JP2006138804A - 移動体の速度検出方法およびその装置 - Google Patents

移動体の速度検出方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006138804A
JP2006138804A JP2004330676A JP2004330676A JP2006138804A JP 2006138804 A JP2006138804 A JP 2006138804A JP 2004330676 A JP2004330676 A JP 2004330676A JP 2004330676 A JP2004330676 A JP 2004330676A JP 2006138804 A JP2006138804 A JP 2006138804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
moving
speed
moving body
imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004330676A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Kamisada
光憲 神定
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004330676A priority Critical patent/JP2006138804A/ja
Publication of JP2006138804A publication Critical patent/JP2006138804A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 移動体の速度を広範囲で高精度かつ高速に検出することができるようにする。
【解決手段】 移動体が備えるマーク集合体30を一定の位置から一定の時間間隔を置いて撮像する画像センサ40と、撮像されたマークのそれぞれの時刻の重心位置を求める重心位置演算部53と、求めたそれぞれの時刻の重心位置を記憶する記憶部52と、記憶されているそれぞれの時刻における前記マークの重心位置から前記マークの移動量を求める移動量演算部54と、求められた移動量と前記マークの撮像時間間隔とから前記移動体の移動速度を算出する移動速度算出部55とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、たとえばロボットのマニピュレータなどの移動体の速度を広範囲で高精度かつ高速に検出することができる移動体の速度検出方法およびその装置に関する。
ロボットのマニピュレータなどの移動体の動きに同期させて他の装置の動作を制御する場合、その移動体の速度や位置を正確に検出する必要があるが、それらの検出には下記特許文献1にも記載されているように通常エンコーダが用いられている。エンコーダは一般的に移動体の動力源であるモータの出力軸に取り付けられ、その出力軸の回転によってエンコーダが発生するパルス状の信号に基づいて、その移動体の速度が間接的に求められる。エンコーダはモータの出力軸以外に、たとえば搬送レール上を移動する移動体の車軸に取り付けられることもあるが、この場合には、その車軸の回転によってエンコーダが発生するパルス状の信号に基づいて、その移動体の速度が間接的に求められる。
また、測距センサなど直接移動距離を計測できるセンサを用いその移動距離と時間とから移動体の位置と速度とを求めているものもある。
特開平7−131909号公報
ところが、従来の速度検知装置では、モータや車輪の回転速度は正確に把握できるものの、移動体とモータ、または移動体と車輪とはギア、プーリー、レールなどの連結部材を介して接続されているために、連結部材のバックラッシュやスリップの影響を受け、エンコーダを用いての正確な移動体の位置や速度の把握には限界がある。そして、複数の移動体に対しては、すべての移動体に対してエンコーダの設置が必要であり、コスト高になるという問題がある。
また、このような問題は測距センサを用いることによって解決することができそうであるが、測距センサは移動体の定点にむけて照射した電波(光学系も含む)の反射によって移動体の移動量を検出するという構成となっているため、測距センサは移動体の進行方向に設置しなければならず、干渉を防止あるいは回避するための機構が必須であるから機構が複雑になる。加えて、電波の届く距離と測定精度とがトレードオフの関係となるために、距離が長くなるにつれ高精度の測定ができなくなるという問題がある。
さらに上記のいずれのセンサを用いた場合にも、移動体の移動方向に対する一次元の移動量のみしか検出することができず、二次元を移動する物体に対しては複数のセンサを組み合わせる機構が必要となり、機構そのものが複雑になるため、移動体の動作範囲を妨げるという問題がある。
本発明は、上記のような従来の種々の問題点を解消するために成されたものであり、たとえばロボットのマニピュレータなどの移動体の速度を広範囲で高精度かつ高速に検出することができる移動体の速度検出方法およびその装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る移動体の速度検出方法は、移動体が備えるマークを一定の位置から時系列に複数回撮像する段階と、時系列に撮像されたマークの重心位置を求める段階と、前記重心位置の移動量と前記マークの撮像時間間隔とから前記移動体の速度を演算する段階と、を含むことを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る他の移動体の速度検出方法は、移動体が備えるマークを一定の位置から撮像する段階と、撮像されたマークの重心位置を求める段階と、求めた重心位置を当該マークの基点として登録する段階と、一定の時間経過後に再度前記マークを前記一定の位置から撮像する段階と、撮像された前記マークの重心位置を求める段階と、求めた重心位置を前記マークの現在位置として登録する段階と、登録されている前記基点と前記現在位置とから前記移動体の移動量を求め、その移動量と前記経過時間とから前記移動体の移動速度を算出する段階と、を含むことを特徴とする。
さらに、上記目的を達成するための本発明に係る他の移動体の速度検出方法は、移動体の移動方向に沿って前記移動体が備えるマークの撮像領域が複数設けられている生産ステージにおける移動体の速度検出方法であって、それぞれの撮像領域において前記移動体が備える複数のマークを一定の位置から撮像する段階と、撮像されたマークの数を認識する段階と、一定数以上のマークが認識された撮像領域において認識されたマークの重心位置を求める段階と、求めた重心位置のそれぞれをそれぞれのマークの基点として登録する段階と、一定の時間経過後にそれぞれの撮像領域において再度前記マークを撮像する段階と、撮像されたマークの数を認識する段階と、一定数以上のマークが認識された撮像領域において認識されたマークの重心位置を求める段階と、求めた重心位置のそれぞれをそれぞれのマークの現在位置として登録する段階と、登録されているそれぞれのマークの基点と当該それぞれのマークの現在位置とから前記移動体の移動量を求め、その移動量と前記経過時間とから前記移動体の移動速度を算出する段階と、現在位置として登録されたそれぞれのマークの重心位置をそれぞれのマークの新たな基点として登録する段階と、を含むことを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る移動体の速度検出装置は、移動体が備えるマークを一定の位置から一定の時間間隔を置いて撮像する撮像手段と、撮像されたマークのそれぞれの時刻の重心位置を求める重心位置演算手段と、求めたそれぞれの時刻の重心位置を記憶する記憶手段と、記憶されているそれぞれの時刻における前記マークの重心位置から前記マークの移動量を求める移動量演算手段と、求められた移動量と前記マークの撮像時間間隔とから前記移動体の移動速度を算出する移動速度算出手段と、を有することを特徴とする。
以上のように構成された本発明によれば、移動体に取り付けたマークの重心位置の移動状況からその移動体の移動速度を求めるようにしたので、その移動体の移動量と移動速度とを高速、高精度、広範囲に計測することができる。
次に、本発明に係る移動体の速度検出方法およびその装置を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明方法が適用される生産ステージの一例を示す図であり、図2は本発明装置の概略構成ブロック図である。図1に示すように移動体10は搬送台車15上に載置されている。搬送台車15は搬送装置20を構成するものであって、ボールねじ16の回転によって図示A、B方向に移動自在になっている。ボールねじ16は減速装置17を介してモータ18に接続されている。移動体10には複数の黒丸からなるマーク集合体30が取り付けられている。移動体10の移動方向に沿って複数の画像センサ40a、40b、40cが一定間隔で設けてある。それぞれの画像センサ40a、40b、40cは比較的低画素の画像センサからなり、所望に位置に固定して取り付けられ、図示されるようなそれぞれの撮像領域45a、45b、45cを形成する。したがって、画像センサ40a、40b、40cはそれぞれの画像領域に存在するマーク集合体30を一定の位置から撮像することになるが、すべての画像センサが協同すると広範囲の撮像領域を形成することができる。また、低画素の画像センサを用いているのでその撮像速度は高速である。制御装置50はモータ18の動作を制御すると共に、画像センサ40a、40b、40cで捕らえたマーク集合体30の画像に基づいて移動体10の移動量やその移動速度を演算する。
制御装置50は図2に示すように構成されている。なお図2の制御装置50は移動体10の移動速度を演算するために必要な要素のみを抽出しておりモータ18の制御に必要な要素は省いてある。
撮像制御部51は画像センサ40a、40b、40cから一定の時間間隔で撮像したマーク集合体30の画像を入力し、この画像を時系列に記憶部52に記憶させる。なお、画像センサ40a、40b、40c、撮像制御部51および記憶部52によって撮像手段が構成される。
重心位置演算部53は記憶部52に記憶されているマーク集合体30の画像を入力し、マーク集合体30を形成する複数のマーク(黒丸)のそれぞれの重心位置を求める。なお、本実施形態ではマークとして黒丸を例示したが、それ以外にも、低画素の画像センサでも容易に認識可能な図形、たとえばn角形の図形であっても良い。マークの重心を求めるようにしたのは、画像センサが低画素であるのでその解像度の低さを補うためである。また、マークの形状としてn角形の図形または円を選択したのは、その図形の重心を求める関係上、画像センサの座標系に対して複数の角度で接する辺を有していることが望ましいからである。なお、マークの大きさやそれを取り付ける範囲は、各画像センサ40a、40b、40cの視野を考慮しこれらの画像センサのいずれかによって少なくとも2つ以上のマークが撮像されるようにしておくことを念頭において決める。このように、複数のマークをそれぞれの画像センサの視野角の範囲内に常に複数存在させることによって、移動体10の移動量および移動速度を高速、高精度、かつ1つの画像センサの視野角を超えた広範囲にシームレスな計測をすることが可能になる。
記憶部52はそれぞれの撮像領域45a〜45cでのマーク集合体30の画像を時系列に記憶しているので、重心位置演算部53はそれぞれの時刻におけるマークの重心位置を求めることになる。演算されたそれぞれの時刻における各マークの重心位置は記憶部52に記憶される。このときの記憶部52は記憶手段として機能することになる。
移動量演算部54は記憶部52に記憶されているそれぞれの時刻における各マークの重心位置からそれぞれのマークの移動量を求める。この移動量は移動体10の移動量に一致する。このときの移動量演算部54は移動量演算手段として機能することになる。移動速度算出部55は移動量演算部54で求められた各マークの移動量とマーク集合体30の撮像時間間隔とから移動体10の移動速度を算出する。このときの移動速度算出部55は移動速度算出手段として機能することになる。
次に、本発明に係る移動体の速度検出装置の動作を図3および図4に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。なお、このフローチャートに示す手順は、本発明に係る移動体の速度検出方法の手順でもある。
まず、撮像制御部51は、画像センサ40a〜40cを用いてマーク集合体30を撮像するか否かを判断し(S1)、撮像の必要がなければ撮像が必要になるまで待機する(S1:No)。撮像が必要であれば(S1:Yes)、撮像制御部51は画像センサ40a、40b、40cで撮像したマーク集合体30の画像を入力し、この画像を記憶部52に記憶させる(S2)。次に、重心位置演算部53は記憶部52に記憶されているマーク集合体30の画像を入力し、マーク集合体30を形成する複数のマーク(黒丸)、すなわちターゲットTgを抽出する(S3)。そして、重心位置演算部53はこの抽出処理によって認識されたターゲットTgの数を確認する(S4)。次に、重心位置演算部53は、認識したターゲットTgの数が2以上あるか否かを判断する(S5)。ターゲットTgの数が2以上でなければ(S5:No)、この手順を終了させるための終了処理を行って処理を終了させる(S6)。ターゲットTgの数が2以上であれば(S5:Yes)、重心位置演算部53はそれぞれのターゲットTgの重心位置を求める(S7)。ターゲットTgは複数存在するため、各々のターゲットの重心位置の平均から撮像時の移動体(たとえば車両)10の位置を求める。なお、ターゲットが3つ以上存在する場合には、それぞれのターゲットの重心位置から誤差を補正し、移動体10の位置を高精度に求めることができる。重心位置演算部53は、求めたそれぞれの重心位置の平均を移動体10の基点P0として登録する(S8)。
撮像制御部51は、一定時間の経過後(制御スキャン時間の経過後)に、画像センサ40a〜40cを用いてマーク集合体30を撮像するか否かを再度判断し(S9)、撮像の必要がなければ撮像が必要になるまで待機する(S9:No)。撮像が必要であれば(S9:Yes)、撮像制御部51は画像センサ40a、40b、40cで撮像したマーク集合体30の画像を入力し、この画像を記憶部52に記憶させる(S10)。次に、重心位置演算部53は記憶部52に記憶されているマーク集合体30の画像を入力し、マーク集合体30を形成する複数のマーク(黒丸)、すなわちターゲットTgを抽出する(S11)。そして、重心位置演算部53はこの抽出処理によって認識されたターゲットTgの数を確認する(S12)。次に、重心位置演算部53は、認識したターゲットTgの数が2以上あるか否かを判断する(S13)。ターゲットTgの数が2以上でなければ(S13:No)、この手順を終了させるための終了処理を行って処理を終了させる(S6)。
ターゲットTgの数が2以上であれば(S13:Yes)、重心位置演算部53は、そのターゲットTgがそれぞれの画像センサ40a〜40cの撮像領域(視野)45a〜45cに入っているターゲットであるか否かを判断する(S14)。ターゲットが視野に入っていれば(S14:Yes)、重心位置演算部53は、その視野に入っているそれぞれのターゲットTgの重心位置を求める(S15)。そして、求めたそれぞれの重心位置の平均を移動体10の新規基点(現在位置)P1として登録する(S16)。S14でターゲットが視野に入っていないと判断された場合(S14:No)およびS16の処理が終了した時には、次に、重心位置演算部53は、画像センサ40a〜40cの撮像領域(視野)45a〜45cから出たターゲットがあるか否かを判断する(S17)。その視野から出たターゲットがあれば(S17:Yes)、その視野から出たターゲットの基点P0の情報を記憶部52から消去する(S18)。S17で視野から出たターゲットがないと判断された場合(S17:No)およびS18の処理が終了した時には、移動量算出部54は、記憶部52に記憶されている各ターゲットの基点P0(前回のターゲットTgの現在位置)を読み込んで記憶し(S19)、P0−P1を演算することによって移動体10の二次平面上の移動量Xを求める。そして、移動速度算出部55は、移動量算出部54で求めた移動量Xを、基点P0を求めた時点の時刻と新規基点P1を求めた時点の時刻との差である経過時間Tで割ることによってその平面上の移動体10の移動速度を演算する(S20)。最後に、重心位置演算部53は、登録した新規基点(現在位置)P1を基点P0として記憶部52に登録し直す(S21)。
以上のような処理を繰り返し行うことによって移動体10の二次元平面状の移動量とその移動速度とを一定周期ごとに求めることができる。なお、移動体10の移動にしたがってマーク集合体30を構成する一部のマーク、すなわちターゲットTgが画像センサ40(40a〜40cのいずれか)の視野から外れるが、残りのターゲットTgはまだその視野内にあるため、移動体10の位置を見失ってしまうことはない。ある視野から外れたターゲットTgは、移動体10の搬送方向にある次の視野で捉えられることになるが、ターゲットTgはその新たな視野内に完全に入ったときから重心位置を求めるための演算に加わる。
以上のようにして、画像センサ40a〜40cは常に複数のターゲットTgを捉えることができ、搬送される車両のような移動体の位置、移動量、移動速度を高速かつ高精度に、さらに複数の画像センサ40a〜40cによってカバーされている広範囲の領域で計測することが可能になる。なお、移動体の大きさや形状によってターゲットを貼り付けることができる範囲が狭かったりその貼り付け位置に制限があったりするような場合、または、移動量を計測できる範囲がターゲットの貼り付け範囲を超えるような場合には画像センサがターゲットを見失うことになるが、これらの場合には、ターゲットの貼り付け領域に常に複数の画像センサの視野が入るように画像センサを連続的に配置する。
たとえば、ターゲットの貼り付け範囲が2.5mであり、移動量を連続して計測したい範囲が9mであったとすると、2.4m間隔(0.1m重複)で3台の画像センサを設置することによって2.5m+2.4m+2.4m+2.5m>9mとなって、シームレスに移動体の移動量、移動速度を計測することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、移動体の二次元方向の移動量、移動速度を高速、高精度、無限範囲(画像センサを無限に並べれば)で計測することができる。また、複数のターゲットで移動方向の補正をかけることもできるので、移動体の進行方向の移動量、移動速度のみならず、進行方向と交差する方向のゆれも同時に計測することができる。したがって、本発明を車両の搬送装置に適用すれば、車両の幅方向に搬送位置が多少ずれていたとしてもその車両に正確に部品を取り付けることが可能になる。
以上は、移動体としてたとえば車両のような大きな物を搬送する生産ステージを想定して本発明を説明したが、次に、移動体としてたとえばロボットのマニピュレータのような小さな物に本発明を適用する場合について説明する。
図5および図6は、本発明方法が適用される生産ステージの他の一例を示す図であり、これらの生産ステージでは図1に示した搬送装置20とは異なり、移動体10の移動を減速比の低い駆動ユニット60と減速比の高い駆動ユニット70との両方を用いて行うようにしたものである。図5に示す搬送装置20は、高速移動可能な減速比の低い駆動ユニット60で駆動されるボールねじ16に、低速移動しかできない減速比の高い駆動ユニット70を取り付けた搬送台車15を取り付けたものである。また、図6に示す搬送装置20は、高速移動可能な減速比の低い駆動ユニット60で駆動されるボールねじ16に直接低速移動しかできない減速比の高い駆動ユニット70を取り付けたものである。なお、この他の構成と移動体10の移動量および移動速度の計測手法は、上記の実施の形態の場合と全く同一であるので、これらの説明は省略する。
このような構成の搬送装置20とするのは、サーボモータを動力源とするサーボ系制御装置において、たとえば狭いところに侵入するマニピュレータなどのように、寸法などの物理的な制約条件により大容量のモータを使用できない場合があるからである。一自由度の制御軸上に減速比の異なる複数の駆動ユニットを配置し、減速比の高い駆動ユニットは高負荷時に使用し、減速比の低い駆動ユニットは高速時に使用する、というように駆動ユニットを使い分け、両駆動ユニットを併用させる制御を行うことによって小型化された搬送装置でも所望のトルクおよび移動速度を移動体10に与えることができる。
上記の実施形態のように、1つの駆動ユニットで所望の出力特性を得ようとすると、図7に示すように大きな負荷に対しては加減速時間を延ばすように制御したりボールねじのリードを小さくしたりするなどし、いわゆる減速比を大きくすることで、モータの定格範囲内での使用ができるようにする必要がある。要求される最高速度を維持するために加減速時間を延ばした場合には、モータのトルク(電流)には余裕がないため、偏差異常を起こさない範囲の速度指令で制御しなければならず、最高速度への到達時間が長くなり、目標位置到達時間が長くなるという問題が生じる。この問題は目標までの距離が特に短い場合に顕著に現れる。また、モータのトルク(電流)には余裕がないため、外乱に対する応答性が低下し、偏差異常そのものを引き起こしやすいという問題もある。一方、モータのトルク(電流)に余裕を持たせた場合には、減速比を高めるという構成になるため、図8に示すように最高速度が低下し、目標位置までの到達時間が長くなるという問題がある。この問題は目標位置までの距離が特に長い場合に顕著に現れる。
ところが、図5および図6に示すような駆動ユニットを組み合わせた構成とすれば、上記の実施形態のような問題は起こらず、かなり広い範囲で目的にあった調整が可能になる。本実施の形態では、1自由度の制御軸上に減速比の異なる複数の駆動ユニットを配置しているので、減速比の大きい駆動ユニットは高負荷時に、減速比の低い駆動ユニットは高速時に、それぞれ使い分けることによって、それぞれの駆動ユニットの経時特性を兼ね備えさせることができるからである。
図9は駆動ユニット60と駆動ユニット70を同時に駆動した場合の経時特性を示している。減速比の低い駆動ユニット60によれば、あまり大きな電流(図示MLで示す)を流さなくとも高速運転(図示MLで示す)をすることができる。ただし、最高速度に達するまでの時間はある程度かかる。したがって、駆動ユニット60を運転する場合は、マニピュレータの姿勢移動や可搬重量が小さいが高速移動が必要な場合であり、偏差異常に陥ることなく制御が可能である。また、減速比の高い駆動ユニット70によれば、高速運転(図示MHで示す)をすることはできないが、電流を抑えつつ(図示MHで示す)大きなトルクを出すことができる。したがって、駆動ユニット70を運転する場合は、マニピュレータの姿勢移動や可搬重量が大きいために大きなトルクが必要となる場合であり、過負荷異常に陥ることなく制御が可能である。
図10は本実施の形態の動作例を示すフローチャートである。このフローチャートによれば、駆動ユニット60と駆動ユニット70は次のように動作する。
まず駆動ユニット70の加速指令が制御装置50から出されると(S21)、駆動ユニット70が最高速に達するまで制御を継続する。駆動ユニット70は減速比の高い駆動ユニットであるので、図9のMHの曲線で示すようにその最高速度は高くない(S22:No)。駆動ユニット70が最高速に達したら(S22:Yes)、駆動ユニット70の停止指令が制御装置50から出されているか否かを判断する(S23)。停止指令が出されていなければ(S23:No)、制御装置50が駆動ユニット70に減速指令を出す(S24)。次に、駆動ユニット70の停止指令が出されている場合(S23:Yes)、および駆動ユニット70の減速処理が終了した場合には、制御装置50は駆動ユニット60が最高速度に達しているか否かを判断する(S25)。駆動ユニット60が最高速度に達していなければ(S25:No)、制御装置50が駆動ユニット60に加速指令を出す(S26)。
次に、駆動ユニット60が最高速度に達している場合には(S25:Yes)、駆動ユニット70の停止指令が制御装置50から出されているか否かを判断する(S27)。停止指令が出されていなければ(S27:No)S23の処理に戻り、停止指令が出されていれば(S27:Yes)、駆動ユニット70が減速位置に達するまで制御を継続する(S28:No)。減速位置に達したら(S28:Yes)、駆動ユニット60の停止指令が制御装置50から出されているか否かを判断する(S29)。停止指令が出されていなければ(S29:No)、制御装置50が駆動ユニット60に減速指令を出す(S30)。次に、駆動ユニット60の停止指令が出されている場合(S29:Yes)、および駆動ユニット60の減速処理が終了した場合には、制御装置50は駆動ユニット70が最高速度に達しているか否かを判断する(S31)。駆動ユニット60が最高速度に達していなければ(S31:No)、制御装置50が駆動ユニット70に加速指令を出す(S32)。
次に、駆動ユニット70が最高速度に達している場合には(S31:Yes)、駆動ユニット60の停止指令が制御装置50から出されているか否かを判断する(S33)。停止指令が出されていなければ(S33:No)S29の処理に戻り、駆動ユニット70が停止するまで制御装置50が減速指令を出す(S34、S35:No)。駆動ユニット70が停止したら(S35:Yes)すべての処理を停止する。
以上のように、本実施形態によれば、減速比の低い駆動ユニット60と減速比の高い駆動ユニット70を別々にまたは併用して搬送装置(ここではマニピュレータ)に固有の特性を持たせることができ、物理的な制約条件や周辺への安全上の制約から高容量のモータを使用できない場合でも質量の大きな負荷に対して所望のトルク速度で制御できる。
さらに、起動、停止時などの静止摩擦の高い場合や負荷イナーシャの大きい場合には、所望のトルクを得るために減速比の高い駆動ユニット70を用いて制御し、速度の上昇に伴い摩擦やイナーシャの影響が小さくなり、さらに速度を上げたい場合には減速比の低い駆動ユニット60を併用することで、小容量の駆動ユニットでも所望のトルクと速度を得ることができるようになる。
なお、この場合には、負荷の変動に合わせて特性の異なる駆動ユニットの動作タイミングを適切に制御すれば、高い応答性と高速性も提供することができるようになる。その場合、減速比の小さい高速用の駆動ユニットにはブレーキを設けておき、高負荷用駆動ユニットの出力トルクが高速用駆動ユニットの最大トルクを超える場合には、その反力をブレーキで受けるようにしておけば、高速用駆動ユニットが高負荷用駆動ユニットのトルクに負けることがなくなる。なお、高負荷用駆動ユニットの出力トルクが高速用駆動ユニットの最大トルクを下回る場合にはブレーキを開放するようにしておく。
本発明は、移動体の移動量と移動速度とを高速、高精度、広範囲に計測することができるので、たとえば生産ラインにおいて有効に利用することができる。
本発明方法が適用される生産ステージの一例を示す図である。 本発明装置の概略構成ブロック図である。 本発明装置の動作フローチャートである。 本発明装置の動作フローチャートである。 本発明方法が適用される生産ステージの他の一例を示す図である。 本発明方法が適用される生産ステージの他の一例を示す図である。 図1の駆動ユニットの加減速時間を延長させた場合の電流、速度の経時特性を示す図である。 図1の駆動ユニットの最高速度を低下させた場合の電流、速度の経時特性を示す図である。 特性の異なる複数の駆動ユニットを同時に駆動した場合の経時特性の一例を示している。 図5に示した構成に係る本実施の形態の動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 移動体、
15 搬送台車、
16 ボールねじ、
17 減速装置、
18 モータ、
20 搬送装置、
30 マーク集合体、
40a、40b、40c 画像センサ、
45a、45b、45c 撮像領域、
50 制御装置、
51 撮像制御部、
52 記憶部、
53 重心位置演算部、
54 移動量演算部、
55 移動速度算出部、
60、70 駆動ユニット。

Claims (8)

  1. 移動体が備えるマークを一定の位置から時系列に複数回撮像する段階と、
    時系列に撮像されたマークの重心位置を求める段階と、
    前記重心位置の移動量と前記マークの撮像時間間隔とから前記移動体の速度を演算する段階と、
    を含むことを特徴とする移動体の速度検出方法。
  2. 移動体が備えるマークを一定の位置から撮像する段階と、
    撮像されたマークの重心位置を求める段階と、
    求めた重心位置を当該マークの基点として登録する段階と、
    一定の時間経過後に再度前記マークを前記一定の位置から撮像する段階と、
    撮像された前記マークの重心位置を求める段階と、
    求めた重心位置を前記マークの現在位置として登録する段階と、
    登録されている前記基点と前記現在位置とから前記移動体の移動量を求め、その移動量と前記経過時間とから前記移動体の移動速度を算出する段階と、
    を含むことを特徴とする移動体の速度検出方法。
  3. 前記移動体の移動速度を算出する段階の後に、前記現在位置として登録された前記マークの重心位置を新たな基点として登録する段階をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の移動体の速度検出方法。
  4. 移動体の移動方向に沿って前記移動体が備えるマークの撮像領域が複数設けられている生産ステージにおける移動体の速度検出方法であって、
    それぞれの撮像領域において前記移動体が備える複数のマークを一定の位置から撮像する段階と、
    撮像されたマークの数を認識する段階と、
    一定数以上のマークが認識された撮像領域において認識されたマークの重心位置を求める段階と、
    求めた重心位置のそれぞれをそれぞれのマークの基点として登録する段階と、
    一定の時間経過後にそれぞれの撮像領域において再度前記マークを撮像する段階と、
    撮像されたマークの数を認識する段階と、
    一定数以上のマークが認識された撮像領域において認識されたマークの重心位置を求める段階と、
    求めた重心位置のそれぞれをそれぞれのマークの現在位置として登録する段階と、
    登録されているそれぞれのマークの基点と当該それぞれのマークの現在位置とから前記移動体の移動量を求め、その移動量と前記経過時間とから前記移動体の移動速度を算出する段階と、
    現在位置として登録されたそれぞれのマークの重心位置をそれぞれのマークの新たな基点として登録する段階と、
    を含むことを特徴とする移動体の速度検出方法。
  5. それぞれの撮像領域において再度マークを撮像する段階の後に、
    それぞれの撮像領域から外に出たマークがあるか否かを判断する段階と、
    当該マークがあった場合には前記マークの登録を消去する段階と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の移動体の速度検出方法。
  6. 移動体が備えるマークを一定の位置から一定の時間間隔を置いて撮像する撮像手段と、
    撮像されたマークのそれぞれの時刻の重心位置を求める重心位置演算手段と、
    求めたそれぞれの時刻の重心位置を記憶する記憶手段と、
    記憶されているそれぞれの時刻における前記マークの重心位置から前記マークの移動量を求める移動量演算手段と、
    求められた移動量と前記マークの撮像時間間隔とから前記移動体の移動速度を算出する移動速度算出手段と、
    を有することを特徴とする移動体の速度検出装置。
  7. 前記マークは円またはn角形の複数の図形からなることを特徴とする請求項6に記載の移動体の速度検出装置。
  8. 前記撮像手段は移動体の移動方向に沿って複数設けられ、すべての撮像手段で広範囲の撮像領域が形成されることを特徴とする請求項6に記載の移動体の速度検出装置。
JP2004330676A 2004-11-15 2004-11-15 移動体の速度検出方法およびその装置 Pending JP2006138804A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004330676A JP2006138804A (ja) 2004-11-15 2004-11-15 移動体の速度検出方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004330676A JP2006138804A (ja) 2004-11-15 2004-11-15 移動体の速度検出方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006138804A true JP2006138804A (ja) 2006-06-01

Family

ID=36619724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004330676A Pending JP2006138804A (ja) 2004-11-15 2004-11-15 移動体の速度検出方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006138804A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108120849A (zh) * 2016-11-28 2018-06-05 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 一种机器人最大速度的测量方法及装置
CN109270289A (zh) * 2018-09-29 2019-01-25 广东省特种设备检测研究院东莞检测院 一种速度测试系统及测试方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108120849A (zh) * 2016-11-28 2018-06-05 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 一种机器人最大速度的测量方法及装置
CN109270289A (zh) * 2018-09-29 2019-01-25 广东省特种设备检测研究院东莞检测院 一种速度测试系统及测试方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9197810B2 (en) Systems and methods for tracking location of movable target object
US7996179B2 (en) Method of measuring pose of mobile robot and method and apparatus for measuring position of mobile robot using the same
US7101045B2 (en) Automatic pan and tilt compensation system for a camera support structure
KR101234798B1 (ko) 이동 로봇의 위치 측정 방법 및 장치
JP2007112168A (ja) 球状移動装置
US20100295972A1 (en) Ocular Motor Controller Using Principle of Vestibulo-ocular Reflex
CN109866201B (zh) 双目视觉系统、移动抓取机器人和自动取货方法
CN111366908A (zh) 一种激光雷达转台及其测量装置和测量方法
JPH02244206A (ja) 運搬手段及びその案内システム並びにその案内方法
JP4750957B2 (ja) コンテナ荷役用クレーンのコンテナ或いはコンテナ搬送用車両の位置・姿勢検出システム。
JP2006138804A (ja) 移動体の速度検出方法およびその装置
CN101718998A (zh) 基于二维转镜的星载目标跟踪系统及方法
JP2626506B2 (ja) マーキング装置
JP2018039310A (ja) 旅客搭乗橋
JP5051839B2 (ja) 視標位置測定装置
JP6893590B2 (ja) 旅客搭乗橋の走行制御方法
JPS63225109A (ja) 距離・傾斜角測定器
JPS6132690B2 (ja)
JPH09170920A (ja) 距離測定方法及びその装置並びに移動装置
CN116989676B (zh) 一种通过agv小车建立可移动场景的激光扫描设备
JPH1070177A (ja) 円板形状体の位置決め方法及び装置
JPS6270103A (ja) 移動体の位置検出装置
JP2022052995A (ja) ロボットの制御方法およびロボットシステム
JP2529581B2 (ja) 被搬送物の位置検出装置
JP2727375B2 (ja) 移動車の停止位置検出装置