JP2006129562A - モータ駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入力された回転方向指示信号DIRおよびPWMデューティ指示信号に基づいてモータ駆動回路のHiサイド駆動信号VHおよびLoサイド駆動信号を生成する回路であって、Hiサイド駆動信号VHは、デジタル信号処理によりPWMデューティ指示信号にデッドタイムTDTを付加して生成される信号であって、PWMデューティ指示信号の立ち下がりエッジからデッドタイム経過後にLo出力からHi出力に切り換わり、PWM信号の立ち上がりエッジよりデッドタイム分だけ前の時点でHi出力からLo出力に切り換わる信号である。
【選択図】 図1
Description
また、モータ駆動電流制御としては、ほとんどの場合でPWM制御が用いられるが、その場合、発熱低減のため還流時にデッドタイムを付加して還流用のスイッチング素子をオンさせることがよく実施される。
これらの、プリドライバICから出力するスイッチング素子駆動用の4信号をCPUにて演算して生成するとCPUの負荷が高くなるため、CPUの演算負荷を軽減するために、モータ回転方向指示信号とPWM信号との入力により、Hブリッジ回路のスイッチング素子駆動用の4信号を出力するプリドライバICも用いられている。
そして、PWM信号を用いた制御を行う場合におけるPWMパルス生成回路としては、特許文献1に示すように、デューティ値にデッドタイムを加えた値、デューティ値からデッドタイムを引いた値、およびカウンタ出力値を用いてモータの実駆動パルスを生成するものがある。
例えば、CPUからのPWM信号を基準にデッドタイムを生成する場合、図12に示すタイミングチャートの様に、実際の駆動信号(図12中の∨−相端子の出力)のHi時間(TON2)はPWM信号のHi時間(TON1)からデッドタイム(TDT)分少なくなる。
これにより、実駆動デューティ(=TON2/TPWM=(TON1−TDT)/TPWM)と指示デューティ(=TON1/TPWM)とがずれてしまうこととなる。
なお、一般には、コスト的な問題でプリドライバ素子に内蔵されるCR遅延回路によりデッドタイムを生成していることが多くデッドタイムのばらつきが大きいため、システム設計時には貫通電流が流れることを防止するために、デッドタイムにマージンのあるプリドライバ素子を使用することになる。
即ち、請求項1記載の如く、モータ駆動システムにおいて、入力された回転方向指示信号およびPWMデューティ指示信号に基づいてモータ駆動用回路のHiサイド駆動信号およびLoサイド駆動信号を生成する回路であって、Hiサイド駆動信号は、PWMデューティ指示信号にデッドタイムを付加して生成される信号であって、PWMデューティ指示信号の立ち下がりエッジからデッドタイム経過後にLo出力からHi出力に切り換わり、PWM信号の立ち上がりエッジよりデッドタイム分だけ前の時点でHi出力からLo出力に切り換わる信号である。
これにより、モータの実駆動デューティを、モータ駆動回路に入力されるPWMデューティ指示信号と同じにすることができるため、高精度なモータ電流制御が必要な場合でも、0%に極近い程度の低いデューティから制御を行うことが可能である。
また、PWMデューティ指示信号と実駆動デューティとの間でのPWM演算の補正を行う必要がないため、演算を行うCPUの負荷を低減することができる。
これにより、モータの実駆動デューティを、CPUから出力されるPWMデューティ指示信号と同じにすることができるため、高精度なモータ電流制御が必要な場合でも、0%に極近い程度の低いデューティから制御を行うことが可能である。
また、CPUにて、PWMデューティ指示信号と実駆動デューティとの間でのPWM演算の補正を行う必要がないため、CPU演算負荷を低減することができる。
また、PWMデューティ指示信号と実駆動デューティとの間でのPWM演算の補正を行う必要がないため、演算を行うCPUの負荷を低減することができる。
モータ駆動回路は、回転方向指示信号(DIR)およびPWMデューティ指示信号(以下、単に「PWM信号」とも言う)を出力するCPU1、CPU1からの信号の入力によりHブリッジ回路3駆動用の信号を生成・出力するプリドライバIC2、およびDCモータに構成されるモータ5を駆動するためのHブリッジ回路3を備えている。
Hブリッジ回路3は、Hiサイド側における、パワーMOSトランジスタ等のスイッチング素子である第一スイッチSW1と第三スイッチSW3、およびLoサイド側の同じく第二スイッチSW2と第四スイッチSW4を有している。また、Hブリッジ回路3はモータ5に接続されており、モータ5には回転角度センサ6が付設されている。
このHiサイド駆動信号VHは、PWM信号がLo→Hi時点よりもデッドタイムTDTだけ前にHi→Loとなり、PWM信号がHi→Loとなった時点よりもデッドタイムTDTだけ後にLo→Hiとなるように制御される。
つまり、Hiサイド駆動信号VHは、PWM信号の立ち上がり時にはLo出力であり、PWM信号の立ち下がりエッジからデッドタイムTDT経過後にLo出力からHi出力に切り換わり、さらに、PWM信号の立ち上がりエッジよりデッドタイムTDT分だけ前の時点でHi出力からLo出力に切り換わる信号である。
つまり、回転方向指示信号DIRがHiのときには、U+相端子からの出力はHiに保持され、U−相端子からの出力はLoに保持され、V+相端子からはHiサイド駆動信号VHが出力され、V−相端子からはPWM信号が出力される。
逆に、回転方向指示信号DIRがLoのときには、U+相端子からはHiサイド駆動信号VHが出力され、U−相端子からはPWM信号が出力され、V+相端子からの出力はHiに保持され、V−相端子からの出力はLoに保持される。
なお、本例においては、基準クロックを生成する発振回路22に、周波数精度の高い水晶発振子22aを用いるものとする。
つまり、デッドタイム設定端子S1がLoで且つデッドタイム設定端子S2がLoであるときにはデッドタイムTDTが5μsに設定され、デッドタイム設定端子S1がHiで且つデッドタイム設定端子S2がLoであるときにはデッドタイムTDTが10μsに設定され、デッドタイム設定端子S1がLoで且つデッドタイム設定端子S2がHiであるときにはデッドタイムTDTが15μsに設定され、デッドタイム設定端子S1がHiで且つデッドタイム設定端子S2がHiであるときにはデッドタイムTDTが20μsに設定される。
この場合、PWM信号の立ち上りエッジ(PWM信号がLo→Hiへ切り換わる時点)にてタイマをリセットし、PWM信号の1周期間(TPWM)カウントさせる。その後、PWM信号の立ち上りエッジからオンタイムTON1経過後にPWM信号の立ち下がりエッジ(PWM信号がHi→Loへ切り換わる時点)を検出する。
このようにして、Hiサイド駆動信号VHが生成される。
生成されたHiサイド駆動信号VHにはデッドタイムTDTが付加されているが、このデッドタイムTDTを付加することにより、例えばスイッチSW3とスイッチSW4とが同時にオン状態となって、ハイサイド側とローサイド側との間で貫通電流が流れることを防止することができる。
選択される駆動信号は、前述のように、回転方向指示信号がDIR=Hiである場合は、U+=H、U−=L、V+=VH、V−=PWMとなり、回転方向指示信号がDIR=Loである場合は、U+=VH、U−=PWM、V+=H、V−=Lとなる。
なお、図5には、回転方向指示信号がDIR=Hiの場合の、各端子U+・U−・V+・V−における出力信号を示している。
また、CPU1にてPWM演算の補正を行う必要がないため、CPU演算負荷を低減することができる。
図7に示すように、本例のプリドライバIC2は、CR発振回路22bを発振回路22として用いており、モータ駆動回路を低コストで構成することを可能としている。
該プリドライバIC2の演算部21は、前記デッドタイム設定部21b、Hiサイド信号生成部21aおよび駆動信号選択部21cを備えており、さらに、CR発振回路22bに基づいて生成されるデッドタイムTDTの精度を向上するために、プリドライバIC2の演算部21にPWM周期学習部21dおよび時間補正部21eを備えている。
このHiサイド信号生成部21aでのHiサイド信号VHの生成、および駆動信号選択部21cでの駆動信号の選択は、前述のステップS02、S03の場合と同様であるので、説明を省略する。
図9に示すモータ駆動回路は、回転方向指示信号DIRおよびPWMデューティ指示信号(PWM信号)を出力するCPU1、CPU1からの信号の入力により三相フルブリッジ回路7駆動用の信号を生成・出力するプリドライバIC2、および三相ブラシレスモータ8を駆動するための三相フルブリッジ回路7を備えている。
三相フルブリッジ回路7は、Hiサイド側のスイッチング素子である第一スイッチSW1と第三スイッチSW3と第五スイッチSW5とを、およびLoサイド側のスイッチング素子である第二スイッチSW2と第四スイッチSW4と第六スイッチSW6とを有している。また、三相フルブリッジ回路7は三相ブラシレスモータ8に接続されており、三相ブラシレスモータ8には回転角度センサ6が付設されている。
また、回転方向指示信号DIRがLoであって、電気角が0°〜60°の範囲にあるときには、U+相端子からの出力はLoに保持され、U−相端子からの出力はLoに保持され、V+相端子からの出力はHiに保持され、V−相端子からの出力はLoに保持され、W+相端子からはHiサイド駆動信号VHが出力され、W−相端子からはPWM信号が出力される。
図11に示すように、本モータ駆動回路では、CPU1から出力されるPWM信号を直接用いて、三相フルブリッジ回路7のLoサイド側の通電をPWM制御し、対応するHiサイド側の制御は、デジタル信号処理によりデッドタイムTDTを付加した信号にてオンさせて還流させている。
これにより、図1に示したDCモータに構成されるモータ5のHブリッジ回路3におけるPWM制御の場合と同様に、PWM実駆動デューティ値をCPU1から出力されるPWM信号の指示デューティ値と等しくすることが可能となっている。
2 プリドライバIC
3 Hブリッジ回路
5 モータ
21 演算部
21a Hiサイド信号生成部
21b デッドタイム設定部
21c 駆動信号選択部
Claims (2)
- モータ駆動システムにおいて、入力された回転方向指示信号およびPWMデューティ指示信号に基づいてモータ駆動用回路のHiサイド駆動信号およびLoサイド駆動信号を生成する回路であって、
Hiサイド駆動信号は、PWMデューティ指示信号にデッドタイムを付加して生成される信号であって、PWMデューティ指示信号の立ち下がりエッジからデッドタイム経過後にLo出力からHi出力に切り換わり、PWM信号の立ち上がりエッジよりデッドタイム分だけ前の時点でHi出力からLo出力に切り換わる信号である、
ことを特徴とするモータ駆動回路。 - 前記モータ駆動回路は、回転方向指示信号およびPWMデューティ指示信号を出力するCPUと、デッドタイムを設定するデッドタイム設定部と、CPUから出力されるPWMデューティ指示信号および設定されたデッドタイムを用いてHiサイド駆動信号を生成するハイサイド信号生成部と、CPUから出力される回転方向指示信号に応じて駆動信号を選択する駆動信号選択部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
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