JP2006133704A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 感光体上のトナー像を、一旦、中間転写媒体上に転写し、その後、中間転写媒体上のトナー像を記録媒体に重ね合わせて加熱および加圧することにより転写定着を行う画像形成装置において、中間転写媒体を多孔質性ポリイミドで構成し、感光体の温度上昇を抑制する。
【解決手段】 トナー像形成ユニット2と、中間転写ユニット3と、定着ユニット4とを含む画像形成部1において、中間転写ユニット3が中間転写ベルト20と、中間転写ローラ21y,21m,21c,21bと、駆動ローラ22と、テンションローラ23と、ベルトクリーナ24とを含んで構成され、中間転写ベルト20が基材層として多孔質ポリイミド層26を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置は、最近におけるOA機器の目覚しい進歩に伴って、急速に普及し、オフィスにおいて、また一般家庭においても欠くべからざる機器となっている。画像形成装置の印刷方式には、たとえば、電子写真方式、静電記録方式、インクジェット方式、サーマルジェット方式、感熱または感圧記録方式などが知られる。この中でも、電子写真方式は、装置の操作性が容易であり、大量の画像記録物を比較的短い時間に印刷することができ、得られる画像記録物の経時的な画像劣化が少なく、長期的な保存が可能であることなどの種々の利点を有することから、現在市販される画像形成装置の多くが電子写真方式を利用したものである。
電子写真方式の画像形成装置は、たとえば、記録媒体に画像を記録する画像形成部と、画像形成部に記録媒体を供給する用紙供給部と、画像形成部で画像記録される記録媒体を装置外部に排出する用紙排出部とを含む。そして、画像形成部は、その表面にトナー像を形成する感光体(像担持体)と、感光体を帯電させる帯電装置と、帯電状態にある感光体表面に、画像情報に基づく光を照射して静電潜像を形成する露光装置と、感光体表面上の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、感光体表面上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、記録媒体上に転写されるトナー像を記録媒体に定着させる定着装置と、トナー像転写後に感光体表面上に残存するトナーなどを除去するクリーニング装置とを含んで構成される。このような電子写真方式も、感光体上に形成されるトナー像を直接記録媒体に転写する直接転写方式、感光体に形成されるトナー像を一旦中間転写体に転写し、中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する中間転写方式などに細分化される。
中間転写方式は、直接転写方式におけるトナー像転写時の画像の乱れを防止するために開発されたものであり、特に、色の異なる複数のトナー像を重ね合わせて多重トナー像を形成し、この多重トナー像を記録媒体に転写するカラー画像形成装置に有効である。中間転写方式の中でも、中間転写体上のトナー像を加熱溶融した後、記録媒体に重ね合わせて加熱および加圧することにより、トナー像の記録媒体への転写と定着とをほぼ同時に行う転写定着同時方式が主流になりつつある。しかしながら、転写定着同時方式では、前述のように、中間転写体上のトナー像を溶融させることから、中間転写体は常時高温になるので、種々の解決すべき課題が生じる。たとえば、連続して画像形成を行う場合、中間転写体の熱が感光体に伝わり、感光体の帯電特性、感光特性などが変化し、記録される画像に欠陥を生じることがあり、また現像装置内のトナーがブロッキングを起こすことがある。
この課題を解決するために、たとえば、中間転写体を冷却する手段を含む画像形成装置が提案される(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1の画像形成装置では、感光体から中間転写体への転写位置と、中間転写体から記録媒体への転写位置との間において、中間転写体の移動経路をジグザグにし、中間転写体の移動経路を伸ばし、放冷時間を長くすることが行われる。また、中間転写体の移動経路にファンなどの冷却手段を設けることも行われる。しかしながら、中間転写体を一旦冷却すると、転写同時定着を行うのに必要な温度まで再加熱を行う必要があり、装置全体としての消費電力量を増大させる。
また、感光体を冷却する手段を含む画像形成装置も種々提案される(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2には、複数の感光体が一列に配置され、これらの感光体表面上のトナー像を中間転写体上で順番に重ね合わせて1つのトナー像とし、記録媒体に転写同時定着する画像形成装置が記載される。そして、該画像形成装置は、複数の感光体の表面温度がほぼ同一温度に保持されるように複数の感光体を冷却する冷却手段を含む。該冷却手段としては、たとえば、感光体毎に配置される複数のファンが挙げられ、該ファンは、中間転写体が最初に接触する感光体から最後に接触する感光体にかけて、風量が小さくなるように設定される。さらに特許文献2では、熱吸収部と熱移動部と熱供給部とからなる熱輸送体であって、熱吸収部は転写同時定着後の中間転写体に接触し、中間転写体から熱を吸収して冷却し、熱移動部は熱吸収部で吸収する熱を熱供給部に移動させ、かつ、熱供給部は転写同時定着前の中間転写体に接触し、中間転写体に熱を供給する熱輸送体を設けることが提案される。該熱輸送体によれば、転写同時定着前に、中間転写体に熱を供給し、中間転写体の表面温度を上げることにより、転写同時定着で用いられる加熱ロール、中間転写体の予熱に用いられる加熱板などの熱消費量ひいては消費電力量が削減される。また、転写同時定着後に、中間転写体の熱を吸収することにより、冷却手段の稼動量ひいては消費電力が低減化される。したがって、高速での転写同時定着を行うことができ、熱効率を向上させ、消費電力を低減化できる。
しかしながら、特許文献2の技術では、感光体毎に冷却ファンを取り付けるので、冷却ファンを駆動するための消費電力が増加し、その増加分は、前述の熱輸送体の設置による消費電力の減少分よりも大きい。したがって、トータルとして、消費電力が増加するという解決すべき課題がある。また、複数の冷却ファンの稼動による騒音が大きくなり、画像形成装置の静音性が損なわれる。さらに、複数の冷却ファン、熱輸送体などの設置により、装置が複雑化し、製造コストも上昇する。
特開昭62−95568号公報 特開平11−202585号公報
本発明の目的は、感光体表面の温度の上昇を防止できる中間転写手段を含む画像形成装置であって、消費電力量の増加、装置構造の複雑化、静音性、中間転写体自体の耐熱性、機械的強度の低下などを伴うことなく、また、感光体の帯電特性、感光特性などを損なうことがなく、現像装置内におけるトナーの凝集であるブロッキングを起こすことがない、画像形成装置を提供することである。
本発明は、トナー像形成手段と、循環駆動可能に支持される中間転写体と、トナー像形成手段により形成されるトナー像を中間転写体に転写する中間転写手段と、中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写しかつ定着させる定着手段とを含む画像形成装置であって、
中間転写体は多孔質ポリイミド層を含むことを特徴とする画像形成装置である。
また本発明の画像形成装置は、中間転写体が、無端状中間転写ベルトであることを特徴とする。
さらに本発明の画像形成装置は、多孔質ポリイミド層が、導電性制御剤を含むことを特徴とする。
さらに本発明の画像形成装置は、中間転写体が、多孔質ポリイミド層とともに無孔ポリイミド層を含むことを特徴とする。
さらに本発明の画像形成装置は、無孔ポリイミド層が、導電性制御剤を含むことを特徴とする。
本発明によれば、トナー像形成手段と、中間転写手段と、定着手段とを含む画像形成装置において、中間転写手段が循環駆動可能に支持される中間転写体(好ましくは無端状中間転写ベルト)を含み、該中間転写体が多孔質ポリイミド層を含むように構成することによって、中間転写体に必要な耐熱性、機械的強度などを損なうことなく、中間転写体の熱伝導率を低減化することができる。
本発明の画像形成装置では、中間転写体の熱伝導率が低いので、感光体表面の温度を、感光体の感光特性、帯電特性などが大きく劣化するとされる温度域よりも低くできる。具体的には、感光体の表面温度を好ましくは40〜55℃程度、さらに好ましくは40〜50℃程度、特に好ましくは45℃以下にすることができる。したがって、空冷ファン、ヒートシンク、ヒートポンプなどの強制冷却手段を用いなくても、自然冷却のみで画像形成部の昇温を抑制でき、感光体の感光特性、帯電特性の熱による劣化を防ぎ、現像装置内での加熱によるトナーのブロッキングの発生を防止できる。また、中間転写体の熱伝導率が低いことによって、中間転写体上のトナー像を転写同時定着よりも前に外部加熱ローラなどの加熱手段にて溶融させる場合でも、中間転写体以外の部分に熱が散逸するのを抑制でき、トナー像のみを効率的に加熱できるので、省エネルギ化を図ることができる。
本発明によれば、多孔質ポリイミド層に導電性制御剤を含有させ、たとえば、10〜1011Ωm程度の半導電性を付与することによって、感光体表面上に形成されるトナー像の中間転写体への転写を、一層円滑に実施できる。
本発明によれば、中間転写手段が、多孔質ポリイミド層と共に無孔ポリイミド層を含むことによって、中間転写手段の機械的強度(特に引張強度)、耐熱性、耐屈曲性などをさらに向上させることができ、感光体から中間転写体、そして中間転写体から記録媒体へのトナー像の転写が一層確実に実施され、転写信頼性が一層高まり、画像形成装置としての耐用寿命をさらに長くすることができる。
本発明によれば、多孔質ポリイミド層と無孔ポリイミド層とを含む中間転写体において、無孔ポリイミド層に導電制御剤を含有させることによって、感光体表面上のトナー像の中間転写体への転写が一層効率良く実施される。
本発明の画像形成装置は、中間転写手段における中間転写体が多孔質ポリイミド層を含む以外は、従来の転写同時定着方式の画像形成装置と同様の構成を有する。すなわち、本発明の画像形成装置は、後述の画像形成部に記録媒体を供給する用紙供給部と、記録媒体にトナー像を転写し、定着させて画像記録済記録媒体を得る画像形成部と、画像形成部で得られる画像記録済記録媒体を画像形成装置外部に排出する用紙排出部と、画像の読み取り、外部機器からの入力などに基づいて得られる画像情報を画像形成部に伝達し、かつ画像形成装置内部の各機器類の動作を制御する制御部とを含んで構成される。
図1は、本発明の実施の第1形態である画像形成装置の画像形成部1の構成を概略的に示す断面図である。この画像形成装置は、カラーレーザプリンタである。
画像形成部1は、トナー像形成ユニット2と、中間転写ユニット3と、定着ユニット4とを含んで構成される。
トナー像形成ユニット2は、作像ユニット2y,2m,2c,2bを含み、これらは、各色相の画像情報に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して、各色のトナー像を形成するものである。すなわち、作像ユニット2yはイエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット2mはマゼンタ色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット2cはシアン色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット2bはブラック色の画像情報に対応するトナー像を形成する。
作像ユニット2yは、感光体ドラム10yと、帯電装置11yと、光走査ユニット12yと、現像装置13yと、ドラムクリーナ14yとを含んで構成される。
感光体ドラム10yは、図示しない駆動手段により、軸線回りに回転駆動可能に支持され、図示しない円筒状、円柱状または薄膜シート状(好ましくは円筒状)の導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含んで構成される。感光体ドラム10yには、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、導電性基体であるアルミニウム素管と、アルミニウム素管の表面に形成される有機感光層とを含む、直径30mmの感光体ドラムが挙げられる。有機感光層は、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層して形成される。有機感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質とを1つの層に含むものであってもよい。
帯電装置11yは、感光体ドラム10yの表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電装置11yは帯電ローラであるけれども、帯電ローラに代えて、ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、スコロトロンといったコロナ帯電器などが使用できる。
光走査ユニット12yは、帯電状態にある感光体ドラム10yの表面にイエロー色の画像情報に対応するレーザ光を照射し、感光体ドラム10yの表面に、イエロー色の画像情報に対応する静電潜像を形成する。レーザ光の光源には、半導体レーザなどが用いられる。
現像装置13yは、感光体ドラム10yの表面に圧接しかつ軸線回りに回転駆動可能に設けられ、イエロー色トナーを感光体ドラム10y表面の静電線潜像に供給する現像ローラ15yと、イエロー色トナーを貯留しかつイエロー色トナーを現像ローラ15yに供給するトナー貯留容器16yとを含んで構成される。トナー貯留容器16y中のイエロー色トナーは、図示しない供給手段により現像ローラ15yの表面に付着し、さらに電位差などを利用して感光体ドラム10y表面の静電潜像にほぼ選択的に供給され、イエロー色の画像情報に対応するトナー像が形成される。
ドラムクリーナ14yは、後述するように、感光体ドラム10y表面のイエロー色トナー像が中間転写ベルト20に中間転写された後に、該表面に残存するイエロー色トナーを除去、回収する。
作像ユニット2yによれば、感光体ドラム10yをその軸線回りに回転駆動させながら、まず帯電ローラ11yにより感光体ドラム10yの表面を帯電する。次に、帯電状態にある感光体ドラム10yの表面に、光走査ユニット12yからイエロー色の画像情報に対応する信号光を照射し、イエロー色の画像情報に対応する静電潜像を形成する。次いで、感光体ドラム10yの表面に、現像ローラ15yに担持されるイエロー色トナー層が接触し、電位差により、静電潜像にイエロー色トナーが付着し、感光体ドラム10yの表面にイエロー色のトナー像が形成される。このイエロー色トナー像は、感光体ドラム10yの表面に接する中間転写ベルト20に中間転写される。感光体ドラム10yの表面に残留するイエロー色トナーはドラムクリーナ14yにより除去され、回収される。以後、同様のイエロー色トナー像作成動作が繰り返し実行される。
作像ユニット2m,2c,2bは、それぞれマゼンタ色、シアン色またはブラック色のトナーを使用する以外は、作像ユニット2yに類似の構造を有するので、同一の参照符号を付し、さらに各参照符号の末尾に、マゼンタ色を示す「m」、シアン色を示す「c」またはブラック色を示す「b」を付し、説明を省略する。なお、作像ユニット2y,2m,2c,2bは、中間転写ベルト20の移動方向(副操作方向)、すなわち矢符25の方向の上流側からこの順番で一列に配列される。
中間転写ユニット3は、中間転写ベルト20と、中間転写ローラ21y,21m,21c,21bと、駆動ローラ22と、テンションローラ23と、ベルトクリーナ24とを含んで構成される。
中間転写ベルト20は、駆動ローラ22とテンションローラ23との間に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルトである。図2は、中間転写ベルト20の構成を概略的に示す断面図である。中間転写ベルト20は、基材になる多孔質ポリイミド層26と、基材の表面に積層され、その表面にトナー像が中間転写されるフッ素樹脂層27との積層体である。また、中間転写ベルト20のトナー像転写面20aは、感光体ドラム10y,10m,10c,10bにこの順番で圧接する。中間転写ベルト20の感光体ドラム10y,10m,10c,10bに圧接する位置が、各色相のトナー像の中間転写位置である。中間転写ベルト20を介して感光体ドラム10y,10m,10c,10bに対向する位置に、中間転写ローラ21y,21m,21c,21bが配置される。
多孔質ポリイミド層26は、気泡を含むポリイミド(多孔質ポリイミドやポリイミド発泡体。尚、本実施の形態においては、ポリイミド発泡体も含めて多孔質ポリイミドと記載する。)からなる層であり、ポリイミドは耐熱性に優れるエンジニアリングプラスチックであり、本来その熱伝導率は0.4〜0.45(W/mm℃)程度である。ところが、これを多孔質化することによって、熱伝導率が8×10−5〜10−4(W/mm℃)と非常に小さくなる。熱伝導率が小さくなると、中間転写ベルト20が後述の外部加熱ローラ29からの熱を吸収し難くなり、中間転写ベルト20の表面温度が下がり、ひいては中間転写ベルト20に圧接する感光体ドラム10y,10m,10c,10bの表面温度を下げることができる。したがって、このような多孔質ポリイミドを、電子写真方式の画像形成装置における中間転写ベルト20の基材として使用すると、感光体ドラムの表面温度を40〜55℃程度、好ましくは40〜50℃程度、さらに好ましくは45℃以下、特に好ましくは40℃以下に維持することができる。
なお、多孔質ポリイミドは、回路基板材料、電子機器等の内部絶縁体、緩衝材などとして開発されたものであり、多孔質ポリイミドを電子写真方式の画像形成装置において、中間転写体の基材として用いることは全く知られていない。また、従来の用途から中間転写体の基材という用途は、当業者といえども予測できるものではない。
多孔質ポリイミド層26は、たとえば、多孔質ポリイミドフィルムなどにより構成される。多孔質ポリイミドフィルムは、公知の方法に従って製造できる。たとえば、ポリイミド前駆体の溶液を基材に流延し、これを凝固液に浸漬して溶剤置換させることでポリイミド前駆体を凝固(ゲル化)させ、凝固液などを乾燥除去することによりポリイミド前駆体の多孔質フィルムを得、さらにイミド化を行うことにより、多孔質ポリイミドフィルムを得ることができる。
ここで、ポリイミド前駆体は、ポリアミック酸である。ポリアミック酸は、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物とを反応させることによって合成できる。芳香族ジアミンとしては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジンなどが挙げられる。芳香族ジアミンは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。芳香族テトラカルボン酸二無水物としても、この分野で常用されるもの使用でき、たとえば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物などが挙げられる。芳香族テトラカルボン酸二無水物は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。この反応において、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との使用割合は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、等モル量ずつ用いるのが好ましい。芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との反応は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒などの溶媒中にて、0〜90℃程度の温度下に1〜24時間程度行われる。得られる反応混合物はそのままポリイミド前駆体溶液として用いることができる。ポリイミド前駆体溶液中のポリイミド前駆体濃度は、該溶液全量の5〜25重量%程度が好ましい。
凝固液としては、たとえば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール類などが挙げられる。凝固液は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。凝固液の温度は特に制限はされないけれども、好ましくは0〜50℃である。
イミド化は、公知の方法により実施される。たとえば、ポリイミド前駆体フィルムを200〜500℃の温度下で加熱処理すればよく、それにより、多孔質ポリイミドフィルムが得られる。
多孔質ポリイミド層26の層厚は特に制限されず、好ましくは0.5〜3.5mmの範囲から適宜選択できるけれども、本実施の形態では1.9mmである。
多孔質ポリイミド層26には、必要に応じて、導電性制御剤を添加することができる。導電性制御剤としては特に制限されず、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、グラファイトなどのカーボンブラック、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化亜鉛、インジウム亜鉛系酸化物などの金属酸化物、金、銀、銅、ニッケルなどの金属、各種無機物(チタン酸カリウム、二酸化チタン、単斜晶系二酸化チタン等のチタン酸系化合物、ワラストナイト、ゾノトライト等のケイ酸カルシウム、非晶質シリカなど)の表面にカーボンブラック、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化亜鉛、インジウム亜鉛系酸化物、銀などの導電性物質を被覆した導電性材料などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラック、金属酸化物などが好ましく、カーボンブラックが特に好ましい。導電性制御剤は1種を単独で使用でき、または2種以上を併用できる。導電性制御剤の多孔質ポリイミド層26への添加量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択すればよいけれども、多孔質ポリイミド層26の体積抵抗率が10〜1011Ωmの範囲になるように、導電性制御剤の種類に応じて適宜決定すればよい。多孔質ポリイミド層26の体積抵抗率を前記範囲にすることによって、トナー像の感光体ドラム10y,10m,10c,10bから中間転写ベルト20への転写効率が向上し、トナー像が一層精確に中間転写ベルト20に転写される。
多孔質ポリイミド層26に積層されるフッ素樹脂層27は、一方の面が多孔質ポリイミド層26と接着し、他方の面が中間転写ベルト20のトナー像転写面20aに相当する。フッ素樹脂層27に含まれるフッ素樹脂としては特に制限されないけれども、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)などが挙げられる。フッ素樹脂層27の層厚は特に制限されず、好ましくは0.01〜0.2mmの範囲から適宜選択できるけれども、本実施の形態では0.1mmである。
フッ素樹脂層27には、必要に応じて、多孔質ポリイミド層26に添加されるのと同様の導電性制御剤を含有させることができる。フッ素樹脂層27においても、多孔質ポリイミド層26の場合と同様に、体積抵抗率が10〜1011Ωmの範囲になるように導電性制御剤の含有量を適宜決定するのが好ましい。
中間転写ベルト20の周長は、本実施の形態では、695mmである。
本実施の形態では、中間転写ベルト20に代えて、図3に示す中間転写ベルト35を用いることができる。図3は、別形態の中間転写ベルト35の構成を模式的に示す断面図である。中間転写ベルト35は、中間転写ベルト20に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。中間転写ベルト35は、基材が、多孔質ポリイミド層26だけではなく、多孔質ポリイミド層26と無孔ポリイミド層36とを含んで構成される点が特徴である。すなわち、中間転写ベルト35は、多孔質ポリイミド層26の一方の面に無孔ポリイミド層36が形成され、他方の面にフッ素樹脂層27が形成され、無孔ポリイミド層36、多孔質ポリイミド層26およびフッ素樹脂層27が順次積層された構造を有する。ここで、無孔ポリイミド層36は、多孔質化されない、無孔の一般的なポリイミドからなる層である。ポリイミドとしては公知のものを使用できる。また、無孔ポリイミド層36には、多孔質ポリイミド層と同様の導電性制御剤から選ばれる1種または2種以上を、同様の割合で添加することができる。なお、本実施の形態では、無孔ポリイミド層36と多孔質ポリイミド層とを合わせた層厚が1.9mmであり、フッ素樹脂層27の層厚は中間転写ベルト20と同様に0.1mmである。
再び図1に戻り、中間転写ローラ21y,21m,21c,21bは、それぞれ、中間転写ベルト20におけるトナー像転写面20aの反対面に圧接し、かつ図示しない駆動手段によりその軸線回りに回転駆動可能に設けられ、たとえば、金属製軸体と、該金属製軸体の表面に被覆される導電性層とを含んで構成される。軸体は、たとえば、ステンレス鋼などの金属により形成される。軸体の直径は特に制限されないけれども、好ましくは8〜10mmである。導電性層は、導電性弾性体などにより形成される。導電性弾性体としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、カーボンブラックなどの導電性制御剤を含む、EPDM、発泡EPDM、発泡ウレタンなどが挙げられる。導電性層によって、中間転写ベルト20に高電圧が均一に印加される。
中間転写ローラ21y,21m,21c,21bには、感光体ドラム10y,10m,10c,10bの表面に形成されるトナー像を中間転写ベルト20上に転写するために、トナーの帯電極性とは逆極性の中間転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム10y,10m,10c,10bに形成されるイエロー色、マゼンタ色、シアン色およびブラック色の各色相のトナー像が中間転写ベルト20のトナー像転写面20aに順次重ね合わさって転写され、多色トナー像が形成される。但し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色相の一部のみの画像情報が入力される場合には、作像ユニット2y,2m,2c,2bのうち、入力される画像情報の色相に対応する作像ユニットのみにおいてトナー像が形成される。
駆動ローラ22は、金属製軸体と、該金属製軸体の表面に形成される弾性層とを含んで構成される。弾性層は、中間転写ベルト20に対する駆動力を確保する目的と、後述するように、中間転写ベルト20と外部加熱ローラ29とニップ部(加熱部)Xにおけるニップ幅を確保する目的で設けられる。本実施の形態では、直径40mm、肉厚1mmの鉄製中空芯金表面に、シリコンゴムからなる厚さ800μmの弾性層が被覆されたローラが用いられる。駆動ローラ22には、中間転写ベルト20が約180°の巻き付け角で巻き掛けられる。駆動ローラ22は、後述する定着部4においては、定着ローラとしても機能する。それについては、定着部4の説明において詳述する。
テンションローラ23は、金属製軸体と、該金属製軸体の表面に形成される被覆層とを含んで構成され、中間転写ベルト20がたるまないように、中間転写ベルト20に所定の張力を付与する。本実施の形態では、直径15mmのステンレス鋼芯金の表面に、フッ素ゴムからなる被覆層を設けたローラが用いられる。
ベルトクリーナ24は、中間転写ベルト20のトナー像転写面20a上のトナー像を後述の定着部4において記録媒体に転写した後に、トナー像転写面20a上に残存するトナーを除去する部材であり、中間転写ベルト20を介してテンションローラ23に対向するように設けられ、図示しない加圧手段により、中間転写ベルト20のトナー像転写面20aに圧接し、トナー像転写面20a上の残存トナーなどを掻き取るクリーニングブレード24aと、クリーニングブレード24aに掻き取られるトナーなどを貯留するトナー貯留容器24bとを含んで構成される。クリーニングブレード24aには、たとえば、弾性を有するゴム材料(たとえば、ウレタンゴム)などからなるブレードを使用できる。
中間転写ユニット3によれば、感光体ドラム10y,10m,10c,10b上に形成される各色のトナー像が、中間転写ベルト20のトナー像転写面20aの所定位置に重ね合わせて転写され、トナー像が形成される。このトナー像が定着部4において記録媒体に転写された後、トナー像転写面20a上の残存トナー、オフセットトナー、紙粉などがベルトクリーナ24により除去され、トナー像転写面20aには再度トナー像が転写される。
定着部4は、外部加熱手段28と、駆動ローラ(定着ローラ)22と、加圧ローラ32とを含んで構成される。
外部加熱手段28は、外部加熱ローラ29と、加熱手段30と、温度検知手段31とを含んで構成される。
外部加熱ローラ29は、中間転写ベルト20の回転駆動方向における、トナー像形成ユニット2の下流側において、中間転写ベルト20に圧接し、中間転写ベルト20を介して駆動ローラ22に対向するように設けられ、図示しない駆動手段により、その軸線回りに回転駆動可能に支持される。外部加熱ローラ29は、金属製芯金と、該芯金の表面に形成される離型層とを含んで形成される。離型層には、離型性を有する合成樹脂などが用いられる。本実施の形態では、直径40mm、肉厚0.8mmの鉄製中空芯金の表面に、PFAからなる離型層を被覆したローラが用いられる。外部加熱ローラ29と中間転写ベルト20とは、ニップ部(加熱部)Xにおいて当接する。本実施の形態において、外部加熱ローラ29の表面温度は、200℃に設定される。
外部加熱ローラ29の表面温度が所定温度(本実施の形態では200℃)に達すると、外部加熱ローラ29および加圧ローラ32が回転駆動を開始するのに伴って中間転写ベルト20が周回を始める。それと同時に、作像ユニット2y,2m,2c,2bにより形成される各色のトナー像が中間転写ベルト20のトナー像転写面20a上に重ね合わされて転写され、トナー像Tとなる。このトナー像Tは、このニップ部Xを通過する際に、外部加熱ローラ29により加熱され、トナー像転写面20aに付着したままで溶融状態になる。トナー像転写面20aに付着しかつ溶融したトナー像Tは、中間転写ベルト20の移動により、中間転写ベルト20と加圧ローラ32とのニップ部Nに送給される。
このとき、外部加熱ローラ29から、中間転写ベルト20およびそれに付着するトナー像Tに付与される熱の大部分は、中間転写ベルト20に含まれる多孔質ポリイミド層26が非常に小さい熱伝導率を有し、断熱性に優れることから、専らトナー像Tの溶融に消費され、中間転写ベルト20への熱の伝播は僅かである。これにより、熱エネルギが高効率で使用されるとともに、多孔質ポリイミド層26の断熱作用により中間転写ベルト20はわずかな昇温しかしないので、再びトナー像形成ユニット2との当接部に戻っても、感光体ドラム10y,10m,10c,10bの感光特性、帯電特性などが劣化するほど、その表面温度をあげることがない。
加熱手段30は、外部加熱ローラ29の内部に設けられ、外部加熱ローラ29の表面温度を、トナーを溶融させ得る程度の温度まで上昇させかつその温度を維持する熱源となる。加熱手段30には、たとえば、ハロゲンランプが用いられる。本実施の形態では、1000Wのハロゲンランプが用いられる。本実施の形態では、加熱手段30である1000WのハロゲンランプがONになってから、外部加熱ローラ29表面が200℃に達するまでに要する時間は約3.8秒であり、実質的にはウォームアップによる待ち時間0を実現する。加熱手段30であるハロゲンランプは、中間転写ベルト20が停止した状態で始動し、ウォームアップ(外部加熱ローラ29表面の昇温)を開始し、外部加熱ローラ29の表面温度が所定温度(本実施の形態では200℃)に達した時点でウォームアップを完了する。
温度検知手段31は、ニップ部Xの近傍に、外部加熱ローラ29の表面に当接するように設けられる。本実施の形態では、サーミスタが用いられる。温度検知手段31が外部加熱ローラ29の表面温度を検知し、検知される表面温度に応じて加熱手段30への通電のON/OFFを制御することで、外部加熱ローラ29の表面温度を所定温度まで上昇させかつ維持するようになっている。
本実施の形態では、外部加熱手段28に代えて、リフレクタとハロゲンランプとからな非接触の外部加熱装置を設けてもよい。
加圧ローラ32は、中間転写ベルト20の回転駆動方向における、外部加熱手段26の下流側において、中間転写ベルト20に圧接し、中間転写ベルト20を介して駆動ローラ(定着ローラ)22に対向するように設けられ、図示しない駆動手段により、その軸線回りに回転駆動可能に支持される。加圧ローラ32は、金属製芯金と、該芯金の表面に形成される弾性層と、弾性層の表面に形成される離型層とを含んで構成される。加圧ローラ32は、中間転写ベルト20を介して、駆動ローラ22に対して図示しない加圧手段により押圧付勢され、それによって定着ニップ部Nが形成される。定着ニップ部Nの面圧を高く設定すると、記録媒体P表面と中間転写ベルト20との密着性が向上し、溶融状態にあるトナー像Tの記録媒体Pへの転写定着性が一層向上する。なお、加圧ローラ32の内部に、ハロゲンランプなどの加熱手段を設けることもできる。本実施の形態では、加圧ローラ32は、直径11mmのステンレス鋼製芯金の表面に、シリコーンゴムからなる厚さ2mmの弾性層およびPFAからなる厚さ30μmの離型層を順次積層したローラが用いられ、定着ニップ部Nの幅(ニップ幅)は1mm、面圧は従来(135kPa)の2倍以上の310kPaに設定される。
駆動ローラ(定着ローラ)22と加圧ローラ32との当接部である定着ニップ部Nに、溶融状態のトナー像Tが送給されると、この送給タイミングに合わせて、記録媒体Pが図示しない用紙供給部により矢符33の方向から定着ニップ部Nに送りこまれる。そして、記録媒体Pが加圧ローラ32により押圧され、溶融状態のトナー像Tが記録媒体P上に転写定着される。加熱部Xにおいて200℃程度の温度で加熱され、溶融状態にあるトナーは、定着ニップ部Nでは120℃程度の温度を維持しているので、記録媒体Pに容易に転写および定着される。万一、ジャムなどにより、トナーが中間転写ベルト20上にオフセットする場合でも、中間転写ベルト20の回転駆動方向における、定着ニップ部Nよりも下流側に設けられるベルトクリーナ24によって除去される。
定着部4によれば、外部加熱ローラ29の表面温度が所定温度に達する時点で、中間転写ベルト20の駆動および中間転写ベルト20へのトナー像の転写が行われ、中間転写ベルト20上のトナー像Tは加熱部Xに搬送されて溶融され、さらに定着ニップ部Nに搬送されて転写定着され、画像記録済記録媒体が得られる。
本実施の形態では、オイルレストナーを用いる。オイルレストナーは、中間転写ベルト20のトナー像転写面20aにシリコーンオイルなどの離型剤を塗布しなくても、トナー像転写面20aへのトナーのオフセットを防止できる。しかしながら、本発明の画像形成装置においては、オイルレストナーに限定されず、それ以外のトナーをも使用できる。さらに、トナー像転写面20aにシリコーンオイルなどの離型剤を塗布してもよい。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1および比較例1)
図4に示す試験用の画像形成部40を有する画像形成装置を用い、画像形成を行った。図4は、画像形成部40の構成を概略的に示す側面図である。
感光体41は、厚さ735μmのアルミニウム素管の表面に、ポリカーボネートからなる厚さ20μmの被覆層を形成した径120mmのロールである。感光体41と中間転写ベルト44とのニップ部41aは、ニップ幅が8mmである。
駆動ローラ42は、厚さ1mmの炭素鋼鋼管(STKM11A)の表面にシリコーンゴムからなる厚さ0.8mmの被覆層を形成した径40mmのローラである。テンションローラ43は、厚さ5mmの炭素鋼鋼管(STKM11A)の表面にシリコーンゴムからなる厚さ5mmの被覆層を形成した径20mmのローラである。駆動ローラ42の中心42aからテンションローラ43の中心43aまでの距離tは300mmである。中心42aおよび中心43aを結ぶ直線と、中心42aおよび中間転写ベルト44が感光体41に接する点を結ぶ直線とがなす角Sの角度は135°である。
中間転写ベルト44は、表1に示す物性を有する多孔質ポリイミドからなる層厚90μmの基材層44aと、PFAからなる層厚10μmのPFA(商品名:T−119、デュポン社製)からなる表面層44bとを積層した無端状ベルトであり、ベルト幅220mm、ベルト長691mmである。外部加熱ローラ45と中間転写ベルト44とのニップ部46は、ニップ幅9mmである。
外部加熱ローラ45は、厚さ0.2mmの炭素鋼鋼管(STKM11A)の表面に、シリコーンゴムからなる厚さ0.1mmの被覆層を形成した径20mmのローラであり、その内部に加熱手段47として、1200W、80%のハロゲンランプが設置される。また、外部加熱ローラ45の表面にはサーミスタ48が設置される。
加圧ローラ49は、厚さ1mmの炭素鋼鋼管(STKM11A)の表面に、シリコーンゴムからなる厚さ0.8mmの中間層およびPFA(T−119)からなる厚さ25μmの表面層を順次被覆した径40mmのローラである。加圧ローラ49と中間転写ベルト44とのニップ部50近傍の、加圧ローラ49表面にトナー温度検知用センサ51が設けられる。なお、ニップ部50のニップ幅は6mmである。中間転写ベルト44が加圧ローラ49に接する点およびテンションローラ43の中心点43aを結ぶ直線と、中心点43aおよび駆動ローラ42の中心点42aを結ぶ直線とがなす角Rの角度が225°である。
また、ニップ部46の中間転写ベルト44の駆動方向下流側末端46aと、ニップ部50の中間転写ベルト44の駆動方向上流側末端50aとの間の、中間転写ベルト44の長さは38mmである。
画像形成部40は、プロセス速度175mm/秒、定着幅320mmおよび環境温度25℃である。画像形成部40は、2つの動作を実施し、動作イはトナー温度検知用センサ51により検知されるトナー温度が120℃になるまで、各ローラを回転させる動作である。動作ロは、トナー温度が120℃になった後に、A4横、厚さ0.09mmの記録紙(普通紙)100枚を、加圧ローラ49と中間転写ベルト44とのニップ部50に通過させる動作である。ここで、トナーとしては平均粒子径15μmの黒色系トナーを用いた。また、ニップ部50における記録紙への印字速度は45ppmであった。
画像形成部40の動作イ,ロにおいて、温調温度(外部加熱ローラ45の表面温度)、通紙中(記録紙がニップ部51を通過中)のトナー温度および通紙後(100枚通紙後)感光体温度を調べた。結果を表1に示す。
(比較例1)
中間転写ベルト44の基材層44aとして、層厚90μmの多孔質ポリイミド層に代えて、無孔ポリイミド層を用いる以外は実施例1と同様にして、各温度の測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006133704
表1から、基材層44aが多孔質ポリイミドにより構成される中間転写ベルト44を用いれば、感光体ドラム41の表面温度を下げ得ることが判る。特に、多孔質ポリイミド層の空孔率が高くなればなるほど、外部加熱ローラ45の表面温度を低くすることができ、それでも印字にはなんら支障がなく、感光体ドラム41の表面温度を下げる効果が大きくなることが判る。
本発明の実施の第1形態である画像形成装置の画像形成部の構成を概略的に示す断面図である。 中間転写ベルトの構成を概略的に示す断面図である。 別形態の中間転写ベルトの構成を模式的に示す断面図である。 別形態の画像形成部の構成を概略的に示す側面図である。
符号の説明
1,40 画像形成部
2 トナー像形成ユニット
2b,2c,2m,2y 作像ユニット
3 中間転写ユニット
4 定着ユニット
10b,10c,10m,10y,41 感光体ドラム
11b,11c,11m,10y 帯電装置
12b,12c,12m,12y 光走査ユニット
13b,13c,13m,13y 現像装置
14b,14c,14m,14y ドラムクリーナ
15b,15c,15m,15y 現像ローラ
16b,16c,16m,16y トナー貯留容器
20,35,44 中間転写ベルト
20a トナー像転写面
21b,21c,21m,21y 中間転写ローラ
22,42 駆動ローラ
23,43 テンションローラ
24 ベルトクリーナ
24a クリーニングブレード
24b トナー貯留容器
25,33 矢符
26 多孔質ポリイミド層
27 フッ素樹脂層
28 外部加熱手段
29,45 外部加熱ローラ
30,47 加熱手段
31 温度検知手段
32,49 加圧ローラ
36 ポリイミド層
41a,46,50 ニップ部
42a 駆動ローラの中心点
43a テンションローラの中心点
44a 基材層
44b 表面層
46a,50a ニップ部末端
48 サーミスタ

Claims (5)

  1. トナー像形成手段と、循環駆動可能に支持される中間転写体と、トナー像形成手段により形成されるトナー像を中間転写体に転写する中間転写手段と、中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写しかつ定着させる定着手段とを含む画像形成装置であって、
    中間転写体が多孔質ポリイミド層を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 中間転写体が、無端状ベルトであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 多孔質ポリイミド層が、導電性制御剤を含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 中間転写体が、多孔質ポリイミド層とともに無孔ポリイミド層を含むことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 無孔ポリイミド層が、導電性制御剤を含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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