JP2006138257A - マイクロスクリューポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、試薬を永続的に輸送することができ、しかも試薬同士の反応効率を高めることができるマイクロスクリューポンプを提供する。
【解決手段】 本発明は、円筒形状のケーシング20と、ケーシング20の一端側に形成されてケーシング20内に連通する第1ポート(中空部22a及び貫通穴21a)と、ケーシング20の他端側に形成されてケーシング20内に連通する第2ポート(中空部23a及び貫通穴21b)と、スクリューがその周面に形成されると共にケーシング20に回転可能に内嵌されるスクリュー軸部材30とを備えるマイクロスクリューポンプ1aであって、スクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2であることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、マイクロリアクタに使用されるマイクロスクリューポンプに関する。
従来、微細な流路内に2種類の試薬が層流を形成するように流されて、試薬同士がそれらの接触界面で反応するようにしたマイクロリアクタが知られている。このマイクロリアクタは、試薬同士が界面で反応するので、試薬同士を混合する反応系と比較してそれらの反応効率が高められる。
このようなマイクロリアクタの流路内に試薬を供給するポンプは、試薬の吐出流量が極めて小さくなっており、マイクロポンプと称されている。このようなマイクロポンプとしては、シリンジポンプ(例えば、非特許文献1参照)やダイヤフラムポンプ(例えば、特許文献1参照)が知られている。そして、シリンジポンプは、シリンダ内に予め充填された試薬をプランジャで押し出すように構成されており、ダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムが圧電素子によって進退することによってポンプ室内の試薬を押し出すように構成されている。
特開2004−230469号公報(段落0016、図3) ディスペンサー紹介サイト、"シリンジポンプ"、[平成16年11月2日検索]、有限会社ミナトコンセプト、インターネット<URL:http://www.minato.biz/001.htm>
しかしながら、シリンジポンプでは、マイクロリアクタに供給可能な試薬の量が、シリンダ内に充填された試薬の量に限定されるという問題、つまりマイクロリアクタに試薬を永続的に供給することができないという問題がある。
一方、ダイヤフラムポンプは、試薬をマイクロリアクタに永続的に供給することができるものの、ダイヤフラムが進退することによって試薬が押し出されるので、吐出する試薬に脈動が生じることとなる。その結果、このダイヤフラムポンプが使用されたマイクロリアクタでは、流路内に試薬の層流が形成されず、あるいは流路内に層流が形成されても試薬同士の界面に乱れが生じて試薬の反応効率が低下するという問題が生じる。
そこで、本発明の課題は、試薬を永続的に輸送することができ、しかも試薬同士の反応効率を高めることができるマイクロスクリューポンプを提供することにある。
前記課題を解決するための発明は、円筒形状のケーシングと、前記ケーシングの一端側に形成されて前記ケーシング内に連通する第1ポートと、前記ケーシングの他端側に形成されて前記ケーシング内に連通する第2ポートと、スクリューがその周面に形成されると共に前記ケーシングに回転可能に内嵌されるスクリュー軸部材とを備えるマイクロスクリューポンプであって、前記スクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2であることを特徴とする。
一般に、スクリューポンプは、粉体や高粘度の樹脂等を輸送するものであり、そのスクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2となるように設定されている。本発明者は、このようなスクリューポンプを単に縮小化(マイクロ化)したとしても、低粘度の試薬(液体)を効率的に輸送することができないことを見出した。つまり、本発明は、この比を大きく変更することによって、例えば、0.001Pa・s(1cp)程度の低粘度の試薬(液体)を効率的に輸送することができるようにしたものである。
このマイクロスクリューポンプでは、スクリュー軸部材が回転すると、スクリューの深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2になるように設定されているので、スクリューの溝に入り込んだ試薬(液体)は、スクリュー軸部材の回転に伴って、例えば、第1ポート側から第2ポート側に押圧されていく。つまり、ケーシング内では、第1ポート側における試薬(液体)の圧力と比較して、第2ポート側における試薬(液体)の圧力が高まることとなる。その結果、第1ポート側から入り込んだ試薬(液体)は、第2ポートから排出されていくこととなる。なお、スクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、前記した範囲を外れた場合には、低粘度の試薬(液体)を実質的に搬送することができない。
また、このようなスクリューポンプにおいて、スクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が10程度のもの(スクリュー外径:3mm)は、最も吐出圧力や吐出流量等のポンプ能力に優れたものとなる。
そして、このマイクロスクリューポンプは、スクリュー軸部材が回転することによって試薬(液体)の輸送力が生み出されるので、例えば、第2ポートから吐出する試薬(液体)に脈動が発生することを防止する。
そして、このマイクロスクリューポンプは、吐出する試薬(液体)に脈動が発生することを防止するので、このマイクロスクリューポンプを使用してマイクロリアクタの流路内に2種類の試薬(液体)が供給された際に、流路内に、界面に乱れのない試薬(液体)の層流を形成することができる。その結果、このマイクロスクリューポンプは、マイクロリアクタの流路内での試薬(液体)の反応効率を高めることができる。
また、このようなマイクロスクリューポンプにおいて、前記スクリューのリード角(θ)が、0°<θ≦10°であるものが望ましい。リード角(θ)がこのような範囲に設定されたマイクロスクリューポンプは、低粘度(例えば、0.001Pa・s(1cp)程度)の試薬(液体)をより効率的に輸送することができる。なお、リード角(θ)が、前記した範囲を外れると、実質的に低粘度の試薬(液体)を搬送することができない場合がある。ちなみに、リード角(θ)が0°に近くなるように設定されたマイクロスクリューポンプほど、ポンプ能力に優れたものとなる。
また、このようなマイクロスクリューポンプにおいて、前記スクリューの歯の幅(e)が、0.22mm≦e≦1.55mmであるものが望ましい。歯の幅(e)がこのような範囲に設定されたマイクロスクリューポンプは、低粘度(例えば、0.001Pa・s(1cp)程度)の試薬(液体)をより効率的に輸送することができる。なお、歯の幅(e)が、前記した範囲を外れると、実質的に低粘度の試薬(液体)を搬送することができない場合がある。
また、このようなマイクロスクリューポンプにおいて、前記ケーシングの一端及び他端の少なくとも一方の内側に液溜めが形成されており、前記液溜めには、前記第1ポート又は前記第2ポートが連通しているマイクロスクリューポンプが望ましい。
このマイクロスクリューポンプは、液溜めに連通する前記第1ポート又は前記第2ポートから試薬(液体)が排出されるように前記スクリュー軸部材を回転させることによって、試薬(液体)は、液溜めを介してマイクロスクリューポンプから吐出されることとなる。その結果、このマイクロスクリューポンプは、液溜めがないものと比較して吐出される試薬(液体)の脈動がより確実に防止される。
また、このようなマイクロスクリューポンプは、前記スクリュー軸部材の周面が、その軸方向に向かってテーパ状になっているものであってもよい。
このマイクロスクリューポンプは、スクリュー軸部材が型で成形される際に、スクリュー軸部材を型から容易に取り外すことができる。つまり、スクリュー軸部材の周面がテーパ状になっているので、成形されたスクリュー軸部材は、数回転することによって、スクリュー軸部材の周面に形成された歯及び溝は型から離れる。
本発明のマイクロスクリューポンプは、試薬をマイクロリアクタに永続的に輸送することができ、しかもマイクロリアクタでの試薬同士の反応効率を高めることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係るマイクロスクリューポンプが組み込まれたマイクロリアクタの斜視図、図2は、本実施形態に係るマイクロスクリューポンプの斜視図、図3は、図2のIII−III断面図、図4は、図2のIV方向からスクリュー軸部材を見た様子を示す部分拡大図である。
まず、本実施形態に係るマイクロスクリューポンプの説明に先立って、このマイクロスクリューポンプが組み込まれたマイクロリアクタについて説明する。
(マイクロリアクタ)
図1に示すように、マイクロリアクタRは、第1のチップ2と第2のチップ3とからなる基板4と、この基板4内を蛇行するように形成されたマイクロチャネル5と、このマイクロチャネル5の一端に連通する第1の導入流路6及び第2の導入流路7と、第1の導入流路6に第1の試薬(図1中、「A液」と記す)を供給する第1の供給ポート9と、第2の導入流路7に第2の試薬(図1中、「B液」と記す)を供給する第2の供給ポート10と、マイクロチャネル5の他端に連通する排出ポート11とを備えている。そして、第1の供給ポート9及び第2の供給ポート10のそれぞれには、第1の試薬(A液)及び第2の試薬(B液)を図示しない貯留槽から輸送するためのマイクロスクリューポンプ1aが接続されている。
第1のチップ2及び第2のチップ3は、薄い平板状のものであり、互いに積層することにより基板4を構成している。第1のチップ2及び第2のチップ3のサイズは、例えば幅5〜25mm、長さ10〜75mm、厚み1〜5mm程度に設定されている。第1のチップ2及び第2のチップ3の材質としては、ガラス、プラスチック等が用いられる。
マイクロチャネル5、第1の導入流路6及び第2の導入流路7は、第1のチップ2に形成された凹溝と、これに対向させて第2のチップ3に形成された凹溝とによって構成されている。なお、マイクロチャネル5は、必ずしも蛇行する必要はなく、例えば直線状に形成してもよいし、円形状や波形状に形成してもよい。
第1の供給ポート9、第2の供給ポート10及び排出ポート11は、第1のチップ2を貫通するように形成されている。
このようなマイクロリアクタRでは、マイクロスクリューポンプ1aによって、第1の試薬(A液)が図示しない貯留槽から第1の供給ポート9に輸送されると共に、第2の試薬(B液)が図示しない貯留槽から第2の供給ポート10に輸送される。そして、第1の試薬(A液)及び第2の試薬(B液)は、マイクロチャネル5の一端で合流すると共に、マイクロチャネル5内で層流を形成するように流れる。その結果、第1の試薬(A液)及び第2の試薬(B液)は、それらの界面で接触し合うことによって、効率良く反応する。そして、第1の試薬(A液)と第2の試薬(B液)との反応生成物は、排出ポート11を介して排出されて回収される。
(マイクロスクリューポンプ)
次に、本実施形態に係るマイクロスクリューポンプ1aについて説明する。
マイクロスクリューポンプ1aは、図2に示すように、ケーシング20と、スクリュー軸部材30と、キャップ部材40とで構成されている。
ケーシング20は、図2に示すように、円筒形状の胴部21と、第1接続プラグ22と、第2接続プラグ23とを備えている。
胴部21の内側には、図3に示すように、スクリュー軸部材30が内嵌されるようになっている。胴部21の一端側には、スクリュー軸部材30を装嵌するための開口25が形成されており、他端側は、壁部26で閉塞されている。そして、この壁部26の内側には、スクリュー軸部材30を回転可能に支持する軸受け穴24が形成されている。そして、胴部21の一端側の外周面には、第1接続プラグ22が接続されており、胴部21の他端側の外周面には、第2接続プラグ23が接続されている。これら第1接続プラグ22及び第2接続プラグ23は、管状部材で形成されている。
第1接続プラグ22が接続される胴部21には、第1接続プラグ22の中空部22aとケーシング20の内側とを連通させる貫通穴21aが形成されている。この中空部22aと貫通穴21aとは、特許請求の範囲にいう「第1ポート」を構成している。
また、第2接続プラグ23が接続される胴部21には、第2接続プラグ23の中空部23aとケーシング20の内側とを連通させる貫通穴21bが形成されている。この中空部23aと貫通穴21bとは、特許請求の範囲にいう「第2ポート」を構成している。
スクリュー軸部材30は、図2に示すように、その周面にスクリュー19が形成された円柱形状の本体部31と、本体部31の一端側に接続されて、本体部31をケーシング20内で回転させる駆動軸32と、本体部31の他端側に設けられてケーシング20の軸受け穴24に嵌入される突起部33とを備えている。なお、駆動軸32には、図示しないモータ等によって回転力が加えられるようになっている。
本体部31に形成されたスクリュー19の溝17は、図2に示すように、ケーシング20の第1接続プラグ22側から第2接続プラグ23側に向かって右回り(時計回り)に旋回するように形成されている。このスクリュー19は、図4に示す溝深さ(歯18の高さ)Hが、0<H≦0.15mmに設定されている。そして、溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2、好ましくは9.0≦W/H≦11.0となるように設定されており、スクリュー19のリード角θが、0°<θ≦10°、好ましくは、4°≦θ≦6°、最も好ましくは5°程度に設定されており、スクリュー19の歯18の幅eが、0.22mm≦e≦1.55mmに設定されており、ケーシング20の内周面と歯18との隙間dが、0μm<d≦15μmに設定されている。ちなみに、ケーシング20の内径は、9mm以下が好ましく、5mm以下がさらに好ましく、3mm以上、5mm以下が最も好ましい。
キャップ部材40は、図2に示すように、略円筒形状の部材であって、図3に示すように、その内側に駆動軸32が嵌入されると共に、ケーシング20の開口25に嵌入されて開口25を封止する略円筒形状の部材である。そして、開口25に嵌入されたキャップ部材40と、ケーシング20との間には、Oリング41が配置されており、ケーシング20の開口25の封止性をより確実にしている。また、キャップ部材40は、スクリュー軸部材30にOリング42を介して当接している。このOリング42は、駆動軸32に外嵌されており、キャップ部材40と駆動軸32との隙間を封止している。
そして、本体部31の一端側(第1接続プラグ22側)の外周面と、ケーシング20の内周面との間には、貫通穴21aが臨む位置に液溜め15が形成されている。また、本体部31の他端側(第2接続プラグ23側)の外周面と、ケーシング20の内周面との間には、貫通穴21bが臨む位置に液溜め16が形成されている。
次に、本実施形態に係るマイクロスクリューポンプの動作について説明する。
このマイクロスクリューポンプ1aによって輸送される液体は、低粘度の液体であり、本実施形態では、粘度が0.001Pa・sのA液及びB液(図1参照)が輸送される。
このマイクロスクリューポンプ1aは、例えば、図1に示すA液を輸送するマイクロスクリューポンプ1aを例にとって説明すると、A液の貯留槽(図示せず)と図2に示す第1接続プラグ22とが接続され、図1に示すマイクロリアクタRの第1の供給ポート9と図2に示す第2接続プラグ23とが接続されることによってマイクロリアクタRに組み込まれる。
このマイクロスクリューポンプ1aでは、図2に示す駆動軸32に図示しないモータによって回転力が付与されて本体部31が回転する。このときの本体部31の回転方向は、駆動軸32側からみて左回り(反時計回り)となるように設定される。そして、マイクロスクリューポンプ1aでは、前記したように、スクリュー19の溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2となるように設定されており、スクリュー19のリード角θが、0°<θ≦10°となるように設定されており、スクリュー19の歯18の幅eが、0.22mm≦e≦1.55mmとなるように設定されており、ケーシング20の内周面と歯18との隙間dが、0μm<d≦15μmになるように設定されており、ケーシング20の内径が、5mm以下に設定されているので、貯留槽(図示せず)から溝17に入り込んだA液は、本体部31の回転に伴って、第1接続プラグ22側から第2接続プラグ23側に押圧されていく。つまり、ケーシング20内では、第1接続プラグ22側におけるA液の圧力と比較して、第2接続プラグ23側におけるA液の圧力が高まることとなる。その結果、A液は、液溜め16、胴部21の貫通穴21b及び第2接続プラグ23の中空部23aを介して第2接続プラグ23から排出される。ちなみに、溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が前記した範囲を外れるとA液を実質的に搬送することができない。また、リード角θ、スクリュー19の歯18の幅e、及びケーシング20の内周面と歯18との隙間dが、前記した範囲を外れると、実質的にA液を搬送することが困難になるか、あるいは第2接続プラグ23からのA液の吐出流量や吐出圧力が著しく低下する場合がある。
そして、このマイクロスクリューポンプ1aは、スクリュー軸部材30が回転することによってA液の輸送力が生み出されるので、第2接続プラグ23から吐出するA液に脈動が発生することを防止する。
また、このマイクロスクリューポンプ1aは、ケーシング20内に液溜め16が形成されているので、液溜め16がないものと比較して第2接続プラグ23から吐出されるA液の脈動がより確実に防止される。
また、このマイクロスクリューポンプ1aでは、A液の第1接続プラグ22側の圧力と第2接続プラグ23側の圧力との差で生じる反力によって、スクリュー軸部材30の本体部31は、Oリング42に押し付けられる。その結果、駆動軸32とキャップ部材40との隙間は確実に封止される。したがって、マイクロスクリューポンプ1aでは、この駆動軸32の回転によるケーシング20内のA液への空気の巻き込みは防止されることとなる。
このマイクロスクリューポンプ1aは、図1に示すマイクロリアクタRにおいて、マイクロリアクタRにB液を供給する第2の供給ポート10側にも取り付けられている。そして、このようなマイクロスクリューポンプ1aは、図1に示すマイクロリアクタRにおいて、吐出するA液及びB液の脈動の発生を防止するので、マイクロチャネル5内にA液及びB液の界面に乱れのない層流を形成する。その結果、このマイクロスクリューポンプ1aは、A液とB液とを効率良く反応させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、前記実施形態では、スクリュー軸部材30が円柱形状であるマイクロスクリューポンプ1aを例示したが、本発明は、図5に示すように、スクリュー19が形成される周面がテーパ状になったスクリュー軸部材30aを備えるマイクロスクリューポンプ1bであってもよい。
このマイクロスクリューポンプ1bは、例えば、図6(a)に示すように、スクリュー軸部材30aが型M1及び型M2内で成形される。そして、成形されたスクリュー軸部材30aは、図6(b)に示すように、駆動軸32を回転させることによって型M1から取り外される。この際、本体部31の周面に形成された歯18及び溝17は、駆動軸32を数回転させることによって型M1から離れる。したがって、このスクリュー軸部材30aは、型M1から容易に取り外すことができる。ちなみに、前記実施形態に係るマイクロスクリューポンプ1aのスクリュー軸部材30は、型M1から取り外す際に、本体部31が型M1から完全に抜き出されるまで駆動軸32を回転させることとなる。
また、前記実施形態では、マイクロスクリューポンプ1aがマイクロリアクタRの基板4の外部に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、マイクロスクリューポンプ1aが基板4内に組み入れられたものであってもよい。
また、前記実施形態では、マイクロスクリューポンプ1aの第1接続プラグ22側からA液又はB液が導入され、その第2接続プラグ23側からA液又はB液が排出されるようにマイクロスクリューポンプ1aがマイクロリアクタRに組み込まれているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2接続プラグ23側からA液又はB液が導入され、第1接続プラグ22側からA液又はB液が排出されるようにマイクロスクリューポンプ1aがマイクロリアクタRに組み込まれてもよい。ちなみに、このマイクロスクリューポンプ1aでは、駆動軸32の回転が前記実施形態と逆になるように設定されることとなる。
このようなマイクロスクリューポンプ1aは、駆動軸32の反対側の端部からA液又はB液が導入されるので、駆動軸32の回転に基づくケーシング20内への空気の巻き込みを考慮しなくともよい。そして、このようなマイクロスクリューポンプ1aでは、A液又はB液が液溜め15を介して第1接続プラグ22から排出されるので、吐出するA液又はB液の脈動の発生が防止される。
次に、本発明のマイクロスクリューポンプの効果を確認した実施例について説明する。
(実施例1)
前記実施形態に係るマイクロスクリューポンプ1aにおいて、図4に示す溝深さ(歯18の高さ)Hが、0.15mmに設定され、溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33に設定され(溝幅W:0.65mm)、リード角θが、5度に設定され、歯18の幅eが、1.55mmに設定され、そしてケーシング20の内周面と歯18との隙間dが、9μmに設定されたマイクロスクリューポンプ1aを作製した。なお、このマイクロスクリューポンプ1aでは、ケーシング20の内径が8.018mmに設定され、スクリュー軸部材30の有効長さが30mmに設定されている。
そして、作製したマイクロスクリューポンプ1aについて、スクリュー軸部材30の回転速度に対する吐出圧力及び吐出液量を測定した。なお、測定には、純水(粘度:0.001Pas)を使用した。吐出圧力の測定結果を図7(a)に示し、吐出液量の測定結果を図7(b)に示す。なお、スクリュー軸部材30の回転速度は、図7(a)及び図7(b)中、「スクリュー回転速度(rpm)」と記す。
(実施例2)
前記実施形態に係るマイクロスクリューポンプ1aにおいて、図4に示す溝深さ(歯18の高さ)Hが、0.05mmに設定され、溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、11.4に設定され(溝幅W:0.57mm)、リード角θが、5度に設定され、歯18の幅eが、0.24mmに設定され、そしてケーシング20の内周面と歯18との隙間dが、5μmに設定されたマイクロスクリューポンプ1aを作製した。なお、このマイクロスクリューポンプ1aでは、ケーシング20の内径が3mmに設定され、スクリュー軸部材30の有効長さが22mmに設定されている。
そして、作製したマイクロスクリューポンプ1aについて、実施例1と同様にして、スクリュー軸部材30の回転速度に対する吐出圧力及び吐出液量を測定した。吐出圧力の測定結果を図8(a)に示し、吐出液量の測定結果を図8(b)に示す。なお、スクリュー軸部材30の回転速度は、図8(a)及び図8(b)中、「スクリュー回転速度(rpm)」と記す。
(前記実施例におけるマイクロスクリューポンプの評価)
図7(a)、図7(b)、図8(a)及び図8(b)から明らかなように、本発明のマイクロスクリューポンプは、実用レベルの吐出圧力と吐出液量を実現しており、低粘度の液体を輸送することができるものとなっている。また、本発明のマイクロスクリューポンプは、スクリュー軸部材30の回転速度に対する液体の吐出圧力及び吐出液量が良好な直線性を有している。
実施形態に係るマイクロスクリューポンプが組み込まれたマイクロリアクタの斜視図である。 実施形態に係るマイクロスクリューポンプの斜視図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV方向からスクリュー軸部材を見た様子を示す部分拡大図である。 他の実施形態に係るマイクロスクリューポンプの斜視図である。 図6(a)及び図6(b)は、図5のマイクロスクリューポンプのスクリュー軸部材を型から取り外す際の様子を示す模式図である。 図7(a)は、実施例1で作製したマイクロスクリューポンプのスクリュー軸部材の回転速度に対する液体の吐出圧力を示すグラフ、図7(b)は、実施例1で作製したマイクロスクリューポンプのスクリュー軸部材の回転速度に対する吐出液量を示すグラフである。 図8(a)は、実施例2で作製したマイクロスクリューポンプのスクリュー軸部材の回転速度に対する液体の吐出圧力を示すグラフ、図8(b)は、実施例2で作製したマイクロスクリューポンプのスクリュー軸部材の回転速度に対する吐出液量を示すグラフである。
符号の説明
1a マイクロスクリューポンプ
17 溝
18 歯
19 スクリュー
20 ケーシング
21a 貫通穴(第1ポート)
21b 貫通穴(第2ポート)
22a 中空部(第1ポート)
23a 中空部(第2ポート)
30 スクリュー軸部材
R マイクロリアクタ
W 溝幅
H 溝深さ

Claims (5)

  1. 円筒形状のケーシングと、
    前記ケーシングの一端側に形成されて前記ケーシング内に連通する第1ポートと、
    前記ケーシングの他端側に形成されて前記ケーシング内に連通する第2ポートと、
    スクリューがその周面に形成されると共に前記ケーシングに回転可能に内嵌されるスクリュー軸部材とを備えるマイクロスクリューポンプであって、
    前記スクリューの溝深さHに対する溝幅Wの比(W/H)が、4.33≦W/H≦13.2であることを特徴とするマイクロスクリューポンプ。
  2. 前記スクリューのリード角(θ)が、0°<θ≦10°であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロスクリューポンプ。
  3. 前記スクリューの歯の幅(e)が、0.22mm≦e≦1.55mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロスクリューポンプ。
  4. 前記ケーシングの一端及び他端の少なくとも一方の内側に液溜めが形成されており、前記液溜めには、前記第1ポート又は前記第2ポートが連通していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のマイクロスクリューポンプ。
  5. 前記スクリュー軸部材の周面が、その軸方向に向かってテーパ状になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のマイクロスクリューポンプ。
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