JP2006142936A - 車輪センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、車輪センサ装置から情報を送信する送信能力の改善を目的とする。
【解決手段】 車輪センサ装置10は、ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段とを有し、送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値以上になった場合に、ホイールリムから離間する方向に移動する。ホイールリムから離間する方向に移動した送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値より小さくなった場合に、送信手段がホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置の方向に移動する。
【選択図】 図1
【解決手段】 車輪センサ装置10は、ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段とを有し、送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値以上になった場合に、ホイールリムから離間する方向に移動する。ホイールリムから離間する方向に移動した送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値より小さくなった場合に、送信手段がホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置の方向に移動する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、タイヤの関連情報を検出する車輪センサ装置に関し、例えば、車輪センサ装置からの情報の送信を安定化させる技術に関する。
車両を安全に走行させるためには、タイヤを含む車輪の状態を正常に保つことが必要である。従って、タイヤの空気圧不足などの異常が車輪に発生したときには、これを速やかに検出して適切な処置を講ずる必要がある。ここで、タイヤの空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)が知られている。タイヤ空気圧監視システムとは、タイヤの空気圧や温度などを送信機内のセンサで直接測定し、その情報を無線で車体側の受信機に送り、ドライバーに知らせるシステムをいう。このタイヤ空気圧監視システムは、一般にタイヤバルブ部と一体化して構成されており、ディスクホイールのホイールリムに装着される。
このため、例えば、特許文献1では、電子基板の、ホイールリムのウェル部底面側と反対の側に蓋部を設け、アンテナの一部を構成するケーシングアンテナ部をこの蓋部の内部もしくは表面に設けたタイヤ内圧警報装置の技術が提案されている。また、特許文献2では、バルブステムの、ホイールリムの貫通穴と係合する外周の前面に、電気絶縁部材を設け、バルブステムとホイールリムを完全に電気的に絶縁する技術が提案されている。また、特許文献3では、バルブステムを導通経路として、バルブステムの外側に絶縁部材で被覆された円筒状もしくはコイル状のアンテナを設け、そのインピーダンスマッチングを信号処理回路内に合わせ持つことによって効率よく電波を放出するタイヤ空気圧警報装置の技術が提案されている。また、特許文献4では、タイヤ回転時の遠心力によりタイヤ径方向外側へ揺動自在な可動部材と、該可動部材の動きに連動して走行状態を検知するスイッチとを備えたタイヤ用センサ装置の技術が提案されている。
特開2003−165316号公報
特開2003−146035号公報
特開平11−173933号公報
特開2004−189148号公報
タイヤ空気圧監視システムの通信性能の改善に関する技術が提案されているが、やはり車両側の受信機に電波を送信する送信機がホイールリム近傍に装着されることから、発信電波がホイールリムと干渉して送信能力が低下する恐れがある。タイヤ回転時の遠心力によりタイヤ径方向外側へ揺動自在な可動部材を備えたタイヤ用センサ装置の提案もされているが、タイヤの回転によらなければ送信能力を維持し、ホイールリムに対するタイヤの着脱作業への影響を抑止することができない。
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、車輪センサ装置から情報を送信する送信能力の改善を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車輪センサ装置は、ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段と、を有する車輪センサ装置において、送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値以上になった場合に、ホイールリムから離間する方向に移動する。この態様によると、タイヤをホイールリムに装着する際は、送信手段を車輪センサ装置内に収容することにより、送信手段が障害とならないようにし、また、タイヤの空気圧を所定の値以上にすることにより、送信手段をホイールリムから離間する方向に移動することができ、例えば車両走行中において、外部、特に車両側への送信能力を改善するができる。
ホイールリムから離間する方向に移動した送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値より小さくなった場合に、送信手段がホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置に移動してもよい。この態様によると、タイヤから空気を排出してタイヤをホイールリムから取り外す際に、送信手段が障害とならないようにすることができる。
本発明のある態様の車輪センサ装置は、空気圧に応じて形状が変位する変位部を有する変位手段と、変位手段の変位部の変位を送信手段の回動に変換する変換手段と、送信手段の回動を所定の空気圧より小さい空気圧まで抑止する抑止手段とを有してもよい。この態様によると、簡易な構成により送信手段をホイールリムから離間する方向に移動することができる。
情報検出手段は、タイヤの空気圧を検出する空気圧検出手段と、空気圧検出手段により検出されたタイヤの空気圧から、タイヤの空気圧が低下する時間変化率を演算する時間変化率演算手段を有してもよく、時間変化率演算手段により演算された空気圧が低下する時間変化率が所定の値以上である場合に、ホイールリムから離間する方向に移動した送信手段は、所定時間経過後に初期位置に移動してもよい。この態様によると、急激にタイヤの空気圧が低下しても、所定時間送信手段をホイールリムから離間した位置に保持することができることから、外部にタイヤの関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
本発明の別の態様もまた、車輪センサ装置である。この装置は、ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段と、を有する車輪センサ装置において、送信手段は、バルブ部から空気が充填された場合に、ホイールリムから離間する方向に移動する。この態様によると、タイヤをホイールリムに装着する際は、送信手段を車輪センサ装置内に収容することにより、送信手段が障害とならないようにし、また、バルブ部から空気が充填されることにより、送信手段をホイールリムから離間する方向に移動することができ、外部にタイヤの関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
ホイールリムから離間する方向に移動した送信手段は、バルブ部から空気が排出された場合に、送信手段がホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置に移動してもよい。この態様によると、バルブ部から空気を排出してタイヤをホイールリムから取り外す際に、送信手段を初期位置に移動することができるので、送信手段が障害とならないようにすることができ、また、タイヤのパンクなどによりタイヤの空気圧が低下しても、送信手段をホイールリムから離間した位置に保持することができることから、外部にタイヤの関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
本発明によれば、車輪センサ装置から情報を送信する送信能力を改善することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図であり、(a)は、タイヤの空気圧が所定の値より低い場合の本実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図であり、(b)は、タイヤの空気圧が所定の値以上の場合の本実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。
図1は、第1の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図であり、(a)は、タイヤの空気圧が所定の値より低い場合の本実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図であり、(b)は、タイヤの空気圧が所定の値以上の場合の本実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。
車輪センサ装置10は、タイヤに空気を充填するもしくは排出するバルブ部12と一体的に構成される。バルブ部12は、ケーシング14に固定され、ケーシング14は、タイヤの関連情報を検出する情報検出部16、および情報検出部16で検出された情報を処理する情報処理部18、情報検出部16で検出された情報を送信する送信手段であるアンテナ20などが内包されている。情報検出部16は、空気圧センサや温度センサ、加速度センサ、バッテリの電圧モニタなどを有し、タイヤ関連空気圧や温度、加速度、バッテリの電圧などを検出している。情報検出部16で検出された情報データは、情報処理部18に入力され、必要に応じて演算され、アンテナ20により、車両の図示しない受信機へ送信される。
車輪センサ装置10は、ダイアフラム22が内部に設けられている。ダイアフラム22は、空気圧が増加すると凹状に変形するゴム膜22aと、ゴム膜22aの変形に応じて伸縮する伸縮部22bを有している。伸縮部22bの先端には、第1ガイドピン28が固定されている。
伸縮部22bの先端部には第1ガイド部材24が配設され、この第1ガイド部材24の略中心の回転軸26を中心に回動可能となっている。第1ガイド部材24の伸縮部22b側の端部には、長孔24aが設けられており、この長孔24aに第1ガイドピン28が摺動可能に挿入されている。第1ガイド部材24のもう一方の端部には、第2ガイドピン24bが設けられている。
アンテナ20の一端には、第2ガイド部材30が固定されており、アンテナ20および第2ガイド部材30は、アンテナ回転軸34を中心に回動可能となっている。第2ガイド部材30の先端部には長孔30aが配設されており、この長孔30aに第2ガイドピン24bが摺動可能に挿入されている。
アンテナ20は、弾性部材であるバネ32により、ケーシング14側に付勢されて接続されている。これにより、長孔24aと第1ガイドピン28、および長孔30aと第2ガイドピン24bの間のがたつきを抑制してアンテナ20の安定した動きを実現することができるとともに、空気圧が所定の値より低い場合にアンテナの動き出すことを抑制することができる。
タイヤに空気が充填されていない状態では、(a)のようにダイアフラム22の伸縮部22bは縮んでおり、アンテナ20は、ケーシング14に収容されている。このようにケーシング14に収容されているアンテナ20の位置を、初期位置と記載する。タイヤの空気圧が増加すると、ダイアフラム22のゴム膜22aが凹状に変形し、(b)のように伸縮部22bが伸びる。伸縮部22bが伸びることにより、第1ガイドピン28が長孔24aを押しながら摺動することにより第1ガイド部材24を回転軸26を中心に回動させる。第1ガイド部材24が回動すると、第2ガイドピン24bが長孔30aを押しながら摺動することにより第2ガイド部材をアンテナ回転軸34を中心に回転させ、アンテナ20も回動させることができる。アンテナ20は、所定の角度まで回動すると、係止部材36により係止される。以上により、タイヤの空気圧が所定の値以上に増加することにより、所定の角度までアンテナ20を回動させて起立させることができる。
所定の角度までアンテナ20が起立した状態から、タイヤの空気圧が所定の値より低い空気圧に低下していくと、凹状に変形していたダイアフラム22のゴム膜22aが平面にもどる方向に変形し、伸縮部22bが縮む。伸縮部22bが縮むことにより、第1ガイド部材24および第2ガイド部材を介してアンテナ20を回動させることができる。以上により、タイヤの空気圧が所定の値より低い空気圧に低下することにより、アンテナ20を回動させて初期位置にもどすことができる。
図2は、第1の実施形態にかかるダイアフラム22を示す図であり、(a)は、タイヤの空気圧が所定の値より低い場合と所定の値以上の場合の本実施形態にかかるダイアフラム22を示した図であり、(b)は本実施形態にかかるダイアフラム22における空気圧Pと伸縮部22bの伸びLとの関係を示す図である。
(a)の上の2つの図のうち、上の図は、タイヤの空気圧が所定の値より低い場合の本実施例にかかるダイアフラム22の上面図を示す図であり、下の図は側面図を示す図である。下の2つの図のうち、上の図は、タイヤの空気圧が所定の値以上の場合の本実施例にかかるダイアフラム22の上面図を示す図であり、下の図は側面図を示す図である。タイヤの空気圧が所定の値より低い場合は、ダイアフラム22のゴム膜22aは変形せず、したがって伸縮部22bも伸びない。タイヤの空気圧が所定の値以上になった場合は、ゴム膜22aが徐々に凹状に変形し、これによってダイアフラム22の内部の気圧が上昇し、伸縮部22bが伸びる。
本実施形態におけるダイアフラム22は、(b)に示すとおり、空気圧PがP1以上になると、ゴム膜22aが徐々に凹状に変形し始め、空気圧PがP2に達し、ダイアフラム22の伸縮部22bの伸びLがl1に達すると、アンテナ20が係止部材36に係止されることにより、ダイアフラム22の伸縮部22bの伸びが制限される。例えば、P1が110kPaでP2が120kPaになるようにダイアフラム22を設計または選択してもよい。本実施形態においては、P2は車両が走行するためのタイヤの空気圧よりも低い値となっており、タイヤへの空気の充填が完了した時点でアンテナ20が最大角度まで起立した状態になっている。
図3は、車輪のディスクホイールのホイールリム50に第1の実施形態にかかる車輪センサ装置10を取り付けた状態を示す図であり、(a)は、タイヤ52の空気圧が所定の値より低い場合を示す図であり、(b)は、タイヤ52の空気圧が所定の値以上の場合を示す図である。
本実施形態にかかる車輪センサ装置10は、バルブ部12と一体的に構成され、ホイールリム50に図示しないナットにより締結されている。ホイールリム50の両端にはタイヤ52が装着され、車輪センサ装置10は、タイヤ52とホイールリム50により密閉された気室内に配設される。ホイールリムは、鉄またはアルミニウムなどの金属により、鋳造や鍛造、またはプレス加工により形成されている。
タイヤ52をホイールリム50に装着する際、タイヤ52を車輪センサ装置10の上を通過させて装着しなければならない。このため、車輪センサ装置10は、ホイールリム50のセンタドロップ部54近傍に配設され、タイヤ52をホイールリム50に装着する際に、車輪センサ装置10がなるべく障害にならないようにしている。
ホイールリム50にタイヤ52が装着する時点では、車輪センサ装置10は、アンテナ20が回動し始める所定の空気圧P1より低い空気圧しかかからないため、(a)のように、アンテナ20は初期位置のままケーシング14内に収容されている。このため、タイヤ52をホイールリム50に装着する際に、アンテナ20が障害にならないようにしている。
タイヤ52をホイールリム50に装着し、バルブ部12を通してタイヤ52に空気が充填されると、タイヤ52の空気圧が徐々に上昇する。タイヤ52の空気圧がP1に達すると、ダイアフラム22の伸縮部22bが伸び始め、アンテナ20が回動し始める。タイヤ52の空気圧がP2に達すると、(b)のようにアンテナ20が係止部材36に係止されることにより、アンテナ20が最大角度まで起立した状態となる。その後、アンテナ20が最大角度まで起立した状態のまま、車両が走行するために必要な所定の空気圧までタイヤ52に空気が充填される。これにより、タイヤ52をホイールリム50に装着する際に、アンテナ20をケーシング14内に収容することによりアンテナ20が障害にならないようにしている。また、車両が走行する際は、アンテナ20がホイールリム50から離間する方向に移動されているため、車輪センサ装置10から車両側に配設される図示しない受信機にタイヤの関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。車輪センサ装置10のケーシング14内には、アンテナ20がアンテナ回転軸34を中心に回動可能に配設されている。アンテナ20はギア部64aを有するギア64が固定されており、このギア部64aに、モータギア部62が噛合するようにモータ60がケーシング14内に収容されている。ケーシング14は、空気圧センサや温度センサ、加速度センサ、バッテリの電圧モニタなどを有しタイヤ52の関連情報を検出する情報検出部16、および情報検出部で検出された情報を処理する情報処理部18などが内包されている。
図4は、第2の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。車輪センサ装置10のケーシング14内には、アンテナ20がアンテナ回転軸34を中心に回動可能に配設されている。アンテナ20はギア部64aを有するギア64が固定されており、このギア部64aに、モータギア部62が噛合するようにモータ60がケーシング14内に収容されている。ケーシング14は、空気圧センサや温度センサ、加速度センサ、バッテリの電圧モニタなどを有しタイヤ52の関連情報を検出する情報検出部16、および情報検出部で検出された情報を処理する情報処理部18などが内包されている。
タイヤ52の空気圧は情報検出部16の空気圧センサにより検出され、検出された空気圧データは情報処理部18に入力される。情報処理部18は、入力された空気圧データからタイヤ52の空気圧を演算する演算手段と、演算された空気圧が所定の値以上かの比較を行う比較手段を有しており、タイヤ52の空気圧が所定の値以上か否かの判断を行う。タイヤ52の空気圧が所定の値以上であると判断した場合は、情報処理部18は、モータ60に所定のパルス数を入力する。モータ60は本実施形態においては入力されたパルス数により回転角度を制御できるようステッピングモータを使用しており、これによりアンテナ20を回動させることにより起立させる。なお、モータ60はステッピングモータ以外のモータ、例えばDCモータなどでもよい。
アンテナ20は、弾性部材であるバネ32により、ケーシング14側に付勢されて接続されており、これにより、ギア64のギア部64aとモータギア部62のバックラッシュなどによるがたつきを抑止している。アンテナ20とアンテナ回転軸34との摺動抵抗およびモータ60とモータギア部62との摺動抵抗により、車両の走行によってアンテナ20は動かないようになっている。なお、車輪の回転による遠心力が生じてもアンテナ20が支持されるように、アンテナ20が所定角度まで回動すると係止部材36により係止される。
図5は、第2の実施形態にかかる車輪センサ装置10の動作フローを示す図である。本フローは所定時間ごとに開始してもよく、また車輪センサ装置10や車両などに設置された図示しないアンテナ移動モードスイッチの入力などにより開始してもよい。車輪センサ装置10内の情報処理部18は、アンテナ20が起立しているか初期位置にあるかを示すアンテナフラグfaを格納するアンテナフラグ記憶部を有し、このアンテナフラグ記憶部に格納されたアンテナフラグfaがゼロであるか否かを判断する(S11)。
アンテナフラグfaがゼロであると判断すると(S11のY)、車輪センサ装置10内の情報検出部16の空気圧センサから入力された空気圧データから演算したタイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P3以上か否かの判断を行う(S12)。所定の空気圧P3とは、例えば、タイヤ52がホイールリム50に装着され、タイヤ52への空気の充填が開始されたと判断できる空気圧をいい、大気圧より高く、車両が走行するためにタイヤ52に充填すべき空気圧よりも低い空気圧をいう。例えば、P3を120kPaなどにしてもよい。これにより、タイヤ52のホイールリム50への装着が完了するまではアンテナ20を車輪センサ装置10のケーシング14に収容したアンテナ初期位置に保持することができ、また、タイヤ52に空気が充填された場合にアンテナ20を起立させることによりホイールリム50から離間した位置に移動することができるので、車両の受信機にタイヤ52の関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
情報処理部18がタイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P3以上であると判断した場合は(S12のY)、情報処理部18は、モータ60に所定のパルス数を入力してアンテナ20を回動することにより起立させる(S13)。情報処理部18は、所定のパルス数をモータ60に入力してアンテナ20を起立させると、アンテナフラグfaを1にセットしてアンテナフラグ記憶部に格納し(S14)、本フローを終了する。情報処理部18がタイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P3より小さいと判断した場合は(S12のN)、本フローを終了する。
アンテナフラグfaがゼロでないと判断すると(S11のN)、車輪センサ装置10内の情報検出部16の空気圧センサから入力された空気圧データから演算したタイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P4より小さいか否かの判断を行う(S15)。所定の空気圧P4とは、例えば、タイヤ52の空気圧が低下していることを車両の運転手に警告する必要がある空気圧より低い空気圧をいい、大気圧より高く、車両が走行するためにタイヤ52に充填すべき空気圧よりも低い空気圧をいう。より確実に車両の運転手にタイヤ52の空気圧が低下していることを警告するなどために、P3>P4としてもよく、制御の簡素化のためにP3=P4としてもよい。
車輪センサ装置10の情報処理部18は、タイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPを演算する演算部を有しており、タイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P4より小さいと判断した場合は(S15のY)、情報処理部18の演算部は、タイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPを演算し、この演算結果から情報処理部18はタイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPが、所定の時間変化率ΔP1より小さいか否かの判断を行う(S16)。タイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPは、例えば、(所定時間でのタイヤ52の空気圧の変化)/(所定時間)などにより演算することができる。ΔP1とは、タイヤの空気圧が急に減少するため、車輪センサ装置10の外部の受信機へのタイヤ52の関連情報の送信が完了するまでの間に、アンテナ20が初期位置に移動してしまう可能性があるタイヤ52の空気圧が低下する時間変化率などをいい、例えば、15秒間でタイヤの空気圧が20kPa減少する場合などをいう。タイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPが、所定の時間変化率ΔP1より小さいと判断された場合は(S16のY)、モータ60に所定のパルス数を入力することによりアンテナを初期位置に移動する(S17)。これにより、車両の運転手にタイヤ52の空気圧が低下していることを警告する時間を確保してアンテナを初期位置に移動することができる。アンテナを初期位置に移動すると、情報処理部18は、アンテナフラグfaをゼロにセットしてアンテナフラグ記憶部に格納し(S19)、本フローを終了する。
タイヤ52の空気圧が低下する時間変化率ΔPが、所定の時間変化率ΔP1より小さいと判断された場合は(S16のN)、所定の時間T0を経過した後、モータ60に所定のパルス数を入力することによりアンテナを初期位置に移動する(S18)。所定の時間T0とは、例えば、車両の運転手にタイヤ52の空気圧が低下していることを警告するために必要な時間などをいう。これにより、タイヤ52の大きな破損などにより急激にタイヤ52の空気圧が低下しても、所定時間アンテナをホイールリムから離間した位置にある起立位置に保持することができることから、車両の運転手にタイヤ52の空気圧が低下していることを警告するためにタイヤ52の関連情報を送信する送信能力を改善することができる。アンテナを初期位置に移動すると、情報処理部18は、アンテナフラグfaをゼロにセットしてアンテナフラグ記憶部に格納し(S19)、本フローを終了する。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。第1および第2の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。車輪センサ装置10のケーシング14内には、アンテナ20がアンテナ回転軸34を中心に回動可能に配設されており、アンテナ20はギア64を介してモータ60が回転することにより回動可能となっている。ケーシング14は、情報検出部16、情報処理部18のほかに、タイヤのバルブ部12から空気が充填されているか排出されているかを検知する空気流センサ70などが内包されている。
図6は、第3の実施形態にかかる車輪センサ装置10を示す図である。第1および第2の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。車輪センサ装置10のケーシング14内には、アンテナ20がアンテナ回転軸34を中心に回動可能に配設されており、アンテナ20はギア64を介してモータ60が回転することにより回動可能となっている。ケーシング14は、情報検出部16、情報処理部18のほかに、タイヤのバルブ部12から空気が充填されているか排出されているかを検知する空気流センサ70などが内包されている。
空気流センサ70は、例えば、バルブ部12内に、一端を回動可能に支持されたプレートが空気の流れによって揺動してスイッチングを行うことによりバルブ部12に空気が充填されているか排出されているかを検知するものであってもよく、空気の流れによってバルブ部12から空気が充填されるインフレート時には、インフレート状態であることを示すインフレート信号を、バルブ部12から空気が排出されるデフレート時には、デフレート状態であることを示すデフレート信号を、車輪センサ装置10の情報処理部18に入力する。情報処理部18は、入力されたインフレート信号またはデフレート信号に基づいて、アンテナ20が起立位置にあるべきか初期位置にあるべきかの判断を行う判断手段を有している。情報処理部18は、この判断手段の判断結果に基づいてモータ60に所定のパルス数を入力することによりアンテナ20を起立位置もしくは初期位置に移動する。
アンテナ20がバネ32によりケーシング14側に付勢されてがたつきを抑止している点、アンテナ20とアンテナ回転軸34との摺動抵抗およびモータ60とモータギア部62との摺動抵抗により、車両の走行によってアンテナ20は動かないようになっている点、および車輪の回転による遠心力が生じてもアンテナ20が支持されるように、アンテナ20が所定角度まで回動すると係止部材36により係止される点は前述と同様である。
図7は、第3の実施形態にかかる車輪センサ装置10の動作フローを示す図である。まず、情報処理部18は、アンテナフラグ記憶部からアンテナフラグfaがゼロであるか否かを判断し(S11)、アンテナフラグfaがゼロであると判断すると(S11のY)、車輪センサ装置10の情報処理部18は、空気流センサ70から入力されたデータに基づき、インフレート状態であるか否かの判断を行う(S22)。
情報処理部18は、空気流センサ70から入力されたデータに基づいて、インフレート状態であると判断した場合は(S22のY)、所定のパルス数をモータ60に入力することにより、アンテナ20を起立する(S13)。これにより、アンテナ20をタイヤ52に空気を充填することにより起立させる制御を、高い精度で行うことができる。
情報処理部18は、所定のパルス数をモータ60に入力してアンテナ20を起立させると、アンテナフラグfaを1にセットしてアンテナフラグ記憶部に格納し(S14)、本フローを終了する。
情報処理部18は、空気流センサ70から入力されたデータに基づいて、インフレート状態でないと判断した場合は(S22のN)、本フローを終了する。
情報処理部18は、アンテナフラグfaがゼロでないと判断すると(S11のN)、空気流センサ70から入力されたデータに基づき、デフレート状態であるか否かの判断を行う(S25)。
空気流センサ70から入力されたデータに基づき、デフレート状態であると判断した場合は(S25のY)、情報処理部18は、情報検出部16の空気圧センサから入力された空気圧データに基づいて、タイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P5より小さいか否かの判断を行う(S26)。所定の空気圧P5とは、例えば、P5以上の空気圧であればタイヤ52の空気圧の調整のためにバルブ部12から空気を排出していると考えられる場合などをいう。これにより、タイヤ52をホイールリム50から取り外すためにバルブ部12から空気を排出する際は、アンテナ20を初期位置に移動させてアンテナ20がタイヤ52をホイールリム50から取り外す際の障害とならないようにすることができ、またタイヤ52の空気圧を調整するためにバルブ部12から空気を排出する際は、アンテナ20を起立位置に保持することができるため、送信能力を改善することができる。
タイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P5より小さいと判断した場合は(S26のY)、情報処理部18は、モータ60に所定のパルス数を入力することによりアンテナ20を初期位置に移動する(S17)。これにより、バルブ部12から空気を排出してタイヤ52をホイールリム50から取り外す際は、アンテナ20を初期位置に移動してバルブ部12から空気を排出してタイヤ52をホイールリム50から取り外す際の障害とならないようにすることができ、また、タイヤ52の破損などによりタイヤ52の空気圧が低下しても、アンテナ20をホイールリム50から離間した位置にある起立位置に保持することができることから、車両の運転手にタイヤ52の空気圧が低下していることを警告するためにタイヤ52の関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
アンテナを初期位置に移動すると、情報処理部18は、アンテナ20が初期位置にあることを認識するために、アンテナフラグfaをゼロにセットしてアンテナフラグ記憶部に格納し(S19)、本フローを終了する。
空気流センサ70から入力されたデータに基づき、デフレート状態でないと判断した場合(S25のN)、およびタイヤ52の空気圧Pが所定の空気圧P5以上であると判断した場合(S26のN)は、本フローを終了する。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
モータ60は、ソレノイドなど別のアクチュエータでもよい。この場合、第1の実施例におけるダイアフラム22ではなくソレノイドを取り付けることにより、ソレノイドの一軸方向の動きをアンテナ20の回動に変換することができる。これにより、簡易な制御でアンテナ20をホイールリム50から離間する方向に移動することができる。
アンテナ20は、一端を軸として回動するものではなく、アンテナ20全体がホイールリム50から離間するようにアンテナ20を移動してもよい。これにより、よりアンテナ20をホイールリム50から離間させることができ、外部にタイヤの関連情報を送信する送信能力を改善することができる。
10 車輪センサ装置、 12 バルブ部、 14 ケーシング、 16 情報検出部、 18 情報処理部、 20 アンテナ、 22 ダイアフラム、 50 ホイールリム、 52 タイヤ、 60 モータ、 70 空気流センサ。
Claims (6)
- ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、前記情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段と、を有する車輪センサ装置において、
前記送信手段は、前記タイヤの空気圧が所定の値以上になった場合に、前記ホイールリムから離間する方向に移動することを特徴とする車輪センサ装置。 - ホイールリムから離間する方向に移動した前記送信手段は、タイヤの空気圧が所定の値より小さくなった場合に、前記送信手段が前記ホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置の方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の車輪センサ装置。
- 空気圧に応じて形状が変位する変位部を有する変位手段と、
前記変位手段の変位部の変位を前記送信手段の回動に変換する変換手段と、
前記送信手段の回動を所定の空気圧より小さい空気圧まで抑止する抑止手段とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の車輪センサ装置。 - 前記情報検出手段は、タイヤの空気圧を検出する空気圧検出手段と、前記空気圧検出手段により検出されたタイヤの空気圧から、タイヤの空気圧が低下する時間変化率を演算する時間変化率演算手段を有し、
前記時間変化率演算手段により演算された時間変化率が所定の値以上である場合に、ホイールリムから離間する方向に移動した前記送信手段は、所定時間経過後に前記初期位置に移動することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車輪センサ装置。 - ホイールリムに装着され、タイヤの関連情報を検出する情報検出手段と、前記情報検出手段により検出された検出結果を外部に送信する送信手段と、を有する車輪センサ装置において、
前記送信手段は、バルブ部から空気が充填された場合に、前記ホイールリムから離間する方向に移動することを特徴とする車輪センサ装置。 - ホイールリムから離間する方向に移動した前記送信手段は、バルブ部から空気が排出された場合に、前記送信手段が前記ホイールリムから離間する方向に移動する前の位置である初期位置に移動することを特徴とする請求項5に記載の車輪センサ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004334487A JP2006142936A (ja) | 2004-11-18 | 2004-11-18 | 車輪センサ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004334487A JP2006142936A (ja) | 2004-11-18 | 2004-11-18 | 車輪センサ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006142936A true JP2006142936A (ja) | 2006-06-08 |
Family
ID=36623129
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004334487A Pending JP2006142936A (ja) | 2004-11-18 | 2004-11-18 | 車輪センサ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006142936A (ja) |
-
2004
- 2004-11-18 JP JP2004334487A patent/JP2006142936A/ja active Pending
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