JP2006128408A - 広帯域光源 - Google Patents

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正夫 加藤
Atsushi Mori
淳 森
Norifumi Sato
佐藤  憲史
Takashi Kurihara
栗原  隆
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Abstract

【課題】 コストの増大を抑えた安価な構成で、種光パルスを発生し、該種光パルスの光周波数を拡大した光を出力可能な広帯域光源を提供すること。
【解決手段】 連続光を発生する半導体ファブリペローレーザ1と、波長分散を半導体ファブリペローレーザ1の発振波長において異常分散とし、半導体フェブリペローレーザ1から発振された連続光から該連続光の縦モード間隔に相当する繰返し周波数の光パルス列を発生させる分SMF3と、光非線形を誘起し、SMF3から出力された光パルス列から該光パルス列の周波数成分よりも広帯域な周波数成分を発生させる希土類添加高非線形ファイバ4とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、広帯域光源に関し、より詳細には、医療用、加工用、光通信用の光源であり、特に広帯域な周波数成分を有する広帯域光源に関するものである。
近年の高度情報化から、大容量な情報を伝送できる波長多重伝送システムが望まれている。このような大容量の伝送システムを実現するために、波長多重用の光源が必要であり、広帯域な周波数成分を有する広帯域光源が求められている。
現在、広帯域光源としては、種光パルスから、広帯域な波長幅を有する光パルスであるスーパーコンティニアム(SC)光を発生する光源が注目されている。このような光源として、数psの種光パルスを発生する光ファイバモード同期リング型レーザー(FMRL)や半導体モードロックレーザ(MLLD)を用い、高出力光増幅器によって種光パルスを増幅した後に光非線形現象を誘起する非線形媒質として三次分散が広帯域にわたって小さく、かつファイバの長手方向で分散が減少する光ファイバを用いて、広帯域な周波数成分を持つスーパーコンティニアム(SC)光源が報告されている(非特許文献1参照)。SC光源により発生した広帯域な周波数成分は連続ではなく、FMRLやMLLDで発生した種光パルス列の繰り返し周波数で決まる縦モード間隔だけ離れた離散的な周波数成分を広帯域に発生することができる。図1に、従来の広帯域光源に用いる種光パルス光源の縦モード間隔fHzの種光パルス列のスペクトルを、図2に、従来の広帯域光源からの種光パルスを用いて発生させたSC光のスペクトルを模式的に示す。
H.Talara et.al. "124 nm seamless bandwidth, 313×10 Gbit/s DWDM transmission", Electron. Lett. 2003, v39,4, pp.382-383
光通信では、WDMシステムに用いる光周波数がITU−Tの勧告により決められており、周波数間隔(周波数グリッド)は、193.1THz(1552.524nm)を1つの基準(アンカー周波数〉として、100GHz(約0.8nm)とされている。また、さらに高密度のWDMシステム用には50GHz問隔の周波数グリッドが定められている。このため、従来の広帯域光源では、図2に示すSC光の周波数成分が上記周波数グリッドと一致することが必須であり、種光パルス光源の中心波長および繰返し周波数が厳密に規定されているために、種光パルス光源の歩留まりが悪く広帯域光源のコストが高くなる問題があった。
また、SC光源を用いた光周波数基準用の広帯域光源においても、上記のような、発生させる周波数成分に制約があるためにコストが高くなる問題があった。
以上から明らかなように、大容量情報を伝送可能な光通信においては、光周波数を拡大する手段として広帯域光源が有力であるが、この広帯域光源をより普及させるためには、まだ改善しなければならない課題が残されている。特に、種光パルス光源の周波数間隔の制御と信頼性とを考慮して広帯域光源を作製すると、コストが増大してしまい、それに対する種々の対策が望まれていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コストの増大を抑えた安価な構成で、種光パルスを発生し、該種光パルスの光周波数を拡大した光を出力可能な広帯域光源を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、連続光を発生するファブリペローレーザと、波長分散を前記ファブリペローレーザの発振波長において異常分散とした分散媒質であって、前記フェブリペローレーザから発振された連続光から該連続光の縦モード間隔に相当する繰返し周波数の光パルス列を発生させる分散媒質と、光非線形現象を誘起する非線形媒質であって、前記分散媒質から出力された光パルス列から該光パルス列の周波数成分よりも広帯域な周波数成分を発生させる非線形媒質とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ファブリペローレーザは、半導体レーザであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記ファブリペローレーザと前記分散媒質との間に配置され、前記連続光を光増幅する光増幅手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記分散媒質は、光ファイバであることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記非線形媒質は、光ファイバであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記ファブリペローレーザと前記分散媒質との間に配置された光バンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記非線形媒質は、ファイバ断面に空孔を有する光ファイバであることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記非線形媒質は、前記分散媒質から出力された光パルス列を光増幅する機能を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記非線形媒質は、前記ファブリペローレーザの発振波長の光を増幅するための希土類元素が添加され、該希土類元素を励起する励起手段をさらに備え、前記機能は、前記励起手段によって前記添加された希土類元素を励起することによって行われることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8または9記載の発明において、前記機能は、ラマン増幅を含むことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記非線形媒質は、零分散波長が前記連続光の中心波長近傍にあることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、パルス光源で発生させた広帯域光源を、連続光で発振するファブリペローレーザと分散媒質とを用いてパルス化することで、大幅なコスト削減が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施形態において、解決すべき主要な目的は以下の通りである。
本発明の第一の目的は、これまで提案されてきた従来のSC光源では発生する周波数成分に制約があるために、構成部品である種光パルス光源の歩留まりが悪くコストが増大するという問題があった。本発明の一実施形態では、発生する周波数成分の制約をなくすこと、すなわち、連続光を発生するファブリペローレーザと分散媒質とで構成する種光パルス光源を適用することで、大幅にコストを低くし、安価な広帯域光源を提供することにある。
本発明の第二の目的は、高非線形性ガラスを用いた非線形媒質を適用し、コンパクトで安定性に優れた広帯域光源を提供することにある。このため、本発明の一実施形態では、種光パルスを光増幅できる希土類元素を非線形媒質に添加しその希土類元素を励起することで損失を軽減して非線形作用長を長く取ることを可能とすることともに、上記非線形媒質を、ファイバ断面において空孔を有するホーリーファイバとすることで所望の分散特性を非線形媒質に付与し、高効率で広帯域な周波数成分を発生できる広帯域光源を提供することである。
本発明の第三の目的は、波形劣化のない高強度な短光パルスを生成し、その短光パルスを非線形媒質と組み合わせることで安価で高安定な広帯域光源を提供することである。なお、従来の広帯域光源では、種光パルス列を高出力に光増幅することが必要不可欠であるが、非線形現象を誘起できる短光パルスを高出力で増幅すると波形が劣化し、高効率に光非線形現象を誘起することが困難となる問題があった。この波形劣化の問題は、加工用のパルスレーザにおいても問題となっていた。このように、従来では、短光パルスは波形劣化のために高出力に光増幅することが困難であり、よって高出力の短光パルスを発生することが困難であった。そこで、本発明では周波数チャープにより連続光で発振するファブリペローレーザを用い、連続光を高強度にまで増幅した後に、分散補償しファブリペローレーザからの連続光をパルス化することで波形劣化のない高強度な種光パルスを実現する。
本発明のその他の目的は、明細書、図面、特に特許請求の範囲の各請求項の記載から明らかである。
なお、本明細書において、「非線形作用長」とは、光ファイバ等の非線形媒質の所定の長さに対する、該所定の長さの非線形媒質のうちの非線形現象を誘起できる部分の長さの割合のことを指す。
(第1の実施形態)
図3は、本実施形態に係る広帯域光源の構成を示す図である。図1において、連続光を発生する手段としての、1.55μm帯で発振する半導体ファブリペローレーザ1は、エルビウム添加光ファイバ増幅器2(EDFA)2に接続されている。この半導体ファブリペローレーザ1とEDFA2との接続は、光ファイバ等を介して、半導体ファブリペローレーザ1から出力された連続光をEDFA2の入力端に入力できるようにして行えば良い。また、本実施形態では、光を増幅するための手段としてEDFAに限らず、例えば、ネオジウム添加光ファイバ増幅器や共振形光増幅器など、光を増幅可能な手段であればいずれを用いても良い。
EDFA2の出力端は、分散媒質としての単一モードファイバ(SMF)3の入力端に接続されている。図3において、SMF3は、零分散波長(材料分散が零となる波長)が1.3μm近傍にあり、1.55μm帯では異常分散となっている。図3では、SMF3の長さは100mとしているがこの長さに限定されない。なお、本実施形態では、分散媒質として、石英ガラス等の光ファイバの断面にエアホールを有するホーリーファイバとしても良い。本明細書において、「ホーリーファイバ」とは、ファイバ内部の長手方向にエアホール(空孔)を多数有する光ファイバのことである。
本実施形態に係るホーリーファイバは、光ファイバのコアの部分に相当するコア領域と、コア領域を包囲するように配設されて、コア領域の軸方向に沿った円形のエアホールをコア領域の周方向にわたって複数有する第一のクラッド部と、第1のクラッド部を包囲するように配設されて、第一のクラッド部の等価屈折率と略等しい屈折率を有する第2のクラッド部とを備えている。なお、本明細書において、「等価屈折率」とは、光に実質的に作用する屈折率のことを指す。
第1のクラッド部のエアホールは、コア領域の周方向に沿って一定の間隔で複数形成されている。第1のクラッド部のエアホールは、内部が空気で満たされており、屈折率が真空の屈折率である1と略等しい大きさとなっている。エアホールの内部は、空気に限らず、第2のクラッド部の屈折率よりも低い屈折率を有する材料を満たすようにしてもよい。
上述のホーリーファイバにおいて、コア領域の周方向に沿って隣り合うエアホール同士の距離(ピッチ間隔とも呼ぶ)、コア領域の外径およびエアホールの内径を適切に調節して、零分散波長を調節することができる。
本明細書において、分散媒質とは、ファブリペローレーザから入力された連続光(図3では、1.55μm帯の光)を透過でき、かつ入力された連続光を光パルスとして出力できる材料のことを指す。
さて、従来の周波数成分を拡大させる非線形媒質は、石英ガラスからなるファイバを用いていた。これは入射光強度を考慮し、非線形は他のガラスより低いが、低損失特性により長尺化が可能なためである。しかし、石英ガラスからなるファイバについては、長尺のファイバは安定性とサイズとをさらに向上させることが望ましい。
また、他の高非線形ガラスを用いた場合には、分散特性から広帯域な周波数成分を発生させることが困難であり、さらに、損失が大きいために短尺で使わなければならない。このため、高入射光強度が要求される問題があった。そこで、本実施形態では、希土類元素が添加された非線形媒質を用い、該希土類元素が励起した非線形媒質を用いることが好ましい。
なお、本明細書において、高非線形とは、石英ガラスの非線形よりも高い非線形のことを指す。
SMF3の出力端は、2つ以上の入力端に入力した光を少なくとも1つ以上の出力端に出力する手段としてのWDMカプラ6の第1の入力端に接続されている。WDMカプラ6の出力端には、非線形媒質としての、テルライトガラスを用いた光ファイバに希土類元素としてエルビウムが添加されたホーリーファイバである希土類添加高非線形ファイバ4の入力端が接続されている。このように、希土類添加高非線形ファイバ4をホーリーファイバとすることで、上述のように、ピッチ間隔、コア領域の外径およびエアホールの内径を適切に調節して、零分散波長を調節し、零分散波長を半導体ファブリペローレーザ1から発振された光の中心波長近傍にすることができる。また、図3では、ファイバ長を50mとしているが、この長さに限定されない。
なお、非線形媒質としては、テルライトガラスに限定されず、鉛ガラスやビスマスガラスを用いても良い。すなわち、非線形を有し、かつ零分散波長がファブリペローレーザの発振波長の近傍にあれば良い。非線形は、高非線形であることが好ましい。ここで、非線形媒質の零分散波長がファブリペローレーザの発振波長の近傍になければ、上述のようにエアホールを設けてホーリーファイバとして零分散波長を調節すればよい。
また、添加する希土類元素は、エルビウムに限定されず、ランタン、セリウム等他の希土類元素を用いても良い。すなわち、半導体ファブリペローレーザ1の発振波長の光を増幅できる希土類元素であればいずれを用いても良い。
一方、WDMカプラ6の第2の入力端には、希土類添加高非線形ファイバ4に添加された希土類元素であるエルビウムを励起する手段としての励起レーザ5が接続されている。この励起レーザ5とWDMカプラ6との接続は、光ファイバ等を介して、励起レーザ5から出力された励起光をWDMカプラ6の第2の入力端に入力できるようにして行えば良い。なお、図3では、励起レーザ5として、添加されたエルビウムを励起するために、励起波長が1.48μmの半導体レーザを用いているが、これに限定されない。すなわち、励起レーザ5の励起波長は、添加した希土類元素の励起波長に応じて設定すればよい。
このような構成で、励起レーザ5からの励起光をWDMカプラ6を介して希土類添加高非線形ファイバ4に入力してエルビウムを励起する。従来では、テルライトガラスやビスマスガラス、鉛ガラス等の高非線形ガラスは石英ガラスと比較して損失が大きく、ファイバ長を長くしても非線形作用長が大きくならない問題があったが、希土類元素を添加して増幅機能を持たせることで作用長を長くすることが可能となる。
なお、本発明の一実施形態に係る広帯域光源の構成は上述に限定されるものではなく、連続光を発生するファブリペローレーザと、波長分散をファブリペローレーザの発振波長において異常分散とした分散媒質とを用いた構成であり、非線形媒質によって周波数成分を拡大できればいずれの構成であってもよい。
また、ファブリペローレーザの直後(分散媒質の前段)に光バンドパスフィルタを挿入しパルス化に寄与する周波数成分のみを選択的に使用する構成も効果的である。EDFA等の光増幅器を設ける場合は、上記光バンドパスフィルタをファブリペローレーザとEDFAとの間、またはEDFAと分散媒質との間に設ければよい。
また、図3では、WDMカプラ6をSMF3と希土類添加高非線形ファイバ4との間に設けることによって、励起レーザ5からの励起光を希土類添加高非線形ファイバ4の入力端から入力しているが、これに限定されない。すなわち、希土類添加高非線形ファイバ4の出力端にWDMカプラ6の第1の入力端を接続して、励起レーザ5からの励起光を希土類添加高非線形ファイバ4へと入力するようにしてもよい。
次に、上述した構成の広帯域光源の動作を説明する。
1.55μm帯で半導体ファブリペローレーザ1から発振された連続光は、EDFA2に入力されて増幅される。図4は、半導体ファブリペローレーザ1から発振された連続光のスペクトル波形を示す図である。上記連続光の縦モード間隔は、約120GHzで一定である。
このように、高強度に増幅すると波形劣化を起こす光パルス増幅を用いず、連続光の時点でEDFA2にて高強度増幅することで、波形劣化を軽減した高強度光パルス列を得ることができ、効率的な周波数拡大を実現することが可能となる。
EDFA2にて増幅された連続光は、SMF3に入力される。図5は、SMF(100m)を透過前の半導体ファブリペローレーザ1から発振された連続光の時間波形を、図6にSMF3を透過後のパルス化した光の自己相関波形を示す。図5に示されるように、分散媒質であるSMF3を透過前の光の時間波形は連続であるが、図6に示されるように、SMF3を透過後では連続光はパルス化することが見て取れる。なお、このときのパルスの繰返し周波数は、半導体ファブリペローレーザ1の縦モード間隔(120GHz)と一致している。また、得られたパルス幅は約1psである。すなわち、SMF3から出力される光はパルス化され種光パルスとなる。
SMF3から出力された種光パルスは、WDMカプラ6を介して希土類添加高非線形ファイバ4に入力される。このとき、励起レーザ5から発振された励起光は、WDMカプラ6を介して希土類添加高非線形ファイバ4に入力されて、添加されたエルビウムを励起する。よって、希土類添加高非線形ファイバ4に入力された種光パルスは、添加されたエルビウムが励起された希土類添加高非線形ファイバ4を通過して出力される。
図7は、本実施形態に係る、希土類元素を添加した非線形媒質である希土類添加高非線形ファイバの自然放出光のスペクトル波形を示す図である。また、図8は、本実施形態に係る希土類元素を添加した非線形媒質である希土類添加高非線形ファイバの分散特性を示す図である。
図8に示されるように、本実施形態に係る非線形媒質を用いれば、特定の波長領域において分散が平坦となり、広帯域な零分散波長域を実現することができる。
図9は、本実施形態に係る広帯域光源の発光スペクトルを示す図である。本実施形態に係る広帯域光源を用いれば、スペクトル幅2nm程度のファブリペローレーザからの光から40nm以上の広帯域な光の発生を実現することが可能となる。このように、広帯域な周波数成分を発生させる非線形媒質である希土類添加高非線形ファイバ4に入射光を増幅できる希土類元素であるエルビウムを添加し、励起して用いることで、より効率的な周波数の拡大を実現できる。
このように、本実施形態では、連続光で発振するファブリペローレーザと分散媒質とを用いて高安定かつ安価で種光パルスを発生することができる。これにより、従来の1/10以下の低コストで種光パルスを発生することが可能となり、安価な広帯域光源が実現する。なお、発生する周波数成分は用いるファブリペローレーザの発振波長および縦モード間隔に依存する。
また、従来では種光パルスを高出力に増幅すると種光パルスの波形が劣化するので非線形媒質において高効率な周波数成分の発生が困難になる問題があったが、本実施形態では、パルス化前の連続光の状態で高出力な光増幅を行うために波形劣化を軽減した高出力な種光パルスの発生が可能となる。さらに、非線形媒質に、種光パルスを光増幅できる希土類元素を添加することで損失を軽減し、非線形作用長を長く取ることを可能とすることで、より高効率に広帯域な周波数成分を発生できる広帯域光源を実現することができる。
このように、本実施形態に係る広帯域光源では、種光パルスの発生に安価なファブリペローレーザを適用するなどして、できる限り高価な構成部品を使用しない構成としたため、経済性および実現性が極めて大きい。
(第2の実施形態)
本実施形態では、非線形媒質において、光パルス列を光増幅するために、ラマン増幅を用いている。非線形媒質中でラマン利得を誘起するには、所望するラマン利得帯域よりも短波長側の光を励起光源において発生させ、非線形媒質に入射しなければならない。
図10(a)〜(d)は、本実施形態に係る広帯域光源の構成を示す図である。図10(a)〜(d)において、符号7は、ラマン励起用レーザであり、非線形媒質である希土類添加高非線形ファイバ4の前段または後段に配置されたWDMカプラ6を介して希土類添加高非線形ファイバ4にラマン励起光を入射するように配置されている。すなわち、エルビウムの励起光およびラマン励起光の希土類添加高非線形ファイバ4への入射は、図10(a)〜(d)に示すように、希土類添加高非線形ファイバ4の前方(光パルス列が入力される方向)または後方(光パルス列が出力される方向)からのみでなく、前後両側から入射することが可能である。
なお、テルライトガラスに希土類元素(エルビウム)が添加されていない場合、すなわち、非線形媒質として希土類元素を添加していないものを用いる場合は、希土類元素例起用の光源と該光源に接続されるWDMカプラは挿入しなくても良い。
また、ラマン励起光源であるラマン励起用レーザの波長は、非線形媒質の材料固有のストークスシフト量により決まる。テルライトガラスの場合、ストークスシフト量が概ね150nmであるので、1550nmにおいてラマン利得を得るためにはストークスシフト量だけ短波長の1400nmがラマン励起光源の波長となる。
なお、上述したようにストークスシフト量は非線形媒質を構成するガラス材料により異なるので、非線形媒質にビスマスガラス、鉛ガラスを用いた場合には、それらガラスに応じた波長のラマン励起光源が必要である。
本実施形態に係る光源では、パルス化した半導体ファブリペローレーザ光は、非線形媒質であるテルライトガラスファイバ中でラマン利得によって増幅され、ピークパワーが増大するのでより広帯域な光を生成することができる。
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態では、非線形媒質として、テルライトガラス、ビスマスガラス、鉛ガラス等、高非線形な材料を用いているがこれに限定されない。本発明の一実施形態では、非線形媒質として、入力された光パルス列の周波数成分よりも広帯域な周波数成分となるようにして光パルス列を出力する材料であることが重要である。よって、本実施形態では、非線形媒質として、石英ガラスを用いても良い。
本実施形態において、ラマン増幅を用いる場合は、ラマン励起光源として、石英ガラスのストークスシフト量を考慮した光源にすることは言うまでもない。
従来の広帯域光源に用いる種光パルス光源のスペクトル波形を模式的に示す図である。 従来の広帯域光源の出力スペクトル波形を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る広帯域光源の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るファブリペローレーザから発振された連続光のスペクトル波形を示す図である。 本発明の一実施形態に係るファブリペローレーザから発振された塩族光の時間波形を示す図である。 本発明の一実施形態に係る分散媒質によりパルス化した光の時間波形を示す図である。 本発明の一実施形態に係る希土類元素を添加した非線形媒質の自然放出光のスペクトル波形を示す図である。 本発明の一実施形態に係る希土類元素を添加した非線形媒質の分散特性を示す図である。 本発明の一実施形態に係る広帯域光源の発光スペクトルを示す図である。 (a)〜(d)は、本発明の一実施形態に係る広帯域光源の構成を示す図である。
符号の説明
1 半導体ファブリペローレーザ
2 EDFA
3 SMF
4 希土類添加高非線形ファイバ
5 励起レーザ
6 WDMカプラ

Claims (11)

  1. 連続光を発生するファブリペローレーザと、
    波長分散を前記ファブリペローレーザの発振波長において異常分散とした分散媒質であって、前記フェブリペローレーザから発振された連続光から該連続光の縦モード間隔に相当する繰返し周波数の光パルス列を発生させる分散媒質と、
    光非線形現象を誘起する非線形媒質であって、前記分散媒質から出力された光パルス列から該光パルス列の周波数成分よりも広帯域な周波数成分を発生させる非線形媒質と
    を備えることを特徴とする広帯域光源。
  2. 前記ファブリペローレーザは、半導体レーザであることを特徴とする請求項1記載の広帯域光源。
  3. 前記ファブリペローレーザと前記分散媒質との間に配置され、前記連続光を光増幅する光増幅手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の広帯域光源。
  4. 前記分散媒質は、光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の広帯域光源。
  5. 前記非線形媒質は、光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の広帯域光源。
  6. 前記ファブリペローレーザと前記分散媒質との間に配置された光バンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の広帯域光源。
  7. 前記非線形媒質は、ファイバ断面に空孔を有する光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の広帯域光源。
  8. 前記非線形媒質は、前記分散媒質から出力された光パルス列を光増幅する機能を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の広帯域光源。
  9. 前記非線形媒質は、前記ファブリペローレーザの発振波長の光を増幅するための希土類元素が添加され、
    該希土類元素を励起する励起手段をさらに備え、
    前記機能は、前記励起手段によって前記添加された希土類元素を励起することによって行われることを特徴とする請求項8記載の広帯域光源。
  10. 前記機能は、ラマン増幅を含むことを特徴とする請求項8または9記載の広帯域光源。
  11. 前記非線形媒質は、零分散波長が前記連続光の中心波長近傍にあることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の広帯域光源。
JP2004314570A 2004-10-28 2004-10-28 広帯域光源 Pending JP2006128408A (ja)

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