JP2006134303A - 光学情報読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 情報コードが撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出して、情報コードの読取動作を自動的に実行するものにあって、情報コードの進入検出のための構成を簡単に済ませると共に、進入検出の処理を短時間で確実に行う。
【解決手段】 マーカ光照射部16は、受光センサの撮像視野の4つのコーナー部に対応した4個のL字状のパターンM1と、その中心部を示す十字状のパターンM2とからなるマーカ光Mを読取対象に対して照射する。マーカ光Mを照射したマーカ光画像を受光センサにより取込むことを繰返し、各マーカ光画像のパターンM1部分についての明暗パターンを検出し、前回に比べてその明暗パターンに所定量以上の変化があったときに、二次元コードQの撮像視野への進入と判断し、二次元コードQの読取動作を自動的に実行する。マーカ光画像を取込む際の露光条件を、白とびの無いように自動で設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、読取対象に記された情報コードが撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出して、情報コードの読取動作を自動的に実行するようにした光学情報読取装置に関する。
バーコードや二次元コード等の情報コードを読取るためのハンディタイプの光学情報読取装置においては、近年、使い勝手の良さから、読取対象から離れた位置から読取りができるものが供されてきている。このものは、例えば、手持ち可能に構成された本体ケース内に、CCDエリアセンサなどの撮像素子、結像レンズを有する結像光学部、LEDなどの照明装置等を備えて構成される。そして、読取時の読取対象(情報コード)と装置(読取口)との間の位置合せのために、レーザダイオードやLEDを用いて、読取対象に対して読取位置(撮像素子の視野やその視野の中心位置)を示すためのマーカ光を照射するマーカ光照射手段を備えるものが一般的となってきている。
ところで、例えばPOSシステム等に用いられるバーコードリーダにおいては、従来より、読取作業を行うユーザの操作性の向上を図るため、商品等に付されたバーコードが読取視野内に存在することを検出し、自動でそのバーコードを読取るようにしたものが考えられている。具体的には、第1の従来例として、ハウジングの先端の透過口の前方に、物体が存在することを、赤外線センサ等の物体検出センサにより検出し、その物体検出に基づいて読取動作を自動で行うようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。また、第2の従来例として、通常時は、照明光を一定時間毎に点滅照射させながら、CCDイメージセンサの出力信号を処理する処理回路を低電圧で駆動してバーコードの有無のみを検知し、バーコードを検知したときに、バーコードの読取り処理を行うようにしたものがある(例えば特許文献2参照)。
特許第3240517号公報 特開平7−152851号公報
しかしながら、上記第1の従来例においては、物体検出用のセンサを専用(別途)に設ける必要があるため、装置の複雑化、大型化、コストアップ等を招いてしまう不具合がある。また、情報コードが付されていない物体についても検出されてしまうため、無駄な読取動作が実行されてしまう欠点もあった。一方、上記した第2の従来例は、限られた条件下では有効な方法であるが、二次元コードの読取りに適用した場合に、画像データ量が多くなるため、二次元コードの有無を検出するための処理時間が長くかかってしまう問題点が生ずる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、情報コードが撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出して、情報コードの読取動作を自動的に実行するものにあって、情報コードの進入検出のための構成を簡単に済ませることができると共に、進入検出の処理を短時間で確実に行うことができる光学情報読取装置を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明者は、この種の光学情報読取装置には、読取対象に対し読取位置(撮像視野の範囲)を示すためのマーカ光を所定パターンで照射するマーカ光照射手段が設けられることに着目し、そのマーカ光をいわば照明光として利用して、そのマーカ光画像を撮像手段により取込むことにより、情報コードがそのマーカ光照射部位に存在するかどうか検出することができ、その検出に基づいて情報コードの撮像視野内への進入の判定が可能となることを着想し、本発明を成し遂げたのである。
即ち、本発明の光学情報読取装置は、進入検出手段により情報コードが撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出して、読取動作実行手段により情報コードの読取動作を自動的に実行するものにあって、進入検出手段を、マーカ光照射手段によりマーカ光を照射した状態で撮像手段により読取対象の画像を取込むマーカ光画像取得手段と、このマーカ光画像取得手段により取込まれたマーカ光画像からマーカ光照射部位における明暗パターンを検出する明暗パターン検出手段と、異なるタイミングで取得されたマーカ光画像における明暗パターンの変化に基づいて情報コードの撮像視野への進入を判断する判断手段とを有して構成したところに特徴を有する(請求項1の発明)。
これによれば、進入検出手段が情報コードの撮像視野への進入を検出するにあたっては、マーカ光画像取得手段により、マーカ光が照射された状態の読取対象のマーカ光画像が撮像手段から取込まれ、明暗パターン検出手段により、そのマーカ光画像からマーカ光照射部位における明暗パターンが検出される。そして、判断手段により、異なるタイミングで取得されたマーカ光画像における明暗パターンの変化に基づいて、情報コードの撮像視野への進入が判断される。
ここで、情報コードの読取りの作業を行うにあたっては、例えば、固定配置された読取対象に対して、ユーザが装置側を移動させながら、マーカ光で示される読取位置に情報コードが入るように位置合せを行うようにする。あるいは、それとは逆に、固定配置された装置に対して読取対象側を移動させて、マーカ光で示される読取位置に情報コードが入るように位置合せを行うようにする。いずれの場合も、情報コードは、撮像手段の撮像視野の外側から撮像視野内に相対的に進入するように移動されるようになる。
このとき、情報コードが撮像視野内及びその近傍に存在しない場合には、マーカ光画像取得手段により取込まれたマーカ光画像のマーカ光照射部位は、全体が「明」レベル(白レベル)となる。これに対し、情報コードが相対的に撮像視野に近づいてきてその情報コードの一部がマーカ光に入るようになると、明暗パターン検出手段により、その情報コードに対応した明暗パターンが始めて検出されるようになる。さらに、情報コードが相対的に移動すると明暗パターン検出手段の検出する明暗パターンが変化するようになる。
従って、進入検出手段(判断手段)によって、情報コードの撮像視野への進入を確実に判断することができるようになり、自動で情報コードの読取動作を実行させることができるのである。この場合、既存のマーカ光照射手段を進入検出にも利用するので、情報コードが撮像視野への進入したことを検出するための専用のセンサを別途に設ける必要がなく、その分構成を簡単に済ませることができる。これと共に、明暗パターン検出手段による明暗パターンの検出は、撮像手段の撮像視野のごく一部であるマーカ光照射部位に限られるので、処理すべき画像データの量が少なく済んで、短時間で検出の処理を行なうことができる。
本発明においては、マーカ光の照射パターンを、撮像手段の撮像視野の周縁部を示す部分を含むように構成すると共に、明暗パターン検出手段によりその周縁部のマーカ光照射部位の明暗パターンが検出されるように構成することができる(請求項2の発明)。これによれば、撮像視野の周縁部に関して情報コードが移動してきたことを検出するものであるから、情報コードが撮像視野に相対的に進入したことを早く、且つより確実に検出できるようになり、より効果的となる。
ところで、マーカ光は、位置合せの目的から十分に明るく照射されることが一般的であり、例えば情報コードの読取と同様の露光条件でマーカ光画像を読取るようにすると、マーカ光照射部位における「明」パターンの明るさが飽和していわゆる白とびしてしまう虞がある。そこで、本発明では、マーカ光画像取得手段によるマーカ光画像の取込み時の露光条件を、撮像視野の周縁部を示すマーカ光照射部位における「明」パターンの明るさが飽和しないレベルに設定する露光条件設定手段を設けることが望ましく(請求項3の発明)、これにより、白とびの虞がなく、明暗パターン検出手段による情報コードの明暗パターンの検出を確実に行うことができる。
また、上記マーカ光照射手段によるマーカ光の照射パターンは、撮像手段の撮像視野の周縁部を示す部分と、その撮像視野の中央部を示す部分とを含むことが好ましいが、マーカ光照射手段の構造上、中央部を示す部分が最も明るく、周縁部を示す部分がそれよりも暗くなること一般的である。この場合、上記した露光条件設定手段を、撮像視野の中央部に対応するマーカ光照射部位における「明」パターンの明るさが飽和するレベルに露光条件を設定するように構成することができる(請求項4の発明)。これにより、マーカ光照射部位のうち周縁部における白とびの虞がなく、明暗パターン検出手段による情報コードの明暗パターンの検出を確実に行うことができる。
本発明においては、より具体的には、明暗パターン検出手段を、マーカ光照射部位における明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の大きさ及びその位置を検出するように構成すると共に、判断手段を、少なくとも前記「明」又は「暗」のピーク値の位置が、所定量以上変化した場合に、前記情報コードの撮像視野への進入を判断するように構成することができる(請求項5の発明)。これによれば、明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の位置が所定量以上変化して初めて進入を判断するので、情報コードの撮像視野への進入の判断を、より確実に行うことができる。
あるいは、判断手段を、マーカ光照射部位における明暗パターンの変化点数が、所定数以上であった場合に、情報コードの撮像視野への進入を判断するように構成することもできる(請求項6の発明)。これによっても、情報コードの撮像視野への進入の判断を、より確実に行うことができる。
ところで、この種の光学情報読取装置においては、例えばQRコード(登録商標)等のマトリクス型二次元コード、一次元コード(バーコード)、バーコードを積重ねた如きスタック型二次元コードといった、複数種類の情報コードの読み取りを可能としたものがある。この場合、撮像手段が取込んだ情報コードの画像データから、その情報コードの特徴を検出して情報コードの種類を判別した上で、読取り(デコード)の処理を行うようになっていた。
これに対し、更に本発明者は、撮像手段により取込んだマーカ光画像において、マーカ光照射部位に情報コードが存在している場合、その明暗パターンの特徴の検出に基づいて、撮像視野内に相対的に侵入する情報コードの種類を大まかに判別することが可能であることを確認した。これによれば、予め情報コードの種類を判別しておくことによって、情報コードの読取り(デコード)処理の簡易化を図ることができるようになる。
本発明においては、前記マーカ光画像取得手段により取込まれたマーカ光画像から、前記マーカ光照射部位のうち一方向に延びる第1の検出線に沿う明暗パターンの特徴を検出する第1の特徴検出手段と、前記マーカ光画像から該マーカ光照射部位のうち前記第1の検出線とは直交する方向に延びる第2の検出線に沿う明暗パターンの特徴を検出する第2の特徴検出手段と、それら第1及び第2の特徴検出手段の検出に基づいて、前記情報コードが、縦横比が大きい明暗パターンを有する種類のものであるか、縦横比が1又はそれに近い明暗パターンを有する種類のものであるかを判別するコード種類判別手段とを設けることができる(請求項7の発明)。
情報コードのうち、一次元コードやスタック型二次元コードにおいては、縦横比が大きい(縦長の)明暗パターン(バー及びスペース)を有し、マトリクス型二次元コードにおいては、縦横比が1又はそれに近い明暗パターン(データセル)を有している。上記第1の特徴検出手段により、マーカ光照射部位のうち一方向に延びる第1の検出線に沿う明暗パターンの特徴が検出され、第2の特徴検出手段により、直交する方向に延びる第2の検出線に沿う明暗パターンの特徴が検出される。従って、情報コードのうち、直交する2本の検出線に沿う部分を切出した如き明暗パターンが得られ、それらの特徴検出に基づき、コード種類判別手段により、情報コードが、縦横比が大きい明暗パターンを有する種類のものであるか、縦横比が1又はそれに近い明暗パターンを有する種類のものであるかを、十分な確かさで判別することが可能となる。
このとき、マーカ光に、直交する2本の線状のパターンを含ませ、上記第1及び第2の検出線を、それら線状パターンの照射部位の長手方向に延びる中心線とすることができる(請求項8の発明)。マーカ光が、撮像視野の周縁部のコーナー部を示す鉤状のパターンを含んでいる場合には、その鉤状パターンの照射部位を、第1及び第2の特徴検出手段による特徴検出対象とすることができる(請求項9の発明)。第1及び第2の検出線を容易に設定することができ、特徴検出の処理も簡単となる。
また、より具体的には、第1及び第2の特徴検出手段を、各検出線に沿う明暗パターンにおける各明部及び暗部の幅を求め、それら各幅の最大公約数となるモジュールサイズを夫々算出するように構成し、コード種類判別手段を、それらモジュールサイズの比が1に近い値である場合には、情報コードの種類がマトリクス型二次元コードであると判別するように構成することができる(請求項10の発明)。コード種類判別手段を、モジュールサイズの比が1からかけ離れている、或いは、検出線上では明部又は暗部の幅が確定できずにモジュールサイズの算出が不能であった場合には、情報コードの種類が一次元コード又はスタック型二次元コードであると判別するように構成することができる(請求項11の発明)。これにより、情報コードの種類の判別をより確実に行うことができる。
以下、本発明を手持ち式(ガンタイプ)の二次元コード読取装置に適用した第1の実施例について、図1ないし図7を参照しながら説明する。まず、図4及び図5を参照して、本実施例に係る光学情報読取装置たる二次元コード読取装置の全体構成について述べる。図4に示すように、二次元コード読取装置の本体ケース11は、丸みを帯びた薄型のほぼ矩形箱状をなす主部11aの下面側後部寄りに、ユーザが片手で把持して操作することが可能なグリップ部11bを一体的に有して構成されている。前記本体ケース11(主部11a)の先端面部には、矩形状をなし透光性を有する読取口11cが設けられている。
前記本体ケース11(主部11a)内の先端側部分には、商品に付されたラベルやカタログ等の読取対象R(図5参照)に記録された情報コード(例えば、図1に示すようなQRコード(登録商標)に代表される二次元コードQ)を読取るための読取機構が設けられる。図5にも示すように、この読取機構は、撮像手段たる受光センサ13、結像光学系を構成する結像レンズ14、照明部15(図5にのみ図示)、読取口11cを通して読取対象Rにマーカ光Mを照射するマーカ光照射手段としてのマーカ光照射部16などから構成されている。
そのうち撮像手段たる受光センサ13は、例えばCCDエリアセンサからなり、本体ケース11(主部11a)内の中央部に前記読取口11cを向いて配設されている。また、前記結像レンズ14は、前記受光センサ13の前方に配設されている。詳しい図示及び説明は省略するが、この結像レンズ14は、鏡筒内に複数枚のレンズを配設して構成されている。このとき、結像レンズ14の光軸は、前記読取口11c面の中心を直交するように延びており、前記受光センサ13は光軸の延長線上にその中心を一致させるように配設されている。
前記照明部15は、詳しく図示はしないが、照明光源となるLEDと、このLEDの前部に配置され光を集光及び拡散する照明用レンズとを、前記結像レンズ14の周囲部(上部を除く)に、前記読取口11cに向けて複数組配設して構成されている。これにて、照明部15によって読取口11cを通して読取対象Rに記された二次元コードQに照明光が照射され、二次元コードからの反射光が読取口11cを通して入射され、前記結像レンズ14を介して受光センサ13上に結像され、以て、二次元コードQの画像が取込まれる(撮像される)ようになっているのである。
そして、前記マーカ光照射部16は、前記読取口11cの前方の対象物(読取対象R)に対して読取位置(受光センサ13の撮像視野)を示すための所定のパターンのマーカ光Mを照射するものである。詳しい図示及び説明は省略するが、このマーカ光照射部16は、光源としてのレーザダイオード33(図4参照)を備えると共に、その前方に、拡散用レンズ、集光用レンズ、マーカ光Mのパターン形成するためのスリット板、結像用レンズ、絞り板を先方(前方)に向けてその順に配置して構成されている。
本実施例では、マーカ光Mのパターン(形状)は、図1及び図6(a)並びに図7に示すように、前記受光センサ13の撮像視野V(やや横長の長方形をなす領域)の4つのコーナー部に対応した4個のL字状のパターンM1と、撮像視野Vの中心部を示す十字状のパターンM2とからなるある程度の幅をもった線状の光の組合せから構成される。なお、図7(a)は、このマーカ光Mの照度分布を示しており、マーカ光照射部16の構造上、中央部(パターンM2の中心部)が最も明るく、周縁部のL字状のパターンM1部分がそれよりもやや暗く照射されるようになっている。
一方、図4に示すように、本体ケース11(主部11a)内の後部側には、図5に示す各回路等が実装されている回路基板19が設けられている。さらに、図5のみに図示するように、本体ケース11の外面部(主部11aの上面部)には、電源スイッチ12、ユーザが各種入力指示を行うための操作スイッチ20、報知用のLED21、液晶表示器22などが設けられている。本体ケース11内には報知用のブザー23や外部との通信を行うための通信インタフェイス24、駆動電源となる二次電池25なども設けられている。
図5は、本実施例の二次元コード読取装置の電気的構成を概略的に示しており、前記回路基板19には、マイコンを主体として構成され、全体の制御やデコード処理等を行う制御回路26が設けられている。この制御回路26には、前記電源スイッチ12及び操作スイッチ20からの信号が入力されるようになっていると共に、制御回路26は、前記受光センサ13、照明部15、マーカ光照射部16(レーザダイオード33)を制御するようになっており、以て、読取対象Rに記された二次元コードQの画像の読取動作を実行するようになっている。また、この制御回路26は、前記LED21、ブザー23、液晶表示器22を制御し、通信インタフェイス24を介して外部(管理コンピュータ等)とのデータ通信を実行する。
さらに、前記回路基板19には、増幅回路27、A/D変換回路28、メモリ29、特定比検出回路30、同期信号発生回路31、アドレス発生回路32などが実装され、これらも前記制御回路26により制御されるようになっている。これにて、受光センサ13による撮像信号が、増幅回路27にて増幅され、A/D変換回路28にてデジタル信号に変換されて画像データとしてメモリ29に記憶される。またこのとき、特定比検出回路30にて画像データ中の特定パターンが検出されるようになっている。前記受光センサ13及び特定比検出回路30、アドレス発生回路32には、同期信号発生回路31から同期信号が与えられるようになっている。
さて、この二次元コード読取装置は、前記制御回路26のソフトウエア構成(読取制御プログラムの実行)により、電源オン時に、マーカ光照射部16(レーザダイオード33)によるマーカ光Mの照射(点灯)を連続的に行う(あるいは点滅を繰返す)ようになっている。そして、これと共に、制御回路26は、読取対象Rに記された二次元コードQが受光センサ13の撮像視野V内(マーカ光Mで示される読取位置)に相対的に進入したかどうかを常に監視し、進入を検出したときに、二次元コードQの読取動作(照明部15をオンし、受光センサ13により画像を取込む動作)を自動的に実行するようになっている。従って、制御回路26が、進入検出手段及び読取動作実行手段として機能する。
具体的には、後の作用説明(フローチャート説明)にて詳述するように、二次元コードQが受光センサ13の撮像視野V内に相対的に進入したことを検出するにあたっては、マーカ光照射部16によりマーカ光Mを照射した状態で、受光センサ13により読取対象Rの画像を取込むことを所定のタイミング(例えば一定時間間隔)で繰返し、そのとき取込まれたマーカ光画像の画像データから、マーカ光M照射部位のうち特定部位における明暗パターンを検出して記憶し、前回取得されたマーカ光画像における明暗パターンと、今回取得されたマーカ光画像における明暗パターンとの変化に基づいて二次元コードQの撮像視野Vへの進入を判断するようになっている。
このとき、本実施例では、上記明暗パターンの検出処理をマーカ光M照射部位のうち周縁部のパターンM1部分についてのみ行い、また、明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の大きさ及びその位置を検出(記憶)すると共に、その「明」又は「暗」のピーク値の位置が、所定量以上変化した場合に、二次元コードQが撮像視野V内へ進入したと判断するようになっている。更に、上記したマーカ光画像を取込むにあたって、その露光条件(露光時間やゲイン)を、パターンM1部分についての「明」パターンの明るさが飽和しないレベルであり、且つ、マーカ光照射部位のうちパターンM1部分の中央部における「明」パターンの明るさが飽和するレベルに設定するようになっている。
このような露光条件の設定により、図7(b)に示すように、マーカ光Mのうち撮像視野Vの周縁部のパターンM1部分に二次元コードQが位置されていると、パターンM1部分における明暗パターンの検出を確実に行うことができる。但し、マーカ光Mのうち中央部のパターンM2部分においては、二次元コードQが位置されていても「明」レベルに飽和(いわゆる白とび)してしまうようになる。尚、以上の構成により、上記進入検出手段は、本発明における、マーカ光画像取得手段、明暗パターン検出手段、判断手段及び露光条件設定手段を含んで構成されることになる。
次に、上記構成の作用について述べる。今、ユーザが、二次元コード読取装置を用いて、読取対象Rに記された二次元コードQの読取作業を行うにあたっては、電源スイッチ12をオンした状態で、本体ケース11の読取口11cを読取対象Rに向ける。すると、マーカ光照射部16により、マーカ光Mが読取対象Rに対して照射されるので、ユーザは、マーカ光Mが示す撮像視野Vの例えば中央部に二次元コードQが入るように本体ケース11(読取口11cの向き)を移動させて位置合せを行うようにする。
このとき、図1はその位置決め時の様子を例示しており、例えば二次元コードQが相対的にマーカ光Mよりも右側に位置している場合(図1(a)参照)には、ユーザが本体ケース11(読取口11cの向き)を右側に移動させることによって、図1(b)及び図1(c)に順に示すように、二次元コードQが相対的に左方に移動し、マーカ光Mが示す撮像視野V内に進入するようになる。上述のように、二次元コード読取装置(制御回路26)は、二次元コードQが受光センサ13の撮像視野V内に相対的に進入したことを検出すると、二次元コードQの読取動作を自動的に実行する。
図2及び図3のフローチャートは、その際に制御回路26が実行する二次元コードQの読取りの処理手順を示している。尚、これら図2、図3のフローチャートは、本来連続した一つのフローチャートであるが、スペースの関係上、2つに分けて示している。
即ち、まず、図2に示すように、電源スイッチ12がオンされると、上記のようにマーカ光照射部16がオンされてマーカ光Mの照射が行われる(ステップS1)。次のステップS2では、マーカ光画像の取込み時の露光条件を設定するための変数mに0(予め決められた標準値)がセットされると共に、タイマtに0がセットされる。ステップS3では、タイマがスタートされる。
ステップS4では、露光条件eが、変数mを用いた関数E(m)に設定される(当初はm=0)。そして、ステップS5にて、受光センサ13によるマーカ光画像の取込みが行われるようになる。ステップS6にて、取込んだマーカ光画像の画像領域から、マーカ光M照射部位のみが切出されて画像メモリに記憶され、次のステップS7では、マーカ光M照射部位のうち特定部位、この場合パターンM1部分の明るさ(「明」部分の明るさのレベル)が検出されるようになる。
ステップS8では、パターンM1部分の明るさが所定範囲内にあるかどうかが判断される。所定範囲内から外れている場合には(ステップS8にてNo)、ステップS9に進み、明るすぎた場合には(ステップS9にてYes)、ステップS10にて露光条件を決める変数mが1だけデクリメントされた上で、上記ステップS4に戻り、暗すぎた場合には(ステップS9にてNo)、ステップS11にて露光条件を決める変数mが1だけインクリメントされた上で、上記ステップS4に戻る。これにて、遂にはマーカ光画像を取込む際の、適切な露光条件が設定されるようになるのである。
適切な露光条件でマーカ光画像の取込みが行われ、上記ステップS8にてパターンM1部分の明るさが所定範囲内にあると判断された場合には(ステップS8にてYes)、ステップS12にて、パターンM1部分に関する明暗パターンの特徴(a)が検出されて記憶される。この検出される明暗パターンの特徴は、明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の大きさ及びその位置が含まれる。このとき、図1(a)に示すように、二次元コードQが、マーカ光MのパターンM1部分から外れている(撮像視野Vの外側にある)場合には、パターンM1部分全体が「明」レベルとなる。これに対し、図1(b)に示すように、二次元コードQの一部が、マーカ光MのパターンM1部分にかかっている場合には、明暗パターンの特徴として、例えば「暗」のピーク値の大きさ及びその位置が検出されるようになる。
次のステップS13では、ステップS12にて検出された明暗パターンの特徴(a)と、記憶されている前回の検出における明暗パターンの特徴(b)とが比較される。そして、ステップS14では、それら両明暗パターンの特徴(a)、(b)間に所定量以上の変化があるかどうかが判断される。所定量以上の変化がなければ(ステップS14にてNo)、図3に進み、ステップS15にて、ステップS12にて検出された明暗パターンの特徴(a)のデータが、特徴(b)に移動(更新)されて記憶される。尚、1回目にステップS13のルーチンを通る際には、特徴(b)のデータが存在しないため、変化も無いことになる。
また、ステップS16では、タイムアップ(タイマtのカウントが所定値に至った)かどうかが判断され、タイムアップでなければ(ステップS16にてNo)、図2のステップS4に戻る。タイムアップした(二次元コードの読取りが所定時間行われなかった)場合には(ステップS16にてYes)、ステップS25に進み明暗パターンの特徴(a)、(b)のデータが消去された後、終了される。
ここで、前回のマーカ光画像が、図1(a)に示すような二次元コードQがパターンM1部分から外れているものであり、今回のマーカ光画像も、同様に二次元コードQがパターンM1部分から外れているものである場合には、特徴(a)、(b)間に変化が存在せず、ステップS4に戻る。このように、特徴(a)、(b)間に変化がない状態では、二次元コードQが読取視野V内に進入したと判断されることはなく、二次元コードQの読取動作が実行されることもない。また、このように変化がない場合には、マーカ光画像の取込みが所定のタイミング(時間間隔)で繰返されるようになるのである。
これに対し、前回のマーカ光画像が、図1(a)に示すような二次元コードQがパターンM1部分から外れているもので、今回のマーカ光画像が、図1(b)に示すような二次元コードQの一部がマーカ光MのパターンM1部分にかかったものである場合には、特徴(a)、(b)間に所定量以上の変化が生ずることになる。また、前回のマーカ光画像が図1(b)に示すようなものであって、今回のマーカ光画像が図1(c)に示すようなものである場合にも、所定量以上の変化が生ずることになる。このように、特徴(a)、(b)間の変化に基づいて、二次元コードQが読取視野V内に進入したと判断することができるのである。
このように特徴(a)、(b)間に所定量以上の変化が検出されると(ステップS14にてYes)、図3のステップS17に進み、二次元コードQの読取動作が自動で実行される。この読取動作は、まず、マーカ光Mの照射が一時的に停止(オフ)されると共に、照明部15がオンされて読取対象Rに照明光が照射される(ステップS17)。次いで、ステップS18でデコード用の露光条件が設定された上で、ステップS19にて、受光センサ13による二次元コードQの画像の取込みが行われる。
そして、ステップS20にて、照明部15がオフされ、ステップS21にて、読取った二次元コードQの画像から、データのデコード(解読)処理が実行される。ステップS22では、二次元コードQのデコードが成功したかどうかが判断される。デコードが成功した場合には(ステップS22にてYes)、ステップS23にて、デコード成功が表示され、続くステップS24にて、デコードデータが出力される。この後、ステップS25にて明暗パターンの特徴(a)、(b)のデータが消去された後、終了される。
一方、ステップS19にて取込んだ画像に、二次元コードQ全体が入っていなかったような場合には、二次元コードQのデコードが正しくできなくなるので、ステップS22にて、デコード失敗と判断される(ステップS22にてNo)。この場合には、前記したステップS15に進んで、今回ステップS12にて検出された明暗パターンの特徴(a)のデータが、特徴(b)に移動(更新)されて記憶され、この後、タイムアップしない限りステップS4からの処理が繰返される。これにより、二次元コードQが受光センサ13の撮像視野V内に正しく入った状態で、読取りが行われるようになるのである。
このように本実施例によれば、マーカ光画像を取込みそのうちマーカ光照射部位(パターンM1部分)における明暗パターンを検出することに基づいて、二次元コードQが相対的に撮像視野V内に進入したかどうかを、十分な確かさで判断することができ、自動で二次元コードQの読取動作を実行させることができる。このとき、既存のマーカ光照射部16を進入検出にも利用するので、進入検出のための専用のセンサ等を別途に設ける必要がなく、その分構成を簡単に済ませることができ、装置の大型化やコストアップを防止することができる。これと共に、明暗パターンの検出は、受光センサ13の撮像視野Vのごく一部であるマーカ光M(パターンM1)の照射部位に限られるので、処理すべき画像データの量が少なく済んで、短時間で検出の処理を行なうことができる。
次に、本発明の第2の実施例について、図8ないし図12を参照して述べる。尚、この第2の実施例においても、本発明をガンタイプの光学情報読取装置(二次元コード読取装置)に適用しており、従って、二次元コード読取装置のハードウエア構成等については上記第1の実施例と共通するので、共通部分については、符号を共通して使用すると共に、新たな図示や説明を省略し、以下、上記第1の実施例と異なる点について説明する。
まず、この第2の実施例に係る二次元コード読取装置は、QRコードに代表されるマトリクス型の二次元コードQ(図10参照)、一次元コードであるバーコードB(図11及び図12参照)、例えばPDF417等のスタック型二次元コード(図示せず)といった、複数種類の情報コードの読取りが可能とされている。つまり、制御回路26は、デコード処理のための複数の解読プログラム(アルゴリズム)を有している。
この第2の実施例が上記第1の実施例と異なる点は、制御回路26のソフトウエア構成にある。この場合、制御回路26は、上記第1の実施例と同様に、電源オン時に、マーカ光照射部16によるマーカ光Mの照射(点灯)を連続的に行う。また、上記第1の実施例と同様に、マーカ光Mのパターンは、受光センサ13の撮像視野Vの4つのコーナー部に対応した4個のL字状(鉤状)のパターンM1と、撮像視野Vの中心部を示す十字状のパターンM2とからなる線状の光の組合せから構成される。これと共に、制御回路26は、読取対象Rに記された情報コードが受光センサ13の撮像視野V内に相対的に進入したかどうかを常に監視し、進入を検出したときに、情報コードの読取動作を自動的に実行するようになっており、進入検出手段及び読取動作実行手段として機能する。
さて、本実施例では、それに加えて、制御回路26は、マーカ光画像(情報コードの一部がマーカ光MのいずれかのパターンM1部分にかかっている画像)から、マーカ光照射部位であるパターンM1のうち一方向(例えば縦方向)に延びる第1の検出線L1に沿う明暗パターンの特徴を検出すると共に、第1の検出線L1と直交する方向(横方向)に延びる第2の検出線L2に沿う明暗パターンの特徴を検出し、それらの検出に基づいて、情報コードが、縦横比が大きい明暗パターンを有する種類のものであるか、縦横比が1又はそれに近い明暗パターンを有する種類のものであるかを判別するようになっている。従って、制御回路26が、第1及び第2の特徴検出手段、並びに、コード種類判別手段としても機能するようになっている。更に、制御回路26は、その判別に基づいてデコード処理を行うようになっている。
より具体的には、制御回路26は、第1の検出線L1及び第2の検出線L2を、パターンM1の照射部位のうち縦方向に延びる線状部分の長手方向に延びる中心線、及び、横方向に延びる線状部分の長手方向に延びる中心線に夫々設定するようになっている(図11(b)及び図12参照)。
そして、後の作用説明(フローチャート説明)でも述べるように、制御回路26は、各検出線L1、L2に沿う明暗パターンにおいて繰返される各明部及び暗部の幅を求め、それら各幅の最大公約数となるモジュールサイズ(my、mx)を夫々算出することにより特徴を検出する。そして、それらモジュールサイズ(my、mx)の比が1に近い値、例えば0.7以上1.5以下である場合には、情報コードの種類をマトリクス型の二次元コードQであると判断する。
また、それらモジュールサイズ(my、mx)の比が1からかけ離れている、即ち、0.7未満又は1.5を越える場合、或いは、検出線L1,L2上では明部又は暗部の幅が大きすぎて確定できず、モジュールサイズの算出が不能であった場合には、情報コードの種類を一次元コードB又はスタック型の二次元コードと判別するようになっている。
次に、上記構成の作用について述べる。図8及び図9のフローチャートは、制御回路26が実行する情報コードの読取りの処理手順を示すものである。ここでは、上記第1の実施例の図2に示す処理部分は、本実施例でも共通しているため、新たな図示及び説明を省略する。また、図9において、図3と同等の処理ステップについては、同一のステップ番号を付している。
即ち、図2に示すステップS1〜S13の処理が行われ、ステップS13において比較された両明暗パターンの特徴(a)、(b)間に所定量以上の変化があれば(ステップS14にてYes)、図8のBに進む。ここでは、ステップS14と、ステップS17(図9)との間に、図8に示す、ステップS31〜S38の処理が実行されることになる。所定量以上の変化がなければ(ステップS14にてNo)、図9のAに進み、上記実施例と同様にステップS15,S16の処理が実行される。
図8のフローチャートにおいて、まずステップS31では、所定量以上の変化が検出されたマーカ光エリアの縦及び横方向の中心線が夫々第1及び第2の検出線L1及びL2として設定され、それら第1及び第2の検出線L1及びL2に沿う明暗パターンが検出される。そして、次のステップS32では、それら検出線L1及びL2に沿う明暗パターンにおける明部及び暗部の幅寸法が求められ、各幅の最大公約数が算出されることにより、縦方向のモジュールサイズmy、横方向のモジュールサイズmxが求められる。尚、この算出においては、検出線L1,L2の夫々両端部に位置する明暗パターン(例えば図12の検出線L2の両端部の(*)で示す部分)は除外される。
ここで、図10は、マトリクス型の二次元コード(QRコード)Qが、マーカ光Mのうち右上のパターンM1部分にかかっている場合の具体例を示している。また、図11及び図12は、一次元コードであるバーコードBが、マーカ光Mのうち右上のパターンM1部分にかかっている場合の具体例を示しており、図12の方が、バーコードBがより大きく傾斜している様子を示している。
図10に示すように、マトリクス型の二次元コードQの場合、縦横比が1又はそれに近い明暗パターン(データセル)を有している。従って、図10(b)に示すように、検出線L1及びL2(図示省略)に沿う明暗パターンは、複数の暗部と明部とが交互に繰返し現れる。それら明部及び暗部の幅寸法は、1:2:1、及び、1:1:1:3:1といったような簡単な整数比となるが、その際の「1」に相当する幅寸法は、縦横でほぼ同等となる。このとき、「1」に相当する幅寸法が、モジュールサイズとなり、縦、横方向のモジュールサイズmy、mxがほぼ一致し、それらの比が、1に近いものとなる。
これに対し、図11及び図12に示すように、バーコードB(或いはスタック型二次元コード)においては、縦横比が大きい(縦長の)明暗パターン(バー及びスペース)を有している。従って、横方向の検出線L2に沿う明暗パターンにおいては、上記図10と同様に、複数の暗部と明部とが交互に繰返し現れるようになる。この場合も、明部及び暗部の幅寸法を、簡単な整数比とした場合の、「1」に相当する幅寸法が、モジュールサイズmxとなる。
ところが、縦方向の検出線L1に沿う明暗パターンにおいては、明暗パターンがごく荒いものとなり、1つの暗部又は明部の幅寸法が大きくなり、ひいては縦方向のモジュールサイズmyがかなり大きくなる(図12参照)。あるいは、検出線L1上では明部又は暗部の幅が大きすぎて確定できずにモジュールサイズmyの算出が不能となる(図11(b)参照)。本実施例では、このようなモジュールサイズmy,mxを算出することに基づいて、パターンM1に侵入した情報コードの種類を判別するようにしているのである。
図8に戻り、ステップS32にてモジュールサイズmy,mxが算出されると、ステップS33にて、縦方向のモジュールサイズmyが算出されたかどうかが判断され、算出された場合には(Yes)、ステップS34に進んで、横方向のモジュールサイズmxが算出されたかどうかが判断される。縦方向のモジュールサイズmyが算出不能であった場合には(ステップS33にてNo)、ステップS35に進んで、横方向のモジュールサイズmxが算出されたかどうかが判断される。
ここで、図10や図12の例では、縦,横方向のモジュールサイズmy,mxの双方が算出可能であるので、ステップS34にてYesとなり、ステップS36に進む。これに対し、図11(b)の例では、縦方向のモジュールサイズmyが算出不能であるため、ステップS33にてNoとなり、ステップS35に進む。縦,横方向のモジュールサイズmy,mxの双方が算出不能であった場合には(ステップS35にてNo)、図9のD(ステップS25)に進み、明暗パターンの特徴(a)、(b)のデータが消去され、そのまま終了される。
ステップS36では、縦,横方向のモジュールサイズmy,mxの比が、0.7以上1.5以下の範囲内にあるかどうかが判断される。そして、その範囲内にある場合には(Yes)、ステップS37にて、情報コードの種類が、マトリクス型の二次元コードQと判断される。これに対し、縦,横方向のモジュールサイズmy,mxの比がその範囲を外れている場合や(ステップS36にてNo)、縦,横方向のモジュールサイズmy,mxのうちいずれか一方が算出不能であった場合には(ステップS35にてYes、ステップS34にてNo)、ステップS38にて、情報コードの種類が、一次元コードB又はスタック型の二次元コードと判断される。このような情報コードの種類が判別されると、図9のE、即ちステップS17に進む。
図9においては、図3のデコード処理(ステップS21)に代えて、ステップS39にて、設定されたコード種別に応じたデコード処理が実行される。即ち、情報コードの種類がマトリクス型の二次元コードQと判断されていた場合には(ステップS37)、マトリクス型の二次元コードQの読取りのアルゴリズムを優先させて使用し、情報コードの種類が、一次元コードB又はスタック型の二次元コードと判断されていた場合には(ステップS38)、それらの読取りのアルゴリズムを優先させて使用する。これにより、情報コードの画像データから、その情報コードの特徴を検出して情報コードの種類を判別した上で、読取り(デコード)の処理を行う場合に比べて、情報コードの読取り(デコード)処理の簡易化を図ることができ、処理時間を短縮することができるようになる。
このように本実施例によれば、上記第1の実施例と同様に、情報コードが撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出して、情報コードの読取動作を自動的に実行するものにあって、情報コードの進入検出のための構成を簡単に済ませることができると共に、進入検出の処理を短時間で確実に行うことができる。そして、これに加えて、マーカ光画像から、予め情報コードの種類を判別しておくことができ、これにより、情報コードの読取り(デコード)処理の簡易化を図ることができるという効果を得ることができるものである。
尚、上記各実施例では、ガンタイプの二次元コード読取装置に本発明を適用するようにしたが、ハンディタイプのものや、固定タイプの光学情報読取装置であっても良い。固定タイプのものでは、読取対象側が移動することになる。マーカ光Mのパターン(形状)についても、上記実施例に限定されるものではなく、図6(b)に示すような、撮像視野Vの4つの頂点と中心部とを小さな円形のポイントで示すものとすることができ、更に、図示はしないが、撮像視野Vの四辺の夫々中央部を示すT字状のパターンを付加したり、撮像視野V全体を囲むような四角い枠を含むものとしたりしても良いなど、様々な変形が考えられる。マーカ光Mの所定のパターンを形成するために、パターン形成用レンズや回折格子等を採用することもできる。
また、上記第1の実施例では、明暗パターンの特徴として、明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の大きさ及びその位置を検出し、その変化に基づいて進入を判断するようにしたが、マーカ光照射部位における明暗パターンの変化点数が、所定数以上であった場合に、情報コードの撮像視野への進入を判断するように構成しても良い。その他、読取るべき情報コードとしては、他の二次元コード(データマトリクスやマキシコード等)であっても良いなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
本発明の第1の実施例を示すもので、マーカ光と二次元コードとの相対的な位置関係の変化の様子を示す図 二次元コードの読取りの処理手順を示すフローチャート(その1) 二次元コードの読取りの処理手順を示すフローチャート(その2) 二次元コード読取装置の構成を概略的に示す縦断側面図 二次元コード読取装置の電気的構成を概略的に示すブロック図 実施例におけるマーカ光の照射パターン(a)及びそれとは異なる照射パターン(b)を示す図 マーカ光Mの照度分布を示す図(a)、及び、設定された露光条件において得られる画像の例を示す図(b) 本発明の第2の実施例を示すもので、情報コードの読取りの処理手順(途中から)を示すフローチャート(その1) 情報コードの読取りの処理手順を示すフローチャート(その2) マトリクス型の二次元コードが、マーカ光部分に侵入した様子(a)及びその際のモジュールサイズの算出方法(b)を示す図 一次元コードにおける図10相当図 一次元コードの傾斜がより大きい様子を示す図10(b)相当図
符号の説明
図面中、11は本体ケース、11cは読取口、13は受光センサ(撮像手段)、16はマーカ光照射部(マーカ光照射手段)、26は制御回路(進入検出手段、読取動作実行手段、第1及び第2の特徴検出手段、コード種類判別手段)、Rは読取対象、Mはマーカ光、Vは撮像視野、Qはマトリクス型の二次元コード,Bは一次元コード、L1,L2は検出線を示す。

Claims (11)

  1. 二次元の撮像視野を有し情報コードが記された読取対象の画像を取込む撮像手段を備えると共に、前記読取対象に対し読取位置を示すためのマーカ光を照射するマーカ光照射手段を備える光学情報読取装置において、
    前記情報コードが前記撮像手段の撮像視野に相対的に進入したことを検出する進入検出手段と、この進入検出手段の検出に基づいて前記撮像手段による情報コードの読取動作を自動的に実行させる読取動作実行手段とを具備し、
    前記進入検出手段は、
    前記マーカ光照射手段によりマーカ光を照射した状態で、前記撮像手段により読取対象の画像を取込むマーカ光画像取得手段と、
    このマーカ光画像取得手段により取込まれたマーカ光画像からマーカ光照射部位における明暗パターンを検出する明暗パターン検出手段と、
    異なるタイミングで取得されたマーカ光画像における明暗パターンの変化に基づいて前記情報コードの撮像視野への進入を判断する判断手段とから構成されることを特徴とする光学情報読取装置。
  2. 前記マーカ光の照射パターンは、前記撮像手段の撮像視野の周縁部を示す部分を含んでおり、
    前記明暗パターン検出手段は、その周縁部のマーカ光照射部位の明暗パターンを検出することを特徴とする請求項1記載の光学情報読取装置。
  3. 前記進入検出手段は、前記マーカ光画像取得手段によるマーカ光画像の取込み時の露光条件を、撮像視野の周縁部を示すマーカ光照射部位における「明」パターンの明るさが飽和しないレベルに設定する露光条件設定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の光学情報読取装置。
  4. 前記マーカ光の照射パターンは、前記撮像手段の撮像視野の周縁部を示す部分と、前記撮像視野の中央部を示す部分とを含んでおり、
    前記露光条件設定手段は、前記撮像視野の中央部に対応するマーカ光照射部位における「明」パターンの明るさが飽和するレベルに露光条件を設定することを特徴とする請求項3記載の光学情報読取装置。
  5. 前記明暗パターン検出手段は、マーカ光照射部位における明暗パターンの「明」又は「暗」のピーク値の大きさ及びその位置を検出すると共に、
    前記判断手段は、少なくとも前記「明」又は「暗」のピーク値の位置が、所定量以上変化した場合に、前記情報コードの撮像視野への進入を判断することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光学情報読取装置。
  6. 前記判断手段は、マーカ光照射部位における明暗パターンの変化点数が、所定数以上であった場合に、前記情報コードの撮像視野への進入を判断することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光学情報読取装置。
  7. 前記マーカ光画像取得手段により取込まれたマーカ光画像から、前記マーカ光照射部位のうち一方向に延びる第1の検出線に沿う明暗パターンの特徴を検出する第1の特徴検出手段と、
    前記マーカ光画像から該マーカ光照射部位のうち前記第1の検出線とは直交する方向に延びる第2の検出線に沿う明暗パターンの特徴を検出する第2の特徴検出手段と、
    それら第1及び第2の特徴検出手段の検出に基づいて、前記情報コードが、縦横比が大きい明暗パターンを有する種類のものであるか、縦横比が1又はそれに近い明暗パターンを有する種類のものであるかを判別するコード種類判別手段とを備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光学情報読取装置。
  8. 前記マーカ光は、直交する2本の線状のパターンを含んでおり、
    前記第1及び第2の検出線は、それら線状パターンの照射部位の長手方向に延びる中心線からなることを特徴とする請求項7記載の光学情報読取装置。
  9. 前記マーカ光は、前記撮像視野の周縁部のコーナー部を示す鉤状のパターンを含んでおり、
    前記鉤状パターンの照射部位が、前記第1及び第2の特徴検出手段による特徴検出対象となることを特徴とする請求項7又は8記載の光学情報読取装置。
  10. 前記第1及び第2の特徴検出手段は、各検出線に沿う明暗パターンにおける各明部及び暗部の幅を求め、それら各幅の最大公約数となるモジュールサイズを夫々算出し、
    前記コード種類判別手段は、それら第1及び第2の特徴検出手段により算出されたモジュールサイズの比が1に近い値である場合には、前記情報コードの種類をマトリクス型二次元コードであると判別することを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の光学情報読取装置。
  11. 前記コード種類判別手段は、前記第1及び第2の特徴検出手段により算出されたモジュールサイズの比が1からかけ離れている、或いは、前記検出線上では明部又は暗部の幅が確定できずにモジュールサイズの算出が不能であった場合には、前記情報コードの種類を一次元コード又はスタック型二次元コードと判別することを特徴とする請求項10記載の光学情報読取装置。

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