JPH044517A

JPH044517A - 高周波干渉防止電線

Info

Publication number: JPH044517A
Application number: JP10315690A
Authority: JP
Inventors: Makoto Katsumata; 信勝亦; Akira Iketani; 池谷　彰; Hidenori Yamanashi; 山梨　秀則; Hitoshi Ushijima; 均牛島
Original assignee: Yazaki Corp
Current assignee: Yazaki Corp
Priority date: 1990-04-20
Filing date: 1990-04-20
Publication date: 1992-01-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、オーディオ機器やＯＡ機器などの電子機器の
電気的接続に用いられる高周波干渉防止電線に関する。

〔従来の技術〕

従来、電磁波や高周波回路において、これから発生する
ノイズによる誤作動を防止するため、各種のシールド電
線や遮蔽板などが用いられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の高周波干渉防止は、シールド電線や遮蔽板によっ
て、電線間の静電結合および電磁結合を絶ち切ることに
より不要な発振を収り除く手法をとっている。

しかし、これらの手法には、高度な技術によるシールド
電線や遮蔽板の配索（レイアウト）が要求され、容易に
は実現されないのが現状である。

本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり
、高周波回路や電磁波の存在下で使用される電線におい
て、高度のレイアウト技術を要せずに、電線間の影響に
よる共振をなくし、回路の誤作動を防止することができ
る高周波干渉防止電線を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記の課題を達成するため、本発明の高周波干渉防止電
線は、導体と外被絶縁層との間に体積抵抗率１０−３〜
１０’Ω・備の導電性樹脂層を設けたことを特徴とする〔作　用〕第５図は従来の電ｖＡａを使用したときに発生する電気
的ループＰであり、このループをなくするために、前述
のように種々のレイアウトの試みがなされてきた。図中
、Ｌは電線のりアクタンス、Ｃは線間およびアースとの
キャパシタンスを示す。

第６図は本発明の体積抵抗率１０−３〜１０５Ω・口の
導電性樹脂層を有する電線を用いたときの電気的ループ
Ｐ′である。閉ループ中にＲ（レジスタンス）が挿入さ
れることにより、回路電流が減衰し、共振が低減される
。

このように、本発明による高周波干渉防止電線は、従来
の電線を使用したときに形成される電気的ループ（共振
回路）中に、自然にＲが介挿されることになるので、高
周波回路における配線に係る共振の防止と、高周波のも
れ防止が達成される。

なお、電磁波誘導防止には、後述するように、電線にシ
ールド層を設ければよい。

以下、上記構成および作用を実施例を示す図面を参照し
て具体的に説明する。

〔実施例〕

第１図において、Ａは高周波干渉防止電線であり、導体
１の外周に導電性樹脂層２を設け、その上に外被絶縁層
３を設けた構造である。

第２図に示す高周波干渉防止電線Ａ′は、導体１と導電
性樹脂層２との間に、内部絶縁層４と金属編組（または
金属箔）からなるシールド層５を設けた構造であり、シ
ールド層５により電磁波誘導防止効果をもたせたもので
ある。

導電性樹脂層２は、１０−３〜１０’Ω・１、好ましく
は１０″３〜１０２Ω・口の体積抵抗率をもつ導電性樹
脂が使用される。

この導電性樹脂のマトリックス（母材）および導電性付
与材、その他の添加物の組成は特に制限されない。例え
ば、マトリックスは、ＰＥ、ＰＰ、ＥＶＡ、ＰＶＣなど
の熱可塑性樹脂、エポキシ系、フェノール系樹脂などの
熱硬化性樹脂、シリコーンゴム、ＥＰＤＭ、ＣＲ、フッ
素ゴムなどのゴムまたはスチレン系、オレフィン系の熱
可塑性エラストマーやＵＶ硬化樹脂が用いられる。この
マトリックスに、導電性付与材として、金属粉末、金属
繊維、カーボンブラック、ＰＡＮ系炭素繊維、ピッチ系
炭素繊維、気相成長炭素繊維、黒鉛化した炭素繊維もし
くはこれらの金属メツキ炭素繊維の１種または２種以上
を組み合わせることにより、所望の体積抵抗率の導電性
樹脂が得られる。また、加工助材、充填材、補強材など
の添加材を加えることもできる。

例えば、導電性樹脂として、母材となるエチレン酢酸ビ
ニル樹脂１００重量部に対して黒鉛化した気相成長炭素
繊維を長さ１〜５０μｍに粉砕したもの２０〜１６０重
量部を加えて加圧ニーダ、ヘンシェルミキサ、２軸押出
混合機などの配合機を用いて混練し、常法に従って押出
成形することにより、体積抵抗率１０３〜１０−３Ω・
口の高い導電性のものが得られる。

このようにして得られた導電性樹脂を導体１またはシー
ルド層５（第２図）のうえに押出成形などの既知の手段
で被覆することにより、本発明の効果が得られる。

〔試験例〕

比較試験例１０．５ｍ”の銅導体に外径１．６鶴φに絶縁被覆（ポリ
塩化ビニル）した通常の電線を標準試料として用いた。

試験例１０．５ｍ＋”の銅導体に、内厚０．４　ｔｓで１０°Ω
・Ｇの体積抵抗率を有する導電性樹脂を被覆し、その上
にＰＶＣで外径２．４鶴φに被覆して、第１図に示す構
造の高周波干渉防止電線（測定試料）を作製した。

上記の標準試料と測定試料を別々に第３図に示す測定装
置Ｂの銅バイブロ　（内径１０ｔｓφ、長さ１００ａｎ
）の中心部にセントして高周波干渉防止効果（銅パイプ
との干渉）を測定した。図中、７はＦＥＴプローブ、８
はスペクトラムアナライザを示す。

測定方法は、まず、上記装置Ｂにおいて、銅パイプに電
界を圧加したときに、誘導によって試料に生じる電圧の
周波数成分をスペクトラムアナライザで測定することに
より、シールドのない標準試料を測定し、次いで測定試
料を取りつけ、シールド層の片端を接地し、測定試料に
ついての測定を行なった。

２つの電線の測定結果を、それぞれ第４図の曲線ａ　（
比較試験例１）と曲ｗＡｂ　（試験例Ｉ）に示した。

比較試験例２０．５ｍｍ”の銅導体に外径１．６鶴φに絶縁被覆（Ｐ
ＶＣ）Ｌ、その上に金属編組でシールド構造（２、１■
φ）とすると共に、外被絶縁層（Ｐ　Ｖ　Ｃ）を設けて
外径２．９　ｗφとしたシールド電線を作製した。

試験例２比較試験例２のシールド編組の上に肉厚０．４　ｍで１
０’Ω・口の体積抵抗率を有する導電性樹脂を被覆した
第２図に示す構造の高周波干渉防止電線を作製した。

２つの電線について、前記と同様に高周波干渉防止効果
の測定を行ない、その結果を第４図の曲線Ｃ（比較試験
例２）と曲線ｄ　（試験例２）にそれぞれ示した。

第４図から明らかなように、比較試験例１　（曲ｍａ）
では電線と銅パイプが共振し、誘導による大きな干渉が
みられるが、試験例１　（曲線ｂ）ではこの干渉が大巾
に減少していることがわかる。

同様に、比較試験例２　（曲１＃Ｃ）では、比較試験例
１　（曲線ａ）と比べ明らかに１を磁波誘導防止効果が
得られるが、銅パイプと共振し、大きな干渉がみられ、
試験例２　（曲線ｄ）では干渉が大巾に減少する。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明の高周波干渉防止電線を用
いることにより、高周波回路における共振による干渉を
防止することができ、従来の遮蔽板の使用やレイアウト
上の困難性がなくなり、省ペース化ができる。

また、シールド層を併設することにより電磁波誘導防止
も同時に行なうことができ、回路の誤作動もなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ本発明の高周波干渉防止
電線を示す斜視図、第３図は同上の干渉防止効果を測定する装置の説明図、第４図は試験例１，２および比較試験例１，２で得られ
た高周波干渉防止特性を示すグラフ、第５図および第６図は、それぞれ従来の電線と本発明に
よる電線の作用原理を示す説明図である。Ａ　、　Ａ’・・・高周波干渉防止電線、１・・・導体
、２・・・導電性樹脂層、３・・・外被絶縁層、４・・
・（内部）絶縁層、５・・・シールド層。第６図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）導体と外被絶縁層との間に体積抵抗率１０＾−＾
３〜１０＾５Ω・ｃｍの導電性樹脂層を設けたことを特
徴とする高周波干渉防止電線。
（２）導電性樹脂と導体との間に内部絶縁層を介してシ
ールド層が設けられている請求項（１）の高周波干渉防
止電線。