JP2006149027A - ステータ用絶縁部材およびそれを備えた回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 組付性に優れ、かつ、絶縁性を確保したステータ用絶縁部材を提供する。
【解決手段】 絶縁部材60は、本体部61と、リード線側フランジ部62,64と、反リード線側フランジ部66,68とを備える。反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さは、リード線側フランジ部62,64のフランジ高さよりも低い。一方、反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さは、リード線側フランジ部62,64のフランジ厚さよりも厚い。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ステータ用絶縁部材およびそれを備えた回転機に関し、特に、ステータに巻回されるコイルをステータコアと絶縁するステータ用絶縁部材およびそれを備えた回転機に関する。
特開2002−233090号公報(特許文献1)は、鉄板が積層されて形成されるステータコアのティースに巻回されるコイルをステータコアと絶縁する絶縁部材を開示する。この絶縁部材は、ステータコアを構成する積層コアを鉄板積層方向の両側から挟み込んで積層コアを押さえる一対のコア押さえ部と、スロットに挿入されて鉄板積層方向に延び、一対のコア押さえ部に連結される連結部とを備える。
この特開2002−233090号公報に開示された絶縁部材によれば、絶縁部材が積層コアを軸方向両側から挟み込むので、積層コアにおけるティースの反りや軸方向への拡がりを防止することができる(特許文献1参照)。
特開2002−233090号公報 特開2000−14067号公報 特開平10−174378号公報 特開平10−174337号公報 特開平4−210746号公報
上述の特開2002−233090号公報は、連結部にて鉄板積層方向に2分割された絶縁部材を開示するが、絶縁部材をこのような分割構造にすると、積層コアの両側から絶縁部材を組付けなければならないので、絶縁部材の組付性が悪く、また、部品点数も増加する。
また、特開2002−233090号公報は、コア全高にわたって鉄板積層方向に連結部が連続した一体型の絶縁部材であって、かつ、一対のコア押さえ部の一方がフランジからなり、他方のコア押さえ部が爪からなる絶縁部材も開示する。このような一体型の絶縁部材は、回転軸方向における積層コアの端面の一方から絶縁部材をスロット内に挿入する必要があるが、この絶縁部材は、他方のコア押さえ部が幅狭の爪からなるので、スロット内に絶縁部材を挿入する際に絶縁部材がコアに引っ掛かることはなく、組付性に優れる。しかしながら、この絶縁部材は、幅狭の爪で構成した分、この爪側のコイルエンドにおいてコイルと積層コアとの絶縁性が悪化してしまう。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、組付性に優れ、かつ、絶縁性を確保したステータ用絶縁部材を提供することである。
また、この発明の別の目的は、組付性に優れ、かつ、絶縁性を確保したステータ用絶縁部材を備えた回転機を提供することである。
この発明によれば、ステータ用絶縁部材は、ステータコアのスロットに装着され、ステータコアのティースに巻回されるコイルをステータコアと絶縁するステータ用絶縁部材であって、スロット内面に配設される本体部と、本体部の一端に設けられ、回転機の回転軸方向におけるステータコアの端面の一方に沿って本体部からステータコアの円周方向に向かって延びる第1のフランジ部と、本体部を挟んで第1のフランジ部と反対側に設けられ、ステータコアの端面の他方に沿って本体部からステータコアの円周方向に向かって延びる第2のフランジ部とを備え、第2のフランジ部のフランジ高さは、第1のフランジ部のフランジ高さよりも低く、第2のフランジ部のフランジ厚さは、第1のフランジ部のフランジ厚さよりも厚い。
好ましくは、ステータ用絶縁部材は、本体部に対して第1のフランジ部と同じ側に設けられ、かつ、コイルのリード線を配置するための配線溝を有するリード線配線部をさらに備える。
また、この発明によれば、回転機は、ロータと、ステータコアと、ステータコアの複数のスロットにそれぞれ装着される上述した複数のステータ用絶縁部材と、複数のステータ用絶縁部材が複数のスロットに装着されたステータの複数のティースに巻回されるコイルとを備える。
好ましくは、回転機は、第2のフランジ部が配設されるステータコアの端面において、互いに隣接するステータ用絶縁部材間の隙間を埋めるように設けられる絶縁材をさらに備える。
好ましくは、絶縁材は、絶縁性のモールド樹脂を含む。
この発明によるステータ用絶縁部材においては、第2のフランジ部のフランジ高さは、第1のフランジ部のフランジ高さよりも低いので、ステータ用絶縁部材を回転軸方向におけるステータコアの端面の一方からスロット内に挿入する際の組付性に優れる。そして、さらに、第2のフランジ部のフランジ厚さは、第1のフランジ部のフランジ厚さよりも厚いので、巻回されるコイルとステータコアとの絶縁距離が確保され、第2のフランジ部のフランジ高さを低くしたことによる絶縁性の劣化が回避される。したがって、この発明によれば、組付性に優れ、かつ、絶縁性を確保したステータ用絶縁部材が実現される。
また、この発明によるステータ用絶縁部材においては、コイルのリード線を配置するための配線溝を有するリード線配線部は、本体部に対して第1のフランジ部と同じ側に設けられる。したがって、この発明によれば、リード線配線部を設けたことによって、ステータ用絶縁部材をスロット内に挿入する際の組付性が阻害されることはない。
また、この発明による回転機においては、ステータコアの複数のスロットにそれぞれ装着される複数の上述したステータ用絶縁部材が備えられる。そして、各ステータ用絶縁部材の第2のフランジ部が配設されるステータコアの端面において、互いに隣接するステータ用絶縁部材間の隙間を埋めるように設けられる絶縁材がさらに備えられるので、巻回されるコイルとステータコアとの絶縁性が確実に確保される。したがって、この発明によれば、組付性に優れ、かつ、信頼性の高い回転機が実現される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による回転機100の回転軸を含む断面を概略的に示す断面図である。図1を参照して、この回転機100は、ステータコア10と、ロータコア12と、回転シャフト14と、コイル16,18とを備える。ステータコア10は、回転軸方向に電磁鋼板を積層してかしめることによって形成され、回転機100のハウジング(図示せず)に固設される。ステータコア10には、ステータ磁極を形成するためのコイル16,18が巻回され、回転軸方向におけるステータコア10の端部においてコイルエンドが形成される。
ロータコア12は、回転軸方向に電磁鋼板を積層してかしめることによって形成され、ステータコア10とギャップを介してステータコア10の内周に配設される。ロータコア12には、たとえば、ロータ磁極を構成する永久磁石(図示せず)が周方向に配設され、ロータコア12は、ステータコア10に発生するステータ磁極との相互作用により、回転シャフト14と連動して回転軸まわりを回転する。
回転シャフト14は、ロータコア12と固設され、ロータコア12と連動して回転することによって、ロータコア12に発生した回転力を回転機100の外部へ出力する。コイル16,18は、ステータコア10に巻回され、所定の位相で電流が流されることによって、ステータコア10の周方向に回転磁界を発生する。
図2は、図1に示したステータコア10の回転軸に垂直な断面図である。図2を参照して、ステータコア10は、円周方向DRに沿って内周側に12個のティース21〜32と、12個のスロット41〜52とを有する。ティース21〜32の各々には、コイル(図示せず、以下同じ。)がたとえば集中巻によって巻回され、その巻回されたコイルに電流が流されることによって、流された電流の方向に応じた磁界が発生する。
スロット41〜52の各々には、各スロットに隣接するティースに巻回されたコイルが充填される。ここで、ステータコア10は、上述したように導電性の電磁鋼板で構成されているので、巻回されるコイルとステータコア10との絶縁性を確保するためにスロット41〜52の各々に絶縁部材が装着され、その後上述したように、ティース21〜32の各々にコイルが巻回される。
図3は、図2に示したスロット41〜52の各々に装着される絶縁部材60の斜視図であり、図4は、図3に示した絶縁部材60のリード線側フランジ部62,64の側から見た絶縁部材60の平面図である。図3,図4を参照して、絶縁部材60は、本体部61と、リード線側フランジ部62,64と、反リード線側フランジ部66,68と、ギャップ面側抜け止め部70,72,74,76と、ティース耳部絶縁部78,80と、ヨーク側抜け止め部82,83と、リード線配線部84とを含む。
この絶縁部材60は、たとえば、弾力性を有する絶縁性のナイロンによって一体成形される。本体部61は、スロット内に装着され、スロット内に充填されるコイルを隣接するティースおよび外周側のヨーク部と絶縁する。本体部61は、リード線側フランジ部62,64が設けられるリード線側から反リード線側フランジ部66,68が設けられる反リード線側まで連続した一体構造からなり、絶縁部材60がスロットに装着されるとスロット内面に密着する。また、本体部61には、絶縁部材60を構成するナイロンよりも熱伝導率の大きい絶縁性のモールド樹脂によって埋められた複数の放熱孔86が設けられ、放熱性の向上が図られている。さらに、本体部61の内面には、スロット内に充填されるコイルを案内するためのコイル誘導溝88が形成され、スロット内におけるコイル占積率の向上が図られている。
リード線側フランジ部62,64は、回転軸方向におけるステータコア10の端部であって、かつ、コイルのリード線が配線される側(以下、単に「リード線側」とも称する。)の端部をティースに巻回されたコイルと絶縁するために設けられる。リード線側フランジ部62,64は、本体部61と連結され、絶縁部材60がスロットに装着されると、ステータコア10のリード線側端面に密着する。また、リード線側フランジ部62,64にも、絶縁部材60を構成するナイロンよりも熱伝導率の大きい絶縁性のモールド樹脂によって埋められた複数の放熱孔86が設けられる。
反リード線側フランジ部66,68は、回転軸方向におけるステータコア10の端部であって、かつ、リード線側と反対側(以下、単に「反リード線側」とも称する。)の端部をティースに巻回されたコイルと絶縁するために設けられる。反リード線側フランジ部66,68は、本体部61と連結され、絶縁部材60がスロットに装着されると、ステータコア10の反リード線側端面に密着する。
ギャップ面側抜け止め部70,72,74,76は、絶縁部材60がスロットに装着され、その後コイルがティースに巻回されたとき、その巻回されたコイルがステータの内周側に抜け落ちるのを防止するために設けられる。ティース耳部絶縁部78,80は、図2に示したティース21〜32の各々の先端部に形成される耳部を巻回されたコイルと絶縁するために設けられる。なお、ティース21〜32の各々の先端部に耳部を形成するのは、回転機10の損失を低減するためである。
ヨーク側抜け止め部82,83は、絶縁部材60がスロットに装着され、その後コイルがティースに巻回されたとき、その巻回されたコイルがステータの外周側に抜け落ちるのを防止するために設けられる。リード線配線部84は、リード線側フランジ部62,64に沿ってヨーク側抜け止め部82の外周側に設けられる。そして、リード線配線部84には、リード線を整列して配線するための配線溝が形成されている。
図5は、図3に示した絶縁部材60における断面V−Vの断面図である。図5を参照して、この絶縁部材60においては、反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さa2は、リード線側フランジ部62,64のフランジ高さa1よりも低い。これは、絶縁部材60のスロットへの組付性を考慮したものである。すなわち、絶縁部材60は、ステータコア10のリード線側端面から反リード線側フランジ部66,68を先頭にスロット内に挿入されるところ、仮にフランジ部のフランジ高さが高すぎると、隣接するティースにフランジ部が引っ掛かり、絶縁部材をスロット内に容易に挿入することができない。そこで、この絶縁部材60においては、反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さa2をリード線側フランジ部62,64のフランジ高さa1よりも低くすることによって、絶縁部材60をスロット内に容易に挿入できるようにしている。
一方、この絶縁部材60においては、反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さb2は、リード線側フランジ部62,64のフランジ厚さb1よりも厚い。これは、絶縁部材60の反リード線側の絶縁性を考慮したものである。すなわち、上述のように、絶縁部材60の組付性の観点から、この絶縁部材60においては、反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さa2をリード線側フランジ部62,64のフランジ高さa1よりも低くしたので、仮に、反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さがリード線側フランジ部62,64のフランジ厚さと同等であれば、絶縁部材60による反リード線側の絶縁性が劣化する。そこで、この絶縁部材60においては、反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さb2をリード線側フランジ部62,64のフランジ厚さb1よりも厚くすることによって、ステータコア10の反リード線側端面においてステータコア10と巻回されたコイルとの間の絶縁距離を確保している。
図6,図7は、図3に示した絶縁部材60がスロット41に装着される様子を示す図である。図6,図7を参照して、絶縁部材60は、たとえば機械によって、ステータコア10のリード線側端面からスロット41内に自動挿入される。ここで、絶縁部材60は、材料の弾力性によって撓むことができる。すなわち、絶縁部材60は、内周側に開口している開口部の開口幅を円周方向DRに沿って狭めるように撓むことができる。
そして、絶縁部材60は、スロット41内への挿入時、上記の開口部側をクランプされ、開口部の開口幅が円周方向DRに沿って狭められた状態で、反リード線フランジ部66,68側を先頭にステータコア10のリード線側端面からスロット41内に挿入される。絶縁部材60がスロット41に組付けられ、その後開口部を保持していたクランプが外されると、開口部が円周方向DRに沿って拡がろうとする反力によって、絶縁部材60は、スロット41の内面に密着する。
図8は、ステータコア10のスロットに絶縁部材が装着された様子を示すステータの断面図である。この図8では、ステータの内周側からステータを見たときの断面図が示されている。図8を参照して、図の上部側は、ステータのリード線側であり、図の下部側は、ステータの反リード線側である。スロット41,42には、それぞれ絶縁部材60.1,60.2が装着されている。ここで、ティース22のリード線側においては、絶縁部材60.1,60.2は、互いに隙間なく密接するが、ティース22の反リード線側においては、絶縁部材60.1,60.2の反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さが低いので、絶縁部材60.1,60.2の間には隙間が存在する。
この回転機10においては、ステータコア10とそれに巻回されるコイルとの絶縁性をより確実にするために、ステータの反リード線側において、隣接する絶縁部材60間に絶縁性のモールド樹脂90が設けられる。すなわち、この回転機10においては、絶縁部材60の組付性を高めるために絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さを低くし、かつ、絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さを低くしたことによる反リード線側での絶縁性の劣化を防止するために絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さを厚くしたが、絶縁性をより確実なものとするために、ステータコア10の反リード線側において、隣接する絶縁部材60間が絶縁性のモールド樹脂90で埋められている。
なお、ステータのリード線側においては、隣接するリード線側フランジ部62,64がティース上部で密接しているので、絶縁性は確保されている。
なお、上記においては、絶縁性を確保するために、まずは、絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さを厚くし、さらに、モールド樹脂90を設けることよって絶縁性をより確実なものとしたが、ステータの反リード線側において隣接する絶縁部材60間をモールド樹脂90で埋めることを前提にすれば、絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さをリード線側フランジ部62,64のフランジ厚さと同等のレベルで設計することも可能である。
以上のように、この実施の形態1によれば、絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ高さは、リード線側フランジ部62,64のフランジ高さよりも低いので、絶縁部材60をスロット内に容易に挿入することができる。したがって、絶縁部材60の組付性が向上する。
そして、リード線を案内するための配線溝を有するリード線配線部84は、リード線側フランジ部62,64に連結して設けられるので、リード線配線部84を設けたことによって絶縁部材60をスロット内に挿入する際の組付性が阻害されることはない。
また、この絶縁部材60によれば、反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さは、リード線側フランジ部62,64のフランジ厚さよりも厚いので、絶縁部材60がスロットに装着され、その後コイルが巻回されたとき、ステータコア10の反リード線側端面においてステータコア10と巻回されたコイルとの間の絶縁距離を確保することができる。したがって、絶縁部材60による絶縁性が確保される。
さらに、ステータコア10の反リード線側において、隣接する絶縁部材60間に絶縁性のモールド樹脂90を設けたので、ステータコア10とコイルとの絶縁性は、より高いものとなる。そして、モールド樹脂90を設けることを前提とすれば、絶縁部材60の反リード線側フランジ部66,68のフランジ厚さを薄くできるので、この場合は、回転機10を小型化できる。
また、さらに、絶縁部材60は、弾力性を有し、絶縁部材60がスロットに装着されると、絶縁部材60の開口部が円周方向に沿って拡がろうとする反力によって、絶縁部材60は、スロットの内面に密着する。
また、さらに、この絶縁部材60の本体部61およびリード線側フランジ部62,64にモールド樹脂によって埋められた複数の放熱孔86を設けたので、この絶縁部材60によれば、絶縁性を確保しつつ、放熱性を向上させることができる。
また、さらに、この絶縁部材60は、ギャップ面側抜け止め部70,72,74,76およびヨーク側抜け止め部82,83を有するので、ギャップ面側またはヨーク側へのコイルの抜け落ちが防止される。また、絶縁部材60は、ティース耳部絶縁部78,80を有するので、ティース耳部との絶縁性も確実に確保される。
また、さらに、この絶縁部材60は、本体部61にコイル誘導溝88が設けられているので、スロット内に充填されるコイルは、整然と、かつ、隙間なく配線される。したがって、この絶縁部材60によれば、スロット内におけるコイルの占積率を高めることができる。
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2による絶縁部材60Aのリード線側フランジ部62,64の側から見た絶縁部材60Aの平面図である。図9を参照して、この絶縁部材60Aは、実施の形態1による絶縁部材60の構成において、ティース耳部絶縁部78に代えて相間絶縁部92を含む。絶縁部材60Aのその他の構成は、実施の形態1による絶縁部材60の構成と同じである。
相間絶縁部92は、図2に示したティース21〜32の各々の先端部に形成される耳部を巻回されたコイルと絶縁するとともに、スロット内に充填される異なる相のコイルを互いに絶縁する。すなわち、コイルの巻線構造が集中巻の場合、1つのスロット内には、そのスロットに隣接するティースの一方に巻回される第1の相のコイルAと、そのスロットに隣接するティースの他方に巻回される第2の相のコイルBとが充填される。そして、この絶縁部材60Aにおいては、相間絶縁部92がスロット内に折込まれることによって、互いに相が異なるコイルAとコイルBとの絶縁が確保される。
図10は、図9に示した絶縁部材60Aの相間絶縁部92がスロット内に折込まれたときの様子を示す図である。図10を参照して、リード線側フランジ部62によって覆われたティースにコイルAが巻回された後、相間絶縁部92は、スロット内に折込まれる。そして、相間絶縁部92がスロット内に折込まれた後、リード線側フランジ部64によって覆われたティースにコイルBが巻回される。これにより、コイルAとコイルBとは、相間絶縁部92によって互いに絶縁される。
以上のように、この実施の形態2によれば、相間絶縁部92をスロット内に折込むことにより互いに異なる2相のコイルをスロット内で絶縁できるので、部品点数を増やすことなく、簡易な構造でスロット内におけるコイルの相間絶縁を実現できる。
なお、上記の各実施の形態1,2においては、ステータコア10のティースおよびスロットの数は、12個としたが、ティースおよびスロットの数は、12個に限られるものではない。また、上記の実施の形態1においては、各ティースに巻回されるコイルは、集中巻によって巻回されるものとしたが、コイルの巻線構造は、集中巻に限られるものではなく、分布巻であってもよい。
また、上記においては、ティースにコイルが直接巻回される、いわゆる「直巻コイル」を想定しているが、予め巻回されたコイルをティースに取付ける、いわゆる「カセットコイル」であってもよい。
また、上記においては、絶縁部材60,60Aは、ナイロン製の樹脂によって構成されるものとしたが、絶縁部材60,60Aの材質は、ナイロンに限定されるものではなく、その他の絶縁性樹脂材などによって構成してもよい。
なお、上記において、絶縁部材60,60Aは、「ステータ用絶縁部材」を構成する。また、リード線側フランジ部62,64は、「第1のフランジ部」を構成し、反リード線側フランジ部66,68は、「第2のフランジ部」を構成する。また、モールド樹脂90は、「絶縁材」を構成する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による回転機の回転軸を含む断面を概略的に示す断面図である。 図1に示すステータコアの回転軸に垂直な断面図である。 図2に示すスロットの各々に装着される絶縁部材の斜視図である。 図3に示す絶縁部材のリード線側フランジ部の側から見た絶縁部材の平面図である。 図3に示す絶縁部材における断面V−Vの断面図である。 図3に示す絶縁部材がスロットに装着される様子を示す第1の図である。 図3に示す絶縁部材がスロットに装着される様子を示す第2の図である。 ステータコアのスロットに絶縁部材が装着された様子を示すステータの断面図である。 この発明の実施の形態2による絶縁部材のリード線側フランジ部の側から見た絶縁部材の平面図である。 図9に示す絶縁部材の相間絶縁部がスロット内に折込まれたときの様子を示す図である。
符号の説明
10 ステータコア、12 ロータコア、14 回転シャフト、16,18 コイル、21〜32 ティース、41〜52 スロット、60,60.1,60.2,60A 絶縁部材、61 本体部、62,64 リード線側フランジ部、66,68 反リード線側フランジ部、70,72,74,76 ギャップ面側抜け止め部、78,80 ティース耳部絶縁部、82,83 ヨーク側抜け止め部、84 リード線配線部、86 放熱孔、88 コイル誘導溝、90 モールド樹脂、92 相間絶縁部。

Claims (5)

  1. ステータコアのスロットに装着され、前記ステータコアのティースに巻回されるコイルを前記ステータコアと絶縁するステータ用絶縁部材であって、
    前記スロット内面に配設される本体部と、
    前記本体部の一端に設けられ、回転機の回転軸方向における前記ステータコアの端面の一方に沿って前記本体部から前記ステータコアの円周方向に向かって延びる第1のフランジ部と、
    前記本体部を挟んで前記第1のフランジ部と反対側に設けられ、前記ステータコアの端面の他方に沿って前記本体部から前記ステータコアの円周方向に向かって延びる第2のフランジ部とを備え、
    前記第2のフランジ部のフランジ高さは、前記第1のフランジ部のフランジ高さよりも低く、
    前記第2のフランジ部のフランジ厚さは、前記第1のフランジ部のフランジ厚さよりも厚い、ステータ用絶縁部材。
  2. 前記本体部に対して前記第1のフランジ部と同じ側に設けられ、前記コイルのリード線を配置するための配線溝を有するリード線配線部をさらに備える、請求項1に記載のステータ用絶縁部材。
  3. ロータと、
    ステータコアと、
    前記ステータコアの複数のスロットにそれぞれ装着される請求項1または請求項2に記載の複数のステータ用絶縁部材と、
    前記複数のステータ用絶縁部材が前記複数のスロットに装着されたステータの複数のティースに巻回されるコイルとを備える回転機。
  4. 前記第2のフランジ部が配設される前記ステータコアの端面において、互いに隣接するステータ用絶縁部材間の隙間を埋めるように設けられる絶縁材をさらに備える、請求項3に記載の回転機。
  5. 前記絶縁材は、絶縁性のモールド樹脂を含む、請求項4に記載の回転機。
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