JP2006148024A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フローティングディフュージョン領域の電位を安定させ、低ノイズ特性を有する固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 信号電荷の転送方向でフローティングディフュージョン領域103側における、出力ゲート電極102の段差部を覆って形成されたシリコン酸化膜114Bの段差部の上部および側壁部と、フローティングディフュージョン領域103上のシリコン酸化膜114B上とに形成され、光電変換部上に形成された反射防止膜と同一のシリコン窒化膜112を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に係り、ノイズ成分の少ない固体撮像装置を実現する技術に関するものである。
図6(a)は、従来の固体撮像装置(Charge Coupled Device:以下、CCDと略称する)の出力部付近の基本構成を示す断面図である。
図6(a)に示すように、従来のCCDは、n型半導体基板1上にp型不純物領域2が形成され、さらに、このp型不純物領域2の上に信号電荷Qが移動するn型不純物領域3を有する。n型不純物領域3の表面には、バリア領域4が、信号電荷の逆転送を防ぐために、p型不純物を注入して等間隔で複数個形成されている。
さらに、n型不純物領域3の上層には、シリコン酸化膜5が形成され、さらにその上層には、シリコン窒化膜6が積層構造のゲート絶縁膜として形成されている。そのゲート絶縁膜を介して、n型不純物領域3のバリア領域4上には転送電極7が形成され、バリア領域4以外のn型不純物領域3上には転送電極11が形成されている。転送電極7は2層目のポリシリコン薄膜により、また転送電極11は1層目のポリシリコン薄膜により形成されている。さらに、フローティングディフュージョン領域14に近い箇所では、2層目のポリシリコン薄膜により転送電極8が、1層目のポリシリコン薄膜により転送電極12が構成されている。さらに最もフローティングディフュージョン領域14に近い領域では、2層目のポリシリコン薄膜により転送電極10が形成されている。この転送電極10は最終段の出力ゲートとして機能する。
また、n型不純物領域3内を転送されてきた信号電荷Qを受けるために、電荷検出用のフローティングディフュージョン領域14が設けられている。このフローティングディフュージョン領域14は、最終段の出力ゲート10とリセットゲート電極13との間において、n型不純物領域3とp型不純物領域2との間のpn接合を含んで構成されている。
さらに、フローティングディフュージョン領域14の電位を定期的にリセットドレイン15の電位にリセットするために、リセットゲート電極13が設けられているとともに、ゲート電極が出力部であるフローティングディフュージョン領域14に接続され、MOSトランジスタと負荷抵抗から成る出力プリアンプが接続される。この出力プリアンプの出力端子から電圧を出力させることができる。
そして、転送電極7と11には、2相の転送クロックφH1、φH2が、最終転送電極8と11には転送クロックφHLが、最終出力ゲート10には固定のゲート電圧VOGが、リセットゲート電極13にはリセットパルスφRが、リセットドレイン15には固定のリセットドレイン電圧VRDが印加される。なお、シリコン酸化膜9が、各転送電極間を電気的に絶縁するために形成されている。
次に、以上のように構成された従来のCCDの動作原理について説明する。図6(b)〜図6(e)は、図6(a)に示すCCD各部の各時刻におけるチャネル電位及び電荷転送状態を示す模式図である。
図6(b)〜図6(e)において、チャンネル電位V1H(=V2H)、V1L(=V2L)は、それぞれ転送クロックφH1(φH2)の高位と低位の電位を示し、VRH、VRLはリセットパルスφRの高位と低位の電位を示している。また、転送クロックφH1とφH2はそれぞれ、逆位相の関係になっている。
この従来例において、最終転送電極8、12のストレージ領域16に信号電荷Q1を蓄積する場合(図6(b))には、最終段の出力ゲート電極10下のチャネル電位が、最終転送電極12下のストレージ領域16のチャネル電位よりも浅くなるように設定し、信号電荷Q1が電荷検出用のフローティングディフュージョン領域14へこぼれないようにして、信号電荷Q1の先送りを防止する。
また、最終転送電極8、12下のストレージ領域16における信号電荷Qを検出するためのフローティングディフュージョン領域14へ転送する場合(転送クロックφHLとして電位V1Lが印加された状態)には、最終段の出力ゲート電極10下のチャネル電位を、最終転送電極8、12下のストレージ領域16のチャネル電位よりも深くすることで、チャネル電位差を大きく設定し、信号電荷Q1が完全に電荷検出用のフローティングディフュージョン領域14に転送されると共に、信号電荷Q1の転送不良及び転送スピードの遅れを防止する(図6(c))。この時、信号電荷Q1は、最終段の出力ゲート電極10下を通過して電荷検出用のフローティングディフュージョン領域14に注入される。
次に、図6(d)に示すように、信号電荷Q1は、リセットゲート電極13にVRHを印加することにより、リセットドレイン15を通して外部に排出され、同時に次の信号電荷Q2が最終転送電極8、12下のストレージ領域16に蓄積される。
次に、図6(e)に示すように、リセットゲート電極13にVRLが印加されて図6(b)の状態に戻る。
以下、これら一連の動作を繰り返すことによって、信号電荷Q1、Q2、Q3、・・・が出力電圧として順次検出される。
特許第3162440号公報
しかしながら、従来のCCDの電荷検出領域には、以下に述べるような問題がある。
図7は、従来のCCDの出力部における主要構成を示す平面図である。図8は、図7におけるA−A’線に沿った断面図である。
CCD201において、電荷を転送するための転送部109の上部に転送電極101a〜101fが配置されている。転送電極101aおよび101bには転送クロックφHLが、転送電極101c、101dには転送クロックφH2が、転送電極101e、101fには転送クロックφH1が印加される。なお、図7において、白抜き矢印は、電荷の転送方向を示している。
転送電極101aの隣には、最終段の出力ゲート電極102が配置されている。そして、出力ゲート電極102の隣で転送部109の延長上に、電荷を電圧に変換するフローティングディフュージョン領域103が配置されている。さらに、フローティングディフュージョン領域103の隣の領域の上部にはリセットゲート電極104が配置されている。
しかし、実際のCCDでは、その加工法の関係より、遮光膜のエッチング残り(残渣)111が、出力ゲート電極102の周囲を取り囲むように残存している。このエッチング残りが残存する理由を以下に述べる。
通常、CCDの画素部における遮光膜の形成時には、素子全面に遮光膜材料を堆積させた後、必要部分以外はエッチングにて除去する。この遮光膜材料としては高融点金属膜が用いられる。ここで、注目すべき点は、各電極の側方にエッチング残り111が残存していることである。これは、段差があるところは、遮光膜材料の厚さが他の場所より厚くなっているため、平面上の遮光膜材料を除去するために必要なエッチング時間では、エッチング残り111が発生しやすいことによる。これは、エッチング条件に依存するが、エッチング時間を延ばしてエッチング残り111を完全に除去しようとすると、画素部の受光部にダメージを与えてしまい、白キズと呼ばれる画像欠陥を引き起こすという問題が生じるため、完全にエッチング残り111を除去することは困難である。
このようにして出力ゲート電極102の周囲にエッチング残り111が存在するが、その一部はφHLゲート(転送電極101a、101b)にオーバーラップしているためにφHLゲートと容量結合している。このエッチング残り111は、どの電位にも接続されず電気的にフローティング状態になっているため、転送クロックφHLと同期した電位変動を起こす。このエッチング残り111は、出力ゲート電極102を一周して存在しているので、その電位変動がフローティングディフュージョン領域103上にも到達し、フローティングディフュージョン領域103の電位に影響を及ぼす。そのため、フローティングディフュージョン領域103の電位が転送クロックφHLにより振られ、図9に示すように、暗時に異常な出力(ノイズ)が見られるという問題が発生する。
図9は、従来のCCDにおける時間Tに対する出力電圧Vの波形図である。図9から分かるように、フローティングディフュージョン領域103の電位が暗時にかかわらず、基準レベルに対して数十mV程度の出力浮き(ノイズ)が生じている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、フローティングディフュージョン領域の電位を安定させ、低ノイズ特性を有する固体撮像装置およびその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の固体撮像装置は、シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、電荷転送部は、シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、固体撮像装置は、信号電荷の転送方向で電圧変換部側における最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と、電圧変換部上の第1のシリコン酸化膜上とに形成され、前記光電変換部上に形成された反射防止膜と同一の第2のシリコン窒化膜を備えたものである。
この構成によれば、エッチング残りとHLゲートとの容量結合の影響による、転送電極の電位変動の電圧変換部への伝搬を回避できるので、電圧変換部の電位を安定化できる。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の固体撮像装置は、シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで前記光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、電荷転送部は、シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、固体撮像装置は、電圧変換部上に形成され、最終段の出力ゲート電極下のゲート絶縁膜を構成する第1のシリコン酸化膜よりも厚い第3のシリコン酸化膜を備えたものである。
この構成によれば、エッチング残りとHLゲートとの容量結合の影響による、転送電極の電位変動の電圧変換部への伝搬を回避できるので、電圧変換部の電位をさらに安定化できる。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第3の固体撮像装置は、シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、電荷転送部は、シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、固体撮像装置は、電圧変換部上に形成され、最終段の出力ゲート電極下のゲート絶縁膜を構成する第1のシリコン酸化膜よりも厚い第3のシリコン酸化膜と、信号電荷の転送方向で電圧変換部側における最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と電圧変換部上の第3のシリコン酸化膜上とに形成され、光電変換部上に形成された反射防止膜と同一の第2のシリコン窒化膜とを備えたものである。
この構成によれば、エッチング残りとHLゲートとの容量結合の影響による、転送電極の電位変動の電圧変換部への伝搬を回避できるので、電圧変換部の電位をさらに安定化できる。
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置の製造方法であって、シリコン半導体基板上に、少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で積層構造のゲート絶縁膜を形成する工程と、第1層目のポリシリコン薄膜、第2層目のポリシリコン薄膜を成長させ、リソグラフィー法とエッチング法を用いて複数のゲート電極を形成する工程と、エッチング法を用いて電圧変換部上の第1のシリコン窒化膜を除去する工程と、シリコン基板の全面にわたって第2のシリコン酸化膜を成長させる工程と、信号電荷の転送方向で電圧変換部側における、複数のゲート電極のうち最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と、電圧変換部上の第2のシリコン酸化膜上と、光電変換部上とに、反射防止膜としての第2のシリコン窒化膜を形成する工程と、シリコン基板の全面にわたって酸化膜系の層間絶縁膜を成長させる工程と、シリコン基板の全面にわたって遮光膜を堆積させ、リソグラフィー法とエッチング法を用いて遮光膜を所望の形状に加工する工程とを含むものである。
これにより、電圧変換部上の反射防止膜を光電変換部の反射防止膜と兼用することができるので、固体撮像装置の製造方法が簡単になる。
本発明によれば、エッチング残りとHLゲートとの容量結合の影響による、転送電極の電位変動の電圧変換部への伝搬を回避できるので、電圧変換部の電位を安定化でき、低ノイズ特性を有する固体撮像装置を実現できる。
また、電圧変換部の反射防止膜は、光電変換部の反射防止膜と兼用することができるので、製造方法が複雑になるのを避けることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るCCDの出力部における主要構成を示す平面図である。図2は、図1におけるA−A’線に沿った断面図である。なお、図1および図2において、従来例の説明で参照した図7および図8と同様の構成を有する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図1において、従来と同様に、遮光膜のエッチング残り111が出力ゲート電極102の周囲を取り囲むように残存している。しかし、本実施の形態では、出力ゲート電極102の一部の上層部および側壁部と、フローティングディフュージョン領域103(電圧変換部)の上部とに、反射防止膜としてのシリコン窒化膜112を形成する点で従来とは異なっている。
反射防止膜としてのシリコン窒化膜112は、遮光膜のエッチング残り111の下層に位置し、また遮光膜のエッチング残り111とフローティングディフュージョン領域103との間に位置するように形成される。
次に、本実施の形態によるCCDの具体例について説明する。
図2において、シリコン基板106上の全面に、シリコン酸化膜107(第1のシリコン酸化膜)を約30nmの膜厚で形成し、その上層には、シリコン窒化膜108(第1のシリコン窒化膜)を約60nmの膜厚で形成する。転送電極としてゲート電極101a〜101fが形成され、ゲート電極101a、101c、101eが1層目のポリシリコン薄膜により、ゲート電極101b、101d、101fが2層目のポリシリコン薄膜により形成される。同様に、出力ゲート電極102は2層目のポリシリコン薄膜により、リセットゲート電極104は1層目のポリシリコン薄膜により形成される。
1層目のポリシリコン薄膜電極と2層目のポリシリコン薄膜電極との間には、シリコン酸化膜114Aが、また2層目のポリシリコン薄膜電極の上層には、シリコン酸化膜114B(第2のシリコン酸化膜)が、それぞれ約40nmの膜厚で成長され、各ゲート電極間の電気的絶縁を行っている。
本実施の形態では、信号電荷の転送方向でフローティングディフュージョン領域103側における、出力ゲート電極102の段差部を覆って形成されたシリコン酸化膜114Bの段差部の上部および側壁部と、フローティングディフュージョン領域103上のシリコン酸化膜114B上とに形成され、光電変換部上に形成された反射防止膜と同一のシリコン窒化膜112(第2のシリコン窒化膜)を約60nmの膜厚で形成することが特徴である。
さらに、シリコン窒化膜112の上層には、酸化膜系の層間絶縁膜115が約60nmの膜厚で全面に堆積されている。光電変換部上に形成される高融点金属の遮光膜(不図示)は、酸化膜系の層間絶縁膜115上に形成されており、その膜厚は約200nmである。この高融点金属の遮光膜は前述の通り、ポリシリコン電極の段差部の側壁においてエッチング残り111を発生させる。
ここで、フローティングディフュージョン領域103上の電気的絶縁膜の膜厚を算出すると、シリコン酸化膜107の膜厚(30nm)と、シリコン窒化膜112の酸化膜換算した膜厚(60nm/2)と、酸化膜系の層間絶縁膜115の膜厚(60nm)との合計120nmとなる。この膜厚構成のうち、シリコン窒化膜112が無い従来例の場合、その電気的絶縁膜の膜厚は90nmとなる。なお、「シリコン窒化膜の酸化膜換算」について説明すると、κを膜の比誘電率、ε0を真空の誘電率、dを膜厚とすると、膜の容量Cは、C=κε0/dと表される。酸化膜の比誘電率3.7に対して、シリコン窒化膜の比誘電率は7.4と約2倍であり、シリコン窒化膜と酸化膜の容量を等しくする、すなわちシリコン窒化膜を酸化膜に置き換えるには、シリコン窒化膜の膜厚を1/2にすればよいことになる。この酸化膜に置き換える考え方が「酸化膜換算」と呼ばれる。
従って、本実施の形態によれば、遮光膜のエッチング残り111とフローティングディフュージョン領域103との間の容量は、従来の3/4に低減することができる。これにより、エッチング残り111とHLゲート(ゲート電極101a、101b)との容量結合の影響による、ゲート電極の電位変動の電圧変換部への伝搬を回避できるので、電圧変換部の電位を安定化できる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るCCDの出力部における、第1の実施の形態に対応する部分の断面図である。
本実施の形態では、フローティングディフュージョン領域103上のシリコン酸化膜113(第3のシリコン酸化膜)の膜厚を約60nmとして、フローティングディフュージョン領域103以外の部分上のシリコン酸化膜107の膜厚20nmよりも厚くしている。これにより、フローティングディフュージョン領域103上の電気的絶縁膜の膜厚は、シリコン酸化膜113の膜厚(60nm)+酸化膜系の層間絶縁膜115の膜厚(60nm)=120nmとなり、第1の実施の形態と同様に、遮光膜のエッチング残り111とフローティングディフュージョン領域103との間の容量を従来の3/4に低減することができる。
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態に係るCCDの出力部における、第1の実施の形態に対応する部分の断面図である。本実施の形態は、第1の実施の形態と第2の実施の形態とを組み合わせた構成を有する。
図4において、フローティングディフュージョン領域103上のシリコン酸化膜113(第3のシリコン酸化膜)を約60nmの膜厚で形成し、さらに反射防止膜であるシリコン窒化膜112(第2のシリコン窒化膜)を60nmの膜厚で形成することにより、フローティングディフュージョン領域103上の電気的絶縁膜の膜厚は、シリコン酸化膜113の膜厚(60nm)+シリコン窒化膜112の酸化膜換算した膜厚(60nm/2)+酸化膜系の層間絶縁膜115の膜厚(60nm)=150nmとなる。
従って、本実施の形態によれば、遮光膜のエッチング残り111とフローティングディフュージョン領域103との間の容量は、従来の3/5とさらに低減することができる。
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4の実施の形態として、第3の実施の形態に係るCCD(図4)の製造方法における各工程を示す断面図である。
図5(a)に示すように、シリコン基板106上に、シリコン酸化膜107を30nmの膜厚で、次いでシリコン窒化膜108を60nmの膜厚で積層してゲート絶縁膜を形成する。
次に、図5(b)に示すように、ゲート絶縁膜上に1層目のポリシリコン薄膜を200nm成長させて、所望の領域にのみ残存するようにリソグラフィー法とエッチング法により加工を行う。このとき、ゲート絶縁膜の上層膜となるシリコン窒化膜108はほとんどエッチングされず、ほぼ成膜時の膜厚のまま残存する。この1層目のポリシリコン薄膜により、ゲート電極101a、101c、101e、104を形成し、その後、その表面にシリコン酸化膜114Aを30nmの膜厚で成長させる。
次に、図5(c)に示すように、2層目のポリシリコン薄膜を200nmの膜厚で全面に成長させ、リソグラフィー法とエッチング法により加工を行い、ゲート電極101b、101d、101f、102を形成する。次に、フロティングディフージョン領域103上のシリコン窒化膜のみをエッチング法により除去することで、フロティングディフージョン領域103上にはシリコン酸化膜107のみが存在することとなる。
次に、図5(d)に示すように、シリコン基板全面に熱酸化法によりシリコン酸化膜114Bを成長させる。シリコン酸化膜107が元々露出しているフローティングディフュージョン領域103上のシリコン酸化膜113は厚く形成され、その膜厚は約60nmとなる。同時に、ゲート電極101b、101d、101f、102上にもシリコン酸化膜114Bが形成される。その後、出力ゲート電極102上及びその側壁部に、反射防止膜であるシリコン窒化膜112を化学気相成長法により膜厚60nm成長させ、所望の形状に加工する。
次に、図5(e)に示すように、シリコン基板全面に、酸化膜系の層間絶縁膜115を膜厚60nm、高融点金属の遮光膜110を膜厚200nm堆積させる。
最後に、高融点金属の遮光膜110をリソグラフィー法とエッチング法により所望の形状に加工すると、結果的に段差により実効的な膜厚が厚くなった箇所でエッチング残り111が発生する。このエッチング残り111とフローティングディフュージョン領域103との間の電気的絶縁膜の膜厚は150nmとなり、それらの間の容量は、従来の3/5に低減することができる。
なお、本実施の形態では、第3の実施の形態によるCCDの製造方法について説明したが、第1の実施の形態および第2の実施の形態によるCCDも、本実施の形態による製造方法における工程を変更または削除することにより、容易に製造可能である。
なお、上記各実施の形態において、ゲート絶縁膜が、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の2層構造から成るとして説明したが、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜の3層構造としてもよい。
本発明に係る固体撮像装置は、電圧変換部の電位を安定化でき、低ノイズ特性を実現できるという利点を有し、高感度の固体撮像装置として有用である。
本発明の第1の実施の形態に係るCCDの出力部における主要構成を示す平面図 図1のA−A’線に沿った断面図 本発明の第2の実施の形態に係るCCDの出力部における、第1の実施の形態に対応する部分の断面図 本発明の第3の実施の形態に係るCCDの出力部における、第1の実施の形態に対応する部分の断面図 本発明の第4の実施の形態として、第3の実施の形態に係るCCD(図4)の製造方法における各工程を示す断面図 従来のCCDの基本構成を示す断面図(a)および動作原理を示す模式図(b)、(c)、(d)、(e) 従来のCCDの出力部における主要構成を示す平面図 図7のA−A’線に沿った断面図 図7および図8に示すCCDにおける時間Tに対する出力電圧Vの波形図
符号の説明
1 n型半導体基板
2 p型不純物領域
3 n型不純物領域
4 バリア領域
5 シリコン酸化膜
6 シリコン窒化膜
7 バリア領域上の転送電極
8、12 最終転送電極
9 シリコン酸化膜
10 最終段の出力ゲート電極
11 バリア領域が無いn型不純物領域3上の転送電極
13 リセットゲート電極
14 電荷検出用のフローティングディフュージョン領域
15 リセットドレイン
16 ストレージ領域
101(a)〜101(f) 転送電極
102 出力ゲート電極
103 フローティングディフュージョン領域
104 リセットゲート電極
105 リセットドレイン
106 シリコン基板
107 シリコン酸化膜(第1のシリコン酸化膜)
108 シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)
109 電荷転送部
110 高融点金属の遮光膜
111 遮光膜110のエッチング残り
112 シリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)
113 フローティングディフュージョン領域上のシリコン酸化膜(第3のシリコン酸化膜)
114A 1層目のポリシリコン薄膜電極上のシリコン酸化膜
114B 2層目のポリシリコン薄膜電極上のシリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)
115 酸化膜系の層間絶縁膜
201 従来のCCD
202 本発明のCCD

Claims (4)

  1. シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し前記複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで前記光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、前記光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、
    前記電荷転送部は、前記シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、
    前記固体撮像装置は、信号電荷の転送方向で前記電圧変換部側における前記最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された前記第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と、前記電圧変換部上の前記第1のシリコン酸化膜上とに形成され、前記光電変換部上に形成された反射防止膜と同一の第2のシリコン窒化膜を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し前記複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで前記光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、前記光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、
    前記電荷転送部は、前記シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、
    前記固体撮像装置は、前記電圧変換部上に形成され、前記最終段の出力ゲート電極下の前記ゲート絶縁膜を構成する前記第1のシリコン酸化膜よりも厚い第3のシリコン酸化膜を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  3. シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し前記複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで前記光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、前記光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置であって、
    前記電荷転送部は、前記シリコン半導体基板上に少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で形成された積層構造のゲート絶縁膜上に配置され、第2のシリコン酸化膜によって覆われた最終段の出力ゲート電極を有し、
    前記固体撮像装置は、
    前記電圧変換部上に形成され、前記最終段の出力ゲート電極下の前記ゲート絶縁膜を構成する前記第1のシリコン酸化膜よりも厚い第3のシリコン酸化膜と、
    信号電荷の転送方向で前記電圧変換部側における前記最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された前記第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と、前記電圧変換部上の前記第3のシリコン酸化膜上とに形成され、前記光電変換部上に形成された反射防止膜と同一の第2のシリコン窒化膜とを備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  4. シリコン半導体基板上に、入射光を信号電荷に変換する光電変換部と、複数のゲート電極を有し前記複数のゲート電極にパルス電圧を印加することで前記光電変換部から読み出された信号電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部から転送されてきた信号電荷を電圧に変換する電圧変換部と、前記光電変換部の上に開口部を有する遮光膜とを備えた固体撮像装置の製造方法であって、
    前記シリコン半導体基板上に、少なくとも第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜の順で積層構造のゲート絶縁膜を形成する工程と、
    第1層目のポリシリコン薄膜、第2層目のポリシリコン薄膜を成長させ、リソグラフィー法とエッチング法を用いて前記複数のゲート電極を形成する工程と、
    エッチング法を用いて前記電圧変換部上の前記第1のシリコン窒化膜を除去する工程と、
    前記シリコン基板の全面にわたって第2のシリコン酸化膜を成長させる工程と、
    信号電荷の転送方向で前記電圧変換部側における、前記複数のゲート電極のうち最終段の出力ゲート電極の段差部を覆って形成された前記第2のシリコン酸化膜の段差部の上部および側壁部と、前記電圧変換部上の前記第2のシリコン酸化膜上と、前記光電変換部上とに、反射防止膜としての第2のシリコン窒化膜を形成する工程と、
    前記シリコン基板の全面にわたって酸化膜系の層間絶縁膜を成長させる工程と、
    前記シリコン基板の全面にわたって前記遮光膜を堆積させ、リソグラフィー法とエッチング法を用いて前記遮光膜を所望の形状に加工する工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
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