JP2006133611A - 像振れ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドリフトは少ないが周波数特性の悪い角速度センサ(ドリフト特性の良い角速度センサ)から得られた低周波領域の振れ信号と、ドリフトは多いが周波数特性の良い角度センサ(周波数特性の良い角速度センサ)から得られた高周波領域の振れ信号とを合成して、光学系に加わった振動の全周波数領域に対する振れ信号を得る際に、2つの振れ信号の振幅が等しくなるように増幅回路のゲインを調整することにより、合成された振れ信号の位相遅れ等を防ぐことができ、像振れ補正の性能を向上させることができる。
【解決手段】 CPU16は、角速度信号S1とS2とを比較して、両角速度信号S1とS2の振幅が同じになるように増幅回路34Lか34Hの少なくとも一方のゲインを調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は像振れ補正装置に係り、特にカメラの像振れを補正(防止)する像振れ補正装置に関する。
テレビカメラの像振れ補正装置として、撮影光学系に防振レンズを光軸と直交する面内で移動自在に配置し、カメラ(カメラの撮影光学系)に振動が加わると、その振動による像振れを打ち消すように防振レンズをアクチュエータで駆動して像振れを補正するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。像振れを打ち消すための防振レンズの変位量は、例えば、カメラに加わった振動を角速度センサによって検出し、その角速度センサから出力される角速度信号を積分処理することによって算出される。
特開2001−142103号公報
ところで、角速度センサにはゼロ点が熱などによって時間と共に変動するドリフトと呼ばれる特性があることが知られている。そのドリフト特性と位相に関する周波数特性とで現在市販されている角速度センサを大別すると2つに分類することができる。1つは、ドリフトは少ないが周波数特性の悪い(周波数が高いほど位相遅れが大きい)もので、もう1つは、ドリフトは多いが周波数特性の良い(周波数が高い場合でも位相遅れが小さい)ものである。以下の説明では、前者に分類されるものをドリフト特性の良い角速度センサといい、後者に分類されるものを周波数特性の良い角速度センサという。
ドリフト特性の良い角速度センサを像振れ補正に使用した場合、ドリフトの影響は少ないが、位相遅れが大きいため、位相遅れを補償する必要が生じ、それに伴う利得の増加により高周波領域の振動に対して過補正になってしまう問題があった。
一方、周波数特性の良い角速度センサを像振れ補正に使用した場合、位相遅れが少ないため位相遅れを補償したとしても過補正が問題になることは殆ど無いが、ドリフトが大きいため、振動が無い状態でも振動が生じていると誤認され、それに対する像振れ補正が行われてしまう。その結果、像が動き(いわゆる「揺らぎ」)、安定した像が得られないという問題があった。特に、テレビ放送用に使用される撮影レンズでは、ズームの高倍率化が進んでおり、ズーム倍率が大きいとその揺らぎがより目立つためドリフトを防止することは重要な課題となっている。ハイパスフィルタなどでドリフトの信号成分を取り除いた場合、ドリフトの周波数領域と、像振れ補正の対象となる振動の周波数領域とが一部で重複しているため、ドリフトの信号成分と共に振動の信号成分も除去されてしまい、除去された周波数範囲の振動に対する像振れ補正が適正に行われなくなるという問題がある。
上記のような問題を解決するための発明が本願発明の特許出願人により特許出願されている(特願2004−141561号)。なお、特願2004−141561号に記載の発明は公知、公用の技術ではない。特願2004−141561号に係る像振れ補正装置は、ドリフト特性の良い角速度センサと、周波数特性の良い角速度センサとを用いて光学系に加わった振動を検出し、それらの角速度センサから得られた角速度信号のうち、低周波領域の角速度信号をドリフト特性の良い角速度センサから取得し、高周波領域の角速度信号を周波数特性の良い角速度センサから取得して合成することによってドリフトが少なく、且つ、周波数特性の良い角速度信号を生成することができ、その角速度信号に基づいて像振れ補正を行うことによって像の揺らぎが少なく、広範囲の周波数領域の振動に対して適切に像振れ補正を行うことができる。
上記特願2004−141561号に係る像振れ補正装置においては、2つの角速度センサから出力される角速度信号は、それぞれの振幅が等しくなるように所定の増幅回路により増幅されて合成される。しかしながら、2つの角速度センサの温度特性による出力感度の変化や増幅回路の誤差等のために、2つの角速度信号の振幅に誤差が生じることがある。この場合、角速度信号が合成された際に位相遅れが生じたり、振れが過剰に評価されて過補正になったりするなど、像振れ補正の性能が低下するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ドリフト特性の良い振れセンサから得られた低周波領域の振れ信号と、周波数特性の良い振れセンサから得られた高周波領域の振れ信号とを合成して、光学系に加わった振動の全周波数領域に対する振れ信号を得る際に、両振れセンサから出力される振れ信号の振幅の誤差に起因する像振れ補正の性能の低下を防ぐようにした像振れ補正装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に係る像振れ補正装置は、像を結像する光学系と、前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れ信号出力手段と、前記像を変位させる像変位手段と、前記振れ信号出力手段により出力された振れ信号に基づいて前記光学系に加わった振動に起因する像振れを打ち消すように前記像変位手段により像を変位させる像振れ補正手段とを備える像振れ補正装置において、前記振れ信号出力手段は、前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れセンサであって、該振動の周波数領域のうち低周波領域の振動の検出特性の良い振れ信号を出力する第1の振れセンサと、前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れセンサであって、該振動の周波数領域のうち高周波領域の振動の検出特性の良い振れ信号を出力する第2の振れセンサと、前記第1の振れセンサから出力された振れ信号を所定のゲインで増幅して、第1の振れ信号を出力する第1の振れ信号増幅手段と、前記第2の振れセンサから出力された振れ信号を所定のゲインで増幅して、第2の振れ信号を出力する第2の振れ信号増幅手段と、前記第1の振れ信号と第2の振れ信号とを比較して、前記第1の振れ信号と第2の振れ信号の振幅が等しくなるように、前記第1の振れ信号増幅手段又は第2の振れ信号増幅手段の少なくとも一方のゲインを調整するゲイン調整手段と、前記第1の振れ信号から前記低周波領域の振れ信号を取得し、前記第2の振れ信号から前記高周波領域の振れ信号を取得して合成することにより前記光学系に加わった振動の全周波数領域に対する振れ信号を生成する信号合成手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に係る像振れ補正装置によれば、振れセンサの温度特性による出力感度の変化や第1、第2の振れ信号増幅手段の誤差等のために、第1、第2の振れ信号に加えるべきゲインに誤差が生じた際に、振れ信号増幅手段のゲインを調整して振幅の誤差をなくすことにより、合成された振れ信号の位相遅れ等を防ぐことができ、像振れ補正の性能を向上させることができる。
請求項2に係る像振れ補正装置は、請求項1において、前記ゲイン調整手段は、前記第1の振れ信号、及び第2の振れ信号を所定時間読み込んで、両者のピーク値を検出し、前記第1の振れ信号のピーク値と、第2の振れ信号のピーク値の差が所定値以上の場合に、前記第1の振れ信号増幅手段又は第2の振れ信号増幅手段の少なくとも一方のゲインを調整することを特徴とする。
請求項2に係る像振れ補正装置によれば、第1、第2の振れ信号の振幅を等しくすることにより、合成された振れ信号の位相遅れ等を防ぐことができ、像振れ補正の性能を向上させることができる。
請求項3に係る像振れ補正装置は、請求項1又は2において、前記第1の振れセンサは、前記光学系に加わった振動の角速度を示す角速度信号を振れ信号として出力すると共に、ドリフトが少なく高周波領域での周波数特性が悪い角速度センサであり、前記第2の角速度センサは、前記光学系に加わった振動の角速度を示す角速度信号を振れ信号として出力すると共に、ドリフトが多く高周波領域での周波数特性が良い角速度センサであることを特徴とする。
請求項3に係る像振れ補正装置は、第1と第2の振れセンサとして角速度センサを用いる場合に、それらの角速度センサとして好適な特性を限定したものである。
本発明によれば、ドリフト特性の良い振れセンサから得られた低周波領域の振れ信号と、周波数特性の良い振れセンサから得られた高周波領域の振れ信号とを合成して、光学系に加わった振動の全周波数領域に対する振れ信号を得る像振れ補正装置において、2つの振れ信号の振幅の誤差を増幅回路のゲインを調整して補正することにより、合成された振れ信号の位相遅れ等を防ぐことができ、像振れ補正の性能を向上させることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る像振れ補正装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る像振れ補正装置の内部構成を示したブロック図である。像振れ補正装置は、例えば、テレビカメラ用のレンズ装置(撮影レンズ)、ムービカメラ、又は、スチルカメラ等に搭載され、同図に示す防振レンズ24は、本装置が搭載されるレンズ装置又はカメラ等の光学系において、光軸に対して垂直な面内で上下(鉛直方向)、左右(水平方向)に移動可能に配置される。また、防振レンズ24は、モータ22により上下、又は、左右に駆動されるようになっており、カメラ(光学系)に振動が生じた場合には、このモータ22により像振れを補正する位置(振動による像振れを打ち消す位置)に移動するようになっている。尚、防振レンズ24は上下方向と左右方向のいずれの方向についても各方向に生じた振動に基づいて同様に駆動されるため、同図には一方向(例えば水平方向)に対する像振れ補正を行う構成についてのみ示し、他方向に対して同様に構成されるものとする。
同図に示す角速度信号出力部10は、光学系に生じた振動の角速度を検出し、検出した角速度の信号(角速度信号)を出力する構成部であり、詳細を後述するように特性が異なる2つの角速度センサ30L、30Hによって光学系の例えば左右方向の振動を検出し、各角速度センサ30L、30Hから出力された角速度信号を合成した角速度信号S3が出力される。
角速度信号出力部10から出力された角速度信号S3は、ローパスフィルタ(LPF)12によって、像振れ補正の対象とする周波数範囲よりも高い周波数成分が遮断された後、A/D変換器14によりデジタル信号に変換されてCPU16に入力される。
CPU16は、入力された角速度信号S3をデジタルフィルタと同等の演算処理により積分処理し、角速度信号S3を角度信号に変換する。即ち、光学系の振動によって生じる像振れに対してそれを打ち消す方向及び大きさで像を変位させるための防振レンズ24の変位量(基準位置からの変位量)を、角速度信号S3を積分処理することによって求める。そして、その角度信号の値を防振レンズ24の移動目標位置を示す値として出力する。
CPU16から出力された角度信号はD/A変換器18によりアナログ信号に変換された後、モータ駆動回路20に入力される。モータ駆動回路20は、防振レンズ24を例えば左右方向に移動させるモータ22を駆動して、CPU16から出力された角度信号の値に対応した位置に防振レンズ24を移動させる。これによって光学系に加わった振動による像振れが補正される。
尚、像振れ補正の方式には本実施の形態のように防振レンズ24を変位させることによって光学系の像を意図的に変位させる像変位手段によって振動による像振れを打ち消す場合の他に、カメラの撮像素子を変位させて像を意図的に変位させる像変位手段によって振動による像振れを打ち消すようにしたものや、光学的な像変位手段によって像振れを補正するのではなく、カメラの撮像素子によって撮像される撮影画像の範囲内から記録又は再生用の映像信号として切り出す範囲を変位させて像を意図的に変位させる電子的な像変位手段によって振動による像振れを打ち消すようにしたもの等が知られている。このような他の方式の像振れ補正においても、角速度信号出力部10から得られた角速度信号を積分処理することによって、本実施の形態と同様に振動による像振れを打ち消すように像変位手段に像を変位させるための変位量の信号(上記角度信号に相当)を求めることができ、本実施の形態と同様に本発明を他の方式の像振れ補正に適用することができる。
続いて、上記角速度信号出力部10について詳説する。光学系の振動を検出する2つの角速度センサ30L、30Hは、例えばジャイロセンサであり、レンズ鏡胴の上面等に設置される。各角速度センサ30L、30Hからは、レンズ鏡胴の例えば左右方向に生じた振動の角速度に応じた電圧の電気信号が角速度信号として出力される。
これらの2つの角速度センサ30L、30Hには異なる特性のものが使用されており、角速度センサ30Lには、ドリフトは少ないが周波数特性が悪いセンサ(ドリフト特性の良い角速度センサ)が使用され、角速度センサ30Hには、ドリフトは多いが周波数特性が良いセンサ(周波数特性が良い角速度センサ)が使用されている。
図2は、角速度センサ30L、30Hの周波数特性を比較した特性図である。同図(A)は利得(ゲイン)に関する周波数特性(ゲイン特性)を示しており、ゲイン特性に関してはいずれの角速度センサ30L、30Hも略一致した特性を示している。一方、同図(B)は位相に関する周波数特性(位相特性)を示しており、曲線Aが角速度センサ30Lの位相特性を示し、曲線Bが角速度センサ30Hの位相特性を示している。曲線Aと曲線Bを比較して分かるように、角速度センサ30Hは、周波数が高い領域においても位相遅れが少なく良好な位相特性を示すのに対して、角速度センサ30Lは、周波数が高く領域ほど位相遅れが顕著に大きくなり位相特性が悪い。
これに対して、これらの特性図には現れないドリフト特性に関しては、角速度センサ30Lの方が角速度センサ30Hよりもドリフトが小さくて良好な特性を示す。
図1に示すように、各角速度センサ30L、30Hから出力された角速度信号はそれぞれ、各DCカット部32L、32Hにより直流成分を除去され、各増幅回路34L、34Hにより増幅処理されたのち、各A/D変換器38L、38Hによりデジタル信号に変換されてCPU16に入力される。尚、角速度センサ30Lから出力された角速度信号をS1、角速度センサ30Hから出力された角速度信号をS2とする。
CPU16は、角速度信号S1とS2とを比較して、両角速度信号S1、S2の振幅が等しくなるように増幅回路34Lのゲインを調整する。CPU16には両角速度信号S1とS2の振幅の差とゲインの調整量との関係があらかじめ記憶されており、CPU16はこの振幅の差とゲインの調整量との関係を参照して増幅回路34Lのゲインの調整を行う。あるいは、CPU16により増幅回路34Lのゲインを微小量ずつ調整していき、角速度信号S1とS2の振幅の差が最小になるゲインの値を捜すようにしてもよい。なお、本実施形態においては、増幅回路34Lのゲインを調整するようにしたが、増幅回路34Hのゲインを調整するようにしてもよいし、増幅回路34Lと34Hの両方のゲインを調整するようにしてもよい。
ここで、増幅回路について説明する。図3は、増幅回路の例を示す回路図である。図3の例では、CPU16からの制御信号によりスイッチSW1〜SW4が操作され、帰還抵抗R1及びR2の値が変更される。これにより、増幅回路のゲインが変更される。なお、増幅回路の構成は、図3に限定されるものではない。また、ゲインの調整方法は、増幅回路34L、34Hにおけるゲインを変更する方法のほか、例えば、CPU16内の増幅信号のパラメータを変更してゲインが調整できるように構成してもよい。すなわち、CPU16においても角速度信号にゲインをかけて増幅しているため、このCPU16におけるゲイン(パラメータ)を変更することによりゲインを調整することも可能である。
上記のようにして、角速度信号S1、S2の振幅が等しくなるように増幅回路のゲインが調整されると、CPU16により図示せぬスイッチ等が操作され、増幅回路34L、34Hから出力される角速度信号S1、S2の出力先が合成回路36に切り換えられる。これにより、角速度信号S1、S2は合成回路36に入力される。
合成回路36は、所定の周波数を境界にして低周波領域fLと高周波領域fHの2つの周波数領域に分け、角速度センサ30Lと角速度センサ30Hの各々から得られた角速度信号S1、S2のうち、低周波領域fLの信号成分を、ドリフト特性の良い角速度センサ30Lの角速度信号S1から取得し、高周波領域fHの信号成分を、周波数特性の良い角速度センサ30Hの角速度信号S2から取得し、それらを合成することによって全周波数領域の角速度信号S3を生成する。このように合成された角速度信号S3は、ドリフトの信号成分が現れる可能性のある低周波領域fLの信号成分が、ドリフト特性の良い角速度センサ30Lから得られた角速度信号S1によって生成されるためドリフトによる電圧変動が殆どなく、また、周波数特性の悪い角速度センサ30Lから得られた角速度信号S1であっても低周波領域fLに限ってその角速度信号S1が有効に使用されるため低周波領域fLでの周波数特性も良好となる。一方、高周波領域fHの信号成分は、周波数特性の良い角速度センサ30Hから得られた角速度信号S2によって生成されるため、高周波領域fHでの周波数特性も良好である。
したがって、合成回路36によって合成されて上記のように角速度信号出力部10からLPF12に出力される角速度信号S3は、ドリフトが少なく周波数特性も良い理想的な角速度センサから得られる角速度信号と同等のものとなる。
図4は、合成回路36の例を示すブロック図である。同図に示すように角速度センサ30Lから合成回路36に入力された角速度信号S1はローパスフィルタ(LPF)50によって高周波領域fHの信号成分が遮断されて低周波領域fLの信号成分のみが抽出される。一方、角速度センサ30Hから合成回路36に入力された角速度信号S2はハイパスフィルタ(HPF)52によって低周波領域fLの信号成分が遮断されて高周波領域fHの信号成分のみが抽出される。
図5は、LPF50とHPF52の周波数特性を示した図である。図5に示すように、LPF50の特性はグラフL1によって表され、HPF52の特性はグラフL2によって表されている。LPF50とHPF52の特性は、LPF50とHPF52を合わせた合成回路36のゲインが全ての周波数領域の信号成分に対して均一(1)となるように設定されており、例えば、LPF50とHPF52のカットオフ周波数fcは一致し、4Hzに設定されている。尚、LPF50とHPF52のグラフL1とL2が交差する周波数は、上記低周波領域fLと高周波領域fHの境界を示す周波数であり、クロスオーバー周波数fCというものとすると、図5の例では、クロスオーバー周波数fCがLPF50とHPF52のカットオフ周波数fc(例えば4Hz)に一致している。
このようにLPF50によって低周波領域fLの信号成分のみを抽出された角速度信号S1と、HPF52によって高周波領域fHの信号成分のみを抽出された角速度信号S2は、続いて加算器54に入力して加算される(S1+S2)。これによって角速度信号S1の低周波領域fLの信号成分と角速度信号S2の高周波領域fHの信号成分とを合成した角速度信号S3が生成され、その角速度信号S3が合成回路36から出力される。
図6は、増幅回路のゲインを調整する際のCPU16の処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU16は、2つの角速度信号S1及びS2を所定時間読み込み(ステップS10)、両者のピーク値を検出する(ステップS12)。ステップS10において角速度信号S1、S2を読み込む時間は、振れのピーク値の検出に十分な時間(例えば、1〜2秒程度)である。次に、CPU16は、ステップS12において検出されたピーク値を比較して(ステップS14)、両角速度信号S1、S2の振幅の差が所定値以上であるかどうか判断する(ステップS16)。そして、両角速度信号S1、S2の振幅の差が所定値以上の場合には、CPU16は、増幅回路34Lに制御信号を出力して、両角速度信号S1、S2の振幅の差が所定値未満になるようにゲインを調整する(ステップS18)。一方、両角速度信号S1、S2の振幅の差が所定値未満の場合には終了する。
なお、上記の増幅回路のゲインの調整は、本発明の像振れ補正装置を備えた製品(テレビカメラ等)の出荷時等に行うようにしてもよいし、製品をある程度の期間使用したあと適宜、又は常時角速度信号S1及びS2を監視して、両者の振幅の誤差が所定値以上となったときに行うようにしてもよい。ゲインの調整を製品の出荷時に行う場合には、角速度センサや増幅回路等の部品の性能のばらつきに起因するゲインの誤差を補正することができる。一方、製品の使用中適宜又は常時、ゲインの調整を行う場合には、角速度センサ等の温度による感度の変化等に起因するゲインの誤差を補正することができる。
以上、上記実施の形態では、撮影光学系の光軸に垂直な面内で変位する防振レンズによって像振れを防止する場合について説明したが、本発明は他の方式による像振れ補正装置にも適用できる。例えば、撮像素子から映像信号を切り出す範囲をシフトさせて像振れを補正するような電子的方法を用いた像振れ補正装置においても本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係る像振れ補正装置の内部構成を示したブロック図 角速度センサ30L、30Hの周波数特性を比較した特性図 増幅回路の例を示す回路図 合成回路36の例を示すブロック図 LPF50とHPF52の周波数特性を示した図 増幅回路のゲインを調整する際のCPU16の処理の流れを示すフローチャート
符号の説明
10…角速度信号出力部、12、50…ローパスフィルタ、14、38L、38H…A/D変換器、16…CPU、18…D/A変換器、20…モータ駆動回路、22…モータ、24…防振レンズ、30L、30H…角速度センサ、32L、32H…DCカット部、34L、34H…増幅回路、36…合成回路、52…ハイパスフィルタ、54…加算器

Claims (3)

  1. 像を結像する光学系と、前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れ信号出力手段と、前記像を変位させる像変位手段と、前記振れ信号出力手段により出力された振れ信号に基づいて前記光学系に加わった振動に起因する像振れを打ち消すように前記像変位手段により像を変位させる像振れ補正手段とを備える像振れ補正装置において、
    前記振れ信号出力手段は、
    前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れセンサであって、該振動の周波数領域のうち低周波領域の振動の検出特性の良い振れ信号を出力する第1の振れセンサと、
    前記光学系に加わった振動に対応する振れ信号を出力する振れセンサであって、該振動の周波数領域のうち高周波領域の振動の検出特性の良い振れ信号を出力する第2の振れセンサと、
    前記第1の振れセンサから出力された振れ信号を所定のゲインで増幅して、第1の振れ信号を出力する第1の振れ信号増幅手段と、
    前記第2の振れセンサから出力された振れ信号を所定のゲインで増幅して、第2の振れ信号を出力する第2の振れ信号増幅手段と、
    前記第1の振れ信号と第2の振れ信号とを比較して、前記第1の振れ信号と第2の振れ信号の振幅が等しくなるように、前記第1の振れ信号増幅手段又は第2の振れ信号増幅手段の少なくとも一方のゲインを調整するゲイン調整手段と、
    前記第1の振れ信号から前記低周波領域の振れ信号を取得し、前記第2の振れ信号から前記高周波領域の振れ信号を取得して合成することにより前記光学系に加わった振動の全周波数領域に対する振れ信号を生成する信号合成手段と、
    を備えることを特徴とする像振れ補正装置。
  2. 前記ゲイン調整手段は、前記第1の振れ信号、及び第2の振れ信号を所定時間読み込んで、両者のピーク値を検出し、前記第1の振れ信号のピーク値と、第2の振れ信号のピーク値の差が所定値以上の場合に、前記第1の振れ信号増幅手段又は第2の振れ信号増幅手段の少なくとも一方のゲインを調整することを特徴とする請求項1記載の像振れ補正装置。
  3. 前記第1の振れセンサは、前記光学系に加わった振動の角速度を示す角速度信号を振れ信号として出力すると共に、ドリフトが少なく高周波領域での周波数特性が悪い角速度センサであり、前記第2の角速度センサは、前記光学系に加わった振動の角速度を示す角速度信号を振れ信号として出力すると共に、ドリフトが多く高周波領域での周波数特性が良い角速度センサであることを特徴とする請求項1又は2記載の像振れ補正装置。
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