JP2006130447A - 造水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】造水量に対する造水コストを削減した造水システムを提供することを目的とする。
【解決手段】吸脱着体22を有する水蒸気吸脱着部21と、吸気部11と、凝縮部31と、排気部41と、送風手段51と、太陽電池61とを備え、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を吸脱着体22に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して吸脱着体22から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より凝縮部31において水を凝縮させる造水システムであって、水蒸気吸脱着部21内の空気と外気とを自然換気させる開閉可能な換気口23が水蒸気吸脱着部21に設けられ、この換気口23は少なくとも第1の時間帯に開口されることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気中の水蒸気から水を得るのに使用される造水システムに関する。
乾燥地帯であっても、その地域が海の近傍に位置している場合は、海水淡水化装置を用いて淡水を得ることが可能である。しかし、海から遠い乾燥地帯では、海水などから淡水を造水することができない。このような地域で水を得るためには、海水を運んできて造水する方法や、水の豊富な地域から淡水を運んでくる方法も可能ではあるが、輸送費用が莫大になってしまう。
そこで、水資源のない乾燥地帯では、その地域内で独自に水を得ることが望ましい。この要望に応えるものとして、空気中に含まれている水蒸気を液体にする方法が提案されている。この方法は、例えば、砂漠のような乾燥地帯の気候では、一日の気温差が大きいため、相対湿度も気温によって大きく変化し、夜間の空気は飽和水蒸気量に近い低温高相対湿度となり、昼間の空気は高温低相対湿度となることから、この現象を利用することによって造水しようとするものである。
図4は、ある乾燥地帯の一地域における大気温度、相対湿度、日射量および土壌温度の一日の変動例を示す図である。図中、●は大気温度、▲は相対湿度、□は日射量、×は土壌温度を示している。この図に示す例では、大気温度は16時頃に最高温度で最低相対湿度となり、太陽との関係から時間経過とともに温度は下降していき、それに伴い相対湿度は上昇していく。その後温度は7時頃に最低温度、最高相対湿度を示し、日出に伴う温度の上昇により、相対湿度は低下していき、再び16時頃に最高温度、最低相対湿度となる。この図の例においては、相対湿度が高くなる22時から翌朝10時の時間帯に空気中の水蒸気を吸着し、この吸着した水蒸気を相対湿度が低くなる10時から22時の時間帯に放出させて高湿度の空気を創出し、この空気を凝縮することにより該空気中から水を取り出す。これを連日繰り返すことで造水が行われる。このような造水システムとしては、従来、例えば、特許文献1と特許文献2に示される造水システムが公知である。
上記のような造水システムにあっては、水を得るためにできるだけコストをかけないようにする必要があり、すなわち、造水量に対して造水コストを抑えることが重要である。そこで上記の造水システムでは、太陽光などの自然エネルギーを利用することによって、この造水コストを抑えている。
特開昭63−1418号公報 特開2003−184137号公報
しかしながら、上記従来の造水システムには、それぞれ以下の問題点がある。
特許文献1に示されている造水システムでは、送風機や可変量空気ポンプなどを駆動するためのエネルギーが必要であり、例えば、エネルギーとして一般的な化石燃料を使った場合、常に高いランニングコストがかかるという問題がある。また、貯水槽では空気が水面に向かって吹き込むため、一度造水され貯水槽に溜まっていた水が蒸発し、造水量が減少するという問題がある。
特許文献2に示されている造水システムでは、太陽電池または風力発電機を蓄電池と組み合わせ、電力を供給している。太陽電池および風力発電機は、発電できない時間が長時間続くことがあり、その時間においては蓄電池のみで電力を供給する必要がある。また、蓄電池は自己放電するので、時間経過とともに蓄電量が減少していくことも考慮する必要がある。このため、蓄電池の容量を大型化する必要があるので、設備コストが多大になるという問題がある。
また、吸脱着剤と凝結面とが同一容器内に存在しており、凝縮の際、容器内が太陽光で加熱されているため、低温で凝縮することができず、結果として造水量があまり得られないという問題がある。
さらに、太陽光によって温度上昇した太陽電池は発電量が低下するため、この低下量を考慮して、必要以上の発電容量を有する太陽電池を導入しなければならず、設備コストが多大になるという問題がある。
以上述べたように、上記従来の造水システムによると、いずれも、設備コストおよびランニングコストがかかってしまい、また、期待される造水量が得られないので、造水量に対する造水コストが多大になってしまう。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、水資源のない地域において水を得ることができ、造水量に対する造水コストを削減した造水システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の造水システムは、空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、前記水蒸気吸脱着部内の空気と外気とを自然換気させる開閉可能な換気口が前記水蒸気吸脱着部に設けられ、この換気口は少なくとも前記第1の時間帯に開口されることを特徴とするものである。
このような本発明によれば、水蒸気吸脱着部内の空気と外気とを自然換気させる換気口を水蒸気吸脱着部に設け、第1の時間帯にこの換気口が開口されるものであるから、自然に水蒸気吸脱着部内を換気させることができる。したがって、第1の時間帯に換気のための送風手段の駆動が不要となり、送風手段への電力供給を必要としなくなるため、第1の時間帯の蓄電池の消費電力量を大幅に削減することができる。これにより蓄電池を小型化することができ、造水システムの設備コストが大幅に削減できる。
ここで、前記水蒸気吸脱着部内は、前記凝縮部と連通する第1の空間と前記吸気部を有する第2の空間とに前記吸脱着体で隔てられ、前記換気口は、前記第1の空間と前記第2の空間のそれぞれに設けられていてもよい。
この場合、第1の空間と第2の空間のそれぞれに換気口を設けたものであるから、水蒸気吸脱着部内の換気が円滑に行われるので、換気効率が向上する。また、水蒸気吸脱着部内の前記第1の空間と前記第2の空間を吸脱着体で隔てているので、第1の時間帯には換気された高相対湿度の空気が吸脱着体を通り抜け易く、第2の時間帯には吸気された高温の空気が吸脱着体を必ず通過することになる。これにより水蒸気吸着効率と水蒸気放出効率が向上するため、造水量を増加させることができる。
また、前記換気口は、日出により前記太陽電池が発電可能になった直後に閉口され、日没により前記太陽電池が発電不能になる直前に開口されるものであってもよい。
この場合、換気口の開閉は太陽電池が発電可能な時間においてなされるので、発電不能な時間帯に造水システムに換気口開閉のための電力を供給する必要がなくなり、蓄電池のない造水システムを構築できる。これにより、設備コストおよびランニングコストを削減できる。
本発明の造水システムは、空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、前記凝縮部が地中に埋設され、この凝縮部において空気から奪った熱を地中に放熱することを特徴とするものである。
このような本発明によれば、凝縮部を地中に埋設させたものであるから、凝縮部が外気よりも低温の地中で冷却され、凝縮効率が向上するため、造水量を増加させることができる。
本発明の造水システムは、空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、前記凝縮部には、結露する部分の温度上昇を抑制する保冷材が設けられたことを特徴とするものである。
このような本発明によれば、凝縮部に保冷材を備えたものであるから、夜間の低温の外気により冷却された保冷材が、第2の時間帯に凝縮部を冷却し、凝縮効率が向上するため、造水量を増加させることができる。
ここで、前記凝縮部には、この凝縮部内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部を介して貯水部が設けられていてもよい。
このような本発明によれば、凝縮部には、この凝縮部内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部を介して貯水部が設けられたものであるから、貯水部内の空気の流動を低減でき、これにより貯水部に溜まった水の蒸発を抑えることができるため、造水量の減少を低減することができる。
また、前記太陽電池は、前記凝縮部で低温となった空気により冷却されるようにしてもよい。
このような本発明によれば、凝縮部で低温になった空気により太陽電池を冷却させるものであるから、太陽電池の発電効率が向上する。このことより、太陽電池を発電容量の小さなものにすることができ、設備コストを抑えることができる。
さらに、前記太陽電池の発熱により熱せられた空気を前記吸気部から前記水蒸気吸脱着部内に吸気させるようにしてもよい。
このような本発明によれば、第2の時間帯に太陽電池で加熱された空気を水蒸気吸脱着部内に吸気させるものであるから、水蒸気吸脱着部内の温度上昇を助け、水蒸気放出を促進させることができる。また、吸気部で吸気されることにより、太陽電池の周りの空気は移動するため、太陽電池が冷却され、太陽電池の発電効率も向上する。このことより、太陽電池を発電容量の小さなものにすることができ、設備コストを抑えることができる。
本発明の造水システムは、造水量に対する造水コストを削減した造水システムを提供することを目的としている。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
以下、本発明の実施例1について図1を参照して説明する。
図1は、本発明における造水システムを模式的に示す概略断面図である。
この造水システムは、吸気部11と、水蒸気吸脱着部21と、凝縮部31と、排気部41と、送風手段51と、太陽電池61と、上記水蒸気吸脱着部21に換気口23とを備えている。
上記吸気部11は、水蒸気吸脱着部21内に外気を導入するためのものである。この吸気部11は、送風手段51の駆動によって、外気を水蒸気吸脱着部21内に吸気できるように水蒸気吸脱着部21に設けられている。乾燥地帯では砂塵が多く、吸気部11はその砂塵を多く含んだ外気を取り込むことになり勝ちなので、吸気部11にフィルターを設けてもよい。
上記水蒸気吸脱着部21は、換気口23から水蒸気吸脱着部21内に導入された外気に含まれる水蒸気を吸着し、また、この吸着した水蒸気を空気中に放出するものである。このため、この水蒸気吸脱着部21は、図1に示すように、外気を吸気部11から吸気し、その空気を水蒸気吸脱着部21内で水蒸気吸脱着し、その後、空気を送風管71へ排出するような構造になっている。また、水蒸気吸脱着部21は換気口23を有しており、内部には吸脱着体22が設置されている。水蒸気吸脱着部21の壁面の一部は、太陽光を取り込めるように透光性材料からなる透光板26で構成されており、それ以外の壁面は第2の時間帯に内部の温度を逃がさないために、断熱性の高い材質からなる部材で構成されている。
上記吸脱着体22は、上記したように水蒸気吸脱着部21内に設置されており、内部には、空気が通過し易いように吸脱着剤が粗状態で充填されている。吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21内の空間を、図1に示すように、凝縮部31と連通する第1の空間24と、吸気部11を有する第2の空間25とを隔てるように配置されている。このような配置にすることにより、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯には、一方の空間に配置されている換気口23から、他方の空間に配置されている換気口23へ自然風が通り抜けるとき、その自然風が必ず吸脱着体22を通過するので吸着効率が向上する。また、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯には、吸気部11より吸気された空気が、必ず吸脱着体22を通過するため、水蒸気の放出効率が向上する。
上記吸脱着剤としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、活性アルミナまたは活性炭などがあげられる。これらの中でもシリカゲルは、安価で水蒸気の吸着性に優れ、低温でも水蒸気を放出可能であるため、本発明の実施に適している。シリカゲルには、A型シリカゲルとB型シリカゲルがあり、それぞれの水蒸気吸着能力は空気の相対湿度により異なる。空気の相対湿度が約60%以上ではB型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高く、空気の相対湿度が約60%以下ではA型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高くなる。本発明の造水システムでは、その地域での第1の時間帯の相対湿度を考慮して、A型シリカゲルとB型シリカゲルを使い分けるとよい。また、吸脱着剤は太陽光の吸収を促すために着色されていてもよい。
上記換気口23は、外気と水蒸気吸脱着部21内の空気との換気を行うために設けられている。換気口23としては、配置、数、形状については特に限定しない。ただし、第1の空間24と第2の空間25とのそれぞれに換気口23を配置すれば、水蒸気吸脱着部21内を自然風が通り抜けやすくなるため、効率のよい換気が可能となる。換気口23には開閉動作可能なシャッターが取り付けられているが、その開閉手段は特に限定せず、例えば、太陽電池61の発電電力により、モーターや油圧などを用いて開閉させることが可能である。換気口23には、水蒸気吸脱着部21内に入ってくる砂塵を取り除くためにフィルターが取り付けられてもよい。換気口23の開閉は、太陽電池61が発電可能になると閉口し、太陽電池61の発電量が低下すると開口するように制御される。
上記透光板26は、太陽光を透過させることが可能なため、太陽光による吸脱着体22と水蒸気吸脱着部21内の空気の加熱が可能となり、温度上昇した吸脱着体22は水蒸気を放出する。透光板26の材質には、ガラスやアクリル樹脂などがあげられ、中でも耐熱性に優れ、強度の高い強化ガラスが適している。
上記送風管71は、水蒸気放出された空気が冷却されるように、より熱を奪う構造、材質のものを用いるとよい。水蒸気吸脱着部21によって高温となっている空気を、送風管71である程度冷却して、空気の温度を下げておくことが可能となり凝縮が容易になる。送風管71には逆止弁を設けてもよく、逆止弁を設けた場合は、凝縮された空気が水蒸気吸脱着部21に戻ることがないため凝縮効率が向上する。
上記凝縮部31は、水蒸気吸脱着部21で水蒸気を放出させた空気を、冷却することによって凝縮させるものである。凝縮部31には、凝縮部31内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部34を介して貯水部32が設けられている。また、凝縮部31には、その外面に、結露する部分の温度上昇を抑制するために保冷材33が設けられている。さらに、凝縮部31は、凝縮効率を向上させるために、水蒸気吸脱着部21と別空間になるように配置されており、水蒸気吸脱着部21と凝縮部31とは送風管71で接続されている。これは、水蒸気放出と凝縮を同一空間で行うと、その空間内が高温状態になるため、水蒸気放出された空気の冷却が困難となり凝縮効率が低下するからである。凝縮部31の設置場所としては、凝縮部31が温度上昇しないように、太陽光が遮られる場所に設置するとよい。また、凝縮部31を複数設けてもよく、それにより空気の予冷を行ったり、多段階で凝縮させたりすることができ、凝縮効率をさらに向上させることが可能である。凝縮部31の材質としては、凝縮部31内の熱を外部へ逃がすために、熱伝導に優れた金属が望ましく、例えば、熱伝導に優れた金属フィンを凝縮部31の内部、外部または両方に設けるとよい。また、凝縮部31には、冷却装置を取り付けてもよく、例えば、太陽電池61の発電電力によって、空冷装置やペルチェ素子などを用いて凝縮部31を冷却することもできる。
上記貯水部32は、凝縮された水滴が自重で流れ落ちて貯水できるように凝縮部31の下部に設けている。
上記緩衝部34は、凝縮部31内の空気の流動の影響を貯水部32が受けないような構造になっていれば、特に限定せず、例えば、図示例のように、凝縮部31から貯水部32へ水が流れ落ちる孔を細管にすることがあげられる。
上記保冷材33は、それ自身夜間の低温の時間帯に冷却され、この冷却をもって第2の時間帯に凝縮部31を冷却するためのものである。保冷材33としては、特に限定するものではなく、例えば、熱容量の大きな液体である水、ゲル状の高分子材料または潜熱蓄熱材料などがあげられる。保冷材33は、凝縮が行われる時間に、凝縮部31を保冷し続けることのできる量とすることが望ましい。上記潜熱蓄熱材料としては、夜間の外気温度では固体状態であって、少しの温度上昇により液体に相変化し、その潜熱で保冷効果を生じるものがよい。例えば、融点が約55℃の酢酸ソーダ、約47℃のチオ硫酸ナトリウム10水和物、約32℃の硫酸ナトリウム10水和物、約27℃の塩化カルシウム6水和物などの無機化合物、またはパラフィンなどの有機化合物があげられる。
上記排気部41は、凝縮部31内の空気を外部へ排気するためのものであり、凝縮部31に設けられている。排気部41は、凝縮部31で低温となった空気で太陽電池61を冷却するために、図1に示すように、太陽電池61に向かって排気するように配置されている。また、外気に含まれる砂塵を、自然風の影響により造水システム内部に取り込むことがあるので、排気部41にフィルターを設けてもよい。
上記送風手段51は、外気を吸気部11から水蒸気吸脱着部21内に取り込み、その空気を凝縮部31へ送り、排気部41で排気させるためのものである。この送風手段51は、特に限定しないが、例えば、電力を用いた送風機や空気ポンプなどがあげられる。送風手段51は、吸気部11、送風管71、排気部41のいずれの部位に配置してもよい。
上記太陽電池61は、発電した電力を送風手段51などに供給するために設置されている。太陽電池61は単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶化合物半導体、多結晶化合物半導体などが使用可能である。太陽電池61裏面には、太陽電池61を冷却させるために放熱フィンを取り付けてもよい。
次に本実施例における造水システムの動作について以下に説明する。
まず、第1の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気吸着が行われる。
第1の時間帯では、外気は、乾燥地帯であっても結露するほどに相対湿度が高くなり、吸脱着剤は外気中の水分を吸着し易い状態となる。この第1の時間帯に水蒸気吸着を行うため、太陽電池61の電力を用いて水蒸気吸脱着部21の換気口23を開口する。換気口23の開口は、太陽電池61が発電不能となる前に、太陽電池61の発電量の低下を検知して行う。換気口23が開口されると、乾燥地帯では風がよく吹くため、水蒸気吸脱着部21内が自然に換気される。本実施例では、吸脱着体22が水蒸気吸脱着部21内を第1の空間24と第2の空間25とに隔てるように配置されているため、高相対湿度の外気が次々に吸脱着体22を通過していき、吸脱着体22内の吸脱着剤が空気中の水蒸気を吸着していく。水蒸気を吸着することにより、吸着熱が発生して、吸脱着体22付近の空気が温度上昇するが、常に換気が行われるため、温度上昇した空気は水蒸気吸脱着部21外へと排出され吸着効率の低下は起こらない。
次に、第2の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気放出が行われる。
第2の時間帯に水蒸気放出を行うために、換気口23を閉口する。換気口23は、太陽電池61が発電可能となった後で、太陽電池61の発電量の上昇を検知して閉口される。このとき、送風手段51は停止したままであるため、水蒸気吸脱着部21内の空気は移動せず留まったままとなる。一方、吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21の壁面の一部が透光板26になっているので、透過した太陽光によって加熱される。また、これと同時に水蒸気吸脱着部21内の空気も太陽光により加熱される。なお、このとき、加熱を助けるために、吸脱着体22にヒーターなどを設け加熱を行ってもよい。
上記のようにして吸脱着体22、及び水蒸気吸脱着部21内の空気が加熱されることにより、吸脱着体22から水蒸気吸脱着部21内の空気中に水蒸気が放出される。ここで、水蒸気吸脱着部21内の空気は、上記加熱により温度上昇し飽和水蒸気量が大きくなっているため、放出された水蒸気を大量に蓄えることができる。
水蒸気吸脱着部21内の空気が飽和状態にちかくなったころに、太陽電池61で発電された電力により送風手段51を駆動させる。これにより高温低相対湿度の外気が水蒸気吸脱着部21へ吸気され、この外気に押し出される形で、水蒸気吸脱着部21内の水蒸気を大量に蓄えた空気が凝縮部31へ移動する。水蒸気吸脱着部21内では、この吸気された高温低相対湿度の空気(外気)に対して吸脱着体22が再び水蒸気を放出する。このとき、吸脱着体22の配置が第1の空間24と第2の空間25とを隔てるようになっていると、吸気された空気が必ず吸脱着体22を通過するので、水蒸気放出効率が向上する。
続いて、第2の時間帯に水蒸気放出された空気を凝縮部31で凝縮する。
水蒸気吸脱着部21より送られてきた高温の空気が、凝縮部31によって冷却される。冷却された空気は飽和水蒸気量が減少するので、凝縮部31内では結露が発生し、凝縮部31の内壁には水滴が付着する。その凝縮部31内に付着した水滴は、自重で流れ落ち、凝縮部31内の下部に設けられている貯水部32へと溜まっていく。凝縮された後の空気は低温状態のまま、送風手段51の駆動によって排気される。排気された空気は太陽電池61に直接あてられ、これにより太陽電池61は冷却される。
以上説明したサイクルが繰り返されることにより、大量の水が造られる。
なお、送風手段51は、吸脱着体22に吸着していたほとんどの水分が凝縮され終わった後も、停止しなくてもよい。これは、第2の時間帯の高温の空気が、送風手段51により造水システム内に取りこまれ、凝縮部31で冷却されるため、わずかながらでも造水することができるからである。
以下、本発明の実施例2について図2を参照して説明する。
図2は、本発明における造水システムを模式的に示す概略断面図である。
この造水システムは、吸気部11と、水蒸気吸脱着部21と、凝縮部31と、排気部41と、送風手段51と、太陽電池61とを備えている。
上記吸気部11は、水蒸気吸脱着部21内に外気を導入するためのものである。この吸気部11は、送風手段51の駆動によって、外気を水蒸気吸脱着部21内に吸気できるように水蒸気吸脱着部21に設けられている。乾燥地帯では砂塵が多く、吸気部11はその砂塵を多く含んだ外気を取り込むことになり勝ちなので、吸気部11にフィルターを設けてもよい。
上記水蒸気吸脱着部21は、吸気部11から水蒸気吸脱着部21内に導入された外気に含まれる水蒸気を吸着し、また、この吸着した水蒸気を空気中に放出するものである。このため、この水蒸気吸脱着部21は、図2に示すように、外気を吸気部11から吸気し、その空気を水蒸気吸脱着部21内で水蒸気吸脱着し、その後、空気を送風管71へ排出するような構造になっている。また、水蒸気吸脱着部21内には吸脱着体22が設置されている。水蒸気吸脱着部21の壁面の一部は、太陽光を取り込めるように透光性材料からなる透光板26で構成されており、それ以外の壁面は第2の時間帯に内部の温度を逃がさないために、断熱性の高い材質からなる部材で構成されている。
上記吸脱着体22は、上記したように水蒸気吸脱着部21内に設置されており、内部には、空気が通過し易いように吸脱着剤が粗状態で充填されている。吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21内の空間を、図2に示すように、凝縮部31と連通する第1の空間24と、吸気部11を有する第2の空間25とを隔てるように配置されている。このような配置にすることにより、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯には、吸気部11から吸気された高相対湿度の空気が必ず吸脱着体22を通過するので吸着効率が向上し、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯には、吸気部11から吸気された高温低相対湿度の空気が、必ず吸脱着体22を通過するため、水蒸気の放出効率が向上する。
上記吸脱着剤としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、活性アルミナまたは活性炭などがあげられる。これらの中でもシリカゲルは、安価で水蒸気の吸着性に優れ、低温でも水蒸気を放出可能であるため、本発明の実施に適している。シリカゲルには、A型シリカゲルとB型シリカゲルがあり、それぞれの水蒸気吸着能力は空気の相対湿度により異なる。空気の相対湿度が約60%以上ではB型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高く、空気の相対湿度が約60%以下ではA型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高くなる。本発明の造水システムでは、その地域での第1の時間帯の相対湿度を考慮して、A型シリカゲルとB型シリカゲルを使い分けるとよい。また、吸脱着剤は太陽光の吸収を促すために着色されていてもよい。
上記透光板26は、太陽光を透過させることが可能なため、太陽光による吸脱着体22と水蒸気吸脱着部21内の空気の加熱が可能となり、温度上昇した吸脱着体22は水蒸気を放出する。透光板26の材質には、ガラスやアクリル樹脂などがあげられ、中でも耐熱性に優れ、強度の高い強化ガラスが適している。
上記送風管71は、水蒸気放出された空気が冷却されるように、より熱を奪う構造、材質のものを用いるとよい。水蒸気吸脱着部21によって高温となっている空気を、送風管71である程度冷却して、空気の温度を下げておくことが可能となり凝縮が容易になる。送風管71には逆止弁を設けてもよく、逆止弁を設けた場合は、凝縮された空気が水蒸気吸脱着部21に戻ることがないため凝縮効率が向上する。
上記凝縮部31は、水蒸気吸脱着部21で水蒸気を放出させた空気を、冷却することによって凝縮させるものである。凝縮部31には、凝縮部31内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部34を介して貯水部32が設けられている。また、凝縮部31は、凝縮効率を向上させるために、水蒸気吸脱着部21と別空間になるように配置されており、水蒸気吸脱着部21と凝縮部31とは送風管71で接続されている。これは、水蒸気放出と凝縮を同一空間で行うと、その空間内が高温状態になるため、水蒸気放出された空気の冷却が困難となり凝縮効率が低下するからである。凝縮部31は、第2の時間帯において外気温度より低温である地中に埋設する。これにより、太陽光を遮断できるほか、凝縮部31で発生した熱を地中に放熱することができる。また、凝縮部31を複数設けてもよく、それにより空気の予冷を行ったり、多段階で凝縮させたりすることができ、凝縮効率をさらに向上させることが可能である。凝縮部31の材質としては、凝縮部31内の熱を外部へ逃がすために、熱伝導に優れた金属が望ましく、例えば、熱伝導に優れた金属フィンを凝縮部31の内部、外部または両方に設けるとよい。また、凝縮部31には、冷却装置を取り付けてもよく、例えば、太陽電池61の発電電力によって、水冷装置やペルチェ素子などを用いて凝縮部31を冷却することもできる。
上記貯水部32は、凝縮された水滴が自重で流れ落ちて貯水できるように凝縮部31の下部に設けている。
上記緩衝部34は、凝縮部31内の空気の流動の影響を貯水部32が受けないような構造になっていれば、特に限定せず、例えば、図示例のように、凝縮部31から貯水部32へ水が流れ落ちる孔を細管にすることがあげられる。
上記排気部41は、凝縮部31内の空気を外部へ排気するためのものであり、凝縮部31に設けられている。排気部41は、凝縮部31で低温となった空気で太陽電池61を冷却するために、図2に示すように、排気部41が太陽電池61の裏面を通るように配置されている。また、外気に含まれる砂塵を、自然風の影響により造水システム内部に取り込むことがあるので、排気部41にフィルターを設けてもよい。
上記送風手段51は、外気を吸気部11から水蒸気吸脱着部21内に取り込み、その空気を凝縮部31へ送り、排気部41で排気させるためのものである。この送風手段51は、特に限定しないが、例えば、電力を用いた送風機や空気ポンプなどがあげられる。送風手段51は、吸気部11、送風管71、排気部41のいずれの部位に配置してもよい。送風手段51の制御方法は、特に限定しないが、外気の相対湿度を検知して駆動させたり、設定した時間に駆動させたりすることなどがあげられる。
上記太陽電池61は、発電した電力を送風手段51などに供給するために設置されている。また、太陽電池61により発電した電力を蓄え、夜間電力の供給を行うために蓄電池62を設けている。太陽電池61は単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶化合物半導体、多結晶化合物半導体などが使用可能である。太陽電池61裏面には、太陽電池61を冷却させるために放熱フィンを取り付けてもよい。
上記蓄電池62は、太陽電池61が発電不能の時間帯に、主に送風手段51を駆動させるために設けられる。夜間は太陽電池61による電力の供給がないため、送風手段51などの駆動に必要な電力を全てまかなえるような、比較的大型の蓄電池62が必要となる。蓄電池62としては、鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池等が使用できる。
次に本実施例における造水システムの動作について以下に説明する。
まず、第1の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気吸着が行われる。
第1の時間帯では、外気は、乾燥地帯であっても結露するほどに相対湿度が高くなり、吸脱着剤は外気中の水分を吸着し易い状態となる。この第1の時間帯に水蒸気吸着を行うため、送風手段51を駆動させ、吸気口11から水蒸気吸脱着部21内に外気を吸気する。吸気部11から吸気されると、水蒸気吸脱着部21内が第1の空間24と第2の空間25とに隔てられるように吸脱着体22を配置しているため、高相対湿度の外気が次々に吸脱着体22を通過し、吸脱着体22内の吸脱着剤が空気中の水蒸気を吸着していく。水蒸気を吸着することにより、吸着熱が発生して、吸脱着体22付近の空気が温度上昇するが、次々に吸気されているため、温度上昇した空気は送風管71を通って造水システム外へと排出され吸着効率の低下は起こらない。送風手段51は、常に駆動させても、断続的に駆動させてもよい。
次に、第2の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気放出が行われる。
第2の時間帯に水蒸気放出を行うために、送風手段51を停止させる。これにより、水蒸気吸脱着部21内の空気は移動せず留まったままとなる。一方、吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21の壁面の一部が透光板26になっているので、透過した太陽光によって加熱される。また、これと同時に水蒸気吸脱着部21内の空気も太陽光により加熱される。なお、このとき、加熱を助けるために、吸脱着体22にヒーターなどを設け加熱を行ってもよい。
上記のようにして吸脱着体22、及び水蒸気吸脱着部21内の空気が加熱されることにより、吸脱着体22から水蒸気吸脱着部21内の空気中に水蒸気が放出される。ここで、水蒸気吸脱着部21内の空気は、上記加熱により温度上昇し飽和水蒸気量が大きくなっているため、放出された水蒸気を大量に蓄えることができる。
水蒸気吸脱着部21内の空気が飽和状態にちかくなったころに、太陽電池61で発電された電力により送風手段51を駆動させる。これにより高温低相対湿度の外気が水蒸気吸脱着部21へ吸気され、この外気に押し出される形で、水蒸気吸脱着部21内の水蒸気を大量に蓄えた空気が凝縮部31へ移動する。水蒸気吸脱着部21内では、この吸気された高温低相対湿度の空気(外気)に対して吸脱着体22が再び水蒸気を放出する。このとき、吸脱着体22の配置が第1の空間24と第2の空間25とを隔てるようになっていると、吸気された空気が必ず吸着脱体22を通過するので、水蒸気放出効率が向上する。
続いて、第2の時間帯に水蒸気放出された空気を凝縮部31で凝縮する。
水蒸気吸脱着部21より送られてきた高温の空気が、凝縮部31によって冷却される。冷却された空気は飽和水蒸気量が減少するので、凝縮部31内では結露が発生し、凝縮部31の内壁には水滴が付着する。その凝縮部31内に付着した水滴は、自重で流れ落ち、凝縮部31内の下部に設けられている貯水部32へと溜まっていく。凝縮された後の空気は低温状態のまま、送風手段51の駆動によって排気される。排気部41は、排気経路が太陽電池61裏面を通るように、設置されており、冷却された空気によって太陽電池61は冷却される。
以上説明したサイクルが繰り返されることにより、大量の水が造られる。
なお、送風手段51は、吸脱着体22に吸着していたほとんどの水分が凝縮され終わった後も、停止しなくてもよい。これは、第2の時間帯の高温の空気が、送風手段51により造水システム内に取りこまれ、凝縮部31で冷却されるため、わずかながらでも造水することができるからである。
以下、本発明の実施例3について図3を参照して説明する。
図3は、本発明における造水システムを模式的に示す概略断面図である。
この造水システムは、吸気部11と、水蒸気吸脱着部21と、凝縮部31と、排気部41と、送風手段51と、太陽電池61と、上記水蒸気吸脱着部21に換気口23とを備えている。
上記吸気部11は、水蒸気吸脱着部21内に外気を導入するためのものである。この吸気部11は、送風手段51の駆動によって、外気を水蒸気吸脱着部21内に吸気できるように水蒸気吸脱着部21に設けられており、太陽電池61裏面に吸気部11が隣接するように設置されている。乾燥地帯では砂塵が多く、吸気部11はその砂塵を多く含んだ外気を取り込むことになり勝ちなので、吸気部11にフィルターを設けてもよい。
上記水蒸気吸脱着部21は、換気口23から水蒸気吸脱着部21内に導入された外気に含まれる水蒸気を吸着し、また、この吸着した水蒸気を空気中に放出するものである。このため、この水蒸気吸脱着部21は、図3に示すように、外気を吸気部11から吸気し、その空気を水蒸気吸脱着部21内で水蒸気吸脱着し、その後、空気を送風管71へ排出するような構造になっている。また、水蒸気吸脱着部21は換気口23を有しており、内部には吸脱着体22が設置されている。水蒸気吸脱着部21の壁面の一部は、太陽光を取り込めるように透光性材料からなる透光板26で構成されており、それ以外の壁面は第2の時間帯に内部の温度を逃がさないために、断熱性の高い材質からなる部材で構成されている。
上記吸脱着体22は、上記したように水蒸気吸脱着部21内に設置されており、内部には、空気が通過し易いように吸脱着剤が粗状態で充填されている。吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21内の空間を、図3に示すように、凝縮部31と連通する第1の空間24と、吸気部11を有する第2の空間25とを隔てるように配置されている。このような配置にすることにより、1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯には、一方の空間に配置されている換気口23から、他方の空間に配置されている換気口23へ自然風が通り抜けるとき、その自然風が必ず吸脱着体22を通過するので吸着効率が向上する。また、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯には、吸気部11より吸気された空気が、必ず吸脱着体22を通過するため、水蒸気の放出効率が向上する。
上記吸脱着剤としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、活性アルミナまたは活性炭などがあげられる。これらの中でもシリカゲルは、安価で水蒸気の吸着性に優れ、低温でも水蒸気を放出可能であるため、本発明の実施に適している。シリカゲルには、A型シリカゲルとB型シリカゲルがあり、それぞれの水蒸気吸着能力は空気の相対湿度により異なる。空気の相対湿度が約60%以上ではB型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高く、空気の相対湿度が約60%以下ではA型シリカゲルの方が水蒸気吸着率が高くなる。本発明の造水システムでは、その地域での第1の時間帯の相対湿度を考慮して、A型シリカゲルとB型シリカゲルを使い分けるとよい。また、吸脱着剤は太陽光の吸収を促すために着色されていてもよい。
上記換気口23は、外気と水蒸気吸脱着部21内の空気との換気を行うために設けられている。換気口23としては、配置、数、形状については特に限定しない。ただし、第1の空間24と第2の空間25とのそれぞれに換気口23を配置すれば、水蒸気吸脱着部21内を自然風が通り抜けやすくなるため、効率のよい換気が可能となる。換気口23には開閉動作可能なシャッターが取り付けられているが、その開閉手段は特に限定せず、例えば、太陽電池61の発電電力により、モーターや油圧などを用いて開閉させることが可能である。換気口23の開閉の制御方法は、特に限定しないが、外気の相対湿度を検知して開閉したり、設定した時間に開閉したりすることなどがあげられる。換気口23には、水蒸気吸脱着部21内に入ってくる砂塵を取り除くためにフィルターが取り付けられてもよい。
上記透光板26は、太陽光を透過させることが可能なため、太陽光による吸脱着体22と水蒸気吸脱着部21内の空気の加熱が可能となり、温度上昇した吸脱着体22は水蒸気を放出する。透光板26の材質には、ガラスやアクリル樹脂などがあげられ、中でも耐熱性に優れ、強度の高い強化ガラスが適している。
上記送風管71は、水蒸気放出された空気が冷却されるように、より熱を奪う構造、材質のものを用いるとよい。水蒸気吸脱着部21によって高温となっている空気を、送風管71である程度冷却して、空気の温度を下げておくことが可能となり凝縮が容易になる。送風管71には逆止弁を設けてもよく、逆止弁を設けた場合は、凝縮された空気が水蒸気吸脱着部21に戻ることがないため凝縮効率が向上する。
上記凝縮部31は、水蒸気吸脱着部21で水蒸気を放出させた空気を、冷却することによって凝縮させるものである。凝縮部31には、凝縮部31内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部34を介して貯水部32が設けられている。また、凝縮部31には、その外面に、結露する部分の温度上昇を抑制するために保冷材33が設けられている。さらに、凝縮部31は、凝縮効率を向上させるために、水蒸気吸脱着部21と別空間になるように配置されており、水蒸気吸脱着部21と凝縮部31とは送風管71で接続されている。これは、水蒸気放出と凝縮を同一空間で行うと、その空間内が高温状態になるため、水蒸気放出された空気の冷却が困難となり凝縮効率が低下するからである。凝縮部31の設置場所としては、凝縮部31が温度上昇しないように、太陽光が遮られる場所に設置するとよい。また、凝縮部31を複数設けてもよく、それにより空気の予冷を行ったり、多段階で凝縮させたりすることができ、凝縮効率をさらに向上させることが可能である。凝縮部31の材質としては、凝縮部31内の熱を外部へ逃がすために、熱伝導に優れた金属が望ましく、例えば、熱伝導に優れた金属フィンを凝縮部31の内部、外部または両方に設けるとよい。また、凝縮部31には、冷却装置を取り付けてもよく、例えば、太陽電池61の発電電力によって、空冷装置やペルチェ素子などを用いて凝縮部31を冷却することもできる。
上記貯水部32は、凝縮された水滴が自重で流れ落ちて貯水できるように凝縮部31の下部に設けている。
上記緩衝部34は、凝縮部31内の空気の流動の影響を貯水部32が受けないような構造になっていれば、特に限定せず、例えば、図示例のように、凝縮部31から貯水部32へ水が流れ落ちる孔を細管にすることがあげられる。
上記保冷材33は、それ自身夜間の低温の時間帯に冷却され、この冷却をもって第2の時間帯に凝縮部31を冷却するためのものである。保冷材33としては、特に限定するものではなく、例えば、熱容量の大きな液体である水、ゲル状の高分子材料または潜熱蓄熱材料などがあげられる。保冷材33は、凝縮が行われる時間に、凝縮部31を保冷し続けることのできる量とすることが望ましい。上記潜熱蓄熱材料としては、夜間の外気温度では固体状態であって、少しの温度上昇により液体に相変化し、その潜熱で保冷効果を生じるものがよい。例えば、融点が約55℃の酢酸ソーダ、約47℃のチオ硫酸ナトリウム10水和物、約32℃の硫酸ナトリウム10水和物、約27℃の塩化カルシウム6水和物などの無機化合物、またはパラフィンなどの有機化合物があげられる。
上記排気部41は、凝縮部31内の空気を外部へ排気するためのものであり、凝縮部31に設けられている。排気部41は、凝縮部31で低温となった空気で太陽電池61を冷却するために、図3に示すように、太陽電池61に向かって排気するように配置されている。また、外気に含まれる砂塵を、自然風の影響により造水システム内部に取り込むことがあるので、排気部41にフィルターを設けてもよい。
上記送風手段51は、外気を吸気部11から水蒸気吸脱着部21内に取り込み、その空気を凝縮部31へ送り、排気部41で排気させるためのものである。この送風手段51は、特に限定しないが、例えば、電力を用いた送風機や空気ポンプなどがあげられる。送風手段51は、吸気部11、送風管71、排気部41のいずれの部位に配置してもよい。
上記太陽電池61は、発電した電力を送風手段51などに供給するために設置されている。また、太陽電池61により発電した電力を蓄え、夜間電力の供給を行うために蓄電池62を設けている。太陽電池61は単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶化合物半導体、多結晶化合物半導体などが使用可能である。太陽電池61裏面には、太陽電池61を冷却させるために放熱フィンを取り付けてもよい。
上記蓄電池62は、太陽電池61が発電不能の時間帯に、主に換気口23を開閉するために設置されており、換気口23の開閉にはほとんど電力を使用しないため、小型で安価な蓄電池62を用いることができる。蓄電池62としては、鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池等が使用できる。
次に本実施例における造水システムの動作について以下に説明する。
まず、第1の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気吸着が行われる。
第1の時間帯では、外気は、乾燥地帯であっても結露するほどに相対湿度が高くなり、吸脱着剤は外気中の水分を吸着し易い状態となる。この第1の時間帯に水蒸気吸着を行うため、太陽電池61または蓄電池62の電力を用いて水蒸気吸脱着部21の換気口23を開口する。換気口23が開口されると、乾燥地帯では風がよく吹くため、水蒸気吸脱着部21内が自然に換気される。本実施例では、吸脱着体22が水蒸気吸脱着部21内を第1の空間24と第2の空間25とに隔てるように配置されているため、高相対湿度の外気が次々に吸脱着体22を通過していき、吸脱着体22内の吸脱着剤が空気中の水蒸気を吸着していく。水蒸気を吸着することにより、吸着熱が発生して、吸脱着体22付近の空気が温度上昇するが、常に換気が行われるため、温度上昇した空気は水蒸気吸脱着部21外へと排出され吸着効率の低下は起こらない。
次に、第2の時間帯に水蒸気吸脱着部21で水蒸気放出が行われる。
第2の時間帯に水蒸気放出を行うために、換気口23を閉口する。このとき、送風手段51は停止したままであるため、水蒸気吸脱着部21内の空気は移動せず留まったままとなる。一方、吸脱着体22は、水蒸気吸脱着部21の壁面の一部が透光板26になっているので、透過した太陽光によって加熱される。また、これと同時に水蒸気吸脱着部21内の空気も太陽光により加熱される。なお、このとき、加熱を助けるために、吸脱着体22にヒーターなどを設け加熱を行ってもよい。
上記のようにして吸脱着体22、及び水蒸気吸脱着部21内の空気が加熱されることにより、吸脱着体22から水蒸気吸脱着部21内の空気中に水蒸気が放出される。ここで、水蒸気吸脱着部21内の空気は、上記加熱により温度上昇し飽和水蒸気量が大きくなっているため、放出された水蒸気を大量に蓄えることができる。
水蒸気吸脱着部21内の空気が飽和状態にちかくなったころに、太陽電池61で発電された電力により送風手段51を駆動させる。これにより高温低相対湿度の外気が水蒸気吸脱着部21へ吸気され、この外気に押し出される形で、水蒸気吸脱着部21内の水蒸気を大量に蓄えた空気が凝縮部31へ移動する。水蒸気吸脱着部21内では、この吸気された高温低相対湿度の空気(外気)に対して吸脱着体22が再び水蒸気を放出する。このとき、吸脱着体22の配置が第1の空間24と第2の空間25とを隔てるようになっていると、吸気された空気が必ず吸脱着体22を通過するので、水蒸気放出効率が向上する。また、太陽電池61裏面に隣接するように吸気部11を配置しているので、太陽電池61の発熱により加熱された空気を水蒸気吸脱着部21内に取り込むことができ、その結果、水蒸気の放出効率が向上する。
続いて、第2の時間帯に水蒸気放出された空気を凝縮部31で凝縮する。
水蒸気吸脱着部21より送られてきた高温の空気が、凝縮部31によって冷却される。冷却された空気は飽和水蒸気量が減少するので、凝縮部31内では結露が発生し、凝縮部31の内壁には水滴が付着する。その凝縮部31内に付着した水滴は、自重で流れ落ち、凝縮部31内の下部に設けられている貯水部32へと溜まっていく。凝縮された後の空気は低温状態のまま、送風手段51の駆動によって排気される。排気された空気は太陽電池61に直接あてられ、これにより太陽電池61は冷却される。
以上説明したサイクルが繰り返されることにより、大量の水が造られる。
なお、送風手段51は、吸脱着体22に吸着していたほとんどの水分が凝縮され終わった後も、停止しなくてもよい。これは、第2の時間帯の高温の空気が、送風手段51により造水システム内に取りこまれ、凝縮部31で冷却されるため、わずかながらでも造水することができるからである。
以上、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定するものではなく、この他にも種々の形態で実施することができる。
本発明における造水システムの実施例1を模式的に示す概略断面図である。 本発明における造水システムの実施例2を模式的に示す概略断面図である。 本発明における造水システムの実施例3を模式的に示す概略断面図である。 ある乾燥地帯の一地域における大気温度、相対湿度、日射量および土壌温度の一日の変動例を示す図である。
符号の説明
11 吸気部
21 水蒸気吸脱着部
22 吸脱着体
23 換気口
24 第1の空間
25 第2の空間
26 透光板
31 凝縮部
32 貯水部
33 保冷材
34 緩衝部
35 貯水された水
41 排気部
51 送風手段
61 太陽電池
62 蓄電池
71 送風管

Claims (8)

  1. 空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、
    この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、
    前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、
    この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、
    前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、
    この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、
    1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、
    前記水蒸気吸脱着部内の空気と外気とを自然換気させる開閉可能な換気口が前記水蒸気吸脱着部に設けられ、この換気口は少なくとも前記第1の時間帯に開口されることを特徴とする造水システム。
  2. 前記水蒸気吸脱着部内は前記凝縮部と連通する第1の空間と前記吸気部を有する第2の空間とに前記吸脱着体で隔てられ、
    前記換気口は、前記第1の空間と前記第2の空間のそれぞれに設けられたことを特徴とする請求項1に記載の造水システム。
  3. 前記換気口は、日出により前記太陽電池が発電可能になった直後に閉口され、日没により前記太陽電池が発電不能になる直前に開口されることを特徴とする請求項1または2に記載の造水システム。
  4. 空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、
    この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、
    前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、
    この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、
    前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、
    この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、
    1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、
    前記凝縮部が地中に埋設され、この凝縮部において空気から奪った熱を地中に放熱することを特徴とする造水システム。
  5. 空気中の水蒸気を吸脱着する吸脱着体を有する水蒸気吸脱着部と、
    この水蒸気吸脱着部に外気を導入する吸気部と、
    前記水蒸気吸脱着部と接続され、前記水蒸気吸脱着部から排出された空気に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮部と、
    この凝縮部内の空気を外部へ排気する排気部と、
    前記吸気部、前記水蒸気吸脱着部、前記凝縮部、前記排気部の順番で空気を流通させる送風手段と、
    この送風手段に電力を供給する太陽電池とを備え、
    1日のうちで相対湿度が高くなる第1の時間帯に低温高相対湿度の外気からこの外気中に含まれる水蒸気を前記吸脱着体に吸着させ、1日のうちで相対湿度が低くなる第2の時間帯に太陽光と高温低相対湿度の外気を利用して前記吸脱着体から水蒸気を空気中に放出させ、この空気より前記凝縮部において水を凝縮させる造水システムであって、
    前記凝縮部には、結露する部分の温度上昇を抑制する保冷材が設けられたことを特徴とする造水システム。
  6. 前記凝縮部には、この凝縮部内の空気の流動の影響を遮断する緩衝部を介して貯水部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の造水システム。
  7. 前記太陽電池は、前記凝縮部で低温となった空気により冷却されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の造水システム。
  8. 前記太陽電池の発熱により熱せられた空気を前記吸気部から前記水蒸気吸脱着部内に吸気させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の造水システム。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110849031A (zh) * 2019-12-10 2020-02-28 宁波工程学院 一种半导体空气制水制冰机
CN113828606A (zh) * 2021-11-10 2021-12-24 上海交通大学 一种太阳能电池板清洗除尘装置

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