JP2006135120A - 放熱器およびそれを用いた基板 - Google Patents

放熱器およびそれを用いた基板 Download PDF

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功 二本木
Akiyoshi Nozu
秋吉 野津
Yukinori Wasa
幸紀 和佐
Keisuke Matsumoto
圭介 松本
Takeshi Takeuchi
猛 竹内
Hideo Uchiumi
秀夫 内海
Akio Iwasaki
彰夫 岩崎
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Abstract

【課題】熱放射皮膜の保護と放熱面積の拡大を図ることのできる放熱器およびそれを用いた基板を提供する。
【解決手段】被取付部材2に固定される取付部材3と、上記取付部材3に一体的に形成されている放熱板4と、上記放熱板4の表面および/または取付部材3の表面に設けられ頂部が丸みをおびた形状の多数の放熱リブ7とを含んで構成されている。したがって、放熱面積が拡大されて放熱効果が向上する。そして、熱放射皮膜が丸みのある放熱リブ7に確実に生成され、また、熱放射皮膜に傷等がつきにくくなり、放熱効果が正常に維持される。
【選択図】図2

Description

本発明は、放熱器およびそれを用いた基板に関するものである。
プリント配線基板に取り付けられた電子部品等を冷却するために、放熱板を有する放熱器が採用されている。このような放熱器には、放熱器を構成する金属部材の表面に黒色の熱放射皮膜を形成し、電子部品等の熱を上記熱放射皮膜から電磁波として放射して、電子部品等が過熱状態にならないようにしている。さらに、放熱板の数を増やして、放熱効果を高めている。
特開平10−62572号公報
しかしながら、上記のような熱放射皮膜は、アルミニウムのような金属基材を陽極酸化処理をすることによって形成され、その厚さが著しく薄く(例えば、40μm)、組み付け工程等でチャック機構や工具等が放熱器に対して異常な接触の仕方をすると、上記皮膜が削り取られたようになって地金が露出したりする。このような状態になると、熱放射皮膜としての機能が低減し、しかも製品の外観品質としても好ましくない。このような熱放射皮膜の損傷は、放熱器に角張った箇所があると、その箇所において一層発生しやすくなる。さらに、放熱板の数が多いので放熱器が大型になり、スペースの増大を余儀なくされている。
また、放熱器に角張った箇所があると、その稜線部分に熱放射皮膜の欠陥ができやすいという問題がある。これは、陽極酸化処理によって酸化アルミニウムのような熱放射皮膜が形成されて行く過程で、角張っていない箇所においては酸化アルミニウムの結晶が所定の密度で柱状に成長して均一な厚さの熱放射皮膜が形成される。しかし、角張った箇所の上記稜線部分においては、稜線の片側の面とその反対側の面において上記結晶の成長方向が異なるために、稜線部分では結晶密度が低下し、その箇所の膜厚が薄くなったりして欠陥の原因になるものと考えられる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、放熱リブの形状を選定することにより、熱放射皮膜の保護と放熱面積の拡大を図ることのできる放熱器およびそれを用いた基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の放熱器は、被取付部材に固定される取付部材と、上記取付部材に一体的に形成されている放熱板と、上記放熱板の表面および/または取付部材の表面に設けられ頂部が丸みをおびた形状の多数の放熱リブと、上記放熱リブに被覆された熱放射皮膜とを含んで構成されていることを要旨とする。
また、本発明の基板は、取付部材と、上記取付部材に一体的に形成されている放熱板と、上記放熱板の表面および/または取付部材の表面に設けられ頂部が丸みをおびた形状の多数の放熱リブと、上記放熱リブに被覆された熱放射皮膜とを含んで構成されている放熱器が、上記取付部材を介して取り付けられていることを要旨とする。
すなわち、本発明の放熱器は、上記放熱リブの頂部が丸みをおびた形状とされているので、何等かの部材が放熱リブに接触しても、熱放射皮膜に損傷が発生しにくく、放熱機能の低下を最小限にとどめることができる。さらに、熱放射皮膜が損傷して金属部分が露出すると、その箇所が酸化しこの酸化部分が周囲に拡大し、近在の電子部品等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、上記のようにして放熱リブの形状によって熱放射皮膜が保護されているので、そのような問題を解消することができる。また、放熱リブの頂部が丸みをおびた形状であるから、放熱リブの表面全域にわたって正常な熱放射皮膜を、厚さ等において均一に被覆することができ、熱放射皮膜としての機能を確実に果たすことができる。そして、上記形状により放熱リブの放熱面積を大きくすることができ、放熱効果が向上する。このような良好な放熱効果によって、放熱板の数を最少化することができ、放熱器の小型化が可能となる。
本発明の放熱器において、上記放熱リブが、上記放熱板の長手方向に沿って配置されている場合には、取付部材と放熱板と放熱リブ等を成形する際の、押し出し,切削等の加工方向を同一方向にすることができるので、製造しやすく、また加工精度を高めることができる。
本発明の放熱器において、上記放熱板が少なくとも2つ形成され、これらの放熱板と取付部材によって凹溝状の通気空間が、放熱板の長手方向に延びた状態で形成されている場合には、空気流が通気空間内をガイドされる状態になるので、空気は確実に放熱リブに接触して良好な熱交換作用がえられる。また、空気の流通方向が放熱リブが延びている方向と同じであるから、一層良好な熱交換作用が得られる。さらに、上記通気空間を略鉛直方向に起立した状態で配置することにより、通気空間の下側から冷気が入って冷却しながら空気が上昇するので、放熱器の内外において自然対流が促進され、冷却効果が向上する。
本発明の放熱器において、上記放熱板の片面側が、部品取付面になっている場合には、上記部品取付面に取り付けられた部品の熱が放熱板に効率よく伝熱され、放熱板から放熱される。すなわち、放熱板の片側に熱源である部品が取り付けられ、その反対側から放熱させることができて、冷却効果を向上させることができる。
本発明の放熱器において、少なくとも上記取付部材,放熱板,放熱リブが、金属材料を押し出し加工をすることによって形成されている場合には、丸みのある頂部とされた放熱リブを含めて放熱器が押し出し成形で製作されるので、製造が簡素化され放熱リブの形状精度を向上させることができる。
また、本発明の基板においては、基板に取り付けられる放熱器は、上記放熱リブの頂部が丸みをおびた形状とされているので、何等かの部材が放熱リブに接触しても、熱放射皮膜に損傷が発生しにくく、放熱機能の低下を最小限にとどめることができる。さらに、熱放射皮膜が損傷して金属部分が露出すると、その箇所が酸化しこの酸化部分が周囲に拡大し、近在の電子部品等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、上記のようにして放熱リブの形状によって熱放射皮膜が保護されているので、そのような問題を解消することができる。また、放熱リブの頂部が丸みをおびた形状であるから、放熱リブの表面全域にわたって正常な熱放射被膜を、厚さ等において均一に被覆することができ、熱放射被膜としての機能を確実に果たすことができる。そして、上記形状により放熱リブの放熱面積を大きくすることができ、放熱効果が向上する。このような良好な放熱効果によって、放熱板の数を最少化することができ、放熱器の小型化が可能となる。これらの利点を有する放熱器が取り付けられていることにより、熱放射皮膜の保護と放熱性が向上した良好な動作性能の基板が得られる。
つぎに、本発明の放熱器およびそれを用いた基板を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図4は、本発明の放熱器およびそれを用いた基板の一実施例を示す。
図1は、放熱器1が各種電子部品が取り付けられた基板2に装着されている状態を全体的に示す斜視図、図2は、放熱器1の断面図、図3は、放熱リブの拡大断面図である。
上記放熱器1は、上記基板2に固定される平板状の取付部材3と、この取付部材3と一体に成形され取付部材3から平行な状態で起立した放熱板4とによって基本構造が形成されている。上記放熱板4は、少なくとも2つ設けられ、この例では図1に示すように、7枚設けられている。
上記のように、放熱板4が少なくとも2つ形成され、これらの放熱板4と取付部材3によって凹溝状の通気空間28が、放熱板4の長手方向に延びた状態で形成されている。これにより、空気流が通気空間28内をガイドされる状態になり、空気は確実に放熱リブ7に接触して良好な熱交換作用がえられる。なお、上記「放熱板4の長手方向」は、取付部材3から放熱板4が起立してその高さが高くなる方向に対して略直交する方向を意味している。
図1,図2および図3(A)に示すように、上記放熱リブ7は、真直ぐな多数の突条8が平行に配列されたもので、その頂部すなわち突条8の頂部は図3(A)に示すように、丸みをおびた形状とされている。このように放熱リブ7が放熱板4の長手方向に沿って配置されている。放熱板4の長手方向は、図1では上下方向であり、図2ではその紙面に対して垂直な方向である。
上記放熱リブ7は、放熱器1の放熱能力に応じてその配設量が設定され、また、熱源の位置に応じて配設位置が設定される。この実施例では、片側端部の放熱板4の外側の片面が平坦な部品取付面9とされ、図1,図2に示すように、ここに電子部品10が固定されている。したがって、放熱リブ7は、放熱板4の内面,取付部材3の内面に設けられている。なお、放熱性能を所定の値に設定するために、取付部材3の内面に放熱リブ7を設けないようにしたり、放熱板4の内面の放熱リブ7の配設面積を少なくしたりすることも可能である。
上記放熱器1の表面、特に、放熱リブ7の表面に陽極酸化処理等の方法で被覆された熱放射皮膜が形成されている。この熱放射皮膜は、図3(C)に示すように、符号30で示されている。
放熱リブ7の頂面に丸み形状が付与されることによって、何等かの部材、例えば、組み立てロボットのチャックジョーや工具等に接触しても、熱放射皮膜に傷がつくようなことが防止できる。また、丸みのある形状なので熱放射皮膜が放熱リブの全域にわたって均一に形成できる。このような丸みを付与することによるメリットを、放熱リブ7以外の角部に採用することにより、放熱リブ7と同様にして得ることができる。
すなわち、放熱板4の端縁に丸み形状部11が放熱リブ7と同方向に延びた状態で形成されている。
図1に示すように、基板2を略鉛直方向に起立させて配置することにより、放熱板4の長手方向も略鉛直方向に配置される。そのため、上記通気空間28が略鉛直方向に配置され、通気空間28の下側から冷気が流入し、冷却作用で空気温度が高くなると、通気空間28の上部から流出する。このように冷却空気が放熱器1の内外にわたって流通するので、冷却効果を一層高めることができる。すなわち、放熱器1の取り付け構造をこのように設定することにより、空気の自然流通が促されて冷却性が向上する。
図2に示すように、放熱板4の部品取付面9に電子部品10を取り付けるために、取り付け用の穴14が設けてある。この穴14には、雌ねじが切られている。そして、図2に示すように、電子部品10を貫通するボルト17を穴14にねじ込むことにより、電子部品10の固定がなされる。
また、図2に示すように、他の電子部品10が基板2と取付部材3の間に配置されている。この電子部品10は、取付部材3を被取付部材である基板2に取り付けるのと同時に取り付けられるようになっている。そして、電子部品10は、取付部材3に密着している。取付部材3を基板2に取り付ける方法としては種々なものが採用できるが、この例ではボルト18とナット19を使用している。すなわち、上記ボルト18が取付部材3,電子部品10および基板2を貫通し、ナット19にねじ込まれて、放熱器1と電子部品10との取り付けがなされている。
上記のように電子部品10が取付部材3に密着しているので、電子部品10からの熱は取付部材3を経て放熱板4に伝熱され、放熱リブ7から放熱される。この放熱は後述のような良好な状態でなされ、電子部品10の適正温度が維持される。
基板2の背面に配線パターン23が設けられ、各電子部品10から延びている導線25が基板2を貫通して上記配線パターン23に半田付けされている。符号24は、この半田付け部分を示している。また、図1に示すように、放熱を必要としない他の電子部品26が取り付けられている。そして、基板2を機器本体に差し込む導通端子27が設けられている。
上記放熱リブ7の断面形状は、図3(A)に示すように、頂部だけが丸みのある形状とされているが、それに代えて図3(B)に示すような頂部と谷部の両方に凸と凹の丸み形状を付与することができる。(B)のような形状により、頂部から谷部への形状変化が滑らかなので、熱放射皮膜30の被覆が頂部と谷部の全域にわたって厚さ等が均一な状態で確実になされる。そして、上記のような滑らかな形状により表面積が大きくなるので、放熱性が向上する。さらに、頂部と谷部に接触しながら流通する空気流が、上記のような滑らかな断面形状であることにより、頂部や谷部から剥離することがなく、頂部や谷部の表面からの熱が効果的にうばわれて、良好な放熱がなされる。
また、上記実施例においては、平板状の放熱板4が取付部材3から直角方向に起立した形態になっているが、これに代えて放熱板4を斜め方向に起立させたり、放熱板4を湾曲させることも可能である。
上記放熱器1の製造方法について説明する。
アルミニウム材料を押し出し加工装置で押し出すことにより、取付部材3,放熱板4,および放熱リブ7等が直線的に成形される。この押し出された真直ぐな中間加工品を所要の長さに切断し、陽極酸化処理(硬質アルマイト処理)をして放熱器1の表面全体に酸化アルミニウムの皮膜を形成して、放熱器1が完成する。なお、熱放射皮膜である酸化アルミニウムの皮膜は、前述のように、図3(C)において符号30で図示されている。
図5は、上記実施例による放熱器の放熱効果を確認するテスト装置の断面図である。
図5(A)は、本発明による放熱リブ7が形成されている場合、同図(B)は、放熱リブのない平坦な表面形状の場合である。また、(A)および(B)において、硬質アルマイト処理をした放熱器と、同処理をしていない表面がアルミ地金のままである放熱器の都合4種類について効果確認を行った。なお、図5のテストでは、放熱板4に電子部品10が取り付けられた場合を確認している。
図5(A)に示すように、放熱板4の側面に、熱伝導性両面テープ20(寺岡製作所製)を介して電子部品に相当する発熱体21を取り付けた。そして、発熱体21の温度変化状態を測定するために温度測定器33を発熱体21に取り付け、また、放熱板4の温度変化状態を測定するために温度測定器34を放熱板4に取り付けた。上記発熱体21には、30.1Ωのセメント抵抗を使用し、そこに印加される電圧は11V,電流値は0.365Aとし、発熱量は4.02Wを得た。上記温度測定器33,34には、線径0.1mmのアルメルクロメル熱電対を使用した。なお、各温度測定器33,34からの測定値電気信号は導線35,36を経て測定装置37に送られ、ここで温度変化状態が記録されるようになっている。
図6は、図5に示したテスト装置で得られた温度変化を示す線図である。図6(C)に示すように、実線と鎖線は、表面が硬質アルマイト処理のなされていないアルミ地金のままで放熱リブのある場合とない場合である。また、1点鎖線と2点鎖線は、表面に硬質アルマイト処理がなされ、放熱リブのある場合とない場合である。なお、丸印しは「あり」を示し、空白は「なし」を示している。
図6(A)は、温度測定器33で測定された発熱体21の温度上昇を示す線図であり、略1200秒で平衡状態になっている。表面アルミ地金では、放熱リブなしの場合(実線)が高温であり、放熱リブありの場合(鎖線)が低温である。これは硬質アルマイト処理がなされていないことによる低い放熱性に放熱リブの有無が複合して、上記のような温度差が略60〜65℃の温度域において現われている。
また、硬質アルマイト処理の表面では、放熱リブなしの場合(1点鎖線)が高温であり、放熱リブありの場合(2点鎖線)が低温である。これは硬質アルマイト処理がなされていることによる良好な放熱性に放熱リブの有無が複合して、上記のような温度差が略50〜55℃の温度域において現われている。
図6(A)に示す状況から、放熱リブに硬質アルマイト処理がなされている場合(2点鎖線)が52℃前後であるのに対し、表面アルミ地金の場合(実線)が63℃前後であり、上記両者の間には約10℃の差があり、放熱リブに硬質アルマイト処理がなされていることによって、最も電子部品の温度を低く維持できることが認められる。
図6(B)は、温度測定器34で測定された放熱板4の温度上昇を示す線図であり、略1200秒で平衡状態になっている。放熱板4からの放熱により温度測定器34の測定値は温度測定器33の測定値を大幅に下回っていて、(B)においても(A)の温度状態と同様な傾向である。実測値で見ると、放熱リブに硬質アルマイト処理がなされている場合(2点鎖線)が23℃前後であるのに対し、表面アルミ地金の場合(実線)が34℃前後であり、上記両者の間には約10℃の差があり、放熱リブに硬質アルマイト処理がなされていることにより放熱効果が最も高く、電子部品の冷却性が優れていることが認められる。
上記実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
すなわち、上記放熱リブ7の頂部が丸みをおびた形状とされているので、何等かの部材が放熱リブ7に接触しても、熱放射皮膜30に損傷が発生しにくく、放熱機能の低下を最小限にとどめることができる。さらに、熱放射皮膜30が損傷して金属部分が露出すると、その箇所が酸化しこの酸化部分が周囲に拡大し、近在の電子部品10,26等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、上記のようにして放熱リブ7の形状によって熱放射皮膜30が保護されているので、そのような問題を解消することができる。また、放熱リブ7の頂部が丸みをおびた形状であるから、放熱リブ7の表面全域にわたって正常な熱放射皮膜30を、厚さ等において均一に被覆することができ、熱放射皮膜30としての機能を確実に果たすことができる。そして、上記形状により放熱リブ7の放熱面積を大きくすることができ、放熱効果が向上する。このような良好な放熱効果によって、放熱板4の数を最少化することができ、放熱器1の小型化が可能となる。
図4に示すように、例えば、頂部が角張った形状の放熱リブ29に陽極酸化処理で酸化アルミニウムの熱放射皮膜30を形成した場合、陽極酸化皮膜の結晶は、柱状の結晶が表面から略垂直方向に向かって成長するため、角張った箇所の稜線部分においては、稜線の片側の面とその反対側の面において酸化アルミニウムの結晶の成長方向が異なることとなり、稜線部分では結晶密度が低下し、その箇所の膜厚が薄くなったりして欠陥の原因になるものと考えられているが、本発明では上記のように頂部が丸みのある形状なので、そのような熱放射皮膜成形上の問題を回避することができる。
上記放熱リブ7が、上記放熱板4の長手方向に沿って配置されていることにより、取付部材3と放熱板4と放熱リブ7等を成形する際の、押し出し,切削等の加工方向を同一方向にすることができ、製造しやすく、また加工精度を高めることができる。
上記放熱板4が少なくとも2つ形成され、これらの放熱板4と取付部材3によって凹溝状の通気空間28が、放熱板4の長手方向に延びた状態で形成されているため、空気流が通気空間28内をガイドされる状態になり、空気は確実に放熱リブ7に接触して良好な熱交換作用がえられる。また、空気の流通方向が放熱リブ7が延びている方向と同じであるから、一層良好な熱交換作用が得られる。さらに、上記通気空間28を略鉛直方向に起立した状態で配置することにより、通気空間28の下側から冷気が入って冷却しながら空気が上昇するので、放熱器1の内外において自然対流が促進され、冷却効果が向上する。
上記放熱板4の片面側が、部品取付面9になっているので、上記部品取付面9に取り付けられた電子部品10の熱が放熱板4に効率よく伝熱され、放熱板4から放熱される。すなわち、放熱板4の片側に熱源である電子部品10が取り付けられ、その反対側から放熱させることができて、冷却効果を向上させることができる。
少なくとも上記取付部材3,放熱板4,放熱リブ7が、金属材料を押し出し加工をすることによって形成されているため、丸みのある頂部とされた放熱リブ7を含めて放熱器1が押し出し成形で製作され、製造が簡素化され放熱リブ7の形状精度を向上させることができる。
また、基板2に取り付けられる放熱器1は、上記放熱リブ7の頂部が丸みをおびた形状とされているので、何等かの部材が放熱リブ7に接触しても、熱放射皮膜30に損傷が発生しにくく、放熱機能の低下を最小限にとどめることができる。さらに、熱放射皮膜30が損傷して金属部分が露出すると、その箇所が酸化しこの酸化部分が周囲に拡大し、近在の電子部品10,26等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、上記のようにして放熱リブ7の形状によって熱放射皮膜30が保護されているので、そのような問題を解消することができる。また、放熱リブ7の頂部が丸みをおびた形状であるから、放熱リブ7の表面全域にわたって正常な熱放射皮膜30を、厚さ等において均一に被覆することができ、熱放射皮膜30としての機能を確実に果たすことができる。そして、上記形状により放熱リブ7の放熱面積を大きくすることができ、放熱効果が向上する。このような良好な放熱効果によって、放熱板4の数を最少化することができ、放熱器1の小型化が可能となる。これらの利点を有する放熱器1が取り付けられていることにより、放熱性が向上した良好な動作性能の基板2が得られる。
図7は、本発明の放熱器の第2の実施例を示す。
この実施例は、取付部材3と基板2との結合構造の変形例である。取付部材3の両側にフランジ31を形成し、このフランジ31の部分をボルト38とナット39で基板2に固定したものである。それ以外は、上記実施例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。また、作用効果においても、上記実施例と同様の作用効果を奏する。
本発明による放熱器は、放熱リブの頂部が丸みをおびた形状であるから、熱放射皮膜の生成が正常になされ、また、その損傷を防止することができ、放熱器として効率の良い性能を確保することができ、電気機器の基板以外の分野においても、広く利用することができる。
放熱器と基板が一体化された状態を示す斜視図である。 放熱器の断面図である。 放熱リブの断面図である。 好ましくない形状の放熱リブの断面図である。 テスト装置の断面図である。 温度上昇変化を示す線図と放熱器の種類を示す表である。 放熱器の取付構造部を示す断面図である。
符号の説明
1 放熱器
2 基板
3 取付部材
4 放熱板
7 放熱リブ
8 突条
9 部品取付面
10 電子部品
11 丸み形状部
17 ボルト
18 ボルト
19 ナット
20 熱伝導性両面テープ
21 発熱体
23 配線パターン
24 半田付け部分
25 導線
26 電子部品
27 導通端子
28 通気空間
29 放熱リブ
30 熱放射皮膜
31 フランジ
33 温度測定器
34 温度測定器
35 導線
36 導線
37 測定装置
38 ボルト
39 ナット

Claims (6)

  1. 被取付部材に固定される取付部材と、上記取付部材に一体的に形成されている放熱板と、上記放熱板の表面および/または取付部材の表面に設けられ頂部が丸みをおびた形状の多数の放熱リブと、上記放熱リブに被覆された熱放射皮膜とを含んで構成されていることを特徴とする放熱器。
  2. 上記放熱リブは、上記放熱板の長手方向に沿って配置されている請求項1記載の放熱器。
  3. 上記放熱板が少なくとも2つ形成され、これらの放熱板と取付部材によって凹溝状の通気空間が、放熱板の長手方向に延びた状態で形成されている請求項1または2記載の放熱器。
  4. 上記放熱板の片面側が、部品取付面になっている請求項1〜3のいずれか一項に記載の放熱器。
  5. 少なくとも上記取付部材,放熱板,放熱リブが、金属材料を押し出し加工をすることによって形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の放熱器。
  6. 取付部材と、上記取付部材に一体的に形成されている放熱板と、上記放熱板の表面および/または取付部材の表面に設けられ頂部が丸みをおびた形状の多数の放熱リブと、上記放熱リブに被覆された熱放射皮膜とを含んで構成されている放熱器が、上記取付部材を介して取り付けられていることを特徴とする基板。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007208000A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 電子部品冷却用ヒートシンク及びその製造方法
JP2010261324A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Chen Shyh Ming ファンの製造方法
KR101098877B1 (ko) * 2009-12-31 2011-12-26 주식회사 영일프레시젼 방열 촉진 기구 및 그 기구가 장착된 전기-전자 장치
JP2017076663A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 日本精工株式会社 電子部品実装基板
JP7442335B2 (ja) 2019-03-08 2024-03-04 三菱電機株式会社 ヒートシンク

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