JP2006148034A - 漏洩電波シールド構造 - Google Patents

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Naoki Tsuchida
直樹 土田
Takeshi Tamai
健 玉井
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Abstract

【課題】構造を簡略化して小型化を図り、重量を軽減するとともに漏洩電波シールド機能並びに設置作業の作業性を向上させた漏洩電波シールド構造を提供することである。
【解決手段】電源ケーブル3を複数のプラスチック等の非金属材料製の短管(P)2と銅等の導電性の高い金属製の短管(Cu)1とを交互に密着させて電源ケーブル3に被せ、金属(銅)製の短管1にはさまれた非金属材料(樹脂)製の短管2の外側等に導体(例えば、銅線)4を配設して通電路を形成し、通電路の一端側を接地(アース)5させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源ケーブルなどにおける漏洩電波を遮断する機能を備えた漏洩電波シールド構造に関する。
僅来、各種電気器具において、電気器具が発生する微弱な電波が器具のケーシング外に漏洩して周囲に悪影響を与える恐れがあるという問題があり、電気器具自体の電波漏洩に対しては、ケーシングの構造などの改良によりシールド効果を有するものが提案されているが、電気器具が接続される電源ケーブル等の電気配線では、電波漏洩に対する防護或いは電波シールド(遮蔽)の手段が講じられていないという問題があった。
例えば、パソコン(子機)の試験等の際に、パソコン(親機)に多数台のパソコン(子機)が接続された場合、主電源の配線(電源)ケーブルには数百アンペアの電源が接続されており、パソコン運転時に大電流(例えば、数百アンペア)が流れる電源ケーブルの周囲に電場が発生するとともに電波が発生して漏洩し、パソコン(子機)に悪影響を与え、試験結果に誤差を生じる恐れがあるという問題があった。
電気器具が接続される電源ケーブル等の電気配線では、通電中に周波数が一定しない電波が発生し、漏洩電波として放散され、周囲に悪影響を与える恐れがあるという問題があった。
この問題を解決するために、電源ケーブルを鉄板等から成るシールド用の箱等で覆うものが提案されているが、従来の鉄板等から成るシールド用の箱は壁厚が大であるために、重量が大きく、敷設工事が大掛かりになって、コストが高く費用が嵩む上に作業性も低いという問題があった。
また、電源ケーブルを長い電波シールド管に通すものも提案されているが、電源ケーブルを長い電波シールド管に通すという作業に手間がかかり、コストも上昇し、作業性も低いという問題があった。本発明の目的は、構造を簡略化して小型化を図り、重量を軽減するとともに漏洩電波シールド機能並びに設置作業の作業性を向上させた漏洩電波シールド構造を提供することである。
特開平5−121166号公報 特開平10−54702号公報
本発明は、複数のプラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製の短管とを交互に電源ケーブルに被せ、金属材料製の短管にはさまれた非金属材料製の短管の外側に導線等の導体を併設して通電路を形成し、通電路の一端側を接地(アース)させることにより、電源ケーブルからの漏洩電波をシールドするものである。
本発明は、複数のプラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製の短管とを交互に電源ケーブルに被せ、金属材料製の短管にはさまれた非金属材料製の短管を導線等でバイパスさせて通電路を形成し、形成された通電路の一端側を接地(アース)させて、プラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製側を接地(アース)させて成るものである。
特に、非金属材料製の短管をバイパスする導体として導電性の繊維を用いると一層高いシールド効果が期待できるものである。
本発明の漏洩電波シールド構造は、上記の如く構成されており、作業は短管に電源ケーブルを通すだけであるから、部材が小さく且つ軽くなるから設置作業が極めて容易になり、作業性が著しく向上するものである。また、本発明は、複数のプラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製の短管とを交互に電源ケーブルに被せた、即ち複数のプラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製の短管とに交互に電源ケーブルを通したものであり、非金属材料製の短管の外側に金属導線等の導体を配設して通電路を形成し、通電路の一端側を接地(アース)させることにより、電源ケーブルからの漏洩電波をシールドするものであるから、金属の網を配置したものと同じような高いシールド効果を奏する。
本発明の実施例を、図を参照して説明する。
図1において、本発明の実施例である漏洩電波シールド構造を説明すると、電源ケーブル3を複数のプラスチック等の非金属材料製の短管(P)2と銅等の導電性の高い金属製の短管(Cu)1とを交互に密着させて電源ケーブル3に被せ、金属(銅)製の短管1にはさまれた非金属材料(樹脂)製の短管2の外側等に導体(例えば、銅線)4を配設して通電路を形成し、通電路の一端側を接地(アース)5させている。
金属製短管(Cu)1と樹脂製短管(P)2とを交互に配置して電源ケーブル3に被せているから、短管に電源ケーブル3を通す作業が容易であり、長い電波シールド管に電源ケーブルを通す作業に比べて、作業が容易になり、作業性が向上するものである。
さらに、金属製短管(Cu)1に挟まれた樹脂製短管(P)2の外側等に導体(例えば、銅線、銅板等)4を配設して通電路を形成し、通電路の一端側を接地(アース)5させていることで、電源ケーブルを通した管全体の導電性を確保し、管全体をアースすることになり、電波のシールド能力を高く保持することができる。
図2及び図3に示すように、樹脂製短管(P)2の外側に導体4(本実施例では銅板)が軸方向に沿って貼着されており、樹脂製短管(P)2の端部において導体4が折曲されて、樹脂製短管(P)2が金属製短管(Cu)1に密接して配置されているから、両者は電気的に接続されており、この状態で、金属製短管(Cu)1または導体4をアース5させることにより、金属製短管(Cu)1及び導体4(即ち樹脂製短管(P)2)をアースさせることができ、高い電波シールド機能を維持することができる。
なお、導体4として導電性の繊維を用いた布帛を採用すると、金属の網を用いたものと同じような高いシールド効果を奏するもので一層高いシールド効果が期待できるものである。。
本発明の漏洩電波シールド構造は、大電流が流れる恐れのあるケーブルの漏洩電波シールドを行う用途に適している。
本発明の実施例である漏洩電波シールド構造の平面図である。 図1における本発明の漏洩電波シールド構造のII−II線断面図である。 図1における本発明の漏洩電波シールド構造のIII−III線断面図平面図である。
符号の説明
1 銅等の金属製短管(Cu)
2 合成樹脂等の樹脂製短管(P)
3 電源ケーブル
4 導電体(銅線、銅板等)
5 アース線

Claims (2)

  1. 電気器具を電源に接続する漏洩電波シールド構造であって、複数のプラスチック等の非金属材料製の短管と銅等の金属製の短管とを交互に電源ケーブルに被せ、金属材料製の短管にはさまれた非金属材料製の短管を導線等の導体でバイパスさせて通電路を形成し、該通電路の一端側を接地(アース)させることにより、電源ケーブルからの漏洩電波をシールドすることを特徴とする漏洩電波シールド構造。
  2. 非金属材料製の短管をバイパスする導体として導電性の繊維を用いたことを特徴とする請求項1記載の漏洩電波シールド構造。
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