JP2006136054A - 無停電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】交流電源の異常時に、交流電源と並列インバータとの間の横流電流の発生を回避し、負荷への供給電圧を歪ませずに系統連系用の交流スイッチを速やかに遮断する。
【解決手段】交流電源1と負荷4との間に接続され、交流スイッチ2と直列トランス3の1次巻線とからなる直列回路と、負荷4に対して交流電源1と並列に接続されて負荷4に交流電力を供給可能な並列インバータ10と、その直流部に接続された蓄電池30と、直流部を介してインバータ10との間で電力を授受し交流側が直列トランス3の2次巻線に接続された直列インバータ20とを有し、交流電源1の異常時に、負荷への供給電圧を一定に保つように並列インバータ10を電圧制御する第1の電圧制御ブロック12と、遮断指令が与えられる交流スイッチ2を逆バイアスする電圧を直列トランス3の1次巻線に発生させるべくインバータ20を電圧制御する第2の電圧制御ブロック22とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】交流電源1と負荷4との間に接続され、交流スイッチ2と直列トランス3の1次巻線とからなる直列回路と、負荷4に対して交流電源1と並列に接続されて負荷4に交流電力を供給可能な並列インバータ10と、その直流部に接続された蓄電池30と、直流部を介してインバータ10との間で電力を授受し交流側が直列トランス3の2次巻線に接続された直列インバータ20とを有し、交流電源1の異常時に、負荷への供給電圧を一定に保つように並列インバータ10を電圧制御する第1の電圧制御ブロック12と、遮断指令が与えられる交流スイッチ2を逆バイアスする電圧を直列トランス3の1次巻線に発生させるべくインバータ20を電圧制御する第2の電圧制御ブロック22とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、電力系統に接続された第1,第2の直流/交流変換器を有する直並列補償方式の無停電電源装置に関し、詳しくは、電力系統の交流電源と負荷との間に接続され、かつ、前記直流/交流変換器を電力系統に連系している交流スイッチを、交流電源の異常時に確実に遮断するための技術に関するものである。
電力系統に連系され、半導体スイッチング素子により構成された電力変換器により負荷に電力を供給する無停電電源装置は従来からよく知られているが、特に、電源装置の高効率化や低価格化を目的として構成されたものに、例えば後述する特許文献1に開示された直並列補償方式の無停電電源装置がある。
図6は、この特許文献1に記載された無停電電源装置を概略的に示した構成図である。
この無停電電源装置は、電力系統の交流電源1’及び負荷4に対して並列に接続される第1の直流/交流変換器(以下、並列インバータという)10と、交流電源1’と負荷4との間に半導体スイッチング素子からなる交流スイッチ(連系スイッチ)2及び直列トランス3を介して直列に接続される第2の直流/交流変換器(以下、直列インバータという)20と、両インバータ10,20に共通の直流部に接続される電力貯蔵手段としての蓄電池30とを備えている。
この無停電電源装置は、電力系統の交流電源1’及び負荷4に対して並列に接続される第1の直流/交流変換器(以下、並列インバータという)10と、交流電源1’と負荷4との間に半導体スイッチング素子からなる交流スイッチ(連系スイッチ)2及び直列トランス3を介して直列に接続される第2の直流/交流変換器(以下、直列インバータという)20と、両インバータ10,20に共通の直流部に接続される電力貯蔵手段としての蓄電池30とを備えている。
交流電源1’の正常時には、交流電源1’から交流スイッチ2、直列トランス3の1次巻線を介して負荷4に交流電力が供給される一方で、並列インバータ10が蓄電池30の充電制御を行なうと共に、直列インバータ20は、その出力電圧を直列トランス3を介して交流電源電圧に加算することにより、電源装置の出力電圧Voutが指令値に一致するように制御を行う。また、入力力率を1にする目的で、負荷4の無効電力を並列インバータ10が供給する場合もある。
交流電源1’の停電等による異常発生時には、交流スイッチ2を遮断し、並列インバータ10が蓄電池30の直流電力を交流電力に変換して負荷4に供給すると共に、直列インバータ20の運転を停止させる。
なお、図6において、Iinは電源装置の入力電流、Ioutは出力電流、Vinは入力電圧、Voutは出力電圧、Isinvは直列インバータ20の交流出力電流、Vdは蓄電池30の直流電圧である。
交流電源1’の停電等による異常発生時には、交流スイッチ2を遮断し、並列インバータ10が蓄電池30の直流電力を交流電力に変換して負荷4に供給すると共に、直列インバータ20の運転を停止させる。
なお、図6において、Iinは電源装置の入力電流、Ioutは出力電流、Vinは入力電圧、Voutは出力電圧、Isinvは直列インバータ20の交流出力電流、Vdは蓄電池30の直流電圧である。
図7は、図6における並列インバータ10の制御ブロック図を示している。
交流電源正常時には、電流制御ブロック11により以下の制御を行う。まず、蓄電池30の電圧指令値Vd *と電圧検出値Vdとの偏差を自動電圧調節器AVR1に入力し、並列インバータ10により蓄電池30を充電するための充電電流指令値Ib *を算出する。次に、この充電電流指令値Ib *はリミッタLIMに入力され、許容範囲内となるように制限された出力電流指令値Iinv *として出力される。この電流指令値Iinv *と並列インバータ10の出力電流検出値Iinvとの偏差を自動電流調節器ACR1に入力し、その結果得られた制御信号(変調率指令)によりPWM(パルス幅変調)制御を行って並列インバータ10のスイッチング素子を駆動する。
交流電源正常時には、電流制御ブロック11により以下の制御を行う。まず、蓄電池30の電圧指令値Vd *と電圧検出値Vdとの偏差を自動電圧調節器AVR1に入力し、並列インバータ10により蓄電池30を充電するための充電電流指令値Ib *を算出する。次に、この充電電流指令値Ib *はリミッタLIMに入力され、許容範囲内となるように制限された出力電流指令値Iinv *として出力される。この電流指令値Iinv *と並列インバータ10の出力電流検出値Iinvとの偏差を自動電流調節器ACR1に入力し、その結果得られた制御信号(変調率指令)によりPWM(パルス幅変調)制御を行って並列インバータ10のスイッチング素子を駆動する。
また、入力力率を1として運転する場合には、負荷電流検出値Ioutから有効成分抽出器PEにより負荷4の有効電流Ipを抽出し、負荷電流検出値IoutからこのIpを差し引いて無効電流指令値Iq *を算出する。無効電流指令値Iq *を前述の充電電流指令値Ib *に加算することにより、並列インバータ10は充電電流及び無効電流を蓄電池30及び負荷4にそれぞれ供給可能となり、入力力率は1に制御される。
一方、交流電源異常時には、電圧制御ブロック(便宜的に第1の電圧制御ブロックという)12において、出力電圧指令値Vout *と出力電圧検出値Voutとの偏差を自動電圧調節器AVR2に入力し、その出力である制御信号(変調率指令)によりPWM制御を行って並列インバータ10のスイッチング素子を駆動する。これにより、並列インバータ10を定電圧源として動作させて負荷4への供給電圧を指令値Vout *に保つ。
なお、図7において、13は電源異常判定信号により切り替えられる切替スイッチである。
このように、並列インバータ10では、電源正常時に電流制御を行い、電源異常時に電圧制御を行っている。
なお、図7において、13は電源異常判定信号により切り替えられる切替スイッチである。
このように、並列インバータ10では、電源正常時に電流制御を行い、電源異常時に電圧制御を行っている。
次に、図8は、図6における直列インバータ20の制御ブロック図であり、交流電源正常時の動作は以下の通りである。
すなわち、出力電圧補償制御ブロック21において、電源装置の出力電圧指令値Vout *と出力電圧検出値Voutとの偏差を自動調節器AVR3に入力し、出力電圧Voutを指令値に一致させるための制御信号を得る。この制御信号には電源装置の入力電圧Vinが含まれているため、図8に示す如く入力電圧Vinを前記制御信号から差し引くことにより直列インバータ20のPWM制御信号を得る。なお、前述したように、交流電源異常時には直列インバータ20の運転を停止させる。
すなわち、出力電圧補償制御ブロック21において、電源装置の出力電圧指令値Vout *と出力電圧検出値Voutとの偏差を自動調節器AVR3に入力し、出力電圧Voutを指令値に一致させるための制御信号を得る。この制御信号には電源装置の入力電圧Vinが含まれているため、図8に示す如く入力電圧Vinを前記制御信号から差し引くことにより直列インバータ20のPWM制御信号を得る。なお、前述したように、交流電源異常時には直列インバータ20の運転を停止させる。
上述した直並列補償方式においては、交流電源1’の異常を検出すると交流スイッチ2が遮断されると共に、並列インバータ10は、蓄電池30への充電を行う充電制御から、負荷4への電力供給を継続させる交流電力出力制御に切り替わり、負荷4への出力電圧を一定にするように制御が行われる。
このとき、交流スイッチ2が自己消弧能力を持たないサイリスタ等で構成されていると、交流スイッチ2の遮断指令すなわちゲートオフ指令が与えられても、サイリスタの残留電流が逆極性になるまで短絡状態が継続してしまう。
このとき、交流スイッチ2が自己消弧能力を持たないサイリスタ等で構成されていると、交流スイッチ2の遮断指令すなわちゲートオフ指令が与えられても、サイリスタの残留電流が逆極性になるまで短絡状態が継続してしまう。
交流電源電圧の低下による電源異常の場合には、並列インバータ10の出力電圧がサイリスタの残留電流を抑制する方向に働く。つまり、交流電源電圧が低下した場合は並列インバータ10の出力電圧が入力電圧Vinよりも高くなるので、交流スイッチ6に逆バイアス電圧が印加されて残留電流が打ち消されることになり、交流スイッチ2をオフすることに特別の困難性はない。
しかし逆に、交流電源電圧の上昇による電源異常や、三相電源系統における電圧不均衡等を生じた場合には、並列インバータ10の出力電圧が系統電圧よりも低下するので、遮断指令を与えてから交流スイッチ2を完全に遮断するまでに長時間を要することになる。
つまり、並列インバータ10の出力電圧が入力電圧Vinよりも低くなるから、並列インバータ10の出力電圧によって交流スイッチ2に流れる電流を打ち消すことができなくなり、入力電圧Vinと並列インバータ10の出力電圧の位相、振幅の関係によっては過大な横流の発生につながる恐れがある。
つまり、並列インバータ10の出力電圧が入力電圧Vinよりも低くなるから、並列インバータ10の出力電圧によって交流スイッチ2に流れる電流を打ち消すことができなくなり、入力電圧Vinと並列インバータ10の出力電圧の位相、振幅の関係によっては過大な横流の発生につながる恐れがある。
この問題を解決するため、特許文献2のように、交流スイッチ2の電流を抑制する方向に並列インバータの出力電圧に逆バイアス電圧を印加する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献2に記載された方法によると、交流スイッチ2が遮断されるまでの間は、負荷4には本来供給するべき交流電圧に対して逆バイアス電圧が加算されることになり、負荷4への供給電圧に電圧歪みが発生してしまうという問題がある。
そこで本発明の解決課題は、交流電源の異常時に、交流電源と並列インバータとの間の横流電流の発生を回避すると共に、負荷への供給電圧を歪ませることなく交流スイッチを速やかに遮断するようにした無停電電源装置を提供することにある。
そこで本発明の解決課題は、交流電源の異常時に、交流電源と並列インバータとの間の横流電流の発生を回避すると共に、負荷への供給電圧を歪ませることなく交流スイッチを速やかに遮断するようにした無停電電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、電力系統の交流電源と負荷との間に接続され、自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子により構成された交流スイッチと直列トランスの1次巻線とからなる直列回路と、
前記負荷に対して交流電源と並列に接続されて前記負荷に交流電力を供給可能な第1の直流/交流変換器と、
第1の直流/交流変換器の直流部に接続された蓄電池等の電力貯蔵手段と、
前記直流部を介して第1の直流/交流変換器との間で電力を授受すると共に、交流側が前記直列トランスの2次巻線に接続された第2の直流/交流変換器と、
を備えた無停電電源装置において、
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、遮断指令が与えられる前記交流スイッチを逆バイアスする電圧を前記1次巻線に発生させるように第2の直流/交流変換器を電圧制御する第2の電圧制御ブロックと、を備えたものである。
前記負荷に対して交流電源と並列に接続されて前記負荷に交流電力を供給可能な第1の直流/交流変換器と、
第1の直流/交流変換器の直流部に接続された蓄電池等の電力貯蔵手段と、
前記直流部を介して第1の直流/交流変換器との間で電力を授受すると共に、交流側が前記直列トランスの2次巻線に接続された第2の直流/交流変換器と、
を備えた無停電電源装置において、
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、遮断指令が与えられる前記交流スイッチを逆バイアスする電圧を前記1次巻線に発生させるように第2の直流/交流変換器を電圧制御する第2の電圧制御ブロックと、を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、前記2次巻線に流れる電流をゼロにするように第2の直流/交流変換器を電流制御する電流制御ブロックと、を備えたものである。
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、前記2次巻線に流れる電流をゼロにするように第2の直流/交流変換器を電流制御する電流制御ブロックと、を備えたものである。
なお、請求項1,2の何れの発明においても、交流電源の正常時には、交流電源から交流スイッチを介して負荷に交流電力を供給すると共に、第1の直流/交流変換器は電力貯蔵手段の充電制御を行い、第2の直流/交流変換器は電源装置の出力電圧がその指令値に一致するように直列トランスを介して出力電圧補償制御を行う。
本発明によれば、交流電源異常時に、第2の直流/交流変換器により、交流スイッチの残留電流を打ち消す方向の電圧を直列トランスの1次側に発生させる電圧制御、または、前記残留電流をゼロとするような電流制御を行わせることで、交流スイッチとして自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子を使用した場合にも、確実かつ迅速に交流スイッチを遮断することができる。これにより、横流電流の発生を回避し、しかも負荷への供給電圧の歪みを低減することが可能である。
また、本発明においては、第1の直流/交流変換器の動作により、交流電源異常時にも負荷に一定の交流電圧を供給することができる。
また、本発明においては、第1の直流/交流変換器の動作により、交流電源異常時にも負荷に一定の交流電圧を供給することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。まず、図1は本発明の第1実施形態にかかる直列インバータの制御ブロック図を示しており、図8と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。
この実施形態が図8の従来技術と異なるのは、第2の直流/交流変換器としての直列インバータの制御ブロックに、交流電源異常時に交流スイッチを確実に遮断させる電圧を発生するための電圧制御ブロック(便宜的に第2の電圧制御ブロックという)22を追加したことである。
すなわち、図8と同様に構成された出力電圧補償制御ブロック21による制御信号と、電源装置の入力電流Vinを定数倍器Kによりゲイン倍する(ゲインもKとする)第2の電圧制御ブロック22による制御信号との何れか一方が、切替スイッチ24を介してPWM制御手段29に入力されるように構成されている。ここで、出力電圧補償制御ブロック21は交流電源正常時に使用し、第2の電圧制御ブロック22は交流電源異常時に使用する。
なお、第1の直流/交流変換器としての並列インバータの制御ブロックは図7と同様である。
すなわち、図8と同様に構成された出力電圧補償制御ブロック21による制御信号と、電源装置の入力電流Vinを定数倍器Kによりゲイン倍する(ゲインもKとする)第2の電圧制御ブロック22による制御信号との何れか一方が、切替スイッチ24を介してPWM制御手段29に入力されるように構成されている。ここで、出力電圧補償制御ブロック21は交流電源正常時に使用し、第2の電圧制御ブロック22は交流電源異常時に使用する。
なお、第1の直流/交流変換器としての並列インバータの制御ブロックは図7と同様である。
図2は、この実施形態の制御ブロックによって制御される単相の無停電電源装置を示しており、1は電力系統の単相交流電源、2はサイリスタ等の自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子からなる交流スイッチ、3は1次巻線が交流スイッチ2の一端と負荷4の一端との間に直列に接続され、2次巻線が下記の直列インバータ20の交流出力端子間に接続された直列トランス、4は交流電力が供給される負荷、10は第1の直流/交流変換器としての並列インバータ、20は第2の直流/交流変換器としての直列インバータ、30は両インバータ10,20に共通する直流部に接続された電力貯蔵手段としての蓄電池、15,25はフィルタリアクトル、16,26はフィルタコンデンサである。
次に、この実施形態の動作を、図1の制御ブロックを中心に説明する。
交流電源1の正常時は、従来と同等の制御、つまり、交流電源1により負荷4に交流電力を供給する一方で、並列インバータ10は図7に示した電流制御ブロック11により蓄電池30の充電制御を行い、直列インバータ20は、図1の出力電圧補償制御ブロック21により出力電圧検出値Voutが出力電圧指令値Vout *に一致するように制御を行う。
交流電源1の正常時は、従来と同等の制御、つまり、交流電源1により負荷4に交流電力を供給する一方で、並列インバータ10は図7に示した電流制御ブロック11により蓄電池30の充電制御を行い、直列インバータ20は、図1の出力電圧補償制御ブロック21により出力電圧検出値Voutが出力電圧指令値Vout *に一致するように制御を行う。
交流電源1の異常時には、図2の交流スイッチ2に遮断指令が与えられる。また、並列インバータ10は交流電源1に代わって、図7の第1の電圧制御ブロック12により、出力電圧検出値Voutを出力電圧指令値Vout *に一致させる定電圧源としての動作を開始する。
これと同時に、図1の第2の電圧制御ブロック22により、直列インバータ20が電圧制御を開始する。すなわち、入力電流Iin、つまり交流スイッチ2を構成するサイリスタの残留電流Iinを、負荷4から交流電源1に流れる向きを正方向として検出し、定数倍器Kによりゲイン倍した制御信号を電圧指令としてPWM制御手段29に入力する。その結果、直列インバータ20の出力電圧(直列トランス3の2次巻線電圧)ΔV2は前記電圧指令に応じた電圧となり、この電圧ΔV2によって直列トランス3の1次巻線には交流スイッチ2に流れる残留電流Iinを抑制する方向の逆バイアスの電圧ΔV1が印加される。このため、交流スイッチ2の残留電流Iinがなくなるように制御が行われる。
以上の動作により、交流スイッチ2は確実かつ迅速に遮断されることになる。直列トランス3の1次巻線に発生する電圧ΔV1は負荷4に一切関与しない電圧であり、負荷4に本来印加されるべき電圧に対して逆バイアスとならず、並列インバータ10は従来と変わらずに負荷4に同じ交流電力を供給することになる。言い換えれば、並列インバータ10が交流スイッチ2を迅速に遮断するためだけに特別な制御を行う必要がなくなり、また、無停電電源装置の主回路内に新たな回路部品を追加する必要もない。
次に、図3は本発明の第2実施形態にかかる直列インバータ20の制御ブロック図である。図1の第1実施形態との相違点は、交流電源1の異常時に交流スイッチ2を迅速に遮断するため、直列インバータ20に流れる電流(直列トランス3の2次巻線電流)Isinvをゼロにする電流制御ブロック23を、第1実施形態における第2の電圧制御ブロック22に代えて設けたことにある。
図4は、第2実施形態の制御ブロックによって制御される単相の無停電電源装置であり、図2と同様の構成である。
交流電源1の正常時には、第1実施形態と同様に、交流電源1により負荷4に交流電力を供給する一方で、並列インバータ10は図7の電流制御ブロック11により蓄電池30の充電制御を行い、直列インバータ20は、図3の出力電圧補償制御ブロック21により出力電圧検出値Voutが出力電圧指令値Vout *に一致するように制御を行う。
交流電源1の正常時には、第1実施形態と同様に、交流電源1により負荷4に交流電力を供給する一方で、並列インバータ10は図7の電流制御ブロック11により蓄電池30の充電制御を行い、直列インバータ20は、図3の出力電圧補償制御ブロック21により出力電圧検出値Voutが出力電圧指令値Vout *に一致するように制御を行う。
交流電源1の異常時には、図4の交流スイッチ2に遮断指令が与えられる。また、並列インバータ10は交流電源1に代わって、図7の第1の電圧制御ブロック12により、出力電圧検出値Voutを出力電圧指令値Vout *に一致させるように定電圧源としての動作を開始する。
これと同時に、図3に示した直列インバータ20の電流制御ブロック23が動作を開始する。すなわち直列インバータ20の電流指令値をゼロとし、この電流指令値(Isinv *=0)と直列インバータ20の出力電流検出値Isinvとの偏差を自動電流調節器ACR2に入力し、その結果得られた制御信号(変調率指令)をPWM制御手段29に入力して直列インバータ20を動作させる。
このように直列トランス3の2次巻線電流Isinvを電流指令値に従ってゼロに制御することにより、交流スイッチ2に流れる残留電流(直列トランス3の1次巻線電流)Iinはゼロになり、交流スイッチ2は確実に遮断されることになる。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、並列インバータ10によって従来と変わらず負荷4へ同じ交流電力を供給することができる。
このように直列トランス3の2次巻線電流Isinvを電流指令値に従ってゼロに制御することにより、交流スイッチ2に流れる残留電流(直列トランス3の1次巻線電流)Iinはゼロになり、交流スイッチ2は確実に遮断されることになる。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、並列インバータ10によって従来と変わらず負荷4へ同じ交流電力を供給することができる。
なお、図5は本発明の第3実施形態を示すもので、前述した第1または第2実施形態は図5に示すような三相の無停電電源装置にも適用可能である。
この図5において、1Aは三相交流電源、2Aは交流スイッチ、3Aは直列トランス、4Aは負荷、10Aは第1の直流/交流変換器としての並列インバータ、20Aは第2の直流/交流変換器としての直列インバータ、30は蓄電池、15A,25Aはフィルタリアクトル、16A,26Aはフィルタコンデンサであり、並列インバータ10Aの制御ブロックとしては前述した図7の制御ブロックを用い、直列インバータ20Aの制御ブロックとしては前述した図1または図3の制御ブロックを用いることができる。交流電源1Aの正常時、異常時における動作は各実施形態と基本的に同一であるから、詳述は省略する。
この図5において、1Aは三相交流電源、2Aは交流スイッチ、3Aは直列トランス、4Aは負荷、10Aは第1の直流/交流変換器としての並列インバータ、20Aは第2の直流/交流変換器としての直列インバータ、30は蓄電池、15A,25Aはフィルタリアクトル、16A,26Aはフィルタコンデンサであり、並列インバータ10Aの制御ブロックとしては前述した図7の制御ブロックを用い、直列インバータ20Aの制御ブロックとしては前述した図1または図3の制御ブロックを用いることができる。交流電源1Aの正常時、異常時における動作は各実施形態と基本的に同一であるから、詳述は省略する。
1:単相交流電源
1A:三相交流電源
2,2A:交流スイッチ
3,3A:直列トランス
4,4A:負荷
10,10A:並列インバータ
11:電流制御ブロック
12:電圧制御ブロック
15,15A,25,25A:フィルタリアクトル
16,16A,26,26A:フィルタコンデンサ
20,20A:直列インバータ
21:出力電圧補償制御ブロック
22:電圧制御ブロック
23:電流制御ブロック
24:切替スイッチ
29:PWM制御手段
30:蓄電池
AVR1,AVR2,AVR3:自動電圧調節器
ACR1,ACR2:自動電流調節器
PE:有効成分抽出器
LIM:リミッタ
K:定数倍器(ゲイン)
1A:三相交流電源
2,2A:交流スイッチ
3,3A:直列トランス
4,4A:負荷
10,10A:並列インバータ
11:電流制御ブロック
12:電圧制御ブロック
15,15A,25,25A:フィルタリアクトル
16,16A,26,26A:フィルタコンデンサ
20,20A:直列インバータ
21:出力電圧補償制御ブロック
22:電圧制御ブロック
23:電流制御ブロック
24:切替スイッチ
29:PWM制御手段
30:蓄電池
AVR1,AVR2,AVR3:自動電圧調節器
ACR1,ACR2:自動電流調節器
PE:有効成分抽出器
LIM:リミッタ
K:定数倍器(ゲイン)
Claims (2)
- 電力系統の交流電源と負荷との間に接続され、自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子により構成された交流スイッチと直列トランスの1次巻線とからなる直列回路と、
前記負荷に対して交流電源と並列に接続されて前記負荷に交流電力を供給可能な第1の直流/交流変換器と、
第1の直流/交流変換器の直流部に接続された電力貯蔵手段と、
前記直流部を介して第1の直流/交流変換器との間で電力を授受すると共に、交流側が前記直列トランスの2次巻線に接続された第2の直流/交流変換器と、
を備えた無停電電源装置において、
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、遮断指令が与えられる前記交流スイッチを逆バイアスする電圧を前記1次巻線に発生させるように第2の直流/交流変換器を電圧制御する第2の電圧制御ブロックと、
を備えたことを特徴とする無停電電源装置。 - 電力系統の交流電源と負荷との間に接続され、自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子により構成された交流スイッチと直列トランスの1次巻線とからなる直列回路と、
前記負荷に対して交流電源と並列に接続されて前記負荷に交流電力を供給可能な第1の直流/交流変換器と、
第1の直流/交流変換器の直流部に接続された電力貯蔵手段と、
前記直流部を介して第1の直流/交流変換器との間で電力を授受すると共に、交流側が前記直列トランスの2次巻線に接続された第2の直流/交流変換器と、
を備えた無停電電源装置において、
前記交流電源の異常時に、前記負荷への供給電圧を一定に保つように第1の直流/交流変換器を電圧制御する第1の電圧制御ブロックと、前記2次巻線に流れる電流をゼロにするように第2の直流/交流変換器を電流制御する電流制御ブロックと、
を備えたことを特徴とする無停電電源装置。
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JP2004319321A JP2006136054A (ja) | 2004-11-02 | 2004-11-02 | 無停電電源装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
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