JP2006132883A - 空調自動制御システム - Google Patents

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Yasunori Taketomi
康則 武富
Takahiro Suzuki
孝宏 鈴木
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Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
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Abstract

【課題】低コストで制御パラメータ等の変更も容易であり、センサやアクチュエータの追加変更も可能な省配線、耐ノイズ性に優れた空調自動制御システムを提供する。
【解決手段】建築設備における室内温度、湿度等の空調指標の計測値を設定値に制御するために空調機の運転を制御する空調自動制御システムに関する。
前記空調指標の計測値及び設定値を用いて制御出力を演算するプログラマブル・ロジック・コントローラ1と、前記制御出力が伝送されるマスタモジュール3M及びスレーブモジュール3Sを備えたAS−i規格のネットワークと、スレーブモジュール3Sに接続されて空調指標を計測する温度センサ51等のセンサと、スレーブモジュール3Sに接続され、かつ前記制御出力に基づく操作量が加えられて空調機40の運転を制御するべく動作する制御弁22等のアクチュエータと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、PLC(Programmable Logic Controller)とAS−i(Actuator Sensor−interface)規格のネットワークとを用いて構成される空調自動制御システムに関する。
図6は、ビル等の一般建築設備分野における空調自動制御システムの第1の従来技術を示している。
図6において、11はビル全体の空調制御及び監視を集中的に行う中央監視盤、12は中央監視盤11との間で指令信号及び伝送信号(計測信号及び動作確認信号を含む)を授受するRS(Remote Station)盤であり、これらの中央監視盤11及びRS盤12によって中央監視設備10が構成されている。また、21はRS盤12との間で指令信号及び伝送信号を授受する自動制御盤、22は自動制御盤21からの指令信号により開閉制御される制御弁、51は空調対象である居室(以下では、有人、無人に関わらず居室という)50内に設置された温度センサであり、これらの自動制御盤21、制御弁22及び温度センサ51によって自動制御設備20が構成されている。
更に、30は自動制御盤21との間で指令信号及び伝送信号を授受する動力盤、40は空調機、41は前記制御弁22により冷温水が供給される冷温水コイル、42は前記動力盤30により駆動されるファン、52は前記居室50内に設置される吹出口である。
上記の空調自動制御システムでは、温度センサ51により検出した室内温度の計測信号が自動制御盤21に送られ、自動制御盤21では温度設定値と温度計測値との偏差をなくすべくPID(比例・積分・微分)等の調節演算を行って制御弁22に対する操作信号を生成する。この操作信号(指令信号)により制御弁22を開閉して冷温水コイル41に供給する冷温水の流量を制御すると共に、必要に応じて動力盤30に指令信号を送り、ファン42の運転を制御している。また、動力盤30、自動制御盤21、RS盤12は、それぞれ上位の盤に、自己の動作の確認信号を伝送信号として送出するように構成されている。
なお、この従来技術は、中央監視盤11及び自動制御盤21の製造メーカが異なって通信プロトコルや信号形態が異なり、両者を直接接続することができない場合に、中間にRS盤12を介在させて通信プロトコル等を整合させた例である。
一方、図7は同じく第2の従来技術を示しており、図6と同一の構成要素には同一の番号を付してある。この従来技術は、中央監視盤11及び自動制御盤21の製造メーカが同一の場合であって前述したRS盤12を必要としない例を示している。
これらの従来技術に示すように、自動制御盤21と動力盤30とは使用電圧の相違やノイズ等の理由により、それぞれ単独に設置されることが多い。また、このことは、自動制御盤21は空調設備としての計装設備分野に属し、動力盤30は電気設備分野に属するものとしてそれぞれの施工区分が異なることにも起因している。
更に、中央監視盤11は単独で設置される場合もあり、空調設備または電気設備の分野に入ることもあるが、ビル全体の設備分野の連携をとる位置付けもある。
このため、従来では、中央監視盤11、自動制御盤21、動力盤30を単独設置して各設備施工区分間で情報をやりとりしており、設備全体からみると非常に無駄で高コストの構成となっている。これらの無駄をなくすために、個々の設備を低コスト化する努力も続けられているが、コスト低減にも限界がある。
また、図8は図6の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図であり、動力盤の図示を省略してある。図8において、12AはRS盤、21Aは自動制御盤、40Aは空調機であって、それぞれ図6のRS盤12、自動制御盤21、空調機40に相当している。
図8のRS盤12Aにおいて、AIはアナログ入力部、AOはアナログ出力部、DIはディジタル入力部である。また、自動制御盤21Aにおいて、TCは温度センサTEによる温度計測値及びRS盤12Aからの温度設定値が入力される電子式温度調節器、HCは湿度センサHEによる湿度計測値及びRS盤12Aからの湿度設定値が入力される湿度調節器、Rはリレー、TRはトランスである。
更に、図8において、PSは差圧センサ、MVは制御弁、MGはファンモータのマグネット(励磁用コイル)、CHSは冷温水往管、CHRは冷温水還管、MDはファン42の運転・停止信号に応じ開閉して外気流量を制御するモータダンパ、43は加湿器、44はフィルタ、OAは外気、SAは居室50への給気を示している。
上記構成において、温度、湿度の各設定値及び各計測値並びに警報は、RS盤12Aを介して図6の中央監視盤11との間で送受信される。
電子式温度調節器TCは、室内の温度計測値が温度設定値に一致するように演算を行って制御弁MVを開閉制御し、また、室内の湿度計測値が湿度設定値に一致するように演算を行ってリレーRを介し加湿器43の運転を制御する。そして、差圧センサPSはフィルタ44の目詰まりを検出し、RS盤12から中央監視盤11に向けて警報を出力する。
次に、図9は図7の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図である。図9における21Bは自動制御盤であり、図7の自動制御盤21に相当している。なお、図9でも動力盤の図示を省略してある。
この図9の例は、自動制御盤21B内に、制御演算部とアナログ,ディジタル入出力部(AI,AO,DI,DO)とが一体的に構成されたDDC(Direct Digital Controller)を備えており、このDDCが図7の中央監視盤11との間で直接通信を行っている。
なお、図9において、SVは電磁弁、RAは室内空気である。
図10は、図9に示したシステムをn階建てビルの各階にそれぞれ設置し、その1階に設置した中央監視盤11によって各階のDDC〜DDCを集中的に制御するように構成したものである。
一方、先行技術文献として、後述する特許文献1に記載された空調制御装置や、特許文献2に記載された地域冷暖房システムの2次側システムが公知となっている。
このうち、特許文献1に記載された空調制御装置は、温冷感の指標となるPMV(Predicted Mean Vote)演算値の入力に基づき室温設定値を演算する室温設定値演算部と、室温設定値に基づいて、空調機の各種制御量についての調整を行うDDCとを備え、PMVを制御に取り入れて間欠運転を行う空調制御装置において、PMV演算値が所定の上下限値間の範囲に入るように空調機オンオフ指令を空調機及びDDCに出力するPMV間欠運転制御部を備えている。
また、特許文献2に記載されたシステムは、地域冷暖房システムにおいて、空調機等からなる冷暖房設備の負荷を予測し、これらの冷暖房設備のピーク時の負荷条件を緩和させるDDC等からなる緩和手段を備えている。
特開平9−217953号公報(請求項1、段落[0025]〜[0028]、図1、図3等) 特開平9−243140号公報(請求項1〜5、段落[0014]〜[0042]、図1、図2等)
さて、従来より、空調自動制御設備は特定メーカの制御機器と独自の通信プロトコル、制御システムを用いて設計施工が行われてきた。また、中央制御盤や自動制御盤における通信制御の詳細は、それぞれの特定メーカ独自のものであり、開示されることは少ないため、このような独自性がシステムのコスト低減を妨げており、自動制御内容の不透明化につながっている。近年では、システムのオープン化が進みオープンな通信プロトコルでの自動制御システムが広がりつつあるが、建設コストの大幅な低減までには至っていない。
一般的な建築設備では、図10に示したように、同様な制御システムが各階に存在する場合が多い。空調が必要な各階ごとに温度センサや制御弁等の末端機器が必要なことは止むを得ないが、各階にDDC等を設置して高価なソフトウェアにより制御を実現する現状の制御システムは、建設コストの低減を阻害する原因ともなっている。
また、施工現場では、竣工時にPID等の制御パラメータの一般的な調整は行うものの、これらの制御パラメータが制御対象の最適な設定値であるか否かの検証も行われないまま建築主に引き渡され、そのままの状態で長年使用されることが多い。もし、これらのパラメータが適切でなかった場合には、過冷却や過熱が繰り返されてエネルギー損失を生じ、省エネルギーの要請に反することとなる。これらの制御特性について、詳細を竣工後に調査する場合には、多くの記録計や配線工事等を必要として多大なコスト、時間及び労力を要することになる。
通常、ビル等の建築設備は、センサ・アクチュエータレベルの最下位層、コントロールレベルを受け持つ中間層、そして各機器の操作、監視、記録を行い、しかも他設備と統合するための中央監視設備からなる最上位層により構成される場合が多い。その結果として、一つの機械室に動力盤、自動制御盤、リモートステーション盤等の三つの盤が設置されるようなケースも珍しくはない。すなわち、前述した各階層で情報を受け渡しすることにより責任区分を明確化する目的と、各盤の使用電圧の相違等により単一の盤には設置できないという理由から、動力盤、自動制御盤、リモートステーション盤等をそれぞれ単独かつ分離して設置する方法が採られている。このため、建物全体としては非効率的な設備構成となり、建築設備のコストが上昇する要因となっている。
更に、特許文献1,2に記載されている従来技術においても、制御対象である空調機が各室ごとにある場合にはDDC等を個別に設けなくてはならず、制御システムの複雑化、高コスト化を招いていた。
そこで本発明は、上述した種々の課題を解決するためになされたものである。
制御機能を集中化するアイディアは昔から存在するが、コンピュータの処理能力及び伝送系の伝送速度の高速化が要求され、また、コンピュータの信頼度を上げるにはシステムを二重にして冗長化することが有効であるが、コストの増大を招くため一般的には余り採用されていない。
しかしながら、近年のコンピュータの処理能力は相当向上し、空調制御程度の機能を多数同時に処理することは容易になっている。また、コンピュータの信頼度を上げるための冗長システムも安価に構成可能である。
更に、伝送系の伝送速度については、アクチュエータ・センサレベルの世界標準オープンネットワークプロトコルとなったAS−i(Actuator Sensor−interface)規格を採用することで、高速の伝送が可能である。このAS−iは、配線の省線化に貢献すると共に耐ノイズ性が高く、動力設備等からの影響を受けにくいので、空調制御用の通信機器を動力盤内に組み込んでも特に支障はない。なお、ここでいうコンピュータとは、PLC(Programmable Logic Controller)であり、PLCを使用することでその制御内容を誰でも理解でき、制御内容の変更も容易になる。
また、PLCと連携するPOD(Programmable Operation Display:プログラマブル操作表示器)を用いることにより、空調制御に必要な各種設定値(目標値)、計測値(現在値)、制御出力値(演算結果)等を画面にリアルタイムにトレンド表示させるようにしたものである。
すなわち、請求項1に記載した発明は、建築設備における空調指標の計測値を設定値に制御するために空調機の運転を制御する空調自動制御システムにおいて、
前記空調指標の計測値及び設定値を用いて制御出力を演算するプログラマブル・ロジック・コントローラと、
前記制御出力が伝送されるマスタモジュール及びスレーブモジュールを備えたAS−i規格のネットワークと、
前記スレーブモジュールに接続されて空調指標を計測するセンサと、
前記スレーブモジュールに接続され、かつ前記制御出力に基づく操作量が加えられて空調機の運転を制御するべく動作するアクチュエータと、を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、請求項1において、
前記スレーブモジュールを、前記空調機を駆動するための動力盤に設置したものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2において、
前記空調機は、冷温水コイルと、加湿器と、給気用のファンとを備え、
前記センサは、前記空調指標としての室内温度及び湿度を検出するセンサであり、かつ、前記アクチュエータは、前記冷温水コイルに供給される冷温水量を制御するための弁、及び、前記加湿器を制御するための弁であることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3の何れか1項において、
前記プログラマブル・ロジック・コントローラにプログラマブル操作表示器を接続し、前記操作表示器により、前記プログラマブル・ロジック・コントローラにおける制御演算に必要な各種パラメータ及び前記空調機の運転スケジュール等を設定変更可能であることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項4において、
前記操作表示器の同一画面上に、少なくとも前記空調指標の設定値、計測値、制御出力値をトレンド表示可能であることを特徴とする。
本発明によれば、建築設備における空調制御にPLCを用いているので、従来のように特定メーカに依存することなく容易にシステムを構築することができる。特に、空調制御における演算機能、調節機能は共通するものが多いにも関わらず、従来ではこれらを複数の調節器により個別に行っているが、本発明によれば、1台のPLCによって複数の居室、複数階の空調設備に対する制御演算が可能であるから、システム構成の簡略化、コストの低減を図ることができる。また、制御パラメータの変更も容易であり、建物の竣工後においても常に最適な制御性能を維持して省エネルギー化にも寄与する。
更に、センサ・アクチュエータレベルの世界標準オープンネットワークプロトコルであるAS−iを上記PLCに組み合わせることで、従来の中央監視盤及び自動制御盤の組み合わせに代えて、これらの機能を統合した空調自動制御システムを構築することができる。同時に、センサ・アクチュエータの選択範囲が広がり、これらの追加変更が発生しても、自由度が高い配線システムによって通信線からの分岐増設も容易であり、テナントのようにレイアウト変更等がたびたび発生する場合やリニューアル工事等に柔軟に対応可能な、省配線、かつ耐ノイズ性に優れた安価な空調自動制御システムを実現することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図6と同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
図1において、1はPLCであり、居室50の温度や湿度(本明細書では、これらの室内温度、湿度を空調指標というものとする)をそれぞれの設定値に保つための制御演算を行う。具体的には、温度センサ51及び湿度センサ(図示せず)により室内の温度、湿度を計測してこれらの計測値を取り込み、動力盤31を介して制御弁22や加湿器(図示せず)、更には必要に応じてファン42の運転を制御することにより、温度及び湿度を設定値に一致させる制御を行う。また、このPLC1は、後述するAS−iマスタモジュールを介してAS−iスレーブモジュールとの間で信号を授受すると共に、このスレーブモジュールに接続される各種センサやアクチュエータの電源を供給する機能を備えている。
上記PLC1にはPOD2が接続されている。このPOD2は、温度、湿度等の設定値やPID(比例、積分、微分)制御等の制御パラメータ、機器の動作条件、運転スケジュール、現在時刻等をタッチパネル形式で設定し、かつ、機器の動作状態や各室の空調状態の変化、トレンド記録、警報履歴等をグラフィック表示するものである。このPOD2は、設定データやログデータ、事故データ等をファイルとしてCF(コンパクトフラッシュ:登録商標)カード等の可搬形記憶媒体に記憶させる機能も備えている。
これらのPLC1及びPOD2は、従来の中央監視盤及び自動制御盤の機能を果たしており、空調設備全体の自動制御及び監視を行う。
3MはPLC1に接続されて各種信号の伝送を管理するAS-iマスタモジュールであり、動力盤31に設置されたAS−iスレーブモジュール3S及びAS-iケーブル(図示せず)と相まってAS−i規格のネットワークを構成している。なお、図示されていないが、AS-iマスタモジュール3Mには、各室または各階に設置された多数のAS−iスレーブモジュール3SがAS-iケーブルを介して接続されている。
ここで、周知のようにAS-i規格のネットワークは、ネットワーク階層の最下位層に位置するセンサ・アクチュエータレベルのオープンネットワークであり、AS-iマスタモジュールに電源線及び信号線を有するAS-iケーブルを介して接続されたAS-iスレーブモジュールを、センサ・アクチュエータを接続するべき所定箇所に配置することにより、集中配線方式におけるセンサ・アクチュエータのケーブルの引き回しを不要にして省配線化や耐ノイズ性能の向上を可能にすると共に、従来、制御盤内に設置されていたI/Oユニットを不要にして制御盤の小型化に寄与するものである。
本実施形態は、このAS-iをPLC1と組合せて空調自動制御システムに適用したものであり、上記AS−iスレーブモジュール3Sが動力盤31内に設置され、このAS−iスレーブモジュール3Sのアナログ入出力部(AI,AO)及びディジタル入出力部(DI,DO)に、空調制御に必要なセンサ(温度センサ、湿度センサ、差圧センサ等)及びアクチュエータ(制御弁、電磁弁等)が接続される。なお、図1ではセンサ・アクチュエータの例として温度センサ51及び制御弁22のみを示してある。
前述の如く、AS−iは耐ノイズ性に優れているため、AS−iスレーブモジュール3Sを動力盤31の内部に組み込んでも、ファン42駆動用の電力変換器(インバータ)等の発生ノイズが通信機能に悪影響を及ぼす心配がないものである。
なお、AS−iスレーブモジュール3Sの設置位置は、後述する図3のように動力盤外部の、各種センサ・アクチュエータの直近に設置しても良い。
図1において、1台のAS−iマスターモジュール3Mには、例えば最大で31個のAS−iスレーブモジュール3Sを接続可能であり、AS-iケーブルの延長が100mの場合、最長でも10ミリ秒以内という高速でディジタル入出力部をリフレッシュし、信号の読み込みまたは出力を行うことができる。
この実施形態の動作を説明すると、AS−iマスターモジュール3Mにより要求された居室50の室内温度が温度センサ51により検出され、その温度計測値は、図1の計測信号として、動力盤31内に設置されたAS−iスレーブモジュール3Sのアナログ入力部に入力される。上記温度計測値はAS−iスレーブモジュール3Sにおいて図1の伝送信号に変換され、以降は、AS−iマスターモジュール3Mまで1本のAS−iケーブルを介して伝送される。
AS−iマスターモジュール3Mに伝送された信号は、PLC1の内部において、PID制御を行う温度調節ファンクションブロックに温度計測値(現在値)として入力され、同時にPOD2の画面に表示される。PLC1には、POD2から温度設定値(目標値)が予め入力されており、温度調節ファンクションブロックでは、P,I,Dの制御パラメータ及びその他のパラメータを所定周期で読み込み、温度計測値を温度設定値に一致させるために必要な制御出力を演算する。この制御出力は、AS−iマスターモジュール3M及びAS−iケーブルを経由し、図1の指令信号として動力盤31内のAS−iスレーブモジュール3Sに数mAの電流として伝送される。ここで、温度設定値及び制御出力は、前記温度計測値と共にPOD2の画面に表示される。
なお、上記の指令信号の間隔として、一般の空調制御では数ミリ秒の間隔は必要とされず、例えば500ミリ秒に1回程度の出力で十分な温度制御機能を果たすことができる。
上記制御出力は、AS−iスレーブモジュール3Sのアナログ出力部を介して、空調機40に付随する制御弁22に操作量として送られ、この制御弁22を操作することにより、冷温水コイル41に送る冷温水の量が制御される。これにより、居室50の室内温度を温度設定値に一致させるような制御が実行される。
室内の冷却時と加熱時とでは動作が逆になり、冷水または温水の供給等、制御弁22の動作も異なってくるが、これらは温度設定値と温度計測値との比較によって容易に判断可能である。
また、空調機40内のファン42は、冷却、加熱に関わらず定速で運転を継続する場合が多いが、空気搬送動力の省エネルギー化を図るために、POD2及びPLC1を介した設定により、動力盤31によってファン42を可変速駆動しても良い。
PLC1の内部には多数の温度調節ファンクションブロックを実装して処理することが可能であり、この実施形態では例えば25個のPID制御と8個のON/OFF制御との合計33個の調節機能を瞬時に処理している。これにより、従来のように多数の調節器を用いる場合に比べてコストを大幅に低減することができる。
次に、図2は図1の実施形態の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図であり、図9と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。
図2に示すように、動力盤31内のAS−iスレーブモジュール3Sに設けられたアナログ入出力部(AI,AO)及びディジタル入出力部(DI,DO)には、センサ・アクチュエータとしての温度センサTE、湿度センサHE、制御弁MV、差圧センサPS、モータダンパMD、電磁弁SV、ファンモータのマグネットMGが接続されている。そして、このAS−iスレーブモジュール3Sは、図示されていないAS−iマスタモジュール3MにAS−iケーブル3Cを介して接続されている。
その動作を説明すると、PLC1の内部の運転スケジュール機能またはPOD2からの手動操作により、もしくは、動力盤31内のスイッチが「運転」であれば、ディジタル出力部DOからファンモータのマグネットMGに信号が送られ、ファン42が運転を開始する。
ファン42の運転状態はマグネットMGからディジタル入力部DI及びAS−iマスタモジュール3Mを経てPLC1に送られており、運転中であれば、PLC1からの指令信号によりモータダンパMDを開にして外気OAを空調機40A内に取り入れ、停止中であればモータダンパMDを閉にするように、AS−iスレーブモジュール3Sのディジタル出力部DOから信号を出力する。
一方、室内空気RAの温度、湿度が温度センサTE及び湿度センサHEによりそれぞれ検出されてアナログ入力部AIに取り込まれる。上位のPLC1では、温度設定値と温度計測値との偏差の演算、この偏差をなくすような量の冷温水を供給するための制御出力の演算を実行する。この制御出力は操作量に変換されてアナログ出力部AOを介し制御弁MVに送られ、制御弁MVを開閉制御することにより室内温度を温度設定値に一致させるような温度制御が行われる。
同時に、PLC1では、湿度センサHEによる湿度計測値を湿度設定値に一致させるような制御演算を行う。具体的には、ファン42が運転中で湿度計測値が湿度設定値よりも低下したらディジタル出力部DOを介して電磁弁SVに「開」信号を送り、加湿器43を動作させると共に、湿度計測値が湿度設定値を上回ったらディジタル出力部DOを介して電磁弁SVに「閉」信号を送り、加湿器43の動作を停止させる。
また、フィルタ44の目詰まりによる警報を出力するため、フィルタ44の前後の差圧を差圧センサPSにより検出し、その検出値がディジタル入力部DIに取り込まれる。PLC1では、この差圧検出値が設定値を超えた場合に目詰まりと判断し、POD2の画面上に警報を表示出力する。
以上のような制御演算に必要なパラメータは全てPOD2により入力され、各設定値は容易に変更可能となっている。また、POD2からの手動操作によって加湿器43の電磁弁SVを開閉制御させても良い。
図3は本発明の第2実施形態を示す構成図であり、AS−iスレーブモジュール3Sを動力盤32の外部に設置した例である。
この実施形態によれば、AS−iスレーブモジュール3Sをセンサ・アクチュエータの直近に設置することができ、動力盤32やセンサ・アクチュエータの配置に一層の自由度を持たせることができる。
図4は、本発明の第3実施形態を示すもので、n階建てのビルに本発明を適用した場合であり、図10に対応している。
図4において、3S,3S,……,3Sは各階(1階〜n階)の居室にそれぞれ設置されたAS−iスレーブモジュールであり、これらのモジュールは全て1階に設置されたAS-iマスタモジュール3MにAS-iケーブル3Cを介して接続されることになる。
図10との比較から明らかなように、従来では各階ごとにDDCを設置する必要があったのに対し、本実施形態によれば、制御システムのハードウェア、ソフトウェア両面での簡略化が可能であり、設備コスト、建設コストの低減にも寄与することができる。
また、本発明においては、図5に示すように、温度、湿度等の設定値(目標値)、計測値(現状値)及びPLC1による演算結果である制御出力値等をリアルタイムでPOD2の画面にトレンド表示し、同時にこれらの値を記録するようにしており、これによって制御結果や制御パラメータの適否を目視にて容易に確認できるようにしてある。
更に、制御性を変更する必要がある場合は、POD2上の制御パラメータの設定変更画面に移動してパラメータを適宜修正すればよく、その変更後のパラメータ値が制御対象に対して妥当なものであったかどうかの検証も可能である。
本発明の第1実施形態を示す構成図である。 図1の実施形態の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図である。 本発明の第3実施形態を示す構成図である。 本発明の各実施形態におけるPODの表示画面例を示す図である。 第1の従来技術を示す構成図である。 第2の従来技術を示す構成図である。 図6の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図である。 図7の主要部に相当する部分を詳細に示した構成図である。 第3の従来技術を示す構成図である。
符号の説明
1:PLC(Programmable Logic Controller)
2:POD(Programmable Operation Display)
3M:AS−iマスタモジュール
3S:AS−iスレーブモジュール
3C:AS−iケーブル
22:制御弁
31,32:動力盤
40,40A:空調機
41:冷温水コイル
42:ファン
43:加湿器
44:フィルタ
50:居室
51:温度センサ
52:吹出口
TE,TE〜TE:温度センサ
HE:湿度センサ
MV,MV〜MV:制御弁
PS:差圧センサ
MD:モータダンパ
MG:ファンモータのマグネット
CHS:冷温水往管
CHR:冷温水還管
OA:外気
RA:室内空気
SA:給気

Claims (5)

  1. 建築設備における空調指標の計測値を設定値に制御するために空調機の運転を制御する空調自動制御システムにおいて、
    前記空調指標の計測値及び設定値を用いて制御出力を演算するプログラマブル・ロジック・コントローラと、
    前記制御出力が伝送されるマスタモジュール及びスレーブモジュールを備えたAS−i規格のネットワークと、
    前記スレーブモジュールに接続されて空調指標を計測するセンサと、
    前記スレーブモジュールに接続され、かつ前記制御出力に基づく操作量が加えられて空調機の運転を制御するべく動作するアクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする空調自動制御システム。
  2. 請求項1に記載した空調自動制御システムにおいて、
    前記スレーブモジュールを、前記空調機を駆動するための動力盤に設置したことを特徴とする空調自動制御システム。
  3. 請求項1または2に記載した空調自動制御システムにおいて、
    前記空調機は、冷温水コイルと、加湿器と、給気用のファンとを備え、
    前記センサは、前記空調指標としての室内温度及び湿度を検出するセンサであり、かつ、
    前記アクチュエータは、前記冷温水コイルに供給される冷温水量を制御するための弁、及び、前記加湿器を制御するための弁であることを特徴とする空調自動制御システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載した空調自動制御システムにおいて、
    前記プログラマブル・ロジック・コントローラにプログラマブル操作表示器を接続し、前記操作表示器により、前記プログラマブル・ロジック・コントローラにおける制御演算に必要な各種パラメータ及び前記空調機の運転スケジュール等を設定変更可能であることを特徴とする空調自動制御システム。
  5. 請求項4に記載した空調自動制御システムにおいて、
    前記操作表示器の同一画面上に、少なくとも前記空調指標の設定値、計測値、制御出力値をトレンド表示可能であることを特徴とする空調自動制御システム。
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