JP2006136042A - 電源回路 - Google Patents

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Tsutomu Masuda
勉 増田
Hidefumi Nakagome
秀文 中込
Yasuo Hosaka
康夫 保坂
Shinichi Ishida
晋一 石田
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Abstract

【課題】
電圧変換効率の向上とコスト低減とを両立させる。
【解決手段】
本電源回路は、主トランスと、主トランスの1次巻線側に配置され、入力電源からの電流をスイッチングするスイッチング回路と、主トランスの2次巻線側に配置され、負荷からの信号に基づきフィードバック制御処理を行い、制御信号を出力する制御回路と、制御信号を主トランスの1次巻線側に伝えるためのパルストランスと、主トランスの1次巻線側に配置され、パルストランスを介して伝えられた制御信号を処理してスイッチング回路における貫通電流発生を防止しつつスイッチングさせるスイッチング信号を生成する調整回路を有する。400Vを入力して主トランス及びスイッチング回路により2KV(AC)前後の電圧を生成することができ電圧変換効率が向上される。またスイッチング回路を動作させる上で特別にコストを増加させる回路要素を用いずに構成できるためコスト増加が抑えられる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電源装置に関する。
従来の液晶表示装置において使用されるバックライトインバータの電源システム構成は、図1に示すようになっていた。すなわち、外部の交流電源から供給される80乃至264Vの電圧は、入力フィルタ1001とブリッジダイオード1002とPFC(Power Factor Controller)1003とを介して400Vの電圧に変換され、当該PFC1003の出力である400Vの電圧は、さらに絶縁形DC−DCコンバータ1004により24Vに変換される。そして最終段の24V入力バックライトインバータ1005により2KV(AC)前後の電圧に変換され、当該電圧が冷陰極管などのランプ1006に印加されている。このように絶縁形DC−DCコンバータ1004を用いて24Vを生成する場合、効率は90%程度であり、また24V入力バックライトインバータ1005の効率は93%程度である。従って、400Vから24Vを経て2KV(AC)前後への電圧変換トータルの効率は83.7%程度となる。
なお、特開2003−189616号公報には、力率の向上とともに電力変換効率の向上、小型・軽量化を実現するための技術が開示されており、具体的には、スイッチング周波数制御方式電流共振形コンバータに部分電圧共振回路を組み合わせた回路において、負荷電力が150W以下で入力全波整流方式の場合の力率改善を、絶縁コンバータトランスの一次側に巻装された三次巻線と直列にインダクタを接続して、ブリッジ整流回路を構成する高速リカバリ型ダイオード(又は低速リカバリ型ダイオードによるブリッジ整流回路とは別に設けられた高速リカバリ型ダイオード)に電圧帰還する構成により行うようになっている。しかし、スイッチングにおけるデッドタイムの形成のための回路配置については特に考察されていない。
また、特開平10−229673号公報には、共振型スイッチング電源の過電流保護について開示されているが、スイッチングにおけるデッドタイムの形成のための回路配置については特に考慮されていない。
さらに、特開2003−134817号公報には、効率、低ノイズの共振型の電源装置が開示されている。具体的には、スイッチング素子FET1,FET2のデッドタイムは出力制御回路3がフォトカプラPC2をオン・オフすることによって長いデッドタイムと短いデッドタイムとを切替えることができ、出力検知回路2によって検知した負荷1への目標出力値が所定の値より高い場合はフォトカプラPC2をオンすることによってスイッチング制御駆動回路4はスイッチング素子FET1,FET2のデッドタイムを短くしてゼロ電圧スイッチングを行い、目標出力値が所定の値より低い場合はフォトカプラPC2をオフすることによってスイッチング制御駆動回路4はスイッチング素子FET1,FET2のデッドタイムを長くし、さらに各々の場合でフォトカプラPC1を介してスイッチング素子FET1,FET2のスイッチング周波数を変更するものである。但し、トランスの一次巻線側にあるスイッチング制御駆動回路4に必要な電源などについては考察されていない。なお、特開昭61−135094号公報に開示の回路についても同様の問題がある。
また、特開平7−284270号公報及び特開平7−274502号公報には、電流共振型スイッチング電源において、補助電源を設けることなく出力電圧の安定化と電源回路の保護を行うための技術が開示されている。より詳しくは、スイッチングトランジスタQ1、Q2によって断続されているコンバートトランス(CT)に対して3次巻線L3を設け、この出力V3を出力電圧及び電流を検出している検出回路ブロック(CCB)の電源として供給する。3次巻線L3は、2次巻線L2より1次巻線に対して結合係数Kが大きくなるように配置することによって、2次側の出力ダウンの際にも検出回路より制御電流を出力可能とする。また、スイッチングトランジスタQ1、Q2のスイッチング周期は直交型のドライブトランスDTの巻線LB1、LB2、コンデンサCB1、CB2、抵抗RB1、RB2からなる直列共振周波数によってスイッチング周波数が決定される。このような技術では、コンバートトランスに特殊なトランスを用いなければならず、またスイッチングトランジスタQ1及びQ2における貫通電流の発生を防止するための回路についての考察もなされていない。
特開2003−189616号公報 特開平10−229673号公報 特開2003−134817号公報 特開昭61−135094号公報 特開平7−284270号公報 特開平7−274502号公報
絶縁形DC−DCコンバータ1004により24Vを生成するのは直接的にはバックライトのためではなく、24Vを生成することなくバックライト用の2KV(AC)前後の電圧を生成するような構成も考えられるが、単純に絶縁形DC−DCコンバータ1004を取り外してしまうのには問題がある。すなわち、400Vからバックライト用の電圧を生成するバックライトインバータを新たに構成する場合、その部品のために別途電源回路を設けたり、特殊な部品を用いたりするようでは部品点数の増加及びコストアップにつながり、電圧変換効率向上の効果を減じてしまう。
従って、本発明の目的は、電圧変換効率の向上とコスト低減とを両立させるための新たな電源技術を提供することである。
本発明に係る電源回路は、主トランスと、主トランスの一次巻線側に配置され、入力電源からの電流をスイッチングする、ハイサイド及びローサイドの少なくとも2つのスイッチング素子を備えたスイッチング回路と、主トランスの二次巻線側に配置され、負荷からの信号に基づきフィードバック制御処理を行い、制御信号を出力する制御回路と、制御信号を主トランスの一次巻線側に伝えるためのパルストランスと、主トランスの一次巻線側に配置され、パルストランスを介して伝えられた制御信号を処理して上記2つのスイッチング素子における貫通電流の発生を防止したスイッチング信号を生成する調整回路とを有する。
例えば入力電源を400Vとすると主トランス及びスイッチング回路により例えば2KV(AC)を生成することができ、これによって電圧変換効率が向上される。また、主トランスの二次巻線側には制御回路が配置され、パルストランス以降主トランスの一次巻線側に調整回路が配置されているが、スイッチング回路を動作させる上で特別にコストを増加させるような回路要素を用いずに構成できるため、全体としてもコスト増加が抑えられている。
なお、主トランスの一次巻線側に入力電源の電圧を所定の電圧に変換する回路を使用しないようにすればよりコスト増加を抑えることができる。調整回路については、他の電源からの電圧を用いない構成にすることができる。
また、上記調整回路が、スイッチング回路に含まれる上記2つのスイッチング素子が共にオフとなるデッドタイムを有するように上記スイッチング信号を生成するようにしてもよい。これにより貫通電流を防止することができる。
さらに、主トランスの一次巻線側に配置され、パルストランスと調整回路との間に、スイッチング回路に対するピーク電圧制限回路をさらに有するようにしてもよい。本ピーク電圧制限回路は、他の電源からの電圧を用いない構成にすることができる。
また、主トランス及びスイッチング回路とは別に構成され且つ入力電源からの電圧を変換する絶縁形DC−DCコンバータをさらに備え、主トランス及び絶縁形DC−DCコンバータを用いて電源系統における絶縁を実現し、上記制御回路に対し、絶縁形DC−DCコンバータにより生成された所定の電圧が入力されるようにしてもよい。
さらに、1つの上記パルストランスが、極性の異なる2つの出力を有し、パルストランスの各出力に対応して調整回路が設けられるようにしてもよい。これによりパルストランスを調整回路毎に設ける場合に比してコストを削減することができる。また、上記調整回路を、制御信号を利用して電源電圧を確保するような構成としてもよい。
以上のような構成を実現するための回路は複数存在しており、以下に具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明によれば、電圧変換効率の向上とコスト低減とを両立させることができるようになる。
図2に本発明の実施の形態に係る電源系統の機能ブロック図を示す。本実施の形態においても、80乃至264V(AC)が外部から入力され、当該電圧が、入力フィルタ101、ブリッジダイオード102及びPFC103を介して400Vに変換される。この400Vを、本実施の形態において導入される絶縁形400V入力バックライトインバータ104により、冷陰極管などのランプ105のための2KV(AC)前後の電圧に変換する。
図3に絶縁形400V入力バックライトインバータ104の具体例を示す。絶縁形400V入力バックライトインバータ104は、キャパシタC1、C2、C4及びC6、NチャネルFET(Field Effect Transistor)S1、S2、S3及びS4、抵抗R1、制御IC(Integrated Circuit)1041、ピーク電圧リミッタ1042、1043、1044及び1045、第1D.T.(Dead Time:デッドタイム)回路、第2D.T.回路、第3D.T.回路、及び第4D.T.回路と、メイントランスであるトランスT1と、二次巻線側が2出力となっているトランスT2及びT3とを含む。
絶縁形400V入力バックライトインバータ104の入力端子1046及び1047間には400Vが入力され、当該400VはキャパシタC1の両端に印加される。また、入力端子1046は、FETS1のドレイン及びFETS3のドレインに接続されている。また、FETS1のソースは、FETS2のドレインに接続されている。同様に、FETS3のソースは、FETS4のドレインに接続されている。FETS2及びFETS4のソースは接地されている。FETS1のソース及びFETS2のドレインは、キャパシタC6を介してメイントランスであるトランスT1の一次巻線の一端に接続される。トランスT1の一次巻線の他端は、FETS3のソース及びFETS4のドレインに接続される。トランスT1の二次巻線の一端は、絶縁形400V入力バックライトインバータ104の出力端子1048に接続されており、他端は接地されている。トランスT1は、一次巻線と二次巻線とが同極性となるように用いられている。
本実施の形態では絶縁形400V入力バックライトインバータ104の出力端子1048と1049の間にはランプ105が接続されており、出力端子1049は制御IC1041のフィードバック(FB)端子と、抵抗R1の一端とに接続されている。抵抗R1の他端は接地されている。制御IC1041の第1の出力PWM1(Pulse Width Modulation)は、キャパシタC2を介してパルストランスであるトランスT2の一次巻線の一端に接続されている。トランスT2の一次巻線の他端は接地されている。また、制御IC1041の第2の出力PWM2は、キャパシタC4を介してパルストランスであるトランスT3の一次巻線の一端に接続されている。トランスT3の一次巻線の他端は接地されている。このように、制御IC1041の出力の交流成分がトランスT2及びT3を介してその二次巻線側(メイントランスT1の一次巻線側)に伝えられる。
トランスT2の第1の二次巻線は、一次巻線と同極性となるようにピーク電圧リミッタ1042に接続されている。また、トランスのT2の第2の二次巻線は、一次巻線と逆極性となるようにピーク電圧リミッタ1043に接続されている。トランスT3の第1の二次巻線は、一次巻線と同極性となるようにピーク電圧リミッタ1044に接続されている。また、トランスのT3の第2の二次巻線は、一次巻線と逆極性となるようにピーク電圧リミッタ1045に接続されている。ピーク電圧リミッタの具体的回路例については後に説明する。
ピーク電圧リミッタ1042の第1の出力PWM+と第2の出力PWM−とは、第1D.T.回路に接続される。また、ピーク電圧リミッタ1043の第1の出力PWMは、第2D.T.回路に接続され、第2の出力は接地されている。ピーク電圧リミッタ1044の第1の出力PWM+及び第2の出力PWM−とは、第3D.T.回路に接続される。さらに、ピーク電圧リミッタ1045の第1の出力PWMは、第4D.T.回路に接続され、第2の出力は接地されている。第1D.T.回路の第1の出力OUTはFETS1のゲートに接続され、第2の出力HSはFETS1のソース及びFETS2のドレインに接続される。第2D.T.回路の出力OUTはFETS2のゲートに接続されている。第3D.T.回路の第1の出力OUTはFETS3のゲートに接続され、第2の出力HSはFETS3のソース及びFETS4のドレインに接続される。第4D.T.回路の出力OUTはFETS4のゲートに接続されている。
なお、トランスT1の二次巻線側に配置された制御IC1041には電力供給が必要であり、そのため絶縁形400V入力バックライトインバータ104とは別に用意され、ランプ105には供給されない電源系統用の絶縁形DC−DCコンバータ106を電源としてVccを制御IC1041に供給している。ここでは、絶縁形DC−DCコンバータ106も400VをVccに変換する。
また、トランスT1乃至T3、さらに絶縁形DC−DCコンバータ106を用いているため、一次回路系と二次回路系の絶縁がなされている。
ここで簡単に絶縁形400V入力バックライトインバータ104の動作を説明しておく。フルブリッジを構成するFETS1乃至S4のスイッチングによりトランスT1の一次巻線側に流れる電流を制御して、トランスT1の二次巻線側に2KV(AC)前後の電圧を生成し、ランプ105に供給する。ランプ105に流れる電流を抵抗R1で検出し、制御IC1041に入力する。なお、制御IC1041内で行われる制御処理については周知のフィードバック制御であり、ここでは説明を省略する。この制御IC1041の制御出力はPWM1及びPWM2であるが、これらは互いに180°位相のずれた信号である。制御出力PWM1及びPWM2は、キャパシタC2及びC4により直流成分が除去された形でパルストランスであるトランスT2及びT3に出力される。トランスT2の第1の二次巻線の出力は、フローティングでピーク電圧リミッタ1042に入力され、FETの耐圧限度内に抑えるような信号処理が施される。トランスT2の第2の二次巻線の出力は、ピーク電圧リミッタ1043に入力され、FETの耐圧限度内に抑えるような信号処理が施される。同様に、トランスT3の第1の二次巻線の出力は、フローティングでピーク電圧リミッタ1044に入力され、FETの耐圧限度内に抑えるような信号処理が施される。トランスT3の第2の二次巻線の出力は、ピーク電圧リミッタ1045に入力され、FETの耐圧限度内に抑えるような信号処理が施される。
第1D.T.回路では、デッドタイムを生成するための信号処理が行われ、第1D.T.回路の第1及び第2の出力間の電圧は、フローティングでハイサイドのFETS1のソース・ゲート間に印加される。第2D.T.回路では、デッドタイムを生成するための信号処理が行われ、第2D.T.回路の出力はローサイドのFETS2のゲートに入力される。また、第3D.T.回路では、デッドタイムを生成するための信号処理が行われ、第3D.T.回路の第1及び第2の出力間の電圧は、フローティングでハイサイドのFETS3のソース・ゲート間に印加される。第4D.T.回路では、デッドタイムを生成するための信号処理が行われ、第4D.T.回路の出力はローサイドのFETS4のゲートに入力される。
ハイサイドのFETS1とローサイドのFETS2のスイッチングは、例えば図4のように行われる。すなわち、ハイサイドのFETS1がオフの期間については、ローサイドのFETS2がオンとなり、ハイサイドのFETS1がオンの期間については、ローサイドのFETS2がオフとなる。但し、オン/オフ・タイミングのずれなどより両FETS1及びS2が共にオンとなるような状態が生ずると、400V入力による貫通電流が流れることになるので、これを防がなければならない。そこで、第1乃至第4D.T.回路においてオン/オフの切り替え時に短時間共にオフとなるデッドタイムを生成するようにする。なお、FETS3とFETS4の組については、図4の波形を180°位相をずらした信号が用いられる。
次に、第1及び第3D.T.回路の構成を図5を用いて説明する。第1又は第3D.T.回路は、ダイオード201と、ツェナーダイオード202と、抵抗R11乃至R14と、キャパシタC11及びC12と、npn形のトランジスタS11と、pnp形のトランジスタS12及びS13とを含む。ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第1の出力PWM+は、ダイオード201のカソード及び抵抗R11の一端に接続されている。抵抗R11の他端は、キャパシタC12の一端、抵抗R12の一端及びトランジスタS13のエミッタに接続されている。キャパシタC12の他端は、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の第2の出力HSに接続されている。抵抗R12の他端は、トランジスタS13のベース及び抵抗R13の一端に接続されている。抵抗R13の他端は、ツェナーダイオード202のカソードに接続されている。ツェナーダイオード202のアノードは、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の第2の出力HSに接続される。ダイオード201のアノードは、トランジスタS13のコレクタ、抵抗R14の一端及びキャパシタC11の一端に接続されている。抵抗R14の他端及びキャパシタC11の他端は、トランジスタS11のベース及びトランジスタS12のベースに接続されている。トランジスタS11のコレクタは、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第1の出力PWM+に、トランジスタS12のコレクタは、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の第2の出力HSに接続されている。トランジスタS11のエミッタ及びトランジスタS12のエミッタは、第1又は第3D.T.回路の出力OUTとなっている。
一方、第2及び第4D.T.回路の構成を図6を用いて説明する。第2又は第4D.T.回路は、ダイオード211と、ツェナーダイオード212と、抵抗R21乃至R24と、キャパシタC21及びC22と、npn形のトランジスタS21と、pnp形のトランジスタS22及びS23とを含む。ピーク電圧リミッタ1043又は1045の出力PWMは、ダイオード211のカソード及び抵抗R21の一端に接続されている。抵抗R21の他端は、キャパシタC22の一端、抵抗R22の一端及びトランジスタS23のエミッタに接続されている。キャパシタC22の他端は接地されている。抵抗R22の他端は、トランジスタS23のベース、抵抗R23の一端に接続されている。抵抗R23の他端は、ツェナーダイオード212のカソードに接続されている。ツェナーダイオード212のアノードは、接地されている。ダイオード211のアノードは、トランジスタS23のコレクタ、抵抗R24の一端及びキャパシタC21の一端に接続されている。抵抗R24の他端及びキャパシタC21の他端は、トランジスタS21のベース及びトランジスタS22のベースに接続されている。トランジスタS21のコレクタは、ピーク電圧リミッタ1043又は1045の出力PWMと接続されている。またトランジスタS22のコレクタは、接地されている。トランジスタS21のエミッタ及びトランジスタS22のエミッタは、第2又は第4D.T.回路の出力OUTとなっている。
図5と図6において大きな差は、ピーク電圧リミッタの第2の出力が存在せず、代わりに接地されている点である。第1及び第3D.T.回路により図4に示した上段の波形が形成され、第2及び第4D.T.回路により図4に示した下段の波形が形成される。
また、図5の回路に代わって図7に示すような回路を用いる場合もある。図7のD.T.回路は、ダイオード301及び302と、キャパシタC31及びC32と、抵抗R31と、FETドライバIC303とを含む。ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第1の出力PWM+は、ダイオード301のアノードと抵抗R31の一端とダイオード302のカソードとに接続されている。ダイオード301のカソードは、キャパシタC31の一端とFETドライバIC303の電源端子とに接続されている。キャパシタC31の他端は、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の第2の出力HSに接続されている。抵抗R31の他端とダイオード302のアノードとキャパシタC32の一端とは、FETドライバIC303の入力端子に接続されている。キャパシタC32の他端は、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の第2の出力HSに接続されている。FETドライバIC303のグランド端子は、ピーク電圧リミッタ1042又は1044の第2の出力PWM−及び第1又は第3D.T.回路の出力HSに接続されている。FETドライバIC303の出力は、第1又は第3D.T.回路の出力OUTとなっている。
また、図6の回路に代わって図8に示すような回路を用いる場合もある。図8のD.T.回路は、ダイオード601及び602と、キャパシタC61及びC62と、抵抗R61と、FETドライバIC603とを含む。ピーク電圧リミッタ1043又は1045の出力PWMは、ダイオード601のアノードと抵抗R61の一端とダイオード602のカソードとに接続されている。ダイオード601のカソードは、キャパシタC61の一端とFETドライバIC603の電源端子とに接続されている。キャパシタC61の他端は、接地されている。抵抗R61の他端とダイオード602のアノードとキャパシタC62の一端とは、FETドライバIC603の入力端子に接続されている。キャパシタC62の他端は、接地されている。FETドライバIC603のグランド端子は、接地されている。FETドライバIC603の出力は、第2又は第4D.T.回路の出力OUTとなっている。
次に、図9を用いてピーク電圧リミッタの一例を示す。図9に示したピーク電圧リミッタは、抵抗R41と、ツェナーダイオード401と、ダイオード402とを含む。パルストランスであるトランスT2及びT3の二次巻線の第1の端子は、抵抗R41の一端に接続される。抵抗R41の他端は、ツェナーダイオード401のカソードとダイオード402のカソードとD.T.回路の第1の入力端子に接続される出力端子とに接続されている。また、トランスT2及びT3の二次巻線の第2の端子は、ツェナーダイオード401のアノードとダイオード402のアノードとD.T.回路の第2の入力端子(又はグランド)に接続される出力端子とに接続されている。これによりFETのソース−ゲート間に印加される電圧が所定の電圧に制限される。
また、図10に示すような回路でもよい。図10に示したピーク電圧リミッタは、抵抗R51と、トランジスタ503と、ダイオード502と、ツェナーダイオード501とを含む。パルストランスであるトランスT2及びT3の二次巻線の第1の端子は、抵抗R51の一端と、ダイオード502のカソードと、トランジスタ503のコレクタとに接続される。また、抵抗R51の他端は、トランジスタ503のベースとツェナーダイオード501のカソードとに接続されている。ダイオード502のアノードと、トランジスタ503のエミッタとD.T.回路の第1の入力端子に接続される出力端子とに接続されている。トランスT2及びT3の二次巻線の第2の端子は、ツェナーダイオード501のアノードとD.T.回路の第2の入力端子(又はグランド)に接続される出力端子とに接続されている。
このような回路構成を採用することにより、絶縁形400V入力バックライトインバータ104により例えば2KV(AC)を直接生成することができ、電圧変換効率が向上する。例えば、絶縁形400V入力バックライトインバータ104の電圧変換効率は91%程度であり、トータルで91%程度となり、24Vを介して2KV(AC)に変換する場合に比して約7%の効率アップになる。また、絶縁形400V入力バックライトインバータ104の一次回路系においては400V以外の電圧を生成する必要は無く、余分な部品を用いる必要は無くコスト増加を避けることができる。なお、二次回路系においては、制御IC1041には電源が必要となるが、他の電源系で用いられる絶縁形DC−DCコンバータ106を用いているので余分なコストアップはない。
なお、バックライト用のランプ105に対して用いることを前提として述べたが、本発明の適用範囲はバックライト用のランプに限定されるものではない。また、図3ではトランスT1の出力をランプ105に直接供給するような回路例を示したが、必ずしも直接ではなくもう一段又は複数段トランスを介してランプに接続するような場合もある。
D.T.回路及びピーク電圧リミッタは、別構成であってもよい。また、ピーク電圧リミッタは別の電源の不要な回路により置き換えられる場合もある。
従来例の電源系を示す図である。 本発明の実施の形態における電源系を示す図である。 本発明の実施の形態における絶縁形400V入力バックライトインバータの回路例を示す図である。 デッドタイムを説明するための波形図である。 ハイサイドのD.T.回路の回路例を示す図である。 ローサイドのD.T.回路の回路例を示す図である。 ハイサイドのD.T.回路の回路の他の例を示す図である。 ローサイドのD.T.回路の回路の他の例を示す図である。 ピーク電圧リミッタの第1の例を示す図である。 ピーク電圧リミッタの第2の例を示す図である。
符号の説明
S1,S2,S3,S4 FET
1042,1043,1044,1045 ピーク電圧リミッタ
1041 制御IC
C1,C2,C4,C6 キャパシタ
T1,T2,T3 トランス

Claims (7)

  1. 主トランスと、
    前記主トランスの一次巻線側に配置され、入力電源からの電流をスイッチングする、ハイサイド及びローサイドの少なくとも2つのスイッチング素子を備えたスイッチング回路と、
    前記主トランスの二次巻線側に配置され、負荷からの信号に基づきフィードバック制御処理を行い、制御信号を出力する制御回路と、
    前記制御信号を前記主トランスの一次巻線側に伝えるためのパルストランスと、
    前記主トランスの一次巻線側に配置され、前記パルストランスを介して伝えられた前記制御信号を処理して前記2つのスイッチング素子における貫通電流の発生を防止したスイッチング信号を生成する調整回路と、
    を有する電源回路。
  2. 前記主トランスの一次巻線側に前記入力電源の電圧を所定の電圧に変換する回路を使用しないことを特徴とする請求項1記載の電源回路。
  3. 前記調整回路が、前記スイッチング回路に含まれる前記2つのスイッチング素子が共にオフとなるデッドタイムを有するように前記スイッチング信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の電源回路。
  4. 前記主トランスの一次巻線側に配置され、前記パルストランスと前記調整回路との間に、前記スイッチング回路に対するピーク電圧制限回路をさらに有する請求項1記載の電源回路。
  5. 前記主トランス及び前記スイッチング回路とは別に構成され且つ前記入力電源からの電圧を変換する絶縁形DC−DCコンバータをさらに備え、
    前記主トランス及び前記絶縁形DC−DCコンバータを用いて電源系統における絶縁を実現し、
    前記制御回路に対し、前記絶縁形DC−DCコンバータにより生成された所定の電圧が入力される
    ことを特徴とする請求項1記載の電源回路。
  6. 1つの前記パルストランスが、極性の異なる2つの出力を有し、
    前記パルストランスの各前記出力に対応して前記調整回路が設けられる
    ことを特徴とする請求項3記載の電源回路。
  7. 前記調整回路は、前記制御信号を利用して電源電圧を確保することを特徴とする請求項1記載の電源回路。
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