので、例えば、パチンコ機2から出力される、大当り信号、スタート信号、入賞信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、排出するパチンコ玉数に関する信号、不正信号などや、台間機3、4から出力される、貸玉信号、再プレー貸玉信号、売景信号などの遊技データ情報を記憶し、管理している。また、情報集計管理手段101は、例えば、スロットマシン5から出力される、レギュラーボーナス信号、ビッグボーナス信号、スタート信号、IN信号、OUT信号、排出するメダル数に関する信号、不正信号などや、台間機6から出力される、貸メダル信号、再プレー貸メダル信号、売景信号などの遊技データ情報を記憶し、管理している。
また、情報集計管理手段101は、各機器から出力された、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機または発券機に挿入した金額、精算金額などの情報を、使用される会員用ICカードや非会員用ICカードのIDなどに基づいて管理している。これらの管理情報は、情報集計管理手段101において、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理することができる。
また、判定値設定手段102や状態判定手段103などで算出、判定された、差玉情報、差メダル情報、遊技データに基づいて予め算出された判定値の情報、判定値に補正を施す所定値の情報、遊技機の作動状態に関する各情報などを記憶し、管理している。
さらに、情報集計管理手段101は、データ集計手段として機能し、大当り種別毎に遊技データ情報を集計し、種々の情報毎に集計データを管理する。さらに、情報集計管理手段101は、遊技データに基づいて、遊技機の各入賞口のうちのいずれの入賞口に入賞したかを判定する入賞口判定手段としても機能する。
この集計データの一例を表1に示す。表1のイベント欄のイベント項目の最後に記載されている「△」印は、セブン機などの複数絵柄が揃うと大当りとなるルーレットのスタートを100回繰り返す間、所定の入賞口が開いて持ち玉が減らない状態を維持できる時短状態を示す。また、「*」印は、大当りとなる確率が大幅に高められた確変状態を示す。
表1に示すように、情報集計管理手段101は、例えば、羽物の大当り開始した時刻、その時までのアウト数、セーフ数、アウト数からセーフ数を減算した差玉数、袖入賞口、各スタート入賞口、役物である各大当り入賞口への入賞数、大当り入賞口の開口時間の平均などを集計し、記憶する。また、例えば、営業終了時間までの各項目の集計なども行うことができる。ここで、データ集計手段によって、開口時間を集計することができるので、例えば、大当り入賞口の開口時間によって、大当り時の大当り入賞口への玉寄りの状態を判定することができる。例えば、開口時間が短かければ、大当り時の玉寄りが良く、開口時間が長ければ、大当り時の玉寄りが悪いなどの判断をすることができ、玉寄りに影響する釘調整の情報として利用することができる。
なお、情報集計管理手段101における上記した集計データは一例であり、例えば、各遊技機毎や各遊技機種毎などに、所定時間毎、羽物大当りのみ、セブン大当りのみ、非電動役物のみ、不正等の異常発生時のみなどについて個々に集計可能であり、また、時系列の履歴データを管理することもできる。ここで、非電動役物とは、例えば、パチンコ玉が入賞することで開閉するチューリップなどの入賞口をいう。
判定値設定手段102は、情報集計管理手段101に管理されている情報、特に、パチンコ機2やスロットマシン5から出力される情報に基づいて、各種遊技機の作動状態を判定するための判定値を変更可能に設定する。また、判定値設定手段102では、パチンコ機2やスロットマシン5の作動状態を判定するための遊技データを集計する集計期間を変更可能に設定することができる。さらに、判定値設定手段102では、得られた判定値や集計期間を、実際に設定する前に承認、またはそれらの値を変更することができる。この承認および変更は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17などを介して行うことができる。
状態判定手段103は、判定値設定手段102で設定された判定値と、情報集計管理手段101に管理されている情報、特に、パチンコ機2やスロットマシン5から出力される所定の情報とを比較して、各種遊技機の作動状態、例えば、大当り出玉異常、ベース異常、スタート異常、発射速度異常、遊技媒体の排出量の異常などを判定する。また、判定値設定手段102によって設定された集計期間に基づいて集計された遊技データと、予め設定されたパチンコ機2やスロットマシンの作動状態を判定するための判定値とを比較して、パチンコ機2やスロットマシンの作動状態を判定する。さらに、状態判定手段103は、大当り種別判定手段としても機能し、遊技データに基づいて、大当りの種別を判定する。また、状態判定手段103においては、複数の大当りが発生している場合でも、各大当りの種別を判定することができる。
情報入出力手段104は、状態判定手段103よって判定された各種遊技機の作動状態や、情報集計管理手段101に管理されている情報を出力するもので、例えば、プロトコルコンバータ14、モデム15を介して、外部機関24に情報を出力する。また、情報集計管理手段101は、ネットワーク8を介して各機器に情報を出力するもので、例えば、パチンコ機2やパチンコ機2にパチンコ玉を補給する補給機に打ち止め信号などを出力する。
また、情報入出力手段104は、外部機関24の一つである、業者のサーバにアクセスすることで、例えば、最新遊技機の各種実行処理ソフトなどの情報を各遊技ホールの管理装置13に備えられたパーソナルコンピュータ17などで見ることができ、さらにダウンロードすることもできる。さらに、情報入出力手段104は、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の表示部へ状態判定手段103よって判定された各種遊技機の作動状態や、情報集計管理手段101に管理されている情報を出力したり、図示しないスピーカにより音声でこれら情報を出力したり、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して出力することもできる。
そして、制御手段100によって制御される、情報集計管理手段101、判定値設定手段102、状態判定手段103、情報入出力手段104の各手段は、次のように動作する。
まず、図6を参照して、管理装置13における全体的な動作について説明する。
制御手段100は、各機器との通信状態の異常の有無を確認する(ステップS110)。通信状態の異常を検知した場合には、例えば、ブザーによる警告や管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の表示部へ通信状態異常を示す出力を行い異常を警報する。
通信状態の異常を検知しない場合には、制御手段100は、例えば、営業開始か否かを判定する(ステップS111)。この営業開始か否かの判定は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の表示部に、「営業開始ですか」などの表示をして、パーソナルコンピュータ17のキーボードから入力された応答信号で判定してもよい。
ステップS111の判定で、営業開始でないと判定した場合(ステップS111のNo)には、ステップS113を実行する。
一方、ステップS111の判定で、営業開始であると判定した場合(ステップS111のYes)には、営業中の実行処理を実行する(ステップS112)。
続いて、「遊技データ」として、ネットワーク8を介して入力された、パチンコ機2やスロットマシン5の各遊技機および発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22などの各機器からの情報を情報集計管理手段101に記憶する(ステップS113)。また、パチンコ機2から管理装置13に、前述したような、大当り信号、スタート信号、入賞信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、排出するパチンコ玉数に関する信号、不正信号や、スロットマシン5から管理装置13に、レギュラーボーナス信号、ビッグボーナス信号、スタート信号、IN信号、OUT信号、排出するメダル数に関する信号、不正信号などの情報を情報集計管理手段101に記憶する(ステップS113)。
続いて、情報集計管理手段101は、入力された、パチンコ機2、スロットマシン5、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ公開機22などからの各種情報に基づいて、例えば、会員の年齢層毎、性別毎、地域区分毎、ID毎、遊技機の種別毎に、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数、入金額などの情報を集計する(ステップS114)。
ここで、制御手段100が、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17からの入力により、これまでに処理された各情報の出力要求を検知した場合には、その要求情報を情報集計管理手段101から読み出す(ステップS115)。
続いて、制御手段100は、例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が入力されたか否かを判定する(ステップS116)。
ステップS116の判定で、終業処理信号が入力されていないと判定した場合(ステップS116のNo)にはリターンする。
一方、ステップS116の判定で、終業処理信号が入力されたと判定した場合(ステップS116のYes)には、制御手段100は、例えば、情報集計管理手段101で管理されている情報で、例えば、所定日数より前、遊技機入れ替え時などに記憶されている、設定値、仮に設定された設定値、差玉、差メダル、スタート回数などの情報を消去する(ステップS117)。
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101からの情報に基づいて、設置されている遊技機の種別数を設定する(ステップS118)。例えば、遊技機の種別数が20種の場合には、「ZZ=20」と設定する。
続いて、制御手段100は、「ZZ」の値が「0」以下か否かを判定する(ステップS119)。
ステップS119の判定で、「ZZ」の値が「0」より大きいと判定した場合(ステップS119のNo)には、情報集計管理手段101からの情報に基づいて、判定値設定手段102は、それぞれ判定値の仮設定値を、次の式(1)〜式(5)を用いて算出する(ステップS120)。
ここで、パチンコ機2における、通常時の差玉の仮判定値を「SL1dmy」、大当り時の差玉の仮判定値を「SL3dmy」と表す。また、スロットマシン5における、通常時の差メダルの仮判定値を「SL2dmy」、レギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)以外の有利モード時の差メダルの仮判定値を「SL4dmy」と表す。さらに、スタート回数の仮判定値を「SL5dmy」と表す。
SL1dmy=差玉の合計/(台数×サンプリング数)+ 所定値1A …式(1)
SL2dmy=差メダルの合計/(台数×サンプリング数)+ 所定値2A …式(2)
SL3dmy=大当り差玉の合計/(台数×サンプリング数)+ 所定値3A …式(3)
SL4dmy=ボーナス差メダルの合計/(台数×サンプリング数)+ 所定値4A …式(4)
SL5dmy=スタート回数の合計/(台数×サンプリング数)+ 所定値5A …式(5)
ここで、「差玉の合計」は、パチンコ機2の遊技機種別番号「K」の所定期間におけるセーフの合計からアウトの合計を減算して算出したものである。「台数」は、遊技機種別番号「K」の遊技機の台数である。「サンプリング数」は、所定期間(例えば1日)において、遊技機種別番号「K」の遊技機についてサンプリングした回数である。「差メダルの合計」は、スロットマシン5の遊技機種別番号「K」の所定期間におけるOUTの合計からINの合計を減算して算出したものである。「大当り差玉の合計」は、大当り時における「差玉の合計」であり、「ボーナス差メダルの合計」は、ボーナス時における「差メダルの合計」である。「スタート回数の合計」は、所定期間におけるスタート回数の合計である。「所定値1A〜所定値5A」は、補正係数であり、所定値1Aは、例えばベースに基づいて設定され、例えば、その値として40が用いられる。所定値2A、4Aは、機種毎設定毎の規格に基づいて設定され、例えば、その値としては、機種毎、設定毎の値が用いられる。所定値3Aは、大当り時のベースに基づいて設定され、例えば、その値として「−400」が用いられる。所定値5Aは、ベース等を参考に設定され、例えば、その値として9が用いられる。なお、「所定値1A〜所定値5A」は、任意の数値を設定してもよい。
続いて、判定値設定手段102は、上記した式(1)〜式(5)によって算出した仮判定値「SL1dmy〜SL5dmy」を用いて、承認動作を実行する。
なお、この承認動作は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に、仮判定値など確認情報を出力し、遊技ホールの店員がその確認情報を確認し、この確認情報を設定してよければ承認情報をパーソナルコンピュータ17を介して管理装置13に出力する。また、確認情報を変更したい場合には、変更した仮判定値や所定値などをパーソナルコンピュータ17を介して管理装置13に出力する。
まず、判定値設定手段102は、「SL1dmy」の値および「所定値1A」を管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力し、承認されたか否かを判定する(ステップS121)。
ステップS121の判定で、承認されずに、「SL1dmy」の値または「所定値1A」の変更情報を検知した場合(ステップS121のNo)には、その変更情報を入力し、再度ステップS121を実行する(ステップS122)。
一方、ステップS121の判定で、承認された場合(ステップS121のYes)には、「SL1dmy」を「SL1(K)」として設定する(ステップS123)。
続いて、判定値設定手段102は、「SL2dmy」の値および「所定値2A」を管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力し、承認されたか否かを判定する(ステップS124)。
ステップS124の判定で、承認されずに、「SL2dmy」の値または「所定値2A」の変更情報を検知した場合(ステップS124のNo)には、その変更情報を入力し、再度ステップS124を実行する(ステップS125)。
一方、ステップS124の判定で、承認された場合(ステップS124のYes)には、「SL2dmy」を「SL2(K)」として設定する(ステップS126)。
続いて、判定値設定手段102は、「SL3dmy」の値および「所定値3A」を管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力し、承認されたか否かを判定する(ステップS127)。
ステップS127の判定で、承認されずに、「SL3dmy」の値または「所定値3A」の変更情報を検知した場合(ステップS127のNo)には、その変更情報を入力し、再度ステップS127を実行する(ステップS128)。
一方、ステップS127の判定で、承認された場合(ステップS127のYes)には、「SL3dmy」を「SL3(K)」として設定する(ステップS129)。
続いて、判定値設定手段102は、「SL4dmy」の値および「所定値4A」を管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力し、承認されたか否かを判定する(ステップS130)。
ステップS130の判定で、承認されずに、「SL4dmy」の値または「所定値4A」の変更情報を検知した場合(ステップS130のNo)には、その変更情報を入力し、再度ステップS130を実行する(ステップS131)。
一方、ステップS130の判定で、承認された場合(ステップS130のYes)には、「SL4dmy」を「SL4(K)」として設定する(ステップS132)。
続いて、判定値設定手段102は、「SL5dmy」の値および「所定値5A」を管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に出力し、承認されたか否かを判定する(ステップS133)。
ステップS133の判定で、承認されずに、「SL5dmy」の値または「所定値5A」の変更情報を検知した場合(ステップS133のNo)には、その変更情報を入力し、再度ステップS133を実行する(ステップS134)。
一方、ステップS133の判定で、承認された場合(ステップS133のYes)には、「SL5dmy」を「SL5(K)」として設定する(ステップS135)。
続いて、制御手段100は、「ZZ」の値から「1」を減算し、他の遊技機種についての処理を行うため、ステップS119に戻る(ステップS136)。
ステップS119の判定で、「ZZ」の値が「0」以下と判定した場合(ステップS119のYes)には、制御手段100は、パーソナルコンピュータ17などから外部機関であるソフト製作業者などのサーバから、例えば、新機種の遊技機対象の処理ソフトなどをダウンロードする要求がされたか否かを判定する(ステップS137)。
ステップS137の判定で、ダウンロード要求がされていないと判定した場合(ステップS137のNo)にはリターンする。
一方、ステップS137の判定で、ダウンロード要求がされたと判定した場合(ステップS137のYes)には、モデム15およびプロトコルコンバータ14を介して、外部機関のサーバから所定の情報をダウンロードする(ステップS138)。
続いて、制御手段100は、ダウンロードした情報を、保有する実行形式を構成するオブジェクトにつなぎ合わせようリンクする(ステップS139)。例えば、新機種の遊技機対象の処理ソフトをダウンロードした場合、処理関数やデータを実行可能なように、情報集計管理手段である営業中の実行処理(ステップS112)にリンクする。
続いて、ダウンロードした情報における、データ項目、表示位置、単位、名称、関数などを、その遊技ホールの都合に合わせて変更する部分があれば、ここで変更し、ステップS112同様に、リンクし直す。なお、リンクするとは、例えば、プログラムが実行されるアドレスである、制御手段100を構成するRAMなどに記憶するものである(ステップS140)。
ここで、ステップS140において変更した各種情報や、ステップS121〜ステップS135の工程において承認された「SL1(K)」〜「SL5(K)」の値を、遊技ホールの希望に応じてプロトコルコンバータ14およびモデム15を介して、外部機関のサーバにアップロードすることもできる(ステップS141)。このように、変更した各種情報や承認された「SL1(K)」〜「SL5(K)」の値を外部機関に出力することで、遊技ホールとしては、提供した有益な情報を他の遊技ホールが購入すれば、その売上を得ることができるなどの利点がある。
なお、パーソナルコンピュータ17などからのデータ送信要求信号を制御手段100が検知した場合には、その要求に応じて、情報集計管理手段101で情報を集計し、またはすでに集計された情報から選択して、情報をパーソナルコンピュータ17などに出力することもできる。そして、各情報をパーソナルコンピュータ17の画面に表示させることができる。
次に、上記した管理装置13における全体的な動作で説明した、ステップS112の営業中の実行処理、ステップS138のサーバからのダウンロード処理について説明する。
(営業中の実行処理)
図6に示された営業中の実行処理(ステップS112)について、図7を参照して説明する。
図7には、営業中の実行処理の全体的な動作の流れ図が示されている。
遊技ホールのネットワーク8を介して通信可能な、パチンコ機2、スロットマシン5、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22などの各遊技機毎に予め付与され、管理装置13が管理している遊技機識別番号「J」に基づいて動作を行う。まず、遊技機識別番号「1」(付与された最小の番号)の遊技機について処理を行う(ステップS200)。
なお、ここでは、遊技機識別番号「J」は、新しい遊技機を購入する毎に図示しない「初期設定」ルーチンにおいて、その遊技機名と自動付与による「J」の番号、および遊技機種別であるグループ番号を示す自動付与による「K」の番号を設定登録して管理装置13の情報集計管理手段101に記憶されているものとする。また、遊技機識別番号の小さい順に処理を行う一例について示すが、この順に処理が行われることに限らず、例えば、遊技機識別番号の大きい順や、ランダムに行ってもよい。
続いて、制御手段100は、すべての遊技機、つまりすべての遊技機識別番号について処理が終了したか否かを判定する(ステップS201)。ここでは、予め遊技機の総数に応じて遊技機に付与された遊技機識別番号の最大値が、ステップS200で認識した遊技機識別番号「J」の値よりも小さいか否かを判定する。
まず、ステップS201の判定で、すべての遊技機について処理が終了したと判定した場合(ステップS201のYes)にはリターンする。
一方、ステップS201の判定で、すべての遊技機について処理が終了していないと判定した場合(ステップS201のNo)には、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に対応させて、遊技機種別番号「K」を設定する(ステップS202)。つまり、例えば、「J=1、K=1」とは、遊技機識別番号「1」で、遊技機種別番号「1」の遊技機ということになる。なお、ここで、遊技機種別番号「K」は、パチンコ機2およびスロットマシン5ではさらに機種毎、つまりCR新海物語(登録商標)、CR花満開極GS(登録商標)、CR水前寺清子C(登録商標)、CRGO!GO!郷MB(登録商標)、CR暴れん坊将軍V(登録商標)、北斗の拳(登録商標)、吉宗(登録商標)、主役は銭形(登録商標)、鉄拳R(登録商標)等毎に異なる番号が「初期設定」ルーチンにより予め自動設定されて付与されている。同様に、この他、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22の各種別において、さらに複数機種を遊技ホールで使用する場合にも、各種別の複数機種毎にグループ番号である異なる番号の「K」が予め付与されている。
続いて、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に相当する遊技機がパチンコ機2、スロットマシン5、その他であるか否かを判定する(ステップS203)。
まず、ステップS203の判定で、パチンコ機2、スロットマシン5のどちらでもない、すなわち発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22と判定した場合(ステップS203の「その他」)には、ステップS209を実行し、再びステップS201からの処理を、次の遊技機に対して行う。
また、ステップS203の判定で、パチンコ機2と判定した場合(ステップS203の「パチンコ機」)には、制御手段100は、「遊技データ」として、ネットワーク8を介して入力された、パチンコ機2の各遊技機および発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22などの各機器からの情報を情報集計管理手段101に記憶する(ステップS204)。
続いて、制御手段100は、上記した遊技データに基づいて、入賞信号などに伴って排出されるパチンコ玉やメダルの遊技媒体数を検知する連続出玉数処理を実行する(ステップS205)。
続いて、状態判定手段103は、上記した遊技データに基づいて、セブン大当り、羽物大当り、確変などの遊技状態を判定する遊技状態判定処理を実行する(ステップS206)。
続いて、情報集計管理手段101は、ステップS204において入力された遊技データ、ステップS205において処理された連続出玉数情報、ステップS206において処理された遊技状態判定情報などに基づいて、例えば、遊技機毎、遊技機機種毎における大当り種別毎などにデータ集計処理を実行する(ステップS207)。
続いて、状態判定手段103は、上記した遊技データに基づいて、大当り出玉異常、ベース異常、発射速度異常などの異常状態を判定する異常判定処理を実行する(ステップS208)。ここで、発射速度とは、1分間当りのアウト数である。
続いて、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に「1」を加算して、再びステップS201からの処理を、次の遊技機に対して行う(ステップS209)。
次に、ステップS203の判定で、スロットマシン5であると判定した場合(ステップS203の「スロットマシン」)には、制御手段100は、「遊技データ」として、ネットワーク8を介して入力された、スロットマシン5の各遊技機および発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22などの各機器からの情報を情報集計管理手段101に記憶する(ステップS210)。
続いて、制御手段100は、遊技機識別番号「J」のスロットマシン5において、所定数のメダルを投入し、スタートレバーを叩いた時に出力されるスタート信号の入力が、所定期間(例えば、mゲーム間)において初回か否かを判定する(ステップS211)。なお、スロットマシン5の機種によっては、スタート信号出力がないので代わりに投入メダル数を示すIN信号でも判定可能に設定される。
ステップS211の判定で、スタート信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS211のYes)には、ステップS205の連続出玉数処理を実行する。
一方、ステップS211の判定で、スタート信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS211のNo)には、ステップS209を実行し、再びステップS201からの処理を、次の遊技機に対して行う。
次に、上記した営業中の実行処理における全体的な動作で説明した、ステップS205の連続出玉数処理、ステップS206の遊技状態判定処理、ステップS207のデータ集計処理、ステップS208の異常判定処理について説明する。
(連続出玉数処理)
図7に示された連続出玉数処理(ステップS205)について、図8を参照して説明する。
図8には、連続出玉数処理の全体的な動作の流れ図が示されている。なお、この連続出玉数処理は、遊技データ収集処理を行うための一つのリンク関数(2)として機能する。
制御手段100は、遊技機種別番号「K」を判定し、その番号がこれから処理を行う所定の機種番号(ここでは、123「遊技機名称;スター誕生(登録商標)」とする)であるか否かを判定する(ステップS300)。
ステップS300の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123でないと判定した場合(ステップS300の「123以外」)には、他の遊技機種別の連続出玉数処理を実行する(ステップS301)。
一方、ステップS300の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123であると判定した場合(ステップS300の「123」)には、制御手段100は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、入賞信号が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS302)。なお、いずれかの入賞口に入賞すると、この入賞信号は「ON」となる。
ステップS302の判定で、入賞信号が「ON」と判定された場合(ステップS302の「ON」)には、続いて、制御手段100は、その入賞信号の「ON」が初回か否かを判定する(ステップS303)。
ステップS303の判定で、入賞信号の「ON」が初回であると判定した場合(ステップS303のYes)には、制御手段100のRAMの情報の「ram(a)」を「0」に、「ram(b)」を「0」に書き換える(ステップS304)。
ステップS303の判定で、入賞信号の「ON」が初回でないと判定した場合(ステップS303のNo)、またはステップS302の判定で、入賞信号が「OFF」と判定された場合(ステップS302の「OFF」)には、制御手段100のRAMの情報の「ram(a)」を連続出玉数「a」に、「ram(b)」を連続出玉数「b」に書き換える(ステップS305)。
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、出玉信号aが「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS306)。この出玉信号aでは、排出される出玉1個に対して1信号が出力される。上記した入賞信号は、1回の入賞に対する出玉数の排出が終了するまで、「ON」の状態が維持されるので、この間の出玉信号aをカウントすることで、出玉数を検知することができる。この出玉信号aは、セブン大当り時に対応する出玉信号である。
ステップS306の判定で、出玉信号aが「OFF」であると判定した場合(ステップS306の「OFF」)には、ステップS309を実行する。
ステップS306の判定で、出玉信号aが「ON」であると判定した場合(ステップS306の「ON」)には、制御手段100は、出玉信号aの入力が初回か否かを判定する(ステップS307)。この出玉信号aの入力が初回か否かを判定することによって、1回の出玉信号aを複数回カウントすることを防止できる。
ステップS307の判定で、出玉信号aの入力が初回でないと判定した場合(ステップS307のNo)には、ステップS309を実行する。
ステップS307の判定で、出玉信号aの入力が初回であると判定した場合(ステップS307のYes)には、「ram(a)」を「ram(a)+1」とし、出玉信号aのカウント数を増加させる(ステップS308)。
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、出玉信号bが「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS309)。この出玉信号bも出玉信号aと同様に、排出される出玉1個に対して1信号が出力される。上記した入賞信号は、1回の入賞に対する出玉数の排出が終了するまで、「ON」の状態が維持されるので、この間の出玉信号bをカウントすることで、出玉数を検知することができる。この出玉信号bは、セブン大当り時以外の、羽物、その他への入賞に対応する出玉信号である。
ステップS309の判定で、出玉信号bが「OFF」であると判定した場合(ステップS309の「OFF」)にはリターンする。
ステップS309の判定で、出玉信号bが「ON」であると判定した場合(ステップS309の「ON」)には、制御手段100は、出玉信号bの入力が初回か否かを判定する(ステップS310)。この出玉信号bの入力が初回か否かを判定することによって、1回の出玉信号bを複数回カウントすることを防止できる。
ステップS310の判定で、出玉信号bの入力が初回でないと判定した場合(ステップS310のNo)にはリターンする。
ステップS310の判定で、出玉信号bの入力が初回であると判定した場合(ステップS310のYes)には、「ram(b)」を「ram(b)+1」とし、出玉信号bのカウント数を増加させる(ステップS311)。
(遊技状態判定処理)
図7に示された遊技状態判定処理(ステップS206)について、図9を参照して説明する。
図9には、遊技状態判定処理の全体的な動作の流れ図が示されている。なお、この遊技状態判定処理におけるステップS400以降の処理は、遊技データ収集処理を行うための一つのリンク関数(1)として機能する。
制御手段100は、遊技機種別番号「K」を判定し、その番号がこれから処理を行う所定の機種番号(ここでは、123「遊技機名称;スター誕生(登録商標)」とする)であるか否かを判定する(ステップS400)。
ステップS400の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123でないと判定した場合(ステップS400の「123以外」)には、他の遊技機種別の遊技状態判定処理を実行する(ステップS401)。
一方、ステップS400の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123であると判定した場合(ステップS400の「123」)には、制御手段100は、その情報を状態判定手段103に出力する。状態判定手段103は、その情報および情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、所定のアドレスに存在するのリンク関数101〜リンク関数107を実行する。
ここで、遊技機種別番号「123」で遊技機名称「スター誕生(登録商標)」の所定の1台の遊技機における情報集計管理手段101に管理されている遊技データの一例を表2に示す。
表2に示すように、大当り1信号、大当り2信号などの26種の名称に対して、「ON」状態なのか、「OFF」状態なのかを判定することができ、それらの状態を総合的判定することで、遊技機の遊技状態を判定することができる。
表2に示された遊技データの一例では、例えば、大当り1信号が「ON」、大当り2信号が「OFF」、大当り3信号が「OFF」の場合には、通常のセブン大当り状態であると判定される。また、例えば、大当り1信号が「ON」、大当り2信号が「ON」、大当り3信号が「ON」の場合には、確変中のセブン大当り状態であると判定される。
なお、ここでは、26種の名称について記載されているが、この名称項目および項数などは任意に設定することができる。例えば、各名称項目を設定する際に、各遊技データに基づいて所定の処理関数を定義し、それを各名称項目に対応させて登録することができる。ここで、処理関数を定義する際には、例えば、所定の定義付けされた各遊技データが、テーブルAに表示され、このテーブルAから所定の遊技データを選択し、その選択した1つまたは複数の遊技データを演算パラメータとする関数を定義する。そして、この定義した関数を、表2に示すような、名称項目、単位、変換レート、データ種別、相対アドレス、信号入力有無、識別方法、連続出玉数などの情報とともに登録する。
次に、表2を参照しながら、図9に示した流れ図に沿って、上記の各リンク関数における動作を説明する。なお、図9に示した流れ図に記載された事項の一部は、表2の名称の記載事項に対応して記載されている。
(リンク関数103;ステップS410、リンク関数104;ステップS420、リンク関数105;ステップS430)
このリンク関数103〜リンク関数105は、複数絵柄が揃うと大当りとなるルーレットをスタートする2つのスタート入賞口(a、bスタート入賞口)と、羽物の1回スイング用のスタート入賞口(cスタート入賞口)と、羽物の2回スイング用のスタート入賞口(dスタート入賞口)とが設けられた場合に、いずれのスタート入賞口に入賞したかを判定する関数である。
なお、ここでは、いずれか1つのスタート入賞口に入賞したときのみ入賞信号を出力(表2では、aスタート入賞口に入賞のみ入賞信号を出力)し、bスタート入賞口に入賞したか否かの判定は、リンク関数103で、cスタート入賞口に入賞したか否かの判定は、リンク関数104で、dスタート入賞口に入賞したか否かの判定は、リンク関数105で実行している。また、cスタート入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は5、dスタート入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は8に設定されている。
まず、リンク関数103(ステップS410)について説明する。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、セブン大当りa〜dの抽選信号であるスタート1が「ON」か、「OFF」か、を判定する(ステップS411)。
ステップS411の判定で、スタート1が「OFF」であると判定した場合(ステップS411の「OFF」)には、状態判定手段103は、aスタート入賞およびbスタート入賞のフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、aスタート入賞およびbスタート入賞のフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS412)。
一方、スタート1が「ON」であると判定した場合(ステップS411の「ON」)には、続いて、状態判定手段103は、aスタート入賞が「ON」か、「OFF」か、を判定する(ステップS413)。
ステップS413の判定で、aスタート入賞が「OFF」であると判定した場合(ステップS413の「OFF」)には、状態判定手段103は、bスタート入賞のフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、bスタート入賞のフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS414)。
ステップS413の判定で、aスタート入賞が「ON」であると判定した場合(ステップS413の「ON」)、ステップS412またはステップS414の処理後、一旦リンク関数1にリターンして次のリンク関数104を実施する。
次に、リンク関数104(ステップS420)について説明する。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、連続出玉数が5であるか否かを判定する(ステップS421)。
ステップS421の判定で、連続出玉数が5であると判定した場合(ステップS421のYes)には、状態判定手段103は、cスタート入賞のフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、cスタート入賞のフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS422)。
ステップS421の判定で、連続出玉数が5でないと判定した場合(ステップS421のNo)またはステップS422の処理後、一旦リンク関数1にリターンして次のリンク関数105を実施する。
次に、リンク関数105(ステップS430)について説明する。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、連続出玉数が8であるか否かを判定する(ステップS431)。
ステップS431の判定で、連続出玉数が8であると判定した場合(ステップS431のYes)には、状態判定手段103は、dスタート入賞のフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、dスタート入賞のフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS432)。
ステップS431の判定で、連続出玉数が8でないと判定した場合(ステップS431のNo)またはステップS432の処理後、一旦リンク関数1にリターンして次のリンク関数102を実施する。
(リンク関数102;ステップS440)
リンク関数102は、羽物の大当りを判定する関数である。なお、羽物の大当り入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は13に設定されている。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、連続出玉数が13であるか否かを判定する(ステップS441)。
ステップS441の判定で、連続出玉数が13であると判定した場合(ステップS441のYes)には、状態判定手段103は、羽物大当cのフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、羽物大当cのフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS442)。
ステップS441の判定で、連続出玉数が13でないと判定した場合(ステップS441のNo)またはステップS442の処理後、一旦リンク関数1にリターンして次のリンク関数101を実施する。
(リンク関数101;ステップS450)
リンク関数101は、セブン大当a〜セブン大当dのいずれの大当りかを判定する関数である。ここで、セブン大当とは、セブン機の機能を有する遊技機において、ルーレットの複数絵柄が揃うことで生じる大当りである。
なお、ここでは、セブン大当aの場合の大当り入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は15、セブン大当bの場合の大当り入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は10に設定されている。また、セブン大当c確定する直前の入賞口はbスタート入賞口と設定されている。また、セブン大当dの場合には、1分間の大当り入賞口と普通電動役物への入賞個数をアウト数で除した値が0.7以上であるか、または大当り入賞口と普通電動役物の双方が作動状態にあることが設定されている。ここで、普通電動役物とは、例えば、飛行機などの羽物や、複数絵柄が揃うと大当りとなるルーレットのスタート入賞口に備えられたチューリップなどのことである。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、大当1信号が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS451)。
ステップS451の判定で、大当1信号がが「OFF」であると判定した場合(ステップS451の「OFF」)には、状態判定手段103は、セブン大当a〜セブン大当dのすべてのフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、セブン大当a〜セブン大当dのすべてのフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS452)。
一方、ステップS451の判定で、大当1信号がが「ON」であると判定した場合(ステップS451の「ON」)には、続いて、状態判定手段103は、連続出玉数が10か否かを判定する(ステップS453)。
ステップS453の判定で、連続出玉数が10であると判定した場合(ステップS453のYes)には、状態判定手段103は、セブン大当bのフラグを「1」に設定し、セブン大当a、セブン大当c、セブン大当dのフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、セブン大当bのフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とし、セブン大当a、セブン大当c、セブン大当dのフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS454)。
ステップS453の判定で、連続出玉数が10でないと判定した場合(ステップS453のNo)には、状態判定手段103は、1分間の大当り入賞口と普通電動役物への入賞個数の総数をアウト数で除した値が0.7以上、または大当り入賞口と普通電動役物の双方が作動状態にある(条件1)か否かを判定する(ステップS456)。ここで、0.7は、通常時のベース30における時の値であり、ベースが35の時には0.75、ベースが40の時には0.8に変更して、ステップS456の判定を行う。
ステップS456の判定で、条件1の状態にあると判定した場合(ステップS456のYes)には、状態判定手段103は、セブン大当dのフラグを「1」に設定し、セブン大当a〜セブン大当cのフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、セブン大当dのフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とし、セブン大当a〜セブン大当cのフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS457)。
ステップS456の判定で、条件1の状態にないと判定した場合(ステップS456のNo)には、状態判定手段103は、bスタート入賞が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS458)。
ステップS458の判定で、bスタート入賞が「ON」であると判定した場合(ステップS458の「ON」)には、状態判定手段103は、セブン大当cのフラグを「1」に設定し、セブン大当a、セブン大当b、セブン大当dのフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、セブン大当cのフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とし、セブン大当a、セブン大当b、セブン大当dのフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS454)。
一方、ステップS458の判定で、bスタート入賞が「OFF」であると判定した場合(ステップS458の「OFF」)には、状態判定手段103は、セブン大当aのフラグを「1」に設定し、セブン大当b〜セブン大当dのフラグを「0」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、セブン大当aのフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とし、セブン大当b〜セブン大当dのフラグを「0」に設定し、単位を「OFF」とする(ステップS460)。
そして、ステップS452、ステップS454、ステップS457、ステップS459またはステップS460の処理後、一旦リンク関数1にリターンして次のリンク関数106を実施する。
(リンク関数106;ステップS470)
リンク関数106は、例えば、チューリップなどの左右に入賞口が配設された非電動役物において、左右のどちらの入賞口への入賞かを判定する関数である。なお、右側の入賞口への入賞に伴い排出される連続出玉数は10に設定されている。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、連続出玉数が10であるか否かを判定する(ステップS471)。
ステップS471の判定で、連続出玉数が10であると判定した場合(ステップS471のYes)には、状態判定手段103は、非電動役物2のフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、非電動役物2のフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS472)。
ステップS471の判定で、連続出玉数が10でないと判定した場合(ステップS471のNo)またはステップS472の処理後、次のリンク関数107を実施する。
(リンク関数107;ステップS480)
リンク関数107は、セブン大当り時以外における、例えば、袖とよばれる入賞口への入賞を判定する関数である。なお、袖への入賞に伴い排出される連続出玉数は15に設定されている。
状態判定手段103は、情報集計管理手段101に入力された遊技データに基づいて、連続出玉数が15であるか否かを判定する(ステップS481)。
ステップS481の判定で、連続出玉数が15であると判定した場合(ステップS481のYes)には、状態判定手段103は、袖のフラグを「1」に設定する情報を、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、袖のフラグを「1」に設定し、単位を「ON」とする(ステップS482)。
ステップS481の判定で、連続出玉数が15でないと判定した場合(ステップS481のNo)またはステップS482の処理後、リンク関数1にリターンする。
なお、上記したリンク関数は一例であり、これらに限られるものではない。例えば、それぞれのスタート入賞口への入賞に伴い、遊技媒体を排出したことに関する異なる遊技媒体払出信号を出力するように構成し、その遊技媒体払出信号に基づいて、大当りの種別を判定するリンク関数を設けることもできる。
上記したように、遊技状態判定処理では、複数絵柄が揃うと大当りとなるルーレットをスタートする2つのスタート入賞口(a、bスタート入賞口)と、羽物の1回スイング用のスタート入賞口(cスタート入賞口)と、羽物の2回スイング用のスタート入賞口(dスタート入賞口)とが設けられた場合に、いずれのスタート入賞口に入賞したかを判定することができる。さらに、遊技状態判定処理では、セブン大当a〜セブン大当dのいずれの大当りかを判定することができ、この各セブン大当り毎に、遊技データを集計して、記憶することができる。
(データ集計処理)
図7に示されたデータ集計処理(ステップS207)について、図10および先に示した表2を参照して説明する。
図10には、データ集計処理の全体的な動作の流れ図が示されている。
制御手段100は、遊技機種別番号「K」を判定し、その番号がこれから処理を行う所定の機種番号(ここでは、123「遊技機名称;スター誕生(登録商標)」とする)であるか否かを判定する(ステップS500)。
ステップS500の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123でないと判定した場合(ステップS500の「123以外」)には、他の遊技機種別のデータ集計処理を実行する(ステップS501)。
一方、ステップS500の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123であると判定した場合(ステップS500の「123」)には、制御手段100は、その情報を情報集計管理手段101に出力する。情報集計管理手段101は、入力された遊技データに基づいて、相対アドレス(表2の相対アドレスの値)を「y」とし、アドレス「ad」を設定する(ステップS502)。このアドレス「ad」は、遊技機識別番号「J」の相対アドレスなどに基づいて設定される。なお、表2には、相対アドレス「y」の値が、0〜25まで示されているが、名称項目の増加した場合には相対アドレス「y」も増加するので、この0〜25に限られるものではない。
続いて、情報集計管理手段101は、「y」の値が「0」以下か否かを判定する(ステップS503)。
ステップS503の判定で、「y」の値が「0」以下でないと判定した場合(ステップS503のNo)には、続いて情報集計管理手段101は、相対アドレス「y」に関するアドレス「ad」の情報の入力が変化した初回か否かを判定する(ステップS504)。
ステップS504の判定で、情報の入力が初回であると判定した場合(ステップS504のYes)には、相対アドレス「y」に関するアドレス「ad」の情報を、「CNT[J][y]」のカウンタ値にインクリメントする(ステップS505)。なお、「CNT[J][y]」に基づく情報は、メモリ容量の制限から、最大値をとったのち「0」にクリアされるが、この「0」を跨いだことをプルグラム的に検知し、桁あふれ処理がなされるので、後程詳述されるステップS509、ステップS511、ステップS516、ステップS518、ステップS513、ステップS519で集計される場合には、桁あふれを考慮した増加させた数値が記憶される。
一方、ステップS504の判定で、情報の入力が初回でないと判定した場合(ステップS504のNo)には、相対アドレス「y−1」の値を相対アドレス「y」とし、つまり、相対アドレスから「1」を減算したものを相対アドレス「y」として、ステップS503を実行する(ステップS506)。
ステップS503の判定で、「y」の値が「0」以下であると判定した場合(ステップS503のYes)には、アウト数からセーフ数を減算し差玉数を算出する(ステップS507)。
続いて、情報集計管理手段101は、所定時間毎に情報を収集し集計するので、前回の情報を収集から所定時間後、例えば10分後であるか否かを判定する(ステップS508)。
ステップS508の判定で、所定時間後であると判定した場合(ステップS508のYes)には、情報集計管理手段101は、入力された遊技データから、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を記憶する(ステップS509)。そして、ステップS509の処理後、ステップS510が実行される。
一方、ステップS508の判定で、所定時間後でないと判定した場合(ステップS508のNo)には、続いて、状態判定手段103から出力された情報に基づいて、セブン大当a〜セブン大当dのいずれかであり、かつその情報の入力が初回か否かを判定する(ステップS510)。なお、このセブン大当a〜セブン大当dには、確変時、時短時における大当りも含む。また、セブン大当a〜セブン大当dの大当り以外にも、羽物の大当りの場合についても判定してもよい。
ステップS510の判定で、セブン大当a〜セブン大当dのいずれかであり、かつその情報の入力が初回であると判定した場合(ステップS510のYes)には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、大当り発生時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を記憶する(ステップS511)。そして、ステップS511の処理後、ステップS519を実行する。なお、連続出玉数で大当りの種別を判定する場合には、連続出玉数はセーフ数に加算される。
ステップS510の判定で、セブン大当a〜セブン大当dのいずれかでなく、または、セブン大当a〜セブン大当dのいずれかであるがその情報の入力が初回でないと判定した場合(ステップS510のNo)には、情報集計管理手段101は、確変状態における大当り状態を示す大当2信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS512)。
ステップS512の判定で、大当2信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS512のYes)には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、確変発生時刻、大当り発生時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を記憶する(ステップS513)。そして、ステップS513の処理後、ステップS519を実行する。なお、連続出玉数で大当りの種別を判定する場合には、連続出玉数はセーフ数に加算される。
一方、ステップS512の判定で、大当2信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS512のNo)には、情報集計管理手段101は、時短状態を示す大当3信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS514)。
ステップS514の判定で、大当3信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS514のYes)には、ステップS513を実行する。
一方、ステップS514の判定で、大当3信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS514のNo)には、情報集計管理手段101は、羽物の大当り状態を示す羽物大当cの情報の入力が初回か否かを判定する(ステップS515)。
ステップS515の判定で、羽物大当cの情報の入力が初回であると判定した場合(ステップS515のYes)には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、羽物大当り発生時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を記憶する(ステップS516)。そして、ステップS513の処理後、ステップS519を実行する。
一方、ステップS515の判定で、羽物大当cの情報の入力が初回でないと判定した場合(ステップS515のNo)には、情報集計管理手段101は、上記した各大当たり状態または時短状態が終了し、終了後の初回の入力であるか否かを判定する(ステップS517)。
ステップS517の判定で、終了後の初回の入力であると判定した場合(ステップS517のYes)には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、各大当たり状態または時短状態の終了時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を記憶する(ステップS518)。そして、ステップS518の処理後、ステップS519を実行する。
続いて、情報集計管理手段101は、入賞信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS519)。ここで、入賞信号は、スタート1、スタート2、サブデジタルスタート信号、普通役物電動信号、aスタート入賞、bスタート入賞、cスタート入賞、dスタート入賞、非電動役物1、非電動役物2、袖への入賞時に出力される。
ステップS519の判定で、入賞信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS519のYes)には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、各入賞信号の出力時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額、入賞口への入賞時間間隔、同一入賞口への連続する2回の入賞時間間隔などの情報を記憶する(ステップS520)。
一方、ステップS519の判定で、入賞信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS519のNo)、またはステップS520の処理後、リターンする。
上記したデータ集計処理では、所定時間毎、各セブン大当り毎、確変毎、時短毎、羽物大当り毎、各入賞毎などに遊技データを集計し、記憶することができる。
(異常判定処理)
図7に示された異常判定処理(ステップS208)について、図11を参照して説明する。
図11には、異常判定処理の全体的な動作の流れ図が示されている。
制御手段100は、遊技機識別番号「J」に相当する遊技機がパチンコ機2、スロットマシン5、その他であるか否かを判定する(ステップS600)。
まず、ステップS600の判定で、パチンコ機2、スロットマシン5のどちらでもない、すなわち発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22と判定した場合(ステップS600の「その他」)には、ステップS618を実行する。
ステップS600の判定で、パチンコ機2であると判定された場合(ステップS600の「パチンコ機」)には、制御手段100は、その情報を状態判定手段103に出力する。そして、状態判定手段103は、情報集計管理手段101の遊技データに基づいて、遊技機識別番号「J」のパチンコ機2における集計処理が、前回行った集計処理から1分を経過後の初回の処理であるか否かを判定する(ステップS601)。
ステップS601の判定で、前回行った集計処理から1分を経過後の初回の処理でないと判定した場合(ステップS601のNo)には、続いてステップS611を実行する。
一方、ステップS601の判定で、前回行った集計処理から1分を経過後の初回の処理であると判定した場合(ステップS601のYes)には、状態判定手段103は、サンプリング回数(r)に「1」を加算し、サンプリング回数値を増加する(ステップS602)。
続いて、状態判定手段103は、情報集計管理手段101に記憶されている遊技データに基づいて、所定期間(P分間)、例えば、10分間の遊技機識別番号「J」のパチンコ機2におけるセーフの合計からアウトの合計を減算して差玉を算出し(ステップS603)、その情報を情報集計管理手段101に出力し、記憶させる(ステップS604)。また、情報集計管理手段101は、この差玉の情報を記憶するとともに、この差玉情報から遊技機種別番号「K」の単位台数(1台)当り、単位サンプリング数(1回)当りの差玉(以下、単位差玉という)を算出して、この単位差玉情報も記憶する(ステップS604)。
ここで、この10分間におけるセーフの合計とは、例えば、処理された1分間隔の連続するセーフに関する処理情報を10個合計したものである。これと同様に、この10分間におけるアウトの合計とは、例えば、処理された1分間隔の連続するアウトに関する処理情報を10個合計したものである。このように、ステップS601の1分経過初回毎、すなわち1分毎に演算すると10分間待たなくても1分毎に過去10分間における集計が可能となり、状態判定が早くなるという利点がある。また、以下に記載する初回か否かの全ての判定は、所定の状態(例えば、スタート信号の入力)となった場合に、所定アドレスのフラグに「1」を書き込み、所定の状態でない(例えば、スタート信号の入力なし)場合に、所定アドレスのフラグに「0」を書き込むことで、所定の状態になり(例えば、スタート信号の入力)、かつ所定アドレスのフラグが「0」であった場合に初回と判定することで実現できる。
続いて、状態判定手段103は、情報集計管理手段101が入力したパチンコ機2からの情報に基づいて、大当1信号が入力されたか、つまり「大当り」か否かを判定する(ステップS605)。
ステップS605の判定で、「大当り」であると判定した場合(ステップS605のYes)には、状態判定手段103は、単位差玉の値と、上記した管理装置13における全体的な動作(図6)において説明した、予め設定され判定値として機能する「SL3(K)」の値とを比較する。そして、状態判定手段103は、単位差玉の値が、「SL3(K)」の値よりも小さいか否かを判定する(ステップS606)。
ステップS606の判定で、単位差玉の値が、「SL3(K)」の値よりも小さいと判定した場合(ステップS606のYes)には、状態判定手段103は、大当り出玉異常と判定し、制御手段100に大当り出玉異常に基づく情報を出力する(ステップS607)。なお、異常情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「大当出玉異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「大当出玉異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。これらの異常は、パチンコ機内部上皿への補給球のつまりなどにより生じる。
一方、ステップS606の判定で、単位差玉の値が、「SL3(K)」の値以上と判定した場合(ステップS606のNo)には、続いてステップS611を実行する。
ステップS605の判定で、「大当り」でないと判定した場合(ステップS605のNo)には、状態判定手段103は、単位差玉の値が、上記した管理装置13における全体的な動作(図6)において説明した、予め設定され判定値として機能する「SL1(K)」の値よりも大きいか否かを判定する(ステップS608)。
ステップS608の判定で、単位差玉の値が、「SL1(K)」の値よりも大きいと判定した場合(ステップS608のYes)には、さらに、状態判定手段103は、情報集計管理手段101からの情報に基づいて、全役物のフラグが「0」、つまり全役物が「OFF」であるか否かを判定する(ステップS609)。全役物が「OFF」である場合とは、表2において、大当1信号が「OFF」、かつ普通電動役物信号が「OFF」のときを示す。なお、ここで全役物「ON」の中には、パチンコ玉が1玉入ると開き、1玉入ると閉じるチューリップなどの非電動役物ONの状態は含まないものとする。全役物「ON」の場合には、長期または中期的に作動し、獲得玉数が飛躍的に増加して差玉が多くなるときでも、ベース異常と検知しない。
ステップS609の判定で、全役物が「OFF」であると判定した場合(ステップS609のYes)には、状態判定手段103は、ベース異常と判定し、制御手段100にベース異常に基づく情報を出力する(ステップS610)。なお、ベース異常情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「ベース異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「ベース異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
一方、ステップS609の判定で、全役物が「OFF」でないと判定した場合(ステップS609のNo)、またはステップS608の判定で、単位差玉の値が、「SL1(K)」の値以下と判定した場合(ステップS608のNo)には、続いてステップS611を実行する。
続いて、状態判定手段103は、パチンコ玉がパチンコ機2のスタート入賞口に入った時に出力されるスタート入賞信号の入力が、所定期間において初回か否かを判定する(ステップS611)。
ステップS611の判定で、スタート入賞信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS611のYes)には、状態判定手段103は、遊技機識別番号「J」毎かつ遊技機種別番号「K」毎のスタート回数を示す「ST[K][J]」の値に「1」を加算し(ステップS612)、その情報を情報集計管理手段101に出力し、記憶させる(ステップS613)。また、情報集計管理手段101は、このスタート回数の情報を記憶するとともに、このスタート回数情報から遊技機種別番号「K」の単位台数(1台)当り、単位サンプリング数(1回)当りのスタート回数(以下、単位スタート回数という)を算出して、そのスタート回数情報も記憶する(ステップS613)。
続いて、状態判定手段103は、単位スタート回数の値と、上記した管理装置13における全体的な動作(図6)において説明した、予め設定され判定値として機能する「SL5(K)」の値とを比較する。そして、状態判定手段103は、単位スタート回数の値が、「SL5(K)」の値よりも大きいか否かを判定する(ステップS614)。
ステップS614の判定で、単位スタート回数の値が、「SL5(K)」の値よりも大きいと判定した場合(ステップS614のYes)には、状態判定手段103は、スタート異常と判定し、制御手段100にスタート異常に基づく情報を出力する(ステップS615)。なお、異常情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「スタート回数異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「スタート回数異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。これらの異常は、磁石によるスタート入賞口へのパチンコ球誘導や、針金によるスタート入賞口のチューリップの強制開口などにより生じる。
一方、ステップS614の判定で、単位スタート回数の値が、「SL5(K)」の値以下と判定した場合(ステップS614のNo)には、続いてステップS616を実行する。
また、ステップS611の判定で、スタート入賞信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS611のNo)には、続いてステップS616を実行する。
続いて、制御手段300は、スタート入賞信号の入力が、ステップS611の判定で、初回と判定されたときから所定時間後、例えば10分経過後の初回にされたものか否かを判定する(ステップS616)。
ステップS616の判定で、初回と判定されたときから10分経過後の初回にされたものであると判定した場合(ステップS616のYes)には、これまでの遊技機識別番号「J」毎かつ遊技機種別番号「K」毎のスタート回数を示す「ST[K][J]」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS617)。
一方、ステップS616の判定で、初回と判定されたときから10分経過後の初回にされたものであると判定した場合(ステップS616のNo)、またはステップS617の処理後、制御手段100は、情報集計管理手段101の遊技データに基づいて、遊技機種別番号「K」を判定し、その番号がこれから処理を行う所定の機種番号(ここでは、123「遊技機名称;スター誕生(登録商標)」とする)であるか否かを判定する(ステップS618)。
ステップS618の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123でないと判定した場合(ステップS618の「123以外」)には、他の遊技機種別の異常判定処理を実行する(ステップS619)。
一方、ステップS618の判定で、遊技機種別番号「K」の値が123であると判定した場合(ステップS618の「123」)には、制御手段100は、その情報を状態判定手段103に出力する。
続いて、状態判定手段103は、所定のアドレスに存在する遊技機種別番号「123」の遊技機種用の異常判定リンク関数を実行する。
状態判定手段103は、まず、この異常判定リンク関数を用いて、発射速度の異常を判定する異常判定PC1処理を実行する(ステップS620)。
続いて、状態判定手段103は、遊技機から排出されるパチンコ玉やメダルの遊技媒体の排出量の異常を判定する異常判定PC2処理を実行する(ステップS621)。
続いて、状態判定手段103は、上記した異常判定リンク関数を用いて異常を検知した場合には、表2に示す相対アドレス「0〜25」に対応する情報、異常判定時刻、異常終了時刻、差玉、アウト間隔、ベース、特賞確率、大当り回数、売上金額などの情報を、制御手段100を介して、情報集計管理手段101に記憶する(ステップS622)。
次に、ステップS600の判定で、スロットマシン5であると判定した場合について説明する。
ステップS600の判定で、スロットマシン5であると判定した場合(ステップS600のYes)には、制御手段100は、その情報を状態判定手段103に出力する。そして、状態判定手段103は、遊技機識別番号「J」のスロットマシン5において、所定数のメダルを投入し、スタートレバーを叩いた時に出力されるスタート信号の入力が、所定期間(例えば、mゲーム間)において初回か否かを判定する(ステップS623)。なお、スロットマシン5の機種によっては、スタート信号出力がないので代わりに投入メダル数を示すIN信号でも判定可能に設定される。
ステップS623の判定で、スタート信号の入力が初回でないと判定した場合(ステップS623のNo)には、ステップS618を実行する。
ステップS623の判定で、スタート信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS623のYes)には、状態判定手段103は、サンプリング回数(r)に1を加算し、サンプリング回数値を増加する(ステップS624)。
続いて、状態判定手段103は、情報集計管理手段101に記憶されている遊技データに基づいて、所定期間、例えば、mゲーム間の遊技機識別番号「J」のスロットマシン5におけるOUT(スロットマシン5から排出されたメダル数)の合計からIN(スロットマシン5に投入されたメダル数)の合計を減算して差メダルを算出し(ステップS625)、この差メダルの情報を制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力し、記憶させる(ステップS626)。また、情報集計管理手段101は、この差メダルの情報を記憶するとともに、この差メダル情報から遊技機種別番号「K」の単位台数(1台)当り、単位サンプリング数(1回)当りの差メダル(以下、単位差メダルという)を算出して、この単位差メダル情報も記憶する(ステップS626)。
ここで、所定期間(例えば、mゲーム間)におけるOUTの合計とは、例えば、処理されたOUTに関する連続する1のゲーム間におけるOUTの合計をmゲーム個合計したものである。これと同様に、所定期間(例えば、mゲーム間)におけるINの合計とは、例えば、処理されたINに関する連続する1のゲーム間におけるINの合計をmゲーム個合計したものである。
続いて、状態判定手段103は、スロットマシン5の現在のモードが有利モードか、通常モードかを判定する(ステップS627)。ここで、スロットマシン5からのレギュラーボーナス信号やビッグボーナス信号の出力を入力した場合には、ステップS618を実行する。また、前回の判定が有利モードであった場合には、ステップS628を実行する。また、前回の判定が通常モードであった場合には、ステップS630を実行する。
ステップS627の判定で、前回有利モードと判定した場合(ステップS627の「有利モード」)には、状態判定手段103は、単位差メダルの値と、上記した管理装置13における全体的な動作(図6)において説明した、予め設定され判定値として機能する「SL4(K)」の値とを比較する。そして、状態判定手段103は、単位差メダルの値が、「SL4(K)」の値よりも小さいか否かを判定する(ステップS628)。
ステップS628の判定で、単位差メダルの値が、「SL4(K)」の値よりも小さいと判定した場合(ステップS628のYes)には、状態判定手段103は、通常モードと判定し、制御手段100に通常モードであることを示す情報を出力する(ステップS629)。
一方、ステップS628の判定で、単位差メダルの値が、「SL4(K)」の値以上と判定した場合(ステップS628のNo)には、ステップS618を実行する。
ステップS627の判定で、前回通常モードと判定した場合(ステップS627の「通常モード」)には、状態判定手段103は、単位差メダルの値と、上記した管理装置13における全体的な動作(図6)において説明した、予め設定され判定値として機能する「SL2(K)」の値とを比較する。そして、状態判定手段103は、単位差メダルの値が、「SL2(K)」の値よりも大きいか否かを判定する(ステップS630)。
ステップS630の判定で、単位差メダルの値が、「SL2(K)」の値よりも大きいと判定した場合(ステップS630のYes)には、状態判定手段103は、有利モードと判定し、制御手段100に有利モードであることを示す情報を出力する(ステップS631)。情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「有利モード発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「有利モード発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
また、状態判定手段103は、これまでの有利モードの回数に「1」を加算する(ステップS632)。そして、この情報は、制御手段100を介して情報集計管理手段101に出力され管理される。これによって、有利モードの発生回数をカウントすることができる。
一方、ステップS630の判定で、単位差メダルの値が、「SL2(K)」の値以下と判定した場合(ステップS630のNo)には、ステップS618を実行する。
上記した異常判定処理では、大当出玉異常、ベース異常、スタート異常、発射速度の異常、遊技機から排出される遊技媒体の排出量の異常などを判定し、その情報を出力することができるので、遊技機の異常状態を迅速に、的確に把握することができる。
また、情報集計管理手段101に管理されている情報、特に、パチンコ機2やスロットマシン5から出力される情報に基づいて、判定値設定手段102で得られた判定値や、集計期間を実際に設定する前に、承認、またはそれらの値の変更が可能なので、判定値や集計期間を確認しながらそれらの値を設定することができ、的確な管理処理を行うことができる。
また、判定値と遊技データとの比較や、判定値と集計期間に基づいて集計された遊技データとの比較を行い、遊技機毎の有利モードの状態判定や、営業状態に応じた異常値判定を、高精度でしかも容易に行うことができる。さらに、所定の遊技データから算出された判定値や集計期間を、任意に補正することができるので、様々な状況に対応して、遊技機毎の有利モードの状態判定や、営業状態に応じた異常値判定を、高精度でしかも容易に行うことができ、さらに長期にかけて現われる微妙な変動などを感度よく検出することもできる。
(異常判定PC1処理)
次に、図11の異常判定処理の全体的な動作における異常判定PC1処理(ステップS620)について、図12を参照して説明する。
図12には、異常判定PC1処理の全体的な動作の流れ図が示されている。この異常判定PC1処理は、発射速度の異常を判定するものである。
まず、状態判定手段103は、前回の判定から所定の単位時間(T1)後か否かを判定する(ステップS650)。ここで、所定の単位時間(T1)とは、例えば、前回の判定から1時間、1分などの時間であり、任意に設定することができる。
ステップS650の判定で、所定の単位時間(T1)後でないと判定した場合(ステップS650のNo)には、リターンする。
一方、ステップS650の判定で、所定の単位時間(T1)後であると判定した場合(ステップS650のYes)には、状態判定手段103は、前回までに判定している場合には、その判定時間Tに所定の単位時間(T1)を加算して、判定時間Tとする(ステップS651)。なお、前回までの判定時間Tが「0」の場合には、判定時間Tは、所定の単位時間(T1)と等しくなる。
続いて、状態判定手段103は、判定時間Tが、規定時間よりも小さいか否かを判定する(ステップS652)。ここで、パチンコやスロットマシン等の新基準により、10時間毎の発射速度を不変にするように規定されているので、ここでの規定時間は10時間とした。
ステップS652の判定で、判定時間Tが、規定時間よりも小さいと判定した場合(ステップS652のYes)には、状態判定手段103は、情報集計管理手段101の遊技データに基づいて、判定時間T間における発射速度を算出する(ステップS653)。ここで、発射速度とは、1分間当りのアウト数である。なお、判定時間Tが、規定時間よりも小さいとは、これまでの判定時間Tの積算時間が規定時間に満たないことである。
ステップS652の判定で、判定時間Tが、規定時間以上と判定した場合(ステップS652のNo)には、状態判定手段103は、情報集計管理手段101の遊技データに基づいて、判定時間T間における発射速度を算出する(ステップS654)。
続いて、状態判定手段103は、判定時間Tの値を「0」に書き換える(ステップS655)。
続いて、状態判定手段103は、ステップS654で算出した発射速度が、過去の規定時間内において、1分毎の発射速度の全履歴のうち1つでも100以上の場合には、発射速度異常と判定し、制御手段100に発射速度異常に基づく情報を出力する(ステップS656)。なお、異常情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「発射速度異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「発射速度異常異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
また、状態判定手段103は、ステップS654で算出した発射速度が、過去の規定時間内において、1分毎の発射速度の全履歴のうち1つでも所定の平均値よりも、所定値以上大きいか、小さい場合には、発射速度異常と判定し、制御手段100に発射速度異常に基づく情報を出力する(ステップS657)。なお、異常情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「発射速度異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「発射速度異常異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
上記したように、異常判定PC1処理では、発射速度異常を判定することができ、その異常を検知した場合には、外部にその異常検知情報を出力することができるので、遊技機の異常状態を迅速に、的確に把握することができる。
(異常判定PC2処理)
次に、図11の異常判定処理の全体的な動作における異常判定PC2処理(ステップS621)について、図13を参照して説明する。
図13には、異常判定PC2処理の全体的な動作の流れ図が示されている。この異常判定PC2処理は、遊技機から排出されるパチンコ玉やメダルの遊技媒体の排出量の異常を判定するものである。
まず、状態判定手段103は、前回の検知から所定時間(ここでは1時間)経過したか否かを判定する(ステップS700)。なお、スロットマシンの場合には、所定のゲーム数、例えば100ゲーム終了したか否かが判定される。また、スロットマシンの場合には、以下に説明する獲得玉数などの「玉数」は、「メダル数」となる。
ステップS700の判定で、1時間経過したと判定した場合(ステップS700のYes)には、状態判定手段103は、この所定時間(1時間)全体における獲得玉数の積算値(獲得玉数X)を算出し、この算出した獲得玉数Xを、これまでに積算された獲得玉数X(n)に加算する。そして、この加算後のn時間分の獲得玉数の積算値を獲得玉数X(n)とする(ステップS701)。ここで、全体の積算時間が100時間分の獲得玉数である場合には、獲得玉数X(100)と示される。
続いて、状態判定手段103は、1時間内に発生した役物作動(パチンコ玉が1玉入ると開き、1玉入ると閉じるチューリップなどの非電動役物は除く)中の獲得玉数の積算値(獲得玉数Y)を算出し、この算出した獲得玉数Yを、これまでに積算された役物作動中の獲得玉数Y(n)に加算する。そして、この加算後のn時間分の役物作動中の獲得玉数の積算値を獲得玉数Y(n)とする(ステップS702)。ここで、全体の積算時間が100時間分の役物作動中の獲得玉数である場合には、獲得玉数Y(100)と示される。
続いて、状態判定手段103は、1時間内に発生した大当り連荘中の獲得玉数の積算値(獲得玉数Z)を算出し、この算出した獲得玉数Zを、これまでに積算された大当り連荘中の獲得玉数Z(n)に加算する。そして、この加算後のn時間分の大当り連荘中の獲得玉数の積算値を獲得玉数Z(n)とする(ステップS703)。ここで、全体の積算時間が100時間分の大当り連荘中の獲得玉数である場合には、獲得玉数Z(100)と示される。なお、大当り連荘中とは、大当り、確変、大当りを繰り返す大当りのことである。
続いて、状態判定手段103は、獲得玉数Xを、これまでに積算された獲得玉数X(n)に加算した今回の獲得玉数Xの積算値から10時間前における獲得玉数Xの積算値を減算して、今回の判定の10時間前から今回の判定までの10時間分の獲得玉数の積算値を算出する(ステップS704)。つまり、今回の獲得玉数Xの積算値を獲得玉数X(n)とすると、「獲得玉数X(n)−獲得玉数X(n−10)」を演算することによって10時間分の獲得玉数の積算値を算出する。また、状態判定手段103は、所定時間(1時間)全体における発射玉数の積算値である発射玉数Xを、これまでに積算された発射玉数X(n)に加算した今回の発射玉数Xの積算値から、10時間前における発射玉数Xの積算値を減算して、今回の判定の10時間前から今回の判定までの10時間分の発射玉数の積算値を算出する(ステップS704)。つまり、今回の発射玉数Xの積算値を発射玉数X(n)とすると、「発射玉数X(n)−発射玉数X(n−10)」を演算することによって10時間分の発射玉数の積算値を算出する。同様に、役物作動中の獲得玉数、大当り連荘中の獲得玉数についても、10時間分の獲得玉数の積算値を算出する(ステップS704)。なお、スロットマシンの場合には、発射玉数は、投入メダル数となる。
続いて、状態判定手段103は、獲得玉数Xを、これまでに積算された獲得玉数X(n)に加算した今回の獲得玉数Xの積算値から1時間前における獲得玉数Xの積算値を減算して、今回の判定の1時間前から今回の判定までの1時間分の獲得玉数の積算値を算出する(ステップS705)。つまり、今回の獲得玉数Xの積算値を獲得玉数X(n)とすると、「獲得玉数X(n)−獲得玉数X(n−1)」を演算することによって1時間分の獲得玉数の積算値を算出する。また、状態判定手段103は、所定時間(1時間)全体における発射玉数の積算値である発射玉数Xを、これまでに積算された発射玉数X(n)に加算した今回の発射玉数Xの積算値から、1時間前における発射玉数Xの積算値を減算して、今回の判定の1時間前から今回の判定までの1時間分の発射玉数の積算値を算出する(ステップS705)。つまり、今回の発射玉数Xの積算値を発射玉数X(n)とすると、「発射玉数X(n)−発射玉数X(n−1)」を演算することによって1時間分の発射玉数の積算値を算出する。
続いて、状態判定手段103は、ステップ704で算出した、10時間分の獲得玉数Yの積算値を、10時間分の獲得玉数Xの積算値で除して、その結果を「reg(a)」とする(ステップS706)。
続いて、状態判定手段103は、ステップ704で算出した、10時間分の獲得玉数Zの積算値を、10時間分の獲得玉数Xの積算値で除して、その結果を「reg(b)」とする(ステップS707)。
続いて、状態判定手段103は、ステップS704で算出した、10時間分の獲得玉数Xの積算値を、10時間分の発射玉数Xの積算値で除して、その結果を「reg(c)」とする(ステップS708)。
続いて、状態判定手段103は、ステップS705で算出した、1時間分の獲得玉数Xの積算値を、1時間分の発射玉数Xの積算値で除して、その結果を「reg(d)」とする(ステップS709)。
ここで、所定時間である1時間以内に役物の作動があった場合には、「ka」を「ka+1」とし(ステップS710)、所定時間である1時間以内に大当り連荘の作動があった場合には、「kc」を「kc+1」として(ステップS711)、重み付けの加重平均係数を変更する。
続いて、状態判定手段103は、ステップ706で算出した「reg(a)」に基づいて、次の式(6)を用いてこの「reg(a)」の加重平均を算出する(ステップS712)。
reg(a)平均値=これまでのreg(a)平均値×(1−ka)+reg(a)×ka …式(6)
ここで、kaは、重み付けの加重平均係数である。
続いて、状態判定手段103は、ステップ707で算出した「reg(b)」に基づいて、次の式(7)を用いてこの「reg(b)」の加重平均を算出する(ステップS713)。
reg(b)平均値=これまでのreg(b)平均値×(1−kb)+reg(b)×kb …式(7)
ここで、kbは、重み付けの加重平均係数である。
続いて、状態判定手段103は、ステップ708で算出した「reg(c)」に基づいて、次の式(8)を用いてこの「reg(c)」の加重平均を算出する(ステップS714)。
reg(c)平均値=これまでのreg(c)平均値×(1−kc)+reg(c)×kc …式(8)
ここで、kcは、重み付けの加重平均係数である。
続いて、状態判定手段103は、ステップ709で算出した「reg(d)」に基づいて、次の式(9)を用いてこの「reg(d)」の加重平均を算出する(ステップS715)。
reg(d)平均値=これまでのreg(d)平均値×(1−kd)+reg(d)×kd …式(9)
ここで、kdは、重み付けの加重平均係数である。
続いて、状態判定手段103は、ステップS712で算出したreg(a)平均値を用いて、次の式(10)により異常を判定するためのレベル分け基準値(SLa)を算出する(ステップS716)。なお、このレベル分け基準値(SLa)は、10時間の獲得玉数のうち役物作動によるものが7割未満でなければならないという新基準に対する異常を判定するためのものである。
SLa=(0.7−reg(a)平均値)/3 …式(10)
続いて、状態判定手段103は、ステップS713で算出したreg(b)平均値を用いて、次の式(11)により異常を判定するためのレベル分け基準値(SLb)を算出する(ステップS717)。なお、このレベル分け基準値(SLb)は、10時間の獲得玉数のうち大当り連荘中によるものが6割未満でなければならないという新基準に対する異常を判定するためのものである。
SLb=(0.6−reg(b)平均値)/3 …式(11)
続いて、状態判定手段103は、ステップS714で算出したreg(c)平均値を用いて、次の式(12)により異常を判定するためのレベル分け基準値(SLc)を算出する(ステップS718)。なお、このレベル分け基準値(SLc)は、10時間の獲得玉数が発射玉数の2倍未満でなければならないという新基準に対する異常を判定するためのものである。
SLc=(2−reg(c)平均値)/3 …式(12)
続いて、状態判定手段103は、ステップS715で算出したreg(d)平均値を用いて、次の式(13)により異常を判定するためのレベル分け基準値(SLd)を算出する(ステップS719)。なお、このレベル分け基準値(SLd)は、1時間の獲得玉数が発射玉数の3倍未満でなければならないという新基準に対する異常を判定するためのものである。
SLd=(3−reg(d)平均値)/3 …式(13)
続いて、状態判定手段103は、警報レベルを示す「q」を「0」に書き換える(ステップS720)。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値が3以上か否かを判定する(ステップS721)。
ステップS721の判定で、「q」の値が3より小さいと判定した場合(ステップS721のNo)には、続いて、状態判定手段103は、「reg(a)>SLa×(q+1)+reg(a)平均」か否かを判定する(ステップS722)。
ステップS722の判定で、「reg(a)>SLa×(q+1)+reg(a)平均」であると判定した場合(ステップS722のYes)には、状態判定手段103は、「q」に1を加算して、警報レベルのレベルを1段階上げ、ステップS721を実行する(ステップS723)。
ここで、「q」の値が3以上となると、新基準を満たすことができない状態と判定され、また、「q」の値が3よりも小さい場合でも、新基準を満たす条件ではあるが、3段階の警報レベルが設けられている。
この3段階の警報レベルのうち、「q=0」のとき、つまり警報レベル「0」のときは、reg(a)の値が、「SLa×1+reg(a)平均」の以下となり、新基準を満たす条件でも最も警報レベルの低い状態である。また、「q=1」のとき、つまり警報レベル「1」のときは、reg(a)の値が、「SLa×2+reg(a)平均」の以下となり、新基準を満たす条件でも中位の警報レベルの状態である。さらに、「q=2」のとき、つまり警報レベル「2」のときは、reg(a)の値が、「SLa×3+reg(a)平均」の以下となり、新基準を満たす条件でも上位の警報レベルの状態であり、これを超えると新基準を満たさなくなる状態である。なお、上記した3段階の警報レベルについては、後述するreg(b)、reg(c)、reg(d)の判定における場合も同様である。
ステップS722の判定で、「reg(a)>SLa×(q+1)+reg(a)平均」でないと判定した場合(ステップS722のNo)、またはステップS721の判定で、「q」の値が3以上と判定した場合(ステップS721のYes)には、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100に出力する(ステップS724)。なお、警告情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「排出玉数異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「排出玉数異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100を介して、情報集計管理手段101に出力し、情報集計管理手段101では、その情報に基づいて履歴情報を記憶する(ステップS725)。
続いて、状態判定手段103は、「q」を「0」に書き換える(ステップS726)。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値が3以上か否かを判定する(ステップS727)。
ステップS727の判定で、「q」の値が3より小さいと判定した場合(ステップS727のNo)には、続いて、状態判定手段103は、「reg(b)>SLb×(q+1)+reg(b)平均」か否かを判定する(ステップS728)。
ステップS728の判定で、「reg(b)>SLb×(q+1)+reg(b)平均」であると判定した場合(ステップS728のYes)には、状態判定手段103は、「q」に1を加算して、警報レベルのレベルを1段階上げ、ステップS727を実行する(ステップS729)。
ステップS728の判定で、「reg(b)>SLb×(q+1)+reg(b)平均」でないと判定した場合(ステップS722のNo)、またはステップS727の判定で、「q」の値が3以上と判定した場合(ステップS727のYes)には、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100に出力する(ステップS730)。なお、警告情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「排出玉数異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「排出玉数異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100を介して、情報集計管理手段101に出力し、情報集計管理手段101では、その情報に基づいて履歴情報を記憶する(ステップS731)。
続いて、状態判定手段103は、「q」を「0」に書き換える(ステップS732)。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値が3以上か否かを判定する(ステップS734)。
ステップS734の判定で、「q」の値が3より小さいと判定した場合(ステップS734のNo)には、続いて、状態判定手段103は、「reg(c)>SLc×(q+1)+reg(c)平均」か否かを判定する(ステップS735)。
ステップS735の判定で、「reg(c)>SLc×(q+1)+reg(c)平均」であると判定した場合(ステップS735のYes)には、状態判定手段103は、「q」に1を加算して、警報レベルのレベルを1段階上げ、ステップS734を実行する(ステップS736)。
ステップS735の判定で、「reg(c)>SLc×(q+1)+reg(c)平均」でないと判定した場合(ステップS735のNo)、またはステップS734の判定で、「q」の値が3以上と判定した場合(ステップS734のYes)には、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100に出力する(ステップS737)。なお、警告情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「排出玉数異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「排出玉数異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100を介して、情報集計管理手段101に出力し、情報集計管理手段101では、その情報に基づいて履歴情報を記憶する(ステップS738)。
続いて、状態判定手段103は、「q」を「0」に書き換える(ステップS739)。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値が3以上か否かを判定する(ステップS740)。
ステップS740の判定で、「q」の値が3より小さいと判定した場合(ステップS740のNo)には、続いて、状態判定手段103は、「reg(d)>SLd×(q+1)+reg(d)平均」か否かを判定する(ステップS741)。
ステップS741の判定で、「reg(d)>SLd×(q+1)+reg(d)平均」であると判定した場合(ステップS741のYes)には、状態判定手段103は、「q」に1を加算して、警報レベルのレベルを1段階上げ、ステップS740を実行する(ステップS742)。
ステップS741の判定で、「reg(d)>SLd×(q+1)+reg(d)平均」でないと判定した場合(ステップS741のNo)、またはステップS740の判定で、「q」の値が3以上と判定した場合(ステップS740のYes)には、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100に出力する(ステップS743)。なお、警告情報の出力とは、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の画面へ「排出玉数異常発生」と点滅表示し、図示しないスピーカにより音声で「排出玉数異常発生」と報知し、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに当該情報を伝送して上記と同様に報知するようにする。
続いて、状態判定手段103は、「q」の値に応じた警告情報を制御手段100を介して、情報集計管理手段101に出力し、情報集計管理手段101では、その情報に基づいて履歴情報を記憶する(ステップS744)。
続いて、状態判定手段103は、積算時間の「n」に1を加算する(ステップS745)。
続いて、状態判定手段103は、「n」が所定の判定時間(ここでは10時間)以上であるか否かを判定する(ステップS746)。
ステップS746の判定で、「n」が10時間以上であると判定した場合(ステップS746のYes)には、状態判定手段103は、「n」を0に書き換える(ステップS747)。
ステップS746の判定で、「n」が10時間以上でないと判定した場合(ステップS746のNo)、ステップS747の処理後、またはステップS700の判定で、1時間経過していないと判定した場合(ステップS700のNo)には、状態判定手段103は、所定時間の間におけるこれまでの発射玉数の積算値に、今回のサンプリングにおける発射玉数を加算し、所定時間の間における発射玉数の積算値とする(ステップS748)。
続いて、状態判定手段103は、所定時間の間におけるこれまでの獲得玉数の積算値に、今回のサンプリングにおけるセーフ数とアウト数を用いて、「セーフ数−アウト数」を演算して算出した獲得玉数を加算し、所定時間の間における獲得玉数の積算値(獲得玉数X)とする(ステップS749)。
続いて、状態判定手段103は、役物作動中か否かを判定する(ステップS750)。
ステップS750の判定で、役物作動中であると判定した場合(ステップS750のYes)には、状態判定手段103は、所定時間の間におけるこれまでの役物作動中の獲得玉数の積算値に、役物作動中の今回のサンプリングにおけるセーフ数とアウト数を用いて、「セーフ数−アウト数」を演算して算出した獲得玉数を加算し、所定時間の間における役物作動中の獲得玉数の積算値(獲得玉数Y)とする(ステップS751)。
ステップS750の判定で、役物作動中でないと判定した場合(ステップS750のNo)、またはステップS751の処理後、状態判定手段103は、大当り連荘中か否かを判定する(ステップS752)。
ステップS752の判定で、大当り連荘中であると判定した場合(ステップS752のYes)には、状態判定手段103は、所定時間の間におけるこれまでの大当り連荘中の獲得玉数の積算値に、大当り連荘中の今回のサンプリングにおけるセーフ数とアウト数を用いて、「セーフ数−アウト数」を演算して算出した獲得玉数を加算し、所定時間の間における大当り連荘中の獲得玉数の積算値(獲得玉数Z)とする(ステップS753)。
上記したように、異常判定PC2処理では、遊技機から排出される遊技媒体の排出量の異常を判定することができ、その異常を検知した場合には、外部にその異常検知情報を出力することができるので、遊技機の異常状態を迅速に、的確に把握することができる。また、区分された警報レベルによって遊技機の状態を把握することができるので、遊技機の状態が異常状態に近い状態なのか否かを予め把握することができる。
なお、ここでは、所定時間、10時間分のreg(a)、reg(b)、reg(c)、1時間分のreg(c)を算出して、SLa、SLb、SLc、SLdのレベル分け基準値を算出しているが、異常判定PC2処理は、この所定時間に基づいて、異常判定を行うことに限られない。例えば、この異常判定PC2処理を4回行い、初回の処理では、所定時間の1/4の時間を所定時間として、2回目の処理では、所定時間の2/4の時間を所定時間として、3回目の処理では、所定時間の3/4の時間を所定時間として、4回目の処理では、所定時間の4/4の時間を所定時間として、上記した異常判定を行ってもよい。なお、この場合には、所定時間を4区分に区分分けしているので、SLa、SLb、SLc、SLdのレベル分け基準値の算出する際には、「3」で除す代わりに「4」で除して基準値を算出する。ここでは、所定時間を4つに区分した一例を示したが、区分数は任意に設定することができる。
これによって、例えば、所定時間の1/4において、遊技機の異常状態を判定することができるので、早期に遊技機の異常状態を把握することができる。また、所定時間の1/4における遊技機の状態を把握することで、今後の遊技機の状態を早い時期に予測することができる。
(サーバからのダウンロード処理)
次に、図6を参照して管理装置13における全体的な動作で説明した、ステップS138のサーバからのダウンロード処理について、図14を参照して説明する。
図14には、サーバからのダウンロード処理の全体的な動作の流れ図が示されている。
制御手段100は、管理装置13に備えられたパーソナルコンピュータ17からの要求により、情報出入力手段104に、外部機関24である遊技データ収集処理ソフトを販売している業者のサーバにアクセスする情報を出力する。情報出入力手段104は、その情報に基づいて、プロトコルコンバータ14、モデム15を介して、外部機関24である遊技データ収集処理ソフトを販売している業者のサーバにアクセスし、所定の情報をダウンロードする要求を出力する。そして、業者のサーバの制御手段は、その要求情報に基づいて、所定の情報を遊技ホールのモデム15などを介して出力する(ステップS800)。
ここで、ダウンロードする所定の情報とは、例えば、種々のリンク関数、遊技機種別の識別番号、当該種別毎のチャンネル指示、リンク関数のマニュアル、各データ名称、単位、画面表示位置、遊技機種別毎の遊技機端末装置などの接続マニュアルが挙げられるが、これらに限られるものではなく、他の遊技データ収集処理に必要な情報などを所定の情報に含むことができる。
上記したリンク関数には、例えば、パチンコ機を対象とするものとして、(a)1時間の獲得玉数が発射玉数の3倍未満であるかを判定するもの、(b)10時間の獲得玉数が発射玉数2倍未満であるかを判定するもの、(c)10時間の獲得玉数のうち役物作動によるものが7割未満、連荘時でも6割未満であるかを判定するもの、(d)10時間における発射速度が100未満に維持されているかを判定するものなどが挙げられる。また、これらのリンク関数に伴う、判定時間(1時間と10時間)、判定関数、判定値、判定コメントなどの情報に関するものも所定の情報に含むことができる。
また、上記したリンク関数には、例えば、スロットマシーンを対象とするものとして、(e)400ゲームの獲得メダル数を投入メダル数で除した値が3未満であるかを判定するもの、(f)6000ゲームの獲得メダル数を投入メダル数で除した値が1.5未満であるかを判定するもの、(g)175000ゲームの獲得メダル数を投入メダル数で除した値が1.2未満であるかを判定するものなどが挙げられる。また、これらのリンク関数に伴う、判定時間、判定関数、判定値、判定コメントなどの情報に関するものも所定の情報に含むことができる。
一方、業者のサーバでは、各遊技ホールに上記した遊技データ収集処理ソフトを販売し、各遊技ホールにおいて、その遊技データ収集処理ソフトの、例えば、リンク関数の一部を修正、またはリンク関数を新たに作成した情報、項目を修正、または項目を新たに作成した情報などを各遊技ホールからアップロードする。そして、業者のサーバは、それらの情報を、各遊技ホールからの業者のサーバへのアクセスにより表示する(ステップS801)。例えば、この修正された情報をダウンロードすることにより、使用する遊技機が同一の場合には、その修正情報をそのまま、自らの遊技ホールで使用することができるので、自らの遊技ホールで修正を行わずに使用できるなどの利点がある。また、修正情報として、上記した上記した修正されたリンク関数以外にも、例えば、修正コメント情報やその他の修正項目情報なども含まれる。
業者のサーバの制御手段は、上記した修正情報のダウンロード要求がされたか否かを判定する(ステップS802)。
ステップS802の判定で、修正情報のダウンロード要求がされたと判定した場合(ステップS802のYes)には、業者のサーバの制御手段は、要求された情報を、遊技ホールに出力する(ステップS803)。
続いて、業者のサーバの制御手段は、この情報のダウンロードに基づく課金、手数料などを集計し、その情報を遊技ホールに出力し、月次処理で精算される(ステップS804)。また、各遊技ホールからアップロードされた新規または修正された情報がダウンロードされた場合には、アップロードした遊技ホールへの売上代金を記憶し、業者側が一部を手数料として記憶する。そして、月次処理でアップロードした遊技ホールへの支払い、ダウンロードしたホールへの請求、業者の手数料を出力して精算する。
ステップS802の判定で、修正情報のダウンロード要求がされていない判定した場合(ステップS802のNo)、またはステップS804の処理後、リターンする。
上記したサーバからのダウンロード処理では、外部機関24である遊技データ収集処理ソフトを販売している業者のサーバにアクセスし、所定の情報をダウンロードすることができるので、例えば、自らの遊技ホールに必要な情報をいつでも検索して、入手することができる。また、新規な情報などを迅速に入手することができる。
上記したように、本発明の遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムによれば、複数種の大当りが発生した場合でも、各大当たり種別を判定することがき、さらに、その判定した大当たり種別毎に遊技データを集計することができ、例えば、釘調整などを行う際の情報として利用することができる。
また、遊技機から大当り種別信号が出力されていない場合でも、遊技機の各入賞口への入賞に伴い出力される各入賞口毎に異なる遊技媒体払出信号、各入賞口からの入賞信号、各入賞口への入賞に伴って排出される遊技媒体数などに基づいて、大当り種別を判定することができ、各大当たり毎のデータ集計をすることができる。さらに、各入賞口毎に遊技データを集計して記憶することもできる。
また、本発明の遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムによれば、異常判定処理によって、大当出玉異常、ベース異常、スタート異常、発射速度の異常、遊技機から排出される遊技媒体の排出量の異常などを判定し、その情報を出力することができるので、遊技機の異常状態を迅速に、的確に把握することができる。
1…遊技データ収集システム、2…パチンコ機、3、4、6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、9…計数機、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、14…プロトコルコンバータ、15…モデム、16…カードセンタ、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、19…貯留機構付き紙幣識別装置、19a…紙幣挿入口、19b…台間機指定ボタン、20…発券機、21…データ表示機、22…データ公開機、24…外部機関。