JP2006147416A - 加熱板及び熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一枚当りの重量削減しても変形を有効に防止でき、しかも加熱のための電気容量を低減できる大面積加熱板を用いた加熱装置を提供する。
【解決手段】発熱体2を第一発熱体保持板3及び第二発熱体保持板1で挟持し、更に、第一発熱体保持板側に格子状支持板4を組み付けて保持して大面積加熱板を構成することにより、加熱板の変形を防止するとともに、加熱板の軽量化及び電気容量の低減化を可能とした。保温体で囲まれた保温室内に、この大面積加熱板少なくとも一枚を、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けて熱処理装置とする。
【選択図】図1
【解決手段】発熱体2を第一発熱体保持板3及び第二発熱体保持板1で挟持し、更に、第一発熱体保持板側に格子状支持板4を組み付けて保持して大面積加熱板を構成することにより、加熱板の変形を防止するとともに、加熱板の軽量化及び電気容量の低減化を可能とした。保温体で囲まれた保温室内に、この大面積加熱板少なくとも一枚を、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けて熱処理装置とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示素子(以下LCDと呼ぶ)用基板に代表される平板状の被加熱物の熱処理に特に好適に用いられる大面積加熱板及びそれを用いた熱処理装置に関し、特に大面積のLCD基板の熱処理や、ハードディスク用基板、プラズマディスプレイパネル(PDP)用ガラス基板等の被加熱物の熱処理に効果的に利用される大面積加熱板および熱処理装置に関する。
平面表示素子であるLCDや有機薄膜表示素子などの製造にはガラス基板が用いられ、このガラス基板上には各種薄膜が形成されている。薄膜の形成過程では、乾燥や硬化などの各種熱処理工程があり、この目的のために熱風による方法と加熱板による方法で熱処理が行われてきた。このなかで温度精度が求められる工程では、温度精度が良い加熱板による方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の熱処理装置は、加熱板を積み重ね、加熱板と加熱板の間に被加熱物(以下加熱基板と呼ぶ)を挿入して加熱するものである。
特開2001−12856号公報
近年平面表示素子が大型テレビジョン向けに開発されるに従い、ガラス基板の大型化が図られそれに伴い使用される熱処理装置も大きくなってきた。このためこの装置に使用される加熱板も大きくなってきた。加熱板の方式としては、所定の形状に成型したシースヒータを鋳型にいれ溶融した金属を流し込んで整形する鋳込み方式と、絶縁した板状のヒータの上下を伝熱板で挟みこむ方式(以下サンドイッチ方式と呼ぶ)がある。鋳込み方式は、鋳込み時に発生するボイドの問題と、鋳込み厚みを薄くできないなどの点から、最近はサンドイッチ方式の加熱板が比較的多く用いられるようになってきた。
特許文献1に開示されている装置などにおいては、加熱基板を上下より加熱するため、加熱板の保持は加熱板の端部のみに限定される。このため、このサンドイッチ方式による加熱板においても、寸法の大型化に従い変形防止の点から加熱板厚みを厚くする必要が出てきている。その結果加熱板一枚当りの重量が増大して、それが使用電気容量を増大化させる問題を引き起こしてきた。そこで、本発明は上記問題に鑑みなされたもので、加熱板の構造を変更することによって、一枚当りの重量を削減し同時に電気容量の低減した大面積加熱板を作製し、合わせてそれを用いた加熱装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、以下の大面積加熱板と熱処理装置に関する。
(1)格子状支持板、格子状支持板上の第一発熱体保持板、第一発熱体保持板上の発熱体、及び、発熱体上の第二発熱体保持板の少なくとも4層からなることを特徴とする大面積加熱板。
(2)格子状支持板が、第一発熱体保持板、発熱体及び第二発熱体保持板の3層からなる積層構造から着脱可能である(1)に記載の大面積加熱板。
(3)格子状支持板が複数部材から組み上がった構造物である(1)又は(2)に記載の大面積加熱板。
(1)格子状支持板、格子状支持板上の第一発熱体保持板、第一発熱体保持板上の発熱体、及び、発熱体上の第二発熱体保持板の少なくとも4層からなることを特徴とする大面積加熱板。
(2)格子状支持板が、第一発熱体保持板、発熱体及び第二発熱体保持板の3層からなる積層構造から着脱可能である(1)に記載の大面積加熱板。
(3)格子状支持板が複数部材から組み上がった構造物である(1)又は(2)に記載の大面積加熱板。
(4)格子状支持板の格子面に対して垂直方向からの格子状支持板の投影面積が、加熱板の厚み方向の全投影面積の20%以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の大面積加熱板。
(5)第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板が、各々、セラミック板一枚からなるもの、又は複数のセラミック板からなるものである(1)〜(4)のいずれかに記載の大面積加熱板。
(5)第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板が、各々、セラミック板一枚からなるもの、又は複数のセラミック板からなるものである(1)〜(4)のいずれかに記載の大面積加熱板。
(6)セラミック板が、パイレックス(登録商標)ガラス板、結晶化ガラス板、アルミナ板及び炭化珪素板からなる群から選ばれるものである(5)に記載の大面積加熱板。
(7)格子状支持板がステンレス製である(1)〜(6)のいずれかに記載の加熱板。
(8)保温体で囲まれた保温室と、保温室内に設置された少なくとも1枚の(1)〜(7)のいずれかに記載の大面積加熱板とを有し、大面積加熱板が、保温室内に、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けられている熱処理装置。
(9)大面積加熱板の格子状支持板が、保温室内に固定されている(8)に記載の熱処理装置。
(7)格子状支持板がステンレス製である(1)〜(6)のいずれかに記載の加熱板。
(8)保温体で囲まれた保温室と、保温室内に設置された少なくとも1枚の(1)〜(7)のいずれかに記載の大面積加熱板とを有し、大面積加熱板が、保温室内に、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けられている熱処理装置。
(9)大面積加熱板の格子状支持板が、保温室内に固定されている(8)に記載の熱処理装置。
本発明によれば、発熱体保持板に加えて更に格子状支持板を用いているために、格子状支持板を軽量高強度化することによって、発熱体保持板を厚くすることなく変形を防止することが可能となる。また、格子状支持板は空間部分が多いために、たとえ大型の加熱板になっても、従来の加熱板に比較して重量が軽く、また、熱容量を低減できる効果がある。また、温度分布の均一性も良好で、大面積加熱板(以下、単に加熱板と呼ぶことがある。)のたわみも少なく、熱処理炉に組み込んだ場合には大型基板の加熱を低いラニングコストで実現できる。更に、加熱板の熱量量が低いために、定期保全・点検時に炉体温度を早く下げられるために、保全・点検時間を短縮することができる。
本発明の加熱板は、通常、格子状支持板、格子状支持板上の第一発熱体保持板、第一発熱体保持板上の発熱体、及び、発熱体上の第二発熱体保持板の4層から構成される。通常、格子状支持板の上面に第一発熱体保持板を配置し、その上側に発熱体及び第二発熱体保持板を配置して積層して、サンドイッチ型加熱板として構成される。なお、格子状支持板の下面に板状物を配し、片面加熱用加熱板とすることもできる。これらの加熱板は、天地反転して使用することもできるし、必要に応じて、傾斜又は直立させて使用することもできる。また、本発明において大面積加熱板とは大面積に製作しても変形を低減することができる大面積化可能な加熱板であることを意味する。従って、本発明の加熱板は、大面積であっても良いことは勿論、小面積のものであっても良い。
図1は本発明の一態様のサンドイッチ型加熱板の断面状態を示す説明図であり、図2は従来のサンドイッチ型加熱板の断面状態を示す説明図である。図1に示す本発明のサンドイッチ型加熱板は、外形が平板状の格子状支持板4の上面側に、平板状の第一発熱体保持板3を配置し、第一発熱体保持板3と同じく平板状の第二発熱体保持板1の間に、平板状の発熱体2を配置して構成される。それに対して図2に示す従来のサンドイッチ型加熱板は、発熱体2とそれを挟持する2枚の伝熱体5、6で構成される。一般にこの伝熱板は、熱伝導性の良いアルミニウム合金で製作される。アルミニウム合金は、加熱時に弾性率が低下するので、加熱板の変形を防止するためには伝熱体厚みを厚くする必要がある。特に、外形寸法が大きくなると、従来型の加熱板では支持体と伝熱体が同一であるため、変形防止のためには伝熱体の厚みを厚くする必要があった。この理由で、加熱板の重量は増加し、電気容量も急激に増加してきた。一方、本発明による加熱板は発熱体2と第一発熱体保持板3及び第二発熱体保持板1により熱量を供給し、格子状支持板4で全体を保持するために、大型化しても重量と電気容量が従来型のように急激に増加しない。格子状支持板4は両面に貫通する隙間を有するため、第一発熱体保持板3からの赤外線を直接透過することができる。
図3に、格子状支持板の例を示す。ここで言う格子状とは主方向の複数の主支柱10に直角あるいは角度を持って複数の副支柱11を交差させたものである。主支柱10と副支柱11の寸法や間隔は、被加熱物の寸法から十分な強度を持つように決定する。図4の断面形状例では主支柱10及び副支柱11の高さが12、幅が13で示される。変形であるたわみを減少させるには、支柱の高さ12又は幅13を大きくすれば良い。たわみは断面2次モーメントを考えれば、高さ12のほうが三乗できいてくるので、高さ12を大きくすれば良いが、高さ12を大きくすると加熱板全体厚みが厚くなる。加熱板全体の厚みが厚くなると、国内輸送高さの制限から熱処理装置の処理段数を多くできない問題が起こるので厚みは薄い方が良い。
一方、支柱幅13を厚くすると、格子状支持板面積割合が増大し重量が増大する。ここで言う格子状支持板面積割合とは、加熱板全体の投影面積に対する格子状支持板の投影面積の割合を意味する。なお、格子状支持板の投影面積とは、格子状支持板の格子面に対して垂直方向からの格子状支持板の投影面積であり、加熱板全体の投影面積とは、加熱板の厚み方向の全投影面積である。この格子状支持板の面積割合が大きくなると、加熱板下面から被加熱基板に放射される放射熱が減少し、被加熱基板上面の加熱が押さえられるので、この割合は20%以下が好ましい。通常、2〜12%が好適である。これらの点を考慮して、支柱の本数及び寸法を決定する。
発熱体は、第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板で挟み込むため、平板状の空間内に発熱体全体が含まれる形状であることが好ましい。このような発熱体の発熱回路を作成するには、発熱線を用いる法、エッチング法及び印刷法などの方法が用いられる。発熱線を用いる法は、断面形状が円形や長方形などの長尺のカンタル線やニクロム線などを、雲母板、成型雲母板、耐熱樹脂板、アルミナ板などの絶縁材料板周囲に、掛けたり巻いたりしたりして回路を形成する方法である。エッチング法は、ステンレス板なのどの導電性材料をエッチング処理して、回路を形成する方法である。印刷法は、導電性ペーストを絶縁材料板上または直接第一又は第二発熱体保持板上にスクリーン印刷などのより印刷塗布して回路を形成する方法である。発熱体は、被加熱部の寸法や特徴に応じて、適宜これらの方法を選択し形成する。
第一及び第二発熱体保持板は、耐熱性がある平板であることが好ましい。この材料としては、アルミ板、ステンレス板、銅板などの金属板や、パイレックス(登録商標)ガラス板、結晶化ガラス板、アルミナ板、炭化珪素板などのセラミック板などがある。金属板は伝熱性が良好であるが導電性があるので、この使用に当っては発熱体と保持板の間に絶縁板を入れる必要がある。セラミック板は、一般に絶縁物であるので、絶縁板を入れる必要が無く、更に、金属板と比べて一般に熱放射率が大きいので、金属材料より好ましい。第一及び第二発熱体保持板としては、適宜これらの材料を目的に応じて選択する。第一及び第二保持板は、同一材料であるほうが熱膨張の点から好ましいが、熱膨張率の近いもの、あるいは熱膨張差を考慮して設計すれば、互いに異なる材質であっても構わない。発熱体を挟持して組み付けた第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板のうち、少なくとも第一発熱体保持板の外面に、格子状支持板を組み付ける。必要に応じて第二発熱体の外面にも格子状支持板を組み付けてもよい。組み付けは、必要箇所のボルト締め、溶接、はめ込みなど適宜これらの方法で行う。この組み付けにより加熱板として完成する。
なお、発熱体保持板がパイレックス(登録商標)ガラス板、結晶化ガラス板、アルミナ板などの脆性材料の場合は、格子状支持板が直接金属と接触した状態で長距離輸送すると、振動や揺れが大きい場合は発熱体保持板が破損する場合がある。このような場合は、格子状支持板を、第一発熱体保持板、発熱体及び第二発熱体保持板の3層からなる積層構造から着脱可能とすることが好ましい。長距離輸送の場合には、加熱板から格子状支持板を分離させ、格子状支持板と第一発熱体保持板との間に緩衝材を入れた状態で加熱板を固定すれば、破損することなく加熱板を安全に輸送することができる。
また、本発明の加熱板を、平板状の被加熱物の熱処理に用いる場合には、上記のように格子状支持板、発熱体、第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板を平板状、又は外形が平板状となるように構成することが好ましいが、被加熱物の形状に応じて、湾曲状など、適宜変形した形状のものとしてもよい。
本発明の熱処理装置は、本発明の大面積加熱板を用いたものであって、保温体で囲まれた保温室と、保温室内に設置された少なくとも1枚の大面積加熱板とを有し、大面積加熱板が、保温室内に、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けられているものである。
例えば、本発明の加熱板を、保温室内に、加熱板の少なくとも片面側に板状物を配置するための空間を残して取り付けることにより、板状物の加熱に好適に用いられる熱処理装置とすることができる。そのような熱処理装置の一例を図9に示す。この熱処理装置では、保温体23で構成された炉壁を有する保温室28内に、複数の大面積加熱板22が一定間隔をあけて各々水平に多段に取り付けられている。保温室28内に搬入された平板状基板21の上下に大面積加熱板22が配されており、基板21は両側から加熱される。このため、大面積加熱板22はその端部にある止め具24でしか保温室28内に保持できない。熱処理された平板状基板21は、保温体23の開口部25からロボット27により搬出される。開口部25には開閉シャッタ26が取り付けられ、平板状基板21の搬出入時にのみ開となる。なお、加熱板が、格子状支持板4が脱着可能な構造である場合、格子状支持板4を保温体23或いは止め具24に固定する構造としてもよい。
例えば、本発明の加熱板を、保温室内に、加熱板の少なくとも片面側に板状物を配置するための空間を残して取り付けることにより、板状物の加熱に好適に用いられる熱処理装置とすることができる。そのような熱処理装置の一例を図9に示す。この熱処理装置では、保温体23で構成された炉壁を有する保温室28内に、複数の大面積加熱板22が一定間隔をあけて各々水平に多段に取り付けられている。保温室28内に搬入された平板状基板21の上下に大面積加熱板22が配されており、基板21は両側から加熱される。このため、大面積加熱板22はその端部にある止め具24でしか保温室28内に保持できない。熱処理された平板状基板21は、保温体23の開口部25からロボット27により搬出される。開口部25には開閉シャッタ26が取り付けられ、平板状基板21の搬出入時にのみ開となる。なお、加熱板が、格子状支持板4が脱着可能な構造である場合、格子状支持板4を保温体23或いは止め具24に固定する構造としてもよい。
保温体は、通常、外壁部材内に断熱材を充填した構造を有する。保温体の外壁、特に保温室に面した内壁は清浄であることが必要で、このため、外壁部材としては、研磨したステンレス板を用いることが好ましい。保温体の断熱材としては、通常、ロックウールやグラスウールなどの無機繊維が用いられるが、空気のみを断熱材として用いてもよい。断熱材として空気を用いる場合は、保温体内の対流防止用として、対流防止板を内部に設置してもよい。これらの材料は、使用温度や要求外壁温度により適宜選択する。
被加熱物は、板状物に限定されることなく、保温室内の加熱板と炉壁との間の空間や複数の加熱板同士の間の空間に配置可能なものであれば、特に制限なく被加熱物とすることができる。
(実施形態例1)
本発明の大面積加熱板の一実施形態を図5、6、7を用いて説明する。図5の格子状支持板4は、主支柱10である縦梁と、副支柱11である横梁から構成される。縦梁と横梁は、10mm(幅)×40mm(高さ)のSUS304フラットバーで、各5本と10本で組立てられる。各フラットバーには、縦梁と横梁とが交わる部分に切欠きを付けて組立て、必要箇所を点溶接して格子状支持板4を作製した。格子状支持板4の寸法は、2250×2566×40mmであり、横梁の必要箇所には第一発熱体保持板3及び第二発熱体保持板1を止める止め部(図示せず)を設けた。格子状支持板の面積割合は6%で、下面の均一加熱への影響の少ない値であった。
本発明の大面積加熱板の一実施形態を図5、6、7を用いて説明する。図5の格子状支持板4は、主支柱10である縦梁と、副支柱11である横梁から構成される。縦梁と横梁は、10mm(幅)×40mm(高さ)のSUS304フラットバーで、各5本と10本で組立てられる。各フラットバーには、縦梁と横梁とが交わる部分に切欠きを付けて組立て、必要箇所を点溶接して格子状支持板4を作製した。格子状支持板4の寸法は、2250×2566×40mmであり、横梁の必要箇所には第一発熱体保持板3及び第二発熱体保持板1を止める止め部(図示せず)を設けた。格子状支持板の面積割合は6%で、下面の均一加熱への影響の少ない値であった。
使用した発熱体2は、成型雲母板(2250×2566×1mm)にニクロム線を巻きつけたもので、その上下から第二発熱体保持板1及び第一発熱体保持板3で挟み込んでいる。2枚の発熱体保持板は、結晶化ガラスから成るガラス基板(2250×2566×5mm)で、格子状支持板4への止め部には貫通穴を開けた。この第一及び第二発熱体保持板は使用材料の点から3枚に分割している。ニクロム線端部はリード線と結線し、発熱体2の側部から出している。格子状支持板4、第一発熱体保持板3、加熱体2及び第二発熱体保持板1がこの順で積層されるように組み付け、止め部にて止めボルト14で固定した。また、加熱板の4周辺はSUSカバーで固定しているが、リード線やSUSカバーは説明図では省略した。このように特に、本発明の説明に必要ない部分は省略している。
この加熱板の全重量は290kgであり、20℃から250℃までの昇温に必要な総熱量は、40000kJであり、保温して2時間で250℃まで昇温するには6.5kWの電気容量が必要であった。加熱板が250℃に到達してから3時間後、加熱板表面9点の温度を貼り付けておいた温度センサで測定すると、温度ばらつきは250℃±3℃と良好であった。また、加熱板の4辺を保持して、加熱前の中央部たわみをトランシットで測定すると2.6mmであった。加熱板を8時間加熱後、一昼夜冷却し、これを5回繰り返した後、常温でこのたわみを測定すると3.1mmと増加していた。このように、複数回加熱/冷却を繰り返した後のたわみは、加熱時のたわみが元に戻らず、結果的にたわみは増加する。従って、冷却後のたわみを測定すれば、加熱時のたわみが分かる。
(比較形態例)
従来のサンドイッチ型加熱板の例を図8を用いて説明する。サンドイッチ型加熱板は、図8に示すように上側伝熱体5と下側伝熱体6の間に板状発熱体2を挟み込んで、下側からボルト14で止めて製作した。この上板、下板はアルミ材で、両板とも2250×2550×22mmであった。
従来のサンドイッチ型加熱板の例を図8を用いて説明する。サンドイッチ型加熱板は、図8に示すように上側伝熱体5と下側伝熱体6の間に板状発熱体2を挟み込んで、下側からボルト14で止めて製作した。この上板、下板はアルミ材で、両板とも2250×2550×22mmであった。
この板状加熱板の全重量は765kgであり、20℃から250℃までの昇温に必要な総熱量は、163000kJであり、保温して2時間で250℃まで昇温するには26.3kWの電気容量が必要であった。板状加熱板が250℃に到達してから3時間後、加熱板表面9点の温度を貼り付けておいた温度センサで測定すると、温度ばらつきは250℃±3℃と良好であった。また、加熱板の4辺を保持して、実施形態例1と同様の条件で複数回加熱/冷却を繰り返した後、中央部のたわみを測定すると3.5mmであった。
1 第二発熱体保持板
2 発熱体
3 第一発熱体保持板
4 格子状支持板
10 主支柱(縦梁)
11 副支柱(横梁)
12 支柱高さ
13 支柱幅
14 止めボルト
21 平板状基板
22 大面積加熱板
23 保温体
24 止め具
25 開口部
26 開閉シャッタ
27 ロボット
28 保温室
2 発熱体
3 第一発熱体保持板
4 格子状支持板
10 主支柱(縦梁)
11 副支柱(横梁)
12 支柱高さ
13 支柱幅
14 止めボルト
21 平板状基板
22 大面積加熱板
23 保温体
24 止め具
25 開口部
26 開閉シャッタ
27 ロボット
28 保温室
Claims (9)
- 格子状支持板、格子状支持板上の第一発熱体保持板、第一発熱体保持板上の発熱体、及び、発熱体上の第二発熱体保持板の少なくとも4層からなることを特徴とする大面積加熱板。
- 格子状支持板が、第一発熱体保持板、発熱体及び第二発熱体保持板の3層からなる積層構造から着脱可能である請求項1に記載の大面積加熱板。
- 格子状支持板が複数部材から組み上がった構造物である請求項1又は2に記載の大面積加熱板。
- 格子状支持板の格子面に対して垂直方向からの格子状支持板の投影面積が、加熱板の厚み方向の全投影面積の20%以下である請求項1〜3いずれかに記載の大面積加熱板。
- 第一発熱体保持板及び第二発熱体保持板が、各々、セラミック板一枚からなるもの、又は複数のセラミック板からなるものである請求項1〜4いずれかに記載の大面積加熱板。
- セラミック板が、パイレックス(登録商標)ガラス板、結晶化ガラス板、アルミナ板及び炭化珪素板からなる群から選ばれるものである請求項5に記載の大面積加熱板。
- 格子状支持体がステンレス製である請求項1〜6のいずれかに記載の加熱板。
- 保温体で囲まれた保温室と、保温室内に設置された少なくとも1枚の請求項1〜7のいずれかに記載の大面積加熱板とを有し、大面積加熱板が、保温室内に、大面積加熱板の少なくとも片面側に空間が残されるように取り付けられている熱処理装置。
- 大面積加熱板の格子状支持板が、保温室内に固定されている請求項8に記載の熱処理装置。
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JP2013251086A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Sintokogio Ltd | 支持部材、加熱プレート支持装置及び加熱装置 |
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2004
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