JP2006145535A - ガスクロマトグラフィ試料導入装置およびその使用方法 - Google Patents

ガスクロマトグラフィ試料導入装置およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスクロマトグラフ(GC)装置インレットアセンブリを改善して、より正確な試料の導入を可能にする。特に、流体導入部材をインレットアセンブリに挿入する際、アセンブリの損傷がないようにする。
【解決手段】GC装置インレットアセンブリにおいて、開口部が貫通している上部表面を有するナットと、この開口部を通る流体輸送部材ガイドを有するセプタム固定具とを具備しているセプタム固定具ナットアセンブリを用いる。流体を注入するための流体輸送部材をシステム内に導入する際、流体輸送部材ガイドと作動的に連結されるように構成した流体輸送部材支持体を用いる。この支持体を介して流体輸送部材を前記GC装置インレットアセンブリ内に進入させるが、この時、この流体輸送部材が、前記流体輸送部材ガイドから材料を除去するように接触しないようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガスクロマトグラフィにおいて試料を導入する装置、およびそれを使用する方法に関する。
ガスクロマトグラフィ(GC)は、その試料成分を定性的および/または定量的に決定する公知の分析方法である。典型的なガスクロマトグラフ装置は、注入ポートを備えている試料導入システムであって、その注入ポートを介して試料が注入され高温で不活性ガスと混合される試料導入システムと、カラムであって、このカラムを通って試料の様々な気化成分が、特定の成分特性および固定相へのそれらの相対的引力に関連した速度で移動するカラムと、各成分の存在を測定するための検出器とを含む。
分析クロマトグラフィには、試料捕集、試料調製、クロマトグラフシステムへの試料導入、個々の成分へのクロマトグラフ分離、それらの成分の検出、ならびにデータ取得およびデータ換算といった一連のステップが必要である。各ステップに対して、分析者は、利用する特定の手順および器具の適切な選択を行わなければならない。試料導入システムの選択または使用が不適切であれば、システムの性能、ひいては分析方法の最終的な性能が著しく制限される可能性がある。例えば、試料導入システムによって、試料または分析機器に汚染物が生じるかまたは導入されることがないように、正確で再現可能かつ予測可能なカラムへの試料の導入が行われるのが望ましい。
クロマトグラフィが使用し続けられる限り、クロマトグラフ装置およびこのクロマトグラフ装置で用いられる、試料導入装置を含む装置への関心は持たれ続ける。その関心の1つは、高処理量の自動化試料注入装置に用いられる試料導入システムの開発、特にシステム全体の不活性を増すような試料導入を改善することである。
ガスクロマトグラフ装置の試料導入システムを改善して、より正確な試料の導入を行うことができるようにする。
本発明は、ガスクロマトグラフィ(GC)試料導入装置およびその使用方法を提供する。本発明の実施態様は、GCインレットアセンブリに用いられるセプタムナット固定アセンブリもしくはセプタム固定具ナットアセンブリを含む。このセプタムナット固定アセンブリは、開口部が貫通している上部表面を有するナットと、その開口部を通る流体輸送部材ガイドを有するセプタム固定具とを含む。特定の実施態様では、流体輸送部材ガイドの内径は、少なくとも約0.2〜約0.8mmである。
本発明の態様では、GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイド内に流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体も提供される。この流体輸送部材支持体は、第1および第2の端部と、流体輸送部材が収容されるように寸法設定されたこの支持体を通る通路とを含み、GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに作動的に連結されるように構成されていて、流体輸送部材を支持体を介してGC装置インレットアセンブリ内に進入させる時、流体輸送部材が、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式では流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている。
本発明により、GC試料導入システムも提供される。実施態様は、流体輸送部材ガイドが設けられたセプタム固定具ナットアセンブリを備えているGC装置インレットアセンブリと、GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体を含む。この流体輸送部材支持体は、流体輸送部材ガイドに作動的に連結されていて、流体輸送部材を支持体を介してGC装置インレットアセンブリに進入させる時、この流体輸送部材が、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている。
本発明により、GC装置に試料を導入する方法も提供される。その実施態様は、以下の各ステップ、
(a)(i)流体輸送部材ガイドが設けられたセプタム固定具ナットアセンブリを備えているGC装置インレットアセンブリと、(ii)セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体とを含むGC装置試料導入システムであって、
流体輸送部材支持体が、流体輸送部材ガイドに作動的に連結されていて、流体輸送部材を支持体を介してGC装置インレットアセンブリに進入させた時、この流体輸送部材支持体が、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材ガイドと接触しないようになっているGC装置試料導入システム内に流体輸送部材を配置するステップと、
(b)配置された流体輸送部材を介してGC装置に試料を導入するステップとを含む。
本発明によりキットも提供される。その実施態様は、本発明のセプタムナット固定アセンブリを含む。
別段の定義がない限り、本明細書において用いられる全ての技術および科学用語は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般に理解されているものと同じ意味となっている。さらに、特定の要素を、明瞭化のためかつ参照を容易にするために以下にそれらを定義する。
「ナット」という用語は、雌ねじ山を備え、かつ例えばセプタムのような物体を別の物体とこのナットに対する固定位置で締め付けるかまたは保持するためにボルトまたはねじと共に用いられる、通常は金属製の穴のあいたブロックを表わす。
「セプタム」は、通常はシリコーンまたはプラスチック製の隔壁または隔膜を表わす。
「チャネル」は、任意のタイプの流体導管、例えば管状通路を表す。
「流体輸送部材」は、ある体積の流体、例えば気体または液体を第1の場所から第2の場所に輸送する働きをする装置を表している。特定の実施態様では、流体輸送部材は、シリンジニードルである。
「液体シール」は、液体に対して、完全でなくともほぼ不透過性である「クロージャ(密閉手段)」を表す。
「選択任意の」または「選択任意に」は、これらの語に続いて記述される状況が生じることもあれば生じないこともあるということを意味し、その記述には、その状況が生じる事例も含まれるし、生じない事例も含まれる。
「プラスチック」は、高分子量(例えば、少なくとも1,000グラム/モル、あるいは少なくとも10,000または100,000グラム/モルのことさえある)の任意の合成有機ポリマーである。
半径1.25cm未満のローラで180度曲げることができれば、その対象物は「たわみ性」とみなされる。その対象物は、破損(例えば亀裂)または塑性変形を生じることなく、いずれかの方向に繰り返し、少なくとも100回、曲げ伸ばしが可能となっている。この曲げは、その材料の弾性限度内でなければならない。たわみ性に関する前記のテストは20℃の温度で行われる。
対象物がたわみ性でなければ「剛性」であり、その場合、約2.5×7.5cmのセグメントがその形状を保ち、破壊することなく、任意の方向に60度(40、20、10または5度以下の場合が多い)を超えて曲げることができないようになっている。
「流体密」は、本明細書では、物理的に接触した2つの固体表面の界面への流体(液体および/または気体)の流入が阻止されるようになっている、これらの表面間の空間関係を表わすために用いる。
「コンプライアント」および「変形可能」という用語は、同義的に用いられ、圧縮して、例えば接触表面に形状一致させることのできる材料を表す。
「クロマトグラフ」プロセスは、概括的には、成分の選択分離を含み、気相、液相、気固、気液、固相、逆相、疎水性相互作用、イオン交換、分子篩クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィおよびこれらに類する方法を含む。
「ガスクロマトグラフ分析」とは、概括的には、不活性キャリヤガスを、多孔質吸着媒質の形態をなす固相を含む温度制御カラムまたは固定相が塗布された中空細管に通して行う分析のことを指す。本発明の混合物の試料が、キャリヤガス流内に注入され、カラムに通される。カラムを通過する際に、対象となる混合物がその様々な成分へと分離する。キャリヤ流体がカラムを出る際、カラムの出口端部に配置された検出器が、キャリア流体に含まれている各分離成分を検出する。
「検出器」は、データであるかまたはデータに変換される信号を出力する構成要素である。代表的な実施態様では、検出器は、クロマトグラムとして役立つ情報を表す試料のピークデータを提供することが可能であり、多種多様な有用なクロマトグラフ検出器、例えば水素炎イオン化検出器(FID)、光イオン化検出器(PID)、窒素燐検出器(NPD)、炎光光度検出器(FPD)、熱伝導度検出器(TCD)、原子発光検出器(AED)、電解質伝導度検出器(ELCD)および電子捕獲検出器(ECD)を含む。質量スペクトル検出器、例えばIon Traps(イオントラップ)、Inductively Coupled Plasma(誘導結合プラズマ)等、ならびに赤外線スペクトル検出器は、「検出器」という用語の範囲内に包含される。
「表面処理」という用語は、容器表面のような基材表面の調整または改質を表わすのに用いられる。したがって、本明細書において用いられる「表面処理」という用語は、物理的表面吸着と、処理される基材表面上における官能基(例えば、縮合重合体上のアミン基、ヒドロキシル基またはカルボン酸基)の選択成分の共有結合と、処理表面の動的不活性化(例えば、媒質に界面活性剤を添加することによる)、処理される基材表面に対するポリマーのグラフト(例えば、ポリスチレンまたはジビニルベンゼン)および処理される基材に対するダイヤモンドまたはサファイアのような材料の薄膜堆積を含む表面被覆方法とを含む。
「査定」および「評価」という用語は、任意の形式の測定を表わすために同義的に用いられ、所定の要素の有無の判定という意味を含む。「決定」、「測定」、「査定」および「検定」という用語も、同義的に用いられ、定量的決定と定性的決定の両方を含む。査定は、相対的な場合も、絶対的な場合もある。「〜の存在の査定」とは、存在する何らかの物質の量の決定ならびにその有無の判定を含む。
情報を「伝達する」とは、適切な通信チャネル(例えば私設ネットワークまたは公衆ネットワーク)を介して、信号(例えば電気、光、無線信号およびこれらに類するもの)としてその情報を表わすデータを伝送することを指す。
あるアイテムを「転送する」とは、そのアイテムを物理的に輸送するか、または(可能であれば)別法で輸送するかにかかわらず、任意の手段である場所から次の場所に到達させることを指し、データの場合には少なくとも、データを担う媒体を物理的に輸送するかまたはそのデータを伝達することが含まれる。
「遠隔場所」とは、対象物が存在するかまたはある事象が生じる場所以外の所定の場所を意味する。例えば、遠隔場所とは、同じ都市の別の場所(例えばオフィス、研究室等)、異なる都市の別の場所、異なる州の別の場所、異なる国の別の場所等でありうる。したがって、あるアイテムが、もう1つのアイテムの場所から「遠隔」にあるということは、2つのアイテムが、少なくとも異なる建築物内にあり、少なくとも1.6km(1マイル)、16km(10マイル)、または少なくとも161km(100マイル)(以上)離れている可能性がある。
「コンピュータ」、「プロセッサ」または「処理装置」は、同義的に用いられ、いずれも、列挙されるステップの実行に必要な部品を制御することが可能な任意のハードウェアまたはハードウェア/ソフトウェア組合せを指す。例えば、コンピュータ、プロセッサまたは処理装置は、要求されるステップの全てを実施するように適切にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサ、またはそれらのステップもしくは同等のステップを実施する任意のハードウェアもしくはハードウェア/ソフトウェアの組合せを含む。プログラミングは、例えば、必要なプログラムコードを記憶したコンピュータ可読媒体(携帯用記憶媒体)から、または遠隔場所からの通信(例えば通信チャネルを介して)によって行うことができる。
「メモリ」または「記憶装置」は、プロセッサによる信号としての読み出しのために情報を記憶することが可能な任意の装置を指し、磁気もしくは光学装置(例えばハードディスク、フロッピーディスク、CDまたはDVD)または固体メモリ素子(例えば揮発性または不揮発性RAM)を含む。メモリまたは記憶装置は、同じかまたは異なるタイプの物理的メモリ素子を2つ以上備えることが可能である(例えば、メモリは、複数のメモリ素子、例えば複数ハードドライブまたは複数固体メモリ素子、もしくはハードドライブと固体メモリ素子との何らかの組合せ)。
コンピュータ可読媒体へのデータ、プログラムまたは別の情報の「記録」とは、当分野において公知の任意の方法を用いて、情報を記憶するプロセスを指す。記憶されている情報へのアクセスに用いられる手段に基づいて、任意の好都合なデータ記憶構造を選択することができる。記憶のために、様々なデータプロセッサプログラムおよびフォーマット、例えばワードプロセッシングテキストファイル、データベースフォーマット等を用いることができる。
本発明により、ガスクロマトグラフィ試料導入装置およびその利用方法が提供される。実施態様は、GC装置インレットアセンブリで用いられるセプタムナット固定アセンブリ、GC装置インレットアセンブリのセプタムナット固定アセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体、およびGC試料導入システムを含む。本発明により、GC装置に試料を導入するための方法、および本発明のセプタムナット固定アセンブリも提供される。
本発明についてさらに詳述する前に、本発明が、ここで説明する特定の実施態様に限定されるものではなく、よって、もちろん変形が可能であるという点を理解されたい。本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定されるのであり、本明細書で使用される技術用語は特定の実施態様を記述するためであって、限定を意図されたものではない点も理解されたい。
ある値の範囲が規定される場合、文脈において明らかな別段の指示がない限り、その範囲の上限と下限との間における、その下限の単位の10分の1までの各中間値、およびその規定の範囲内の他の任意の規定値または中間値は、本発明の範囲内に包含されることを理解されたい。規定の値の範囲での特に除外される限界があることを前提として、より狭い範囲に独立して含まれる可能性のあるこの範囲の上限および下限も、本発明の範囲内に包含される。規定の範囲が、限界値の一方または両方を含む場合、それら限界の一方または両方を除外した範囲も、本発明に含まれる。
別段の定義がない限り、本明細書において用いられる全ての技術および科学用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。本発明の実施または試験において、本明細書で説明するものと同様または同等の任意の方法および材料を使用することもできるが、以下に好ましい方法および材料について述べる。
本明細書において言及する全ての特許および刊行物は、参照により本出願に組み込まれ、これらの刊行物の引用により関連の方法および/または材料が開示され解説される。これらの特許または刊行物は、その開示が提出日に先行しているので引用されているのであり、先願発明に照らして、本発明がこうした刊行物に先行する資格がないことを認めるものと解釈してはならない。さらに、提示された刊行日については、これが実際の刊行日と異なる可能性もあり、個別に確認する必要があるかもしれない。
本明細書および付属の請求項において用いられる限りにおいて、「1つの」および「その」("a", "an", "the")といった単数形には、文脈において明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象も含まれるという点を留意されたい。さらに、特許請求の範囲は、選択任意の要素も排除するように作成することできるということにも留意されたい。したがって、この記述は、請求の要件の列挙、または「消極的な」限定を使用することに関連して、「唯一」、「だけ」("solely", "only")等のような限定的用語を用いる根拠として役立つことを意図している。
本開示を読めば、当業者には明らかになるように、本明細書で説明されかつ例示される個々の実施態様は、本発明の範囲または精神から逸脱することがなければ、分離したり、他のいくつかの実施態様の任意の1つの特徴と組み合せることが容易にできる、個別の要素および特徴を備えている。
本明細書に示す図は、必ずしも一定の比率で描かれているわけではなく、一部の部材および特徴は、分りやすくするため誇張されている。
装置
上述のように、本発明は、GC装置で用いられる装置を含む。後述のように、一態様では、GC装置は、GCカラムに試料を導入するための構成部品を備えている試料導入システムを含む。このGC装置の試料導入システムは、注入ポートと接合する試料インレットアセンブリとして公知の装置を含む。実施態様は、GC装置インレットアセンブリでの使用のため、例えばその注入ポートのためのセプタムナット固定アセンブリを含み、これによって、液体状態の所定量の試料が、シリンジにより、セプタム固定具ナットアセンブリを介してGCカラム内に注入される。本発明の実施態様は、GC装置インレットアセンブリで用いられる、より詳細には、例えば流体輸送部材支持体と連結された流体輸送部材ガイドからGC装置インレットシステムへのシリンジ導入点で用いられるセプタム固定具装置を含む。
図1Aおよび図1Bに、本発明の例示的なシステム100の一実施態様を示す。システム100は、試料導入システム109、クロマトグラフ装置110、計算手段111、記憶手段112、インターフェイス手段113および入力/出力手段114を含む。線路108において導入された試料のクロマトグラフ分離を実施するため、所定量の試料を、キャリヤガス流が供給される注入ポート115を有する試料インレット122を介して、例えば加圧キャリヤガスの状態の流体流に注入する。キャリヤガスは、供給源106から供給源線路107でインレット122に供給される。キャリヤガスは、実施される特定のクロマトグラフ分離に応じて、1つ以上の成分ガス、例えば水素、窒素またはヘリウムを含む。
試料インレット122によって、試料/キャリヤガス混合物の一部が分離カラム118に供給される。特定の実施態様では、カラム118は、例えば、温度制御加熱室、つまりオーブン119内に配置することもできるし、あるいは、抵抗加熱カラム、つまり一体型ペルチェ加熱・冷却カラム内またはその周りに配置することも可能である。インレット122および(設けられているなら)オーブン119は、例えば、それぞれのヒータ116によって温度制御することが可能である。オーブン119内の温度が所望のレベルとなることを保証するため、インレット122およびオーブン119の温度情報をインターフェイス113および計算手段111に提供することもできる。ヒータ116は、計算手段111によって発生する制御信号に応答して、インレット122およびオーブン119の制御温度を維持することができる。よって、線路117に沿ってカラム118を通過するキャリヤガス/試料混合物は、温度プロファイルに晒される可能性がある。選択されたプログラムにしたがって、試料がその成分へと分離するように温度を制御することが可能である。
キャリヤガス(試料を含有する)がカラム118を出ると、1つ以上の試料構成成分の存在が検出器121によって検出される。検出器121は、カラム118を出る試料成分の少なくとも1つの特性(例えば、物理化学的特性のような特性)を決定できるならば、当該技術で公知のいかなるGC検出器でもよい。検出器の出力信号をプロセッサ111によって受信し、選択任意に記憶素子112に記憶することが可能である。検出器の出力信号は、少なくとも1つの試料ピーク系列中の一連の試料ピークを表わすデータの形で供給することができる。試料ピークは、1つ以上の試料ピーク系列中で同定し、表示することができる。この各試料ピーク系列は、1つ以上の選択された標準ピーク群を表わすデータに基づくピーク同定方法によって分析することができる。標準ピーク群を表わすデータは、予め決めておくかまたは入力/出力素子114で入力して記憶素子112に記憶しておくことができる。
プロセッサ111は、本発明で利用可能な計算装置、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、スイッチ、論理ゲートまたはそれに必要とされる機能を実施することのできる任意の同等の論理装置のような1つ以上の計算装置を含む。プロセッサ111は、インターフェイス素子113および情報入力/出力素子114に結合可能であり、情報入力/出力素子114は、動作条件パラメータ、システムデータおよびこれらに類するものを入力するためのキーボード、キーパッドまたはコンピュータマウス、もしくは遠隔プロセッサ(図示せず)を含む。情報入力/出力素子114は、英数字もしくはビデオディスプレイ、プリンタ等のようなディスプレイ手段またはこれらに類するものを含む。プロセッサ111は、入力および出力情報、動作条件パラメータ、システム情報およびプログラムを記憶し、取り出すことが可能な揮発性および不揮発性メモリ素子の形態をとる記憶素子112をさらに含む。操作コマンド、装置および流体タイプ情報、検出器応答属性、カラム温度プログラムおよびクロマトグラフ分析の実施に必要な他の情報は、入力/出力素子114によってプロセッサ111に入力するかまたは記憶素子112から取り出すことが可能である。所望の動作パラメータのような特定の情報を入力するようにユーザに促すメッセージを、プロセッサ111によって生成し、ディスプレイで表示することできる。インターフェイス素子113は、ネットワークおよびバス・システム(入力/出力またはI/O)コントローラ、分離装置、クロックおよび本明細書に記載のもの以外の、制御、処理および通信タスクを実行するための他の関連電子部品をさらに含む。
本発明のセプタムナット固定アセンブリもしくはセプタム固定具ナットアセンブリは、GCアセンブリの試料導入システム、より詳細には、GC装置インレットアセンブリ(その注入ポート)に用いるのに適している。本発明のセプタム固定具ナットアセンブリの態様は、分析のためGCカラムに試料を導入する過程において導入される、流体輸送部材との接触の、排除を含む最小化、および/またはあらゆる接触による不都合な影響(例えば、接触材料の微細化)の低減を行うように構成されている。
図2に、本発明の一態様による典型的なセプタム固定具ナットアセンブリ10の分解図を示す。セプタム固定具ナットアセンブリ10は、一般に、ナット1およびセプタム固定具2を含む。他の部品は、ワッシャ3および止め輪4を含む。使用の際には、ナットが、セプタム固定具に被さるように配置され、セプタム固定具がセプタムを固定する。流体輸送部材を用いて試料を導入する時には、流体輸送部材を、ナット/セプタム固定具アセンブリの開口部を通って挿入し、ガスクロマトグラフカラムの注入システムもしくはインレットシステムにセプタム固定具によって固定されたセプタムを貫通させる。
ナット1は、さらに詳細に後述する流体輸送部材支持体と嵌り合うように構成された第1の表面または上部表面11aと、セプタム固定具2と接触するように構成された第2の表面または下部表面11bとを特徴とする。特定の実施態様では、ナットとセプタム固定具との間に、ワッシャまたはガスケットを配置させることができる。いずれにせよ、ナットは、ナットの下部表面11bおよび壁面によって画定される、セプタム固定具を受容するためのスペースを提供する。
ナット1は、これを貫通する開口部12を含む。すなわち、ナットには、ナットの全厚を横断する穴が開いており、開口部12を介して表面11aから表面11bへ流体輸送部材のための通路が形成されている。
開口部12は、流体輸送部材を挿入させ、かつ/または流体輸送部材支持体および/もしくはセプタム固定具の一部を挿入させて収容するように設定された任意の適切な寸法を有している。例えば、特定の実施態様では、流体輸送部材ガイドを開口部12を通して配置し、次に流体輸送部材を、流体輸送部材ガイドを通して挿入することによって開口部12に挿入することができる。特定の実施態様では、後述のように、流体輸送部材支持体とセプタム固定具ナットアセンブリとを嵌め合わせて、流体輸送部材を流体輸送部材支持体を通して開口部12の流体輸送部材ガイド内に挿入することもできる。
上部表面11aのようなナット表面と平行な線に沿って、開口部の内側表面13の一方の側から開口部の内側表面13のもう一方の側までの距離として定義される開口部12の内径は、流体輸送部材および/またはセプタム固定具の一部を通すのに適した大きさである。特定の実施態様では、ナット開口部の内径は、約0.2mm〜約0.8mmの範囲、例えば約0.4m〜約0.8mmまたは約0.2mm〜約0.4mmの範囲である。
ナット1は、適切な任意の材料から形成することができ、この材料は、金属および金属合金、グラファイト、プラスチック、例えばポリイミド(例えばVespel(登録商標))、宝石(サファイア、ルビー)のような金属酸化物を含む。特定の実施態様では、ナットは「複合材料」、つまり、様々なまたは異なる材料からなる混合物である。この複合材料は、ブロック複合材料、例えばA−B−Aブロック複合材料、A−B−Cブロック複合材料またはこれらに類するものである。別の態様では、複合材料は、材料の不均質な組合わせ、つまり材料が区別されるかまたは別個の相をなしている材料の組合せか、または異なる材料の均質な組合せからなる。本明細書で用いる限りにおいては、「複合材料」という用語は「積層」複合材料を含む。「積層」は、同じ材料または異なる材料の複数の異なる接合層から形成された複合材料を表わしている。例えば、ナットは、プラスチックとグラファイトとの複合材料、例えばVespelグラファイト複合材料およびこれに類するものである。
特定の実施態様では、ナットは、刻み目が付けられているか、またはナットの把持を容易にするような他の表面変形を有している。
上述のように、セプタム固定具ナットアセンブリは、セプタム固定具2も含む。セプタム固定具ナットアセンブリ10のセプタム固定具2は、第1の側または上部側21aと第2の側または下部側21bとを備えている本体21を含み、その第2の側は、セプタム固定具ナットアセンブリによって固定されたセプタム(図示せず)の表面と接触している。本体21は、任意の適合する形状および寸法とすることができ、この特定の実施態様ではディスクとして示されている。本体21は、ナット1に収容されるように寸法設定されており、ナットをこの本体21に被せて配置するようになっており、それらの部材間にはワッシャもしくはガスケットを取り付けてもよいし取り付けられなくともよい。したがって、本体の形状および/または寸法は、ナットとの嵌合せに見合うものである。例えば、本体の直径は約0.2cm〜約1.1cmの範囲とすることができ、代表的とされる重要な範囲には、約0.2cm〜約0.5cm、約0.5cm〜約0.8cm、約0.8cm〜約1.1cmが含まれるが、寸法はこれらに制限されることはない。
セプタム固定具2には、流体輸送部材ガイド20をさらに含む。流体輸送部材ガイド20は、それに挿入される流体輸送部材と、流体輸送部材ガイド20の下に配置されているセプタムとが整列するように構成されている。セプタム固定具は、図3に示すように、本体21の単純な穴とすることもできるし、図2に示すように、管状構造のような細長い構造とすることもでき、その場合、流体輸送部材ガイドが本体表面から所定の距離だけ延び、本体21の穴と同軸をなすようになる。いずれにせよ、流体輸送部材ガイド20によって、流体輸送部材を受容するように構成された本体の開口部が得られる。使用の際、本体21とナット1とを嵌め合せると、流体輸送部材ガイド20は開口部12と整列し(例えば、同軸的に整列し)、かつ/またはガイド20が管状構造を有する特定の実施態様では、ナットの開口部12を貫通する。したがって、流体輸送部材ガイド20の寸法および形状は、ナットの開口部12との嵌合せに相応し、かつ/または流体輸送部材ガイド20と嵌め合い可能な流体輸送部材支持体の寸法/形状に見合う。
いくつかの実施態様は、流体輸送部材ガイドを含む。この流体輸送部材ガイドは、流体輸送部材を流体輸送部材ガイドを介してGC装置インレットアセンブリに挿入した場合に、流体輸送部材ガイドまたは流体輸送部材から材料を除去する形式で、流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないように構成されている。したがって、いくつかの態様は、例えばその寸法、その材料(もしあるならば、表面被覆処理を含む)等に基づいて構成された流体輸送部材ガイドを含む。
本体21の表面20aのような本体表面に対して平行な線に沿って、流体輸送部材ガイドの内側表面23の一方の側から流体輸送部材ガイドの内側表面23のもう一方の側に及ぶ距離として規定される、流体輸送部材ガイドの内径または幅は、例えば、特定の実施態様では、流体輸送部材と流体輸送部材ガイド20の壁面とが物理的に接触することなく、流体輸送部材が貫通しかつ/もしくは流体輸送部材支持体が収容されるようになっている、かつ/またはいかなる接触によるいかなる不都合な影響(例えば、流体輸送部材、流体輸送部材ガイド、流体輸送部材ガイド支持体等からの材料の除去)も低減するように設定されている。
特定の実施態様では、流体輸送部材ガイド20の内径は、本明細書に記載の範囲内の寸法を有するナットに関しては、小さくとも約0.20mm、例えば小さくとも約0.25mm、例えば小さくとも約0.53、例えば小さくとも約1.0mm、例えば小さくとも約0.2mm〜約1.2mmである。流体輸送部材ガイド20が細長い構造である実施態様の場合、表面21aからガイドの表面20a(本体の表面21aから最も遠位のガイド表面)まで測定された流体輸送部材ガイドの長さは、嵌め合せられる流体輸送部材支持体と適切な連結を提供するのに十分なものとなっている。特定の実施態様では、流体輸送部材ガイドの長さは、約1mm〜約10mmの範囲とすることができ、この場合、典型的な範囲には、約3mm〜約6mmおよび約1mm〜約10mmが含まれるが、範囲がこれらの値に制限されることはない。
流体輸送部材ガイドは、金属、プラスチック等を含む適切な任意の材料からなっている。流体輸送部材ガイドの材料は、目的とする使用においてガイドがさらされる可能性のある、いかなる化学物質、条件または物理的接触にも適合するように選択される。例えば、この材料を、流体輸送部材をGC装置インレットアセンブリに挿入する場合に、流体輸送部材ガイドから材料が除去されることがないように選択する。例えば、セプタム固定具、もしくは少なくとも流体輸送部材ガイド20または流体輸送部材ガイド20の少なくとも内側表面23には、非反応性または不活性の材料、例えばサファイア、鋼材およびプラスチックを含む(全体にまたは部分的に有する)ようにする。これにより、例えば、流体輸送部材ガイドの内側表面23が別の部品(例えば流体輸送部材、流体輸送部材支持体等)の表面と接触した時、接触表面が前記材料からなっているために、その接触によって、少なくとも部分的に、流体輸送部材ガイドから材料が除去されることはない。しかし、例えば、流体輸送部材ガイドの接触表面が、ガイドの材料との直接的な接触を阻止するかまたはいかなる接触の不都合な悪影響も少なくとも最小限に抑えるバリア(例えばコーティングまたはこれに類するもの)によって包囲されている場合、例えば、流体輸送部材がGC装置インレットアセンブリに挿入される際に接触表面から材料が除去されないようにするために適したバリアを有している場合には、接触表面の材料を、前記の特性を付与するように選択する必要はない。
特定の実施態様では、少なくとも流体輸送部材ガイド20または流体輸送部材ガイド20の少なくとも内側表面23は、いかなる接触の不都合な影響も低減する表面コーティングまたはこれに類するもののような表面改質を有している(例えば、接触(例えば流体輸送部材または流体輸送部材支持体による)によって流体輸送部材ガイドから材料が除去されず、設計パラメータを大幅に逸脱して作動する場合に除去される可能性のある材料というのは不活性である)。コーティングは、耐久性で、非反応性または非浸出性になるように選択される。例えば、流体輸送部材ガイドの少なくとも内側表面23を、非金属コーティング、例えばフルオロポリマコーティングのような実質的に摩擦のない「低摩擦」コーティング、例えばテフロン(登録商標)コーティングのようなポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはこれに類するもので被覆する。他の表面コーティングは、シリコーンコーティング、パリレンコーティング、窒化チタン(TiN)コーティング、グラファイトコーティング、二硫化モリブデン(MoS)コーティング等を含む。例えば、ガイド20の少なくとも内側表面23は、接触表面(例えば、流体輸送部材、流体輸送部材支持体の表面)に対して低い摩擦係数(例えば、約0.04〜約0.1の範囲でありうる摩擦係数)を有するようにでき、代表的な範囲の値は、約0.04〜約0.06、約0.06〜約0.08、約0.08〜約0.1が含まれるが、これらの値に限定されることはない。コーティングは任意の適切な厚みにすることができ、例えば、スパッタリング、静電蒸着、化学反応または燃焼気相体積、液相体積またはこれらに類する方法によって塗布される極めて薄い径のコーティングが使用される。例えば、コーティングは、約10nm(100Å)以下、例えば5nm(50Å)以下の厚さにすることができ、代表的なコーティングは、例えば約2nm〜約15nm(約20Å〜約150Å)、約15nm〜約30nm(約150Å〜約300Å)、約30nm〜約200nm(約300Å〜約2000Å)の範囲とすることができる。
セプタムナット固定アセンブリは、ナット1の開口部12内の所定位置にセプタム固定具2の流体輸送部材ガイド20を固定するための固定部材4を含む。固定部材4は、適切な任意の形状、例えば閉または開リングとすることが可能であり、本明細書ではCリングとして示されている。特定の実施態様では、ガイド20は、固定部材4と接触可能な溝22を含む。図4に、開口部12に挿入された流体輸送部材ガイド20を開口部12内に固定するように固定部材4を配置したセプタム固定具ナットアセンブリ10を示す。
上述のように、本発明のセプタムナット固定具もしくはセプタム固定具はセプタムと共に用いられる。本発明のセプタムナット固定具は、適切な任意のセプタム、例えばアジレント・テクノロジーズ社のGCシステム、または他のメーカのシステム、またはアジレント・テクノロジーズ社のライセンス実施権者のシステムと共に用いるのに適したセプタムと共に用いることができる。図5に、例示的なセプタム30を示す。このセプタム30は、セプタムナット固定アセンブリ、より詳細にはセプタムナット固定アセンブリのセプタム固定具表面に接触するための第1の側すなわち上部側30aと、GC装置アセンブリのインレットアセンブリ122(図1Aおよび図1B参照)に接合するための第2の側すなわち下部表面30bとを含む。特定のセプタムは、さまざまな因子、例えば特定のクロマトグラフプロトコルに依存して選択される。例えば、セプタムは、ゴム、シリコーン、テフロン等のライニングを施すことが可能である。例示的ななセプタムは、11mmの低ブリードセプタム(例えばアジレント・テクノロジーズ社から入手可能)、部分的通し穴を備えた11mmのセプタム(例えばアジレント・テクノロジーズ社から入手可能)、Merlin Microsealセプタム(例えばアジレント・テクノロジーズ社から入手可能)、11mmの高温シリコンセプタム(例えばアジレント・テクノロジーズ社から入手可能)ならびにその開示が参照により本出願に組み込まれる米国特許第6648853号明細書に記載のセプタムを含む。
本発明のセプタム固定具ナットアセンブリを、任意の適切なGC装置インレット、例えば充填カラムインレットおよびキャピラリカラムインレットに用いることができる。キャピラリカラムインレットの典型的な種類には、キャピラリダイレクト、スプリット/スプリットレス、プログラム温度気化(PTV)およびクールオンカラムダイレクトのインレットが含まれる。例えば、セプタムナット固定アセンブリは、アジレント・テクノロジーズ社GCまたはGC/MSアセンブリのGC装置インレットアセンブリ、例えばアジレント・テクノロジーズ社部品番号6890N GC、5973 Inert MSD、5973N GC/MS、6850 SeriesII Network GCおよび6850 Series Network GC、3000 Micro GC、6820 GC、6890 Micro ECD等と共に用いることができる。本発明の態様は、既存のGC装置インレットシステムの改良に適したセプタム固定具ナットアセンブリを含む。
本発明によれば、GC装置インレットアセンブリ、例えば上述のセプタムナット固定アセンブリのセプタムナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体も提供される。
図6に、本発明による例示的な流体輸送部材支持体50を示し、図7に、流体輸送部材60を収容した図6の流体輸送部材支持体を示す。流体輸送部材支持体50は、脚部170と、プレート171と、部品を互いに固定するためのねじ172とを備えている試料注入システム70、およびこれと連結している流体輸送部材支持体50の部分的分解図である図8に示すような試料注入システム、例えば手動または自動試料インジェクタと共に用いることができる。本発明を適応させて用いることが可能な例示的な自動試料インジェクタには、アジレント・テクノロジーズ社のGCオートサンプラ、例えばアジレント・テクノロジーズ 7683自動液体サンプラおよびこれに類するもの(例えば、試料注入を制御するためのHP G1513Aコントローラを備えたHP G1916A自動液体サンプラ)、または他のメーカのGC自動液体注入システムが含まれる。インジェクタは、例えば図8に示す例のように複数の部材から形成することもできるし、完全に一体成形していてもよい。
流体輸送部材支持体は、セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに作動的に連結されるよう構成されていて、流体輸送部材支持体を介して流体輸送部材をGC装置インレットアセンブリに進入させた時、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないようになっている。例えば後述のように、流体輸送部材支持体を介して流体輸送部材をGC装置インレットアセンブリ内に進入させた時、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないように、支持体を寸法設定しかつ/または成形しかつ/または所定の材料(例えば表面改質コーティングを含む)から構成されるもしくは所定の材料を含む。
図6を参照すると、流体輸送部材支持体50は細長い部材55を含み、この細長い部材55は、第1の端部53および第2の端部51をそれぞれと、この細長い部材55を貫通する通路56とを備えている。使用の際、図7に示すように、例えば、シリンジのような流体輸送部材が第2の端部51から通路56に進入して第1の端部53から出て行くが、その時、流体輸送部材は、支持体の第2の端部に作動的に連結されたセプタム固定具ナットアセンブリに接近する。
実施態様は、GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに接続可能な流体輸送部材支持体を含む。この流体輸送部材支持体を介して流体輸送部材をセプタム固定具ナットアセンブリおよびGC装置インレットアセンブリに進入させた時、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないようになっている。したがって、態様は、こうした特徴を提供するよう寸法設定された流体輸送部材支持体を含む。
細長い部材55は適切な任意の寸法を有しうるが、この寸法は、少なくとも部分的に、それが用いられるように設計された流体輸送部材の寸法、それが用いられるように設計されたセプタム固定具ナットアセンブリの寸法等によって表わすことができる。例えば、特定の実施態様では、細長い部材55は、少なくとも、それが用いられるように設計された流体輸送部材の長さと同じかまたはそれを超える長さを有することが可能であり、特定の実施態様では、細長い部材55は、それが用いられるように設計された流体輸送部材の長さを少なくとも約1%を超える、例えば5%を超える長さを有しうる。例えば特定の実施態様では、細長い部材55は、短くとも約0.4cm、例えば短くとも約1.0cm、例えば短くとも約2.5cm以上の長さを有しうる。例えば、細長い部材55は、約2cm〜約10cmの範囲の長さを有する流体輸送部材と共に用いるために設計する場合には、約0.4cm〜約2.5cmの範囲の長さを有しうる。
通路56は、例えば特定の実施態様では流体輸送部材と通路壁との物理的接触を生じさせずに流体輸送部材を収容するように構成され、かつ/またはいかなる接触によるいかなる不都合な影響(例えば、通路の内側表面からの材料の除去等)も低減するようになっている。例えば、通路56の内径は、小さくとも約0.2mm、例えば小さくとも約0.5mm、例えば小さくとも約1.0mm、例えば小さくとも約0.2mm〜約1.0mmとすることができる。例えば、26番径(ゲージ)の流体輸送部材と共に用いられるように設計される場合、通路の内径は、約0.55mm〜約0.60mmの範囲とすることができる。
上述のように、支持体50は、セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに接続するように構成されている。一般に、第1の端部53は、流体輸送部材ガイドと嵌り合うように構成されており、したがって、流体輸送部材ガイドにぴったり合うように寸法設定されて形成され、この場合、支持体からガイドへの流体輸送部材の通路の連通が形成されているようになっている。よって、第1の端部53は、任意の適切な形状とすることができ、この場合、その形状は、セプタム固定具ナットアセンブリ、詳細には、支持体の第1の端部が嵌り合うセプタム固定具ナットアセンブリのガイドの構造によって決められる。
図9には、この実施態様の場合、底部または第1の端部157と、流体輸送部材ガイド接触端と呼ぶことが可能な先端または第2の端部158とを備えかつ円錐台の形状をなす円錐部材153を含む、第1の端部53の分解図が示されている。特定の実施態様では、円錐部材153は、短くとも約2mm、例えば短くとも約4mm、例えば短くとも約8mmの長さであり、例えば特定の実施態様では、円錐部材153は約2.0mm〜約8.0mmの範囲の長さを有しうる。底面157の幅(外径)は、短くとも約2mm、例えば短くとも約4mm、例えば短くとも約8mmであり、特定の実施態様では、底面157は、約2.0mm〜約8.0mmの範囲の幅を有しうる。先端158の幅(外径)は、短くとも約0.5mm、例えば短くとも約0.8mm、例えば短くとも約1.0mmであり、例えば特定の実施態様では、先端158は、約0.50mm〜約1.0mmの範囲の幅を有しうる。
支持体50の材料は、使用の際に支持体が晒される可能性のあるいかなる化学物質、条件または物理的接触にも適合するように選択され、例えば、支持体材料は、流体輸送部材をGC装置インレットアセンブリに挿入した時、支持体から、例えば通路56の内側表面から材料が除去されないように選択することができる。支持体材料は、第1の端部をセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに連結した時に、支持体の第1の端部の材料が、ガイドの表面と支持体の第1の端部との接触によって除去されることがないように選択することもできる。
流体輸送部材支持体50を形成するのに使用される例示的な材料には、金属、プラスチック等が含まれる。特定の実施態様では、支持体または少なくとも細長い部材55は、非金属材料、例えばプラスチック、セラミックスからなっている。これにより、例えば通路56の内側表面が別の部品(例えば流体輸送部材等)の表面と接触しても、その接触によって内側表面から材料が除去されることはなくなる。しかし、例えば、通路表面が、通路の内側表面の材料との直接接触を阻止するまたは少なくともいかなる接触のいかなる不都合な影響も最小限に抑えるバリア(例えば、コーティング等)によって包囲されている場合、例えば、流体輸送部材をGC装置インレットアセンブリに挿入した時に、通路から材料が除去されないような適切なバリアを設ける場合には、前記材料を使用する必要はない。
特定の実施態様では、支持体50、例えば、通路56の内側表面および/または支持体の少なくとも流体輸送部材ガイド接触に接触する表面のような支持体の外側表面は、いかなる接触のいかなる不都合な影響も低減する(例えば、いかなる接触(例えば流体輸送部材および/または流体輸送部材ガイドによる)であろうと、どの接触部品からも材料が除去されないような)表面改質、例えば表面コーティングおよびこれに類するものを含む。コーティングは、耐久性で、非反応性または非浸出性になるように選択される。例えば、支持体の表面は、非金属コーティングで、例えば、フルオロポリマーコーティングのような実質的に無摩擦もしくは摩擦のないコーティング、例えばTeflon(登録商標)コーティングまたはこれに類するもののようなポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で被覆することができる。他の表面コーティングは、シリコーンコーティング、パリレンコーティング、窒化チタン(TiN)コーティング、グラファイトコーティング、二硫化モリブデン(MoS)コーティング等を含む。例えば、支持体表面は、接触表面(例えば流体輸送部材や流体輸送部材支持体の表面)に対して低い摩擦係数、例えば約0.04〜約0.1の範囲である摩擦係数を有するようになっており、この場合、代表的な値の範囲は、約0.04〜約0.06、約0.06〜約0.08、約0.08〜約0.1を含むが、これらの値に限定されることはない。コーティングは、任意の適切な厚みを有しており、この場合、例えばスパッタリングまたはこれに類するものによって塗布される、極めて薄い直径のコーティングを使用することができる。例えば、コーティングは約10nm(100Å)以下、例えば5nm(50Å)以下の厚みを有するが、ここで、コーティングは、約1nm〜約200nm(約10Å〜約2000Å)の範囲とすることができ、代表的な値の範囲は、約2nm〜約15nm(約20Å〜約150Å)、例えば約15nm〜約30nm(約150Å〜約300Å)、例えば約30nm〜約200nm(約300Å〜約2000Å)を含むが、これらの値に限定されることはない。
本発明は、GC装置試料導入システム(例えば図1Aおよび図1Bを参照)も含む。本発明のGC装置試料導入システムの実施態様は、流体輸送部材ガイドが設けられているセプタム固定具ナットアセンブリと、このセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体とを備えているGC装置インレットアセンブリを含み、流体輸送部材支持体は、流体輸送部材ガイドに作動的に連結されており、流体輸送部材を支持体を介してGC装置インレットアセンブリ内に挿入した時、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で、流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないようになっている。
本発明は、任意の種類のGC装置インレットアセンブリと共に使用するために適しており、GC装置インレットアセンブリの種類の様々な例については、本明細書および他の刊行物に記載されている。例えば、実施態様は、セプタム固定具ナットアセンブリを備えたGC装置インレットアセンブリを含み、このGC装置インレットアセンブリは、充填カラムインレットアセンブリ、キャピラリカラムインレットアセンブリおよびこれらに類するものである。本発明で使用可能なキャピラリカラムインレットアセンブリの例示的な種類には、キャピラリダイレクト、スプリット/スプリットレス、プログラム温度気化(PTV)およびクールオンカラムダイレクトを含むが、これらに限定されることはない。例えば、アジレント・テクノロジーズ社GCまたはGC/MSシステムのGC装置インレットアセンブリ、例えばアジレント・テクノロジーズ社部品番号6890N GC、5973 Inert MSD、5973N GC/MS、6850 SeriesII Network GCおよび6850Series Network GC、3000 Micro GC、6820 GC、6890 Micro ECDである。
本発明の実施態様は、流体輸送部材ガイド20が設けられた本発明のセプタム固定具ナットアセンブリ10を備え、かつ/または本発明の流体輸送部材支持体50を含むGC装置インレットアセンブリを含むGC装置試料導入システムを含む。
GC試料導入システムは、アジレント・テクノロジーズ社GCおよびGC/MS装置のGC装置、例えばアジレント・テクノロジーズ社部品番号6890N GC、5973 Inert MSD、5973N GC/MS、6850 SeriesII Network GCおよび6850Series Network GC、3000 Micro GC、6820 GCおよび6890 Micro ECDを含む任意の適切なGC装置での使用に適している。
方法
本発明により、GC装置に試料を導入する方法も提供される。概括的には、実施態様は、GC装置試料導入システム内に流体輸送部材を配置すること、および配置された流体輸送部材を介してGC装置に試料を導入することを含む。
任意の適切な流体輸送部材の使用が可能であるが、この流体輸送部材は、実施される特定のGCプロトコルに応じて変えることができる。テーパ状および平滑先端の流体輸送部材を含む、様々な流体輸送部材を用いることができる。例えば、尖鋭または平滑先端ニードル(例えばステンレス鋼ニードル)を利用することもできるし、ゴム管のような管の利用等も可能である。流体輸送ニードルの寸法は、様々に変化させることができ、特定の実施態様では、流体輸送部材の寸法を約32番径〜約16番径の範囲とすることができる。流体輸送部材の長さは、様々に変化させることができ、特定の実施態様では、流体輸送部材の長さは約2cm〜約15cmの範囲にすることができ、体積は約1μl〜約5000μlの範囲とすることができる。例えば、流体輸送部材は、約5μl〜約10μlの範囲の体積と、約5cm〜約25cmの範囲の長さを備えた約23番径のニードルとすることができる。
本発明の実施態様は、例えば、上述のように、流体輸送部材ガイドが設けられたセプタム固定具ナットアセンブリを備えているGC装置インレットアセンブリと、セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体とを含むGC装置試料導入システム内に流体輸送部材を配置するステップを含み、流体輸送部材支持体は、流体輸送部材ガイドに作動的に連結されており、流体輸送部材を支持体を介してGC装置インレットアセンブリに挿入した時、例えば、上述のように、流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で流体輸送部材と流体輸送部材ガイドとが接触することがないようになっている。
したがって、本発明の実施態様は、流体輸送部材支持体(手動または自動サンプラ装置に接続可能である)内で、詳細には支持体の通路内で流体輸送部材を支持し、支持体に作動的に連結された(例えば、支持体の細長い部材のガイドが接触する端部に接続された)セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに、支持された流体輸送部材を導入することを含む。流体輸送部材(例えば、流体輸送部材支持体の)を、セプタム固定具ナットアセンブリに対して垂直に整列することができ、これにより、流体輸送部材をセプタム固定具ナットアセンブリに向かって長手方向に移動させると、流体輸送部材がセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイド内に進入し、支持された流体輸送部材を介してインレットアセンブリに試料を注入できるような十分な距離だけ、セプタム固定具ナットアセンブリによって固定されたセプタムに貫入することが可能になる。
特定の実施態様では、セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドと支持体とを作動的に連結する前に、流体輸送部材支持体に流体輸送部材を挿入することもできるし、最初に支持体と流体輸送部材ガイドを連結し、次に流体輸送部材を支持体に挿入することもできる。特定の実施態様では、流体輸送部材は、支持体と流体輸送部材ガイドとの適切な連結が行われるまで、流体輸送部材のどの部分も支持体のガイドと接触する端部を越えて延びないように支持体内に保持することができ、支持体と流体輸送部材ガイドとが適切に連結が行われた時点で、支持された流体輸送部材を支持体のガイドと接触する端部から適切な距離だけ延ばすことができる。
したがって、本発明の実施態様は、セプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドと流体輸送部材支持体とを連結する前に、まず、流体輸送部材を流体輸送部材支持体内に配置し、流体輸送部材ガイドに接触している支持体の端部から突出しないように流体輸送部材を支持体内に保持し、次に、支持体とセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドと作動的に連結するまで流体輸送部材が完全に支持体内に保持されているように、支持体をガイドに連結することを含む。支持体とガイドとの連結後に流体輸送部材を支持体内から適切な距離だけ延ばすことができ、これにより、流体輸送部材および流体輸送部材ガイドが保護される。
本発明の実施態様は、支持体に流体輸送部材を挿入する前、まず、支持体をガイドに作動的に連結し、次に、支持体とガイドとの連結を形成した後、流体輸送部材を支持体に挿入し、これにより、流体輸送部材および流体輸送部材ガイドが保護されることを含む。この実施態様では、流体輸送部材は、支持体がガイドに連結されるまで、支持体のガイドと接触している端部(例えば、支持体50の第1の端部53)から延びることはない。
いずれの場合にも、流体輸送部材は、GC装置インレットアセンブリへの挿入する際の、セプタム固定具ナットアセンブリ、特にアセンブリのガイドとの偶発的な物理的接触から保護されており、これにより、システムの部品、例えばガイドから材料を除去しないように、GC装置インレットアセンブリに流体輸送部材を進入させる方法が得られる。支持体とガイドとを適切に連結して、流体輸送部材をガイド内に進入させた後には、セプタム固定具ナットアセンブリのセプタムに流体輸送部材を貫入させることができ、流体輸送部材がセプタムに十分貫入した後、流体輸送部材から試料を放出してインレットアセンブリ内に注入することができる。試料の導入が完了すると、GC装置から流体輸送部材が引き戻される。流体輸送部材を、任意の適切な方式で引き戻すことができる。特定の実施態様では、GC装置から流体輸送部材を除去する前に、支持体内に完全に納まる位置まで流体輸送媒体を引き戻し、支持体のガイド接触端から突き出さないようにする。流体輸送部材を完全に支持体内に納めると、次に、流体輸送部材ガイドから支持体を取り除くことができ、これにより、流体輸送部材を装置から除去する間、流体輸送部材および流体輸送部材ガイドが保護される。
上述のように、インレットにはキャリアガス流が供給され、次に、キャリアガス/試料混合物がカラムに通されて、試料をその成分に分離することができる。キャリアガス(試料を含有する)がカラム118を出ると、検出器によって、上述の1つ以上の試料構成成分の存在が検出される。検出器の出力信号は、計算手段によって受信され、選択任意に記憶手段に記憶される。検出器の出力信号は、少なくとも1つの試料ピーク系列中の一連の試料ピークを表わしたデータの形態で供給することが可能である。試料ピークを、1つ以上の試料ピーク系列の形態で同定して表示することができる。各試料ピーク系列を、1つ以上の選択された標準ピーク群を表わすデータに基づいてピーク同定方法によって分析することができる。標準ピーク群を表わすデータは、あらかじめ決めておくか、または入力/出力手段において入力し記憶手段に記憶しておくことができる。
キット
最後に、本発明によりキットも提供される。本発明のキットは、上述のセプタム固定具ナットアセンブリを含む。セプタムを、セプタム固定具ナットアセンブリで用いるために設けることができ、特定の実施態様では、複数のセプタムを設けることができる。複数のセプタムが設けられる実施態様では、各セプタムが同じであっても、例えば寸法、材料等についていくつかが異なってもよい。キットは、キットに設けられたセプタム固定具ナットアセンブリで用いるための上述の流体輸送部材支持体を含む。キットは、流体輸送部材、例えばシリンジまたはこれに類するものを含み、いくつかの実施態様では、複数の流体輸送部材を設けることもできる。複数の流体輸送部材が設けられる実施態様では、それぞれが同じであってもよく、いくつかが異なる、例えば寸法等が異なっていてもよい。
本発明のキットは、キットの部品を用いるため、例えばセプタムナット固定アセンブリおよび/または流体輸送部材支持体をGC試料導入システムで用いるための、書かれた説明書を含む。キットの説明は、紙またはプラスチック等のような基材に印刷することができる。したがって、この説明書は、パッケージ内の添付文書としてキットに入れるか、キットもしくはその部品(つまり、パッケージングまたはサブパッケージング工程と関連した)等の容器の表示にキットに入れることが可能である。別の実施態様では、この説明書は、適合するコンピュータ可読記憶媒体、例えばCD−ROM、ディスケット等に記憶された電子記憶データファイルとして存在している場合もある。さらに別の実施態様では、実際の説明書はキット内に含まれていないが、例えばインターネットを介して遠隔供給源から説明書を得るための手段が設けられている。この実施態様の一例は、説明書の閲覧および/または説明書のダウンロードが可能なウェブアドレスを含むキットである。説明書の場合と同様、説明書を取得するためのこの手段は、適切な基材に記録される。
本発明のキットのいくつかの実施態様では、キットの構成要素はキット収容要素にパッケージングされ、単一の扱いやすいユニットとなっており、この場合、キット収容要素、例えば箱または類似の構造は、気密容器の場合もあれば、そうではない場合もある。
特定の実施態様に関連して本発明の説明を行ってきたが、当業者には当然明らかなように、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、様々な変更、および同等の態様との置換が可能である。さらに、本発明の目的、精神および範囲に、特定の状況、材料、要件の組合せ、プロセス、プロセスステップまたはステップを適応させるために、多様な変形を行うこともできる。このような変更は全て、添付の請求項の範囲内に含まれることが意図されている。
本発明による分析装置の例示的なブロック図である。 本発明による図1の装置で使用可能なクロマトグラフ装置の例示的なブロック図である。 本発明によるナットおよび流体輸送部材ガイドを含むセプタム固定具ナットアセンブリの例示的な実施態様の分解図である。 本発明による流体輸送部材ガイドの別の例示的な実施態様を示す図である。 図2のセプタム固定具ナットアセンブリの組み立てられた状態を示す図である。 図2のセプタム固定具ナットアセンブリおよびGC装置のインレットアセンブリで使用可能な例示的なセプタムを示す図である。 本発明による例示的な流体輸送部材支持体を示す図である。 図6の流体輸送部材支持体が、流体輸送部材を支持している状態を示す図である。 図7の流体輸送部材支持体が、液体サンプリング装置と連結している状態を示す図である。 図6の流体輸送部材支持体の円錐端の拡大図である。
符号の説明
1 ナット
2 セプタム固定具
3 ワッシャ
4 固定部材(止め輪)
10 セプタム固定具ナットアセンブリ
11a 上部表面(第1の表面)
11b 下部表面(第2の表面)
12 開口部
13 内側表面
20 流体輸送部材ガイド
20a 表面
21 ガイド本体
21a 第1の側
21b 第2の側
22 溝
23 内側表面
30 セプタム
30a 上部側(第1の側)
30b 下部側(第2の側)
50 流体輸送部材支持体
51 第2の端部
53 第1の端部
55 細長い部材
56 通路
60 流体輸送部材
70 試料注入システム
100 システム
106 供給源
107、108 線路
109 試料導入システム
110 クロマトグラフ装置
111 計算手段
112 記憶手段
113 インターフェイス手段
114 入力/出力手段
115 注入ポート
116 ヒータ
117 線路
118 カラム
119 オーブン
121 検出器
122 試料インレット
153 円錐部材
157 底面
158 先端
170 脚部
171 プレート
172 ねじ

Claims (11)

  1. ガスクロマトグラフィ(GC)装置インレットアセンブリで用いるためのセプタム固定具ナットアセンブリであって、
    (a)開口部が貫通している上部表面を有するナットと、
    (b)前記開口部を通る流体輸送部材ガイドを有するセプタム固定具とを具備している、セプタム固定具ナットアセンブリ。
  2. 前記流体輸送部材ガイドが管状構造を有している、請求項1に記載のセプタム固定具ナットアセンブリ。
  3. 前記流体輸送部材ガイドが、非金属材料で被覆された内側表面を有している、請求項1または2に記載のセプタム固定具ナットアセンブリ。
  4. 前記非金属材料が、実質的に無摩擦の材料である、請求項3に記載のセプタム固定具ナットアセンブリ。
  5. セプタムをさらに含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のセプタム固定具ナットアセンブリ。
  6. 前記流体輸送部材ガイドを前記開口部内の所定位置に固定するための固定手段をさらに含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のセプタム固定具ナットアセンブリ。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載のセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体であって、
    第1および第2の端部と、前記流体輸送部材が収容されるように寸法設定された、当該流体輸送部材支持体を通る通路とを備えている細長い部材を含み、
    前記流体輸送部材支持体が、GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに作動的に連結されるように構成されていて、前記流体輸送部材を当該支持体を介して前記GC装置インレットアセンブリ内に進入させる時、当該流体輸送部材が、前記流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で当該流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている、流体輸送部材支持体。
  8. (a)請求項1から6までのいずれか1項に記載のセプタム固定具ナットアセンブリを備えているGC装置インレットアセンブリと、
    (b)前記セプタム固定具ナットアセンブリの前記流体輸送部材ガイド内に流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体とを備えており、
    前記流体輸送部材支持体が、前記流体輸送部材ガイドに作動的に連結されていて、前記流体輸送部材を前記支持体を介して前記GC装置インレットアセンブリ内に進入させる時、当該流体輸送部材が、前記流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で前記流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている、GC装置試料導入システム。
  9. GC装置に試料を導入する方法であって、
    (a)GC装置試料導入システム内に流体輸送部材を配置するステップであって、該GC装置試料導入システムが、
    (i)流体輸送部材ガイドが設けられているセプタム固定具ナットアセンブリを備えているGC装置インレットアセンブリ、および
    (ii)前記セプタム固定具ナットアセンブリの前記流体輸送部材ガイド内に流体輸送部材を導入するための流体輸送部材支持体を含み、
    前記流体輸送部材支持体が、前記流体輸送部材ガイドに作動的に連結されていて、前記流体輸送部材を前記支持体を介して前記GC装置インレットアセンブリ内に配置する時、当該流体輸送部材が、前記流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で前記流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている前記GC装置試料導入システム内に前記流体輸送部材を配置するステップと、
    (b)前記配置された流体輸送部材を介して前記GC装置内に試料を導入ステップとを含む方法。
  10. (a)開口部が貫通している上部表面を有するナットと、
    (b)前記開口部を通る流体輸送部材ガイドを有するセプタム固定具とを含む、
    セプタム固定具ナットアセンブリを具備する、キット。
  11. 支持体をさらに含み、該支持体が、
    第1および第2の端部と、流体輸送部材が収容されるように寸法設定された、当該支持体を通る通路とを備える細長い部材を含み、
    GC装置インレットアセンブリのセプタム固定具ナットアセンブリの流体輸送部材ガイドに作動的に連結されるように構成されていて、前記流体輸送部材を前記支持体を介して前記GC装置インレットアセンブリ内に進入させる時、当該流体輸送部材が、前記流体輸送部材ガイドから材料を除去する形式で前記流体輸送部材ガイドと接触しないようになっている、請求項10に記載のキット。
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