JP2006147224A - ニッケル水素蓄電池の容量推定法 - Google Patents

ニッケル水素蓄電池の容量推定法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、放電容量を実測することなく、ニッケル水素蓄電池の容量を、環境温度に制限されることなく、短時間に精度よく推定する方法を提供する。
【解決手段】1個単独もしくは複数個を接続して用いるニッケル水素蓄電池において、定電流で満充電状態または過充電状態となるまで充電し、充電電流値と充電終了から一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度と、および容量を推定しようとする蓄電池と同型の未劣化電池における同一条件下での充電終了から一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度とを、用いて電池容量を推定するニッケル水素蓄電池の容量推定法とする。
【選択図】図1

Description

本発明はニッケル水素蓄電池の容量推定法に関する。
二次電池は充放電を繰り返すことによって劣化し、容量が減少する。容量が基準値以下に減少したら、その電池は交換しなければならない。例えば、通信用電源バックアップ用の鉛蓄電池では初期容量の70%、ニッケルカドミウム蓄電池やニッケル水素蓄電池では初期容量の60%が交換の目安とされている。もし容量が基準値以下に低下した電池をそのまま使用していると、非常用のバックアップ電源等では、重大な障害が生じるおそれがある。したがって使用している二次電池の容量を常に把握していることが必要となる。
しかし、二次電池の容量を正確に測定しようとすれば、通常長い時間を必要とする。例えば小型のニッケル水素電池では1.0V/セルまで放電させた後、0.1CmAで16時間充電し、1時間の休止後0.2CmAで1.0V/セルまで放電させて、その時の放電容量を実容量とする。そのため測定には約1日を要することになる。しかも電池は容量の測定中には本来の目的には使えないのであるから、あまり頻繁に容量を実測することは好ましくない。また、特に大型の電池では大電流を放電させるための負荷が必要となり、コストの上昇をもたらす。
この問題を解決するため、より短時間に二次電池の容量を推定する方法が考案されてきた。例えば鉛蓄電池では、内部抵抗と容量の間に成り立つ直線関係を用いて、内部抵抗の実測値から容量を推定する〔非特許文献1参照〕。しかし、この方法は鉛蓄電池以外に適用することはできない。
また、ニッケルカドミウム蓄電池でも、内部抵抗と容量との間に成り立つ関係式を用いて、内部抵抗の実測値から容量を推定する方法が提案されている〔非特許文献2参照〕。しかし、この方法を適用するには未劣化電池の内部抵抗と初期容量値のみが必要であって、劣化電池を用意して新たに関係式を求める必要がない点ですぐれているが、ニッケルカドミウム蓄電池以外には適用することができない。本発明が対象とするニッケル水素蓄電池においては、容量が低下するに連れて電解液抵抗が増加することは知られていたが、〔非特許文献3〕に記載のように、これらを利用する容量推定法は確立されておらず、容量の確認には放電させて実測するしか方法がない状況である。
これに対して、〔非特許文献4〕に記載のように、電解液抵抗のみでなく電極抵抗を含めた内部抵抗全体を反映した充電後の電圧降下と容量との間によい相関を見出し、この相関関係を利用したニッケル水素蓄電池の容量推定法が提案されている。この方法は、ニッケル水素蓄電池を放電させずに容量を推定することのできる方法である。しかしこの方法は充電温度を一定値、通常は室温に保って比較した場合に利用し得るものであって、充電時の環境温度によって電圧降下が大きく変化する場合には、同一の関係式によって容量を推定することはできなかった。そのため、季節や昼夜によって大きく温度の変化する環境では、正しく電池容量を推定することができなかった。
「辻川知伸、本図有、中村邦夫:NTTR&D、第50巻、第8号、第569頁(2001)」 「N.カトウ、T.オガタ、T.ヒライ、H.ヒロタ(N.Kato,T.Ogata,T.Hirai,and H.Hirota):ジャーナル オブ パワー ソーシズ(Journal of Power Sources)、第69巻、第89頁(1997)」 「西尾晃治:〓97バッテリー技術シンポジウム要旨集、第5-2-1頁(1997)」 「A.ヤマシタ、H.ワカキ、K.サイトウ、T.ショウダイ(A.Ymashita,H.Wakaki,K.Saito,and T.Shodai):インテレック〓03、第25回インターナショナルテレコミュニケーションズエナージコンファレンス(INTELEC〓03,The 25th International Te1ecommunications Energy Conference)講演要旨集、第739頁(2003)」
本発明の解決しようとする課題は、放電容量を実測せずに、ニッケル水素蓄電池の容量を、環境温度に制限されずに、短時間に精度よく推定する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。すなわち、
請求項1に記載のように、1個単独もしくは複数個を接続して用いるニッケル水素蓄電池において、定電流で満充電状態または過充電状態となるまで充電し、上記充電電流値と充電終了から一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度と、および上記蓄電池と同型の未劣化電池における上記同一条件下での充電終了から一定時間の電圧変化とを、用いて上記電池容量を推定するニッケル水素蓄電池の容量推定法とするものである。
また、請求項2に記載のように、請求項1において、上記充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度を変数として、電池容量との間に近似的に成立する2変数関数を数式化して電池容量の推定に用いるニッケル水素蓄電池の容量推定法とするものである。
また、請求項3に記載のように、請求項1において、上記充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度を二つのパラメータ(二つの助変数)として、この二つのパラメータと電池の推定容量との関係を表示した表1を用いて電池容量を推定するニッケル水素蓄電池の容量推定法とするものである。
また、請求項4に記載のように、請求項1において、定電流充電終了後一定時間の電圧変化ΔVと劣化した電池の比容量([Q(劣化容量)]/[Q(初期容量すなわち未劣化容量)])を環境温度または電池表面温度が基準温度Tにおいて測定し、結果を最小自乗法により下記(数2)式の放物線に当てはめることにより求めた定数a、b、cと、充電時の環境温度または電池表面温度Tが基準温度Tと異なる場合に温度Tにおいて測定されたΔVの値を温度Tにおける値に補正するために、あらかじめ数点の温度におけるΔVの測定値から最小自乗法を用いて求められた補正係数C(T)を、下記(数3)式に示す放物線の各定数に代入し、(数3)式を用いてΔVとTとから比容量を推定することによりニッケル水素蓄電池の容量推定法とするものである。
Q/Q=a−b(△V−c)1/2………(数2)
Q/Q=a−b(C(T)△V−c)1/2………(数3)
また、請求項5に記載のように、基準温度Tを25℃とした場合において、充電時の環境温度または電池表面温度TがTと異なる場合の電圧変化ΔVを25℃におけるΔVへと補正する補正係数C(T)を、25℃未満と25℃以上の温度範囲に場合分けし、各温度におけるΔVの測定値を用いて25℃おける両式が近似的にC(T)=1となるよう定数a、a、b、bを最小自乗法の直線回帰によって定め、下記(数4)式、(数5)式を用いて温度Tにおいて測定したΔVを25℃において測定したΔVに換算して容量推定に用いるニッケル水素蓄電池の容量推定法とするものである。
C(T)=aT+b(T<25℃)………(数4)
C(T)=aT+b(T≧25℃)………(数5)
本発明を概説するならば、本発明の第1の発明は、ニッケル水素蓄電池の容量推定法に関するものであって、定電流で満充電または過充電となるまで充電し、充電電流値と充電終了から一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度と、および、あらかじめ測定した同型の未劣化電池において上記同一条件下での充電終了から同一時間の電圧変化とを用いて、電池容量を推定することを特徴とする。
また、本発明の第2の発明は、上記第1の発明と同様に、ニッケル水素蓄電池の容量推定法に関するものであって、充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、環境温度もしくは電池表面温度とを二つの変数として、電池容量との間に近似的に成立する2変数関数を数式化して電池容量の推定に用いることを特徴とする。
また、本発明の第3の発明は、上記第1の発明と同様に、ニッケル水素蓄電池の容量推定法に関するものであって、充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、環境温度もしくは電池表面温度とを二つのパラメータ(二つの助変数)として、この二つのパラメータと電池の推定容量との関係を表示した表を用いてニッケル水素蓄電池の容量の推定を行うことを特徴とする。
本発明のニッケル水素蓄電池の容量推定法により、放電容量を実測せずに、ニッケル水素蓄電池の容量を環境温度に制限されずに、短時間に精度よく推定することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態および図1、図2、図3、図4および表1を参照しながら、〈実施例1〉〜〈実施例2〉を挙げ、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本発明は、ニッケル水素蓄電池を満充電となるまで定電流で充電し、その後電流を流さずに放置して、自已放電によって残容量が不十分となったら再び充電するという方式は、過充電を抑えることができる点、常時満充電に近い状態に保てる点から、バックアップ用電池に適した充電方法である。
満充電状態で充電を終了すると、その後電池電圧は低下する。まず電流遮断直後、数ミリ秒以内に単セル当たり数mVから数十mVの電圧低下が起こるが、これは主として電解液抵抗に起因する。その後、数時間の間に単セル当たり数十mVの電圧低下が続き、さらには自己放電に伴う1日当たり数mV程度のゆっくりとした電圧低下が続く。
ニッケル水素蓄電池が劣化した場合、電解液の減少により電解液抵抗が増大するため、充電電流遮断後の電圧降下が大きくなる。また電極の劣化により、その後の数時間にわたる電圧の低下も大きくなる。したがって、これらの電圧降下による電圧変化と容量との関係を見出すことにより、電圧変化から容量を推定することができる。
一方、電池の内部抵抗は温度によって変化する。電解液抵抗は温度が高くなると減少する傾向があり、逆に電極界面抵抗は増加する。そのため、充電終了後数分から数時間程度の電圧変化は、やや複雑な温度依存性を示す。充電終了後の電圧変化から容量を推定する場合には、劣化による内部抵抗の増加と、単なる温度の違いによる変化を区別できるようにしなければならない。
充電終了後の電圧変化と充電時の温度から電池容量を推定する方法として二つ挙げられる。
一つの方法は充電後一定時間の電圧変化△Vと、充電時の環境温度または充電開始時の電池表面温度Tを、二つの変数として電池容量Qとの関係を表わす2変数関数として、次の(数1)式を用いて電池容量を推定する方法である。
Q=f(△V,T)………(数1)
もう一つの方法は、上記△V、TとQとの関係を、関係式で表わすことはせず、代わりに△VとTとQとの関係を表示した表を用いて電池容量を推定する方法である。
前者の方法では上記(数1)式またはそれと同等の式をROMのプログラムに組み込むことにより、△VとTの測定値から自動的にQを求めることができる点で優れているが、プログラムに組み込まれた(数1)式を改訂する必要が生じた場合には、ROMの内容を書き換えたり、ROM本体を交換したりする必要があり不便な点がある。
これに対して、後者では△VとTの値を記録しておき、後からその値をもとに、操作者が表を用いて容量Qを推定する。したがって、電池の劣化を自動的に判断するこよはできないが、劣化は短絡などの故障とは異なり、突然起こるというものではないので、定期点検時などに最新の充電後の測定結果を用いて電池の劣化を判断すれば十分である。この方法の長所は、容量推定の方法を改訂する必要が生じた場合でも、前者に比べて簡単に訂正できる点にある。ROMに組み込まれているプログラムはΔVとTを測定して記録するのであるから改訂する必要はなく、改訂した表を配布するだけでよい。
〈実施例1〉
以下、実施例に基づいて本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
公称容量100Ahの大型ニッケル水素蓄電池単セルの初期容量を測定したところ、102.4Ahであった。このセルを環境温度25℃、30AでSOC(充電率)80%までの放電と、それぞれ、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃で10A、3時間の充電を行って、充電終了後10分間の電圧降下を測定した。
その後このセルを満充電にして65℃に放置し、SOCが約80%まで低下したら10Aの定電流充電で満充電にするというサイクルを繰り返し、5サイクル毎に1度満充電にした後、25℃、30Aで放電させて容量を測定した。毎容量測定の次のサイクルの補充電の際の充電終了後10分間の電圧変化△V(mV)と初期容量(Q…未劣化容量)に対する比容量(Q(劣化容量)/Q(未劣化容量)との関係を図1に示す。なお、図1にプロットされたデータは上記の充電温度のうち25℃で充電したときのデータである。また、図1には10点データがプロットされているが、これは、実施例1に示された測定を10回行い、そのときの電圧降下(電圧変化)と容量をプロットしたものであり、測定が進むにつれ、電池が劣化し、容量が低下していることを示している。
図1における電圧変化△V(mV)と、比容量Q/Qとの間の関係は、下記の(数2)式および(数3)式に示される放物線によって近似される。
すなわち、定電流充電終了後一定時間の電圧変化ΔVと劣化した電池の比容量([Q(劣化容量)]/[Q(初期容量すなわち未劣化容量)])を環境温度または電池表面温度が基準温度Tにおいて測定し、その結果を最小自乗法により下記(数2)式の放物線に当てはめることにより求めた定数a、b、cと、充電時の環境温度または電池表面温度Tが基準温度Tと異なる場合に温度Tにおいて測定されたΔVの値を温度Tにおける値に補正するために、あらかじめ数点の温度におけるΔVの測定値から最小自乗法を用いて求められた補正係数C(T)を、下記(数3)式に示す放物線の各定数に代入し、(数3)式を用いてΔVとTとから比容量を推定することによりニッケル水素蓄電池の容量を推定することができる。
Q/Q=a−b(△V−c)1/2………(数2)
Q/Q=a−b(C(T)△V−c)1/2………(数3)
また、基準温度Tを25℃とした場合において、充電時の環境温度または電池表面温度TがTと異なる場合の電圧変化ΔVを25℃におけるΔVへと補正する補正係数C(T)を、25℃未満と25℃以上の温度範囲に場合分けし、各温度におけるΔVの測定値を用いて25℃おける両式が近似的にC(T)=1となるよう定数a、a、b、bを最小自乗法の直線回帰によって定め、下記(数4)式、(数5)式を用いて温度Tにおいて測定したΔVを25℃において測定したΔVに換算して容量を推定することによりニッケル水素蓄電池の容量を推定することができる。
C(T)=aT+b(T<25℃)………(数4)
C(T)=aT+b(T≧25℃)………(数5)
また、容量が初期値の約90%、約80%まで低下した段階で、劣化前と同様に5℃から45℃で充電終了後の△Vを測定した。それらの結果を図2に示す。 なお、図2は、本実施例1において10Aによる定電流充電終了10分後の電圧変化△V(mV)の環境温度℃依存性を示す図である。この結果を基に、測定温度25℃以外でも容量推定できるようにしたのが、上記(数4)式および(数5)式である。
さらに、45℃、55℃、65℃での放置によって劣化した同一種セルの容量を実測すると共に、(数4)式、(数5)式を用いて、電池容量を推定した。容量の推定値と実測値の比較を図3に示す。推定誤差は10%以内に収まっている。 なお、図3は本実施例1で例示した充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度とを変数として、電池容量との間に近似的に成立する2変数関数を数式化して電池容量を推定した場合の比容量(%)と実測した比容量(%)とを比較して示した図であり、実測した比容量(%)と数式を用いて推定した比容量(%)との推定誤差は10%以内であり十分に実用的に有効であると考えられる。
〈実施例2〉
図2に示した△V(mV)の温度変化(環境温度℃の変化)の結果から、横の欄に環境温度(℃)を5℃ごとに、縦の欄に電圧変化△V(mV)を5mV刻みに採って、それぞれの△V(mV)と環境温度(℃)の時の比容量(%)を示す表1を作成する。すなわち、表1は図2に示した結果から、10Aによる定電流充電終了10分後の電圧変化ΔV(mV)、環境温度(℃)と比容量(%)との関係を示したものである。
Figure 2006147224
この表1を用いて、実施例1で測定した劣化電池の実側した比容量(%)と、表1を用いて推定した比容量(%)とを比較した結果を図4に示す。図4から明らかなように、推定誤差はおおよそ5%以内に収まっている。なお、図4は本発明の実施例1で例示した充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度とを二つのパラメータとして、この二つのパラメータと電池の推定容量との関係を表わした表1を用いて電池容量を推定した比容量(%)と実測した比容量(%)とを比較したものであり、推定誤差は5%以内であり十分に実用的に有効であると考えられる。
上述のごとく、本発明のニッケル水素蓄電池の容量推定法によれば、放電容量を実測せずに、かつニッケル水素蓄電池の容量を環境温度に制限されずに、短時間に精度よく推定することが可能となった。
本発明の実施例で例示した10Aによる定電流充電終了10分後の電圧変化△Vと電池の比容量との関係を示す図。 本発明の実施例で例示した10Aによる定電流充電終了10分後の電圧変化△Vの環境温度依存性を示す図。 本発明の実施例で例示した充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度とを二つの変数として電池の容量を推定する数式を用いて推定した比容量(%)と、実測した比容量(%)とを比較して示した図。 本発明の実施例で例示した10Aによる定電流充電終了10分後の電圧変化△Vと、充電時の環境温度もしくは電池表面温度と、比容量との関係を表示した表1を用いて推定した比容量(%)と、実測した比容量(%)とを比較して示した図。
符号の説明
1:充電終了10分後の電圧変化(mV)
2:実測初期容量に対する比容量
3:環境温度(℃)
4:充電終了10分後の電圧変化(mV)
5:未劣化時(容量100.4Ah)
6:劣化時(容量89.5Ah)
7:劣化時(容量78.1Ah)
8:数式を用いて推定した比容量(%)
9:実測した比容量(%)
10:表1を用いて推定した比容量(%)

Claims (5)

  1. 1個単独もしくは複数個を接続して用いるニッケル水素蓄電池において、定電流で満充電状態または過充電状態となるまで充電し、上記充電電流値と充電終了から一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度と、および上記蓄電池と同型の未劣化電池における上記同一条件下での充電終了から一定時間の電圧変化とを、用いて上記電池容量を推定することを特徴とするニッケル水素蓄電池の容量推定法。
  2. 請求項1において、上記充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度を二つの変数として、電池容量との間に近似的に成立する2変数関数を数式化して電池容量の推定に用いることを特徴とするニッケル水素蓄電池の容量推定法。
  3. 請求項1において、上記充電電流および充電終了後の電圧変化測定時間を一定値とした場合に、充電終了後一定時間の電圧変化と、充電時の環境温度もしくは電池表面温度を二つのパラメータとして、この二つのパラメータと電池の推定容量との関係を表示した表1を用いて電池容量を推定することを特徴とするニッケル水素蓄電池の容量推定法。
  4. 請求項1において、定電流充電終了後一定時間の電圧変化ΔVと劣化した電池の比容量([Q(劣化容量)]/[Q(初期容量すなわち未劣化容量)])を環境温度または電池表面温度が基準温度Tにおいて測定し、結果を最小自乗法により下記(数2)式の放物線に当てはめることにより求めた定数a、b、cと、充電時の環境温度または電池表面温度Tが基準温度Tと異なる場合に温度Tにおいて測定されたΔVの値を温度Tにおける値に補正するために、あらかじめ数点の温度におけるΔVの測定値から最小自乗法を用いて求められた補正係数C(T)を、下記(数3)式に示す放物線の各定数に代入し、(数3)式を用いてΔVとTとから比容量を推定することを特徴とするニッケル水素蓄電池の容量推定法。
    Q/Q=a−b(△V−c)1/2………(数2)
    Q/Q=a−b(C(T)△V−c)1/2………(数3)
  5. 請求項4において、基準温度Tを25℃とした場合において、充電時の環境温度または電池表面温度TがTと異なる場合の電圧変化ΔVを25℃におけるΔVへと補正する補正係数C(T)を、25℃未満と25℃以上の温度範囲に場合分けし、各温度におけるΔVの測定値を用いて25℃おける両式が近似的にC(T)=1となるよう定数a、a、b、bを最小自乗法の直線回帰によって定め、下記(数4)式、(数5)式を用いて温度Tにおいて測定したΔVを25℃において測定したΔVに換算して容量推定に用いることを特徴とするニッケル水素蓄電池の容量推定法。
    C(T)=aT+b(T<25℃)………(数4)
    C(T)=aT+b(T≧25℃)………(数5)
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