JP2006140323A - 薄型基板キャリア及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリームハンダの量のバラツキを防ぐとともに薄型基板を剥離しやすい薄型基板キャリアを提供する。
【解決手段】 薄型基板キャリア(1)のベース板(3)上面に粘着樹脂層(5)を形成し、当該粘着樹脂層上面を非処理領域(7)と処理領域(9)に区分する。当該処理領域には、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力を低下させるためにプラズマ処理又は分子レベルの改質処理を施す。改質処理により粘着樹脂層上面に粘着力の弱い部分ができるので薄型基板の剥離が容易になる。粘着樹脂層上面に薄型基板が歪むような凹凸が形成されないので、歪みが原因となるクリームハンダの量のバラツキが有効に防止される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フレキシブル印刷基板(FPC)その他の薄型配線基板のような薄型基板を搬送するための薄型基板キャリアに関し、より詳しくは、薄型基板を貼り付け固定することのできる樹脂層を備えた薄型基板キャリア及びその製造方法に関するものである。
薄型基板(以下、単に「基板」という)の表面に、たとえば、ICやコンデンサのような電子部品を実装する際に使用する薄型基板キャリア(以下、単に「キャリア」という)には、上述したような薄型基板貼り付け用樹脂層(粘着樹脂層)を備えたものが多い。図18に、キャリアの一例を示す。キャリア101は、ベース基板103と、ベース基板103の上面に薄く形成された粘着樹脂層105と、を備えている。ベース基板103にはアルミニウムやガラスエポキシが、粘着樹脂層にはフッ素樹脂やシリコーン樹脂が、それぞれ用いられるのが一般的である。キャリア101は、次のように使用する。すなわち、まず、キャリア101の粘着樹脂層105上の所定箇所に薄型基板111を置くことから始める。置かれた薄型基板111は、粘着樹脂層105の粘着力によってその粘着樹脂層105(キャリア101)上に貼り付ける。薄型基板111は文字通り薄いものであり、また、一般的に小さいものでもある。さらに、壊れやすいものでもある。このため、そのままの薄型基板111では、そのハンドリングがたいへん難しい。そこで、補強しつつハンドリングを容易なものとするため、薄型基板111をキャリア101に固定するのである。キャリア101に固定された薄型基板111は、その状態のままハンダ印刷、部品マウント、リフロー、その他の工程に供されることになる。
上記工程の中のハンダ印刷には、必要箇所に貫通孔116,・・を設けたメタルマスク115を使用する。図20〜22に示すように、メタルマスク115を粘着樹脂層105に貼り付けた薄型基板111の上に重ね、さらに、その上にメタルマスク115を重ねる。次いで、メタルマスク115の上にクリームハンダ117を載せ、載せたクリームハンダ117をスキージ119でスキージングして貫通孔116,・・を貫通させ薄型基板111上に印刷する(特許文献1参照)。印刷を終えたらメタルマスク115を離すのであるが、この離しを行う際に粘着樹脂層105の粘着力が邪魔になる。つまり、粘着樹脂層105の粘着力によってメタルマスク115が粘着樹脂層105に貼り付いて離しづらくなるという問題が生じる。
特開2001−144430号公報(段落0013〜0014参照)
粘着樹脂層105から剥がしづらい問題は、薄型基板についても同じであって、剥がしやすくするために次の技術が開示されている。すなわち、粘着樹脂層表面の所定箇所にレーザスキャニングすることによって、その箇所を粗面化する技術であり、粗面化することによって、粘着樹脂層と薄型基板との接触面積を減らして全体的に粘着力を低下させようとするものである。レーザースキャンを行う所定箇所以外の箇所は、レーザースキャンされないようにメタルマスクにより被覆される(図18、特許文献2)。図19に示すキャリア101´も、従来からあるキャリアの一例である。キャリア101´はベース板103´を備え、ベース板103´上面の粘着樹脂層105´には、所望領域に複数の貫通孔105´h,・・を貫通させてある。貫通孔105´h各々は、上述したレーザスキャニングによる粗面化と同様に、粘着樹脂層と薄型基板との接触面積を減らすことを主目的としている。
特開2004−158477号公報(段落0015、0037参照)
しかしながら、レーザースキャンによる方法によれば、上述したようにメタルマスクが必要となるが、メタルマスクは、それが単純な形状であればそれほど問題にならないが複雑な形状であると作るのに手間がかかってしまう。さらに、粘着樹脂層表面を粗面化したり貫通孔を形成したりすると、特に後者の場合、ハンダ印刷の際に次の問題が生じ得る。その問題とは、ハンダ印刷の際の基板歪みを原因とするハンダ量のバラツキである。つまり、ハンダ印刷は薄型基板の上に載せたクリームハンダをスキージでスキージングすることにより行うことは前述した通りであるが、図21及び22に示すように、このとき粗面化した粘着樹脂層105表面に載せられた薄型基板111は、その一部がスキージ119のスキージングによって粗面化された粘着樹脂層105の貫通孔104に押し込まれ、この結果、薄型基板111が波打つなどしてその上面とメタルマスク115の下面との間に隙間106を生じさせる場合がある。隙間106が生じると、その隙間にクリームハンダ117が押し込まれることになり、このようなクリームハンダ117の押し込みが、印刷されるハンダ量を予定量より多くしてしまう。押し込まれるハンダ量は、マスクの貫通孔の形状や大きさ、貫通孔間の距離等により左右されるので、この結果、印刷されるクリームハンダの量にバラツキが生じるのである。
本発明が解決しようとする課題は、上述した従来技術の問題点を改善した薄型基板キャリアを提供すること、及び、そのような薄型基板キャリアの製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために鋭意研究を重ねた発明者は、薄型基板に歪みを生じさせずに粘着樹脂層上面の粘着力を調整するには、同上面を分子レベルで改質すればよいことを突きとめた。本発明は、そのような観点からなされたものであり、その詳しい内容については、項を改めて説明する。なお、何れかの請求項記載の発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、発明のカテゴリーを問わずその性質上可能な範囲において他の請求項記載の発明にも適用されるものとする。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係る薄型基板キャリア(以下、適宜「請求項1のキャリア」という)は、ベース板と、当該ベース板上面に形成した粘着樹脂層と、を含み、当該粘着樹脂層上面が、薄型基板下面の一部又は全部を剥離可能に貼り付かせることのできる非処理領域と、当該非処理領域以外の処理領域と、に区分してある。非処理領域は加工を行っていない粘着樹脂層上面がそのまま残された領域のことをいい、処理領域は非処理領域以外であって加工が施された領域のことをいう。非処理領域及び処理領域は、何れも貼り付けようとする薄型基板に対して1箇所である必要はなく、複数箇所に分散していてもよい。また、一方の領域内に他方の領域を配することもできる。当該処理領域には、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力を低下させるために分子レベルの改質処理を施してある。処理領域内において部分的に粘着力に差があっても、それらが何れも非処理領域の粘着力よりも弱いものであれば構わない。なお、貼り付けようとする薄型基板の枚数は、薄型基板の形状やベース板の大きさ等に合わせて単数としてもよいし、複数としてもよい。
請求項1のキャリアによれば、粘着樹脂層の非処理領域が薄型基板の下面を貼り付かせ、それを保持する。したがって、薄型基板の搬送や加工の際に薄型基板を保護するとともに、そのハンドリングを容易にする。さらに、薄型基板の形状等に合わせて非処理領域及び処理領域の大きさや配置等を適宜選択したり両者を適宜組み合わせたりすることによって、薄型基板を粘着樹脂層から剥離させやすくなる。このような薄型基板の剥離容易化とともに、または、これに代えてクリームハンダ印刷に使用するマスクの剥離を容易とするような配置等の選択を行ってもよい。分子レベルの改質処理であるから、薄型基板に歪みを生じさせるような凹凸を形成させずに粘着樹脂層上面(貼付面)の粘着力調整を効率よく行うことができる。したがって、貼り付けた薄型基板の剥離を簡単に行うことができるとともに、凹凸が生じたなら生じたであろう余分なクリームハンダの押し込みを有効に抑制できるのでクリームハンダの量のバラツキ発生をその範囲において可及的に防止する。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係る薄型基板キャリア(以下、適宜「請求項2のキャリア」という)は、ベース板と、当該ベース板上面に形成した粘着樹脂層と、を含み、当該粘着樹脂層上面が、薄型基板下面の一部又は全部を剥離可能に貼り付かせることのできる非処理領域と、当該非処理領域以外の処理領域と、に区分してある。非処理領域は加工を行っていない粘着樹脂層上面がそのまま残された領域のことをいい、処理領域は非処理領域以外であって加工が施された領域のことをいう。非処理領域及び処理領域は、何れも貼り付けようとする薄型基板に対して1箇所である必要はなく、複数箇所に分散していてもよい。また、一方の領域内に他方の領域を配することもできる。当該処理領域には、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力を低下させるためにプラズマ処理を施してある。プラズマ処理とは、一般にプラズマ中の活性種である電子、イオン及びラジカルと高分子表面との相互作用を利用した処理のことをいう。処理領域内において部分的に粘着力に差があっても、それらが何れも非処理領域の粘着力よりも弱いものであれば構わない。なお、貼り付けようとする薄型基板の枚数は、薄型基板の形状やベース板の大きさ等に合わせて単数としてもよいし、複数としてもよい。
請求項2のキャリアによれば、粘着樹脂層の非処理領域が薄型基板の下面を貼り付かせ、それを保持する。したがって、薄型基板の搬送や加工の際に薄型基板を保護するとともに、そのハンドリングを容易にする。さらに、薄型基板の形状等に合わせて非処理領域及び処理領域の大きさや配置等を適宜選択したり両者を適宜組み合わせたりすることによって、薄型基板を粘着樹脂層から剥離させやすくなる。このような薄型基板の剥離容易化とともに、または、これに代えてクリームハンダ印刷に使用するマスクの剥離を容易とするような配置等の選択を行ってもよい。プラズマ処理であるから、薄型基板に歪みを生じさせるような凹凸を形成させずに粘着樹脂層上面(貼付面)の粘着力調整を効率よく行うことができる。したがって、貼り付けた薄型基板の剥離を簡単に行うことができるとともに、凹凸が生じたなら生じたであろう余分なクリームハンダの押し込みを有効に抑制できるのでクリームハンダの量のバラツキ発生をその範囲において可及的に防止する。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係る薄型基板キャリア(以下、適宜「請求項3のキャリア」という)では、請求項1又は2のキャリアの基本的構成を備えさせた上で、薄型基板を貼り付かせたときに占有される領域(薄型基板の占有領域)の中に、前記処理領域の一部と、当該処理領域の一部によって包囲された前記非処理領域が含まれている。すなわち、薄型基板の占有領域は、薄型基板と同じ形状をしているが、その占有領域の中に処理領域が存在していて、その処理領域の中に非処理領域が存在している。非処理領域及び処理領域の個数及び形状は、粘着力調整等との兼ね合いにより適宜選択することができる。
請求項3のキャリアによれば、請求項1又は2のキャリアの作用効果に加え、薄型基板裏面全体に作用する粘着樹脂面(非処理領域)の粘着力が処理領域の存在の分だけ弱められる。つまり、非処理領域粘着力と、作用しないか作用したとしても弱められた処理領域粘着力と、の和が薄型基板裏面全体に作用するわけであるが、この粘着力の和を薄型基板裏面の単位面積当たりの粘着力に換算すれば、その換算値は処理領域不在の場合に比べて小さくなる。すなわち、粘着樹脂層上面と薄型基板裏面との接触面積を、粘着力作用の観点から実質的に減少させたことになる。これによって、薄型基板を粘着樹脂層から剥離させ易くなる。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係る薄型基板キャリア(以下、適宜「請求項4のキャリア」という)では、請求項1又は2のキャリアの基本的構成を備えさせた上で、前記非処理領域の輪郭が、貼り付かせた薄型基板が占有する領域の輪郭と同一形状(同一外形)に形成してあり、当該非処理領域内部の少なくとも1箇所に処理領域を形成してある。
請求項4のキャリアによれば、請求項1又は2のキャリアの作用効果に加え、薄型基板裏面全体に作用する粘着樹脂面(非処理領域)の粘着力がその非処理領域内部に形成した処理領域の存在分だけ弱められる。つまり、非処理領域粘着力と、作用しないか作用したとしても弱められた処理領域粘着力と、の和が薄型基板裏面全体に作用するわけであるが、この粘着力の和を薄型基板裏面の単位面積当たりの粘着力に換算すれば、その換算値は処理領域不在の場合に比べて小さくなる。すなわち、粘着樹脂層上面と薄型基板裏面との接触面積を、粘着力作用の観点から実質的に減少させたことになる。粘着力が減少した分、薄型基板を粘着樹脂層から剥離させ易くなる。また、薄型基板と占有する領域輪郭と非処理領域輪郭とを同一形状にすれば、プラズマ処理又は分子レベルの改質処理を行う際に、搬送前の薄型基板そのものをマスクの代わりに使用することができる。薄型基板を使用しなければならないわけではないが、使用するようにすれば処理用に特別なマスクを製作する手間が省けて便利である。
(請求項5記載の発明の特徴)
請求項5記載の発明に係る薄型基板キャリアの製造方法(以下、適宜「請求項5の製造方法」という)は、ベース板上面に粘着樹脂層を形成する工程と、当該粘着樹脂層上面に非処理領域を形成するために、当該粘着樹脂層上面の所望領域をマスクによって剥離可能に被覆する工程と、当該マスクによって被覆した所望領域を含めた当該粘着樹脂層上面全体にプラズマ処理を施すことによって、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力の弱い処理領域を形成する工程と、当該粘着樹脂層上面から当該マスクを剥離する工程と、を含めて構成してある。
請求項5の製造方法によれば、最初の工程によって、粘着樹脂層を有するベース板が得られる。次の工程では、マスクによって所望領域を被覆する。所望領域は、たとえば、貼り付かせようとする薄型基板の大きさや形状さらに下面の性状を総合的に考慮した上で、その薄型基板に及ぼすべき粘着力の大きさに合わせて、その大きさや形状等を設定する。次に、プラズマ処理を施す。プラズマ処理は粘着樹脂層上面を改質して、その粘着力を弱める。プラズマ処理を施した領域が処理領域となる。処理具合によっては、粘着力がゼロとなる場合もあり得よう。マスクによって被覆された領域(非処理領域)には、プラズマ処理が及ばない。したがって、被覆された領域は、粘着樹脂層の粘着力が残る。プラズマ処理が完了したら、マスクを粘着樹脂層上面から剥離して、キャリアの製造工程を終了する。キャリアの粘着樹脂層上面には、粘着力が比較的大きい非処理領域と、比較的小さい処理領域が併存している。非処理領域の形状の選択は、そのままマスクの形状の選択であるから、粘着樹脂層を形成したベース板を共通部材として、これに、異なる形状のマスクを併用することによって、換言すれば、マスクだけを変更することによって、各種形状の薄型基板に対応可能な薄型基板キャリアを製造することができる。
(請求項6記載の発明の特徴)
請求項6記載の発明に係る薄型基板キャリアの製造方法(以下、適宜「請求項6の製造方法」という)は、請求項5の製造方法の基本的構成を備えさせた上で、前記マスクには、前記非処理領域に包囲される処理領域を形成するための少なくとも1個の貫通孔を形成してある。貫通孔の形状に制限はない。
請求項6の製造方法によれば、請求項5の製造方法の作用効果に加え、貫通孔を形成したことによって、その貫通孔によって被覆されずに露出した領域にプラズマ処理が施される。すなわち、処理領域が形成される。処理領域が形成されることによって、マスクによって被覆されていた領域の中に非処理領域と処理領域とが併存することになり、この併存により、当該被覆されていた領域の単位面積当たりの平均粘着力が貫通孔が形成されていないと仮定した場合に比べて弱くなる。つまり、粘着力が弱まった分、その領域に貼り付かせたマスクや薄型基板を剥離し易くなる。
(請求項7記載の発明の特徴)
請求項7記載の発明に係る薄型基板キャリアの製造方法(以下、適宜「請求項7の製造方法」という)では、請求項5の製造方法の基本的構成を備えさせた上で、前記マスクの代わりに(前記マスクとして)搬送前の薄型基板を使用する。搬送前の薄型基板とは、クリームハンダの印刷や電子部品の搭載等の作業を行う前の薄型基板であって、上記作業を行うために当該キャリアによって搬送しようとするもののことをいう。
請求項7の製造方法によれば、請求項5の製造方法の作用効果に加え、前記所望領域の外形が搬送しようとする薄型基板の外形と一致させようとするときに、薄型基板と同じ形状を有するマスクをわざわざ製造する必要がなくなる。たとえば、搬送を待つ薄型基板の中から1枚又は2枚以上の薄型基板を取り出し、それらをマスクに流用するだけで済むから、製造の手間が省ける。
(請求項8記載の発明の特徴)
請求項8記載の発明に係る薄型基板キャリアの製造方法(以下、適宜「請求項8の製造方法」という)には、請求項7の製造方法の基本的構成を備えさせた上で、前記所望領域を被覆する工程の前に、前記マスクの代わりに使用する薄型基板に貫通孔及び/又は切欠を形成する工程を含ませてある。つまり、搬送前の薄型基板に貫通孔と切欠の双方又は何れか一方を形成してから、粘着樹脂層の所望領域を被覆する。
請求項8の製造方法によれば、請求項7の製造方法の作用効果に加え、貫通孔と切欠の双方又は何れか一方に対応する領域が処理領域となり、処理領域が存在する分、搬送しようとする薄型基板裏面に対する粘着力を弱めることができる。つまり、貫通孔と切欠を併用するのか、それとも何れか一方のみを採用するのか、採用するとしてその大きさや個数をどうするのか、等の選択によって、粘着力を調整することができる。
本発明に係る薄型基板キャリアによれば、プラズマ処理又は分子レベルの改質処理であるから、薄型基板に歪みを生じさせるような凹凸を形成させずに粘着樹脂層上面(貼付面)の粘着力調整を効率よく行うことができる。また、本発明に係る薄型基板キャリアの製造方法によれば、処理領域を確保するためのマスクの素材をメタルに限られないので、メタルに比べて加工しやすい樹脂等の素材を適宜使用することができる。したがって、マスクに複雑な形状が求められる場合であっても、より簡単にそのような形状に対応したマスクを簡単に製造することができる。マスクの製造が簡単になるため、少なくともその分、薄型基板キャリア製造も簡単になる。
各図を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。図1及び2は、キャリア及び薄型基板の斜視図である。図3はキャリアの製造工程の概略を説明するための縦断面図である。図4及び5は、キャリアの製造工程を示すための斜視図である。図6は、キャリアの使用方法を示すための斜視図である。図7〜10は、キャリアの使用方法を示すための縦断面図である。図11は、キャリアの使用方法を示すための斜視図である。図12は、実験装置を示す斜視図である。図13は、本実施形態の第1変形例を示す斜視図である。図14〜17は、本実施形態の第2変形例を示す斜視図である。なお、図1〜3、図5〜11、図15〜16に示す処理領域9、図13に示す処理領域69及び図17に示す処理領域79には、ハッチングを入れてあるが、これは、非処理領域7、67、77との識別を容易にするための便宜上のものである。
(キャリアの概略構造)
図1及び2に基づいて説明する。キャリア1は、ベース板3と、矩形のベース板3の一方の面(上面)に形成した粘着樹脂層5と、から概略構成してある。ベース板3の角部に設けた面取り部3aや貫通孔3bは、これらを設けていない他の角部との差別化を図らせることによってベース板3の方向(前後)を認識させるためのものである。ベース板3は、たとえば厚さ1mm程度のアルミニウム板により、また、粘着樹脂層5は、たとえば厚さ100μm程度のフッ素樹脂により、それぞれ構成してある。それぞれの大きさ(広さ)は、搬送しようとする薄型基板31の形状や大きさに合わせた十分な大きさに形成してある。薄型基板31の大きさを、たとえば、最大突起部を含めて85mm×45mm程度とした場合のベース板3は140mm×80mm程度の大きさとし、粘着樹脂層5は120mm×60mm前後とすることができる。また、キャリア1は、1枚の薄型基板31を搬送する目的で作ったものであるが、1枚の大型キャリアに複数枚の薄型基板を貼り付けて搬送するように作ることもできる(後述)。さらに、ベース板3には、アルミニウム以外にもステンレススチールやマグネシウム等の金属やガラスエポキシのような樹脂等を適宜用いることができるが、何れの素材を用いる場合であっても、プラズマ処理の影響を全く受けないか受けても悪影響とならないものが好ましい。さらに、フッ素樹脂以外の樹脂、たとえば、シリコーン樹脂も粘着樹脂層5として好適に用いることができる。
粘着樹脂層5の上面領域は、図1及び2において白抜きで示す非処理領域7と、同じく網掛けで示す処理領域9と、に区分してあり、処理領域9の粘着力は、後述するプラズマ処理によって、非処理領域7の粘着力よりも弱めてある。処理領域9は粘着樹脂層5の周辺領域と、この周辺領域9内にある非処理領域7内に散在する複数の小円形状の領域と、によって形成してある。粘着樹脂層5に貼り付かせた薄型基板31を剥離させ易くするためである。剥離させ易くするためには、非処理領域7全体の粘着力を弱める方法と、非処理領域7の面積を小さくする方法があるが、本実施形態では、後者の方法を採用した。具体的には、非処理領域7内に小円形状の処理領域9,・・を形成することにより非処理領域7の実質的な面積減少を実現している。非処理領域7の中に処理領域9,・・を形成したのは、薄型基板31を安定して保持させるためである。すなわち、薄型基板31裏面に対する粘着力はなるべく同裏面の周縁部に作用させたほうが中心部だけに作用させるより安定した保持が期待できるので非処理領域7の輪郭を縮小させないためである。また、非処理領域7の外形寸法は、貼り付けた薄型基板31の概略外形寸法よりも小さく、すなわち、薄型基板31の周縁が粘着樹脂層5に貼り付かないように形成してある。これは、図2において2点鎖線で示すように、剥離しようとする薄型基板31の周辺(この部分に働く粘着力は弱い)を、たとえば、ピンセットのような工具により摘んで持ち上げ易くするためである。なお、処理領域9の網掛けは、あくまでも非処理領域7との識別をし易くするための便宜上の表示であって(他の図においても同じ)、実際の粘着樹脂層5の表面が図示するほどに明確に区分されるとは限らない。
(キャリアの製造方法)
図3に基づいて、キャリア製造方法の概略を説明する。キャリア1の製造方法は、次の4工程からなる。第1工程においては、用意したベース板3の上面に粘着樹脂層(シリコーン樹脂層)5を形成する(図3(a))。粘着樹脂層5の上面は、薄型基板を貼り付けるための面であるので、可及的に平坦に形成する。粘着樹脂層5の厚さは、前述したように100μm程度とする。第2工程では、粘着樹脂層5の被覆を行う。被覆は、所望形状(貫通孔を設ける場合もある)に形成した樹脂フィルム製のマスク21によって行う(図3(b))。マスク21の素材は樹脂フィルムに限られないが、樹脂フィルム製にしたのは、メタル(金属)製とするよりも加工(製造)が楽であるから複雑な形状にも対応させやすいからである。さらに、価格的にも、樹脂フィルムのほうが有利だからでもある。マスク21の数は、1枚でも2枚以上でもよい。マスク21は、次の第3工程で行うプラズマ処理において粘着樹脂層5の上面に非処理領域7を形成するためのものであって、粘着樹脂層5(非処理領域7)の粘着力によって貼り付ける。粘着力による貼り付けであるから、簡単にマスク21を剥離できるし、位置合わせ等のために剥離後の再貼り付けも容易である。貼り付けが完了すると、粘着樹脂層5の上面は、上から見たときに、マスク21と、マスク21によって被覆されていない後で処理領域9となる部分(露出部分)に区分される。非処理領域7となる部分(所望領域)は、マスク21に被覆されている。被覆が完了したら、第3工程に進む。第3工程では、プラズマ処理を施す。プラズマ処理は、キャリア1をプラズマ処理室25内に入れ、その中で、たとえば60秒の時間をかけて行う(図3(c))。処理効率を高めるために、可能であれば複数個のキャリア1,・・を同時処理するようにしてもよい。プラズマ処理が完了したら、キャリア1をプラズマ処理室25から取り出し、マスク21を粘着樹脂層5から剥離する。剥離は、ピンセット等によりマスク21の端を摘んで引き上げることにより行う。マスク21の剥離を終えたところで、キャリア1の製造工程を完了する。
図1、4及び5を参照しながら、キャリア製造の具体的方法を説明する。ベース板3の上面に形成した粘着樹脂層5の上面に、矩形のマスク21を重ねてクランプ(図示を省略)で固定する(図4参照)。マスク21には、多数の円形貫通孔22を形成してある。円形貫通孔22は、マスク21によって被覆した部分(非処理領域7となる部分)を、部分的に露出させ、これによって、非処理領域7の一部を処理領域9に転換して非処理領域7全体を見たときの粘着力を弱めるためである。この点は、既に説明した。図5に示すのは、プラズマ処理を終えたキャリア1を示している。図5に示す粘着樹脂層5から、2点鎖線で示すようにマスク21を剥離すると、図1に示すキャリア1が得られる。このようにして得たキャリア1の使用方法は、次項以下で説明する。
図1、2及び6〜8を参照する。図1に示すように、キャリア1の粘着樹脂層5の上面に薄型基板31を貼り付かせる。実際には、所定の位置に置いた薄型基板31を軽く手で押え付けるだけで、粘着樹脂層5の粘着力が作用して薄型基板31を仮固定する(図2参照)。次に、薄型基板31の上からメタルマスク115を被せる。メタルマスク115には、薄型基板31に印刷しようとするクリームハンダを通過させるための複数の貫通孔116が形成してある。メタルマスク115は、クランプ(図示を省略)により仮固定する。次に、メタルマスク115の上にクリームハンダ117を載せスキージ119でスキージングする(図7、8参照)。粘着樹脂層5の上面は処理領域9と非処理領域7とに区分されてはいるものの、処理領域9上面に存在する凹凸は、あったとしてもプラズマ処理によって形成された分子レベルのものであるから、粘着樹脂層5の上面は実質的に平坦といえる。このような平坦な上面に載置された薄型基板31は、スキージ119によるスキージングを受けても極端に歪むことはない。したがって、薄型基板31の下面と粘着樹脂層5の上面との間に隙間ができることは殆ど無い。隙間ができないのであるから、隙間が原因でそこに押し込まれるクリームハンダもない。この結果、クリームハンダの量のバラツキが有効に防止される。クリームハンダ117の印刷が終了したら、メタルマスク115を粘着樹脂層5から剥離する。両者の粘着は処理領域9を介して行われていたに過ぎないので、その粘着力は比較的弱い。したがって、メタルマスク115の剥離は極めて簡単である。
続いて、図9〜11を参照する。クリームハンダの印刷が終了したら、能動部品や受動部品からなる電子部品群33を搭載し(図9参照)、キャリア1ごとリフローする。リフローにより溶融したクリームハンダが電子部品群33を薄型基板31にハンダ付けする(図10参照)。最後に、リフローが完了した薄型基板31を、キャリア1の粘着樹脂層5(主として非処理領域7)から剥離する(図11参照)。非処理領域7の粘着力は、その中に形成した小円形状の処理領域9,・・によって実質的に弱められているので、薄型基板31の剥離は極めて簡単である。
(実験結果)
図12に示すのは、粘着樹脂層5の粘着力(粘着強度)を計測するために発明者が用いた実験装置である。実験装置51は、フッ素樹脂層55(50×50mm)を上面に形成したアルミニウム板53を2組と、1辺が1cmのステンレス製の立方体57と、図外の計測装置と、により構成してある。ここでは、プラズマ処理を行わなかったフッ素樹脂層をフッ素樹脂層55aと、プラズマ処理を行ったフッ素樹脂層をフッ素樹脂層55bと、それぞれ呼ぶことにする。すなわち、フッ素樹脂層55aの上面全域は非処理領域であり、フッ素樹脂層55bの上面全域は処理領域である。プラズマ処理は、60秒間のArプラズマ照射により行った。実験では、同じ立方体57をフッ素樹脂層55aとフッ素樹脂層55bの上に交互に置き、貼り付いた立方体57を剥離して持ち上げるために必要な力を測定した。測定回数は、各々5回である。実験結果は、表1に示す通りである。
Figure 2006140323
表1から理解されるように、プラズマ処理を行っていないフッ素樹脂層55aの場合は、最大で61.095kN/m(≒0.623kgf/cm)、最小で35.206kN/m(≒0.359kgf/cm)、平均で50.916kN/m(≒0.519kgf/cm)であった。他方、プラズマ処理を行ったフッ素樹脂層55bの場合は、最大で2.157kN/m(≒0.022kgf/cm)、最小で0.490kN/m(≒0.005kgf/cm)、平均で1.294kN/m(≒0.013kgf/cm)であった。両者最大値同士を比較すると96.5%の粘着力減であり、同じく最小値同士を比較すると98.7%減、同じく平均値同士を比較すると97.5%減であった。さらに、感触観察によれば、フッ素樹脂層55aの表面からは幾分粘性が感じられるが、フッ素樹脂層55bの表面から感じられる粘性は極めて少なかった。これらのことから、プラズマ処理によって、粘着力を大幅に減じられることが分かった。また、表面を目視観察したところ、フッ素樹脂層55bには凹凸を確認することができなかった。
(本実施形態の第1変形例)
図13を参照しながら説明する。第1変形例が示すキャリア61が、先に説明したキャリア1と異なるのは、ベース板の大きさと、そのベース板に形成した粘着樹脂層の数である。その他の点については、両者間で異なる点はない。すなわち、キャリア61は、大型のベース板63と、ベース板63の上面に形成した複数の粘着樹脂層65,・・と、から構成してある。ベース板63はベース板3と、各粘着樹脂層65は粘着樹脂層5と、それぞれ同じ材質で、それぞれ同じ作用効果を奏するように構成してある。粘着樹脂層65は、プラズマ処理後に非処理領域67及び処理領域69を、その上面に有することになる。第1変形例特有の効果は、粘着樹脂層65,・・に貼り付けさせた複数の薄型基板31,・・を一挙にプラズマ処理できる点にある。つまり、薄型基板31の貼り付けや剥離は、個々に行う必要があるが、貼り付け後のプラズマ処理は一括して行うことができる。1個1個のキャリアをプラズマ処理する場合に比べて、処理時間が短くなるのでキャリア生産の効率を高めることが目的である。なお、粘着樹脂層65,・・は、これらを分散配置せずに連続した1枚の層として形成することもできる。この場合でも、マスクの貼り付けは、1枚の粘着樹脂層65の上に複数枚のマスク(図示を省略)を並べて行うことになる。
(本実施形態の第2変形例)
図14〜16を参照する。第2変形例が本実施形態と異なるのは、マスクの形状のみである。したがって、図14〜16においては、マスク以外の部材については、本実施形態で使用した符号と同じ符号を用いている。すなわち、本実施形態では矩形のマスク21を用いたが、第2変形例では搬送前であってクリームハンダや電子部品を有しない薄型基板31そのものをマスクとして用いている。ここでは、薄型基板31と区別するためにマスクとして使用する薄型基板を符号31´で示すこととする。すなわち、薄型基板31´そのものをマスクとして用いたのは、薄型基板と同じ形状を有するマスクをわざわざ製造する手間を省くためである。第2変形例によれば、非処理領域7の形状と搬送しようとする薄型基板31の形状が一致することになる。なお、任意ではあるが第2変形例では、薄型基板31´に複数の貫通孔31h,・・(単数でもよい)や切欠部31c(複数でもよい)を形成することによって非処理領域7の粘着力を実質的に低下させてある。すなわち、貫通孔31h,・・や切欠部31cを形成しなければ非処理領域7の形状は、そこを被覆していた薄型基板31の形状と一致することになるが、形成したことにより貫通孔31h,・・や切欠部31cに対応する領域分だけ非処理領域7が浸食され浸食された領域は処理領域9になる。貫通孔31h,・・に対応する処理領域9は非処理領域7の面積を実質的に減少させるため、その分、非処理領域7の粘着力を低下させる。すなわち、貼り付けてある薄型基板31の剥離を容易化する。また、切欠部31cは、搬送しようとする薄型基板31周縁に弱い粘着力しか作用しない領域を形成する。そのような領域に係る薄型基板31の部分は、強い粘着力が作用する部位に比べて剥離しやすいので、その部分を簡単に捲り上がらせることができる。薄型基板31を剥離しようとしたときに、捲り上がりやすい部分をピンセット等により摘んで捲り上げてから全体を持ち上げるようにすれば剥離作業が簡単なものになる。これが、切欠部31cを形成する理由である。さらに、図17に示すキャリア71のように、大型のベース板73の上面に複数の粘着樹脂層75,・・を形成してもよい。前述した第1変形例の場合と同様に、プラズマ処理を一括して行えるようにするためである。各粘着樹脂層75は、プラズマ処理後に非処理領域77及び処理領域79を、その上面に有することになる。
キャリア及び薄型基板の斜視図である。 キャリア及び薄型基板の斜視図である。 キャリアの製造工程の概略を説明するための縦断面図である。 キャリアの製造工程を示すための斜視図である。 キャリアの製造工程を示すための斜視図である。 キャリアの使用方法を示すための斜視図である。 キャリアの使用方法を示すための縦断面図である。 キャリアの使用方法を示すための縦断面図である。 キャリアの使用方法を示すための縦断面図である。 キャリアの使用方法を示すための縦断面図である。 キャリアの使用方法を示すための斜視図である。 実験装置を示す斜視図である。 本実施形態の第1変形例を示す斜視図である。 本実施形態の第2変形例を示す斜視図である。 本実施形態の第2変形例を示す斜視図である。 本実施形態の第2変形例を示す斜視図である。 本実施形態の第2変形例を示す斜視図である。 従来のキャリアの平面図である。 従来のキャリアの平面図である。 従来技術を説明するためのキャリアの縦断面図である。 従来技術を説明するためのキャリアの縦断面図である。 従来技術を説明するためのキャリアの縦断面図である。
符号の説明
1,61,71 キャリア
3,63,73 ベース板
5,65,75 粘着樹脂層
7,67,77 非処理領域
9,69,79 処理領域
3a 面取り部
3b 貫通孔
21 マスク
22 貫通孔
25 処理室
31 薄型基板
31´ 薄型基板
31c 切欠部
31h 貫通孔
33 電子部品
51 実験装置
53 アルミニウム板
55 フッ素樹脂層
57 立方体
101,101´ キャリア
103,103´ ベース板
104 貫通孔
105,105´ 粘着樹脂層
105´h 貫通孔
106 隙間
111 薄型基板
115 メタルマスク
116 貫通孔
117 クリームハンダ
119 スキージ

Claims (8)

  1. ベース板と、
    当該ベース板上面に形成した粘着樹脂層と、を含み、
    当該粘着樹脂層上面が、薄型基板下面の一部又は全部を剥離可能に貼り付かせることのできる非処理領域と、当該非処理領域以外の処理領域と、に区分してあり、
    当該処理領域には、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力を低下させるために分子レベルの改質処理を施してある
    ことを特徴とする薄型基板キャリア。
  2. ベース板と、
    当該ベース板上面に形成した粘着樹脂層と、を含み、
    当該粘着樹脂層上面が、薄型基板下面の一部又は全部を剥離可能に貼り付かせることのできる非処理領域と、当該非処理領域以外の処理領域と、に区分してあり、
    当該処理領域には、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力を低下させるためにプラズマ処理を施してある
    ことを特徴とする薄型基板キャリア。
  3. 薄型基板を貼り付かせたときに占有される領域の中に、前記処理領域の一部と、当該処理領域の一部によって包囲された前記非処理領域が含まれる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の薄型基板キャリア。
  4. 前記非処理領域の輪郭が、貼り付かせた薄型基板が占有する領域の輪郭と同一形状に形成してあり、
    当該非処理領域内部の少なくとも1箇所に処理領域を形成してある
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の薄型基板キャリア。
  5. ベース板上面に粘着樹脂層を形成する工程と、
    当該粘着樹脂層上面に非処理領域を形成するために、当該粘着樹脂層上面の所望領域をマスクによって剥離可能に被覆する工程と、
    当該マスクによって被覆した所望領域を含めた当該粘着樹脂層上面全体にプラズマ処理を施すことによって、当該非処理領域の粘着力よりも粘着力の弱い処理領域を形成する工程と、
    当該粘着樹脂層上面から当該マスクを剥離する工程と、を含む
    薄型基板キャリアの製造方法。
  6. 前記マスクには、前記非処理領域に包囲される処理領域を形成するための少なくとも1個の貫通孔を形成してある
    ことを特徴とする請求項5記載の薄型基板キャリアの製造方法。
  7. 前記マスクの代わりに搬送前の薄型基板を使用する
    ことを特徴とする請求項5記載の薄型基板キャリアの製造方法。
  8. 前記所望領域を被覆する工程の前に、前記マスクの代わりに使用する薄型基板に貫通孔及び/又は切欠を形成する工程を含む
    ことを特徴とする請求項7記載の薄型基板キャリアの製造方法。
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