JP2006137232A - シートベルト装置 - Google Patents

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JP2006137232A JP2004326384A JP2004326384A JP2006137232A JP 2006137232 A JP2006137232 A JP 2006137232A JP 2004326384 A JP2004326384 A JP 2004326384A JP 2004326384 A JP2004326384 A JP 2004326384A JP 2006137232 A JP2006137232 A JP 2006137232A
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Abstract

【課題】シートベルトを着脱する際の操作性及び衝突時の乗員の拘束性能を簡単な構成で向上させることができるシートベルト装置を提供すること。
【解決手段】制御装置によってモータ11の回転を制御し、バックル8を格納位置、装着位置、係止位置及び拘束位置に配置する。バックル8が格納位置に配置されることにより車内の美観が保たれ、装着位置に配設されることにより容易に装着することが可能となり、係止位置に移動することにより乗員はシートに固定される。また、バックル8が係止位置から拘束位置に移動することにより、乗員をより強固にシート3に固定することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はシートベルト装置に関する。
シートベルト装置は、乗員の安全を確保するために、車両への取り付けが義務付けられている。
シートベルトの装着には、乗員がタングとバックルとを係合する必要がある。しかし、通常、バックルはシートの側部に配設されるため、バックルの位置が乗員にとって認識しづらく装着までに時間を要する場合があった。
このため、例えば特許文献1及び特許文献2には、送りねじ機構やリンク機構を用いてバックルを乗員が認識しやすい位置まで移動させるシートベルト装置が開示されている。この装置は、乗員によるシートベルトの着脱を容易なものにしている。
実開平5−56684号公報 特開平7−267046号公報
しかしながら、上記のシートベルト装置では、構造が複雑であり、コストがかかるという問題がある。また、バックルを拘束位置に保持するためにはバックルの支持部材を大きな力で保持しなければならず、バックルの位置がずれて乗員を確実に拘束することができない虞があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シートベルトを着脱する際の操作性及び衝突時の乗員の拘束性能を簡単な構成で向上させることのできるシートベルト装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、バックルと、該バックルを駆動させるアクチュエータと、を備えたバックル装置と、前記アクチュエータを制御し、前記バックルをシートバックの前面位置よりも後退した格納位置と、シートクッションの上面位置よりも上側でシートバックの前面位置よりも前方である装着位置と、少なくとも前記装着位置よりも下である係止位置と、前記係止位置よりも下である拘束位置と、に切り替え配置する制御部と、を備えたシートベルト装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記バックル装置は、前記アクチュエータにより旋回される回転部材と、先端に前記バックルが取着され、基端が前記回転部材に回転可能に軸支された支持部材とを備え、前記回転部材の一方向回転により前記バックルの配置が格納位置から装着位置、係止位置、拘束位置へ順次設定される。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシートベルト装置において、前記回転部材の一方向回転により前記バックルの配置が拘束位置から係止位置、装着位置、格納位置へ順次設定される。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のシートベルト装置において、前記アクチュエータは、回転系アクチュエータであって、前記回転部材は、前記アクチュエータの出力軸に軸支されるとともに前記アクチュエータの回転に応じて旋回し、前記バックルは、前記アクチュエータの回転により移動される。
また、請求項5に記載の発明は、請求項2〜4の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記制御部は、前記アクチュエータの出力軸を前記支持部材の中心線上に配設して前記バックルと前記支持部材の回転軸と前記アクチュエータの出力軸とがほぼ一直線上に並ぶように前記バックルを前記拘束位置に配置する。
また、請求項6に記載の発明は、請求項2〜5の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記制御部は、前記支持部材と前記回転部材とを該支持部材の回転軸から両部材が互いに反対方向に直線状に延びるように前記回転部材を配置して前記バックルを前記装着位置に切り替え配置する。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記制御部は、車両に対する衝撃を予測する衝撃予測手段の予測結果によって前記バックルを前記係止位置から前記拘束位置に移動するよう前記アクチュエータを制御する。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記制御部は、前記シートに着座したことを検知する着座検知手段の検知結果によって前記バックルを前記格納位置から前記装着位置へ移動するよう前記アクチュエータを制御する。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記制御部は、前記シートから離席することを予め検知する離席検知手段の検知結果によって前記バックルを前記係止位置から前記装着位置へ移動するよう前記アクチュエータを制御する。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9に記載のシートベルト装置において、前記アクチュエータは、モータとする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、バックルを格納位置に移動することにより、バックルを乗員の目から隠し、シート全体の美観を保つことができる。
また、バックルを装着位置に移動することにより、シートベルトの着脱が容易となる。すなわち、操作性が向上する。
また、バックルを拘束位置に移動することにより、通常の係止状態からさらに強固に乗員を拘束することができる。
請求項2に記載の発明によれば、回転部材の回転に応じてバックルの位置が設定されているため、制御部はバックルの位置を回転部材の回転位置により判断することができる。よって、制御部がバックルの配置を認識するための機構を単純にすることができる。また、回転部材の一方向回転によりバックルの位置が格納位置から装着位置、係止位置、拘束位置へ順次設定されているため、乗員の着座にともなうバックルの配置を、回転部材の旋回と停止とにより実施することができる。よって、単純な制御部及びバックル装置の構成により、シートベルト装置の操作性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、回転部材の一方向回転によりバックルの位置が拘束位置から係止位置、装着位置、格納位置へ順次設定されているため、乗員の離席にともなうバックルの配置を、回転部材の旋回と停止とにより実施することができる。よって、単純な制御部及びバックル装置の構成により、シートベルト装置の操作性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転部材は回転系アクチュエータの回転により旋回する。よって、バックルは回転系アクチュエータの回転により移動することとなり、単純な構成によってバックルを格納位置、装着位置、係止位置及び拘束位置に配置することができる。
請求項5に記載の発明によれば、制御部は、拘束位置にバックルを配置する際、アクチュエータの出力軸を支持部材の中心線上に配設してバックルと支持部材の回転軸とアクチュエータの出力軸とがほぼ一直線上に並ぶように配置する。このような構成によれば、支持部材との連結部において作用する力の回転部材に垂直な方向の成分が小さくなる。よって、回転部材の基端である出力軸周りのモーメントは小さくなり、回転部材に大きな荷重が作用した場合でも容易にバックルを拘束位置に保持することができる。
請求項6に記載の発明によれば、制御部は、装着位置にバックルを配設する際、支持部材と回転部材とを該支持部材の回転軸から両部材が直線状に互いに反対方向に延びるように回転部材を配置する。このような構成によれば、アクチュエータの回転軸からバックルまでの距離が回転部材と支持部材との和とほぼ同等となり、バックルを回転軸から最も離間させることとなる。よって、バックルはシートクッションの上方に最もせり出すことが可能となるため、乗員はより容易にバックルの位置を認識することができる。
請求項7に記載の発明によれば、制御部は、車両に対する衝撃を予測する衝撃予測手段の予測結果に基づいて、バックルを係止位置から拘束位置へ移動する。よって、車両に衝撃が加わる前にバックルを係止位置から拘束位置に移動することができる。すなわち、乗員に衝撃が加わる以前に乗員を強固に固定することが可能となるため、衝撃による乗員の移動を抑制することが可能となり安全性が向上する。
請求項8に記載の発明によれば、制御部は、前記シートに着座したことを検知する着座検知手段の検知結果に基づいて、バックルを格納位置から装着位置へ移動する。よって、シートベルト装着時にバックルは乗員の操作しやすい位置にあることとなり、シートに着座した乗員はバックルを容易に認識し、シートベルトを装着することが可能となる。すなわち、シートベルト装置の操作性が向上する。
請求項9に記載の発明によれば、制御手段は、シートから離席することを予め検知する離席検知手段の検知結果に基づいて、バックルを係止位置から装着位置へ移動する。よって、乗員の離席時にバックルは乗員に操作しやすい位置にあることとなり、シートに着座している乗員はバックルを容易に認識し、シートベルトを解除することが可能となる。すなわち、シートベルト装置の操作性が向上する。
請求項10に記載の発明によれば、モータの回転によって、バッキングの位置を変化させることができる。
本発明によれば、シートベルトを着脱する際の操作性及び衝突時の乗員の拘束性能を簡単な構成で向上させることができるシートベルト装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は本実施の形態にかかるシートベルト装置の斜視図である。また、図2は図1に示す矢印Aから見た平面図である。
図1に示すように、図示しない車両の室内には、乗員が着座するシートクッション1と乗員の姿勢を保持するシートバック2とから構成されるシート3が設けられ、該シート3に着座した乗員を拘束するシートベルト装置4が設けられている。
シートベルト装置4は、乗員を拘束する帯状のウェビング5と、該ウェビング5の長手方向に対して移動可能に取り付けられたタング6と、シートクッション1の側方に配設されたバックル装置7とを備える。
なお、ウェビング5は、その一端をバックル装置7が配設されていない側のシートクッション1の側面に固定され、その他端を後述する巻き取り装置14(図3参照)によって巻き取られており拘束部分の長さが伸縮自在となっている。
また、タング6は、ウェビング5と摺動する摺動部6aと、後述するバックル8と係合する係合部6bとを備えている。よって、乗員は、ウェビング5とタング6の摺動部6aを摺動させることにより、タング6からウェビング5の端部までの腰部拘束部5aの長さ及び、タング6から巻き取り装置14までの肩部拘束部5bの長さを容易に変更することができる。
図2に示すように、バックル装置7は、タング6と係合するバックル8と、該バックル8を支持する支持アーム9と、支持アーム9と連結する回転アーム10と、回転アーム10を駆動する回転系のアクチュエータとしてのモータ11と、モータ11の駆動態様を制御する制御装置12(図3参照)とを備える。
支持部材としての支持アーム9の一端にはバックル8が配設され、その他端には回転アーム10と連結する連結部13を備えている。支持アーム9は連結部13において、回転アーム10の先端に回動可能に連結されているため連結部13は支持アーム9の回転軸となり、バックル8は連結部13を中心とし支持アーム9の長さを半径とした円周上を移動する。
回転部材としての回転アーム10の基端は、例えば回転系のアクチュエータの出力軸としてのウォームホイールの回転軸(以後、出力軸10aとする)に固定されており、モータ11の回転は減速されて回転アーム10に伝達される。よって、回転アーム10と支持アーム9との連結部13は、モータ11の駆動力により、回転アーム10の長さを半径とし出力軸10aを中心とした円周上を移動する。そのため、支持アーム9の先端に配設されたバックル8は、支持アーム9の連結部13周りの回動と、回転アーム10の回動による連結部13の円運動に許容される範囲で移動する。なお、モータ11の駆動態様すなわち回転アーム10の回動は制御部としての制御装置12(図3参照)によって制御されており、回転アーム10はモータ11の回転方向に対応して回転する。
次にシートベルト装置4の電気的構成を示す概略構成図を図3に従って説明する。
シートベルト装置4(図1参照)は、バックル装置7、制御装置12、巻き取り装置14、着座センサ15、離席検知センサ16、衝突予知センサ17、バックル位置検出センサ18、電源供給装置19を備えている。
制御装置12は、着座センサ15、離席検知センサ16、衝突予知センサ17及びバックル位置検出センサ18による検知信号に基づいて、電源供給装置19、シートベルト装置4及び巻き取り装置14を制御する。
着座センサ15は、シート3(図1又は2参照)に乗員が着座したことを検知する着座検知手段である。制御装置12は、着座センサ15からの信号によって乗員がシート3(図1又は2参照)に着座したことを認識する。
離席検知センサ16は、乗員の離席にともなうシートベルトの脱着を予め検知する離席検知手段である。制御装置12は、離席検知センサ16からの信号によって乗員が降車しようとしてシートベルトを外すことを予め認識する。離席検知手段は例えば、イグニッションスイッチ、シフトレバーのパーキング位置検出スイッチ等の離席に先立って操作される部材に設けられるスイッチが用いられる。なお、駐車ブレーキスイッチのオン、オフや、ドア開閉センサを用いてドアの開閉状態を検知することにより、乗員がシートベルトを外すことを予め検知してもよい。また、離席を指示するためのスイッチを設けても良い。
衝突予知センサ17は、乗員に対する衝撃を予測する衝撃予測手段である。乗員に対する衝撃を予測するための物理量として、例えば、ブレーキの踏み込み速さが挙げられる。なお、衝突予知センサ17は、乗員(車両)に作用する衝撃力などを検知する衝突検知センサとしてもよい。
バックル位置検出センサ18は、回転アーム10の回転角度からバックル8(図1又は2参照)の位置を検出する。バックル位置検出センサ18は、バックル格納位置検出センサ20、バックル上昇位置検出センサ21、バックル定位置検出センサ22及び、バックル引き込み位置検出センサ23としての機能を有している。制御装置12はバックル位置検出センサ18によってバックル8の位置を検知しモータ11を制御する。
なお、本実施形態では、バックル8の位置と回転アーム10の回転角度を予め対応させ、バックル位置検出センサ18によって検出された回転アーム10の回転角度に応じて制御装置12はバックル8の位置を判断する。
次に、バックル位置検出センサ18によって検出される回転アーム10の位置と、その回転アーム10の位置に応じて予め設定されたバックル8の位置を図4(a)〜(d)を用いて示す。
バックル格納位置検出センサ20(図3参照)は、図4(a)に示す格納位置にバックル8が配置されたことを検知する。ここで、格納位置とは、シートバック2の前面位置よりも後退した位置であり、バックル8が乗員から認識されにくい位置である。
バックル上昇位置検出センサ21(図3参照)は、図4(b)に示す装着位置にバックル8が配置されたことを検知する。ここで、装着位置とは、バックル8がシートクッション1の上面位置よりも上でシートバックの前面位置よりも前方であり、乗員に容易に認識される位置である。
バックル定位置検出センサ22(図3参照)は、図4(c)に示す係止位置にバックル8が配置されたことを検知する。ここで、係止位置とは、バックル8が装着位置からシートクッション1側へ引き込まれた位置であり、これにより乗員は、巻き取り装置14がウェビング5を巻き取ろうとする張力によりシート3に固定される。
バックル引き込み位置検出センサ23(図3参照)は、図4(d)に示す拘束位置にバックル8が配置されたことを検知する。ここで、拘束位置とは、バックル8が係止位置からさらに引き込まれた位置である。
なお、バックル8の格納位置、装着位置、係止位置、拘束位置への移動はこの順に回転アーム10の一方向の回転によって予め設定されており、モータ11の一方向の回転によってバックル8を移動することができる。
次に、図4を用いて、本実施形態に係るシートベルト装置4の駆動態様を示す。なお、シートベルト装置4の電気的構成については図3を参照されたい。
乗員がシートクッション1に着座していないとき、バックル8は、図4(a)に示した格納位置に配置されている。
シートクッション1に乗員が着座すると、着座センサ15によって乗員の着座を認識した制御装置12は、電源供給装置19およびモータ11を制御し、回転アーム10を図4(a)図示状態で反時計回りに回転する。回転アーム10の回転に伴い連結部13は図示状態左上向きに移動するため着座面24に近づき、バックル8も上昇する。
図4(b)に示す位置に回転アーム10が移動するとバックル上昇位置検出センサ21からの信号により、制御装置12はバックル8が装着位置に到達したと判断する。装着位置に到達したと判断した制御装置12はモータ11の回転を停止する。よって、回転アーム10は図4(b)に示す装着位置に配置される。
このとき、制御装置12は、回転アーム10を支持アーム9と回転アーム10とを支持アーム9の回転軸である連結部13から互いに反対方向に両部材が直線状に延びるように配置している。すなわち、回転アーム10の基端からバックル8までの距離はほぼ回転アーム10と支持アーム9の長さの和となるため長くなり、バックル8はシートクッション1の上方にせり出し、乗員はバックル8を容易に認識することができる。
乗員はシートベルトを装着するため、タング6を引き寄せることにより巻き取り装置14に巻き取られていたウェビング5を引き伸ばし、タング6とバックル8とを係合させる。このとき、乗員はウェビング5の腰部拘束部5aで腰部を固定され、肩部拘束部5bで肩部を固定される。すなわち、乗員は、ウェビング5の固定位置、巻き取り装置、バックル8の3点支持によって固定される。なお、ウェビング5の一端は巻き取り装置によって巻き取られるため、ウェビング5は乗員の体格に応じた長さとなる(図1参照)。
バックル8とタング6とが係合されると、シートベルト装着完了と判断した制御装置12はモータ11を制御し、回転アーム10を図4(b)の状態からさらに反時計回りに回転させる。それに伴い、連結部13は図示状態左下向きに移動するため、着座面24から離間しバックル8は下降する。
このとき、バックル8とタング6とが係合しているため、連結部13周りの支持アーム9の回動は規制され、回転アーム10の上下方向の変位によってバックル8は引き込まれることとなる。
回転アーム10が図4(c)に示す位置に移動すると、バックル定位置検出センサ22からの信号により、制御装置12は係止位置に到達したと判断する。係止位置に到達したと判断した制御装置12はモータの回転を停止する。よって、回転アーム10は図4(c)に示す位置に停止し、バックル8は係止位置に配設される。
なお、バックル8が図4(b)及び(c)図示状態下向きに引き込まれることによって発生するウェビング5の張力は、巻き取り装置14によるウェビング5の伸縮により緩和され、乗員はウェビング5による適当な拘束力でシート3に拘束される。
離席検知センサ16が機能すると、制御装置12は乗員の離席を予め検知し、モータ11を逆回転させる。モータ11の回転により回転アーム10は図4(c)図示状態で時計回りに回転し、回転アーム10の回転によってバックル8は、図4(c)の係止位置から図4(b)の装着位置に移動する。よって、乗員はバックル8とタング6との係合を容易に解除することができる。
ところで、急ブレーキなどにより衝突予知センサ17が機能すると、制御装置12は、モータ11を制御して回転アーム10を図4(c)の係止位置からさらに反時計回りに回転させる。回転アーム10が反時計回りに回転すると、連結部13はさらに着座面24から離れるためバックル8は図示状態下向きにさらに引き込まれる。そして、図4(d)の拘束位置でバックル8は停止する。すなわち、バックル8は図4(c)の係止位置から図4(d)の拘束位置へ移動する。
このとき、制御装置12は、拘束位置において出力軸10aを支持アーム9の中心線上に配設してバックル8と支持アーム9の回転軸である連結部13と出力軸10aとをほぼ一直線上に並ぶように配置する。このため、バックルに作用する引っ張り力の方向と回転アーム10の基端部と連結部13とを結ぶ直線は平行となる。よって、回転アーム10に作用する力の回転アーム10に垂直な方向の成分は小さくなる。すなわち、バックル8が引っ張られることによって発生する回転アーム10の基端部周りのモーメントは小さくなるため、大きな力を受けた場合でもバックル8を拘束位置に保持することができる。
また、衝突予知センサ17が機能すると、制御装置12により巻き取り装置14はロックされ、ウェビング5の伸縮は妨げられている。よって、ウェビング5の張力は緩和されることなく、乗員は係止位置における拘束状態よりも強固にシートに拘束される。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)回転アーム10の回転によって円運動する連結部13の上下左右への変位を利用してバックル8を移動させるため、単純な構成でバックル8を格納位置、装着位置、係止位置及び拘束位置に移動及び固定することができる。また、バックル8を格納位置に移動することにより、バックル8を乗員の目から隠し、車室内の美観を保つことができる。また、バックル8を装着位置に移動することにより、バックル8とタング6との係合が容易となる。すなわち、シートベルト装置4の操作性が向上する。また、バックル8を拘束位置に移動することにより、通常の拘束状態からさらに強固に乗員をシートに固定することができる。
(2)バックル8は、回転アーム10の一方向の回動によって格納位置、装着位置、係止位置、拘束位置を順に移動する。回転アーム10の回転(回転方向)はモータ11の回転(回転方向)に応じているため、シート3から離席する際のバックル8の移動は回転アーム10すなわちモータ11を逆回転することによって可能となる。よって、単純な構成によりシートベルト装置4の操作性を向上することができる。
(3)バックル8が拘束位置に配置される際、バックル8は、支持アーム9の連結部13および出力軸10aとほぼ一直線上に並ぶように配置される。このような構成によれば、連結部13において作用する力の回転アーム10に垂直な方向の成分が小さくなる。よって、回転アーム10に作用する出力軸10a周りのモーメントは小さくなり、強い力が作用した場合でも容易にバックル8を拘束位置に保持することができる。
(4)バックル8が装着位置に配置される際、支持アーム9及び回転アーム10は、該支持アーム9の連結部13から両部材が直線状に互いに反対方向に延びるように配置される。このような構成によれば、回転アーム10の基端からバックル8までの距離が回転アーム10と支持アーム9との和とほぼ同等となる。よって、バックル8はシートクッション1の上方によりせり出すこととなるため、乗員はより容易にバックル8の位置を認識することができる。
(5)衝撃予知センサによって乗員に対する衝撃を事前に予測し、バックル8を係止位置から拘束位置に移動することにより、乗員はさらに強固にシート3に固定される。よって、車両に衝撃が加わったとき乗員はシートに確実に拘束された状態にあることとなり、緊急時の安全性が向上する。
(6)着座センサ15により乗員が着座したことを検知した制御装置12の制御によって、バックル8は格納位置から装着位置に自動的に移動する。よって、シートベルト装着時にバックル8は、乗員の操作しやすい位置に配置され、乗員はタング6とバックル8とを容易に係合することができる。よって、シートベルト装置4の操作性が向上する。
(7)離席検知センサ16により乗員がドアを開いたことを検知した制御装置の制御によって、バックル8は係止位置から装着位置へ自動的に移動する。よって、離席時にバックル8は乗員の操作しやすい位置にあることとなり、乗員はタング6とバックル8の係合を容易に解除することが可能となるため、シートベルト装置4の操作性を向上させることができる。
(8)回転アーム10の回転角に応じてバックル8の位置が設定されているため、回転アーム10の回転角によってバックル8の位置を検出することができる。よって、バックル8の位置の検出が容易となり構成を単純な物とすることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○図4(a)の格納位置から図4(b)の装着位置にバックル8を移動させる際、支持アーム9をガイドによって案内してもよい。このような構成によれば、ガイドによって案内されることにより支持アーム9の連結部13周りの回動が規制され、バックル8を格納位置及び装着位置に的確に移動させることができる。
○上記実施形態では、乗員はシートベルト装置4のウェビング5の固定位置、巻き取り装置、バックル8の3点支持によって固定されている。しかし、巻き取り装置及びバックルとタングとの係合による2点支持によって乗員を固定するシートベルト装置にも適用することができる。
○上記実施形態では、離席検知手段として離席検知センサ16とイグニッションスイッチとを示した。しかし、このような構成によらずとも乗員の離席を予め検知することはできる。例えば、制御装置12は、係止位置でタング6とバックル8の係合が解除されたことにより乗員が降車するものと判断してもよい。この場合、制御装置12がバックル8を係止位置から装着位置を経由して格納位置に配置するようモータ11を制御すれば、バックル8は乗員の行動の妨げとならない。なおこのとき、タング6とバックル8との係合状態に合わせ、パーキングスイッチなどにより車両が停止していることをも判断すれば、安全性も向上させることができる。
○離席検知手段としては、イグニッションスイッチやシフトレバーのパーキング位置検出スイッチなど複数のスイッチやセンサを組み合わせてもよい。このような構成によれば、制御装置12の判断条件が限定され、乗員の意思により即した制御を行うことが可能となり、シートベルト装置の操作性がさらに向上する。
本実施の形態を示す斜視図。 図1の矢印Aから見た平面図。 本実施の形態を示す概略構成図。 (a)〜(d)本実施の形態を示す概略図。
符号の説明
1…シートクッション、2…シートバック、3…シート、4…シートベルト装置、7…バックル装置、8…バックル、10a…出力軸、11…モータ、13…回転軸としての連結部。

Claims (10)

  1. バックルと、該バックルを駆動させるアクチュエータと、を備えたバックル装置と、
    前記アクチュエータを制御し、前記バックルをシートバックの前面位置よりも後退した格納位置と、シートクッションの上面位置よりも上側でシートバックの前面位置よりも前方である装着位置と、少なくとも前記装着位置よりも下である係止位置と、前記係止位置よりも下である拘束位置と、に切り替え配置する制御部と、
    を備えたことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 請求項1に記載のシートベルト装置において、
    前記バックル装置は、
    前記アクチュエータにより旋回される回転部材と、
    先端に前記バックルが取着され、基端が前記回転部材に回転可能に軸支された支持部材とを備え、
    前記回転部材の一方向回転により前記バックルの配置が格納位置から装着位置、係止位置、拘束位置へ順次設定される
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  3. 請求項2に記載のシートベルト装置において、
    前記回転部材の一方向回転により前記バックルの配置が拘束位置から係止位置、装着位置、格納位置へ順次設定される
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  4. 請求項2又は3に記載のシートベルト装置において、
    前記アクチュエータは、回転系アクチュエータであって、
    前記回転部材は、前記アクチュエータの出力軸に軸支されるとともに前記アクチュエータの回転に応じて旋回し、
    前記バックルは、前記アクチュエータの回転により移動される
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  5. 請求項2〜4の何れか1項に記載のシートベルト装置において、
    前記制御部は、前記アクチュエータの出力軸を前記支持部材の中心線上に配設して前記バックルと前記支持部材の回転軸と前記アクチュエータの出力軸とがほぼ一直線上に並ぶように前記バックルを前記拘束位置に配置する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  6. 請求項2〜5の何れか1項に記載のシートベルト装置において、
    前記制御部は、前記支持部材と前記回転部材とを該支持部材の回転軸から両部材が互いに反対方向に直線状に延びるように前記回転部材を配置して前記バックルを前記装着位置に切り替え配置する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のシートベルト装置において、
    前記制御部は、車両に対する衝撃を予測する衝撃予測手段の予測結果によって前記バックルを前記係止位置から前記拘束位置に移動するよう前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のシートベルト装置において、
    前記制御部は、前記シートに着座したことを検知する着座検知手段の検知結果によって前記バックルを前記格納位置から前記装着位置へ移動するよう前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載のシートベルト装置において、
    前記制御部は、前記シートから離席することを予め検知する離席検知手段の検知結果によって前記バックルを前記係止位置から前記装着位置へ移動するよう前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  10. 請求項1〜9に記載のシートベルト装置において、
    前記アクチュエータは、モータである
    ことを特徴とするシートベルト装置。
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