JP2006147219A - マイクロ波照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1に、対象物質の加熱効率が向上し、対象物質が粒状や粉状の場合でも、確実に加熱可能であると共に、第2に、対象物質の連続的処理が可能で、加熱中に連続的に対象物質を供給でき、第3に、しかも対象物質の汚染が防止されて、純度が維持されると共に、装置構成も比較的簡単である、マイクロ波照射装置を提案する。
【解決手段】このマイクロ波照射装置1は、縦に立設された低誘電損失材製の内筒2と、内筒2の外側に同軸に配された、マイクロ波B反射用の金属製の外筒3と、外筒3を介し内筒2に向け横から配設されて、内筒2内部にマイクロ波Bを入射する、マグネトロンからの導波管7と、内筒2上部から対象物質Aを供給可能な第1供給口8と、内筒2下の排出口11と、を備えている。そしてマイクロ波Bは、外筒3や内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、もって内筒2に順次供給された対象物質Aを、連続的に加熱する。
【選択図】図1
【解決手段】このマイクロ波照射装置1は、縦に立設された低誘電損失材製の内筒2と、内筒2の外側に同軸に配された、マイクロ波B反射用の金属製の外筒3と、外筒3を介し内筒2に向け横から配設されて、内筒2内部にマイクロ波Bを入射する、マグネトロンからの導波管7と、内筒2上部から対象物質Aを供給可能な第1供給口8と、内筒2下の排出口11と、を備えている。そしてマイクロ波Bは、外筒3や内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、もって内筒2に順次供給された対象物質Aを、連続的に加熱する。
【選択図】図1
Description
本発明は、マイクロ波照射装置に関する。すなわち、マイクロ波をフォーカスして、対象物質を連続的にマイクロ加熱可能な、マイクロ波照射装置に関するものである。
《従来技術について》
医薬材料,食品材料,電子材料,その他各種の工業材料等の対象物質の加熱,融解,溶解には、マイクロ波照射装置が用いられることが多い。
そして、この種のマイクロ波照射装置は、一般的にバッチ式のオーブン炉形式よりなっていた。すなわち、対象物質を容器に収納してオーブン炉内に搬入し、容器上部からマイクロ波を入射することにより、容器内にマイクロ波を散乱照射し、もって対象物質をマイクロ加熱し更には融解,溶解させてから、容器と共にオーブン炉から搬出していた。搬入,搬出等には、ベルトコンベアが使用されることもあった。
なお対象物質が、粒状,粉状の固体又は液体の場合は、マイクロ波が入射,散乱照射されているオーブン炉内に、パイプやリボンスクリュー等を配し、もって対象物質をパイプやリボンスクリューにて、連続的に供給,加熱,融解,溶解,排出することも行われていた。
医薬材料,食品材料,電子材料,その他各種の工業材料等の対象物質の加熱,融解,溶解には、マイクロ波照射装置が用いられることが多い。
そして、この種のマイクロ波照射装置は、一般的にバッチ式のオーブン炉形式よりなっていた。すなわち、対象物質を容器に収納してオーブン炉内に搬入し、容器上部からマイクロ波を入射することにより、容器内にマイクロ波を散乱照射し、もって対象物質をマイクロ加熱し更には融解,溶解させてから、容器と共にオーブン炉から搬出していた。搬入,搬出等には、ベルトコンベアが使用されることもあった。
なお対象物質が、粒状,粉状の固体又は液体の場合は、マイクロ波が入射,散乱照射されているオーブン炉内に、パイプやリボンスクリュー等を配し、もって対象物質をパイプやリボンスクリューにて、連続的に供給,加熱,融解,溶解,排出することも行われていた。
《先行技術文献情報》
このような従来例としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
特開平6−188094号公報
このような従来例としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
ところで、このような従来例については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
第1に、加熱効率が悪い、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例のマイクロ波照射装置では、オーブン炉内において、容器内の対象物質を上部からマイクロ波で散乱照射していたので、マイクロ波エネルギーの散乱,分散によるエネルギーロスが大きく、加熱効率が悪かった。
特に、対象物質が粒状,粉状等の嵩密度の低い物質の場合は、マイクロ波が吸収されずに透過してしまい、加熱効率が悪かった。
《第1の問題点について》
第1に、加熱効率が悪い、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例のマイクロ波照射装置では、オーブン炉内において、容器内の対象物質を上部からマイクロ波で散乱照射していたので、マイクロ波エネルギーの散乱,分散によるエネルギーロスが大きく、加熱効率が悪かった。
特に、対象物質が粒状,粉状等の嵩密度の低い物質の場合は、マイクロ波が吸収されずに透過してしまい、加熱効率が悪かった。
例えば、図4は尿素粒子のマイクロ波による加熱実験例のグラフである。同図の実験例では、嵩密度(見かけ比重)約0.8kg/mlの尿素粒子83g(100ml)を、誘電率の低いフッ素系樹脂であるパーフルオロアルキル樹脂(PFA)製の容器に入れて、マグネトロン出力が500Wのマイクロ波にて散乱照射した場合について、尿素粒子の温度上昇データを測定した。
その測定結果では、同図に示したように、水を含まない粒子状の尿素粒子は、60sec,100sec,120secの各照射時間を問わず、マイクロ波が透過してしまい、ほとんど加熱されないことが確認された。
因に、誘電率の高い尿素であっても、このように粒状をなし嵩密度が低い場合は、その特性を生かすことができないが、数%程度の僅かの水等の液体を添加,混合すると、誘電率が極めて高くなり、マイクロ波による加熱効率が向上することも確認された。
その測定結果では、同図に示したように、水を含まない粒子状の尿素粒子は、60sec,100sec,120secの各照射時間を問わず、マイクロ波が透過してしまい、ほとんど加熱されないことが確認された。
因に、誘電率の高い尿素であっても、このように粒状をなし嵩密度が低い場合は、その特性を生かすことができないが、数%程度の僅かの水等の液体を添加,混合すると、誘電率が極めて高くなり、マイクロ波による加熱効率が向上することも確認された。
《第2の問題点について》
第2に、これと共に、対象物質の連続的処理が困難である、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例のマイクロ波照射装置では、対象物質を容器に収納してから、オーブン炉に搬入し、もってオーブン炉内でマイクロ波で加熱してから、オーブン炉から容器と共に搬出していた。
このように対象物質は、バッチ式にて容器と共に取り扱われ、容器と共に搬入,マイクロ加熱,融解,溶解,搬出されていた。対象物質だけを単独で連続的に扱うことは、実施困難とされていた。対象物質の連続的供給,連続的加熱,融解,溶解,連続的排出等、連続的処理がなされておらず、処理効率,作業効率が悪いという指摘があった。
第2に、これと共に、対象物質の連続的処理が困難である、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例のマイクロ波照射装置では、対象物質を容器に収納してから、オーブン炉に搬入し、もってオーブン炉内でマイクロ波で加熱してから、オーブン炉から容器と共に搬出していた。
このように対象物質は、バッチ式にて容器と共に取り扱われ、容器と共に搬入,マイクロ加熱,融解,溶解,搬出されていた。対象物質だけを単独で連続的に扱うことは、実施困難とされていた。対象物質の連続的供給,連続的加熱,融解,溶解,連続的排出等、連続的処理がなされておらず、処理効率,作業効率が悪いという指摘があった。
《第3の問題点について》
第3に、ところで対象物質が粒状,粉状,液状の場合は、オーブン炉内にパイプやリボンスクリューを導入して、連続的供給,連続的加熱,連続的排出することも行われていたが、前述したマイクロ波の散乱照射による加熱効率の悪さと共に、装置容量が極めて大きくなる、等々の問題が指摘されていた。
すなわち、マイクロ波照射装置が、このような連続的処理実現のために、全体的に大型化してしまい、スペースを取り、内部構造も複雑化し、設備コストもかさむ、等々の問題が指摘されていた。
第3に、ところで対象物質が粒状,粉状,液状の場合は、オーブン炉内にパイプやリボンスクリューを導入して、連続的供給,連続的加熱,連続的排出することも行われていたが、前述したマイクロ波の散乱照射による加熱効率の悪さと共に、装置容量が極めて大きくなる、等々の問題が指摘されていた。
すなわち、マイクロ波照射装置が、このような連続的処理実現のために、全体的に大型化してしまい、スペースを取り、内部構造も複雑化し、設備コストもかさむ、等々の問題が指摘されていた。
《本発明について》
本発明のマイクロ波照射装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、対象物質の特性とマイクロ波の特性とに着目し、もって両者を組み合わせて対応処理するようにしたこと、を特徴とする。
すなわち、内筒,外筒,導波管,第1供給口,排出口等を、所定の構造と位置関係で設け、もって対象物質を、中央部にフォーカスされたマイクロ波により、連続加熱すること、を特徴とする。更に、上下フランジ部,目皿,第2供給口,第3供給口等を備えていること、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、対象物質の加熱効率が向上すると共に、第2に、対象物質の連続的処理が可能となり、第3に、しかも対象物質の汚染が防止されて、純度が維持されると共に、装置構成も比較的簡単である、マイクロ波照射装置を提案することを目的とする。
本発明のマイクロ波照射装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、対象物質の特性とマイクロ波の特性とに着目し、もって両者を組み合わせて対応処理するようにしたこと、を特徴とする。
すなわち、内筒,外筒,導波管,第1供給口,排出口等を、所定の構造と位置関係で設け、もって対象物質を、中央部にフォーカスされたマイクロ波により、連続加熱すること、を特徴とする。更に、上下フランジ部,目皿,第2供給口,第3供給口等を備えていること、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、対象物質の加熱効率が向上すると共に、第2に、対象物質の連続的処理が可能となり、第3に、しかも対象物質の汚染が防止されて、純度が維持されると共に、装置構成も比較的簡単である、マイクロ波照射装置を提案することを目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1のマイクロ波照射装置は、縦に立設された低誘電損失材製の内筒と、該内筒の外側に同軸に配された、マイクロ波を反射する共振用の金属製の外筒と、該外筒を介し該内筒に向け横から配設され、該内筒の内部にマイクロ波を入射するマグネトロンからの導波管と、該内筒の上部から対象物質を供給可能な第1供給口と、該内筒下に付設された排出口と、を有している。
そして入射されたマイクロ波が、該第1供給口から該内筒の内部に順次供給された対象物質を、連続的にマイクロ加熱可能であること、を特徴とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1のマイクロ波照射装置は、縦に立設された低誘電損失材製の内筒と、該内筒の外側に同軸に配された、マイクロ波を反射する共振用の金属製の外筒と、該外筒を介し該内筒に向け横から配設され、該内筒の内部にマイクロ波を入射するマグネトロンからの導波管と、該内筒の上部から対象物質を供給可能な第1供給口と、該内筒下に付設された排出口と、を有している。
そして入射されたマイクロ波が、該第1供給口から該内筒の内部に順次供給された対象物質を、連続的にマイクロ加熱可能であること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2のマイクロ波照射装置は、請求項1において、入射されたマイクロ波が、該外筒そして内筒の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3のマイクロ波照射装置は、請求項2において対象物質が、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質よりなること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4のマイクロ波照射装置は、請求項2において更に、上下のフランジ部を有している。そして該フランジ部は、マイクロ波を反射する金属製よりなり、該内筒と外筒との間を上下で閉鎖すべく配設されていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5のマイクロ波照射装置は、請求項4において、少なくとも上側の該フランジ部が上下高さ調整可能となっていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3のマイクロ波照射装置は、請求項2において対象物質が、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質よりなること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4のマイクロ波照射装置は、請求項2において更に、上下のフランジ部を有している。そして該フランジ部は、マイクロ波を反射する金属製よりなり、該内筒と外筒との間を上下で閉鎖すべく配設されていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5のマイクロ波照射装置は、請求項4において、少なくとも上側の該フランジ部が上下高さ調整可能となっていること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6のマイクロ波照射装置は、請求項4において更に、目皿を有している。そして該目皿は、多くの縦穴を備えた低誘電損失材製よりなり、該内筒の下部に付設されており、供給されて加熱される対象物質を保持すると共に、加熱された対象物質やその融解液や溶解液のみを、順次流下させること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7のマイクロ波照射装置は、請求項6において、該内筒や目皿の低誘電損失材が、誘電損失が低いパーフルオロアルキル樹脂,ポリテトラフルオロエチレン樹脂,その他のフッ素系樹脂,石英,又はこれらの選択的組み合わせよりなること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8のマイクロ波照射装置は、請求項6において、該目皿について、下部ほど広がった縦孔が多数設けられていること、を特徴とする。
請求項9については次のとおり。請求項9のマイクロ波照射装置は、請求項4において、更に、該内筒の上部に付設され、水その他の溶解用液体を供給可能な第2供給口を、有していること、を特徴とする。
請求項10については次のとおり。請求項9のマイクロ波照射装置は、請求項9において、更に、該内筒下に付設され、水その他の希釈用液体を供給可能な第3供給口を、有していること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7のマイクロ波照射装置は、請求項6において、該内筒や目皿の低誘電損失材が、誘電損失が低いパーフルオロアルキル樹脂,ポリテトラフルオロエチレン樹脂,その他のフッ素系樹脂,石英,又はこれらの選択的組み合わせよりなること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8のマイクロ波照射装置は、請求項6において、該目皿について、下部ほど広がった縦孔が多数設けられていること、を特徴とする。
請求項9については次のとおり。請求項9のマイクロ波照射装置は、請求項4において、更に、該内筒の上部に付設され、水その他の溶解用液体を供給可能な第2供給口を、有していること、を特徴とする。
請求項10については次のとおり。請求項9のマイクロ波照射装置は、請求項9において、更に、該内筒下に付設され、水その他の希釈用液体を供給可能な第3供給口を、有していること、を特徴とする。
《作用について》
本発明のガス処理用のマイクロ波照射装置は、このようになっているので、次のようになる。
(1)このマイクロ波照射装置は、立設された内筒と、内筒の外側に配された外筒と、内筒と外筒間を閉鎖する上下のフランジ部と、内筒の内部中央下に付設された目皿と、内筒に向け横に配されて、内筒内部にマイクロ波を入射するマグネトロンの導波管と、を備えている。
(2)内筒や目皿は、フッ素系樹脂や石英等の低誘電損失材製よりなり、外筒やフランジ部は、マイクロ波反射用の金属製よりなる。上側のフランジ部は、高さ調整可能である。内筒上部には、第1供給口や第2供給口が、内筒下には、排出口や第3供給口が付設されている。
本発明のガス処理用のマイクロ波照射装置は、このようになっているので、次のようになる。
(1)このマイクロ波照射装置は、立設された内筒と、内筒の外側に配された外筒と、内筒と外筒間を閉鎖する上下のフランジ部と、内筒の内部中央下に付設された目皿と、内筒に向け横に配されて、内筒内部にマイクロ波を入射するマグネトロンの導波管と、を備えている。
(2)内筒や目皿は、フッ素系樹脂や石英等の低誘電損失材製よりなり、外筒やフランジ部は、マイクロ波反射用の金属製よりなる。上側のフランジ部は、高さ調整可能である。内筒上部には、第1供給口や第2供給口が、内筒下には、排出口や第3供給口が付設されている。
(3)そして、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質、その他の固体や液体よりなる対象物質が、第1供給口から内筒内に供給され、外筒や上下のフランジ部で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、内筒内を流下しつつ、導波管から入射され内筒の軸方向中央部へとフォーカスされたマイクロ波にて、マイクロ加熱,内部加熱される。
(4)このように、対象物質が加熱される。対象物質が固体の場合は、加熱により融解されるケースも多く、更に、第2供給口から溶解用液体が供給されて溶解されるケースもある。後者のケースは、対象物質のマイクロ波吸収率が低い場合や、溶解液濃度を調節する場合に、実施される。
なお目皿は、加熱される対象物質を保持すると共に、加熱された対象物質やその融解液や溶解液のみを、縦穴から流下させるが、粘性が高い場合は、下部ほど広がった縦穴の目皿が使用される。
(5)対象物質は、このように加熱,更には融解,溶解されて、排出口から排出される。なお濃度調節用に、第3供給口から希釈用液体が供給される場合もある。
(4)このように、対象物質が加熱される。対象物質が固体の場合は、加熱により融解されるケースも多く、更に、第2供給口から溶解用液体が供給されて溶解されるケースもある。後者のケースは、対象物質のマイクロ波吸収率が低い場合や、溶解液濃度を調節する場合に、実施される。
なお目皿は、加熱される対象物質を保持すると共に、加熱された対象物質やその融解液や溶解液のみを、縦穴から流下させるが、粘性が高い場合は、下部ほど広がった縦穴の目皿が使用される。
(5)対象物質は、このように加熱,更には融解,溶解されて、排出口から排出される。なお濃度調節用に、第3供給口から希釈用液体が供給される場合もある。
(6)さてそこで、このマイクロ波照射装置によると、第1に、マイクロ波を反射する共振用の金属製の外筒やフランジ部で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、低誘電損失材製の内筒内を通過する対象物質に対し、導波管からマイクロ波が入射され、もって通過する対象物質がマイクロ加熱される。
そして、このマイクロ波は、外筒そして内筒の軸方向中央部へとフォーカスされており、全体的に散乱照射されることなく、エネルギーが軸方向中央部で強くなるように集中せしめられている。そこで対象物質は、効果的,効率的に加熱され、更には融解や溶解される。対象物質が、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質の場合でも、マイクロ波は透過することなく吸収され、確実に加熱,更には融解,溶解される。
第2に、対象物質は、内筒内を連続的に通過しつつ、導波管からのマイクロ波にて、連続的にマイクロ加熱され更には融解,溶解される。
すなわち対象物質は、加熱中でも連続的に供給可能であり、連続的に供給,加熱,融解,溶解,排出される。そして、その融解液や溶解液等は、目皿により、滞留なく連続的に流下される。このように対象物質が、効率的に連続的に処理される。
第3に、対象物質が接触通過する内筒や目皿は、フッ素系樹脂製や石英製等よりなり、金属イオン等の不純物溶出がなく表面粘着性も低いので、加熱された対象物質,その融解液,溶解液は、汚染されず純度が維持される。つまり対象物質は、接触汚染の虞がある金属製の外筒等には、一切接触しない。
又、このマイクロ波照射装置は、内筒,外筒,フランジ部,マグネトロン,導波管等よりなり、構成が比較的簡単であり、大型化,複雑化することなくコンパクトである。
そして、このマイクロ波は、外筒そして内筒の軸方向中央部へとフォーカスされており、全体的に散乱照射されることなく、エネルギーが軸方向中央部で強くなるように集中せしめられている。そこで対象物質は、効果的,効率的に加熱され、更には融解や溶解される。対象物質が、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質の場合でも、マイクロ波は透過することなく吸収され、確実に加熱,更には融解,溶解される。
第2に、対象物質は、内筒内を連続的に通過しつつ、導波管からのマイクロ波にて、連続的にマイクロ加熱され更には融解,溶解される。
すなわち対象物質は、加熱中でも連続的に供給可能であり、連続的に供給,加熱,融解,溶解,排出される。そして、その融解液や溶解液等は、目皿により、滞留なく連続的に流下される。このように対象物質が、効率的に連続的に処理される。
第3に、対象物質が接触通過する内筒や目皿は、フッ素系樹脂製や石英製等よりなり、金属イオン等の不純物溶出がなく表面粘着性も低いので、加熱された対象物質,その融解液,溶解液は、汚染されず純度が維持される。つまり対象物質は、接触汚染の虞がある金属製の外筒等には、一切接触しない。
又、このマイクロ波照射装置は、内筒,外筒,フランジ部,マグネトロン,導波管等よりなり、構成が比較的簡単であり、大型化,複雑化することなくコンパクトである。
《本発明の特徴》
本発明に係るマイクロ波照射装置は、このように、対象物質の特性とマイクロ波の特性とに着目し、もって両者を組み合わせて対応処理するようにしたこと、を特徴とする。
すなわち、内筒,外筒,導波管,第1供給口,排出口等を、所定の構造と位置関係で設け、もって対象物質を、中央部にフォーカスされたマイクロ波により、連続加熱すること、を特徴とする。更に、フランジ部,目皿,第2供給口,第3供給口等を備えていること、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
本発明に係るマイクロ波照射装置は、このように、対象物質の特性とマイクロ波の特性とに着目し、もって両者を組み合わせて対応処理するようにしたこと、を特徴とする。
すなわち、内筒,外筒,導波管,第1供給口,排出口等を、所定の構造と位置関係で設け、もって対象物質を、中央部にフォーカスされたマイクロ波により、連続加熱すること、を特徴とする。更に、フランジ部,目皿,第2供給口,第3供給口等を備えていること、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、対象物質の加熱効率が向上し、対象物質が粒状や粉状の場合でも、確実に加熱可能である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置では、内筒内を通過する対象物質にマイクロ波が入射される。そして、このマイクロ波はフォーカスされ、エネルギーが集中せしめられているので、対象物質が効率的に加熱される。
前述したこの種従来例、つまりオーブン炉形式で容器内の対象物質にマイクロ波を散乱照射していたこの種従来例に比し、マイクロ波エネルギーの散乱,分散がなく、エネルギーロスが減少する。そこで、粒状や粉状等の嵩密度の低い対象物質でも、効率的加熱が実現される。
第1に、対象物質の加熱効率が向上し、対象物質が粒状や粉状の場合でも、確実に加熱可能である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置では、内筒内を通過する対象物質にマイクロ波が入射される。そして、このマイクロ波はフォーカスされ、エネルギーが集中せしめられているので、対象物質が効率的に加熱される。
前述したこの種従来例、つまりオーブン炉形式で容器内の対象物質にマイクロ波を散乱照射していたこの種従来例に比し、マイクロ波エネルギーの散乱,分散がなく、エネルギーロスが減少する。そこで、粒状や粉状等の嵩密度の低い対象物質でも、効率的加熱が実現される。
《第2の効果》
第2に、これと共に、対象物質の連続的処理が可能であり、加熱中に連続的に対象物質を供給可能である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置では、対象物質が内筒内を順次連続的又は断続的に通過しつつ、マイクロ加熱され融解,溶解される。このように対象物質は、連続的,断続的に、供給,加熱,融解,溶解,排出される。又、目皿により、対象物質の融解液,溶解液等のみが、連続的に流下,排出される。
そこで、前述したこの種従来例、つまりバッチ式にて対象物質が容器と共に取り扱われ、容器と共にオーブン炉に搬入,マイクロ加熱,融解,溶解,搬出していたこの種従来例に比し、対象物質だけが連続的に取り扱われるようになり、処理効率,作業効率が大きく向上する。
第2に、これと共に、対象物質の連続的処理が可能であり、加熱中に連続的に対象物質を供給可能である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置では、対象物質が内筒内を順次連続的又は断続的に通過しつつ、マイクロ加熱され融解,溶解される。このように対象物質は、連続的,断続的に、供給,加熱,融解,溶解,排出される。又、目皿により、対象物質の融解液,溶解液等のみが、連続的に流下,排出される。
そこで、前述したこの種従来例、つまりバッチ式にて対象物質が容器と共に取り扱われ、容器と共にオーブン炉に搬入,マイクロ加熱,融解,溶解,搬出していたこの種従来例に比し、対象物質だけが連続的に取り扱われるようになり、処理効率,作業効率が大きく向上する。
《第3の効果》
第3に、しかも対象物質の汚染が防止されて、純度が維持されると共に、装置構成も比較的簡単である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置において、対象物質は、不純物溶出が少なく表面粘着性も低いフッ素系樹脂製や石英製の内筒や目皿を、通過する。そこで、加熱された対象物質やその融解液,溶解液の純度も維持され、もって、本発明のマイクロ波照射装置は、各種の対象物質の加熱、そして広範囲な対象物質の加熱に、使用可能である。
又、本発明のマイクロ波照射装置は、内筒,外筒,マグネトロン,導波管によりなり、比較的簡単な構成よりなる。そこで、連続的処理をめざした前述したこの種従来例、つまりオーブン炉内にパイプやリボンスクリュー等を導入して、粒状,粉状,液状の対象物質を、連続的処理せんとしたこの種従来例に比し、コンパクトであり設備コスト面にも優れている。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
第3に、しかも対象物質の汚染が防止されて、純度が維持されると共に、装置構成も比較的簡単である。
すなわち、本発明のマイクロ波照射装置において、対象物質は、不純物溶出が少なく表面粘着性も低いフッ素系樹脂製や石英製の内筒や目皿を、通過する。そこで、加熱された対象物質やその融解液,溶解液の純度も維持され、もって、本発明のマイクロ波照射装置は、各種の対象物質の加熱、そして広範囲な対象物質の加熱に、使用可能である。
又、本発明のマイクロ波照射装置は、内筒,外筒,マグネトロン,導波管によりなり、比較的簡単な構成よりなる。そこで、連続的処理をめざした前述したこの種従来例、つまりオーブン炉内にパイプやリボンスクリュー等を導入して、粒状,粉状,液状の対象物質を、連続的処理せんとしたこの種従来例に比し、コンパクトであり設備コスト面にも優れている。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明のマイクロ波照射装置を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例の正断面説明図である。図2の(1)図は、同実施例の全体平面図、(2)図は、同実施例の全体正面図であり、(3)図は、目皿の他の例を示す要部の正断面説明図である。
図3の(1)図は、マイクロ波の電界モードの説明に供する正断面説明図、(2)図は、マイクロ波の磁界モードの説明に供する平断面説明図である。図5は、アノード電流と出力との関係を示すグラフである。
以下、本発明のマイクロ波照射装置を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例の正断面説明図である。図2の(1)図は、同実施例の全体平面図、(2)図は、同実施例の全体正面図であり、(3)図は、目皿の他の例を示す要部の正断面説明図である。
図3の(1)図は、マイクロ波の電界モードの説明に供する正断面説明図、(2)図は、マイクロ波の磁界モードの説明に供する平断面説明図である。図5は、アノード電流と出力との関係を示すグラフである。
《マイクロ波照射装置1の概要について》
まず、本発明に係るマイクロ波照射装置1の概要について、図1,図2を参照して説明する。
このマイクロ波照射装置1は、内筒2,外筒3,フランジ部4,5,マグネトロン6,導波管7等、を備えている。内筒2,外筒3,フランジ部4,5等が、加熱炉本体を形成し、マグネトロン6,導波管7等が、その加熱装置となっている。内筒2には、第1供給口8,第2供給口9,第3供給口10,排出口11,攪拌棒12,目皿13,受け器14等が、付設されている。
そして、このようなマイクロ波照射装置1に、対象物質Aが供給されて加熱され、更には融解,溶解される。対象物質Aとしては、医薬材料,食品材料,電子材料,樹脂材料,その他各種の工業材料、その他の各種物質が考えられる。その態様としては、粒状,粉状,その他の固体が代表的であるが、液体や、固体と液体の混合液も可能である。
このマイクロ波照射装置1は、概略このようになっている。以下、その各構成について説明する。
まず、本発明に係るマイクロ波照射装置1の概要について、図1,図2を参照して説明する。
このマイクロ波照射装置1は、内筒2,外筒3,フランジ部4,5,マグネトロン6,導波管7等、を備えている。内筒2,外筒3,フランジ部4,5等が、加熱炉本体を形成し、マグネトロン6,導波管7等が、その加熱装置となっている。内筒2には、第1供給口8,第2供給口9,第3供給口10,排出口11,攪拌棒12,目皿13,受け器14等が、付設されている。
そして、このようなマイクロ波照射装置1に、対象物質Aが供給されて加熱され、更には融解,溶解される。対象物質Aとしては、医薬材料,食品材料,電子材料,樹脂材料,その他各種の工業材料、その他の各種物質が考えられる。その態様としては、粒状,粉状,その他の固体が代表的であるが、液体や、固体と液体の混合液も可能である。
このマイクロ波照射装置1は、概略このようになっている。以下、その各構成について説明する。
《内筒2等について》
まず、このマイクロ波照射装置1の内筒2等について、図1を参照して説明する。内筒2は、縦長円筒状をなし縦に立設されており、低誘電損失材製よりなる。
すなわち、加熱チューブ,加熱炉内筒である内筒2は、マイクロ波Bを吸収,反射せず、マイクロ波Bとの相互作用のない低誘電損失材製よりなり、例えば周波数2.45GHZプラスマイナス50MHZ付近において、誘電損失が2以下と低い低誘電損失材が使用される。
このような低誘電損失材としては、パーフルオロアルキル樹脂(PFA),ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE),その他のフッ素系樹脂,石英,又はこれらを複数選択的に組み合わせたものが、代表的に使用される。又、これらの材料は、金属イオン等の不純物の溶出が極めて少ないと共に、その表面粘着性も低く、耐熱性にも富んでいる。
まず、このマイクロ波照射装置1の内筒2等について、図1を参照して説明する。内筒2は、縦長円筒状をなし縦に立設されており、低誘電損失材製よりなる。
すなわち、加熱チューブ,加熱炉内筒である内筒2は、マイクロ波Bを吸収,反射せず、マイクロ波Bとの相互作用のない低誘電損失材製よりなり、例えば周波数2.45GHZプラスマイナス50MHZ付近において、誘電損失が2以下と低い低誘電損失材が使用される。
このような低誘電損失材としては、パーフルオロアルキル樹脂(PFA),ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE),その他のフッ素系樹脂,石英,又はこれらを複数選択的に組み合わせたものが、代表的に使用される。又、これらの材料は、金属イオン等の不純物の溶出が極めて少ないと共に、その表面粘着性も低く、耐熱性にも富んでいる。
そして、このように低誘電損失材製よりなり、縦に立設された縦長円筒状をなす内筒2は、開放された頂面が第1供給口8となっており、この第1供給口8を介し、内筒2の上部から内筒2内に、対象物質Aが供給,導入される。
又、内筒2の上部側壁には、第2供給口9が付設されており、この第2供給口9は、水その他の溶解用液体Cを、内筒2内に供給,導入可能である。なお第2供給口9は、図示例のように専用的に単独形成することなく、対象物質A用の第1供給口8をもって、兼用するようにしてもよい。
他方、内筒2の下部には、図示例では受け器14が配設され、この受け器14の底面に排出口11が付設されている。受け器14は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなり、内筒2と同径,同軸にて、内筒2の開放された底面に、開放されたその頂面が連接されている。排出口11は、内筒2内から受け器14内へと導かれて一旦貯溜された、加熱された対象物質Aやその融解液,溶解液を排出する。
又、受け器14の側壁には、第3供給口10が左右1対付設されており、この第3供給口10は、水その他の希釈用液体Dを、受け器14内に供給,導入可能である。
内筒2等は、このようになっている。
又、内筒2の上部側壁には、第2供給口9が付設されており、この第2供給口9は、水その他の溶解用液体Cを、内筒2内に供給,導入可能である。なお第2供給口9は、図示例のように専用的に単独形成することなく、対象物質A用の第1供給口8をもって、兼用するようにしてもよい。
他方、内筒2の下部には、図示例では受け器14が配設され、この受け器14の底面に排出口11が付設されている。受け器14は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなり、内筒2と同径,同軸にて、内筒2の開放された底面に、開放されたその頂面が連接されている。排出口11は、内筒2内から受け器14内へと導かれて一旦貯溜された、加熱された対象物質Aやその融解液,溶解液を排出する。
又、受け器14の側壁には、第3供給口10が左右1対付設されており、この第3供給口10は、水その他の希釈用液体Dを、受け器14内に供給,導入可能である。
内筒2等は、このようになっている。
《攪拌棒12や目皿13について》
次に、このマイクロ波照射装置1の攪拌棒12と目皿13について、図1と図2の(3)図を参照して説明する。
攪拌棒12は、内筒2内に第1供給口8から縦に挿入され、下部が横に位置する導波管7に対峙するに足る長さを備えており、図示例の攪拌棒12は、その下部とその若干上とに、攪拌羽15が横に付設されている。この攪拌棒12や攪拌羽15は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなる。
そして、攪拌羽15付の攪拌棒12は、内筒2内に供給されてマイクロ波Bにて加熱、更には融解,溶解される対象物質Aを、攪拌すべく使用され、もって対象物質Aを均等に加熱,融解,溶解させる。
次に、このマイクロ波照射装置1の攪拌棒12と目皿13について、図1と図2の(3)図を参照して説明する。
攪拌棒12は、内筒2内に第1供給口8から縦に挿入され、下部が横に位置する導波管7に対峙するに足る長さを備えており、図示例の攪拌棒12は、その下部とその若干上とに、攪拌羽15が横に付設されている。この攪拌棒12や攪拌羽15は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなる。
そして、攪拌羽15付の攪拌棒12は、内筒2内に供給されてマイクロ波Bにて加熱、更には融解,溶解される対象物質Aを、攪拌すべく使用され、もって対象物質Aを均等に加熱,融解,溶解させる。
目皿13は、多くの縦穴16を備えており、内筒2内の下部、つまり横に位置する導波管7の先端より、若干下位に付設されている。
そして目皿13は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなり、内筒2の内径とほぼ同径よりなると共に、多くの縦穴16を備えている。もって、マイクロ波Bの加熱ゾーンにおいて加熱される固体や液体の対象物質Aを、下から保持すると共に、加熱された液体の対象物質Aや、加熱された固体の対象物質Aの融解液や溶解液のみを、各縦穴16から順次流下させる。
この縦穴16は、図1中に示したように、下部ほど径が広がった穴形状の逆漏斗状・コニカル形状タイプか、又は図2の(3)図に示したように、直線穴形状のストレート形状タイプよりなる。図1に示した逆漏斗状・コニカル形状タイプの縦穴16の目皿13は、加熱された液体の対象物質Aの粘性が高い場合や、加熱された固体の対象物質Aの融解液や溶解液体Bの粘性が高い場合に、使用される。
なお目皿13は、図示のように板体に縦穴16を多数形成したタイプの他、網タイプのものも使用可能であり、網タイプの場合は網目がその縦穴16となる。
攪拌棒12や目皿13は、このようになっている。
そして目皿13は、内筒2に準じた材質、つまりフッ素系樹脂その他の低誘電損失材製よりなり、内筒2の内径とほぼ同径よりなると共に、多くの縦穴16を備えている。もって、マイクロ波Bの加熱ゾーンにおいて加熱される固体や液体の対象物質Aを、下から保持すると共に、加熱された液体の対象物質Aや、加熱された固体の対象物質Aの融解液や溶解液のみを、各縦穴16から順次流下させる。
この縦穴16は、図1中に示したように、下部ほど径が広がった穴形状の逆漏斗状・コニカル形状タイプか、又は図2の(3)図に示したように、直線穴形状のストレート形状タイプよりなる。図1に示した逆漏斗状・コニカル形状タイプの縦穴16の目皿13は、加熱された液体の対象物質Aの粘性が高い場合や、加熱された固体の対象物質Aの融解液や溶解液体Bの粘性が高い場合に、使用される。
なお目皿13は、図示のように板体に縦穴16を多数形成したタイプの他、網タイプのものも使用可能であり、網タイプの場合は網目がその縦穴16となる。
攪拌棒12や目皿13は、このようになっている。
《外筒3やフランジ部4,5について》
次に、このマイクロ波照射装置1の外筒3とフランジ部4,5について、図1を参照して説明する。
まず外筒3は、内筒2の外側に同軸に配されており、マイクロ波Bを反射する金属製よりなり、マイクロ波Bの共振用として機能する。
すなわち、キャビティー本体,加熱炉外筒である外筒3は、内筒2と同軸で内筒2より径大の円筒状をなし、立設された縦長円筒状の内筒2について、その上下方向中央部を内部に存しつつ、そのほぼ半分程度のエリアをカバーしており、内筒2との間に左右間隔を存して外嵌されている。
そして外筒3は、内部のマイクロ波Bを反射し、マイクロ波Bの共振用に使用されて、マイクロ波Bを外筒3そして内筒2の軸方向中央部に集中させ、もって対象物質Aの加熱効率を高めると共に、外部にマイクロ波Bが及ばないように機能する。
次に、このマイクロ波照射装置1の外筒3とフランジ部4,5について、図1を参照して説明する。
まず外筒3は、内筒2の外側に同軸に配されており、マイクロ波Bを反射する金属製よりなり、マイクロ波Bの共振用として機能する。
すなわち、キャビティー本体,加熱炉外筒である外筒3は、内筒2と同軸で内筒2より径大の円筒状をなし、立設された縦長円筒状の内筒2について、その上下方向中央部を内部に存しつつ、そのほぼ半分程度のエリアをカバーしており、内筒2との間に左右間隔を存して外嵌されている。
そして外筒3は、内部のマイクロ波Bを反射し、マイクロ波Bの共振用に使用されて、マイクロ波Bを外筒3そして内筒2の軸方向中央部に集中させ、もって対象物質Aの加熱効率を高めると共に、外部にマイクロ波Bが及ばないように機能する。
又、フランジ部4,5は金属製よりなり、内筒2と外筒3との間を上下で閉鎖すべく、上下対をなして配設されており、外筒3と同様に、マイクロ波Bの反射用として用いられている。
すなわちフランジ部4,5は、その内径が内筒2外径に見合うと共に、その外径が外筒3内径に見合った円フランジ状をなし、内筒2と外筒3間に介装されて両者間を上下で閉鎖し、もって内筒2や外筒3と共に、密閉された空間を形成している。図示例では、外筒3の上下端位置と内筒2間を閉鎖している。
又、図示例では、上側のフランジ部4は、上下高さ位置が調整可能であり(図示より下方に位置変更可能)、下側のフランジ部5は、上下高さ位置が固定されている。なお、このような図示例によらず、下側のフランジ部5も、上下高さ位置を調整可能(図示より上方に位置変更可能)としてもよく、更に、上下のフランジ部4,5共に、上下高さ位置を固定することも可能である。
ところで図示例では、外筒3と上側のフランジ部4とは、別体構成とされていたが、これによらず、外筒3と上側のフランジ部4とを一体構成し、もって、このような一体構成体を、下側の高さ位置が固定されたフランジ部5に対し、その高さ位置を調整可能に配設してもよい。
外筒3やフランジ部4,5はこのようになっている。
すなわちフランジ部4,5は、その内径が内筒2外径に見合うと共に、その外径が外筒3内径に見合った円フランジ状をなし、内筒2と外筒3間に介装されて両者間を上下で閉鎖し、もって内筒2や外筒3と共に、密閉された空間を形成している。図示例では、外筒3の上下端位置と内筒2間を閉鎖している。
又、図示例では、上側のフランジ部4は、上下高さ位置が調整可能であり(図示より下方に位置変更可能)、下側のフランジ部5は、上下高さ位置が固定されている。なお、このような図示例によらず、下側のフランジ部5も、上下高さ位置を調整可能(図示より上方に位置変更可能)としてもよく、更に、上下のフランジ部4,5共に、上下高さ位置を固定することも可能である。
ところで図示例では、外筒3と上側のフランジ部4とは、別体構成とされていたが、これによらず、外筒3と上側のフランジ部4とを一体構成し、もって、このような一体構成体を、下側の高さ位置が固定されたフランジ部5に対し、その高さ位置を調整可能に配設してもよい。
外筒3やフランジ部4,5はこのようになっている。
《マグネトロン6や導波管7について》
次に、このマイクロ波照射装置1のマグネトロン6や導波管7について、図1,図2の(1)図,(2)図を参照して説明する。
マグネトロン6は、周知のごとく周波数1GHZ〜40GHZ程度の極超短波であるマイクロ波Bを、発生可能な真空管よりなり、この種のマイクロ波照射装置1用のマグネトロン6としては、周波数2.45GHZのマイクロ波Bを発生するものが、日本では代表的である。
マグネトロン6で発生したマイクロ波Bは、導波管7にて伝送,伝搬される。導波管7は、矩形筒状をなすものが多く使用され、マイクロ波Bは、導波管7の内面で反射されながら伝送,伝搬される。
そして導波管7は、基端が、マグネトロン6に接続され、先端が、外筒3を介し内筒2に向け横から直角に接続されている。すなわち、その軸を横向きに配された導波管7の先端部は、外筒3に設けられた開口17を介し、内筒2外面に対し、僅かな左右間隔を存しつつ対峙している。
次に、このマイクロ波照射装置1のマグネトロン6や導波管7について、図1,図2の(1)図,(2)図を参照して説明する。
マグネトロン6は、周知のごとく周波数1GHZ〜40GHZ程度の極超短波であるマイクロ波Bを、発生可能な真空管よりなり、この種のマイクロ波照射装置1用のマグネトロン6としては、周波数2.45GHZのマイクロ波Bを発生するものが、日本では代表的である。
マグネトロン6で発生したマイクロ波Bは、導波管7にて伝送,伝搬される。導波管7は、矩形筒状をなすものが多く使用され、マイクロ波Bは、導波管7の内面で反射されながら伝送,伝搬される。
そして導波管7は、基端が、マグネトロン6に接続され、先端が、外筒3を介し内筒2に向け横から直角に接続されている。すなわち、その軸を横向きに配された導波管7の先端部は、外筒3に設けられた開口17を介し、内筒2外面に対し、僅かな左右間隔を存しつつ対峙している。
そして導波管7は、内筒2の内部に向けてマイクロ波Bを入射し、入射されたマイクロ波Bが、加熱ゾーンを形成して、第1供給口8から内筒2の内部に順次供給された対象物質Aを、連続的にマイクロ加熱可能となっている。
すなわち、マイクロ波Bの磁界モードや電界モード下において、その高周波電場や高周波磁場を通過する対象物質Aは、誘電体損により、分子が振動,衝突等して内部加熱される。対象物質Aは、順次流下しつつ次々と連続的に、マイクロ加熱,内部加熱される。
なお、内筒2下の受け器14内に、例えば第3給油口10を介して温度センサーを付設し、もって温度センサーの検出信号を付設されたコンピューターに入力し、予め組み込まれたプログラムに基づき情報処理して、マグネトロン6にその出力制御信号を送出することにより、対象物質Aの加熱温度をコントロールすることも考えられる。つまり、加熱温度が高過ぎると出力を下げ、加熱温度が低過ぎると出力を上げるように、制御を行うようにしてもよい。
マグネトロン6や導波管7は、このようになっている。
すなわち、マイクロ波Bの磁界モードや電界モード下において、その高周波電場や高周波磁場を通過する対象物質Aは、誘電体損により、分子が振動,衝突等して内部加熱される。対象物質Aは、順次流下しつつ次々と連続的に、マイクロ加熱,内部加熱される。
なお、内筒2下の受け器14内に、例えば第3給油口10を介して温度センサーを付設し、もって温度センサーの検出信号を付設されたコンピューターに入力し、予め組み込まれたプログラムに基づき情報処理して、マグネトロン6にその出力制御信号を送出することにより、対象物質Aの加熱温度をコントロールすることも考えられる。つまり、加熱温度が高過ぎると出力を下げ、加熱温度が低過ぎると出力を上げるように、制御を行うようにしてもよい。
マグネトロン6や導波管7は、このようになっている。
《マイクロ波Bのフォーカスについて》
次に、このマイクロ波照射装置1におけるマイクロ波Bのフォーカスについて、図1,図3を参照して説明する。
このマイクロ波照射装置1において、導波管7から入射されたマイクロ波Bは、外筒3そして内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられる。
このようなフォーカスについて、更に詳述する。マイクロ波Bは、横に位置する導波管7先端部の仮想延長エリアの加熱ゾーン内において、内筒2の縦中心付近でそのエネルギーが最も強くなるように、集中せしめられている。
つまり、図3の(1)図の正断面図に示したように、マイクロ波Bの電界モードのTE波について、縦中心付近が最も強くなるように、又、図3の(2)図の平断面図に示したように、マイクロ波Bの磁界モードのTE波について、縦中心付近が最も強くなるように、フォーカス調整されている。
そして、このようなマイクロ波Bとしては、TM01波が代表的に選択使用される。つまり、マイクロ波Bの各種波動モードタイプのうち、TM01波の波動モードタイプが、このようにフォーカスされるマイクロ波Bとして、最も適している。
更に、このようなマイクロ波Bのフォーカスは、マイクロ波Bを反射する共振用の外筒3の径寸法設定や、同じくマイクロ波Bを反射する上下のフランジ部4,5間の上下間隔寸法設定(図示例では、上側のフランジ部4の高さ位置設定)や、マグネトロン6のインピーダンス調整,出力調整、導波管7のスターブ調整、等々によって実現される。
マイクロ波Bは、このようにフォーカスされる。
次に、このマイクロ波照射装置1におけるマイクロ波Bのフォーカスについて、図1,図3を参照して説明する。
このマイクロ波照射装置1において、導波管7から入射されたマイクロ波Bは、外筒3そして内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられる。
このようなフォーカスについて、更に詳述する。マイクロ波Bは、横に位置する導波管7先端部の仮想延長エリアの加熱ゾーン内において、内筒2の縦中心付近でそのエネルギーが最も強くなるように、集中せしめられている。
つまり、図3の(1)図の正断面図に示したように、マイクロ波Bの電界モードのTE波について、縦中心付近が最も強くなるように、又、図3の(2)図の平断面図に示したように、マイクロ波Bの磁界モードのTE波について、縦中心付近が最も強くなるように、フォーカス調整されている。
そして、このようなマイクロ波Bとしては、TM01波が代表的に選択使用される。つまり、マイクロ波Bの各種波動モードタイプのうち、TM01波の波動モードタイプが、このようにフォーカスされるマイクロ波Bとして、最も適している。
更に、このようなマイクロ波Bのフォーカスは、マイクロ波Bを反射する共振用の外筒3の径寸法設定や、同じくマイクロ波Bを反射する上下のフランジ部4,5間の上下間隔寸法設定(図示例では、上側のフランジ部4の高さ位置設定)や、マグネトロン6のインピーダンス調整,出力調整、導波管7のスターブ調整、等々によって実現される。
マイクロ波Bは、このようにフォーカスされる。
《各調整テストについて》
ここで、このようなマイクロ波照射装置1の調整テスト、特にマグネトロン6,導波管7,フランジ部4の調整テストについて、述べておく。
まず、電力計を導波管7の出口付近に置いて、スターブ調整を実施した。すなわち、出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)が最も高くなるように、導波管7内に突設されるスターブについて、その距離と高さとをmm単位で調整し、もって、マグネトロン6と導波管7を整合させた。つまり、そのようにスターブの距離と高さとを、それぞれ設定した。
このようなスターブ調整の後、導波管7を、マイクロ波照射装置1の所定位置に取り付けた。そして、上側のフランジ部4の上下高さ位置を、各種変更する(内筒2と外筒3間に形成される空間の容積を、各種変更する)と共に、各高さ位置毎に対象物質Aの加熱温度を計測する、調整テストを実施した。
すなわち、各高さ位置毎に、第1給油口8から内筒2内に対象物質Aとして水を供給し、導波管7のマイクロ波Bで照射して、水の温度上昇をカロリーメーターを使用して計測し、もって出力電力値に換算した。
このような測定結果に基づき、出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)が最も高くなるように、上側のフランジ部4の上下高さ位置を、調整,設定した。
ここで、このようなマイクロ波照射装置1の調整テスト、特にマグネトロン6,導波管7,フランジ部4の調整テストについて、述べておく。
まず、電力計を導波管7の出口付近に置いて、スターブ調整を実施した。すなわち、出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)が最も高くなるように、導波管7内に突設されるスターブについて、その距離と高さとをmm単位で調整し、もって、マグネトロン6と導波管7を整合させた。つまり、そのようにスターブの距離と高さとを、それぞれ設定した。
このようなスターブ調整の後、導波管7を、マイクロ波照射装置1の所定位置に取り付けた。そして、上側のフランジ部4の上下高さ位置を、各種変更する(内筒2と外筒3間に形成される空間の容積を、各種変更する)と共に、各高さ位置毎に対象物質Aの加熱温度を計測する、調整テストを実施した。
すなわち、各高さ位置毎に、第1給油口8から内筒2内に対象物質Aとして水を供給し、導波管7のマイクロ波Bで照射して、水の温度上昇をカロリーメーターを使用して計測し、もって出力電力値に換算した。
このような測定結果に基づき、出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)が最も高くなるように、上側のフランジ部4の上下高さ位置を、調整,設定した。
図5は、マグネトロン6のアノード電流mAと、出力電力値との関係を示すグラフである。
すなわち、上述したスターブ調整や位置調整の後、マグネトロン6のアノード電流を上げながら、対象物質Aとして50%尿素水を供給して、そのマイクロ加熱による温度上昇を、前述したカロリーメーターを使用して計測し、もって出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)に換算した。
このような調整テストの結果、50%尿素水の場合、アノード電流が400mAで出力電力値が1,300Wであり、同一条件下で対象物質Aとして水だけを供給した場合の1,120Wよりも、効率が良いことが確認された。つまり、尿素の誘電率が高いことに起因して、加熱効率が向上したことが確認された。因に、アノード電流60mAで、最大電力値1,500Wが得られた。
例えば、このような調整テストが実施された。
すなわち、上述したスターブ調整や位置調整の後、マグネトロン6のアノード電流を上げながら、対象物質Aとして50%尿素水を供給して、そのマイクロ加熱による温度上昇を、前述したカロリーメーターを使用して計測し、もって出力電力値(マイクロ波Bの高周波出力値)に換算した。
このような調整テストの結果、50%尿素水の場合、アノード電流が400mAで出力電力値が1,300Wであり、同一条件下で対象物質Aとして水だけを供給した場合の1,120Wよりも、効率が良いことが確認された。つまり、尿素の誘電率が高いことに起因して、加熱効率が向上したことが確認された。因に、アノード電流60mAで、最大電力値1,500Wが得られた。
例えば、このような調整テストが実施された。
《作用等》
本発明のマイクロ波照射装置1は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)このマイクロ波照射装置1は、縦に立設された円筒状の内筒2と、内筒2の外側に同軸に外嵌された円筒状の外筒3と、内筒2と外筒3との間を上下で閉鎖すべく配設された上下のフランジ部4,5と、内筒2内の下部に付設された目皿13と、内筒2に向け横から配設されて、内筒2内部にマイクロ波Bを入射するマグネトロン6からの導波管7と、を備えている(図1を参照)。
本発明のマイクロ波照射装置1は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)このマイクロ波照射装置1は、縦に立設された円筒状の内筒2と、内筒2の外側に同軸に外嵌された円筒状の外筒3と、内筒2と外筒3との間を上下で閉鎖すべく配設された上下のフランジ部4,5と、内筒2内の下部に付設された目皿13と、内筒2に向け横から配設されて、内筒2内部にマイクロ波Bを入射するマグネトロン6からの導波管7と、を備えている(図1を参照)。
(2)内筒2や目皿13は、低誘電損失材製よりなり、例えば、誘電損失が低いパーフルオロアルキル樹脂製,ポリテトラフルオロエチレン樹脂製,その他のフッ素系樹脂製,石英製,又はこれらの選択的組み合わせよりなる。
外筒3や上下のフランジ部4,5は、金属製よりなり、マイクロ波Bの反射用として機能する。図示例では、上側のフランジ部4は上下高さ調整可能であり、下側のフランジ部5は上下高さが固定されている。
内筒2の上部には、第1供給口8や第2供給口9が付設され、内筒2下には、排出口11や第3供給口10が付設されている。図1中18は、マイクロ波Bの吸収材である。
外筒3や上下のフランジ部4,5は、金属製よりなり、マイクロ波Bの反射用として機能する。図示例では、上側のフランジ部4は上下高さ調整可能であり、下側のフランジ部5は上下高さが固定されている。
内筒2の上部には、第1供給口8や第2供給口9が付設され、内筒2下には、排出口11や第3供給口10が付設されている。図1中18は、マイクロ波Bの吸収材である。
(3)そして、このマイクロ波照射装置1では、対象物質Aが、第1供給口8から内筒2の内部に順次供給される。対象物質Aとしては、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質、その他各種の固体や液体が考えられる。
そして、内筒2内に供給された対象物質Aは、外筒3や上下のフランジ部4,5で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、内筒2内を縦に流下して通過しつつ、マグネトロン6の導波管7から横に入射されたマイクロ波Bにより、連続的にマイクロ加熱される(図2の(1)図,(2)図も参照)。マイクロ波Bは、内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられている。
そして、内筒2内に供給された対象物質Aは、外筒3や上下のフランジ部4,5で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、内筒2内を縦に流下して通過しつつ、マグネトロン6の導波管7から横に入射されたマイクロ波Bにより、連続的にマイクロ加熱される(図2の(1)図,(2)図も参照)。マイクロ波Bは、内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられている。
(4)このようにして、対象物質Aが加熱される。対象物質Aが固体の場合は、加熱により自ら融解されるケースも多く、更に、第2供給口9から溶解用液体Cが供給されて、融解していた対象物質Aが、溶解用液体Cにて溶解されるケースもある。後者のケースは、対象物質Aのマイクロ波B吸収率が低い場合や、対象物質Aの溶解液の濃度を調節する場合に、実施される。
そして目皿13は、このようなケースにおいて、加熱される固体や液体の対象物質Aを保持すると共に、加熱された液体の対象物質Aや、固体の対象物質Aの融解液や溶解液のみを、その縦穴16から順次流下させる。なお、対象物質Aやその融解液や溶解液の粘性が高い場合には、目皿13として、縦穴16が下部ほど広がった逆漏斗状・コニカル形状タイプのものを使用すると、よりスムーズに流下するようになる。
そして目皿13は、このようなケースにおいて、加熱される固体や液体の対象物質Aを保持すると共に、加熱された液体の対象物質Aや、固体の対象物質Aの融解液や溶解液のみを、その縦穴16から順次流下させる。なお、対象物質Aやその融解液や溶解液の粘性が高い場合には、目皿13として、縦穴16が下部ほど広がった逆漏斗状・コニカル形状タイプのものを使用すると、よりスムーズに流下するようになる。
(5)このマイクロ波照射装置1では、このようなステップを辿り、対象物質Aが、加熱,更には融解,溶解されて、排出口11から排出される。
なお、濃度調節用に、第3供給口10から希釈用液体Dが供給され、もって対象物質Aやその融解液や溶解液の濃度を下げて、排出する場合もある。
なお、濃度調節用に、第3供給口10から希釈用液体Dが供給され、もって対象物質Aやその融解液や溶解液の濃度を下げて、排出する場合もある。
(6)さてそこで、このマイクロ波照射装置1によると、次の第1に,第2,第3のようになる。
第1に、このマイクロ波照射装置1では、マイクロ波Bを反射する共振用の金属製の外筒3やフランジ部4,5で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、低誘電損失材製の内筒2内を通過する対象物質Aに対し、マグネトロン6の導波管7から、マイクロ波Bが入射される。もって、通過する対象物質Aが、連続的にマイクロ加熱され,内部加熱される。
そして、このマイクロ波Bは、外筒3そして内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされており、全体的に分散,散乱照射されることなく、そのエネルギーが集中せしめられている。すなわちマイクロ波Bは、その磁界モードおよび電界モード共に、軸方向中央部において最も強くなるようにフォーカスされている。
そこで対象物質Aは、極めて効果的,効率的に加熱されることになる。なお固体の対象物質Aは、このような加熱により融解や溶解されるケースも多い。又、対象物質Aが、粒状や粉状等の嵩密度の低い固体の物質の場合でも、マイクロ波Bは透過することなく吸収され、もって確実に加熱,融解,溶解される。
第1に、このマイクロ波照射装置1では、マイクロ波Bを反射する共振用の金属製の外筒3やフランジ部4,5で囲われたエリアの加熱ゾーンにおいて、低誘電損失材製の内筒2内を通過する対象物質Aに対し、マグネトロン6の導波管7から、マイクロ波Bが入射される。もって、通過する対象物質Aが、連続的にマイクロ加熱され,内部加熱される。
そして、このマイクロ波Bは、外筒3そして内筒2の軸方向中央部へとフォーカスされており、全体的に分散,散乱照射されることなく、そのエネルギーが集中せしめられている。すなわちマイクロ波Bは、その磁界モードおよび電界モード共に、軸方向中央部において最も強くなるようにフォーカスされている。
そこで対象物質Aは、極めて効果的,効率的に加熱されることになる。なお固体の対象物質Aは、このような加熱により融解や溶解されるケースも多い。又、対象物質Aが、粒状や粉状等の嵩密度の低い固体の物質の場合でも、マイクロ波Bは透過することなく吸収され、もって確実に加熱,融解,溶解される。
第2に、このマイクロ波照射装置1では、第1供給口8から内筒2の内部に供給された対象物質Aが、内筒2内を順次連続的又は断続的に通過しつつ、導波管7から入射されたマイクロ波Bにて、マイクロ加熱され、更には融解,溶解される。
すなわち対象物質Aは、加熱中でも連続的に供給可能であり、連続的,断続的に、供給,加熱,融解,溶解,排出等される。又、内筒2の内部の加熱ゾーン下に設けられた目皿13により、加熱された液体の対象物質Aや固体の対象物質Aの融解液や溶解液は、滞留することなく縦穴16から順次連続的に流下されて、排出される。
このように対象物質Aは、容器と共にではなく対象物質Aだけで、連続的に迅速に処理され効率的である。
すなわち対象物質Aは、加熱中でも連続的に供給可能であり、連続的,断続的に、供給,加熱,融解,溶解,排出等される。又、内筒2の内部の加熱ゾーン下に設けられた目皿13により、加熱された液体の対象物質Aや固体の対象物質Aの融解液や溶解液は、滞留することなく縦穴16から順次連続的に流下されて、排出される。
このように対象物質Aは、容器と共にではなく対象物質Aだけで、連続的に迅速に処理され効率的である。
第3に、このマイクロ波照射装置1において、対象物質Aは、内筒2や目皿13に接触しつつ通過するが、この内筒2や目皿13は、外筒3やフランジ部4,5のように金属製ではなく、フッ素系樹脂製や石英製よりなる。つまり、対象物質Aに接触する内筒2や目皿13は、低誘電損失材であると共に、金属イオン性分その他の不純物溶出が極めて少なく、その表面粘着性も低い。
そこで、加熱された対象物質Aやその融解液,溶解液等は、このような内筒2や目皿13に接触しても、接触汚染されることはない。対象物質A等は、接触汚染の虞がある金属製の外筒3等に一切接触せず、装置材質により汚染されることなく、純度が維持されつつ排出される。
又、このマイクロ波照射装置1は、内筒2,外筒3,フランジ部4,5,マグネトロン6,導波管7等を、基本構造とし、内筒2に、第1供給口8,第2供給口9,第3供給口10,排出口11,目皿13等を付設した、比較的簡単な構成よりなる。もって、このマイクロ波照射装置1は装置容量が小さく、大型化や複雑化することもなく、スペースを取らずコンパクトである。
そこで、加熱された対象物質Aやその融解液,溶解液等は、このような内筒2や目皿13に接触しても、接触汚染されることはない。対象物質A等は、接触汚染の虞がある金属製の外筒3等に一切接触せず、装置材質により汚染されることなく、純度が維持されつつ排出される。
又、このマイクロ波照射装置1は、内筒2,外筒3,フランジ部4,5,マグネトロン6,導波管7等を、基本構造とし、内筒2に、第1供給口8,第2供給口9,第3供給口10,排出口11,目皿13等を付設した、比較的簡単な構成よりなる。もって、このマイクロ波照射装置1は装置容量が小さく、大型化や複雑化することもなく、スペースを取らずコンパクトである。
ここで、本発明のマイクロ波照射装置1の実施例について、説明しておく。まず、本発明の実施例1について述べる。
飴等の食品製造に際しては、高濃度で透明な糖溶液が必要となる。そして、例えばザラ目の砂糖粒子は、外部加熱するとカラメルを発生して着色されてしまうので、外部加熱による融解,溶解は採用困難である。
そこで、本発明のマイクロ波照射装置1を、使用テストした。すなわち、その第1供給口8から対象物質Aとして、砂糖粒子を58g/minずつ、第2供給口9から溶解用液体Cとして、水を50g/minずつ、それぞれ連続的に供給した。
そして、マグネトロン6のマイクロ波Bの高周波出力を600W以下に絞って設定し、もって導波管7からのマイクロ波Bにより、対象物質Aと溶解用液体Cとの混合液、つまり砂糖粒子と水との混合液を、マイクロ加熱,内部加熱した。すると排出口11から、対象物質Aの溶解液つまり無色透明な50%糖溶液が、連続的に排出された。その温度は、95℃であった。
実施例1のテスト結果によると、このように、飴等の食品製造に必要な高濃度で透明な糖溶液が、第1に、粒状の砂糖から確実に加熱,溶解されると共に、第2に、連続的に得られ、第3に、しかも内筒2等への粘着や装置汚染もなかった。
第1実施例については、以上のとおり。
飴等の食品製造に際しては、高濃度で透明な糖溶液が必要となる。そして、例えばザラ目の砂糖粒子は、外部加熱するとカラメルを発生して着色されてしまうので、外部加熱による融解,溶解は採用困難である。
そこで、本発明のマイクロ波照射装置1を、使用テストした。すなわち、その第1供給口8から対象物質Aとして、砂糖粒子を58g/minずつ、第2供給口9から溶解用液体Cとして、水を50g/minずつ、それぞれ連続的に供給した。
そして、マグネトロン6のマイクロ波Bの高周波出力を600W以下に絞って設定し、もって導波管7からのマイクロ波Bにより、対象物質Aと溶解用液体Cとの混合液、つまり砂糖粒子と水との混合液を、マイクロ加熱,内部加熱した。すると排出口11から、対象物質Aの溶解液つまり無色透明な50%糖溶液が、連続的に排出された。その温度は、95℃であった。
実施例1のテスト結果によると、このように、飴等の食品製造に必要な高濃度で透明な糖溶液が、第1に、粒状の砂糖から確実に加熱,溶解されると共に、第2に、連続的に得られ、第3に、しかも内筒2等への粘着や装置汚染もなかった。
第1実施例については、以上のとおり。
次に、本発明の実施例2について述べる。ポリフッ化ビニリデン(以下単にPVDFという)は、極性溶剤に可溶な粉状のフッ素系樹脂であり、2次電池の極板の接着剤等に使用されている。
そしてPVDF溶液は、通常、N−メチル−2−ピロリドン、NMP、ガンマブチロラクトン、又はGBL等を、その溶剤とする。そして、PVDFの溶剤への溶解は、PVDFの粉周囲が融解するが粉芯が粉のまま残こっている状態(いわゆるママ粉状態)の発生を防止すべく、溶解力を制限しつつ実施されている。すなわち、PVDFの溶解は、冷却状態で時間をかけつつ行われており、従来、その溶解作業が非常に面倒,複雑であった。
そしてPVDF溶液は、通常、N−メチル−2−ピロリドン、NMP、ガンマブチロラクトン、又はGBL等を、その溶剤とする。そして、PVDFの溶剤への溶解は、PVDFの粉周囲が融解するが粉芯が粉のまま残こっている状態(いわゆるママ粉状態)の発生を防止すべく、溶解力を制限しつつ実施されている。すなわち、PVDFの溶解は、冷却状態で時間をかけつつ行われており、従来、その溶解作業が非常に面倒,複雑であった。
そこで、本発明のマイクロ波照射装置1を、使用テストした。すなわち、その第1供給口8から対象物質Aとして、粉状のPVDF(ソルベイ社製、SOLEF8020、VDF−HFP共重合体、平均粒径200μm)を20g/minずつ、又、第2供給口9から、溶解用液体CとしてGBL溶剤を80/minずつ、それぞれ連続的に供給した。
そして、マグネトロン6のマイクロ波Bの高周波出力を、1,000W以下に抑えて設定し(過度の加熱によるPVDFの分解防止)、もって導波管7からのマイクロ波Bにより、対象物質Aと溶解用液体Cとの混合液、つまり粉状のPVDFとGBL溶剤との混合液を、マイクロ加熱,内部加熱した。
すると、排出口11から、対象物質Aの溶解液つまり無色透明な20%PVDF溶液が、連続的に排出された。その温度は、60℃であった。
実施例2のテスト結果によると、このように、誘電率の高いPVDFの特性(IMHZで約10)を生かし、マイクロ波Bによるマイクロ加熱が効果的に実施された。すなわちPVDF溶液が、第1に、いわゆるママ粉状態の発生が防止されつつ、粉状のPVDFから確実に加熱,溶解されると共に、第2に、連続的かつ短時間のうちに得られ、第3に、しかも内筒2等への粘着や装置汚染もなかった。
なお、PVDF溶液は、PVDFが高分子樹脂であり粘性が極めて高いので、目皿13としては、いわゆる逆漏斗状・コニカル形状タイプの縦穴16のものが使用される。
第2実施例については、以上のとおり。
そして、マグネトロン6のマイクロ波Bの高周波出力を、1,000W以下に抑えて設定し(過度の加熱によるPVDFの分解防止)、もって導波管7からのマイクロ波Bにより、対象物質Aと溶解用液体Cとの混合液、つまり粉状のPVDFとGBL溶剤との混合液を、マイクロ加熱,内部加熱した。
すると、排出口11から、対象物質Aの溶解液つまり無色透明な20%PVDF溶液が、連続的に排出された。その温度は、60℃であった。
実施例2のテスト結果によると、このように、誘電率の高いPVDFの特性(IMHZで約10)を生かし、マイクロ波Bによるマイクロ加熱が効果的に実施された。すなわちPVDF溶液が、第1に、いわゆるママ粉状態の発生が防止されつつ、粉状のPVDFから確実に加熱,溶解されると共に、第2に、連続的かつ短時間のうちに得られ、第3に、しかも内筒2等への粘着や装置汚染もなかった。
なお、PVDF溶液は、PVDFが高分子樹脂であり粘性が極めて高いので、目皿13としては、いわゆる逆漏斗状・コニカル形状タイプの縦穴16のものが使用される。
第2実施例については、以上のとおり。
1 マイクロ波照射装置
2 内筒
3 外筒
4 フランジ部
5 フランジ部
6 マグネトロン
7 導波管
8 第1供給口
9 第2供給口
10 第3供給口
11 排出口
12 攪拌棒
13 目皿
14 受け器
15 攪拌羽
16 縦穴
17 開口
18 吸収材
A 対象物質
B マイクロ波
C 溶解用液体
D 希釈用液体
2 内筒
3 外筒
4 フランジ部
5 フランジ部
6 マグネトロン
7 導波管
8 第1供給口
9 第2供給口
10 第3供給口
11 排出口
12 攪拌棒
13 目皿
14 受け器
15 攪拌羽
16 縦穴
17 開口
18 吸収材
A 対象物質
B マイクロ波
C 溶解用液体
D 希釈用液体
Claims (10)
- 縦に立設された低誘電損失材製の内筒と、該内筒の外側に同軸に配された、マイクロ波を反射する共振用の金属製の外筒と、該外筒を介し該内筒に向け横から配設され、該内筒の内部にマイクロ波を入射するマグネトロンからの導波管と、該内筒の上部から対象物質を供給可能な第1供給口と、該内筒下に付設された排出口と、を有しており、
入射されたマイクロ波が、該第1供給口から該内筒の内部に順次供給された対象物質を、連続的にマイクロ加熱可能であること、を特徴とするマイクロ波照射装置。 - 請求項1に記載したマイクロ波照射装置において、入射されたマイクロ波は、該外筒そして内筒の軸方向中央部へとフォーカスされ、そのエネルギーが集中せしめられていること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項2に記載したマイクロ波照射装置において、対象物質は、粒状や粉状等の嵩密度の低い物質よりなること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項2に記載したマイクロ波照射装置において、更に、上下のフランジ部を有しており、該フランジ部は、マイクロ波を反射する金属製よりなり、該内筒と外筒との間を上下で閉鎖すべく配設されていること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項4に記載したマイクロ波照射装置において、少なくとも上側の該フランジ部は、上下高さ調整可能となっていること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項4に記載したマイクロ波照射装置において、更に、目皿を有しており、該目皿は、多くの縦穴を備えた低誘電損失材製よりなり、該内筒の下部に付設されており、供給されて加熱される対象物質を保持すると共に、加熱された対象物質やその融解液や溶解液のみを、順次流下させること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項6に記載したマイクロ波照射装置において、該内筒や目皿の低誘電損失材は、誘電損失が低いパーフルオロアルキル樹脂,ポリテトラフルオロエチレン樹脂,その他のフッ素系樹脂,石英,又はこれらの選択的組み合わせよりなること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項6に記載したマイクロ波照射装置において、該目皿は、下部ほど広がった縦穴が多数設けられていること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項4に記載したマイクロ波照射装置において、更に、該内筒の上部に付設され、水その他の溶解用液体を供給可能な第2供給口を有していること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
- 請求項9に記載したマイクロ波照射装置において、更に、該内筒下に付設され、水その他の希釈用液体を供給可能な第3供給口を有していること、を特徴とするマイクロ波照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004332751A JP2006147219A (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | マイクロ波照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004332751A JP2006147219A (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | マイクロ波照射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006147219A true JP2006147219A (ja) | 2006-06-08 |
Family
ID=36626669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004332751A Abandoned JP2006147219A (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | マイクロ波照射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006147219A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101413216B1 (ko) * | 2012-12-14 | 2014-06-27 | 씨앤에스엔지니어링 주식회사 | 클린 히터 |
CN115278971A (zh) * | 2022-09-07 | 2022-11-01 | 四川大学 | 一种微波加热组件和微波加热装置 |
-
2004
- 2004-11-17 JP JP2004332751A patent/JP2006147219A/ja not_active Abandoned
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KR101413216B1 (ko) * | 2012-12-14 | 2014-06-27 | 씨앤에스엔지니어링 주식회사 | 클린 히터 |
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