JP2005257141A - ソーラーシステムとその運転方法 - Google Patents

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徹生 寺島
Motohiro Suzuki
基啓 鈴木
Takehiro Maruyama
剛広 丸山
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    • Y02E10/44Heat exchange systems

Abstract

【課題】 太陽電池パネル温度の冷却と均一化を行いながら、太陽電池パネルから吸収した熱の有効利用をして給湯、暖房に係る消費エネルギーの削減を実現すること、および余剰の冷却熱の放熱に係る電力を削減することを実現すること。
【解決手段】 太陽電池パネル1と、揮発性熱媒体を気化させる気化部及び揮発性熱媒体の蒸気流路を有し、太陽電池パネル1に対して熱的に一体化して実質上平行に設けられた吸放熱器2と、揮発性熱媒体の蒸気を凝縮して貯蔵する貯蔵部5と、吸放熱器2と貯蔵部5とをつなぐ配管3と、実質的な日射時に運転される際には、貯蔵部の温度が、気化部の温度よりも低温になるように制御する制御手段6、7、8、9、10を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽光熱利用のソーラーシステムとその運転方法に関するもので、特にヒートポンプを利用したソーラーシステムとその運転方法に関する。
太陽電池パネルは一般的に温度が上昇するとともに発電効率が低下することが知られている。従来から、太陽電池を冷却して発電効率を向上させるとともに、その冷却(集熱)された太陽熱を利用して暖房や給湯を行うシステムが提案されている。
この種の太陽光熱を利用する冷暖房給湯機では、太陽光熱集熱器の表面に太陽電池パネルを配設し、この集熱器で集めた熱を温水、または不凍液等の作動流体を用いて熱搬送する顕熱熱搬送形態を取っており、この搬送された熱を一旦蓄熱槽に蓄熱し、給湯または暖房の熱源として利用する構造が提示され、一部実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
また、太陽熱を上記と同様に水により輸送して蓄熱槽に貯蔵し、それを熱源として利用したヒートポンプで給湯や暖房を行う構成も示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−281562号公報(第1、8図) 特開平7−234020号公報(第1図)
ところが、このような構造のソーラーシステムでは、蓄熱槽の温度が高くなると太陽光熱集熱器の温度が上昇し、このため太陽電池の温度も上昇して、発電効率が低下するという課題を有していた。
また、集熱器で集めた熱を不凍液等の作動流体を用いて熱搬送する顕熱熱搬送形態を取っているため、太陽電池パネルから熱を回収すると、作動流体の温度上昇が生じる。そのため、太陽電池パネルには、作動流体の流路に沿って上流側から下流側にかけて温度分布が生じるようになる。温度が異なる太陽電池パネルを並列に接続すると、最大電力が大きく内部インピーダンスが小さいパネルに近い発電電圧となり、最大電力が小さいパネルからは最大電力よりも小さい電力しか取り出せず、システム全体の発電効率は低下してしまう問題があった。すなわち、太陽電池パネルに温度分布が生じるためにシステム全体の発電効率が低下するという課題を有していた。
また、太陽電池パネルを均一に冷却しようとすると、特に夏場など大量の熱を集熱することになり、作動流体を搬送するための搬送動力が大きくなるとともに、家庭で給湯などに消費される熱需要以上となるため、別途放熱する必要があった。すなわち、太陽電池パネルを均一の冷却するためには、作動流体を搬送するための搬送動力が大きくなり、また別途集熱した熱を放熱する必要があるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、太陽電池パネル温度の低下と均一化を実現することで太陽電池パネルの発電効率を高めるとともに、集熱された太陽熱を必要分のみ利用することで給湯暖房に係るエネルギーを節約するソーラーシステムおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、太陽電池パネルと、
揮発性熱媒体を気化させる気化部、及び前記揮発性熱媒体の蒸気流路を有し、前記太陽電池パネルに対して熱的に一体化して実質上平行に設けられた吸放熱器と、
前記揮発性熱媒体の蒸気を凝縮して貯蔵する貯蔵部と、
前記吸放熱器と前記貯蔵部とをつなぐ配管と、
実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御する制御手段を備えた、ソーラーシステムである。
これにより、太陽電池パネルに一体化して設けられた気化部を経由して揮発性熱媒体が、太陽電池パネルの熱を受けて蒸発することで、その蒸発潜熱により太陽電池パネルを均一に冷却することになるとともに、主に気相で貯蔵部まで自動的に搬送されるため、発電効率の向上と消費動力の低減が可能となる。
また、第2の本発明は、前記配管に設けられ、開閉することによって前記配管内の前記揮発性熱媒体の蒸気を流通または流通させないバルブを備え、
実質的な非日射時に運転される際には、前記気化部の温度が前記貯蔵部の温度よりも低温になった際、前記バルブが開かれる、第1の本発明のソーラーシステムである。
これにより、貯蔵部から揮発性熱媒体が気相状態で自動的に気化部に搬送されるとともに、気化部における揮発性熱媒体の凝縮によって余剰熱を外部に放熱することが可能になる。
また、第3の本発明は、前記制御手段は、圧縮機と、放熱器と、膨張弁と、前記貯蔵部と熱的に一体化して設けられた蒸発器とを有するヒートポンプサイクルである、第1の本発明のソーラーシステムである。
これにより、ヒートポンプサイクルで太陽電池パネルから回収された熱を熱源として利用することが可能となり、給湯や暖房に供する消費電力を低減することが可能となる。
また、第4の本発明は、前記ヒートポンプサイクルは、前記実質的な日射時には前記貯蔵部の温度が前記気化部の温度よりも低温になるように前記ヒートポンプサイクルの冷媒循環量を制御する、第3の本発明のソーラーシステムである。
これにより、太陽熱吸熱時には、貯蔵部の圧力が吸放熱部の圧力よりも小さくなるため、スムーズに揮発性熱媒体の輸送が行われることになる。
また、第5の本発明は、前記貯蔵部に貯蔵された前記揮発性熱媒体の前記吸放熱部への輸送を液相で行う流路を備えた、第2の本発明のソーラーシステムである。
これにより、貯蔵部から吸放熱部の輸送を吸放熱器と貯蔵部の圧力差を利用して液相でも低動力に輸送することが可能となる。また、熱需要などが多く、ヒートポンプで汲み上げる熱量が多くなり、貯蔵部に貯蔵される熱量が吸放熱部に完全に戻すことが困難な場合でも、揮発性熱媒体を貯蔵部の温度によらず確実に吸放熱部に戻すことが可能となる。
また、第6の本発明は、前記吸放熱器の下方に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を溜める液溜と、
前記吸放熱器の上方に設けられ、前記吸放熱器からの前記揮発性熱媒体の蒸気が出入りする出入口とを備えた、第1の本発明のソーラーシステムである。
これにより、気化部に対して揮発性熱媒体を供給することが可能となるとともに、気化部で蒸発した揮発性熱媒体を吸放熱器内から速やかに除去することが可能となる。
また、第7の本発明は、前記気化部は、前記太陽電池パネルの裏面に積層して設けられた吸着剤である、第1の本発明のソーラーシステムである。
これにより、気化部において熱の輸送に必要な揮発性熱媒体を保持することが可能となるとともに、気化部の温度を均一化させるとともに、表面積を増加させることで効率的な蒸発が可能となる。
また、第8の本発明は、実質的な非日射時に、前記貯蔵部に貯蔵された揮発性熱媒体は、前記吸放熱器に輸送され前記吸着部に吸着されるとともに放熱される、第7の本発明のソーラーシステムである。
これにより、吸放熱部で回収した熱量が、給湯や暖房の熱需要以上となる場合に、太陽電池パネルが作動しない非日射時に吸放熱器に移動させて、太陽電池を放熱面として利用することが可能となり、放熱に対するラジエータなどの付帯設備や動力の削減をすることが可能となる。
また、第9の本発明は、前記実質的な非日射時に、前記貯蔵部に貯蔵された前記揮発性熱媒体の前記吸放熱器への輸送は、前記吸放熱部の気化部と前記貯蔵部との圧力差により行われる、第8の本発明のソーラーシステムである。
これにより、吸放熱器の温度が放射により非日射時に貯蔵部よりも低温となり、吸放熱部の圧力が貯蔵部の圧力よりも小さくなる条件を利用し、揮発性熱媒体の貯蔵部から吸放熱器への輸送に係る動力を削減するとともに、熱の輸送を行うことが可能となる。
また、第10の本発明は、前記吸着剤の前記太陽電池パネルとは反対側に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を通過させず、前記揮発性熱媒体の蒸気を通過させる半透膜を備えた、第7の本発明のソーラーシステムである。
これにより、吸着材に対して飽和吸着量以上の揮発性熱媒体を保持することができ、より少量の吸着材で気化部を構成することが可能となるか、液溜めを省いた構成とすることができる。
また、第11の本発明は、前記吸放熱器の下方に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を溜める液溜めを備え、
前記吸着剤は、前記液溜めに溜まった前記揮発性熱媒体に浸漬される、第7の本発明のソーラーシステムである。
これにより、液溜めに凝縮された揮発性熱媒体が吸着剤の毛細管現象により気化部に供給されることが可能となる。
また、第12の本発明は、前記太陽電池パネルと前記吸着剤との間に設けられ、熱良導性材料で構成される伝熱板を備えた、第7の本発明のソーラーシステムである。
これにより、太陽電池パネルの面方向の温度がさらに均一化された状態で、太陽電池パネルより吸着剤に対して熱移動を行わせることが可能となる。
また、第13の本発明は、前記伝熱板に設けられ、前記吸着剤側に対して凸となるフィンを備えた、第12の本発明のソーラーシステムである。
これにより、第12の本発明に加え、さらに吸着剤の厚み方向(太陽電池パネルに対して垂直方向)に対しても温度分布を抑制する効果があり、よりスムーズに吸着剤からの揮発性熱媒体の蒸発を可能とする。
また、第14の本発明は、前記吸着剤には、熱良導性材料が混合されている、第7の本発明のソーラーシステムである。
これにより、第12、および第13の本発明と同様に、太陽電池パネルの面方向の温度分布、および吸着剤の厚み方向の温度分布、それぞれを抑制することが可能とる。
また、第15の本発明は、前記太陽電池パネルの発電電力を測定する発電電力測定手段を備え、
前記発電電力測定手段の測定結果を利用して前記実質的な日射時かどうかを判断する第1の本発明のソーラーシステムである。
これにより、太陽電池パネルの冷却を開始する、あるいは停止する判断が容易に行うことが可能となり、ソーラーシステムの効率的な運用が可能となる。
また、第16の本発明は、太陽電池パネルと、
、前記太陽電池パネルに対して熱的に一体化して設けられた揮発性熱媒体の気化部、及び前記揮発性熱媒体の蒸気流路を有する吸放熱器と、
前記揮発性熱媒体の蒸気を凝縮して貯蔵する貯蔵部と、
前記吸放熱器と前記貯蔵部とをつなぐ配管とを備え、
吸放熱サイクルを形成するソーラーシステムで用いられるソーラーシステムの運転方法であって、
実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御するステップを備えた、ソーラーシステムの運転方法である。
また、第17の本発明は、第1の本発明のソーラーシステムの、実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
また、第18の本発明は、第17の本発明のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
これにより、太陽電池パネルに一体化して設けられた気化部を経由して揮発性熱媒体が、太陽電池パネルの熱を受けて蒸発することで、その蒸発潜熱により太陽電池パネルを均一に冷却することになるとともに、主に気相で貯蔵部まで自動的に搬送されるため、発電効率の向上と消費動力の低減が可能となる。
本発明は、太陽電池パネル温度の冷却と均一化を行いながら、太陽電池パネルから吸収した熱の有効利用をして給湯、暖房に係る消費エネルギーの削減を実現するとともに、余剰の冷却熱の放熱に係る電力を削減することが可能なソーラーシステムとその運転方法を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
はじめに、本発明の実施の形態1におけるソーラーシステムの構成図である図1〜図4を主として参照しながら、本実施の形態におけるソーラーシステムの構成について説明する。ただし、従来から広く採用されている公知の手段、また各実施の形態で同様な構成を有し同様な動作を行う部分については、詳細な説明を省略する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるソーラーシステムの構成図を示している。図1において、1は太陽電池パネルであり、2は太陽電池パネルの裏側に気化部19と揮発性熱媒体(ここでは水を使用)の蒸気流路21を配設した吸放熱器(図2参照)であり、5は揮発性熱媒体の貯蔵部であり、3は吸放熱器2と貯蔵部5を接続する配管であり、4は配管3に設けられたバルブである。
また、6はヒートポンプサイクルにおける蒸発器であり、7は圧縮機であり、8は放熱部であり、9は膨張弁であり、これらが10の冷媒流路で接続されてヒートポンプサイクルを形成している。ここで、蒸発器6は貯蔵部5内部と熱交換するようになっている。
また、11は蓄熱部であり、蓄熱部11を貯湯タンクとする場合は、水供給口13から温水形成流路12を通して放熱部8と熱交換を行い、蓄熱部11で温水を貯蔵する。蓄熱部11で貯蔵された温水は温水供給口14から、給湯や暖房に利用される。ここで、図1中の実線矢印は冷媒の流れを表す。また、圧縮機7の運転には、日射量がある場合には、少なくとも太陽電池パネル1で発電した電力を、また日射量がない場合には、商用電力を電源として用いている。また、上記のヒートポンプサイクルの冷媒には、二酸化炭素を用いている。
図2は、太陽電池パネル1と一体化された吸放熱器2の構成を示している。太陽電池パネル1はカバーガラス15、太陽電池セル16(ここでは結晶系シリコンを使用)、および基板、電極等からなる一般的な構成である。また、太陽電池セル16の基板の裏側に、太陽電池パネル1と略平行に伝熱板18が密着して設けられ、伝熱板18に吸着剤33(ここでは特殊活性炭を使用)が固定されてなる気化部19が設けられている。ここで、吸着剤33は粉末の一次成型物を伝熱板18に密着して設けられているが、金属メッシュなどで補強しても構わない。吸着剤33を用いることにより、熱の輸送に必要な揮発性熱媒体を保持することが可能になるとともに、気化部19の温度を均一化させるとともに、表面積を増加させることで効率的な揮発性熱媒体の蒸発が可能になる。また、伝熱板18を設けることにより、太陽電池パネル1の面方向の温度がさらに均一化された状態で、太陽電池パネル1より吸着剤33に対して熱移動を行わせることが可能になる。また、温度センサ25が太陽電池パネル1の周囲で太陽電池パネル1の日射面に設けられている。
さらに気化部19と断熱板20の間に空間が設けられ、蒸気流路21を形成している。伝熱板18には図3に示すようにフィン22が吸着剤33側に対して凸となるように形成されており、フィン22は、略平行に設けられて蒸気流路方向を決定しており、吸放熱器2が設置される屋根などの傾斜に対して、平行になるようにしている。このようなフィン22を設けることにより、吸着剤33の厚み方向(太陽電池パネル1に対して垂直方向)に対しても温度分布を抑制する効果があり、よりスムーズに吸着剤33からの揮発性熱媒体の蒸発を可能にする。
図3は吸放熱器2の流路方向の断面図を示している。蒸気流路21は、複数のフィン22で簡易分割されており、23の絞り部で配管3と接続されている。なお、ここでフィン22は下方の断熱板20まで到達していてもよく、また本実施の形態ではプレート状フィンを用いているが、矩形状、山形でもよくこの形状に限定されない。
また、吸放熱器2の傾斜方向の下部には図2に示すように、凝縮状態の揮発性熱媒体の液溜め24が設けられるよう下端が密閉されており、液溜め24に揮発性熱媒体が溜まっている場合には、吸着剤33が液溜め24に浸漬されるようになっている。そして、図2に示すように吸放熱器2の上方には、揮発性熱媒体の蒸気の出入り口である絞り部出口26が設けられている。
なお、本実施の形態の放熱部8は本発明の放熱器の例であり、本実施の形態の絞り部出口26は本発明の前記揮発性熱媒体の蒸気が出入りする出入口の例であり、本実施の形態のヒートポンプサイクルは本発明の制御手段の例である。
次に、本実施の形態におけるソーラーシステムの動作について説明する。
(1) 日射時の運転
本実施の形態におけるソーラーシステムの日射時の運転を、図1〜図4に基づいて説明する。温度センサ25が太陽電池パネル1の周囲の温度が設定値以上(ここでは20〜30℃)になったことを検知すると、バルブ4が開放され、吸放熱器2と貯蔵部5が実質的に連結される。
太陽電池パネル1の温度上昇に伴い、伝熱板18によって熱が気化部19に伝えられ、気化部19に設けられた吸着剤33に吸着保持されている揮発性熱媒体が蒸発を開始し、蒸発潜熱を太陽電池パネル1から奪うことで太陽電池パネル1を冷却する。また、蒸気流路21の圧力が一定の場合、ほぼ一定温度で蒸発が生じるため、太陽電池パネル1の面方向を各部の温度分布に合わせて同一温度で冷却することが可能となる。
気化された揮発性熱媒体は、フィン22によって形成された流路方向に沿って上側に移動し、絞り部23から絞り部出口26を経由して配管3を流れて貯蔵部5に到達する。また、吸着剤33に吸着保持されている揮発性熱媒体が蒸発すると、毛細管現象により液溜24に溜まっている揮発性熱媒体が吸着剤33に供給される。
一方、ヒートポンプサイクルは、太陽電池パネル1で発生する電力を主体的に使用しながら圧縮機7等を作動し、冷媒流路10内で冷媒を循環させ、膨張弁9で冷媒が低温低圧状態になるため、蒸発器6で貯蔵部5内部より熱を奪うことになる。したがって貯蔵部5内部は冷却されて圧力が低下するため、揮発性熱媒体は吸放熱器2から貯蔵部5に移動して、一部蒸発器6に熱を与えながら凝縮して貯蔵される。
また、このときヒートポンプサイクルの放熱部8では、いわゆるヒートポンプ式給湯機と同様に高温の冷媒(二酸化炭素)を放熱し、温水形成流路12を流通する水を加熱してお湯を形成する。形成したお湯は蓄熱部11で貯蔵し、給湯や暖房に用いることができる。
以上のような構成にすると、太陽電池パネルは均一に冷却されるため、発電効率を向上させることが可能になるとともに、ヒートポンプサイクルの蒸発器6における熱源温度が、太陽電池パネル1の冷却熱を利用することによって比較的高めに設定できることから、成績効率COPを向上させることができる。
ここで、実施の形態1では、気化部19に設けられた温度センサ27、および貯蔵部5の内部に設けられた温度センサ28でそれぞれの温度を検知することによって、本動作時には常に貯蔵部5の内部が吸放熱器2の内部よりも低温となるように、ヒートポンプサイクルにおける冷媒の循環流量を圧縮機で調整するようになっており、太陽電池パネル1の冷却作用を安定して行うことを可能としている。すなわち、貯蔵部5の内部が吸放熱器2の内部よりも低温になるように制御されることによって、貯蔵部5の内部の圧力が吸放熱部2の内部の圧力よりも小さくなるためにスムーズに揮発性熱媒体の輸送を行うことが出来るようになる。
また、この時蒸発器6を流通する冷媒の温度が冷媒固有の超臨界温度(二酸化炭素の場合約31℃)以下になるように制御することにより、高い熱交換特性を確保することができる。
また、蓄熱部11に貯蔵される熱量は、給湯や暖房に必要な量に余裕度を見た分でよく、変動はあるものの、夏季から冬季にかけて太陽電池の冷却熱で十分に供給されるため、貯蔵部5に貯蔵される揮発性熱媒体による熱量には余裕がある。
また、太陽電池パネル1に接続された電力計測部29で、実質的に太陽光発電の期待できない非日射時になったことを太陽電池パネル1から供給される電力で検知することで判断するとバルブ4が閉じて蒸気の流路を遮断し、ヒートポンプサイクルも停止するように制御される。
ここで非日射時かどうかの判断は、日毎形成されている日没時間テーブルを基本として判断し、さらに別途作成された日毎発電電力予測テーブルより求められた推定最高出力に比べて、太陽電池パネル1の発電電力が所定電力値以下(ここでは5%以下に設定)で、かつ1時間前からの低下傾向が検出される場合に、停止の判断が下されるようになる。
上記の日没時間テーブルとは、一年間の各日毎に日没になる時間が記載されたテーブルである。また、上記の日毎発電電力予測テーブルとは、一年間の各日毎に予測される発電電力が記載されたテーブルである。日毎発電電力予測テーブルは、過去のソーラーシステムの運転実績に基づいて予め作成しておいたものである。
なお、上記では非日射時かどうかの判断を行ってからヒートポンプサイクルの停止を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば日射が減少してきたことを電力計測部29や温度センサ25などによって判断すると、バルブ4を開放したままでヒートポンプサイクルを先に停止する操作を行うことも可能である。ヒートポンプサイクル停止後は、吸放熱部2から貯蔵部5への揮発性熱媒体のみが生じることになり、貯蔵部5の温度を上昇させ、非日射時に揮発性熱媒体を貯蔵部5から吸放熱部2への移動をよりスムーズに行うことができる。
また、上記貯蔵部5の温度を高くするために、ヒートポンプサイクルの停止は段階的にヒートポンプサイクルの冷媒循環量を減少させ、汲み上げ熱量を減少させながら行ってもよい。
(2) 非日射時の運転
本実施の形態におけるソーラーシステムの非日射時の運転について、図1〜図4に基づいて説明する。
上記日射時において揮発性熱媒体を気化部19から貯蔵部5に移動させているため、次日射時の動作のために実質的に太陽光発電の期待できない非日射時には貯蔵部5から気化部19に、揮発性熱媒体を移動させる必要がある。また、同時に貯蔵部5には余剰の熱量が貯蔵されているため、放熱する必要がある。
そこで、非日射時には、温度センサ27によって検知される気化部19の温度が、温度センサ28によって検知される貯蔵部5内の温度よりも十分低くなったのを判断した時点で、再びバルブ4が開かれるように運転される。すなわち、貯蔵部5と気化部19の温度の違いによって生じる圧力差によって揮発性熱媒体を貯蔵部5から気化部19まで気相状態で輸送することができる。すなわち、気化部19の温度が放射により非日射時に貯蔵部5よりも低温になった際に、気化部19の圧力が貯蔵部5の圧力よりも小さくなる条件を利用することにより、揮発性熱媒体を貯蔵部5から気化部19へ輸送するために必要な動力を削減して熱の輸送を行うことが可能になる。
そのことによって貯蔵部5より凝縮されていた揮発性熱媒体が配管3を経由して、気化部19に設けられた吸着剤に移動するようになり、また吸着しきれない分は液溜め24に輸送される。気化部19における揮発性熱媒体の吸着や液溜め24における凝縮によって、揮発性熱媒体の凝縮潜熱が放出され、外気で冷却されている太陽電池パネル1を放熱板として利用して放熱する。
このことによってほとんど動力を要することなく、揮発性熱媒体を次運転時のために気化部19に戻すことができるとともに、余剰熱を外部に放熱することが可能となる。すなわち、吸放熱器2で回収した熱量が給湯や暖房の需要以上となる場合に、太陽電池パネル1が作動しない非日射時に揮発性熱媒体を吸放熱器2に移動させて、吸放熱器2を放熱器として利用することが可能となり、放熱に対するラジエータなどの付帯設備や動力の削減をすることが可能になる。
なお、かかる構成で用いられる揮発性熱媒体には、例えば水、低級アルコールなどを用いることが可能であり、使用温度範囲内で蒸発、または吸着剤からの脱離が可能なのものであれば使用することができる。使用温度域は、例えば蒸発は10〜30℃の範囲で行えるものが好ましく、減圧等によって調整することが可能である。また、使用する吸着剤についても、揮発性熱媒体が上記の条件を満たすように選択すればよく、例えば活性炭やグラファイト、吸着性ポリマー、シリカ、無機塩類などを用いることができる。また、気化部19に用いられる材料としては、上記の吸着剤に限定されず、例えばメッシュ状、焼結金属などのヒートパイプ技術に用いられるいわゆるウィックであってもよい。
また、フィン22と吸着剤33との位置関係は、図4に記載のようにフィンの間に充填される形状以外に、例えばフィン22に沿って吸着剤33の塗膜を形成して用いるなどしてもよい。
また、かかる構成で用いられるヒートポンプサイクルは、本実施の形態に限定されるものではなく、貯蔵部5と蒸発器6を機能させ、一方で温熱を発生させる温度域の合致したヒートポンプサイクルであれば、上記と同様の効果が得られるものである。
また、かかる構成で用いられる伝熱板18は少なくとも吸着剤33よりも熱良導性の材料であれば効果があり、特にカーボン、Al、Cuなどの熱良導性材料を混合するまたは用いることが好ましい。このように伝熱板18に熱良導性材料を混合または用いることにより、太陽電池パネル1の面方向の温度分布、および吸着剤33の厚み方向の温度分布をそれぞれ抑制することが可能になる。
また、かかる構成で用いられる温度センサ25は、それぞれ非冷却時の太陽電池パネル1の温度、温度センサ27は、吸放熱部2の温度、温度センサ28は、貯蔵部5内の温度を直接、または間接的に判断できればよく、設置場所について図面で限定するものではない。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2におけるソーラーシステムの構成図および動作について図5に基づいて説明する。図5において、図1から4と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本発明実施の形態2は、図5に示す構成のように、吸着材33の下側に半透膜38を設けている点、および吸着剤33に熱伝導性のフィラー34を混合している点、およびフィン22を省略している点が異なる。半透膜38は揮発性熱媒体を蒸気状態でしか通過させないため、凝集状態の揮発性熱媒体を半透膜38の太陽電池パネル1側に保持することができる。そのため、吸着材33に対して飽和吸着量以上の揮発性熱媒体を保持することができ、液溜め24を省いても吸着剤量を多量に用いなくてもよくなるとともに、より速やかに蒸発作用を生じさせることが可能となる。上記半透膜38には例えば、PTFEフィルムとポリウレタンから構成される多孔質フィルムにラミネートを施した素材や、ポリエステルなどの無孔性透湿材料などを用いることができる。
また、実施の形態2に用いられるフィラー34には、例えばグラファイトなどのカーボン、Cu、Alなどの熱良導性繊維状材料を用いることができ、吸着材33の厚み方向の温度分布を抑制し、揮発性熱媒体の蒸発を速やかに行うことで冷却をスムーズに行い、太陽電池パネル1の温度分布を抑制することができると同時に、吸着材の結合強度をより増加させることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3におけるソーラーシステムの構成図および動作について図6〜図10に基づいて説明する。図6〜図10において、図1から図5と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本発明の実施の形態3は、日射時の運転動作は実施の形態1と同様であるが、非日射時(非日射時)において貯蔵部5から吸放熱部2に対して揮発性熱媒体を輸送する際に液相で行う運転を行う点が実施の形態1と大きく異なる点である。
図6において、配管3とは別に別途貯蔵部5に接続され、バルブ40が設けられた液相輸送経路35が、分岐部36、および図8に示す揮発性熱媒体供給パイプ32を経由して吸熱放熱部2内に挿入されて設けられている。揮発性熱媒体供給パイプ32は、図7に示すように、太陽電池パネル1の設定面積に応じて設けられた気化部19に対して配置された多数の孔37、および分岐部36と逆方向で、分岐部よりも下方となるように設けられた液溜め41を有しており、気化部19を構成している吸着剤を貫通して設けられている。液相輸送経路35にはポンプ31が設けられ、揮発性熱媒体を液相で輸送する。また、この時バルブ4は閉じられ、バルブ40が開かれている。また、揮発性熱媒体供給パイプ32の多数の孔から供給される揮発性熱媒体は吸着材33の毛細管現象を利用して気化部19内に供給される。
なお、本実施の形態の液相輸送経路35は本発明の前記揮発性熱媒体の前記吸放熱部への輸送を液相で行う流路の例である。
このような構成にすることで、貯蔵部5内と吸放熱部2の間で、貯蔵部5の温度が吸放熱部2よりも高温であり、貯蔵部5のほうが高い圧力となっているため、揮発性熱媒体はより容易比較的低動力で気化部19まで液相輸送されて日射時の再生を行うとともに、吸着剤33に吸着することで吸着剤33を発熱させ太陽電池パネル1を通じて放熱することによって、余剰の熱を非日射時に低動力で放熱することができる。
また、上記構成における液相での輸送方法は、すべてを液相で行う必要がなく、例えば、貯蔵部5の温度が高い場合は液相輸送を行わずに、バルブ4を開放し、実施の形態1と同様に気相輸送し、さらに貯蔵部5の温度が低下して駆動力が低下してきた場合にはバルブ40を開放して液相で輸送することができる。このようにすることで、さらに低消費電力で確実に揮発性熱媒体を吸放熱器2に戻すことが可能となる。また、上記実施の形態3では、例えば暖房や給湯にかかるエネルギー需要が多く、熱量を貯蔵部5からヒートポンプサイクルで汲み上げた場合にも有効である。
また、実施の形態3の構成について、上記では非日射時に限定して液相輸送を行うようにしているが、ヒートポンプサイクルの汲み上げ必要熱量が多量の場合は、日射時において貯蔵部5でヒートポンプサイクルに熱を供給した後の熱媒体を一部、あるいは全量循環させて吸放熱部2の吸着剤33に供給させても構わない。このようにすることで、実施の形態3の構成は、深夜の放熱量と日中の熱需要に応じて柔軟に運転することが可能である。
なお、本実施の形態3に記載の構成に、実施の形態2に記載の構成を組み合わせて用いることも可能である。すなわち、図5に示すように、吸着材33の下側に半透膜38を設け、さらに吸着材33と熱伝導性フィラー34を混合し、その間を気化部19に対して揮発性熱媒体供給パイプを貫通させた構成とし、より強固で応答性に優れた吸放熱部2とすることができる。
また、図9、図10は本実施の形態3の液相輸送経路35が別の位置に接続された場合の構成を示している。すなわち、図9、図10では、液晶輸送経路35が、液溜め24に接続されている。この場合、吸放熱器2は図2と同様な構成となっており、揮発性熱媒体は液層輸送経路35から液溜め24を経由して、吸着剤33の毛細管現象によって気化部19に供給されるため、上記図6〜図8に記載の構成と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態1〜3では、太陽電池セル16に結晶系シリコンをしようしているが、アモルファスシルコン、CIS等の化合物を使用しても良く、半導体を用いておりものであれば、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態1〜3では、ヒートポンプサイクルに使用する冷媒として二酸化炭素を使用しているが、HCFC、HFC、炭化水素、アンモニアなどの自然冷媒を使用しても良く、これらを利用した場合においても上記と同様の効果が得られる。
また、太陽電池パネル1で発電された電力は全量ヒートポンプサイクルの圧縮機7に供給されることに限定されるものではない。余剰電力は、別途設置した蓄電装置に蓄えても良く、また電力会社と系統連携して売電を行っても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、太陽電池パネル、圧縮機、膨張弁、蒸発器、放熱器、蓄熱部、バルブ、温度センサ、電力測定手段等については、実現手段を限定するものではなく、公知の手段が用いられる。また、太陽電池パネルやパワーコンディショナ、ヒートポンプのサイクル制御装置、その他設置に必要な部材などについても公知の手段が用いられる。
尚、本発明のプログラムは、上述した本発明のソーラーシステムの全部又は一部の手段の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
又、本発明の記録媒体は、上述した本発明のソーラーシステムの全部又は一部の手段の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する記録媒体である。
尚、本発明の上記「一部の手段」とは、それらの複数の手段の内の、一つ又は幾つかの手段を意味する。
又、本発明の上記「手段の機能」とは、前記手段の全部又は一部の機能を意味する。
又、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
又、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
又、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
又、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
尚、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
本発明にかかるソーラーシステムとその運転方法は、太陽電池パネル温度の冷却と均一化を行いながら、太陽電池パネルから吸収した熱の有効利用をして給湯、暖房に係る消費エネルギーの削減を実現するとともに、余剰の冷却熱の放熱に係る電力を削減することが可能であるという効果を有し、太陽光熱利用のソーラーシステムとその運転方法等に有用であり、特にヒートポンプを利用したソーラーシステムとその運転方法に有用である。
本発明の実施の形態1におけるソーラーシステムの構成図 本発明の実施の形態1における吸放熱器の断面構成図 本発明の実施の形態1における吸放熱器の流路方向の断面(図2のa−a’断面)構成図 本発明の実施の形態1における吸放熱器の流路に垂直な方向の断面(図3のb−b’断面)構成図 本発明の実施の形態2における吸放熱器の流路に垂直な方向の断面(図3のb−b’断面図)構成、及び吸着剤の拡大構成を示す図 本発明の実施の形態3におけるソーラーシステムの構成図 本発明の実施の形態3における吸放熱器の断面構成図 本発明の実施の形態3における揮発性熱媒体供給パイプの構成概略図 本発明の実施の形態3におけるソーラーシステムの別の構成図 本発明の実施の形態3における吸放熱器の別の断面構成図
符号の説明
1 太陽電池パネル
2 吸放熱器
3 配管
4 バルブ
5 貯蔵部
6 蒸発器
7 圧縮機
8 放熱部
9 膨張弁
10 冷媒流路
11 蓄熱部
12 温水形成流路
13 水供給口
14 温水供給口
15 カバーガラス
16 太陽電池セル
17 外枠
18 伝熱板
19 気化部
20 断熱板
21 蒸気流路
22 フィン
23 絞り部
24 液溜め
25 温度センサ
26 絞り部出口
27 温度センサ
28 温度センサ
29 電力計測部
30 制御装置
31 ポンプ
32 揮発性熱媒体供給パイプ
33 吸着剤
34 フィラー
35 液相輸送経路
36 分岐部
37 多数の孔
38 半透膜
39 シール部
40 バルブ
41 液溜め
S 日射

Claims (18)

  1. 太陽電池パネルと、
    揮発性熱媒体を気化させる気化部、及び前記揮発性熱媒体の蒸気流路を有し、前記太陽電池パネルに対して熱的に一体化して実質上平行に設けられた吸放熱器と、
    前記揮発性熱媒体の蒸気を凝縮して貯蔵する貯蔵部と、
    前記吸放熱器と前記貯蔵部とをつなぐ配管と、
    実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御する制御手段を備えた、ソーラーシステム。
  2. 前記配管に設けられ、開閉することによって前記配管内の前記揮発性熱媒体の蒸気を流通または流通させないバルブを備え、
    実質的な非日射時に運転される際には、前記気化部の温度が前記貯蔵部の温度よりも低温になった際、前記バルブが開かれる、請求項1記載のソーラーシステム。
  3. 前記制御手段は、圧縮機と、放熱器と、膨張弁と、前記貯蔵部と熱的に一体化して設けられた蒸発器とを有するヒートポンプサイクルである、請求項1記載のソーラーシステム。
  4. 前記ヒートポンプサイクルは、前記実質的な日射時には前記貯蔵部の温度が前記気化部の温度よりも低温になるように前記ヒートポンプサイクルの冷媒循環量を制御する、請求項3記載のソーラーシステム。
  5. 前記貯蔵部に貯蔵された前記揮発性熱媒体の前記吸放熱部への輸送を液相で行う流路を備えた、請求項2記載のソーラーシステム。
  6. 前記吸放熱器の下方に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を溜める液溜と、
    前記吸放熱器の上方に設けられ、前記吸放熱器からの前記揮発性熱媒体の蒸気が出入りする出入口とを備えた、請求項1記載のソーラーシステム。
  7. 前記気化部は、前記太陽電池パネルの裏面に積層して設けられた吸着剤である、請求項1記載のソーラーシステム。
  8. 実質的な非日射時に、前記貯蔵部に貯蔵された揮発性熱媒体は、前記吸放熱器に輸送され前記吸着部に吸着されるとともに放熱される、請求項7記載のソーラーシステム。
  9. 前記実質的な非日射時に、前記貯蔵部に貯蔵された前記揮発性熱媒体の前記吸放熱器への輸送は、前記吸放熱部の気化部と前記貯蔵部との圧力差により行われる、請求項8記載のソーラーシステム。
  10. 前記吸着剤の前記太陽電池パネルとは反対側に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を通過させず、前記揮発性熱媒体の蒸気を通過させる半透膜を備えた、請求項7記載のソーラーシステム。
  11. 前記吸放熱器の下方に設けられ、液相の前記揮発性熱媒体を溜める液溜めを備え、
    前記吸着剤は、前記液溜めに溜まった前記揮発性熱媒体に浸漬される、請求項7記載のソーラーシステム。
  12. 前記太陽電池パネルと前記吸着剤との間に設けられ、熱良導性材料で構成される伝熱板を備えた、請求項7記載のソーラーシステム。
  13. 前記伝熱板に設けられ、前記吸着剤側に対して凸となるフィンを備えた、請求項12記載のソーラーシステム。
  14. 前記吸着剤には、熱良導性材料が混合されている、請求項7記載のソーラーシステム。
  15. 前記太陽電池パネルの発電電力を測定する発電電力測定手段を備え、
    前記発電電力測定手段の測定結果を利用して前記実質的な日射時かどうかを判断する請求項1記載のソーラーシステム。
  16. 太陽電池パネルと、
    、前記太陽電池パネルに対して熱的に一体化して設けられた揮発性熱媒体の気化部、及び前記揮発性熱媒体の蒸気流路を有する吸放熱器と、
    前記揮発性熱媒体の蒸気を凝縮して貯蔵する貯蔵部と、
    前記吸放熱器と前記貯蔵部とをつなぐ配管とを備え、
    吸放熱サイクルを形成するソーラーシステムで用いられるソーラーシステムの運転方法であって、
    実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御するステップを備えた、ソーラーシステムの運転方法。
  17. 請求項1記載のソーラーシステムの、実質的な日射時に運転される際には、前記貯蔵部の温度が、前記気化部の温度よりも低温になるように制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  18. 請求項17記載のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
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