JP2006127341A - 位置検出装置、および情報端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 音波の伝達所要時間を利用して表示装置上における指示位置の検出を行う際に、指示位置の検出だけでなく、表示装置の姿勢も容易且つ安価に検出する。
【解決手段】 表示装置50が載置される机上に姿勢検出用の光信号及び超音波信号を発信する2つの姿勢基準体(80A,80B)を備えた姿勢基準装置70を設け、姿勢基準体(80A,80B)では姿勢検出用の光信号に姿勢基準体(80A,80B)を特定するID情報を重畳して送信し、位置指示装置20では位置検出用の光信号に位置指示装置20を特定するID情報を重畳して送信する。表示装置50では、位置指示装置20を特定するID情報が付加されていれば受信した信号を用いて位置座標演算を行い(ステップS1〜S4)、姿勢基準体(80A,80B)を特定するID情報が付加されていれば受信した信号を用いて表示装置50の姿勢を検出する(ステップS1、S2、S11〜S13)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、位置検出装置および情報端末装置に関する。
従来、パーソナルコンピュータ等といった情報装置においては、文書は、電子的な文書として扱われている。この情報装置においては、文書は、限られた一台の情報装置の中で閉じられており、通常は、この情報装置に接続された表示装置でのみ、電子的な文書を参照することができる。このように、情報装置を用いて文書を扱うようにした文書環境は、極めて制限された環境の中で行われているのが現状である。
これに対し、電子化された文書を直感的に扱うことの可能な形態の情報装置として様々なものが提案されている。
例えば、ハードコピーに近い表示品質を実現できるものとして、いわゆる「電子ペーパー」と呼ばれる軽薄な表示媒体が開発されつつある(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、電子ペーパーは、高精細、高コントラストで、ペーパーホワイトを実現可能な高反射率であると共に、「紙」のように極めて薄く構成することができるという特徴を有する。したがって、このような電子ペーパーを表示媒体として備える情報表示装置は、従来の「紙」が備えている見易さ、使い易さに加え、表示された情報の消去、書き換えあるいは電子情報としての利用が可能であるといった「紙」にない特長を備えられることから、利用価値の高いものとして期待される。
特開2002−169190号公報
ところで、従来の情報装置の表示媒体部分を電子ペーパーで置き換えた、電子ペーパーを備える情報表示装置を想定した場合、紙と同様の機能を有するのみでなく、情報の書き換えや消去に加え、紙にない有用な機能を備えることが利用価値を高める条件となる。
すなわち、例えば、ペンに類似した入力装置によって書き込みや操作を行うことができるといった紙に類似した機能だけではなく、文書を電子情報として取り扱うことができることから、さらに、情報表示装置の縦横の向きを変えると表示形態が変化する機能、或いは、情報表示装置どうしを近接させることで両者を連携させる機能等といった、文書を電子情報として取り扱っているがために得られる有用な機能が望まれている。
このような機能を実現する場合、ペンに類似した入力装置の位置だけでなく、情報表示装置の位置、或いはその向きといった情報表示装置自体の状態を検出する必要があるが、このように、情報表示装置自体の状態を検出する、簡易な方法が望まれていた。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、表示装置自体の位置或いは向き等といった姿勢を簡易な構成で容易に検出することの可能な位置検出装置を提供することを目的としている。
上記した課題を解決するために、本発明の位置検出装置は、移動体と、同一の基体に搭載された複数の位置検出用基準体とを備え、前記移動体と前記複数の位置検出用基準体との間で音波信号を伝達し、当該音波信号の伝達所要時間を用いて前記移動体の位置を検出するようにした位置検出装置において、既知の間隔で配置され且つ前記複数の位置検出用基準体との間で音波信号を伝達する複数の姿勢検出用基準体と、当該複数の姿勢検出用基準体と前記複数の位置検出用基準体との間の前記音波信号の伝達所要時間を計測し、この伝達所要時間を用いて前記複数の姿勢検出用基準体に対する前記基体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、同一の基体に搭載された複数の位置検出用基準体との間で音波信号を伝達する複数の姿勢検出用基準体を設け、位置検出用基準体と姿勢検出用基準体との間での音波信号の伝達所要時間を計測し、この伝達所要時間に基づき、姿勢検出手段で姿勢検出用基準体に対する基体の姿勢を検出する。したがって、位置検出用基準体に対する移動体の位置だけでなく、この位置検出用基準体が搭載された基体の姿勢も検出することができ、例えば位置検出用基準体が搭載された基体の姿勢に応じて所定の処理を行うシステムを、容易に実現することができる。
上記した位置検出装置では、前記姿勢検出手段は、2つの前記姿勢検出用基準体と2つの前記位置検出用基準体との間の異なる組み合わせにおける複数の前記伝達所要時間のうち、少なくとも3つ以上の伝達所要時間を用いて姿勢検出を行うようになっていることが好ましい。
上記構成によれば、基体に搭載された2つの位置検出用基準体間の距離が既知であれば、この2つの位置検出用基準体と、2つの姿勢検出用基準体との異なる組み合わせにおける伝達所要時間のうち、何れか3つの組み合わせにおける伝達所要時間が特定されれば、位置検出用基準体及び姿勢検出用基準体の位置を特定することができる。したがって、位置検出用基準体と姿勢検出用基準体との間の各組み合わせについて伝達所要時間を計測する必要はなく、その分、処理負荷を軽減することができる。
上記した位置検出装置では、前記移動体に設けられ、位置検出用の光信号及び当該光信号の送信タイミングに応じて位置検出用の音波信号を送信する位置検出用信号送信手段と、前記姿勢検出用基準体に設けられ、姿勢検出用の光信号及び当該光信号の送信タイミングに応じて姿勢検出用の音波信号を送信する姿勢検出用信号送信手段と、前記位置検出用基準体に設けられ、前記位置検出用信号送信手段で送信される位置検出用信号及び前記姿勢検出用信号送信手段で送信される姿勢検出用信号を受信する信号受信手段と、当該信号受信手段で前記位置検出用信号を受信したとき前記移動体の位置検出を行う位置検出手段と、を備え、前記姿勢検出手段は、前記信号受信手段で、前記姿勢検出用信号を受信したとき姿勢検出を行うことが好ましい。
上記構成によれば、位置検出用信号送信手段で送信した光信号及び音波信号からなる位置検出用信号を信号受信手段で受信したときには、位置検出用信号に基づき位置検出手段で位置検出を行い、姿勢検出用信号送信手段が送信した光信号及び音波信号からなる姿勢検出用信号を信号受信手段で受信したときには、姿勢検出手段で基体の姿勢検出を行う。このため、位置検出用信号を受信するための信号受信手段と、姿勢検出用信号を受信するための信号受信手段とを共用することができ、その分、部品数を削減することができる。
上記した位置検出装置では、前記複数の姿勢検出用基準体は、該姿勢検出用基準体毎に異なるタイミングで、前記姿勢検出用信号を送信することが好ましい。
上記構成によれば、姿勢検出用信号は、複数の姿勢検出用基準体からそれぞれ異なるタイミングで送信されるから、信号受信手段では、複数の姿勢検出用基準体からの姿勢検出用信号を確実に受信することができる。
上記した位置検出装置では、前記位置検出用信号送信手段及び前記姿勢検出用信号送信手段は、前記光信号に当該光信号の送信元を特定する付加情報を付加して送信し、前記信号受信手段は、前記光信号に付加された前記付加情報から、前記位置検出用信号及び前記姿勢検出用信号のいずれであるかを判断することが好ましい。
上記構成によれば、位置検出用信号送信手段及び姿勢検出用信号送信手段では、それぞれ光信号に、この光信号の送信元を特定する付加情報を付加して送信するから、光信号に付加されている付加情報を参照することにより、この光信号が、位置検出用信号であるのか姿勢検出用信号であるのかを容易に識別することができる。
上記した位置検出装置では、前記姿勢検出用基準体は、前記位置検出用信号を受信する位置検出用信号受信手段と、当該位置検出用信号受信手段で受信した前記位置検出用信号に基づき、前記位置検出用信号送信手段での前記位置検出用信号の送信状況を検出する送信状況検出手段と、を備え、前記姿勢検出用信号送信手段は、前記送信状況検出手段での検出状況に基づき、前記位置検出用信号が非送信中であるときに前記姿勢検出用信号を送信することが好ましい。
上記構成によれば、姿勢検出用基準体は、位置検出用基準体が送信する位置検出用信号を位置検出用信号受信手段で受信し、この位置検出用信号に基づき送信状況検出手段で、位置検出用信号送信手段での位置検出用信号の送信状況を検出し、姿勢検出用信号送信手段では、位置検出用信号が送信されていないときに姿勢検出用信号を送信するようにしたから、信号受信手段では、姿勢検出用信号と位置検出用信号とが衝突することなくこれら信号を確実に受信することができる。
上記した位置検出装置では、前記送信状況検出手段は、前記位置検出用信号の非送信状態への切り換わりを検出し、前記姿勢検出用信号送信手段は、前記非送信状態への切り換わりの検出状況に基づき、前記姿勢検出用信号を送信することが好ましい。
上記構成によれば、送信状況検出手段では、位置検出用信号の非送信状態への切り換わりを検出し、この非送信状態への切り換わりの検出状況に基づき姿勢検出用信号を送信するから、位置検出用信号が送信されていない状況を的確に検出することができる。
そして、前述の位置検出装置を情報端末装置に適用することにより、情報端末装置が有する表示媒体を指示する移動体の位置を検出することができると共に、表示媒体の姿勢も検出することができる。
以下、本発明に係る位置検出装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の位置検出装置の一実施形態が適用される情報端末装置1の外観を示す図である。この情報端末装置1は、移動可能な移動体としての位置指示装置20と、この位置指示装置20により指示される表示装置50と、当該表示装置50が載置された机上でのこの表示装置50の位置或いは向きといった姿勢を検出するために用いる姿勢基準装置70と、を備えている。
表示装置50は、板状の基体40と、基体40の表面の一方の端部に設けられた取付部材40a上に所定の距離を保って固定された、位置検出用基準体としての2つの基準体(10A,10B)と、基体40の表面の略中央部に埋設された表示媒体30と、から構成される。
2つの基準体(10A,10B)は、図2に示すように、距離計測に用いる超音波測定パルスを検出する超音波センサ(11A,11B)をそれぞれに備えると共に、何れか一方の基準体(10A又は10B)に、同期用に用いる同期用光パルスとしての赤外光を検出する赤外線センサ12を備え、超音波センサ(11A,11B)の検出領域と、赤外線センサ12の検出領域とは、表示媒体30が表示可能な全ての領域を含むと共に後述の姿勢基準装置70からの姿勢検出用の超音波パルス及び光パルスの送信可能範囲を含むように調整されている。
表示装置50は、赤外線センサ12で位置指示装置20からの同期用光パルスを検出すると、超音波センサ(11A,11B)で位置指示装置20からの超音波測定パルスを検出するまでの所要時間をそれぞれ計測し、これら計測時間に基づいて表示媒体30上における位置指示装置20の位置を検出する。また、姿勢基準装置70の、姿勢検出用基準体としての姿勢基準体(80A,80B)から姿勢検出用の光パルスを受信すると、超音波センサ(11A,11B)で姿勢基準体(80A,80B)からの姿勢検出用の超音波パルスを検出するまでの所要時間をそれぞれ計測し、これら計測時間に基づいて各姿勢基準体(80A,80B)までの距離を検出し、これらに基づき姿勢基準装置70に対して表示装置50がどのような向き、またどのような位置関係にあるか等といった姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢を検出する。また、表示装置50は、検出した位置指示装置20までの距離に基づいて情報端末装置1の処理を行う機能を備える。この表示装置50の機能については後述する。
位置指示装置20は、図2に示すように、外観視ペン状で、先端部(21〜23)と把持部24とで構成される。この先端部(21〜23)には、接触を感知する接触センサ21と、赤外線を発光する赤外線LED22と、表示装置50の超音波センサ(11A,11B)が感知可能な超音波を発する超音波発振器23とを備えている。
把持部24は、接触センサ21で接触を感知したとき、赤外線LED22を発光させると共に超音波発振器23により超音波を発生させる機能を備える。
そして、この位置指示装置20は、情報端末装置1の使用者がこの把持部24を把持して表示媒体30上を移動させ、表示媒体30上の位置を指示したり、表示媒体30に対して手書き入力したりすることで、情報端末装置1に対する入力を行う。この位置指示装置20の機能については後述する。
表示媒体30は、位置指示装置20からの指示に応じた画像を表示する。この表示媒体30の形状や表示方法については、基準体10と表示媒体30上の位置指示装置20との間で超音波信号及び光信号を授受することができればどのようなものでも可能であり、ここでは、例えば略平板状の液晶表示体を採用する。
基体40の内部には、図示を略した電源入力部を備える。この電源入力部は、外部から電源を入力して、電圧等を適正に調整した後、基準体10や表示媒体30の駆動部等に電源を供給する。
姿勢基準装置70は、図1に示すように、姿勢基準体(80A,80B)と、赤外線センサ85とを備え、姿勢基準体80A及び80Bは、それぞれ赤外線センサ85と予め設定された所定間隔Dを保って配置されている。
姿勢基準体(80A、80B)は、それぞれ赤外線LED(81A,81B)と超音波発振器(82A,82B)とを備え、赤外線センサ85で受信した光パルスに基づき接触センサ21が非検知状態となったことを検出したとき、赤外線LED(81A,81B)及び超音波発振器(82A,82B)を作動させ、姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢を検出するための姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを送信する。
次に、位置指示装置20、表示装置50及び姿勢基準装置70の機能構成を、図3の機能の概略を示すブロック図に基づいて説明する。
図3に示すように、位置指示装置20は、接触センサ21と、超音波測定パルス及び同期光パルスの発信するタイミングを制御するタイミング発生回路110と、超音波測定パルスを発信する音波送信部120と、同期光パルスを発信する光送信部130と、接触センサ21の検出状態に応じたID情報を出力する状態ID変調部140とを備えている。なお、前記タイミング発生回路110、音波送信部120及び光送信部130が位置検出用信号送信手段に対応している。
接触センサ21は、表示媒体30との接触を感知するタッチセンサを採用することができる。この接触センサ21は接触を感知すると、信号を生成してタイミング発生回路110及び状態ID変調部140に送信する。また、接触状態から非接触状態に遷移した場合も同様に信号を生成し、タイミング発生回路110及び状態ID変調部140に送信する。
タイミング発生回路110は、間隔基準となるクロック信号と、接触センサ21からの接触を示す信号とを入力し、超音波測定パルス及び同期光パルスを発信するタイミングを制御する。このタイミング発生回路110は、接触センサ21が接触を感知する状態であるペンダウン中及び接触センサ21が接触を感知しない状態であるペンアップ状態に切り換わった直後のクロック信号活性時にパルスを出力するように構成される。
クロック信号のパルス間隔は、表示媒体30の大きさ等により最適に決定され、例えば、表示媒体30がA4サイズ程度である場合は、10ミリ秒程度のパルス間隔に設定される。このタイミング発生回路110の出力は、音波送信部120及び光送信部130に入力される。
音波送信部120は、超音波発振器23と、この超音波発振器23を駆動するための超音波駆動回路121とで構成される。超音波駆動回路121は、タイミング発生回路110からのパルス信号を受信する間、前記超音波発振器23を断続的に駆動し超音波測定パルスを発生させる。超音波発振器23は、超音波駆動回路121から送信される駆動信号に従い、位置指示装置20の先端部から全方位に向けて、周波数が略2万〔Hz〕を越える超音波を発信する。これによって超音波測定パルスが発信される。
光送信部130は、赤外線LED22と、この赤外線LED22を駆動するためのLED駆動回路131とから構成される。LED駆動回路131は、タイミング発生回路110からのパルス信号を受信する間、前記状態ID変調部140からの接触センサ21の検出状態に応じたID情報を用いて前記赤外線LED22の駆動信号を変調し、この変調した駆動信号をもとに赤外線LED22を断続的に駆動し、同期光パルスを発生させる。
赤外線LED22は、LED駆動回路131から入力される駆動信号に従い、位置指示装置20の先端部から、波長が略770〔nm〕を越える赤外光を発光する。これによって同期光パルスが発信される。なお、この赤外線LED22は、発光した赤外光が、後述の表示装置50及び姿勢基準装置70の各赤外線センサで検出可能に構成されている。例えば、複数方向への指向性を有し、表示装置50及び姿勢基準装置70と位置指示装置20との間の位置関係に関わらず、位置指示装置20が発光する赤外光を、表示装置50及び姿勢基準装置70で受信できるようになっている。
状態ID変調部140は、ペンダウン中及びペンアップしたときに、接触センサ21の状態を表すID情報を生成する。例えば、接触センサ21で接触を感知しているときすなわちペンダウン中には、“00”からなるID情報を生成し、接触センサ21で接触を感知しない状態に切り換わったときには、“01”からなるID情報を生成する。
つまり、位置指示装置20は、図4に示すように、ペンダウン中、同期光パルス及び超音波測定パルスを同時に発信し且つこれを断続的に発信する。また、このとき、同期光パルスにID情報を重畳して発信する。
一方、表示装置50は、超音波パルスを受信する音波受信部210と、基準体10Bを構成する赤外線センサ12から構成され光パルスを受信する光受信部220と、時間計測を行うためのカウンタ回路230と、位置指示装置20の位置算出及び表示装置50の姿勢基準装置70に対する姿勢検出を行う位置取得部240と、表示媒体30への表示制御を行う表示制御部250とを備える。なお、前記音波受信部210及び光受信部220が信号受信手段に対応している。
音波受信部210は、基準体(10A,10B)を構成する超音波センサ(11A,11B)から構成される。
カウンタ回路230は、超音波センサ(11A,11B)の出力をそれぞれA系統及びB系統のストップ信号として入力し、また、赤外線センサ12の検出信号をスタート信号として入力する。そして、カウンタ回路230は、赤外線センサ12で光パルスを検出した時点で、A系統及びB系統の計測を共に開始し、超音波センサ(11A,11B)で超音波を検出したときにはそれぞれに対応する系統の計測を終了する。これにより、A系統及びB系統のそれぞれについて、光パルスを受信した時点から超音波パルスを受信するまでの間の所要時間を計測する。そして、次に光パルスを検出するまでの間、この計測結果を保持する。なお、カウンタ回路230での計測結果は、後述の座標・姿勢演算部241で参照可能に構成されている。
位置取得部240は、位置指示装置20の表示装置50上での位置を検出すると共に、表示装置50の姿勢基準装置70に対する姿勢情報を算出する座標・姿勢演算部241と、算出した位置指示装置20の位置座標及び姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢情報を保持するための座標・姿勢情報保持部242と、赤外線センサ12の検出信号に重畳されたID情報を復調するID復調部243とを備える。この位置取得部240での処理の詳細は後述する。
表示制御部250は、文書・UI処理部251と、表示処理部252とを備える。
文書・UI処理部251は、表示装置50に表示中の表示画面がどの画面であるかを管理し、座標・姿勢演算部241で検出した位置指示装置20による指示位置と、表示中の表示画面のデータとをもとに、表示媒体30上の位置指示装置20の指示位置が、関連付けられた動作を行うよう指示する位置であるかを判断し、そうであるならば指示位置に該当する動作を行う。
表示処理部252は、文書・UI処理部251から入力した表示画面データを表示媒体30に表示させる。
姿勢基準装置70は、位置指示装置20からの同期光パルスを検出する赤外線センサ85と、この赤外線センサ85の検出信号に重畳されているID情報を復調する復調・同期部310と、復調・同期部310でペンアップを検出したときクロック信号に同期してパルスを出力するタイミング発生回路320と、当該タイミング発生回路320の出力パルスを、予め設定した遅延時間だけ遅延させて出力する遅延回路330と、遅延回路330からのタイミングパルスを受信したとき、超音波パルス及び光パルスを発信する信号発生部340A及び340Bとを備える。なお、タイミング発生回路320、遅延回路330、信号発生部(340A,340B)が姿勢検出用信号送信手段に対応し、赤外線センサ85が位置検出用信号受信手段に対応し、復調・同期部310が送信状況検出手段に対応している。
復調・同期部310は、位置指示装置20の赤外線LED22が発信する同期光パルスを検出し、この同期光パルスに重畳されているID情報を復調する。前述のように位置指示装置20は、接触センサ21の検出状態に応じて、ペンダウン中は“00”、ペンアップしたときには“01”のID情報を重畳して送信するから、復調・同期部310は、このID情報を検出し、ペンアップを検知したときのみ出力を活性化する。
タイミング発生回路320は、復調・同期部310の出力パルスと間隔基準となるクロック信号とを入力し、ペンアップ後のクロック信号活性時にパルスを出力する。
遅延回路330は、タイミング発生回路320の出力パルスを入力し、予め設定した姿勢基準体80Aに対する遅延時間Δtaだけ遅延したタイミングでパルスを発生し、これを信号発生部340Aに出力する。また、姿勢基準体80Bに対する遅延時間Δtbだけ経過したタイミングでパルスを発生し、これを信号発生部340Bに出力する。前記遅延時間Δta、Δtbは、姿勢基準体(80A,80B)が発信する信号どうしが衝突しないようにするために設けている。
信号発生部(340A,340B)は同一に構成され、それぞれ音波送信部(350A,350B)と、光送信部(360A,360B)と、ID変調信号発生部(370A,370B)とを備える。音波送信部(350A,350B)は、それぞれ超音波発振器(82A,82B)と、この超音波発振器(82A,82B)を駆動する超音波駆動回路(351A,351B)とを備える。また、光送信部(360A,360B)は、それぞれ赤外線LED(81A,81B)と、この赤外線LED(81A,81B)を駆動するためのLED駆動回路(361A,361B)とを備える。
そして、超音波駆動回路(351A,351B)は、前記遅延回路330の出力パルスを受信したとき超音波発振器(82A,82B)を駆動し超音波パルスを発信させる。これら超音波発振器(82A,82B)は、前記超音波発振器23と同等に構成され、超音波駆動回路(351A,351B)から送信される駆動信号に従い、全方位に向けて、周波数が略2万〔Hz〕を越える超音波を発信する。
ID変調信号発生部(370A,370B)は、遅延回路330の出力パルスを受信したとき、このパルス信号を、姿勢基準体(80A,80B)を識別するために予め設定されたID情報で変調し、これを駆動信号としてLED駆動回路(361A,361B)に出力する。LED駆動回路(361A,361B)は、ID情報で変調した駆動信号に応じて赤外線LED(81A,81B)を発光させる。
これら赤外線LED(81A,81B)は、前記赤外線LED22と同等に構成され、LED駆動回路(361A,361B)から入力される駆動信号に従い、波長が略770〔nm〕を越える赤外光を発光する。また、これら赤外線LED(81A,81B)は、発光した赤外光が、前記表示装置50の赤外線センサ22で検出できるように構成され、例えば、上記赤外線センサLED22と同様に、複数方向への指向性を有して構成され、前記表示装置50と姿勢基準装置70との位置関係に関わらず、赤外線LED(81A,81B)で発光した赤外光を、前記表示装置50の赤外線センサ12で検出できるように構成されている。
つまり、姿勢基準装置70は、図5に示すように、位置指示装置20がペンアップした時点t2から所定の遅延時間Δtaが経過した時点t3で信号発生部340Aが超音波パルス及び光パルスを発信し、また、ペンアップした時点t2から所定の遅延時間Δtbが経過した時点t4で、信号発生部340Bが超音波パルス及び光パルスを発信する。また、このとき、図4に示すように、位置指示装置20が発信する光パルスと同様に、姿勢基準装置70は、光パルスに、発信体を識別するためのID情報を重畳して送信する。
なお、図5は、各部間での超音波パルス及び光パルスの送受信タイミングを説明するための図であって、(a)は位置指示装置20、(b)は、姿勢基準装置70の姿勢基準体80A、(c)は姿勢基準装置70の姿勢基準体80B、(d)は表示装置50の基準体10A、1(e)は表示装置50の基準体10Bでの送受信タイミングを表す。なお、図5において、実線は超音波パルスを表し、破線は光パルスを表す。
次に、座標・姿勢演算部241での位置指示装置20の位置算出方法及び表示装置50の姿勢の検出方法を説明する。
まず、位置指示装置20の位置の算出方法を説明する。
前述のように、位置指示装置20では、超音波測定パルスと同期光パルスとを同時に発信し、これを基準体(10A,10B)で受信する。前記図4に示すように、超音波測定パルスの伝搬には時間がかかることから、基準体(10A,10B)では、同期光パルスの受信タイミングよりも、遅れた時点で超音波測定パルスを受信することになる。そして、この超音波測定パルスの受信タイミングは位置指示装置20と、基準体(10A,10B)との間の距離に比例する。
カウンタ回路230で計測した、同期光パルスを受信した時点から超音波測定パルスを受信するまでの計測時間をそれぞれTa、Tbとし、音速をVとすると、位置指示装置20の超音波発振器23と超音波センサ(11A,11B)との間の距離La、Lbは、それぞれ式(1)及び(2)に示すように表記できる。
La=Ta×V ……(1)
Lb=Tb×V ……(2)
ここで、図2に示すように、位置指示装置20の超音波発振器23が座標Pの位置にあり、他方で、基準体10Aの超音波センサ11Aと、基準体10Bの超音波センサ11Bは、既知の距離(2d)を有する座標Qと、座標Rの位置にあるものとする。なお、図2では、座標Qと座標Rの中間点Oを原点とする直交座標系を設定している。
前述のように、超音波発振器23から超音波センサ11Aまでの距離(La)、及び超音波発振器23から超音波センサ11Bまでの距離(Lb)は、前記した方法で得られる。したがって、この座標系における超音波発振器23の位置、すなわち、座標Pのx軸方向およびy軸方向の値は、次式(3)、(4)のように表記できる。
x=(La2−Lb2)/(4×d)
=〔V2/(4×d)〕×(Ta+Tb)・(Ta−Tb) ……(3)
y=〔La2−(x+d)21/2
=〔Lb2−(x−d)21/2 ……(4)
また、表示装置50の姿勢演算は次の手順で行う。
前述のように、姿勢基準装置70は、ペンアップ後、遅延時間Δta又はΔtbが経過したとき、姿勢基準体80A又は80Bから姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを発信する。
この姿勢基準装置70で発信した光パルス及び超音波パルスも、表示装置50の音波受信部210、光受信部220で検出され、超音波パルスの伝達に要する所要時間が計測される。
姿勢基準体(80A,80B)はそれぞれ異なるタイミングで信号を発信するから、図5に示すように、表示装置50の基準体(10A,10B)は、初めに、姿勢基準体80Aの発信信号を受信し、次に姿勢基準体80Bの発信信号を受信することになり、姿勢基準体80A及び80Bのそれぞれについて個別に基準体(10A,10B)との間の所要時間を計測することができる。そして、計測した所要時間に基づいて、位置指示装置20の位置座標を算出した場合と同様にして、図1に示すように、姿勢基準体80Aの超音波発振器82Aと、表示装置50の超音波センサ(11A,11B)との間の距離L1a,L1bを算出し、同様に、姿勢基準体80Bの超音波発振器82Bと、表示装置50の超音波センサ(11A,11B)との間の距離L2a、L2bを算出する。
これによって、姿勢基準体80Aの超音波発振器82A及び基準体(10A,10B)の超音波センサ11A及び11B間のそれぞれの距離と、姿勢基準体80Bの超音波発振器82B及び基準体(10A,10B)の超音波センサ11A及び11B間の距離がそれぞれ得られることから、姿勢基準装置70に対して表示装置50が、どのような位置、また、どのような向きにあるかといった姿勢を特定することができる。
ここで、図6に示すように、姿勢基準体80A及び80Bのうちのいずれか一方の姿勢基準体、図6の場合には、姿勢基準体80Aと、基準体10A及び10Bとの間の距離を計測した場合、姿勢基準体80Aを回転軸とした対称候補が現れることになって、基準体(10A,10B)の位置を特定することはできない。つまり、姿勢基準装置70に対する表示装置50の向きを特定することはできない。
しかしながら、例えば、他方の姿勢基準体80Bと基準体10Aとの間の距離L2a又は基準体10Bとの間の距離L2bの何れか一方がわかれば、姿勢基準装置70に対する基準体10A及び10Bの位置つまり、表示装置50の位置を特定することができる。
なお、ここでは、赤外線センサ85の位置を原点Oとし、姿勢基準体80A、80Bの位置座標Q′、R′及び原点O′を通る直線をX軸、X軸に直交し且つ原点Oを通る直線をY軸としたXY座標からなる姿勢基準座標において、Y座標が正、又は負の何れか一方の範囲の領域内で、表示装置50が移動するものとする。
このように、姿勢基準体(80A,80B)のそれぞれと、基準体(10A,10B)のそれぞれとの間の距離L1a、L1b、L2a、L2bを検出しなくても、姿勢基準体(80A,80B)に対する基準体(10A,10B)の位置を特定することができるから、これら各距離のうち何れか3つを検出すれば、基準体(10A,10B)の姿勢基準座標上における位置を検出することができ、姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢を検出することができる。
なお、これに限るものではなく、例えば、位置指示装置20の位置座標の算出時と同様の手順で、姿勢基準座標(XY座標)上における基準体10A及び10Bの位置座標を検出し、これに基づき姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢を検出するようにしてもよい。
次に、位置指示装置20で位置を指示した場合の処理について、フローチャートに基づいて説明する。図7は、表示装置50での処理の流れを示すフローチャートである。
今、使用者が、位置指示装置20で表示媒体30上を指示すると、接触センサ21で接触を検知することから、音波送信部120及び光送信部130が作動し、図5(a)の時点t1で示すように、超音波測定パルスと同期光パルスとが断続的に送信される。また、このとき、ペンダウン中であることから、ID情報としてペンダウンであることを表す“00”が、状態ID変調部140で同期光パルスに重畳されて送信される。
一方、表示装置50では、光受信部220で光パルスを受信するとカウンタ回路230での計測を開始すると共に、音波受信部210で超音波パルスを受信するまでの所要時間を計測する。そして、光パルス及び超音波パルスを受信したことを検出すると(ステップS1)、光パルスに重畳されているID情報をID復調部243で復調し、このID情報から、光パルスの送信元を特定する。この場合、ID情報としてペンダウン中であることを表す“00”が付加されていることから、位置指示装置20からの光パルスであると判断する。
そして、ステップS2からステップS3に移行し、カウンタ回路230で計測した、超音波センサ11A及び11Bのそれぞれで超音波パルスを受信するまでの所要時間(Ta(n−2),Tb(n−2))と、予め設定された音速値Vとから、位置指示装置20の超音波発振器23及び表示装置50の基準体(10A,10B)間の距離をそれぞれ算出し、算出した距離に基づいて、位置指示装置20の表示媒体30上における位置座標を算出し、これを座標・姿勢情報保持部242に格納する(ステップS3)(位置検出手段)。
次いで、ステップS4に移行し、ステップS3で算出した位置座標と、文書・UI処理部251で管理する表示媒体30に表示中の表示画面データとをもとに、表示画面において所定の動作が割りつけられた地点が指示されたかどうかを判断し、指示されていれば指示位置に割りつけられた所定の動作を実行する。
一方、姿勢基準装置70では、赤外線センサ85で光信号を検出すると、これを復調・同期部310で復調してID情報を獲得する。この場合、ペンダウン中を表すID情報であることから、タイミング発生回路320は作動しない。このため、姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスの発信は行わない。
このように、位置指示装置20が表示媒体30を指示しているペンダウン中は、位置表示装置50では、ペンダウン中を表すID情報が付加された光パルス及び超音波パルスを発信し、また、ペンダウン中は、姿勢基準装置70では姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを発信しないことから、表示装置50では、姿勢検出は行わず、位置指示装置20の位置座標の算出を繰り返し行うことになる。
この状態から、図5の時点t2で、使用者が、表示媒体30への位置指示装置20での指示をやめると、接触センサ21が非作動状態に切り換わることから、位置指示装置20の状態ID変調部140では、状態IDをペンアップへの切り換わりを表す“01”に切り換え、これを光パルスに重畳して送信する。また、ペンアップへの切り替わりタイミングで、超音波測定パルス及び同期光パルスを送信した後、これら超音波測定パルス及び同期光信号の発信を停止する。
一方、姿勢基準装置70では、赤外線センサ85で光パルスを検出すると、この場合、ペンアップへの切り換わりを表すID情報が付加されていることから、タイミング発生回路320がパルスを出力する。この出力パルスを受信すると、遅延回路330では、所定時間Δta、Δtbだけ遅延させたタイミングで、信号発生部(340A,340B)に対して駆動パルスを出力する。
このため、信号発生部(340A,340B)が作動し、図5に示すように、ペンアップした時点t2から所定時間Δtaが経過した時点t3で、信号発生部340Aが作動し、姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを発信する。このとき、信号発生部340Aは、光パルスの発信元が信号発生部340Aであることを表すID情報“10”をID変調信号発生部370Aにより光パルスに重畳して発信する。
また、ペンアップした時点t2から所定時間Δtbが経過した時点t4で、信号発生部340Bが作動し、姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを発信し、このとき、光パルスの発信元が信号発生部340Bであることを表すID情報“11”をID変調信号発生部370Bにより光パルスに重畳して発信する。
これによって、表示装置50の基準体(10A,20B)では、時点t3でID情報が“10”の姿勢基準体80Aからの光パルスを受信すると共に超音波の伝搬時間に応じた遅延タイミングで姿勢基準体80Aからの超音波パルスを受信する。続いて、時点t4でID情報が“11”の姿勢基準体80Bからの光パルスを受信すると共に超音波の伝搬時間に応じた遅延タイミングで姿勢基準体80Bからの超音波信号を受信する。
そして、表示装置50では、時点t3で、光パルスを受信するとカウンタ回路230での計測を開始し、超音波パルスを受信するまでの経過時間を計測する。そして、この場合、ID情報が“10”であって姿勢基準体80Aからの信号であることから図7のステップS1からステップS2を経てステップS11に移行する。そして、計測した姿勢基準体80Aと表示装置50の基準体(10A,10B)との間の計測時間(Ta(80A),Tb(80A))をカウンタ回路230から読み出しこれを所定の領域で保持する。
次に、姿勢基準体80Bからの光パルス及び超音波パルスの受信を待つ。そして時点t4で、姿勢基準体80Bからの光パルス及び超音波パルスを受信したならば(ステップS12)ステップS13に移行し、所定の記憶領域に保持している、姿勢基準体80A及び基準体(10A,10B)間の計測時間(Ta(80A),Tb(80A))と、姿勢基準体80B及び基準体(10A,10B)間の計測時間(Ta(80B),Tb(80B))とをもとに、姿勢基準座標上における、基準体(10A,10B)の位置を算出し、これに基づき、姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢を検出する(姿勢検出手段)。
そして、ステップS14に移行し、姿勢基準装置70に対する表示装置50の姿勢に応じた処理を行う。例えば、図1に実線で示すように、基準体10A及び10Bの、姿勢基準座標上でのY座標が同等である場合には、図1に示すように、姿勢基準装置70の姿勢基準体(80A,80B)どうしを結ぶ直線と、表示装置50の基準体(10A,10B)どうしを結ぶ直線とが略平行であると判断することができる(なお、以後、表示装置0と姿勢基準装置70とがこの位置関係にあるときの表示装置50の向きを正方向という。)。また、図1に破線で示すように、姿勢基準装置70の姿勢基準体(80A,80B)どうしを結ぶ直線と、表示装置50の基準体(10A,10B)どうしを結ぶ直線とが略直交する場合には、正方向に対し90度回転した状態であると判断することができる。
ここで、例えば、表示装置50が正方向に配置されている状態で、横書きで情報表示が行われているものとする。この状態で、表示装置50を90度回転させると、正方向にある表示装置50を参照していた使用者にとって、表示画面が90度回転した状態となって表示画面を参照しにくい。
このような場合には、使用者に対して読みやすいように、表示方向を変更する等の対処をすることによって、表示装置50の向きが変化したとしても、使用者は何ら変わりなく表示画面を参照することができる。
また、例えば、縦長画面で表示中に、参照している表、或いは画像等が、表示画面に収まりきれず横方向へのスクロール操作等を行わなければならないような状況となった場合には、表示装置50を90度回転させ、横長画面に切り換えることで、参照している表、或いは画像等を横長画面で表示させることができる。したがって、使用者は横方向の画面が広くなった分、横方向により広い範囲で表或いは画像等を参照することができ、使い勝手を向上させることが可能となる。
また、例えば、複数の使用者で表示装置50を参照する場合等には、複数の表示装置50を用いて参照する方が見易い。したがって、このような場合には、例えば参照対象の画面を表示している元となる表示装置50aと、他の表示装置50bとを重ねると、他の表示装置50bに元となる表示装置50aの表示画面が表示されるように構成することで、表示装置50の使い勝手をより向上させることができる。この場合には、例えば、表示装置50a及び50b間で通信可能に構成し、元となる表示装置50aの姿勢と他の表示装置50bの姿勢とが同等となるときにこれら表示装置50a及び50bが重ねられたと判断し、元となる表示装置50aで保持する表示情報と他の表示装置50bに送信するようにすればよい。
また、このように複数の表示装置50を用いる場合であっても、姿勢基準座標上における各表示装置50の姿勢を検出することができるから、複数の表示装置50の姿勢に応じて、上述のように表示画面をコピーすることに限らず各種の連携動作を行うことができる。
また、表示装置50の姿勢基準座標上における位置を検出することができるから、例えば、姿勢基準装置70の位置によって特定される所定の領域内に表示装置50を移動させた場合には、表示装置50の表示形態を変更するといった処理を行うようにすることも可能である。例えば、表示中の表示画面を確認したとして、確認済みのマークを表示させるようにすれば、キーボード等による“確認済み”という入力操作を伴うことなく、移動させるだけで“確認済み”という入力を行うことができる。このように、机上における表示装置50の位置によっても表示装置50に対して特定処理を行わせることが可能となる。
このように、上記実施の形態においては、姿勢基準装置70を設け、この姿勢基準装置70から姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスを発信することにより、姿勢基準座標における表示装置50の姿勢を検出するようにしたから、表示装置50側に新たなセンサや部品などを追加する必要はなく、姿勢検出用の光パルス及び超音波パルスをもとに姿勢演算を行う処理機能を追加するだけで、容易に表示装置50の姿勢を検出することができる。
特に、超音波パルス及び光パルスを用いて位置指示装置20の位置検出を行うようにした空中音波式の位置検出方法の場合には、超音波パルスの送信部又は受信部及び光パルスの送信部及び受信部のみを配置するだけで、各種パルス信号が伝達可能な範囲であれば実現することができる。これに対し、抵抗膜を用いて位置検出を行うようにした方式等、位置検出範囲内全体に検出用部品を設ける必要のある位置検出方式の場合には、位置検出可能な範囲が検出用部品の配置された範囲に限定されてしまう。したがって、このような空中音波式の位置検出方法を用いて、表示装置50の姿勢検出を行うことで、抵抗膜方式の位置検出方法を用いる場合に比較して容易且つ安価に実現することができる。
また、このとき、表示装置50と姿勢基準装置70とは別体に形成されているから、表示装置50を使用する際に、その移動範囲の邪魔にならない位置に姿勢基準装置70を配置するだけで容易に適用することができる。
また、このように、姿勢基準座標における表示装置50の位置検出を行うことができるから、表示装置50の向き或いは位置等といった姿勢を認識することで、表示装置50の姿勢に応じてその表示形態を変更したり、或いは表示装置50間で連携させたりといった処理を行うことが可能となり、情報表示装置1の使い勝手をより向上させることができる。
なお、上記実施の形態においては、位置指示装置20がペンアップした時点で表示装置50の姿勢を検出する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、ペンアップ状態が、所定回数(例えば5回等)検出されたときに、姿勢検出を1回行うようにしてもよい。
また、例えば、姿勢基準装置70では、姿勢検出用の光パルスを発信した後、所定時間経過した時点で姿勢検出用の超音波パルスを発信するように構成し、姿勢基準装置70が予め設定したタイミングで姿勢検出用の光パルスを発信し、表示装置50側で、この光パルスの受信状況から姿勢検出用の光パルスと位置検出用の光パルスとの衝突の検知や衝突の回避処理を行い、姿勢検出用の光パルスを的確に受信することができたときにのみ、姿勢検出用のパルス信号に基づき、姿勢演算を行うようにしてもよい。
このように、姿勢基準装置70側で所定のタイミングで姿勢検出用のパルス信号を発信するようにした場合には、前記位置指示装置20の操作の有無に関わらず表示装置50の姿勢検出を行うことができる。
また、上記実施の形態においては、姿勢基準装置70に、一つの赤外線センサ85を設け、この赤外線センサ85の検出信号によりペンアップ状態を検出したときに、それぞれの姿勢基準体(80A,80B)を作動させるようにした場合について説明したが、これに限るものではない。赤外線センサ85を姿勢基準体(80A,80B)それぞれに搭載し、姿勢基準体(80A,80B)をそれぞれ個別に作動させるようにしてもよい。
また、上記姿勢基準装置70の姿勢基準体(80A,80B)において、赤外線LED(81A,81B)及びLED駆動回路(361A,361B)をそれぞれ1つのみ設け、2つの姿勢基準体(80A,80B)において、赤外線LED及びそのLED駆動回路を共用するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、姿勢基準装置70に、姿勢基準体(80A,80B)を搭載し、これら姿勢基準体(80A,80B)を一体として移動させるようにした場合について説明したが、これに限るものではない。前記姿勢基準体(80A,80B)において、信号発生部340を一つ省き、赤外線センサ85、復調・同期部310、タイミング発生回路320、遅延回路330及び、信号発生部340とから姿勢基準体80を構成し、姿勢基準体80単位で配置できるように構成してもよい。この場合には、複数の姿勢基準体80を任意の位置に配置し、これら複数の姿勢基準体80間の距離情報を表示装置50に入力するようにすればよい。
また、上記実施の形態においては、二つの姿勢基準体(80A,80B)を設けるようにした場合について説明したが、例えば、3つ以上設けるようにしてもよい。例えば姿勢基準体を3次元で配置すれば、表示装置50の3次元空間における姿勢を検出することができる。
また、3つ以上複数設け、表示装置50と光パルス、超音波パルスの伝達が可能な範囲内にある姿勢基準体80との間で各種パルス信号の伝達を行うようにすることで、姿勢基準体80を適切に配置することにより、表示装置50の移動可能範囲をより広げることができる。
また、上記実施の形態においては、姿勢基準装置70及び表示装置50を机上で使用する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、壁等に掛ける等して用いることも可能である。
また、上記実施の形態において、位置指示装置20の形状は、外観視ペン状に限定されず、どのような形状であっても良く、例えば、携帯型の電話機にこの位置指示装置20の機能を備えても良い。
また、上記実施の形態において、音波信号として超音波を用いた場合について説明したが、超音波に限らず、可聴周波数を含むあらゆる音域の音波であってもよく、また、光信号として用いる光は、赤外領域に限らず、あらゆる領域の光を適用することができる。
本発明の位置検出装置の一実施形態が適用される情報端末装置の外観を示す図である。 位置指示装置及び表示装置の動作を説明するための説明図である。 位置検出装置の機能構成を示すブロック図である。 位置指示装置及び基準体間の信号の送受信タイミングを説明する図である。 本発明の動作説明に用いるタイミングチャートである。 姿勢の検出方法を説明するための説明図である。 表示装置での処理の流れを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
20 位置指示装置、50 表示装置、70 姿勢基準装置、80A,80B 姿勢基準体

Claims (8)

  1. 移動体と、同一の基体に搭載された複数の位置検出用基準体とを備え、
    前記移動体と前記複数の位置検出用基準体との間で音波信号を伝達し、当該音波信号の伝達所要時間を用いて前記移動体の位置を検出するようにした位置検出装置において、
    既知の間隔で配置され且つ前記複数の位置検出用基準体との間で音波信号を伝達する複数の姿勢検出用基準体と、
    当該複数の姿勢検出用基準体と前記複数の位置検出用基準体との間の前記音波信号の伝達所要時間を計測し、この伝達所要時間を用いて前記複数の姿勢検出用基準体に対する前記基体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、を備えることを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記姿勢検出手段は、2つの前記姿勢検出用基準体と2つの前記位置検出用基準体との間の異なる組み合わせにおける複数の前記伝達所要時間のうち、少なくとも3つ以上の伝達所要時間を用いて姿勢検出を行うようになっていることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  3. 前記移動体に設けられ、位置検出用の光信号及び当該光信号の送信タイミングに応じて位置検出用の音波信号を送信する位置検出用信号送信手段と、
    前記姿勢検出用基準体に設けられ、姿勢検出用の光信号及び当該光信号の送信タイミングに応じて姿勢検出用の音波信号を送信する姿勢検出用信号送信手段と、
    前記位置検出用基準体に設けられ、前記位置検出用信号送信手段で送信される位置検出用信号及び前記姿勢検出用信号送信手段で送信される姿勢検出用信号を受信する信号受信手段と、
    当該信号受信手段で前記位置検出用信号を受信したとき前記移動体の位置検出を行う位置検出手段と、を備え、
    前記姿勢検出手段は、前記信号受信手段で、前記姿勢検出用信号を受信したとき姿勢検出を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の位置検出装置。
  4. 前記複数の姿勢検出用基準体は、該姿勢検出用基準体毎に異なるタイミングで、前記姿勢検出用信号を送信することを特徴とする請求項3記載の位置検出装置。
  5. 前記位置検出用信号送信手段及び前記姿勢検出用信号送信手段は、前記光信号に当該光信号の送信元を特定する付加情報を付加して送信し、
    前記信号受信手段は、前記光信号に付加された前記付加情報から、前記位置検出用信号及び前記姿勢検出用信号のいずれであるかを判断することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の位置検出装置。
  6. 前記姿勢検出用基準体は、前記位置検出用信号を受信する位置検出用信号受信手段と、
    当該位置検出用信号受信手段で受信した前記位置検出用信号に基づき、前記位置検出用信号送信手段での前記位置検出用信号の送信状況を検出する送信状況検出手段と、を備え、
    前記姿勢検出用信号送信手段は、前記送信状況検出手段での検出状況に基づき、前記位置検出用信号が非送信中であるときに前記姿勢検出用信号を送信することを特徴とする請求項3から請求項5の何れか1項に記載の位置検出装置。
  7. 前記送信状況検出手段は、前記位置検出用信号の非送信状態への切り換わりを検出し、
    前記姿勢検出用信号送信手段は、前記非送信状態への切り換わりの検出状況に基づき、前記姿勢検出用信号を送信することを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の位置検出装置を備えていることを特徴とする情報端末装置。
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